JP6303313B2 - 水分散液、病理染色液および自動染色装置用の試薬ボトル - Google Patents
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Description
[1]微粒子状標識体と、チキソトロピー付与剤と、これら2成分を分散または溶解するための水系溶媒とを含有する水分散液。
[3]前記水溶性高分子がカルボキシメチルセルロース塩である、[2]に記載の水分散液。
[5]pH6〜8である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の水分散液。
[7]前記微粒子状蛍光標識体が、蛍光ナノ粒子が標識体化されたものである、[6]に記載の水分散液。
[9][8]に記載の水分散液を含有する病理染色液。
[10][8]に記載の病理染色液が充填された、自動染色装置用の試薬ボトル。
[微粒子状標識体]
本発明で用いられる微粒子状標識体は、病理染色に使用することができるものであれば、既存の如何なるものでもよい。
上記蛍光ナノ粒子の平均粒径のばらつきを示す変動係数も特に限定されないが、小さい方が好ましく、通常20%以下であり、より好ましくは15%以下である。
上記蛍光ナノ粒子は、標識体化して用いることができるものであれば、既存の如何なるものでも構わない。例えば、本発明で用いる蛍光ナノ粒子は、次に述べる(A)無機蛍光ナノ粒子、(B)蛍光色素内包ナノ粒子、(C)蛍光ナノ粒子内包粒子のいずれであってもよい。
無機蛍光ナノ粒子としては、半導体ナノ粒子及びその他の無機蛍光体からなるナノ粒子が挙げられる。
その他の無機蛍光体は、例えば、母体にY2O3、YVO4、ZnO、ZnS等を用い、発光中心にEuやNd等を単独で又は組み合わせて使用することができる。
蛍光色素内包ナノ粒子とは、有機物又は無機物でできた粒子(母体)中に複数の蛍光色素が内包された構造を有するナノサイズの粒子である。本発明で用いる蛍光色素内包ナノ粒子は、適切な蛍光色素及び粒子を形成する有機物又は無機物を原料として選択した上で、公知の方法により作製することができる。
カルボピロニン系色素分子の具体例としては、CARBOPYRONIN 149などが挙げられる。
Alexa Fluor系色素分子の具体例としては、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 635、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700、Alexa Fluor 750など(以上、インビトロジェン社製)が挙げられる。
DY系色素分子の具体例としては、DY-590、DY-610、DY-615、DY-630、DY-631、DY-632、DY-633、DY-634(以上、DYOMICS社製)、などが挙げられる。
DyLight系色素分子の具体例としては、DyLight 594、DyLight 633(以上、サーモサイエンティフィック社製)などが挙げられる。
MFP系色素分子の具体例としては、MFP590、MFP631(以上、Mobitec社製)などが挙げられる。
以上のような蛍光色素は、蛍光色素内包ナノ粒子中に、いずれか一種を単独で内包させるようにしても、複数種を混合して内包させるようにしてもよい。
本発明に係る無機蛍光ナノ粒子内包粒子とは、有機物又は無機物でできた粒子(母体)に対し、上記(A)で説明した無機蛍光ナノ粒子が内包されてなるものである。無機蛍光ナノ粒子は、蛍光色素内包ナノ粒子中に、いずれか一種を単独で内包させるようにしても、複数種を混合して内包させるようにしてもよい。
たとえば、蛍光ナノ粒子を利用して特定の抗原に対して免疫染色を行う際には、蛍光ナノ粒子と一次抗体とを連結させた標識体(コンジュゲート)を作製し、抗原に直接結合させる方法(一次抗体法);蛍光ナノ粒子と二次抗体とを連結させた標識体を作製し、抗原に結合した一次抗体に結合させる方法(二次抗体法);蛍光ナノ粒子とアビジン又はストレプトアビジンとを連結させた標識体を作製し、抗原に結合したビオチン修飾一次抗体が有するビオチン又は一次抗体に結合したビオチン修飾二次抗体が有するビオチンに結合させる方法、あるいはこれらの結合様式におけるビオチンとアビジン又はストレプトアビジンとを入れ替えた方法(ビオチン−アビジン法)などがある。
本発明におけるチキソトロピー付与剤としては、水分散液にチキソトロピー性を付与できるものであれば既存の如何なるものでも構わない。一般的に、増粘多糖類、増粘剤、乳化安定剤などとして知られている物質を、本発明におけるチキソトロピー付与剤として用いることができる。
上記チキソトロピー付与剤としては、水溶性高分子、例えば、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、ペクチン及びこれらの誘導体、カルボキシメチルセルロース(CMC)塩類、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸塩類、グルコマンナン、寒天、カラギナン等、ゲル化能を有する増粘多糖類;メタクリル酸アルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、架橋性アクリル酸重合体などの合成樹脂、PEG系のHLB8〜12のノニオン系増粘剤(界面活性剤)などが挙げられる。
本発明の水分散液は、微粒子状標識体及びチキソトロピー付与剤の他に、これら2成分を分散または溶解させるための水系溶媒を含む。上記水系溶媒としては、免疫染色に用いることができる、具体的にはチキソトロピー付与剤を溶解させて所定の粘度に調節することができるものであれば、既存の如何なるものでも構わない。一般的には、水(純水)又はPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)等の緩衝液が用いられる。本発明の水分散液に配合される溶媒は、病理診断への用途において要求される生体親和性や透明性などを考慮すると、実質的に水系溶媒のみからなり有機溶媒は含有しない(水分散液に配合する各種の成分にその調製時に用いたものが付着しているなど、完全には排除しがたい有機溶媒の混入は許容されるが、意図的には有機溶媒を添加しない)ことが好ましい。
本発明の水分散液は、上述したような微粒子状標識体、チキソトロピー付与剤、及び水系溶媒を含有する。このような水分散系は、主として後述するような病理染色液として利用する、あるいは病理染色液の調製に利用することが好適であるが、微粒子状標識体が沈殿、凝集しにくいという特性を活かした他の用途において利用することも可能である。
ここで、本発明において、みかけ粘度とは、水分散液の流動の特性について、B型粘度計を使用し、所定の回転数でローターを回転させたときのトルクを測定し、ずり速度とずり応力の関係(ずり応力/ずり速度)を求めたものである。
共栓付き300mL三角フラスコに約2.2gのキサンタンガムを精秤し、次式に従って溶解水を加える。
溶解水(g)=キサンタンガム(g)×(99−水分(%))
粘度(mPa・s)=読み取り目盛×係数
・病理染色液の使用方法
本発明の病理染色液は前述したような水分散液を含有するものとして調製することができる。すなわち、前述したような本発明の水分散液をそのまま病理染色液として使用してもよいし、水分散液に病理染色への用途に応じてさらに添加剤を配合して病理染色液を調製してもよい。
病理染色液を用いた免疫染色の方法の一例を示す。
脱水及び透徹は、染色した組織切片をPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)等の水系洗浄液で洗浄後、エタノールによる脱水及びキシレン置換により行う。エタノールによる脱水は、エタノールの水含有率を、例えば、50%、30%、10%、0%というように水含有率を下げたエタノールに、組織切片を順次漬けていき、エタノールに置換することにより行う。エタノール置換した組織切片をキシレンに漬けることで、キシレン置換が行われ、組織切片が透徹される。キシレン置換した組織切片に封入剤を載せ、カバーガラス等を載せることで封入が行われる。
封入剤には油系封入剤が好ましく、市販品には、例えば、コスモバイオ社製マウントクイックなどの他、メルク社製エンテランニューなどが挙げられる。
上記工程により得られた評価スライドに、所定の波長を有する励起光(例えば、励起波長575〜600nm、蛍光波長612〜682nm)を照射することにより、その蛍光標識体が発する蛍光を観察する。これにより、その病理組織内に存在する所定の生体分子を検出することができる。
[調製例1]抗体結合蛍光メラミン樹脂粒子の調製
蛍光色素としてSulfoRhodamine101(シグマアルドリッチ社製)14.4mgを水22mLに加えて溶解した。その後、この溶液に乳化重合用乳化剤のエマルゲン(登録商標)430(ポリオキシエチレンオレイルエーテル、花王社製)の5%水溶液を2mL加えた。この溶液をホットスターラー上で撹拌しながら70℃まで昇温させた後、この溶液にメラミン樹脂原料ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製)を0.65g加えた。さらに、この溶液に反応触媒兼界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸(関東化学社製)の10%水溶液を1000μL加え、70℃で50分間加熱撹拌した。その後、90℃に昇温して20分間加熱撹拌した。得られた色素樹脂粒子の分散液から、余剰の樹脂原料や蛍光色素等の不純物を除くため、純水による洗浄を行った。
一方、ストレプトアビジン(和光純薬工業社製)と2-Iminothiolane・HCl(略称:Traut's試薬)を用いて、ストレプトアビジンに対してチオール基の付加処理を行い、ゲル濾過を行って色素樹脂粒子に結合可能なストレプトアビジンを別途用意した。
上記色素樹脂粒子とストレプトアビジンを、2mMのEDTAを含有したPB中で混合後、室温で1時間反応させて、両者を結合させる反応を行った。反応後、10mMメルカプトエタノールを添加して反応を停止させた。得られた溶液をφ=0.65μmの遠心フィルターで濃縮後、精製用ゲル濾過カラムを用いて未反応のストレプトアビジン等を除去し、ストレプトアビジンが結合した色素樹脂粒子を得た。
水分散液の調製
抗体結合蛍光メラミン樹脂粒子を0.3nMの濃度で含む1%BSA(ダコ社製)/PBS分散液1mLに、チキソトロピー付与剤としてキサンタンガムを0.5mg添加し、キサンタンガムの濃度が0.5mg/mLの水分散液を調製した。なお、BSAには、ダコ社製BSA(ウシ血清アルブミン)を用いた。
水分散液を一週間保存した後の安定性の評価(以下「評価1」という。)
結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 5
標準偏差(一週間経過後) 8
水分散液10mLを一夜間放置後、マグネチックスターラーで約5分間かき混ぜ、完全な溶液とした後、口径約45mm、高さ約145mmのフタ付き容器に移し、25±0.2℃の恒温槽に30分間静置した後、ガラス棒で溶液をゆるくかき混ぜて、B型粘度計(東機産業社製BII形粘度計)のローター(No.1)及びガードを取り付け、ローターを回転させ、3分後の目盛を読み取った。
粘度(mPa・s)=読み取り目盛×係数
水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、45mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、CMC−Naの濃度が20mg/mLの水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 4
標準偏差(一週間静置後) 5
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、70rpm)は、56mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにグアーガムを用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、グアーガムの濃度が1mg/mLの水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 6
標準偏差(一週間静置後) 8
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、72mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにPEG系のノニオン系増粘剤であるエマノーン3299V(花王社)を用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、エマノーン3299Vの濃度が10mg/mLの水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 5
標準偏差(一週間静置後) 6
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、80mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤を用いなかったこと以外は、実施例1−1と同様にして、水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 13
標準偏差(一週間静置後) 85
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、1.8mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤の代わりにスクロースを用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、スクロースの濃度が750mg/mLの水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 8
標準偏差(一週間静置後) 52
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、50mPa.sであった。
実施例1−1において、チキソトロピー付与剤の代わりにグリセロールを用いたこと以外は、実施例1−1と同様にして、グリセロールの濃度が950mg/mLの水分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価1を行った結果を以下に示す。
標準偏差(投入後すぐに測定) 11
標準偏差(一週間静置後) −(測定不能)
実施例1−1と同条件でみかけ粘度を測定し、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、40mPa.sであった。
水分散液の調製
抗体結合蛍光メラミン樹脂粒子を0.3nMの濃度で含む1%BSA/PBS分散液1mLに、チキソトロピー付与剤としてキサンタンガムを1.0mg添加し、キサンタンガムの濃度が1.0mg/mLの水分散液を調製した。
水分散液10mLを一夜間放置後、マグネチックスターラーで約5分間かき混ぜ、完全な溶液とした後、口径約45mm、高さ約145mmのフタ付き容器に移し、25±0.2℃の恒温槽に30分間静置した後、ガラス棒で溶液をゆるくかき混ぜて、B型粘度計(東機産業社製BII形粘度計)のローター(No.1)及びガードを取り付け、ローターを回転させ、3分後の目盛を読み取った。
粘度(mPa・s)=読み取り目盛×係数
水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、80mPa.sであった。
自動染色装置(ベンタナ社製、XTシステム ディスカバリー)の試薬ボトルに、水分散液を投入し、5枚のAPS(アミノシラン)コートスライドガラス(松浪硝子工業社製)上にそれぞれ150μLずつ続けて吐出し、各APSコートスライドガラス上の輝点数を蛍光顕微鏡(オリンパス社製、BX53)により計測し、輝点数から標準偏差を計算した。
5回実施した輝点数の平均値及び標準偏差を以下に示す。
輝点数(平均値) 2930
標準偏差 14
参考例2−1において、チキソトロピー付与剤としてキサンタンガムを1.0mgではなく、0.5mg添加し、キサンタンガムの濃度を1.0mg/mLではなく、0.5mg/mLとしたこと以外は、参考例2−1と同様にして、分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 4632
標準偏差 7
参考例2−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を用いたこと以外は参考例2−1と同様にして、分散液を調製した。濃度も22mg/mLと参考例2−1と同じとした。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 2239
標準偏差 12
参考例2−3において、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)の濃度を1.0mg/mLではなく、20mg/mLとしたこと以外は、参考例2−3と同様にして、分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 3150
標準偏差 11
参考例2−3において、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)の濃度を1.0mg/mLではなく、16mg/mLとしたこと以外は、参考例2−3と同様にして、分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 5212
標準偏差 4
参考例2−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにグアーガムを用いたこと以外は参考例2−1と同様にして、分散液を調製した。濃度も1.0mg/mLと参考例2−1と同じとした。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 3042
標準偏差 10
参考例2−1において、チキソトロピー付与剤として、キサンタンガムの代わりにPEG系のノニオン系増粘剤であるエマノーン3299V(花王社)を用いたこと以外は参考例2−1と同様にして、分散液を調製した。濃度も1.2mg/mLと参考例2−1と同じとした。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 3120
標準偏差 12
参考例2−1において、チキソトロピー付与剤を用いなかったこと以外は参考例2−1と同様にして、分散液を調製した。
上記水分散液を用いて評価2を行った結果を以下に示す。
輝点数(平均値) 750
標準偏差 15
ここで、参考として、濃度が0.05%、0.25%、0.50%及び1.00%であるキサンタンガム水溶液について、B型粘度計(東機産業社製BII形粘度計)およびローター(NO.1)を使って、ローター(NO.1)の回転数を6rpm、12rpm、30rpm及び60rpmとしたときのローターの回転数とみかけ粘度との関係を表2に示す。
水分散液の調製
抗体結合蛍光メラミン樹脂粒子を0.3nMの濃度を含む1%BSA/PBS分散液1mLに、チキソトロピー付与剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)を20mg添加し、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC−Na)の濃度が20mg/mLの水分散液を調製した。この水分散液に、酢酸を添加し、pHメーター(堀場製作所社製)を用いて、pHを5とした。
所定のpH条件下での免疫組織染色の評価(以下「評価3」という。)
自動染色装置(ベンタナ社製、XTシステム ディスカバリー)の試薬ボトルに水分散液を投入し、組織切片を載せたAPSコートスライドガラス上に150μL吐出し、APSコートスライドガラス上の輝点数を蛍光顕微鏡(オリンパス社製、BX53)により計測し、目視で確認した。
結果を以下に示す。
輝点数 2342
参考例3−1において、pHを5ではなく、9としたこと以外は、参考例3−1と同様にして分散液を調製し、評価3を行った。
結果を以下に示す。
輝点数 2845
参考例3−1において、pHを5ではなく、7としたこと以外は、参考例3−1と同様にして分散液を調製し、評価3を行った。
結果を以下に示す。
輝点数 4532
参考例3−3において、チキソトロピー付与剤を用いなかったことと、水分散液の25℃におけるみかけ粘度(B型粘度計、60rpm)は、56mPa.sではなく、1.8mPa.sとしたこと以外は、参考例3−3と同様にして、分散液を調製し、評価3を行った。
結果を以下に示す。
輝点数 532
Claims (9)
- 微粒子状標識体と、チキソトロピー付与剤と、これら2成分を分散または溶解するための水系溶媒とを含有し、かつ、
B型粘度計を用いて、25℃及び60rpmの条件下で測定したみかけ粘度が10〜50mPa・sである、水分散液。 - 前記チキソトロピー付与剤が水溶性高分子である、請求項1に記載の水分散液。
- 前記水溶性高分子がカルボキシメチルセルロース塩である、請求項2に記載の水分散液。
- pH6〜8である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水分散液。
- 前記微粒子状標識体が微粒子状蛍光標識体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水分散液。
- 前記微粒子状蛍光標識体が、蛍光ナノ粒子が標識体化されたものである、請求項5に記載の水分散液。
- 前記微粒子状標識体が、病理染色用の生体関連物質が複合体化されているものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水分散液。
- 請求項7に記載の水分散液を含有する病理染色液。
- 請求項8に記載の病理染色液が充填された、自動染色装置用の試薬ボトル。
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