JP6240585B2 - 光ファイバ振動センサおよび振動測定方法 - Google Patents

光ファイバ振動センサおよび振動測定方法 Download PDF

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Description

この発明は、光ファイバ線路上の一点に振動が加わっている場合にその位置と振動周波数を測定する光ファイバ振動センサおよび振動測定方法に関する。
光ファイバ技術を用いた干渉型のセンサとして、種々のものが研究開発されている。干渉型のセンサは、光の位相変化を測定することで温度や歪など様々な物理量を高感度に測定することができる。
この種のセンサの用途の1つとして、例えば測定物の保全および異常検知を目的とした、構造物に対する振動を検知する振動センサが考えられている。インフラなどの巨大な構造物の保全などへの応用を考えると、センサの有用性を高める機能として、現象の起きた位置を特定する位置特定機能が重要である。位置特定が可能なセンサ技術としては、リング型干渉計を用いたものや、光ファイバ内部の各点からの反射光を測定するものなどが研究されている。
リング型干渉計を用いた振動位置特定技術としては、非特許文献1または非特許文献2に記載されている技術が検討されている。非特許文献1に記載された技術では、リングに遅延が加わるようなサブループを加えることで位置を特定している。また、非特許文献2に記載された技術では、複数の波長のレーザを用いることで位置を特定している。
反射光を測定するものとしては、光ファイバでの光反射時間領域測定法(OTDR:Optical Time Domain Reflectometry)を用いたものが検討されている。この方法は、例えば非特許文献3に記載されるように、光ファイバ内部の各点からの反射光を測定し、それぞれの反射光を受光した時間により反射位置を特定し、その反射光の位相から振動を検知するものとなっている。
P.R.Hoffman, et al, "Position determination of an acoustic burst along a Sagnac Interferometer," Journal of Lightwave Technology, vol.22, No.2, February, 2004 戸倉外、"光ファイバリング干渉型振動センサによる振動位置の同定"、フジクラ技報No.103, P18, 2002 Y. Lu, et al, "Distributed vibration sensor based on coherent detection of phase-OTDR," Journal of Lightwave Technology, vol. 28, No. 22, November, 2010
リング型干渉計を用いた振動センサでは、光ファイバ線路の両端から光を入射する必要があり、設置の自由度が制限される。また振動位置を特定する際には、サブループを通過した光の制御部や高価な光源と検出器を2組使うなどの問題がある。
また、ODTRを用いた方法では、光ファイバ線路の一方から光パルスを入射することで測定することが可能であるが、反射光が弱いため平均化処理が必要となり、測定に時間がかかってしまう。また、この平均化処理を行う期間に振動が加わり続けていないと測定することができないため、ある短時間のみ振動が加わるような単発の振動に対しては測定が困難である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、光ファイバの一方から測定光を入射するだけで単発的な振動も測定できるようにし、これにより低廉かつ簡易な構成で種々の振動を測定することが可能な光ファイバ振動センサおよび振動測定方法を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明は以下のような各種態様を備える。
第1の態様は、第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され異なる遅延時間を持つ少なくとも2つの光ファイバを有する複数の第2の光ファイバとを利用し、前記第1の光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する光ファイバ振動センサであって、前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する光発生部と、前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する分岐部と、前記分岐された反射光パルスのうち前記遅延時間により時間的に分離された少なくとも2つの反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記第1の光ファイバに対する振動の印加位置を特定する振動測定部とを具備することを特徴とするものである。
第2の態様は、前記第1の態様において、前記振動測定部が、前記分岐部により分岐された反射光パルスを同一の2系列の反射光パルスに二分岐する手段と、前記分岐された第1の系列の反射光パルスに、前記光発生部が発生する光パルスのコヒーレンス時間以内でかつ前記2つの反射光パルスの遅延時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、前記遅延が与えられた反射光パルスと、前記分岐された第2の系列の反射光パルスとを合波して、これらの反射光パルス間のビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
第3の態様は、前記第1の態様において、前記光発生部が、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の中で最も長い遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、前記振動測定部が、前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、前記分岐部により分岐された反射光パルスを前記参照信号と合波して、当該反射光パルスと参照信号とのビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
第4の態様は、第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され各々が異なる遅延時間を持つ複数の第2の光ファイバとを利用し、前記複数の第2の光ファイバのうち振動が印加された第2の光ファイバを特定する光ファイバ振動センサであって、前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する光発生部と、前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する分岐部と、前記分岐された反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該位相変化が検出された反射光パルスと当該反射光パルスの遅延時間とから、前記振動が加えられた第2の光ファイバを特定する振動測定部とを具備することを特徴とするものである。
第5の態様は、前記第4の態様において、前記振動測定部が、前記分岐部により分岐された反射光パルスを同一の2系列の反射光パルスに二分岐する手段と、前記分岐された第1の系列の反射光パルスに、前記光発生部が発生する光信号のコヒーレンス時間以内でかつ前記第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、前記遅延が与えられた反射光パルスと、前記分岐された第2の系列の反射光パルスとを合波して、これらの反射光パルス間のビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
第6の態様は、前記第4の態様において、前記光発生部が、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の中で最も長い遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、前記振動測定部が、前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、前記分岐部により分岐された反射光パルスを前記参照信号と合波して、当該反射光パルスと参照信号とのビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
第7の態様は、光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する光ファイバ振動センサであって、前記光ファイバの遠端部に配置され、第1の波長の光を反射する第1の反射部と、前記光ファイバの遠端部において前記第1の反射部に対し予め設定された光路長を隔てて配置され、前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を反射する第2の反射部と、前記光ファイバの近端に、前記第1及び第2の波長を有する測定光を入射する光発生部と、前記測定光の前記第1及び第2の反射部による反射光を前記光ファイバから分岐する分岐部と、前記分岐された第1の反射部による反射光と第2の反射部による反射光の各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記光ファイバに対する振動の印加位置を特定する振動測定部とを具備することを特徴とするものである。
第8の態様は、前記第7の態様において、前記振動測定部が、前記分岐部により分岐された前記第1及び第2の反射部による反射光を同一の2系列の反射光に二分岐する手段と、前記分岐された第1の系列の反射光に、前記光発生部が発生する光信号のコヒーレンス時間以内でかつ前記第1及び第2の反射部間の光路長に対応する時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、前記遅延が与えられた反射光と、前記分岐された第2の系列の反射光とを合波して、これらの反射光間のビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光の位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
第9の態様は、前記第7の態様において、前記光発生部が、前記光ファイバが持つ遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、前記振動測定部が、前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、前記分岐部により分岐された反射光を前記参照信号と合波して、当該反射光と参照信号とのビート信号を生成する手段と、前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光の位相の変化を検出する手段とを備えることを特徴とするものである。
この発明の各態様によれば、遅延時間が互いに異なる複数の第2の光ファイバの遠端で反射される反射光パルスまたは反射光から、第1の光ファイバまたは第2の光ファイバに印加された振動による位相変化が検出され、当該検出された位相変化の違いをもとに、第1の光ファイバに対する振動の印加位置、または振動が印加された第2の光ファイバが特定される。このため、近端側からの測定により振動を測定することができ、これにより複雑な機構を用いずに簡易な測定が可能となり、また効率的かつ低廉な振動センサを提供することができる。この結果、光ファイバ線路保守における振動を検知しての予防保全や、様々なインフラなどの構造物に対する保守管理の効率化に貢献する。
この発明の第1の実施形態に係る光ファイバ振動センサの構成を示す図。 振動の印加位置xをパラメータとしたときの振動周波数wsと各反射波の振幅比Prとの関係を示す図。 振動周波数wsをパラメータとしたときの振動位置xと各反射波の振幅比Prとの関係を示す図。 この発明の第2の実施形態に係る光ファイバ振動センサの構成を示す図。 この発明の第5の実施形態に係る光ファイバ振動センサの光ファイバ線路遠端部の構成を示す図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、この発明の第1の実施形態に係る光ファイバ振動センサの構成を示す図である。
図1において、F0は振動測定に使用する光ファイバであり、被測定対象となる構造物に接触するように配置される。光ファイバF0の近端には、例えば光サーキュレータまたは光カプラにより構成されるパルス入射部3が配置され、このパルス入射部3には測定用の光パルスが入射される。この測定用の光パルスは、光源1から発生されたレーザ光をもとに光パルス生成部2により生成される。なお、図中11は光ファイバF0に振動が加わった部位(以後振動付加部と称する)を示す。
上記光ファイバF0には、例えばパワースプリッタを用いた分岐部4を介して複数の分岐下部光ファイバF1〜Fnが接続されている。各分岐下部光ファイバF1〜Fnは、上記光ファイバF0から分岐部4を介して伝播された光パルスが、遠端部5−1〜5−nにより反射されて上記光ファイバF0に戻るときの遅延時間が2種類以上となるように構成される。具体的には、分岐下部光ファイバF1〜Fnのうち少なくとも2つが光伝送路長の異なる長さとなるように設定されている。
なお、光伝送路長を異ならせる代わりに、分岐下部光ファイバF1〜Fnのうちの少なくとも2つを屈折率の違いにより光伝搬速度の異なるものとしたり、光源1から2種類以上の波長の光を用いて分岐下部光ファイバF1〜Fnの光伝搬速度または遅延時間の異なる値にするようにしてもよい。
また、上記測定用の光パルスは、そのパルス幅が分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間の差の中で最も短いものよりも短い長さとなるように設定される。例えば、分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間の差の最小値が1μsだった場合には、パルス幅は当該1μsよりも短い値に設定される。
また、分岐下部光ファイバF1〜Fnとして既設のFTTH(Fiber to the Home)システムの分岐光ファイバを使用する場合には、遠端部5−1〜5−nとして既存の反射フィルタを利用することが可能である。このようにすると反射光パルスのS/Nを高めて振動の測定精度を高めることが可能となる。なお、必ずしも反射フィルタを使用する必要はなく、反射ファイルのない遠端部であってもこの発明に関する振動測定は可能である。
上記パルス入射部3は、上記光ファイバF0に光パルスを入射すると共に、上記各分岐下部光ファイバF1〜Fnにより反射された各反射光パルスを測定用分岐線路に分岐させる。測定用分岐線路は、分岐部6、遅延部7、合波部8および受光部9を備える。分岐部6と合波部8との間は2つの異なる光線路により接続され、一方の光線路には遅延部7が介挿されている。合波部8は、上記分岐下部光ファイバF1〜Fnにより反射された反射光パルスごとに、上記異なる2つの光線路を経由した反射光パルスを合波してビート信号を生成する。受光部9は、上記反射光パルスごとに生成されたビート信号をそれぞれ電気信号に変換して計算処理部10に入力する。
計算処理部10はCPU(Central Processing Unit)を備え、プログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより、上記入力された各反射光パルスのビート信号から、上記光ファイバF0の線路上で付加された振動の振動周波数と振動付加部11の位置を算出する。
(動作)
次に、以上のように構成された光ファイバ振動センサの動作を説明する。
構造物の予防保全のための異常検知を目的とする場合、光ファイバF0は振動の測定対象となる構造物の表面に接触した状態で配置される。
この状態で、光源1からレーザ光を発生させる。そうすると、このレーザ光をもとにパルス生成部2により測定用光パルスが生成され、この測定用光パルスがパルス入射部3を通して光ファイバF0に入射される。入射された測定用光パルスは光ファイバF0を通って分岐部4へ伝播するが、このとき上記構造物の任意の場所で振動が発生すると、当該振動が光ファイバF0に印加され、この上記光パルス信号が位相変調される。なお、図1では振動付加部11において振動が発生した場合を示している。
上記位相変調された光パルスは、分岐部4により分岐されて分岐下部光ファイバF1〜Fnにそれぞれ伝播され、当該分岐下部光ファイバF1〜Fnの遠端部5−1〜5−5nでそれぞれ反射される。そして、当該反射光パルスは、分岐下部光ファイバF1〜Fnを介して分岐部4に戻り、分岐部4で合波される。このとき、上記分岐下部光ファイバF1〜Fnはそのうちの少なくとも2つが遅延時間が相互に異なるように構成されている。このため、上記合波された光信号には少なくとも遅延時間の異なる2つの反射光パルスが含まれることになる。
上記合波された反射光パルスは、振動付加部11を通過するときに再度位相変調されたのち、パルス入射部3で分岐されて測定用分岐線路の分岐部6に達する。そして、当該分岐部6で二分岐され、一方はそのまま合波部8に伝播し、他方は遅延部7により一定量の遅延を受けたのち上記合波部8に伝播して、当該合波部8で合波される。このとき、遅延部7の遅延量は、光源1から発生されるレーザ光のコヒーレンス長以下の長さに設定されている。このようにすることで、振動の位相差を確実に検出できるようになる。なお、遅延部7の遅延量をレーザ光のコヒーレンス長以上の長さにすると、位相差がランダムになって、振動による位相差を検出できなくなる。
上記合波部8の合波により、反射光パルスごとにビート信号が生成される。この生成されるビート信号には、光源1が発生するレーザ光の光周波数による位相差だけではなく、上記振動付加部11を往路および復路の2回に渡り通過した際に受けた位相変調による位相差が含まれる。ビート信号は、受光部9で受光されて電気信号に変換され、計算処理部10に入力される。
計算処理部10では、次のような計算処理が行われる。
いま、パルス入射部3を基準位置(x=0)とし、振動付加部11の位置をx=x0、パルス入射部3から分岐部4までの距離をL(m) 、分岐部4から各遠端部5−1〜5−nまでの遅延時間の差を光伝送路長の差により作るものとして、分岐部4から各遠端部5−1〜5−nまでの距離をa(m) ,b(m) ,…とする。なお、この遅延時間の差は先に述べたように屈折率の違いや波長の違いなどでも設定することができるが、長さを時間に変えればよいだけなので、以降の計算は変わらない。
時間をtとし、振動付加部11ではφ(t) という関数表示される位相変調を受けるものとする。また、遠端部5−1〜5−nで反射し、再び振動付加部11で位相変調を受け、パルス入射部3で分岐されて分岐部6に到達したときに、その反射光パルスのパワーをPだとする。この反射光パルスに対して、遅延部7ではT(s) の遅延が与えられる。そして、この遅延が与えられた反射光パルスは、遅延が与えられなかった反射光パルスと合波部8で合波される。この合波によりビート信号が生成され、このビート信号は受光部9で受光され電気信号に変換される。この受光された光のパワーPのビート信号成分(非直流成分)のうち長さがa(m) の分岐下部光ファイバからの反射光パルスに関してのパワーをPaとし、iを虚数単位、ω0を光源1の元の光周波数、vを光ファイバ中の光速とし、さらに受光される電界を√Pとすると、√Pa(t)は以下のように表される。
Figure 0006240585
なお、以後の計算では、簡単のため
(2L+2a)/v=ta ,(2L+2b)/v=tb ,…
とする。
受光部9では2乗検波されるため、受光パワーPa(t) は
Figure 0006240585
のように表される。
このとき、例えば受光部9でバランス受光技術を使用すれば、不要な直流成分をカットすることができ、効率的な測定が可能である。また、非特許文献2に記載されているように、合波部8を3×3光カプラにより構成し、受光部9に複数のフォトディテクタを用いると、位相の線形性を向上させて測定精度をさらに向上させることが可能となる。
測定される交流成分Pa(t) は、
Figure 0006240585
のように表される。
ここで、加わる振動をφ(t) 、位置xsに加わる振動の振動周波数をwsとし、
φ(t)=Σφs sinωs
とする(φs<<1)。このとき、Tは遅延部7により与えられる遅延量であるが、この遅延量Tは先に述べたように光源1から発生されるレーザ光のコヒーレンス時間以内の遅延量に設定されている。遅延部7による遅延処理は位相差が現れるビート信号を生成するために行われるため、光源1から発生されるレーザ光のコヒーレンスをより残す意味で、なるべく短い方がよい。数値としてはμsのオーダ以下、つまり50m程度以下が想定される。
また、振動の周波数は、光ファイバF0の物理的振動なので、大きくても数十kHz程度が想定される。したがって、wsT<<1となる。このとき、式(3) のcos の中は、以下のように簡単化される。
Figure 0006240585
このため、式(3) は
Figure 0006240585
となる。
これを計算すると、
Figure 0006240585
となる。
ここで、
Figure 0006240585
と、wsT<<1を用いると、
Figure 0006240585
となる。
交流成分のみを残して計算すると、最終的に測定される交流成分は
Figure 0006240585
となる。
aではなくbの長さの分岐下部光ファイバからの反射光パルスの場合は、aをbに置き換えればよい。このとき、光ファイバF0の振動がある長さで起こる場合、同じ周波数wsである範囲のxsで振動が起こることになる。この場合は、
Figure 0006240585
の公式を用いれば、複数のxでの振動をその中心地に集約されるので問題ない。
この測定された交流成分を高速フーリエ変換などの周波数分解処理を行い、各振動周波数wsとそれぞれでの振幅を計算する。そして、各交流成分の振幅(Pa,Pb,…とする)を求め、ファイバ長aの分岐下部光ファイバとファイバ長bの分岐下部光ファイバとの間で振幅の比Prを求めると、
Figure 0006240585
となる。
この値は、Pa とPb が直接測定できる値であるから、それらを高速フーリエ変換等などの周波数分解処理により計算可能な値である。また、ta とtb はL、a、b、vから計算され、それぞれ既知の値である(L、a、bはファイバ線路設計で決まるかOTDRなど既存の方法で容易に測定可能である。またvは一般的な光ファイバの屈折率を用いれば計算可能である)ため、Prはxsをパラメータとして計算可能である。
例えば、L=5km、a=2.2km、b=1.5km、v=2×108m/sとし、横軸ws、縦軸Pr、xを一定とした場合には、図2に示すような計算結果が得られる。また横軸x、縦軸Pr、wsを一定とした場合には、図3に示すような計算結果が得られる。x以外のパラメータは既知であるため、上記図2またはず3に示すグラフと、測定されたPrとで一致する点を探せば、xを特定することが可能となる。なお、グラフは図2および図3のようにパラメータの取り方で複数の方法が計算できるが、グラフの作成方法に何ら制限はなく、(5) 式を満たすように作成すれば如何なるものであってもよい。
かくして、振動の発生位置を特定することができる。先に述べたように測定対象となる構造物の予防保全での異常検知を目的とする場合には、まず単一周波数の振動が加わることを想定し、フーリエ変換をする前にゼロ点を測定交流信号から検出する。もし単一周波数、もしくはそれに準ずる程度に単一周波数の振動がほかの周波数の振動より強ければ、式(4) でのゼロ点間隔Δtが一定である。一定であれば、単一周波数振動であると判断し、Δtからwsを検出し、式(5) のグラフを予め作成して記憶させておくことにより瞬時に特定可能である。計算時間は、wsの特定と式(5) の計算と予め作成しておいたグラフとの比較処理のため、きわめて短時間となる。また、測定自体も、パルスの反射を測定するため、平均化処理のようなSN比を高めるための処理も不要であるため、全体として非常に高速に測定することが可能である。
さらに、単一周波数の振動一つではない場合、複数の周波数が振動に加わっているので、測定交流信号を高速フーリエ変換などの周波数分解処理を行い、振動位置を特定する。周波数分解処理の計算に若干の時間がかかる可能性があるが、それは計算処理部10の計算能力によって改善は可能であり、光の測定自体は単一周波数の振動時と同じように高速に実現可能であり、総合的に簡易で高速な測定が可能である。
さらに、振動の周波数がパルス幅の時間よりも長い周期をもつゆっくりとした振動の場合、1つのパルスの波形からは判断できない。しかし、この場合はいくつかのパルス波形を並べることでゆっくりとした振動も計測することができる。例えばパルス幅が10μsで、振動が1kHz(周期1ms)の波形を測定しようとする場合には、50個~100個のパルス波形をつなげることで半周期以上の波形が分かるので、振動と振動位置を識別することが可能である。すなわち、調べたい振動の周波数により、パルス幅、測定波形個数を調整すれば容易に測定可能である。
また、1個1個のパルス波形を識別するにあたり、OTDRのような平均化処理をしているわけではないので、各分岐下部からのすべてのパルスが戻ってくるまで待つ必要はなく、2つパルスを入射するときに、複数の反射からのパルスが重ならなければよい。このようにすればいくつものパルス波形を短時間で集めることができる。
さらに、光ファイバ配線の構成として、分岐の先に分岐を設置する等すれば、複雑な形の構造物を効率的にセンサすることも可能である。例えば、二分岐の先に二分岐を設置して、合計4つの分岐の反射端の長さを異なるものにすれば、4つのパルスを測定して計算することにより、2つ目の分岐までのファイバでの振動の位置を特定することができ、二股に分かれた形態の光ファイバ振動センサを構成できる。
[第2の実施形態]
図4は、この発明の第2の実施形態に係る光ファイバ振動センサの構成を示すものである。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
光源1と光パルス生成部2との間には分岐部12が設けてある。この分岐部12は、光源1から発生されたレーザ光を光パルス生成用の光と、参照光とに分けるために使用される。また、測定用分岐線路2のパルス入射部3と受光部9との間には合波部13が設けてある。この合波部13は、パルス入射部3により分岐された反射光パルスと上記分岐部12により分岐された参照光とを合波する。受光部9は、上記合波部13により合波されることにより生成されたビート信号を受光して電気信号に変換視、計算処理部10に入力する。
第2の実施形態では、コヒーレンス時間の長い光源1を用いる。長さの目安は、遅延時間が最も長い分岐下部光ファイバから反射光パルスが返ってくるまでの時間でも十分にコヒーレンスが残っている程度に設定される。例えば、往復で1μsが最大遅延時間の場合、少なくともそれ以上のコヒーレンス時間を持つ光源が用いられる。光スペクトル幅で表すと、数百kHz以下の光源が用いられる。
この場合、第1の実施形態のように反射光パルスに遅延を加えず、図4に示すように、光源1が発生する光を参照光として上記反射光パルスと合波することで、位相差を測定することが可能である。この場合、第1の実施形態の計算での遅延部7による遅延量Tがμs程度から最大ms程度まで大きくなることもあり得る。式(3) は、
Figure 0006240585
となる。
第1の実施形態と同じように、振動を
φ(t)=Σφs sinωs
とすると、測定される交流成分Pa(t) は、
Figure 0006240585
となる。
以降も同じように計算していくと、
Figure 0006240585
となる。
そして、第1の実施形態と同じように交流成分のみを取り出せば、
Figure 0006240585
となる。
式の形は第1の実施形態と同じになる。以後、第1の実施形態と同様に、フーリエ変換などの周波数分解処理とグラフとの比較から、振動位置の特定が可能である。
また、振動の周波数がパルス幅の時間よりも長い周期を持つゆっくりとした振動の場合には、1つのパルスの波形からは判断できない。しかし、この場合は、第1の実施形態でも述べたように、いくつかのパルス波形を並べることでゆっくりとした振動を計測することができる。例えば、パルス幅が10μsで、振動が1kHz(周期1ms)の波形を測定しようとすると、50個〜100個のパルス波形をつなげることで半周期以上の波形が分かるので、振動と振動位置を識別することが可能である。すなわち、調べたい振動の周波数に応じて、パルス幅および測定波形個数を調整すれば容易に測定可能である。
また、1個1個のパルス波形を識別するにあたり、OTDRのような平均化処理をしているわけではないので、各分岐下部光ファイバからのすべての光パルスが戻ってくるまで待つ必要はなく、2つパルスを入射するときに、複数の反射からのパルスが重ならなければよい。
[第3の実施形態]
この発明の第3の実施形態は、第1の実施形態を変形したもので、第1の実施形態と異なるところは、振動付加位置11が光ファイバF0ではなく、分岐下部光ファイバF1〜Fnのいずれかであるという点と、すべての分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間が異なるように設定されているという点である。
光ファイバF0に光パルスを入射すると、当該光パルスは分岐部4により分岐されて各分岐下部光ファイバF1〜Fnへ伝送される。そして、上記光パルスは各分岐下部光ファイバF1〜Fnの遠端部5−1〜5−nでそれぞれ反射され、分岐下部光ファイバF1〜Fnがそれぞれ持つ遅延時間を経て分岐部4で合成される。また、上記各分岐下部光ファイバF1〜Fnから返送される反射光パルスのうち、振動が印加された分岐下部光ファイバから戻る反射光パルスにのみ、上記振動による位相差が発生する。したがって、位相差が現れた反射光パルスの遅延時間から、振動が加えられている分岐下部光ファイバを特定することが可能となる。
例えば、分岐下部ファイバF1〜Fnを長さが全て異なるようにし、測定対象となる構造物上に接触させた状態で広げて設置すると、広げた分岐下部光ファイバF1〜Fnの中から、どの方向に張った光ファイバが振動しているかが分かる。このため、複雑な形をした構造物であっても、その振動の発生場所を特定することが可能となる。もちろん遅延時間を異なるものにする手段は長さだけではなく、ファイバの種類や光源の波長などでも実現可能であり、その手段は問わない。
また、振動の周波数がパルス幅の時間よりも長い周期をもつゆっくりとした振動の場合、1つのパルスの波形からは判断できない。しかし、第1の実施形態で述べたように、複数のパルス波形を並べることでゆっくりとした振動を計測することが可能となる。例えば、パルス幅が10μsで、振動が1kHz(周期1ms)の波形を測定しようとすると、50個〜100個のパルス波形をつなげることで半周期以上の波形が分かるので、振動と振動位置を識別することが可能となる。すなわち、調べたい振動の周波数に応じて、パルス幅、測定波形の個数を調整すれば容易に測定可能である。
さらに、1個1個のパルス波形を識別するにあたり、OTDRのような平均化処理を行う必要がないので、すべての分岐下部光ファイバF1〜Fnから反射光パルスが戻ってくるまで待つ必要はなく、分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間を複数の反射パルスが重ならないように設定すれば、短時間にいくつものパルス波形を測定することが可能となる。
[第4の実施形態]
この発明の第4の実施形態は、前記第2の実施形態を変形したもので、第2の実施形態と異なるところは、振動付加位置11が分岐上部の光ファイバF0ではなく、分岐下部光ファイバF1〜Fnであるという点と、分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間がすべて異なるという点である。
光ファイバF0に光パルスを入射すると、当該光パルスは分岐部4により分岐されて各分岐下部光ファイバF1〜Fnへ伝送される。そして、上記光パルスは各分岐下部光ファイバF1〜Fnの遠端部5−1〜5−nでそれぞれ反射され、分岐下部光ファイバF1〜Fnがそれぞれ持つ遅延時間を経て分岐部4で合成される。また、上記各分岐下部光ファイバF1〜Fnから返送される反射光パルスのうち、振動が印加された分岐下部光ファイバから戻る反射光パルスにのみ、上記振動による位相差が発生する。
そして、上記各分岐下部光ファイバF1〜Fnから返送された射光パルスは、分岐部4で合成されたのち光パルス入射部3により測定用分岐線路2へ分岐され、合波部13により参照光と合成される。そして、この合波により生成されたビート信号が受光部9で受光されて電気信号に変換され、計算処理部10に入力される。計算処理部10では、第2の実施形態と同様に、位相差が現れた反射光パルスが検出され、当該反射光パルスの遅延時間から、振動が加えられている分岐下部光ファイバを特定することが可能となる。
また、振動の周波数がパルス幅の時間よりも長い周期をもつゆっくりとした振動の場合、1つのパルスの波形からは判断できない。しかし、前記第2の実施形態で述べたように、複数のパルス波形を並べることでゆっくりとした振動を計測することが可能となる。例えば、パルス幅が10μsで、振動が1kHz(周期1ms)の波形を測定しようとすると、50個〜100個のパルス波形をつなげることで半周期以上の波形を測定できるので、振動と振動位置を識別することが可能である。すなわち、調べたい振動の周波数に応じて、パルス幅および測定波形個数を調整すれば容易に測定可能である。
また、1個1個のパルス波形を識別するにあたり、OTDRのような平均化処理を行う必要がないので、各分岐下部光ファイバF1〜Fnのすべてから反射光パルスが戻ってくるまで待つ必要はなく、分岐下部光ファイバF1〜Fnの遅延時間を複数の反射パルスが重ならないように設定すれば、短時間にいくつものパルス波形を測定することが可能となる。
[第5の実施形態]
図5は、この発明の第5の実施形態に係る光ファイバ振動センサの要部構成を示す図である。
測定用の光ファイバF0の遠端部には、波長Aを反射するフィルタ14−1と、波長Bを反射するフィルタ14−2が設置されている。このとき、フィルタAからの往復遅延時間をta、フィルタBからの往復遅延時間をtbとする。
このような構成であるから、光ファイバF0に波長Aおよび波長Bの光パルスを入射し、その反射されてきた光パルスを波長カプラなどで分離して、第1及び第2の実施形態で述べたように位相差を測定すれば、同じように振動の位置を特定することができる。
また、図1または図4に示すように複数の分岐下部光ファイバF1〜Fnが存在する場合には、各分岐下部光ファイバF1〜Fnにそれぞれ反射帯域の異なる2個の波長のフィルタを設置すれば、第1の実施形態及び第2の実施形態と同じように遅延時間により反射パルスを識別して分岐下部光ファイバF1〜Fnを識別して振動位置を特定することができる。
[第6の実施形態]
この発明の第6の実施形態は、第5の実施形態と同じように光ファイバF0の遠端部に複数の波長フィルタを設置した場合に、測定光として、光パルスではなく連続光を入射するようにしたものである。このようにすると、測定光が重なっていても波長フィルタで分離できるためパルス化せずに測定することができる。
また、図1または図4に示すように複数の分岐下部光ファイバF1〜Fnが存在する場合には、すべての分岐下部光ファイバF1〜Fnの遠端反射フィルタを反射波長の異なるものとすれば、連続光を用いるだけで第5の実施形態と同じように振動位置を特定することができる。
[その他の実施形態]
なお、この発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態例に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施形態例に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
F0…光ファイバ、F1〜Fn…分岐下部光ファイバ、1…光源、2…光パルス生成部、3…パルス入射部、4,12…分岐部、5−1〜5−n…分岐線路下部の遠端部、6…分岐部、7…遅延部、8,13…合波部、9…受光部、10…計算処理部、11…振動付加部、14−1,14−2…反射フィルタ。

Claims (12)

  1. 第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され異なる遅延時間を持つ少なくとも2つの光ファイバを有する複数の第2の光ファイバとを利用し、前記第1の光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する光ファイバ振動センサであって、
    前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する光発生部と、
    前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する分岐部と、
    前記分岐された反射光パルスのうち前記遅延時間により時間的に分離された少なくとも2つの反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記第1の光ファイバに対する振動の印加位置を特定する振動測定部と
    を具備することを特徴とする光ファイバ振動センサ。
  2. 前記振動測定部は、
    前記分岐部により分岐された反射光パルスを同一の2系列の反射光パルスに二分岐する手段と、
    前記分岐された第1の系列の反射光パルスに、前記光発生部が発生する光パルスのコヒーレンス時間以内でかつ前記2つの反射光パルスの遅延時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、
    前記遅延が与えられた反射光パルスと、前記分岐された第2の系列の反射光パルスとを合波して、これらの反射光パルス間のビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ振動センサ。
  3. 前記光発生部は、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の中で最も長い遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、
    前記振動測定部は、
    前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、
    前記分岐部により分岐された反射光パルスを前記参照信号と合波して、当該反射光パルスと参照信号とのビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の光ファイバ振動センサ。
  4. 第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され各々が異なる遅延時間を持つ複数の第2の光ファイバとを利用し、前記複数の第2の光ファイバのうち振動が印加された第2の光ファイバを特定する光ファイバ振動センサであって、
    前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する光発生部と、
    前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する分岐部と、
    前記分岐された反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該位相変化が検出された反射光パルスと当該反射光パルスの遅延時間とから、前記振動が加えられた第2の光ファイバを特定する振動測定部と
    を具備することを特徴とする光ファイバ振動センサ。
  5. 前記振動測定部は、
    前記分岐部により分岐された反射光パルスを同一の2系列の反射光パルスに二分岐する手段と、
    前記分岐された第1の系列の反射光パルスに、前記光発生部が発生する光信号のコヒーレンス時間以内でかつ前記第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、
    前記遅延が与えられた反射光パルスと、前記分岐された第2の系列の反射光パルスとを合波して、これらの反射光パルス間のビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項4記載の光ファイバ振動センサ。
  6. 前記光発生部は、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の中で最も長い遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、
    前記振動測定部は、
    前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、
    前記分岐部により分岐された反射光パルスを前記参照信号と合波して、当該反射光パルスと参照信号とのビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光パルスの位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項4記載の光ファイバ振動センサ。
  7. 光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する光ファイバ振動センサであって、
    前記光ファイバの遠端部に配置され、第1の波長の光を反射する第1の反射部と、
    前記光ファイバの遠端部において前記第1の反射部に対し予め設定された光路長を隔てて配置され、前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を反射する第2の反射部と、
    前記光ファイバの近端に、前記第1及び第2の波長を有する測定光を入射する光発生部と、
    前記測定光の前記第1及び第2の反射部による反射光を前記光ファイバから分岐する分岐部と、
    前記分岐された第1の反射部による反射光と第2の反射部による反射光の各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記光ファイバに対する振動の印加位置を特定する振動測定部と
    を具備することを特徴とする光ファイバ振動センサ。
  8. 前記振動測定部は、
    前記分岐部により分岐された前記第1及び第2の反射部による反射光を同一の2系列の反射光に二分岐する手段と、
    前記分岐された第1の系列の反射光に、前記光発生部が発生する光信号のコヒーレンス時間以内でかつ前記第1及び第2の反射部間の光路長に対応する時間差より短い時間に設定された遅延を与える手段と、
    前記遅延が与えられた反射光と、前記分岐された第2の系列の反射光とを合波して、これらの反射光間のビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光の位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項7記載の光ファイバ振動センサ。
  9. 前記光発生部は、前記光ファイバが持つ遅延時間よりも長いコヒーレンス時間を持つ光信号を発生する光源を有し、
    前記振動測定部は、
    前記光源から発生された光信号を分岐し当該分岐された光信号を参照信号として出力する手段と、
    前記分岐部により分岐された反射光を前記参照信号と合波して、当該反射光と参照信号とのビート信号を生成する手段と、
    前記生成されたビート信号の位相から、前記振動による反射光の位相の変化を検出する手段と
    を備えることを特徴とする請求項7記載の光ファイバ振動センサ。
  10. 第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され異なる遅延時間を持つ少なくとも2つの光ファイバを有する複数の第2の光ファイバとを利用し、前記第1の光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する振動測定方法であって、
    前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する過程と、
    前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する過程と、
    前記分岐された反射光パルスのうち前記遅延時間により時間的に分離された少なくとも2つの反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記第1の光ファイバに対する振動の印加位置を特定する過程と
    を具備することを特徴とする振動測定方法。
  11. 第1の光ファイバと、当該第1の光ファイバに対し合分岐部を介して接続され各々が異なる遅延時間を持つ複数の第2の光ファイバとを利用し、前記複数の第2の光ファイバのうち振動が印加された第2の光ファイバを特定する振動測定方法であって、
    前記第1の光ファイバの近端に、前記複数の第2の光ファイバが持つ遅延時間の差の中で最も短い時間より短い時間幅を有する光パルスを入射する過程と、
    前記光パルスの前記複数の第2の光ファイバの遠端による反射光パルスを前記第1の光ファイバから分岐する過程と、
    前記分岐された反射光パルスの各々から前記振動による位相変化を検出し、当該位相変化が検出された反射光パルスと当該反射光パルスの遅延時間とから、前記振動が加えられた第2の光ファイバを特定する過程と
    を具備することを特徴とする振動測定方法。
  12. 光ファイバ上の任意の位置に印加される振動を測定する、光ファイバを利用した振動測定方法であって、
    前記光ファイバの近端に、第1及び第2の波長を有する測定光を入射する過程と、
    前記光ファイバの遠端部に配置された第1の反射部により反射された前記第1の波長を有する測定光と、前記光ファイバの遠端部において前記第1の反射部に対し予め設定された光路長を隔てて配置された第2の反射部により反射された前記第2の波長を有する測定光とを前記光ファイバから分岐する過程と、
    前記分岐された第1の波長を有する測定光および第2の波長を有する測定光の各々から前記振動による位相変化を検出し、当該検出された位相変化の違いをもとに前記光ファイバに対する振動の印加位置を特定する過程と
    を具備することを特徴とする振動測定方法。
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