JP6241239B2 - 蛍光色素内包ナノ粒子、蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法、蛍光標識剤、及び蛍光免疫染色方法 - Google Patents
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Description
[1]熱硬化性樹脂中に蛍光色素を内包したコア粒子に、1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施すことにより得られる、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子。
[5]前記加熱処理の温度が110〜150℃である、[4]に記載の蛍光色素内包ナノ粒子。
[7]前記コア粒子の熱硬化性樹脂及び/又は前記シェル層の熱硬化性樹脂がメラミン樹脂又は尿素樹脂である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の蛍光色素内包ナノ粒子。
[10]熱硬化性樹脂と蛍光色素とを接触させてコア粒子を得る工程(i)と、該コア粒子に1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施して、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子を得る工程(ii)とを含む、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
[14]前記加熱処理の温度が110〜150℃である、[13]に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
[16]前記コア粒子の熱硬化性樹脂及び/又は前記シェル層の熱可塑性樹脂がメラミン樹脂又は尿素樹脂である、[10]〜[15]のいずれか一項に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
[18]有機溶媒で処理された組織切片を[17]に記載の蛍光標識剤を用いて免疫染色処理する工程、及び/又は[17]に記載の蛍光標識剤で免疫染色処理された組織切片を有機溶媒で処理する工程を含む、蛍光免疫染色方法。
[蛍光色素内包ナノ粒子]
熱硬化性樹脂
本発明で用いられる熱硬化性樹脂には、免疫染色用の標識体に用いることができるものであれば、既存の如何なるものでも構わない。例えば、メラミン樹脂、ポリウレア、ポリベンゾグアナミン及びフェノール樹脂等、安定的に蛍光色素を内包できるものが挙げられる。メラミン樹脂としては、例えば、水溶性メラミン樹脂「ニカラックMX−035」(日本カーバイド工業社製)が挙げられる。
本発明で用いられる蛍光色素には、免疫染色用の標識体に用いることができるものであれば、既存の如何なるものでも構わない。例えば、ローダミン系色素分子、スクアリリウム系色素分子、シアニン系色素分子、芳香環系色素分子、オキサジン系色素分子、カルボピロニン系色素分子、ピロメセン系色素分子等が挙げられる。或いは、Alexa Fluor(登録商標、インビトロジェン社製)系色素分子、BODIPY(登録商標、インビトロジェン社製)系色素分子、Cy(登録商標、GEヘルスケア社製)系色素分子、DY(登録商標、DYOMICS社製)系色素分子、HiLyte(登録商標、アナスペック社製)系色素分子、DyLight(登録商標、サーモサイエンティフィック社製)系色素分子、ATTO(登録商標、ATTO−TEC社製)系色素分子、MFP(登録商標、Mobitec社製)系色素分子等が挙げられる。なお、これら色素分子の総称は、化合物中の主要な構造(骨格)又は登録商標に基づき命名されており、それぞれに属する蛍光色素の範囲は当業者であれば過度の試行錯誤を要することなく適切に把握できるものである。
カルボピロニン系色素分子の具体例としては、CARBOPYRONIN 149等が挙げられる。
Alexa Fluor系色素分子の具体例としては、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 635、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700、Alexa Fluor 750等(以上、インビトロジェン社製)が挙げられる。
DY系色素分子の具体例としては、DY-590、DY-610、DY-615、DY-630、DY-631、DY-632、DY-633、DY-634(以上、DYOMICS社製)等が挙げられる。
DyLight系色素分子の具体例としては、DyLight 594、DyLight 633(以上、サーモサイエンティフィック社製)等が挙げられる。
MFP系色素分子の具体例としては、MFP590、MFP631(以上、Mobitec社製)等が挙げられる。
これらのうち、例えば、ローダミン系色素分子、芳香環系色素分子等の蛍光色素は、比較的耐光性が高いため好ましく、なかでも芳香環系色素分子に属するペリレン、特にペリレンジイミドが好ましい。一方、比較的耐光性の低い蛍光色素であっても、適切な熱硬化性樹脂を選択することにより、本発明による所定の蛍光強度の保持条件を満たす蛍光色素内包ナノ粒子を調製することができる。
コア粒子とは、上記熱硬化性樹脂中に一種又は二種以上の蛍光色素が内包された構造を有するナノメートルサイズの粒子である。本発明で用いられるコア粒子は、適切な蛍光色素及び粒子を形成する熱硬化性樹脂を原料として選択した上で、公知の方法により調製することができる。一般的には、熱硬化性樹脂を合成する際に蛍光色素を添加することにより、蛍光色素を内包した熱硬化性樹脂の粒子を調製することができる。この際、熱硬化性樹脂のモノマーが有する官能基と、蛍光色素が有する官能基との相互作用を利用して、熱硬化性樹脂の粒子に蛍光色素を吸着させるようにしてもよい。また、粒子原料である熱硬化性樹脂のモノマーに蛍光色素分子を結合させ、そのモノマーを重合させて熱硬化性樹脂の粒子を合成する方法も挙げられる。
本発明の硬化コア型粒子(1)は、上記コア粒子を1〜10分間、100℃以上の温度に保持する加熱処理を施すことにより得られる。
本発明のコア/硬化シェル型粒子(2)は、上記コア粒子の表面に、蛍光色素を含有しない熱硬化性樹脂を被覆してシェル層を形成し、該コア/シェル粒子に、1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施すことにより得られる。
加熱処理の温度及び時間についての詳細は、[硬化コア型粒子(1)]の項ですでに述べたとおりである。
本発明の硬化コア/シェル型粒子(3)は、上記コア粒子に、1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施した後、得られた硬化コア粒子の表面を、蛍光色素を含有しない熱硬化性樹脂を被覆してシェル層を形成したものである。
加熱処理の温度及び時間についての詳細は、[硬化コア型粒子(1)]の項ですでに述べたとおりである。
本発明の蛍光色素内包ナノ粒子の蛍光強度は、上記の加熱処理が施されていないコア粒子、又はコア粒子及びシェル層ともに上記加熱処理が施されていないコア/シェル粒子の蛍光強度の70%以上であり、かつ、本発明の蛍光色素内包ナノ粒子を有機溶媒中に10分間浸漬した後の蛍光強度は、有機溶媒に浸漬する前の蛍光強度の70%以上であることが好ましい。
本発明の蛍光標識剤は、上記蛍光色素内包ナノ粒子と、それに結合した生体物質認識部位とを有する。
ここで、本発明の蛍光色素内包ナノ粒子は、標識体化していない状態で分散液として保存しておき、免疫染色を行う直前にその蛍光色素内包ナノ粒子と標識体化のための試薬とを反応させて標識体化して、病理染色液を調製するようにしてもよいが、免疫染色を行う際に直ちに使用できるよう、あらかじめ標識体化した状態で分散液として保存しておくことが好ましい。この場合、病理染色液の用途(免疫染色の対象とする抗原)が限定されない汎用的なものとなるよう、蛍光色素内包ナノ粒子は、アビジン又はストレプトアビジンが連結して複合体化されていることが好ましい。
CD31(PECAM−1)(Platelet Endothelial Cell Adhesion Molecule-1(血小板内皮細胞接着分子1));CD34(Endothelial cell marker(内皮細胞マーカー))、GPC3(Glypican(グリピカン)3)等の細胞表面マーカー関連物質;
p53遺伝子、c-kit(CD117前がん遺伝子)等のがん遺伝子関連物質;
RSVFタンパク質B型肝炎ウイルス表面抗原、B型肝炎ウイルスコア抗原、C型肝炎ウイルスNS3(Non-structural protein(非構造タンパク質)3)等のウイルス関連物質;
CK7(Cytokeratin(サイトケラチン))、Actin(アクチン)等の細胞骨格関連物質等が挙げられる。
本発明の蛍光免疫染色方法は、有機溶媒で処理された組織切片を上記蛍光標識剤を用いて免疫染色処理する工程、及び/又は上記蛍光標識剤で免疫染色処理された組織切片を有機溶媒で処理する工程を含む。具体的には、本発明の蛍光免疫染色方法は、アミノシランコートを施した基材ガラス(以下「アミノシランコートスライドガラス」という。)に組織切片を載せ、脱パラフィン処理及び賦活化処理の工程を行った後、ブロッキング剤を添加する工程(I)と、該組織切片上に上記病理染色液を添加し、組織切片中の抗原に対して抗体を反応させ、免疫染色する工程(II)とからなる。
封入剤には有機系封入剤が好ましく、例えば、コスモバイオ社製マウントクイック等の他、メルク社製エンテランニュー等の市販品が挙げられる。
上記工程(I)及び(II)により作製した評価スライドに、蛍光色素内包ナノ粒子が内包する蛍光色素に応じた所定の波長を有する励起光(例えば、励起波長575〜600nm、蛍光波長612〜682nm)を照射することにより、その蛍光色素内包ナノ粒子が発する蛍光を観察する。これにより、その組織切片内の特定の生体分子を検出することができる。
[調製例1]コア粒子の調製(工程i)
スルホローダミン101(シグマアルドリッチ社製)2.5mgを水22.5mLに加えた後、ホットスターラーを使って70℃で20分間加熱した。ここに、ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製、メラミン樹脂)1.5gを加え、さらに5分間加熱攪拌した。さらにギ酸100μLを加え、60℃で20分間加熱攪拌した後、室温下に放冷した。放冷後、反応混合物を遠心用チューブに入れて遠心分離機で12000rpmで20分間、遠心分離し、上澄みを除去し、沈殿物を1mLの純水中に再分散し、樹脂粒子の分散液を得た。
硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子の調製(工程(ii))
調製例1で得られた分散液を、オートクレーブに入れて、10℃/分の昇温速度で昇温させ、100℃の温度を10分間保持した後、10℃/分の降温速度で降温させて硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子を得た。
得られた硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子0.1mgをエタノール1.5mL中に分散し、アミノプロピルトリエトキシシランLS-3150(信越化学工業社製)2μLを加えて8時間反応させて表面アミノ化処理した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、110℃の温度で1分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、110℃の温度で3分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、110℃の温度で7分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、110℃の温度で10分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、205℃の温度で10分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
調製例1において、ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製、メラミン樹脂)の代わりに、尿素樹脂を用いたこと以外は、調製例1と同様にして分散液を得た。尿素樹脂原料0.80gを使用した以外は、実施例1と同様に色素樹脂粒子の製造等を行った。本尿素樹脂は、骨格自体にアミノ基を多く含有することで樹脂がプラス電荷となった。なお、尿素樹脂原料は既存の方法により作製した、メチロール化度が40〜70%の尿素であった。
調製例1において、反応混合物を遠心分離し、上澄みを除去した後、沈殿物を純水中に再分散する操作を行わなかったこと以外は、調製例1と同様にして樹脂粒子を得た。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、95℃に昇温した後、該温度を保持せずにすぐに降温したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、110℃の温度で12分間保持したこと以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、135℃の温度で10分間保持することに変更した以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
実施例1の工程(ii)において、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、150℃の温度で10分間保持することに変更した以外は、実施例1と同様にしてストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を調製した。
コア/シェル粒子の形成(工程iii)
調製例1で得られた分散液1mLを水15mLに添加し、ホットスターラー上で70℃で20分間加熱し、ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製、メラミン樹脂)0.3gを加え、さらに5分間加熱攪拌した。ギ酸10μLを加え、70℃で5分間加熱攪拌した後、温度を60℃に調整し、再びギ酸10μLを添加した。60℃で20分間加熱攪拌した後、室温で放冷した。冷却後、反応混合物を遠心用チューブに入れて遠心分離機に12000rpmで20分間かけ、上澄みを除去した。得られた沈殿物を1mLの純水中に再分散し、コア/シェル粒子(コア/シェル型の樹脂粒子)(シェルの厚み:5nm)の分散液を得た。
実施例1の工程(ii)において、調製例1で得られた分散液の代わりに、工程(iii)で得られた分散液を用いたことと、オートクレーブ内で、100℃の温度で10分間保持する代わりに、135℃の温度で10分間保持することに変更した以外は、実施例1の工程(ii)と同様にして、コア/硬化シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を得た。
実施例1の工程(vii)において、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子の代わりに、上記工程(iv)で得られたコア/硬化シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を用いたこと以外は、実施例1の工程(vii)と同様にして、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を得た。
硬化コア粒子の形成(工程(v))
調製例1及び実施例1の工程(ii)に従って、硬化コア粒子を得た。
実施例10の工程(iii)において、調製例1で得られた分散液1mLの代わりに、上記工程(v)で得られた硬化コア粒子を1mL純水中に分散させた分散液を用いたこと以外は、実施例10の工程(iii)と同様にして、硬化コア/シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を得た。
実施例1の工程(vii)において、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子の代わりに、工程(vi)で得られた硬化コア/シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を用いたこと以外は、実施例1の工程(vii)と同様にして、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を得た。
実施例10の工程(iii)において、シェルの厚みが5nmではなく、15nmのコア/シェル粒子の分散液を得たこと以外は、実施例10と同様にして、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を得た。
実施例10の工程(iii)において、シェルの厚みが5nmではなく、110nmのコア/シェル粒子の分散液を得たこと以外は、実施例10と同様にして、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を得た。
アミノシランコートスライドガラス(S08110(松浪硝子工業社製 APS(アミノシラン)コートスライドグラス))に固定された肝臓がん組織スライド(US Biomax社製T031)をキシレンに浸漬し、パラフィンを除去後、クエン酸緩衝液(pH6.0)中15分間、オートクレーブ処理した。PBSを用いて洗浄後、10%ウサギ血清(ニチレイ社製)を添加し、室温下1時間放置した。PBSで洗浄後、抗Ki67抗体(ダコ社製)を添加し、室温下30分間放置した。PBSで洗浄後、ビオチン標識抗マウス抗体(ニチレイ社製)を添加し、室温下で30分間放置した。実施例1〜13及び比較例1〜3で調製したナノ粒子を添加し、室温下2時間反応させた後、PBSで洗浄を行った。エタノール、キシレンの順にスライドを浸漬させ、次いで有機系封入剤(メルク社エンテランニュー)を添加した後、カバーガラスを載せ、評価スライドを作製した。
ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子(加熱処理なし)の調製及び評価スライドの作製
スルホローダミン101(シグマアルドリッチ社製)2.5mgを水22.5mLに加えた後、ホットスターラーを使って70℃で20分間加熱した。ここに、ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製、メラミン樹脂)1.5gを加え、さらに5分間加熱攪拌した。さらにギ酸100μLを加え、60℃で20分間加熱攪拌した後、室温下に放冷した。放冷後、反応混合物を遠心用チューブに入れて遠心分離機で12000rpmで20分間、遠心分離し、上澄みを除去して樹脂粒子を得た。
上記ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子を用いて、[評価スライドの作製]の項と同様にして、評価スライドを作製した。
評価法1(蛍光強度判定):参考例1で作製した評価スライドと、実施例1〜13及び比較例1〜3で作製した評価スライドとについて、カールツァイス社製正立型蛍光顕微鏡Axio Imager 2を用いて蛍光画像を取得し、それぞれの蛍光像を目視で評価した。励起波長575〜600nm、蛍光波長612〜682nmとした。
加熱処理を施していない比較例1、及び加熱処理が不十分な比較例2では、エタノール又はキシレンに浸漬させた後の蛍光強度が、浸漬前と比べて小さくなっており、有機溶媒耐性に劣ることがわかる。
Claims (8)
- メラミン樹脂又は尿素樹脂と蛍光色素とを接触させてコア粒子を得る工程(i)と、
該コア粒子に1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施して、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子を得る工程(ii)とを含む、硬化コア型の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。 - メラミン樹脂又は尿素樹脂と蛍光色素とを接触させてコア粒子を得る工程(i)と、
該コア粒子と蛍光色素を含有しないメラミン樹脂又は尿素樹脂とを接触させて、表面が該メラミン樹脂又は尿素樹脂で形成されたシェル層で被覆されたコア/シェル粒子を得る工程(iii)と、
該コア/シェル粒子に1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施して、コア/硬化シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を得る工程(iv)とを含む、コア/硬化シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。 - メラミン樹脂又は尿素樹脂と蛍光色素とを接触させてコア粒子を得る工程(i)と、
該コア粒子に1〜10分間100℃以上の温度に保持する加熱処理を施して硬化コア粒子を得る工程(v)と、
該硬化コア粒子と蛍光色素を含有しないメラミン樹脂又は尿素樹脂とを接触させて、表面が該メラミン樹脂又は尿素樹脂で形成されたシェル層で被覆された硬化コア/シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子を得る工程(vi)とを含む、硬化コア/シェル型の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。 - 前記加熱処理の温度が100〜200℃である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
- 前記加熱処理の温度が110〜150℃である、請求項4に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
- 前記シェル層の厚みが10〜100nmである、請求項2又は3に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法により蛍光色素内包ナノ粒子を製造する工程、及び前記蛍光色素内包ナノ粒子に生体物質認識部位を結合させて蛍光標識剤を製造する工程を有する、蛍光標識剤の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法により蛍光色素内包ナノ粒子を製造する工程、前記蛍光色素内包ナノ粒子に生体物質認識部位を結合させて蛍光標識剤を製造する工程、
有機溶媒で処理された組織切片を前記蛍光標識剤を用いて免疫染色処理する工程、及び/又は前記蛍光標識剤で免疫染色処理された組織切片を有機溶媒で処理する工程を含む、蛍光免疫染色方法。
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