JP6236881B2 - 免疫染色方法、蛍光免疫染色用前処理液および免疫染色用キット - Google Patents

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Description

本発明は、蛍光免疫染色法において、抗原に結合した蛍光ナノ粒子の蛍光量または輝点数を高い精度で定量する方法に関する。
抗原抗体反応を利用した免疫染色では、検出目的である抗原に、標識していない一次抗体を用いて一度目の抗原抗体反応を行い、一次抗体自体を抗原とする別の抗体(二次抗体)を標識して、二回目以降の抗原抗体反応をさらに行うことによって、シグナルを増幅させる方法(間接法)が頻繁に用いられる。しかしながら、この方法は、抗原に直接反応する抗体(一次抗体)を標識し、抗原抗体反応を一度しか行わない方法(直接法)に比べて、一般に検出感度は高いものの、二次抗体由来の非特異的なシグナルも増大するため、高いシグナル対ノイズ比が得られ難いというのが現状である。
免疫染色を行う場合、抗体などの非特異的吸着を抑制するためのブロッキング剤として、血清、合成高分子などをあらかじめ添加することが知られている。これらのブロッキング剤は抗体などを添加する前に使用され、病理組織などの生体組織などに物理吸着させることで、その後に添加した抗体などのタンパク質性の物質が生体組織に非特異的に吸着するのを防ぐ効果がある。このようなブロッキング剤としては、例えば、抗原抗体反応の効率を向上させ、かつ、抗体の保存安定性を向上させる組成物として、ブロッキング剤をポリエチレングリコールに所定の濃度で配合した組成物が知られている(特許文献1)。
免疫染色には、抗原抗体反応に用いる抗体に、有機色素などの色素や蛍光色素を結合させる方法があるが、近年、抗体に蛍光色素を標識しておき、抗原抗体反応の後に蛍光色素に対応する励起波長の光を当ててその蛍光を検出する方法が多く利用されるようになっている。例えば、蛍光ナノ粒子である量子ドットを用いた免疫染色が開示されている(特許文献2)。また、蛍光微粒子を不飽和脂肪酸で表面修飾した、耐光性に優れた蛍光ナノ粒子が開示されている(特許文献3など)。これらの方法によれば、従来の量子ドットを用いた蛍光免疫染色や酵素を用いた発色による免疫染色に比べ、精度の高い定量が可能であることがわかっている。
ところで、こうした組織の染色には基材ガラス片が使用され、通常はスライドガラスが使用される。生体組織をスライドガラスに固定して免疫染色を行う場合、生体組織の接着を高めるため、通常、含アミノ基シランカップリング剤で表面処理したスライドガラスが用いられる。
しかしながら、含アミノ基シランカップリング剤で処理したスライドガラスに固定した病理組織に対して、上述した公知のブロッキング剤を添加しても、病理組織に血管などの空洞部があると、この空洞部からスライドガラス表面に現われている含アミノ基シランカップリング剤に、その後添加する蛍光ナノ粒子が吸着してしまうことがある。そのため、蛍光ナノ粒子を用いた免疫染色を行う場合、空洞部に吸着した蛍光ナノ粒子から発する蛍光量または輝点はノイズであるので、これを除いて定量する必要があり、定量精度の点でさらなる改善が求められていた。
特開2006−126166号公報 特表2010−512508号公報 特開2012−107922号公報
本発明は、含アミノ基シランカップリング剤で処理したスライドガラスに固定された病理組織を対象とする、蛍光ナノ粒子を使用した免疫染色において、抗原に結合した蛍光ナノ粒子の蛍光量または輝点数だけを定量する方法、蛍光免疫染色用前処理液および免疫染色用キットを提供することを課題とする。
本発明は以下の事項からなる。
本発明の免疫染色方法は、蛍光ナノ粒子を用いた免疫染色により、含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスの表面に固定した病理組織中の抗原を検出する免疫染色方法であって、(i)該含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスの表面に固定した病理組織に対して、ブロッキング剤を添加する工程と、(ii)該抗原に反応する抗体を前記病理組織に添加する工程と、(iii)該含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)を添加し、室温下に所定時間静置する工程と、(iv)前記抗体と反応して結合可能な官能基を有する蛍光ナノ粒子を添加する工程とからなることを特徴とする。
ここで、基材ガラスとしては、通常はスライドガラスが用いられる。本発明では、含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラス片を以下、「アミノシランコートスライドガラス」ともいう。
上述したように、空洞部に蛍光ナノ粒子が吸着する原因として、スライドガラスを表面処理した含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基に蛍光ナノ粒子が吸着することが考えられる。
蛍光免疫染色法を行うに際し、アミノシランコートスライドガラスの表面に固定した病理組織に対して、蛍光ナノ粒子を添加するのに先立ち、アミノ基と反応可能な官能基を有する化合物を添加することで、アミノシランコートスライドガラスに載せた病理組織に存在する血管などの空洞部からスライドガラス表面に現れている含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と上記化合物中の官能基とが結合し、その後添加する蛍光ナノ粒子の吸着を防止することができる。
また、前記工程(iii)において、化合物(1)に加えて、さらに、前記含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と該化合物(1)中の官能基との反応を促進する反応促進剤(2)を添加することが好ましい。
前記反応促進剤(2)は脱水縮合剤であることが好ましい。
前記蛍光ナノ粒子は、蛍光物質をメラミン樹脂で内包したナノ粒子であることが好ましい。
前記化合物(1)は、ポリエチレングリコール鎖を有することが好ましい。
前記化合物(1)中の官能基は、活性エステル基であることが好ましい。
前記活性エステル基は、N−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基であることが好ましい。
前記ブロッキング剤は、人工合成ポリマー、正常血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびカゼインから選ばれる1種以上のブロッキング剤であることが好ましい。
本発明の蛍光免疫染色用前処理液は、含アミノ基シランカップリング剤で処理したスライドガラスの表面に存在するアミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)を含有することを特徴とする。
前記化合物(1)に加えて、さらに、前記アミノ基と該化合物(1)中の官能基との反応を促進する反応促進剤(2)を含有することが好ましい。
前記反応促進剤(2)は脱水縮合剤であることが好ましい。
前記化合物(1)は、ポリエチレングリコール鎖を有することが好ましい。
前記化合物(1)中の官能基は、活性エステル基であることが好ましい。
前記活性エステル基が、N−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基であることが好ましい。
本発明の免疫染色用キットは、含アミノ基シランカップリング剤で処理したスライドガラスと、ブロッキング剤と、前記蛍光免疫染色用前処理液と、蛍光ナノ粒子とからなることを特徴とする。
前記蛍光ナノ粒子は、蛍光物質をメラミン樹脂で内包したナノ粒子であることが好ましい。
前記ブロッキング剤は、人工合成ポリマー、正常血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびカゼインから選ばれる1種以上のブロッキング剤であることが好ましい。
本発明では、蛍光免疫染色法を行うに際し、アミノシランコートスライドガラスの表面に固定した病理組織に対して、ブロッキング剤を添加した後、蛍光ナノ粒子を添加する前に、アミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)、および、必要に応じて、アミノ基と該化合物(1)との反応を促進する反応促進剤(2)を添加することで、病理組織に血管などの空洞部がある場合に、空洞部から表面に現れている含アミノ基シランカップリング剤由来のアミノ基と化合物(1)とが反応するため、その後添加する蛍光ナノ粒子が含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基に吸着するのを防ぐことができる。そのため、評価スライドを蛍光顕微鏡で観察する際に、上記空洞部にあるアミノ基に蛍光ナノ粒子が吸着することに由来してノイズとして観察される蛍光量または輝点数を大幅に低減することができ、精度の高い免疫染色が可能となる。
したがって、本発明の免疫染色方法によれば、抗原に結合した蛍光ナノ粒子の蛍光量または輝点数だけを高い精度で定量することができる。
次に、本発明の免疫染色方法、蛍光免疫染色用前処理液および免疫染色用キットについて詳細に説明する。
〔免疫染色方法〕
本発明の免疫染色方法は、蛍光ナノ粒子を用いた免疫染色により、含アミノ基シランカップリング剤で処理したスライドガラスの表面に固定した病理組織中の抗原を検出する方法である。
本発明に係る工程(i)は、一般的な生体物質検出方法と同様に、含アミノ基シランカップリング剤で表面処理を施したスライドガラスに病理組織を載せ、ブロッキング剤を添加する工程を有する。
ここで、アミノシランコートスライドガラスを用いるのは、病理組織の切片とガラス面との接着剤としてシランコートを施したものを用いる必要があるためである。
アミノシランコートスライドガラスは、含アミノ基シランカップリング剤、例えば、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシランおよびアミノプロピルメチルジメトキシシラン等をスライドガラスにコートすることにより作製することができる。アミノシランコートスライドガラスには、S08110(松浪硝子工業社製 APS(アミノシラン)コートスライドグラス)およびシラン1106(武藤化学社製 剥離防止剤コートスライド)などの市販品を使用してもよい。
病理組織には、例えば、癌などの非自己物質を含む病理切片が用いられる。
病理組織には、具体的には、乳がんなどの組織を1〜20μm程度の厚さにスライスしたものが用いられる。また、例えば、肝臓がん組織スライド(US Biomax社製T031)などの市販品を使用してもよい。この肝臓がん組織スライドは、肝臓がんのサンプルとして一般的に使用されるものである。
本発明においては、上記のように、アミノシランコートスライドガラスに固定した病理組織をブロッキング剤を用いて処理する。ここで、ブロッキング剤には、人工合成ポリマー、正常血清、ウサギ血清、ヤギ血清、ラット血清などの動物血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびカゼインなどの既存のものが特に制限なく用いられる。このうち、動物血清およびウシ血清アルブミンなどが好ましく、動物血清がより好ましい。
ブロッキング剤の添加は、アミノシランコートスライドガラスに固定した病理組織に対して滴下することにより行う。病理組織に対するブロッキング剤の適切な添加量は、病理組織を覆うことができる程度の量であればよく、通常は30〜800μL、好ましくは50〜300μLである。
さらに、工程(i)では、ブロッキング剤を添加する工程の前に、脱パラフィン工程を有していてもよい。こうすることで、病理組織中に含まれるパラフィンを溶かし、病理組織を露出させることができる。
脱パラフィン剤には、例えば、キシレンが通常用いられる。脱パラフィン工程では、ガラス容器等に入れた充分な量の脱パラフィン剤に、組織を貼り付けたスライドを浸漬し、病理組織全体が浸かるようにして、パラフィンを溶かし出して病理組織から除去する。脱パラフィン剤を清浄なものに入れ替えて、あるいは脱パラフィン剤を容器ごと替えて、浸漬を複数回繰り返してもよい。
本発明に係る工程(ii)は、病理組織中の抗原に対して抗体を反応させる工程である。抗原抗体反応には、抗原に直接反応する抗体(一次抗体)を標識し、抗原抗体反応を一度しか行わない直接法と、標識していない一次抗体を用いて一度目の抗原抗体反応を行い、次いで一次抗体に特異的な標識二次抗体を反応させる間接法がある。本発明では、直接法に比べて間接法の方が一般に検出感度が高いことから、間接法を用いている。抗原抗体反応については、後述する工程(iv)で詳細に説明する。
工程(iii)は、工程(ii)後のスライドガラスに、蛍光ナノ粒子を添加するのに先立ち、含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)を添加し、室温下に所定時間静置する工程である。
本発明では、アミノシランコートスライドガラスに病理組織を載せた後、必要に応じて、脱パラフィン処理し、ブロッキング剤を添加した後、蛍光ナノ粒子を添加するのに先立ち、化合物(1)を添加することで、アミノシランコートスライドガラスに載せた病理組織に血管などの空洞部がある場合に、空洞部から表面に現れているアミノシランコートスライドガラス由来のアミノ基と化合物(1)中の官能基とが化学結合し、その後添加する蛍光ナノ粒子の吸着を防ぐことができる。
化合物(1)には、アミノ基と反応可能な官能基を有する化合物であれば如何なるものでもよく、例えば、カルボキシル基、エステル基またはエポキシ基などの官能基を有する化合物がある。具体例を挙げれば、3−ヒドロキシプロピオン酸、グリコール酸、酢酸 N−ヒドロキシスクシンイミドエステルおよびブチルグリシジルエーテルなどがある。このうち、3−ヒドロキシプロピオン酸、グリコール酸および酢酸 N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなどが好ましい。
また、化合物(1)には、分子中にポリエチレングリコール(CH2CH2O)n(nは2〜200程度)鎖を有する化合物が好ましく、活性エステル基を有する化合物がより好ましい。活性エステル基としては、N−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基およびp−ニトロフェニルエステル基などが挙げられる。例えば、末端にカルボキシル基を有するポリエチレングリコール、末端にp−ニトロフェニルエステル基を有するポリエチレングリコール、末端にペンタフルオロフェニルエステル基を有するポリエチレングリコールなどが挙げられる。市販品には、例えば、末端にカルボキシル基をもつ分子量2000のポリエチレングリコール(Nanocs社製PG1−CA−2K)および末端に活性エステル基であるp−ニトロフェニルエステル基をもつ分子量2000のポリエチレングリコール(日油社製SUNBRIGHT MENP−20H)などがある。これらは単独でまたは組み合わせて使用することができる。
化合物(1)の添加量は、アミノシランコートスライドガラスに載せた病理組織が全部カバーできる量であればよく、通常は0.1〜50重量%、好ましくは5〜40重量%の水溶液とし、該水溶液を通常は30〜800μL、好ましくは50〜300μL添加する。
本発明に係る工程(iii)では、化合物(1)を添加した後、室温下に所定時間静置して、アミノシランコートスライドガラス由来のアミノ基と化合物(1)中の官能基とを反応させる。多くの場合、化合物(1)は添加された後、室温下、好ましくは5〜60分間放置されると、アミノシランコートスライドガラス由来のアミノ基と化学結合を形成する。
このとき、化合物(1)に加えて、必要に応じて、アミノシランコートスライドガラス由来のアミノ基と化合物(1)との反応を促進する反応促進剤(2)(以下単に「反応促進剤(2)」という。)を添加することもできる。すなわち、化合物(1)のうち、アミノ基と反応するのに室温下では非常に長時間を要するものを使用する場合に、実用性の観点から、その反応を促進するために、反応促進剤(2)を添加する。
反応促進剤(2)には、例えば、脱水縮合剤が用いられる。具体例には、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびジイソプロピルカルボジイミドなどがある。このうち、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などが好ましい。
反応促進剤(2)は、通常は0.1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%の水溶液とし、通常は30〜800μL、好ましくは50〜300μL添加する。
なお、化合物(1)の中には、反応促進剤(2)を加えなくても、スライドガラスに添加した後、非常に長時間かければ徐々に反応が進行するものもあるが、このような化合物を用いる場合は、評価スライドの作製の実際上の便宜から、反応促進剤(2)を添加することが好ましい。
本発明に係る工程(iv)は、工程(iii)を施したスライドガラスに、前記抗体と反応して結合可能な官能基を有する蛍光ナノ粒子を添加する工程を有する。
蛍光ナノ粒子は、免疫染色用の標識体であり、免疫染色に用いることができるものであれば、既存の如何なるものでも構わない。すなわち、本発明で用いられる蛍光ナノ粒子は、次に述べる(A)蛍光ナノ粒子、(B)蛍光色素内包ナノ粒子、(C)蛍光ナノ粒子内包粒子のいずれであってもよい。
(A)蛍光ナノ粒子
本発明で用いられる蛍光ナノ粒子とは、粒子サイズが1〜500nmのものであり、好ましくは10〜200nmである。
蛍光ナノ粒子は半導体または蛍光体から構成される。
半導体には、例えば、II−VI族半導体であるZnSe、ZnTe、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe等やII−VI族半導体であるAlAs、AlSb、GaP、GaAs、GaSb、InP、InAs、InSb等を用いることができ、毒性の観点から、GaP、InPを好適に用いることができる。これらは単独でまたは組み合わせて使用することができる。
蛍光体は、例えば、母体にY23、YVO4、ZnO、ZnS等を用い、発光中心にEuやNd等を単独でまたは組み合わせて使用することができる。
蛍光ナノ粒子の粒子サイズ、粒子(母体)の組成、不純物量を調整することで観察に適した励起波長とする。
(B)蛍光色素内包ナノ粒子
ノイズであるエオジンの蛍光や細胞自家蛍光に対する信号値の比の観点から、蛍光標識体の輝度は高い方が好ましい。したがって、本発明における蛍光ナノ粒子としては、蛍光色素と比して輝度が高い、蛍光色素内包ナノ粒子がより好適に用いられる。
蛍光色素内包ナノ粒子とは、有機物または無機物でできた粒子(母体)中に複数の蛍光色素が内包された構造を有するナノサイズの粒子である。本発明で用いる蛍光色素内包ナノ粒子は、適切な蛍光色素および粒子を形成する有機物または無機物を原料として選択した上で、公知の方法により作製することができる。
粒子を形成する有機物または無機物としては、例えば、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリアクリロニトリル、ポリグリシジルメタクリレート、メラミン樹脂、ポリウレア、ポリベンゾグアナミン、ポリフラン、ポリキシレン、フェノール樹脂、多糖、シリカ等、安定的に蛍光色素を内包できるものが挙げられる。蛍光色素をこのような粒子中に内包させることにより、蛍光色素単独よりも励起光の照射による劣化が起こりにくくなる(耐光性が強い)。
内包される蛍光色素は、例えば、ローダミン系色素分子、スクアリリウム系色素分子、シアニン系色素分子、芳香環系色素分子、オキサジン系色素分子、カルボピロニン系色素分子、ピロメセン系色素分子、等の中から選択することができる。あるいはAlexa Fluor(登録商標、インビトロジェン社製)系色素分子、BODIPY(登録商標、インビトロジェン社製)系色素分子、Cy(登録商標、GEヘルスケア社製)系色素分子、DY系色素分子(登録商標、DYOMICS社製)、HiLyte(登録商標、アナスペック社製)系色素分子、DyLight(登録商標、サーモサイエンティフィック社製)系色素分子、ATTO(登録商標、ATTO−TEC社製)系色素分子、MFP(登録商標、Mobitec社製)系色素分子等の中から選択することができる。なお、これら色素分子の総称は、化合物中の主要な構造(骨格)または登録商標に基づき命名されており、それぞれに属する蛍光色素の範囲は当業者であれば過度の試行錯誤を要することなく適切に把握できるものである。
ローダミン系色素分子の具体例としては、5−カルボキシ−ローダミン、6−カルボキシ−ローダミン、5,6−ジカルボキシ−ローダミン、ローダミン 6G、テトラメチルローダミン、X−ローダミン、テキサスレッド、スペクトラムレッド(Spectrum Red)、LD700パークロレート(LD700 PERCHLORATE)、などが挙げられる。
スクアリリウム系色素分子の具体例としては、SRfluor, 680−carboxylate、1,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)−2−ヒドロキシフェニル]−2,4−ジヒドロキシシクロブテンジイリウムジヒドロキシド(1,3-bis[4-(dimethylamino)-2-hydroxyphenyl]-2,4-dihydroxycyclobutenediylium dihydroxide)、ビス、1,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−2,4−ジヒドロキシシクロブテンジイリウムジヒドロキシド(bis, 1,3-bis[4-(dimethylamino)phenyl]-2,4-dihydroxycyclobutenediylium dihydroxide)ビス、2−(4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−(ジエチルイミニオ)−2−ヒドロキシシクロヘキサ−2,5−ジエニリデン)−3−オキソシクロブテ−1−エノレート(bis, 2-(4-(diethylamino)-2-hydroxyphenyl)-4-(4-(diethyliminio)-2-hydroxycyclohexa-2,5-dienylidene)-3-oxocyclobut-1-enolate)、2−(4−(ジブチルアミノ)−2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−(ジブチルイミニオ)−2−ヒドロキシシクロヘキサ−2,5−ジエニリデン)−3−オキソシクロブテ−1−エノレート(2-(4-(dibutylamino)-2-hydroxyphenyl)-4-(4-(dibutyliminio) -2-hydroxycyclohexa-2,5-dienylidene)-3-oxocyclobut-1-enolate)、2−(8−ヒドロキシ−1,1,7,7−テトラメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロピリド[3,2,1−ij]キノリン−9−イル)−4−(8−ヒドロキシ−1,1,7,7−テトラメチル−2,3,6,7−テトラヒドロ−1H−ピリド[3,2,1−ij]キノリニウム−9(5H)−イリデン)−3−オキソシクロブテ−1−エノレート(2-(8-Hydroxy-1,1,7,7-tetramethyl-1,2,3,5,6,7-hexahydropyrido[3,2,1-ij]quinolin-9-yl)-4-(8-hydroxy-1,1,7,7-tetramethyl-2,3,6,7-tetrahydro-1H-pyrido[3,2,1-ij]quinolinium-9(5h)-ylidene)-3-oxocyclobut-1-enolate)、などが挙げられる。
シアニン系色素分子の具体例としては、1−ブチル−2−[5−(1−ブチル−1,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−2H−インドール−2−イリデン)−ペンタ−1,3−ジエニル]−3,3−ジメチル−3H−インドリウムヘキサフルオロホスフェート(1-butyl-2-[5-(1-butyl-1,3-dihydro-3,3-dimethyl-2H-indol-2-ylidene)-penta-1,3-dienyl]-3,3-dimethyl-3H-indolium hexafluorophosphate)、1−ブチル−2−[5−(1−ブチル−3,3−ジメチル−1,3−ジヒドロ−インドール−2−イリデン)−3−クロロペンタ−1,3−ジエニル]−3,3−ジメチル−3H−インドリウムヘキサフルオロホスフェート(1-butyl-2-[5-(1-butyl-3,3-dimethyl-1,3-dihydro-indol-2-ylidene)-3-chloropenta-1,3-dienyl]-3,3-dimethyl-3H-indolium hexafluorophosphate)、3−エチル−2−[5−(3−エチル−3H−ベンゾチオアゾール−2−イリデン)−ペンタ−1,3−ジエニル]−ベンゾチアゾール−3−イウム-アイオダイド(3 -ethyl-2-[5-(3-ethyl-3H-benzothiazol-2-ylidene)-penta-1,3-dienyl]-benzothiazol-3-ium iodide)、などが挙げられる。
芳香環系色素分子の具体例としては、N, N−ビス−(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,6,7,12−(4−tert−ブチルフェノキシ)−ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド(N, N-bis-(2,6-diisopropylphenyl)-1,6,7,12-(4-tert-butylphenoxy)-perylen-3,4,9,10-tetracarboxylic acid diimide)、N,N'−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)−1,6,7,12−テトラフェノキシペリレン−3,4:9,10−テトラカルボキシジイミド(N,N'-bis(2,6-diisopropylphenyl)-1,6,7,12-tetraphenoxyperylene-3,4:9,10-tetracarboxdiimide)、N,N'−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−ビス(ジカルボイミド)(N,N'-bis(2,6-diisopropylphenyl)perylene-3,4,9,10-bis(dicarbimide))、16N,N'−ビス(2,6−ジメチルフェニル)ペリレン−3,4,9,10−テトラカルボン酸ジイミド(16N,N'-bis(2,6-dimethylphenyl)perylene-3,4,9,10-tetracarboxylic diimide)、4,4'−[(8,16−ジヒドロ−8,16−ジオキソジベンゾ[a,j]ペリレン−2,10−ジイル)ジオキシ]ジブチル酸(4,4'-[(8,16-dihydro-8,16-dioxodibenzo[a,j]perylene-2,10-diyl)dioxy]dibutyric acid)、2,10−ジヒドロキシ−ジベンゾ[a,j]ペリレン−8,16−ジオン(2,10-dihydroxy-dibenzo[a,j]perylene-8,16-dione)、2,10−ビス(3−アミノプロポキシ)ジベンゾ[a,j]ペリレン−8,16−ジオン(2,10-bis(3-aminopropoxy)dibenzo[a,j]perylene-8,16-dione)、 3,3'−[(8,16−ジヒドロ−8,16−ジオキソジベンゾ [a,j]ペリレン−2,10−ジイル)ジオキシ]ジプロピルアミン(3,3'-[(8,16-dihydro-8,16-dioxodibenzo[a,j]perylen-2,10-diyl)dioxy]dipropylamine])、17−ビス(オクチルオキシ)アントラ[9,1,2−cde−]ベンゾ[rst]ペンタフェン−5−10−ジオン(17-bis(octyloxy)anthra[9,1,2-cde-]benzo[rst]pentaphene-5-10-dione)、オクタデカン酸、 5,10−ジヒドロ−5,10−ジオキソアントラ [9,1,2−cde]ベンゾ[rst]ペンタフェン−16,17−ジイルエステル(octadecanoic acid, 5,10-dihydro-5,10-dioxoanthra[9,1,2-cde]benzo[rst]pentaphene-16,17-diyl ester)、ジヒドロキシジベンズアントロン(dihydroxydibenzanthrone)、ベンゼンスルホン酸,4,4',4'',4'''−[[2,9−ビス[2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−1,2,3,8,9,10−ヘキサヒドロ−1,3,8,10−テトラオキソアントラ [2,1,9−def:6,5,10−d'e'f']ジイソキノリン−5,6,12,13−テトライル]テトラキス(オキシ)]テトラキス−,ベンゼンエタンアミニウム(benzenesulfonic acid, 4,4',4'',4'''-[[2,9-bis[2,6-bis(1-methylethyl)phenyl]-1,2,3,8,9,10-hexahydro-1,3,8,10-tetraoxoanthra[2,1,9-def:6,5,10-d'e'f']diisoquinoline-5,6,12,13-tetrayl]tetrakis(oxy)]tetrakis-,benzeneethanaminium)、 4,4',4'',4'''−[[2,9−ビス[2,6−ビス(1−メチルエチル)フェニル]−1,2,3,8,9,10−ヘキサヒドロ−1,3,8,10−テトラオキソアントラ [2,1,9−def:6,5,10−d’e'f’]ジイソキノリン−5,6,12,13−テトライル]テトラキス(オキシ)]テトラキス[N,N,N−トリメチル−](4,4',4'',4'''-[[2,9-bis[2,6-bis(1-methylethyl)phenyl]-1,2,3,8,9,10-hexahydro-1,3,8,10-tetraoxoanthra[2,1,9-def:6,5,10-d'e'f']diisoquinoline-5,6,12,13-tetrayl]tetrakis(oxy)]tetrakis[N,N,N-trimethyl-])、などが挙げられる。
オキサジン系色素分子の具体例としては、Cresyl violet、Oxazine 170、EVOblue30、Nile Blueなどが挙げられる。
カルボピロニン系色素分子の具体例としては、CARBOPYRONIN 149などが挙げられる。
ピロメセン系色素分子の具体例としては、PYRROMETHENE 650などが挙げられる。
Alexa Fluor系色素分子の具体例としては、Alexa Fluor 555、Alexa Fluor 568、Alexa Fluor 594、Alexa Fluor 610、Alexa Fluor 633、Alexa Fluor 635、Alexa Fluor 647、Alexa Fluor 660、Alexa Fluor 680、Alexa Fluor 700、Alexa Fluor 750など(以上、インビトロジェン社製)が挙げられる。
BODIPY系色素分子の具体例としては、BODIPY FL、BODIPY TMR、BODIPY 493/503、BODIPY 530/550、BODIPY 558/568、BODIPY 564/570、BODIPY 576/589、BODIPY 581/591、BODIPY 630/650、BODIPY 650/665(以上、インビトロジェン社製)などが挙げられる。
Cy系色素分子の具体例としては、Cy3.5、Cy5、Cy5.5(以上、GEヘルスケア社製)などが挙げられる。
DY系色素分子の具体例としては、DY-590、DY-610、DY-615、DY-630、DY-631、DY-632、DY-633、DY-634(以上、DYOMICS社製)、などが挙げられる。
HiLyte系色素分子の具体例としては、HiLyte Fluor 594、HiLyte Fluor TR(以上、アナスペック社製)などが挙げられる。
DyLight系色素分子の具体例としては、DyLight 594、DyLight 633(以上、サーモサイエンティフィック社製)などが挙げられる。
ATTO系色素分子の具体例としては、ATTO590、ATTO610、ATTO620、ATTO633、ATTO655など(以上、ATTO−TEC社製)が挙げられる。
MFP系色素分子の具体例としては、MFP590、MFP631(以上、Mobitec社製)などが挙げられる。
その他色素としては、C−フィコシアニン(C-phycocyanin)、フィコシアニン(phycocyanin)、APC(アロフィコシアニン(allo phycocyanin))、APC-XL、Northern Lights 637(R&D Systems社製)、等が挙げられる。
また、これらの誘導体(蛍光色素として機能しうるもの、例えば、公知の誘導体)を挙げることができる。
以上のような蛍光色素は、蛍光色素内包ナノ粒子中に、いずれか一種を単独で内包させるようにしても、複数種を混合して内包させるようにしてもよい。
例えば、芳香環系色素分子、ローダミン系色素分子などの蛍光色素は比較的耐光性が高いため好ましく、なかでも芳香環系色素分子に属するペリレン(perylene)、特にペリレンジイミド(perylene diimide)が好ましい。一方、比較的耐光性の低い蛍光色素であっても、適切な母体を選択することにより、本発明による所定の輝度保持率の条件を満たす蛍光色素内包ナノ粒子を作製できる可能性がある。
蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法は特に限定されるものではない。粒子原料であるモノマーに色素分子を結合させて粒子を合成する方法、粒子に色素を吸着させて導入する方法等、粒子への色素の導入には如何なる方法を用いても構わない。
蛍光色素内包ナノ粒子の平均粒径は特に限定されないが、通常は10〜500nmであり、好ましくは50〜200nmである。また、粒径のばらつきを示す変動係数も特に限定されないが、通常は20%以下であり、好ましくは5〜15%である。なお、蛍光色素内包ナノ粒子の粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて電子顕微鏡写真を撮影し、蛍光色素内包ナノ粒子の断面積を計測し、その計測値を相当する円の面積としたときの直径(面積円相当径)として測定することができる。蛍光色素内包ナノ粒子の集団の粒子サイズの平均(平均粒径)および変動係数は、充分な数(例えば1000個)の蛍光色素内包ナノ粒子について上記のようにして粒子サイズ(粒径)を測定した後、平均粒径はその算術平均として算出され、変動係数は式:100×粒径の標準偏差/平均粒径、により算出される。
(C)蛍光ナノ粒子内包粒子
本発明で用いられる蛍光ナノ粒子内包粒子とは、有機物または無機物でできた粒子に対し、上記(A)で説明した蛍光ナノ粒子が内包されてなるものである。蛍光ナノ粒子は、蛍光色素内包ナノ粒子中に、いずれか一種を単独で内包させるようにしても、複数種を混合して内包させるようにしてもよい。
蛍光色素内包ナノ粒子の製造方法は特に限定されるものではない。粒子原料であるモノマーに蛍光ナノ粒子を結合させて粒子を合成する方法、粒子に蛍光ナノ粒子を吸着させて導入する方法等、粒子への蛍光ナノ粒子の導入は如何なる方法を用いても構わない。内包される蛍光ナノ粒子の粒子サイズ、母体組成、不純物量を調整することで観察に適した励起波長とする。
蛍光ナノ粒子内包粒子のサイズは、通常は10〜500nmであり、好ましくは50〜200nmである。
上記(A)蛍光ナノ粒子、(B)蛍光色素内包ナノ粒子、および(C)蛍光ナノ粒子内包粒子のうち、(B)蛍光色素内包ナノ粒子が好ましい。
工程(iv)は、免疫染色工程である。すなわち、本発明では、上述した(A)〜(C)のいずれかの免疫染色用の蛍光ナノ粒子で検出の対象とする病理組織を染色し、次いで、封入剤を添加した後、カバーガラスを載せて、評価スライドとする。
以下、免疫染色および封入の2つの工程を説明する。
特定の抗原に対して免疫染色を行う際には、上述したように、蛍光ナノ粒子と一次抗体を直接結合した標識(コンジュゲート)を作製し、抗原を染色する方法(一次抗体法)、蛍光ナノ粒子と二次抗体とを直接結合した標識を作製し、抗原に一次抗体を結合したものを染色する方法(二次抗体法)、蛍光ナノ粒子とアビジンまたはストレプトアビジンとを直接結合した標識を作製し、抗原に一次抗体とビオチン修飾した二次抗体を結合したものを染色する方法(ビオチン−アビジン法またはサンドイッチ法)などがある。
免疫染色に用いる一次抗体は如何なるものでも構わず、免疫染色を行いたい対象によって変わる。例えば、Ki67(細胞周期関連核タンパク質)を抗原とする免疫染色を行う場合には、抗Ki67抗体を用いる。また、二次抗体は如何なるものを用いても構わず、一次抗体によって変わる。例えば、抗マウス・ラビット・牛・ヤギ・羊・犬・チキン抗体が挙げられる。
なお、免疫染色の対象となりうる抗原には、前述したKi67以外にも、HER−2、HER−3、HER−4(Human Epidermal Growth Factor Receptor(ヒト上皮成長因子受容体))、EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor(上皮成長因子受容体))、PDGFR(Platelet-Derived Growth Factor(血小板由来増殖因子受容体))、VEGRR(Vascular Endothelial Growth Factor Receptor(血管内皮細胞増殖因子受容体))、NGFR(Nerve Growth Factor Receptor(神経成長因子受容体))、FGFR(Fibroblast Growth Factor Receptor(繊維芽細胞増殖因子受容体))、IR(Insulin Receptor(インスリン受容体))、ER(Estrogen Receptor(エストロゲン受容体)、PgR(Progesterone Receptor(プロゲステロン受容体))、c−Met(肝細胞増殖因子受容体)、TNF−α(Tumor Necrosis Factor(腫瘍壊死因子))受容体、IL−6(Interleukin(インターロイキン))受容体などの炎症性サイトカイン受容体;ALK(Anaplastic lymphoma kinase(未分化リンパ腫キナーゼ))などの受容体関連物質;
CD31(PECAM−1)(Platelet Endothelial Cell Adhesion Molecule-1(血小板内皮細胞接着分子1));CD34(Endothelial cell marker(内皮細胞マーカー))、GPC3(Glypican(グリピカン)3)などの細胞表面マーカー関連物質;
p53遺伝子、c-kit(CD117前がん遺伝子)などのがん遺伝子関連物質;
RSVFタンパク質B型肝炎ウイルス表面抗原、B型肝炎ウイルスコア抗原、C型肝炎ウイルスNS3(Non-structural protein(非構造タンパク質)3)などのウイルス関連物質;
CK7(Cytokeratin(サイトケラチン))、Actin(アクチン)などの細胞骨格関連物質などが挙げられる。
蛍光ナノ粒子と抗体やビオチンの結合は既存の如何なる方法を用いても構わない。例えば、アミンとカルボン酸の反応によるアミド化、マレイミドとチオールの反応によるスルフィド化、アルデヒドとアミンの反応によるイミン化、エポキシとアミンの反応によるアミノ化等を用いることができる。
なお、上記の免疫染色は、組織染色に限定されるものではなく、細胞染色に適用することも可能である。また、検出の対象とする生体物質は、それと特異的に結合する物質が存在するものであれば特に限定されるものではない。典型的には、上記のように抗原および抗体の組み合わせが用いられるが、例えば、核酸分子(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)およびそれに相補的に結合しうる配列を有する核酸分子の組み合わせを用いることも可能である。
封入工程は、組織切片の有機溶媒による脱水・透徹工程と、油系封入剤による封入工程とからなる。脱水・透徹工程は、染色した組織切片をPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)等の水系洗浄液で洗浄後、エタノールによる脱水およびキシレン置換により行なわれる。エタノールによる脱水は、エタノールの水含有率を、例えば、50%、30%、10%、0%というように水含有率を下げたエタノールに、組織切片を順次漬けていき、エタノールに置換することで行われる。エタノール置換した切片をキシレンに漬けることで、キシレン置換が行なわれ、切片が透徹される。キシレン置換した切片に封入剤を載せ、カバーガラス等を載せることで封入が行われる。
油系封入剤としては、例えば、コスモバイオ社製マウントクイックなどの他、メルク社製エンテランニューなどの市販品が挙げられる。
〔蛍光免疫染色用前処理液〕
本発明の蛍光免疫染色用前処理液は、アミノシランコートスライドガラス由来のアミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)を含有するものである。
前記化合物(1)に加えて、さらに、前記アミノ基と該化合物(1)中の官能基との反応を促進する反応促進剤(2)を含有させることが好ましい。
化合物(1)および反応促進剤(2)についての説明は上述したとおりである。
〔免疫染色用キット〕
本発明の免疫染色用キットは、上記工程を含む本発明の免疫染色方法に使用されるものである。本発明の免疫染色用キットは、アミノシランコートスライドガラスと、ブロッキング剤と、蛍光免疫染色用前処理液と、蛍光ナノ粒子とからなるものである。
アミノシランコートスライドガラス、ブロッキング剤、蛍光免疫染色用前処理液および蛍光ナノ粒子についての説明は上述したとおりである。
蛍光観察
上記工程により得られた評価スライドに、所定の波長を有する励起光(例えば、励起波長575〜600nm、蛍光波長612〜682nm)を照射することにより、その蛍光ナノ粒子が発する蛍光を観察する。これにより、その病理組織内に存在する所定の生体分子を検出することができる。
励起光の照射には、一般的な蛍光観察と同様の照射手段を用いればよく、例えば、蛍光顕微鏡が備えるレーザー光源から、必要に応じて所定の波長を選択的に透過させるフィルターを用いて、適切な波長および出力の励起光を染色された組織切片に照射すればよい。
蛍光の観察は、蛍光顕微鏡の鏡筒から行ってもよいし、蛍光顕微鏡に設置されたカメラが撮影した画像を別途、モニタ等の表示手段に表示して行ってもよい。また、必要に応じて所定の波長を選択的に透過させるフィルターを用いてもよい。
具体的には、アミノシランコートスライドガラスに載せた組織内の空洞部面積および存在する輝点数を計測し、単位面積当たりの輝点数(個/μm2)を算出した30箇所における平均値を求めることで、ノイズとして算出する。空洞部の面積は市販の画像解析ソフトなどを用いて行うことができる。空洞部にある輝点数は画像より目視にて計測する。観察視野全体の核の面積および核に存在する輝点数を計測し、単位面積当たりの輝点数(個/μm2)を算出し、3視野における平均値を求めることで、シグナルとして算出する。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
[合成例1]ストレプトアビジン結合レキサスレッド色素内包メラミン樹脂ナノ粒子の合成
スルホローダミン101(シグマアルドリッチ社製)2.5mgを水22.5mLに加えた後、ホットスターラー上で70℃、20分間加熱し、メラミン樹脂ニカラックMX−035(日本カーバイド工業社製)1.5gを加え、さらに5分間加熱撹拌した。ギ酸100μLを加え、60℃、20分間で加熱攪拌した後、室温放冷した。冷却後、反応混合物を遠心用チューブに入れて遠心分離機に12,000rpmで20分間かけ、上澄み除去した。この洗浄をエタノールと水で行った。
得られた粒子0.1mgをエタノール1.5mL中に分散し、アミノプロピルトリメトキシシランLS−3150(信越化学工業社製)2μLを加えて8時間反応させて表面アミノ化処理を行った。
得られた色素内包ナノ粒子を、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を2mM(モル濃度)含有したPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)を用いて3nMに調整し、この溶液に最終濃度10mMとなるようSM(PEG)12(サーモサイエンティフィック社製、スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−ドデカエチレングリコール]エステル(succinimidyl-[(N-maleomidopropionamid)-dodecaethyleneglycol]ester))を混合し、1時間反応させた。この混合液を10,000Gで20分遠心分離を行い、上澄みを除去した後、EDTAを2mM含有したPBSを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順による洗浄を3回行うことで末端にマレイミド基をもつ蛍光色素内包粒子を得た。
一方、ストレプトアビジン(和光純薬社製)をN−スクシンイミジル S−アセチルチオアセテート(SATA)を用いてチオール基付加処理を行った後、ゲルろ過カラムによるろ過を行い、色素内包ナノ粒子に結合可能なストレプトアビジン溶液を得た。
上記の蛍光ナノ粒子とストレプトアビジンとを、EDTAを2mM含有したPBS中で混合し、1時間反応させた。10mMメルカプトエタノールを添加し、反応を停止させた。得られた溶液を遠心フィルターで濃縮後、精製用ゲルろ過カラムを用いて未反応ストレプトアビジン等を除去し、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミン樹脂ナノ粒子を得た。
[実施例1]
(1)評価スライドの作製
含アミノ基シランカップリング剤でコートしたスライドガラスに固定された肝臓がん組織スライド(US Biomax社製T031)をキシレンに浸漬し、パラフィンを除去後、クエン酸緩衝液(pH6.0)中15分間、オートクレーブ処理した。PBSを用いて洗浄後、10%ウサギ血清(ニチレイ社製)を添加し、室温下1時間放置した。PBSで洗浄後、抗Ki67抗体(ダコ社製)を添加し、室温下30分間放置した。PBSで洗浄後、ビオチン標識抗マウス抗体(ニチレイ社製)を添加し、室温下で30分間放置した。
化合物(1)として、カルボキシル基をもつ3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液(東京化成社製)150μLを組織に載せ、充分に覆われているのを確認した後に、室温下30分間放置した。反応促進剤(2)として、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(東京化成社製)水溶液150μLを組織に載せ、充分に覆われていることを確認した後に、室温下30分間放置した後、PBSで洗浄を行った。
ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミン樹脂ナノ粒子を添加し、室温下2時間反応させた後、PBSで洗浄を行った。エタノール、キシレンの順にスライドを浸漬させ、次いで封入剤(メルク社エンテランニュー)を添加した後、カバーガラスを載せ、評価スライドとした。
(2)評価方法
評価スライドについては、カールツァイス社製正立型蛍光顕微鏡Axio Imager 2を用いて蛍光画像を取得した。
励起波長575〜600nm、蛍光波長612〜682nmとした。
組織内の空洞部面積および存在する輝点数を計測し、単位面積当たりの輝点数(個/μm2)を算出した30箇所における平均値を求めることで、ノイズとして算出した。空洞部の面積は市販画像解析ソフトImage Jを用いた。空洞部にある輝点数は画像より目視にて計測した。
観察視野全体の核の面積および核に存在する輝点数を計測し、単位面積当たりの輝点数(個/μm2)を算出し、3視野における平均値を求めることで、シグナルとして算出した。
[比較例1]
実施例1において、3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして行った。
[比較例2]
実施例1において、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして行った。
[実施例2]
実施例1において、3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液に代えて、末端にカルボキシル基をもつ分子量2000のポリエチレングリコール(Nanocs社製PG1−CA−2K)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして行った。
[実施例3]
実施例1において、3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液に代えて、末端に活性エステル基であるp−ニトロフェニルエステル基をもつ分子量2000のポリエチレングリコール(日油社製SUNBRIGHT MENP−20H)を用いたことと、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして行った。
[実施例4]
実施例1において、3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液に代えて、末端に活性エステル基であるN−ヒドロキシスクシンイミド基をもつ分子量5000のポリエチレングリコール(日油社製SUNBRIGHT MENP−050HS)を用いたことと、該ポリエチレングリコール150μLを組織に載せ、充分に覆われているのを確認した後に、室温下10分間放置させたことと、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして行った。
[合成例2]ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包シリカナノ粒子の合成
スルホローダミン101酸塩化物(同仁化学社製、テキサスレッド色素)3.4mgと3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製、KBM903)3μLとをDMF中で混合し、オルガノアルコキシシラン化合物を得た。得られたオルガノアルコキシシラン化合物0.6mLを、48mLのエタノール、0.6mLのテトラエトキシシラン(TEOS)、2mLの水、2mLの28%アンモニア水と3時間混合した。上記工程で作製した混合液を10000Gで20分遠心分離を行い、上澄みを除去した。エタノールを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順でエタノールと純水による洗浄を2回ずつ行った。テキサスレッド色素内包シリカナノ粒子を得た。
得られた色素内包ナノ粒子を、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)を2mM含有したPBS(リン酸緩衝液生理的食塩水)を用いて3nMに調整し、この溶液に最終濃度10mMとなるようSM(PEG)12(サーモサイエンティフィック社製、スクシンイミジル−[(N−マレイミドプロピオンアミド)−ドデカエチレングリコール]エステル(succinimidyl-[(N-maleomidopropionamid)-dodecaethyleneglycol]ester))を混合し、1時間反応させた。この混合液を10,000Gで20分遠心分離を行い、上澄みを除去した後、EDTAを2mM含有したPBSを加え、沈降物を分散させ、再度遠心分離を行った。同様の手順による洗浄を3回行うことで末端にマレイミド基をもつ蛍光色素内包粒子を得た。
一方、ストレプトアビジン(和光純薬社製)をN−スクシンイミジル S−アセチルチオアセテート(SATA)を用いてチオール基付加処理を行った後、ゲルろ過カラムによるろ過を行い、色素内包ナノ粒子に結合可能なストレプトアビジン溶液を得た。
上記の蛍光ナノ粒子とストレプトアビジンとを、EDTAを2mM含有したPBS中で混合し、1時間反応させた。10mMメルカプトエタノールを添加し、反応を停止させた。得られた溶液を遠心フィルターで濃縮後、精製用ゲルろ過カラムを用いて未反応ストレプトアビジン等を除去し、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包シリカナノ粒子を得た。
[実施例5]
実施例1において、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミン樹脂ナノ粒子に代えて、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包シリカナノ粒子を用いたことと、3−ヒドロキシプロピオン酸水溶液に代えて、グリコール酸水溶液(関東化学社製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして評価スライドを作製した。
[実施例6]
実施例1において、ストレプトアビジン結合テキサスレッド色素内包メラミンナノ粒子に代えて、ストレプトアビジン結合量子ドット(ライフテクノロジーズ社製)を用いたことと、カールツァイス社製正立型蛍光顕微鏡Axio Imager 2に代えて、オリンパス社製共焦点顕微鏡DSUを用いたこと以外は、実施例1と同様にして行った。
Figure 0006236881

Claims (11)

  1. 蛍光ナノ粒子を用いた免疫染色により、含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスの表面に固定した病理組織中の抗原を検出する免疫染色方法であって、
    (i)該含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスの表面に固定した病理組織に対して、ブロッキング剤を添加する工程と、
    (ii)該抗原に反応する抗体を前記病理組織に添加する工程と、
    (iii)該含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と反応可能な官能基を有する化合物(1)である
    3−ヒドロキシプロピオン酸、グリコール酸もしくは酢酸、もしくは、3−ヒドロキシプロピオン酸、グリコール酸もしくは酢酸のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体もしくはp−ニトロフェニルエステル誘導体;または
    末端にカルボキシル基を有する分子量2000〜5000のポリエチレングリコール、もしくは前記ポリエチレングリコールのN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体もしくはp−ニトロフェニルエステル誘導体
    を添加し、室温下に所定時間静置して、前記病理組織の空洞部から現れている、基材ガラス表面に存在する含アミノ基シランカップリング剤のアミノ基と前記化合物(1)中の官能基とを化学結合させる工程と、
    (iv)前記抗体と反応して結合可能な官能基を有する蛍光ナノ粒子を添加する工程とからなることを特徴とする免疫染色方法。
  2. 前記工程(iii)において、化合物(1)に加えて、さらに、前記含アミノ基シランカップリング剤中のアミノ基と該化合物(1)中の官能基との反応を促進する反応促進剤(2)を添加することを特徴とする請求項1に記載の免疫染色方法。
  3. 前記反応促進剤(2)が脱水縮合剤であることを特徴とする請求項2に記載の免疫染色方法。
  4. 前記蛍光ナノ粒子が、蛍光物質をメラミン樹脂で内包したナノ粒子であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の免疫染色方法。
  5. 前記ブロッキング剤が、人工合成ポリマー、正常血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびカゼインから選ばれる1種以上のブロッキング剤であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の免疫染色方法。
  6. 含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスの表面に存在するアミノ基と反応可能な官能基を有し、ポリエチレングリコール鎖を有する化合物(1)である末端にカルボキシル基を有する分子量2000〜5000のポリエチレングリコール、または前記ポリエチレングリコールのN−ヒドロキシスクシンイミドエステル誘導体もしくはp−ニトロフェニルエステル誘導体を含有することを特徴とする蛍光免疫染色用前処理液。
  7. 前記化合物(1)に加えて、さらに、前記アミノ基と該化合物(1)中の官能基との反応を促進する反応促進剤(2)を含有することを特徴とする請求項に記載の蛍光免疫染色用前処理液。
  8. 前記反応促進剤(2)が脱水縮合剤であることを特徴とする請求項に記載の蛍光免疫染色用前処理液。
  9. 含アミノ基シランカップリング剤で処理した基材ガラスと、
    ブロッキング剤と、
    請求項のいずれか1項に記載の蛍光免疫染色用前処理液と、
    蛍光ナノ粒子とからなることを特徴とする免疫染色用キット。
  10. 前記蛍光ナノ粒子が、蛍光物質をメラミン樹脂で内包したナノ粒子であることを特徴とする請求項に記載の免疫染色用キット。
  11. 前記ブロッキング剤が、人工合成ポリマー、正常血清、ウシ血清アルブミン、ゼラチンおよびカゼインから選ばれる1種以上のブロッキング剤であることを特徴とする請求項または10に記載の免疫染色用キット。
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