JP6726886B2 - 電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、陽極箔の誘電体層を覆う導電性高分子を備える電解コンデンサおよびその製造方法に関する。
小型かつ大容量で低ESRのコンデンサとして、誘電体層を有する陽極箔と陰極箔とを有し、誘電体層に付着した導電性高分子を備える、電解コンデンサが有望視されている。
特許文献1では、化成処理した陽極箔および陰極箔を用いて、二酸化マンガンからなる固体電解質を含む固体電解コンデンサを組み立てている。
特開平11−54380号公報
陰極箔は、一般には化成されないが、予期せず表面に酸化物皮膜が形成されることがある。また、用途によっては、積極的に酸化物皮膜を形成したい場合もある。しかし、陰極箔の表面に酸化物皮膜が形成されると、陰極容量が生じるため、電解コンデンサの合成容量が低下し、陽極容量を有効利用できない。
本発明の目的は、高容量を得ることができる電解コンデンサおよびその製造方法を提供することである。
本発明の一局面は、弁作用を有する第1金属を含み、主面に化成膜が形成された陰極箔と、誘電体層を有する陽極箔と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う導電性高分子と、を備え、
前記陰極箔の端面のみに、導体層を備え、
前記導電性高分子が、前記導体層に接触しており、
前記導体層が、前記第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む、電解コンデンサに関する。
本発明の他の一局面は、弁作用を有する第1金属を含み、主面に化成膜が形成された陰極箔において、前記陰極箔の端面のみに、前記第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む導体層を形成する工程と、
前記端面に前記導体層を有する陰極箔と、誘電体層を有する陽極箔と、前記陰極箔および前記陽極箔の間に介在するセパレータとを備える巻回体を形成する工程と、
前記誘電体層の少なくとも一部を覆い、かつ前記導体層に接触するように導電性高分子を付着させてコンデンサ素子を形成する工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法に関する。
陰極容量を低減して、電解コンデンサを高容量化することができる。
本発明の実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図である。 図1の電解コンデンサに含まれる巻回体の構成を説明するための概略図である。
本発明の実施形態に係る電解コンデンサは、弁作用を有する第1金属を含む陰極箔と、誘電体層を有する陽極箔と、前記誘電体層の少なくとも一部を覆う導電性高分子と、を備える。陰極箔の端面は、導体層を備え、この導体層に導電性高分子が接触している。導体層は、第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む。
本発明の実施形態にかかる電解コンデンサの製造方法は、弁作用を有する第1金属を含む陰極箔の端面に、第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む導体層を形成する工程と、端面に導体層を有する陰極箔と、誘電体層を有する陽極箔と、陰極箔および陽極箔の間に介在するセパレータとを備える巻回体を形成する工程と、誘電体層の少なくとも一部を覆い、かつ導体層に接触するように導電性高分子を付着させてコンデンサ素子を形成する工程と、を有する。
電解コンデンサにおいて、陰極箔の表面に酸化物皮膜が形成されると、容量が生じるため、電解コンデンサの合成容量が低下する。従って、通常は、陰極箔には酸化物皮膜を形成しないことが多い。一方、本実施形態では、陰極箔の端面に、第2金属および/または炭素を含む導体層を形成し、この導体層に導電性高分子を接触させている。これにより、導電性高分子と導体層とが電気的に接続するため、陰極に容量が生じない。よって、電解コンデンサの合成容量の低下が抑制され、電解コンデンサの高容量化が可能である。また、導体層は、端面だけに形成されるので、製造が容易で、コストも低くなる。
好ましい実施形態では、導体層は金属層である。金属層は、第2金属の単体または第2金属を含む合金を含み、第2金属は、Ni、Ag、Au、Pt、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。導体層が、第2金属を含む金属化合物層である場合も好ましい。このような金属化合物層は、第2金属を含む窒化物および酸化物からなる群より選択される少なくとも一種を含み、第2金属は、Ti、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種であることが好ましい。導体層が、導電性炭素を含むカーボン層である場合も好ましい。これらの導体層はいずれも、導電性が高く、電解コンデンサの容量をさらに高める上で有利である。
陰極箔の主面は、酸化物皮膜を有することが好ましい。この場合、主面の酸化物皮膜により導電性高分子の高い含浸性を確保しながら、端面の導体層により高容量を確保できる。なお、酸化物皮膜は、比較的容易に形成できるので、製造コストの大きな上昇もない。
電解コンデンサは、導電性高分子と接触する液状成分(電解液など)をさらに含んでもよい。このような電解コンデンサを製造する場合、上記製造方法は、さらに、コンデンサ素子に液状成分(電解液など)を含浸させる工程を有する。電解コンデンサが液状成分を含む場合、誘電体層の修復性を高めることができる。また、電解液などの液状成分を用いる液体コンデンサでは、予期せず電気二重層が形成されることも想定されるが、導体層が高分子に接触している限り、容量が低下することを防ぐことができる。
なお、陰極箔や陽極箔の主面とは、これらの電極箔の表面のうち、最も広い面積を占める2つの面である。陰極箔や陽極箔の端面とは、これらの電極箔の主面以外の端部に存在する面であり、大判の電極箔を裁断した場合には、裁断面も含む。巻回体では、周面以外の天面や底面に配される電極箔の面は端面である。
以下、適宜図面を参照しながら、本実施形態をより具体的に説明する。ただし、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態に係る電解コンデンサの断面模式図であり、図2は、同電解コンデンサに含まれる巻回体の一部を展開した概略図である。
電解コンデンサは、例えば、コンデンサ素子10と、コンデンサ素子10を収容する有底ケース11と、有底ケース11の開口を塞ぐ封止部材12と、封止部材12を覆う座板13と、封止部材12から導出され、座板13を貫通するリード線14A、14Bと、リード線14A、14Bとコンデンサ素子10の電極とを接続するリードタブ15A、15Bと、液状成分(図示せず)とを備える。コンデンサ素子10は、液状成分とともに、外装ケースに収容される。有底ケース11の開口端近傍は、内側に絞り加工されており、開口端は封止部材12にかしめるようにカール加工されている。
コンデンサ素子10は、例えば、図2に示すような巻回体に、導電性高分子を付着させることにより作製される。巻回体は、誘電体層を有する陽極箔21と、弁作用を有する第1金属を含む陰極箔22と、これらの間に介在するセパレータ23と、を備えている。陰極箔22の端面には、導体層が形成されている。導体層は、第1金属とは異なる第2金属および/または炭素を含む。導電性高分子は、陽極箔21の誘電体層の表面の少なくとも一部を覆うように付着している。コンデンサ素子10は、さらに、陽極箔21と接続されたリードタブ15Aと、陰極箔22に接続されたリードタブ15Bと、を備えている。
陽極箔21および陰極箔22は、セパレータ23を介して巻回されている。巻回体の最外周は、巻止めテープ24により固定される。なお、図2は、巻回体の最外周を止める前の、一部が展開された状態を示している。陽極箔21は、表面が凹凸を有するように粗面化された金属箔を具備し、凹凸を有する金属箔の主面に誘電体層が形成されている。陰極箔22は、第1金属を含む金属箔を具備する。
以下、本実施形態に係る電解コンデンサの製造方法の一例について、工程ごとに説明するとともに、電解コンデンサの構成について説明する。
(i)陰極箔を準備する工程
陰極箔には、金属箔を用いることができる。金属箔に含まれる金属の種類は特に限定されないが、弁作用を有する金属(第1金属)、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブなどが好ましい。中でも、第1金属を主成分として含む金属材料が好ましい。このような金属材料としては、例えば、第1金属の単体または第1金属を含む合金などが挙げられる。
陰極箔の表面は、必要に応じて粗面化してもよい。粗面化は、金属箔をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば直流電解法や交流電解法により行えばよい。
また、必要に応じて、陰極箔を化成処理することで、陰極箔の表面に酸化物皮膜を形成してもよい。化成処理は、化成液を用いて行うことができる。化成処理は、例えば、金属箔を化成液に浸漬した状態で、金属箔にプラスの電圧を印加することにより行なうことができる。このとき、必要に応じて、例えば、50〜85℃の温度条件で化成処理を行ってもよい。
化成液としては、リン酸塩、アジピン酸塩、ホウ酸塩などの塩を含む水溶液が挙げられる。リン酸塩としては、リン酸アンモニウム塩、リン酸カリウム塩、リン酸ナトリウム塩などが例示される。リン酸アンモニウム塩としては、リン酸一水素二アンモニウム、リン酸二水素一アンモニウムなどが例示される。アジピン酸塩やホウ酸塩としても、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩などが例示できる。化成液は、これらの塩を一種含んでいてもよく、二種以上含んでいてもよい。作業性などの観点からは、リン酸二水素一アンモニウム水溶液などのリン酸アンモニウム水溶液や、アジピン酸アンモニウム水溶液などを用いることが好ましい。
量産性の観点からは、通常、大判の金属箔に対して、粗面化処理や化成処理が行われる。その場合、処理後の金属箔を所望の大きさに裁断することによって、陰極箔が準備される。
また、必要に応じて、陰極箔の主面に酸化物皮膜を形成した後に所定幅に裁断した陰極箔に、さらに化成処理を行い、陰極箔の端面に酸化物皮膜を形成してもよい。陰極箔の端面に酸化物皮膜を形成するには、例えば、所定幅に裁断した陰極箔を巻回した状態(つまり、陰極箔の端面が巻回物の天面および底面に配された状態)で、化成液に浸漬し、電圧を印加すればよい。化成処理の温度条件は、上記の範囲から適宜選択できる。なお、所定幅に裁断した陰極箔にリード端子を接続した後、巻回したものに対し、化成処理を行ってもよい。
化成処理後の陰極箔は、必要に応じて、洗浄および乾燥してもよい。
(ii)陰極箔の端面に導体層を形成する工程
第2金属および/または炭素を含む導体層は、公知の成膜方法、例えば、蒸着(真空蒸着などの物理蒸着、化学蒸着など)、イオンプレーティング、スパッタリングなどの気相法により、第2金属、第2金属を含む化合物、炭素などを、陰極箔の端面に堆積させることにより形成される。
第2金属としては、弁作用を有しない非弁作用金属が好ましい。また、第2金属としては、単体、合金、または化合物が導電性を有するものが選択される。
導体層が第2金属を含む金属層である場合、金属層は、第2金属の単体または第2金属を含む合金が好ましい。第2金属としては、Ni、Ag、Au、Pt、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。中でも、金属層は、NiまたはNi合金、ZnまたはZn合金、SnまたはSn合金、Au、Ptなどを含むことが好ましい。金属層は、例えば、第2金属の単体または第2金属を含む合金を、蒸着またはイオンプレーティングしたり、ターゲットとして用いてスパッタリングすることにより形成できる。
導体層が第2金属を含む金属化合物層である場合、金属化合物としては、導電性のものが使用でき、例えば、窒化物、酸化物、および硫化物からなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。これらのうち、窒化物および/または酸化物が好ましい。第2金属としては、Ti、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種が好ましい。中でも、金属化合物層は、TiN、ZnO2、SnO2などを含むことが好ましい。
金属化合物層は、例えば、金属化合物を蒸着させたり、金属化合物をターゲットとして用いてスパッタリングすることにより形成できる。また、金属化合物層は、第2金属の単体をターゲットとして、例えば、酸素雰囲気下や窒素雰囲気下で反応性スパッタリングを行うことにより形成することもできる。より具体的には、TiNを含む金属化合物層は、例えば、窒素雰囲気下で、Tiをスパッタリングしたり、TiNをターゲットとしてスパッタリングして、TiNを堆積させることにより形成できる。ZnO2やSnO2を含む金属化合物層は、例えば、酸素雰囲気下で、ZnやSnをスパッタリングしたり、蒸着することで堆積させてもよく、ZnO2やSnO2をターゲットとして用いてスパッタリングすることにより形成してもよい。
導体層が炭素を含む場合、導体層は、導電性炭素を含むカーボン層であることが好ましい。カーボン層は、例えば、有機材料などの炭素源を用いて、導電性炭素を気相成膜することより形成できる。
導体層は、陰極箔の端面に、第2金属(単体、合金など)、第2金属を含む化合物、または炭素を堆積させることにより形成される。このとき、複数枚の陰極箔を、端面を揃えて重ねた状態で、陰極箔の端面に導体層を形成すると効率がよい。あるいは、コンデンサ素子複数個分の長尺の陰極箔をロール状に巻回し、両端面に陰極箔の端面が配された円柱体を形成し、その両端面に導体層を形成してもよい。
陰極箔の主面は、導体層よりも化成膜である酸化物皮膜に覆われている方が、導電性高分子の浸透性が高まる。そのため、導体層は、陰極箔の端面のみ、または端面およびその近傍に形成することが好ましい。
導体層の厚みは、例えば、0.001〜1μmであり、0.005〜0.5μmであることが好ましい。
(iii)誘電体層を有する陽極箔21を準備する工程
まず、陽極箔21の原料である金属箔を準備する。金属の種類は特に限定されないが、誘電体層の形成が容易である点から、アルミニウム、タンタル、ニオブなどの弁作用を有する金属(第3金属)を含むものが好ましい。中でも、第3金属を主成分として含むもの、例えば、アルミニウムなどの金属単体、アルミニウム合金などの合金が好ましい。
次に、金属箔の表面を粗面化する。粗面化により、金属箔の表面に、複数の凹凸が形成される。粗面化は、金属箔をエッチング処理することにより行うことが好ましい。エッチング処理は、例えば直流電解法や交流電解法により行えばよい。
次に、粗面化された金属箔の表面に誘電体層を形成する。形成方法は特に限定されないが、金属箔を化成処理することにより形成することができる。金属箔の化成処理により、第3金属が酸化されることで酸化物皮膜である誘電体層が形成される。
化成処理は、例えば、化成液を用いて行うことができる。化成処理は、金属箔を化成液に浸漬し、熱処理することにより行うことができる。このときの温度は、例えば、50〜80℃である。また、金属箔を化成液に浸漬し、電圧を印加することで化成処理を行ってもよい。化成処理する際に、熱処理と電圧の印加との双方を行なってもよい。化成液は、陰極箔の化成について記載したものから適宜決定できる。
通常、量産性の観点から、大判の金属箔に対して、粗面化処理および化成処理が行われる。その場合、処理後の金属箔を所望の大きさに裁断することによって、陽極箔21が準備される。裁断後の陽極箔21は、主面に誘電体層を有している。
必要に応じて、陽極箔の主面に誘電体層を形成し、所定幅に裁断した陽極箔に、さらに化成処理を行い、陽極箔の端面に誘電体層を形成してもよい。陽極箔の端面に誘電体層を形成するには、所定幅に裁断した陽極箔を巻回した状態(つまり、陽極箔の端面が巻回物の天面および底面に配された状態)で、化成液に浸漬し、熱処理を行なってもよい。なお、所定幅に裁断した陽極箔にリード端子を接続した後巻回したものに対し、化成処理を行ってもよい。熱処理の温度は、上記の範囲から適宜選択できる。
化成処理後の陽極箔は、必要に応じて、洗浄および乾燥してもよい。
(iv)巻回体を形成する工程
次に、工程(ii)で得られた陰極箔、および陽極箔21を用いて巻回体を作製する。
まず、陽極箔21と陰極箔とを、セパレータ23を介して巻回する。このとき、リードタブ15A、15Bを巻き込みながら巻回することにより、図2に示すように、リードタブ15A、15Bを巻回体から植立させることができる。
セパレータ23の材料は、例えば、合成セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ビニロン、ナイロン、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、レーヨン、ガラス質などを主成分とする不織布を用いることができる。
リードタブ15A、15Bの材料も特に限定されず、導電性材料であればよい。リードタブ15A、15Bの各々に接続されるリード線14A、14Bの材料についても、特に限定されず、導電性材料であればよい。
次に、巻回された陽極箔21、陰極箔およびセパレータ23のうち、最外層に位置する陰極箔の外側表面に、巻止めテープ24を配置し、陰極箔の端部を巻止めテープ24で固定する。
この工程において、巻回体を化成処理(再化成処理)することで、陽極箔に誘電体層の少なくとも一部を形成してもよい。また、陰極箔に酸化物皮膜の少なくとも一部を形成してもよい。
工程(iii)において、陽極箔を大判の金属箔を裁断することによって準備した場合には、巻回体をさらに化成処理(再化成処理)することで、陽極箔の端面に誘電体層が形成される。このときも化成処理は、化成液を用いて行うことができる。化成処理は、例えば、巻回体を化成液に浸漬させた状態で熱処理することにより行なってもよい。また、巻回体とともに第3電極を化成液に浸漬させた状態で、第3電極を対極として巻回体の陽極箔にプラスの電圧を印加することにより行ってもよい。熱処理と電圧の印加との双方を行ってもよい。化成処理の条件は、工程(iii)について記載したものから、化成液は、工程(i)について記載したものから適宜決定できる。
この工程で陰極箔を化成処理する場合、例えば、巻回体とともに第3電極を化成液に浸漬させた状態で、第3電極を対極として、巻回体の陰極箔にプラスの電圧を印加して、表面を酸化させればよい。化成液および化成処理の温度条件は、工程(i)について記載したものからそれぞれ適宜決定できる。
化成処理は、巻回体の全体を化成液に浸漬させた状態で行ってもよく、巻回体の少なくとも天面や底面を化成液に浸漬させた状態で行ってもよい。
なお、化成処理後の巻回体は、必要に応じて、洗浄および乾燥される。
(v)導電性高分子を巻回体に付着させる工程
この工程では、導電性高分子を含む処理液を、巻回体に付与して、巻回体に導電性高分子を付着させる。導電性高分子は、陽極箔21の誘電体層の少なくとも一部を覆うとともに、陰極箔22の端面の導体層に接触するように付着させる。陽極箔21と陰極箔22との間において、導電性高分子は、陽極箔21の誘電体層の表面に膜状に付着して、導電性高分子層(または固体電解質層)を形成していてもよいが、この場合に限らない。導電性高分子は、少なくとも陰極箔22の端面の導体層に陰極箔22の表面(または化成により形成される酸化物皮膜)の少なくとも一部を覆うように付着していてもよい。また、導電性高分子は、セパレータ23の表面の少なくとも一部を被覆していてもよい。
導電性高分子としては、ポリピロール、ポリチオフェンおよびポリアニリンなどが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよく、2種以上のモノマーの共重合体でもよい。導電性高分子の重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば1000〜100000である。
なお、本明細書では、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどは、それぞれ、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどを基本骨格とする高分子を意味する。したがって、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンなどには、それぞれの誘導体も含まれ得る。例えば、ポリチオフェンには、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などが含まれる。
導電性高分子には、ドーパントを添加してもよい。導電性高分子からの脱ドープを抑制する観点からは、高分子ドーパントを用いることが望ましい。高分子ドーパントとしては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリルスルホン酸、ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸などのアニオンが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらは単独重合体であってもよく、2種以上のモノマーの共重合体であってもよい。なかでも、ポリスチレンスルホン酸(PSS)が好ましい。
ドーパントの重量平均分子量は、特に限定されないが、均質な固体電解質層を形成しやすい点で、例えば1000〜100000であることが好ましい。
導電性高分子は、モノマー、ドーパントおよび酸化剤などを含有する溶液をコンデンサ素子に付与し、その場で、化学重合もしくは電解重合させる方法で巻回体に付着させてもよい。また、導電性高分子を含む処理液(以下、単に高分子分散体とも言う)を巻回体に付与する方法により、導電性高分子を巻回体に付着させてもよい。陰極箔の主面に酸化物皮膜が形成されたり、陽極箔に誘電体層が形成されることで、高分子分散体を速やかに含浸させることができる。
高分子分散体に含まれる導電性高分子の濃度は、0.5〜10質量%が好ましい。また、導電性高分子の平均粒径D50は、例えば0.01〜0.5μmが好ましい。ここで、平均粒径D50は、動的光散乱法による粒度分布測定装置により求められる体積粒度分布におけるメディアン径である。
高分子分散体は、液状分散媒と、液状分散媒に分散する導電性高分子とを含む。高分子分散体は、液状分散媒に導電性高分子が溶解した溶液でもよく、液状分散媒に導電性高分子の粒子が分散した分散液でもよい。処理液を巻回体に含浸させた後は、通常、乾燥させて、液状分散媒の少なくとも一部を揮発させる。
導電性高分子の脱ドープを抑制するために、液状分散媒に酸を溶解してもよい。酸としては、フタル酸、安息香酸、ニトロ安息香酸、サリチル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などが好ましい。
高分子分散体は、例えば、液状分散媒に導電性高分子を分散させる方法、液状分散媒中で前駆体モノマーを重合させ、導電性高分子の粒子を生成させる方法などにより得ることができる。好ましい高分子分散体としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸(PSS)がドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、すなわちPEDOT/PSSを含むことが好ましい。なお、導電性高分子の酸化防止剤を添加してもよいが、PEDOT/PSSは、ほとんど酸化しないため、酸化防止剤を用いる必要はない。
液状分散媒は、水でもよく、水と非水溶媒との混合物でもよく、非水溶媒でもよい。非水溶媒は、特に限定されないが、例えば、プロトン性溶媒、非プロトン性溶媒を用いることができる。プロトン性溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ホルムアルデヒド、1,4−ジオキサンなどのエーテル類などが例示できる。非プロトン性溶媒としては、N−メチルアセトアミド,N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類や、酢酸メチルなどのエステル類、メチルエチルケトンなどのケトン類などが例示できる。
高分子分散体を巻回体に付与する(含浸させる)方法としては、例えば、容器に収容された高分子分散体に巻回体を浸漬させる方法が簡易で好ましい。また、高分子分散体に浸漬させながら、巻回体または高分子分散体に超音波振動を付与してもよい。高分子分散体から巻回体を引上げた後の乾燥は、例えば50〜300℃で行うことが好ましい。高分子分散体を巻回体に付与する工程と、巻回体を乾燥させる工程とは、2回以上繰り返してもよい。これらの工程を複数回行うことにより、巻回体における導電性高分子の被覆率を高めることができる。
以上により、誘電体層の少なくとも一部を覆うように導電性高分子が付着した、コンデンサ素子10が得られる。なお、誘電体層の表面に形成された導電性高分子は、事実上の陰極材料として機能する。
(vi)コンデンサ素子10に液状成分を含浸させる工程
電解液などの液状成分を含む電解コンデンサを作製する場合には、コンデンサ素子10に、さらに液状成分を含浸させる。これにより、誘電体層の修復機能に優れた電解コンデンサが得られる。液状成分を用いるときは、電気二重層が形成され易いので、本実施形態は、液状成分を含む電解コンデンサに特に有用である。
コンデンサ素子10に液状成分を含浸させる方法は特に限定されない。例えば、容器に収容された液状成分にコンデンサ素子10を浸漬させる方法が簡易で好ましい。含浸は、減圧下、例えば10〜100kPaの雰囲気で行うことが好ましい。
液状成分としては、非水溶媒であってもよく、非水溶媒とこれに溶解させたイオン性物質(溶質、例えば、有機塩)との混合物(つまり、電解液)であってもよい。非水溶媒は、有機溶媒でもよく、イオン性液体でもよい。非水溶媒としては、高沸点溶媒が好ましい。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール類、スルホランなどの環状スルホン類、γ−ブチロラクトン(γBL)などのラクトン類、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類、酢酸メチルなどのエステル類、炭酸プロピレン(PC)などのカーボネート化合物、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、メチルエチルケトンなどのケトン類、ホルムアルデヒドなどを用いることができる。有機塩とは、アニオンおよびカチオンの少なくとも一方が有機物を含む塩である。有機塩としては、例えば、マレイン酸トリメチルアミン、ボロジサリチル酸トリエチルアミン、フタル酸エチルジメチルアミン、フタル酸モノ1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、フタル酸モノ1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムなどを用いてもよい。
(vii)コンデンサ素子10を封止する工程
次に、コンデンサ素子10を封止する。具体的には、まず、リード線14A、14Bが有底ケース11の開口する上面に位置するように、コンデンサ素子10を有底ケース11に収納する。有底ケース11の材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、鉄、真鍮などの金属あるいはこれらの合金を用いることができる。
次に、リード線14A、14Bが貫通するように形成された封止部材12を、コンデンサ素子10の上方に配置し、コンデンサ素子10を有底ケース11内に封止する。次に、有底ケース11の開口端近傍に、横絞り加工を施し、開口端を封止部材12に加締めてカール加工する。そして、カール部分に座板13を配置することによって、図1に示すような電解コンデンサが完成する。その後、定格電圧を印加しながら、エージング処理を行ってもよい。
封止部材12は、ゴム成分を含む弾性材料で形成されている。ゴム成分としては、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、ハイパロンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを用いることができる。封止部材12は、カーボンブラック、シリカなどのフィラーを含んでもよい。
なお、コンデンサ素子10を封止した後に、必要に応じて、さらに化成処理を行い、陽極箔に誘電体層を形成したり、陰極箔に酸化物皮膜を形成してもよい。このときの化成処理は、電解液を用いて行うことができる。化成処理は、例えば、コンデンサ素子10を電解液に浸漬した状態で、陽極箔や陰極箔にプラスの電圧を印加させることにより行なうことができる。このとき、通常、加熱処理も合わせて行われる。加熱処理の温度は、例えば、100〜150℃である。
上記の実施形態では、巻回型の電解コンデンサについて説明したが、本発明の適用範囲は上記に限定されず、他の電解コンデンサ、例えば、陽極体として金属の焼結体を用いるチップ型の電解コンデンサや、金属板を陽極体として用いる積層型の電解コンデンサにも適用することができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
本実施例では、定格電圧35V、定格静電容量56μFの巻回型の電解コンデンサ(直径6.3mm×長さ5.8mm)を作製した。以下に、電解コンデンサの具体的な製造方法について説明する。
(陽極箔の準備)
厚さ120μmのAl箔を準備した。このAl箔に直流エッチング処理を行い、表面を粗面化した。次いで、Al箔に化成処理を施して誘電体層(厚み:約70nm)を形成することにより陽極箔を得た。誘電体層は、アジピン酸アンモニウム溶液にAl箔を浸漬させ、Al箔に50Vの電圧を印加しながら、70℃で30分間化成処理を行うことにより形成した。その後、陽極箔を所定サイズに裁断して、陽極箔を準備した。
(陰極箔の準備)
厚さ50μmのAl箔にエッチング処理を行い、Al箔の表面を粗面化した。
次いで、Al箔に化成処理を施して、酸化物皮膜を形成した。酸化物皮膜は、アジピン酸アンモニウム溶液にAl箔を浸漬させ、Al箔に3Vの電圧を印加しながら、70℃で30分間化成処理することにより形成した。その後、Al箔を裁断して、陰極箔を準備した。
(陰極箔端面への導体層の形成)
準備した陰極箔を、長手方向に沿って巻回して、円柱体を作製した。このとき、円柱体の天面および底面には、陰極箔の長手方向に沿う両端面がそれぞれ露出していた。この状態で、円柱体の天面および底面の双方にNiをスパッタリングすることにより、陰極箔の端面に導体層を形成した。導体層の厚みは0.1μmであった。
(巻回体の作製)
準備した陽極箔および端面に導体層を有する陰極箔に、リード線が接続された陽極リードタブおよび陰極リードタブをそれぞれ接続し、陽極箔と陰極箔とを、リードタブを巻き込みながら、セパレータを介して巻回し、外側表面を巻止めテープで固定することで巻回体を作製した。
作製した巻回体を、アジピン酸アンモニウム溶液に浸漬させ、陽極箔に対して、50Vの電圧を印加しながら、70℃で60分間再度化成処理を行うことにより、主に陽極箔の端面に誘電体層を形成した。
(高分子分散体の調製)
3,4−エチレンジオキシチオフェンと、ドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸とを、イオン交換水に溶かした混合溶液を調製した。得られた混合溶液を撹拌しながら、イオン交換水に溶かした硫酸鉄(III)(酸化剤)を添加し、重合反応を行った。反応後、得られた反応液を透析して、未反応モノマーおよび過剰な酸化剤を除去し、約5質量%のポリスチレンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェンを含む高分子分散体を得た。
(コンデンサ素子の作製)
減圧雰囲気(40kPa)中で、所定容器に収容された高分子分散体に巻回体を5分間浸漬し、その後、高分子分散体から巻回体を引き上げた。次に、高分子分散体を含浸した巻回体を、150℃の乾燥炉内で20分間乾燥させた。このようにして、巻回体の陽極箔の誘電体層を覆うとともに、陰極箔の端面の導体層に接触するように、導電性高分子を付着させて、コンデンサ素子を完成させた。
(電解液の含浸)
コンデンサ素子に、減圧雰囲気(40kPa)中で電解液を含浸させた。電解液としては、PEG:γBL:SL:フタル酸モノ(エチルジメチルアミン)(溶質)=25:25:25:25(質量比)で混合した溶液を用いた。
(コンデンサ素子の封止)
電解液を含浸させたコンデンサ素子を封止して、電解コンデンサを完成させた。その後、定格電圧を印加しながら、130℃で2時間エージング処理を行った。
得られた電解コンデンサについて、下記の手順で、静電容量およびESR値を求めた。
4端子測定用のLCRメータを用いて、電解コンデンサの周波数120Hzにおける静電容量(初期静電容量)(μF)を測定した。
4端子測定用のLCRメータを用いて、電解コンデンサの周波数100kHzにおけるESR値(初期ESR値)(mΩ)を測定した。
静電容量およびESR値は、それぞれ、ランダムに選択した120個の電解コンデンサについて測定し、平均値を算出した。
比較例1
陰極箔の端面に導体層を形成せずに、巻回体を作製した。巻回体の陽極体の端面に、誘電体層を形成した。これら以外は実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例2
陰極箔の端面に、導電性炭素を気相成膜することにより導電性カーボン層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例3
陰極箔の端面に、窒素雰囲気下、TiをスパッタリングすることによりTiNの導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例4
陰極箔の端面に、SnをスパッタリングすることによりSnの導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例5
陰極箔の端面に、酸素雰囲気下、SnをスパッタリングすることによりSnO2を含む導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例6
陰極箔の端面に、ZnをスパッタリングすることによりZnの導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例7
陰極箔の端面に、酸素雰囲気下、ZnをスパッタリングすることによりZnO2を含む導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例8
陰極箔の端面に、AuをスパッタリングすることによりAuの導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例9
陰極箔の端面に、PtをスパッタリングすることによりPtの導体層を形成した。このこと以外は、実施例1と同様に電解コンデンサを作製し、評価を行った。
実施例および比較例の結果を表1に示す。実施例1〜9は、A1〜A9であり、比較例1はB1である。
Figure 0006726886
表1に示されるように、陰極箔の端面に導体層が形成された実施例の電解コンデンサでは、陰極箔の端面に導電層を有さない比較例の電解コンデンサに比べて、高い容量が得られた。また、実施例の電解コンデンサでは、低いESR値が得られた。
本発明は、陽極箔の誘電体層を覆う導電性高分子を有する電解コンデンサ(固体電解コンデンサ、ハイブリッド型電解コンデンサなど)に利用することができる。
10:コンデンサ素子、11:有底ケース、12:封止部材、13:座板、14A,14B:リード線、15A,15B:リードタブ、21:陽極箔、22:陰極箔、23:セパレータ、24:巻止めテープ

Claims (10)

  1. 弁作用を有する第1金属を含み、主面に化成膜が形成された陰極箔と、
    誘電体層を有する陽極箔と、
    前記誘電体層の少なくとも一部を覆う導電性高分子と、を備え、
    前記陰極箔の端面のみに、導体層を備え、
    前記導電性高分子が、前記導体層に接触しており、
    前記導体層が、前記第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む、電解コンデンサ。
  2. 前記導体層は、前記第2金属を含む金属層である、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記金属層は、前記第2金属の単体または前記第2金属を含む合金を含み、
    前記第2金属は、Ni、Ag、Au、Pt、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記導体層は、前記第2金属を含む金属化合物層である、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  5. 前記金属化合物層は、前記第2金属を含む窒化物および酸化物からなる群より選択され
    る少なくとも一種を含み、
    前記第2金属は、Ti、Zn、およびSnからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項4に記載の電解コンデンサ。
  6. 前記導体層は、導電性炭素を含むカーボン層である、請求項1に記載の電解コンデンサ。
  7. 前記陰極箔の主面は、酸化物皮膜を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  8. さらに、前記導電性高分子と接触する液状成分を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電解コンデンサ。
  9. 弁作用を有する第1金属を含み、主面に化成膜が形成された陰極箔において、前記陰極箔の端面のみに、前記第1金属とは異なる第2金属および炭素からなる群より選択される少なくとも一種を含む導体層を形成する工程と、
    前記端面に前記導体層を有する陰極箔と、誘電体層を有する陽極箔と、前記陰極箔および前記陽極箔の間に介在するセパレータとを備える巻回体を形成する工程と、
    前記誘電体層の少なくとも一部を覆い、かつ前記導体層に接触するように導電性高分子を付着させてコンデンサ素子を形成する工程と、を有する、電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記コンデンサ素子に、液状成分を含浸させる工程を、さらに有する、請求項9に記載の電解コンデンサの製造方法。
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