JP2010016399A - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

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正行 森
Toshikazu Takeda
敏和 竹田
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Abstract

【課題】複数の電極タブをコンデンサ素子の端面の所望の位置より確実に引出すことができる電気二重層コンデンサを得る。
【解決手段】帯状の金属箔の両面側に分極性電極層を形成して陽極及び陰極の電極体を得るとともに、陽極及び陰極の電極体をセパレータを介して重ね合せるように巻回し、電極体の巻回の途中で、それぞれの金属箔に形成された分極性電極層を除去し、除去によって露出された金属箔に電極タブを取付けた後、電極体の巻回を続行させることで、複数の電極タブを任意の位置に取付けるようにする。
【選択図】図１

Description

本発明は、金属箔の両面側に分極性電極層を設けている陽極及び陰極の電極体を巻回した電気二重層コンデンサおよびその製造方法に係り、特に、１枚の金属箔に対して複数の電極タブを取付けるようにした電気二重層コンデンサに関する。
電気二重層コンデンサのコンデンサ素子は、たとえば、図３に示すような電極タブ５を有した電極体１を陽極及び陰極分の二枚用意し、それぞれを図示しないセパレータを介して重ね合せるように巻回したものである。
電極体１は、アルミニウム等の金属箔２の両面側に分極性電極層３，４を設けたものである。これら分極性電極３，４は、活性炭の塗布や活性炭シートの貼付によって得られる。
上述した電極タブ５は、金属箔２に対し電気的に接続される必要があり、予め金属箔２にステッチ、超音波溶接及びコールドウェルド等の方法で接続されるようになっている。
そのため、予め金属箔２に電極タブ５を取付けた後、金属箔２の両面側に分極性電極層３，４が設けられるようになっている。
このような電極体として、アルミニウム等の金属箔に分極性電極層を設け、さらに電極タブを有する電極体を用い、これらの電極体をセパレータを介して巻回した電気二重層コンデンサとしては、特開平８−２９３４４３号（特許文献１）が知られている。
特開平８−２９３４４３号公報
ところで、上述した電気二重層コンデンサのコンデンサ素子においては、１枚の金属箔２に対し複数の電極タブ５を取付けることがインピーダンス特性を向上させる上で有効である。
この場合、上述したように、予め金属箔２に複数の電極タブ５を取付け、金属箔２の両面側に分極性電極層３，４を設けて電極体１を得た後、それぞれを図示しないセパレータを介して重ね合せるように巻回することで、１枚の金属箔２に対し複数の電極タブ５を取付けることは可能である。
ところが、このような製造方法では、たとえば、図４に示すように、同極の電極タブ５，５ａ及び６，６ａのそれぞれ位置がズレてしまう。ここで、電極タブ５，５ａは、たとえば陽極側であり、電極タブ６，６ａは、たとえば陰極側である。
これは、金属箔２の両面側の分極性電極層３，４が弾力性を有していることから、巻回時のトルクの変動により、分極性電極層３，４が圧縮されて巻取られ、巻回後の径が変化することによるものである。
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、複数の電極タブをコンデンサ素子の端面の所望の位置より確実に引出すことができる電気二重層コンデンサを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る電気二重層コンデンサは、帯状の金属箔の両面側に分極性電極層を形成して陽極及び陰極の電極体を得る工程と、前記陽極及び陰極の電極体をセパレータを介して重ね合せるように巻回する工程と、前記電極体の巻回の途中で、それぞれの分極性電極層の対応する一部を除去する工程と、前記除去によって露出された金属箔に電極タブを取着する工程と、電極タブを取付けた後、前記電極体の巻回を続行させる工程により、同極の複数の電極タブが重なり合うようにした電気二重層コンデンサを特徴とする。
分極性電極層を除去する際は、電極タブとの位置が重なり合う部分を削り取ることが好ましい。
また、電極タブの一部を、分極性電極層を形成する前に予め金属箔の側面に取着することもできる。
本発明によれば、帯状のそれぞれの金属箔の両面側に分極性電極層を形成して陽極及び陰極の電極体を得るとともに、陽極及び陰極の電極体をセパレータを介して重ね合せるように巻回し、電極体の巻回の途中で、それぞれの金属箔に形成された分極性電極層を除去し、除去によって露出された金属箔に電極タブを取付けた後、電極体の巻回を続行させることで、同極の複数の電極タブを重なりあうような位置に取付けるようにする。
そして、同極の複数の電極タブを巻回した際に重なりあう位置に取付けるようにしたので、複数の電極タブをコンデンサ素子の端面の所望の位置で重なりあうように構成することができる。
本発明の電気二重層コンデンサの製造方法の一実施の形態を示す図である。 図１の電気二重層コンデンサの製造方法によって得られるコンデンサ素子を示す平面図である。 従来のコンデンサ素子を形成する電極体を示す断面図である。 図３の電極体を巻回して得られるコンデンサ素子を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する図において、図３及び図４と共通する部分には同一符号を付すものとする。
図１は、本発明の電気二重層コンデンサの製造方法の一実施の形態を示す図、図２は、図１の電気二重層コンデンサの製造方法によって得られるコンデンサ素子を示す平面図である。
図１は、説明の便宜上、陽極又は陰極の何れか一方の電極体１を巻回する場合を示している。実際には、電極体１を陽極及び陰極分の二枚用意し、それぞれを図示しないセパレータを介して重ね合せるように巻回されるものである。
電極体１は、アルミニウム等の金属箔２の両面側に分極性電極層３，４を設けたものである。これら分極性電極３，４は、活性炭の塗布や活性炭シートの貼付によって得られる。
電極タブ５は、金属箔２に対し電気的に接続される必要があり、予めまたは分極性電極層３，４の対応する部分を一部除去して露出された金属箔２にステッチ、超音波溶接及びコールドウェルド等の方法で接続される。
そして、電極体１が巻回された途中で、金属箔２の上に形成された分極性電極層３，４を除去し、金属箔２の露出部分２ａを形成し、電極タブ５ａを取付ける。
ここで、分極性電極層３，４を除去する場合、たとえば、電極タブ５ａの取付け位置と、既に取付けられている電極タブ５との位置が重なり合う部分を削り取るようにする。次いで、金属箔２の露出部分２ａに電極タブ５ａを取付ける。
これにより、巻回時のトルクの変動によって、分極性電極層３，４が圧縮されて巻取られ、巻回後の径が変化する場合であっても、電極タブ５と電極タブ５ａとの位置合わせが容易に行われる。
このように、金属箔２の露出部分２ａに電極タブ５ａを取付けた後、電極体１の巻回を続行させることで、たとえば、図２に示すように、同極の電極タブ５，５ａ及び６，６ａのそれぞれが重なり合う位置に配置されたコンデンサ素子１Ａが得られる。
このように、本実施の形態では、帯状のそれぞれの金属箔２の片面側に電極タブ５を取付け、それぞれの金属箔２の両面側に分極性電極層３，４を形成して陽極及び陰極の電極体１を得るとともに、陽極及び陰極の電極体１をセパレータを介して重ね合せるように巻回し、電極体１の巻回の途中で、それぞれの金属箔２に形成された分極性電極層３，４を除去し、除去によって露出された金属箔２に電極タブ５ａ，６ａを取付けた後、電極体１の巻回を続行させることで、複数の電極タブ５，５ａ，６，６ａを任意の対応する位置に取付けることができる。
また、分極性電極層３，４を除去する場合、たとえば電極タブ５ａの取付け位置と、既に取付けられている電極タブ５との位置が重なり合う部分を削り取るようにし、金属箔２の露出部分２ａに電極タブ５ａを取付けるようにしたので、巻回時のトルクの変動により、分極性電極層３，４が圧縮されて巻取られ、巻回後の径が変化する場合であっても、電極タブ５，６と電極タブ５ａ，６ａとの位置合わせを容易に行うことができる。
このようなことから、複数の電極タブ５，５ａ，６，６ａをコンデンサ素子１Ａの端面の所望の位置より確実に引出すことができる。
１ 電極体
１Ａ コンデンサ素子
２ 金属箔
３，４ 分極性電極層
５，５ａ，６，６ａ 電極タブ

Claims (3)

  1. 帯状の金属箔の両面側に分極性電極層を形成して陽極及び陰極の電極体を得る工程と、
    前記陽極及び陰極の電極体をセパレータを介して重ね合せるように巻回する工程と、
    前記電極体の巻回の途中で、それぞれの分極性電極層の対応する一部を除去する工程と、
    前記除去によって露出された金属箔に電極タブを取着する工程と、電極タブを取付けた後、前記電極体の巻回を続行させる工程により、
    同極の複数の電極タブが重なり合うようにした電気二重層コンデンサ。
  2. 分極性電極層の除去は、電極タブが重なり合う部分を削り取ることにより行う請求項１記載の電気二重層コンデンサ。
  3. 電極タブの一部を分極性電極層を形成する前に予め金属箔の側面に取着することからなる請求項１および２記載の電気二重層コンデンサ。
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