JP6240076B2 - 対向する取付け部分を備えた骨固定システム - Google Patents

Description

優先権出願の相互参照
本出願は、2011年9月30日出願の米国仮特許出願第61/542,046号に基づき、米国特許法第119条(e)項に従って該出願の利益を主張し、本明細書においてその全体を参照により組み込む。

胸郭は、胸腔と、心臓および肺などの内部の器官とを取り囲む、骨および軟骨から構成される。ヒトの場合、胸郭は、一般的に、24本の肋骨、12個の胸椎、胸骨、および肋軟骨から成る。肋骨は、下側の二対の肋骨(遊走肋骨)を例外として、後側で胸椎と共に関節を成し、肋軟骨を用いて前側で胸骨に接続される。

胴体の外傷は、1つまたは複数の肋骨の骨折をもたらす場合がある。多くの場合、単純な肋骨骨折は転位がないため、骨折の整復および/または内固定が不要なことがある。しかし、胸部のより重篤な外傷がある場合、単一の肋骨の骨折がより重症なことがあり、かつ/または複数の肋骨骨折が生じることがある。複数の肋骨骨折がある場合、胸壁のある区画が胸壁の残りの部分から分離されることがあり、これは、「動揺胸郭」として医療従事者には知られている症状である。動揺胸郭は、損傷部位の奇異性運動をもたらす場合が多く、自由に浮動している胸部区画が吸気中は引き込まれ、呼気中は押し出される。この症状は、重篤な呼吸困難をもたらすことがあり、場合によっては、治癒の初期段階において患者を鎮静させ、かつ/または患者に挿管することを要する。単一または複数の肋骨骨折の内固定は、奇異性運動を緩和し、疼痛を低減し、かつ/または二次的外傷の防止を助けることがある。

肋骨骨折の内固定は、骨折を架橋する骨プレートを使用して達成されてもよい。骨折した肋骨を治療するのに適した骨プレートは、外科医によって、骨折を架橋する肋骨の領域に合致するように特注で外形が作られ(即ち、屈曲され)、次に骨折の両側で肋骨に締結されてもよい。したがって、プレートは、肋骨を固定して治癒できるようにする。プレートは、中でも特に、骨ねじまたはワイヤなどの締結具を使用して、骨折した肋骨に締結されてもよい。骨ねじを使用して骨プレートを骨にしっかり固定することができるが、肋骨は、薄い皮質を有すると共に海綿質骨で満たされており、それらのどちらも骨ねじを有効に保持することができないので、骨ねじが抜ける傾向がある。

どちらもEllisらによる特許文献１および特許文献２は、U字形のクリップを使用して、骨ねじが後退して肋骨から抜けるのを防ぐ、肋骨プレートシステムを開示している。Ellisのクリップは、肋骨固定における革命的な進歩を提供する。しかし、システムは、クリップの設置をより簡単に、かつよりカスタマイズ可能にすること、異なるサイズおよび形状の骨に対するクリップの適合をより良好にすること、締結具の設置をより簡単に、かつ/またはより信頼性の高いものにすることなど、まだ改善することができる。

Ellisのクリップを肋骨上に緊密に適合させるのは困難な場合がある。肋骨は、患者間で、かつ同じ患者の中で、異なるサイズおよび形状を有する。同じ肋骨に沿ってであっても、肋骨の1つの位置で適合するようにサイズ決めされたクリップが、他の位置では小さ過ぎたり大き過ぎたりすることがある。

Ellisのクリップは、一般に、外科医が、異なるサイズのクリップ一式を肋骨固定手術の開始時に利用可能にしておくことを要する。外科医は、クリップが設置される各位置で肋骨の厚さを慎重に測定し、次に、一式の中から、その肋骨位置のサイズに最も近い適切なクリップを選択する。この方策には、クリップごとに肋骨を測定するのは時間が掛かる恐れがあり、ミスを起こしやすいことがあること、全ての肋骨サイズに正確に適応するため、比較的多数のクリップ一式と、特に一対の一体的なクリップを備えた骨プレートとが必要なことがあること、また、肋骨は断面形状にばらつきがあり、そのことによって、最も慎重に測定を行った場合であっても適合が不完全になる恐れがあることといった、多数の不利な点がある。

米国特許第7,635,365号明細書 米国特許第7,695,501号明細書

したがって、改善された肋骨固定システムが必要とされている。

本開示は、取付け部分と、取付け部分に付着する締結具とを含む固定デバイスを使用する、骨固定のための方法、装置、およびキットを含む、システムを提供する。いくつかの実施形態では、固定デバイスは、骨を挟んで向かい合わせに配設され、かつ取付け部分の一方から骨を通って他方の取付け部分まで延在する締結具を用いてしっかり固定されるように構成された、第1および第2の取付け部分を含んでもよい。システムはまた、固定デバイスの設置を容易にする器具を含んでもよい。

本開示の態様による、折畳み可能なクリップによって提供される取付け部分を有する固定デバイスを含み、各クリップが骨折した肋骨上で折り畳まれ、締結具を用いて肋骨にしっかり固定されている、例示的な骨固定システムの選択された態様を示す正面図である。 固定デバイスの架橋部分(spanning portion)を肋骨に合致させる前、かつクリップが折り畳まれる前の、締結具および骨がない状態で得た図1の固定デバイスの等角図である。 図1の線3-3にほぼ沿って得た図1の固定デバイスの架橋部分を示す断面図である。 クリップの前側半分のみが示されている、クリップの1つに向かう図2の線4-4にほぼ沿って得た図2の固定デバイスを示す部分正面図である。 クリップのうち1つの後側半分のみが示されるように、図2の線5-5にほぼ沿って得た図2の固定デバイスを示す部分断面図である。 クリップの一対の位置合わせされたアパーチャを通る図2の線6-6にほぼ沿って得た図2の固定デバイスを示す断面図である。 図2の線7-7にほぼ沿って得た図2の固定デバイスを示す部分断面図である。 クリップが肋骨(仮想線)上に受け入れられており、初期の構成から折り畳まれた構成(仮想線)に変形されたクリップを示す、図2の固定デバイスのクリップを示す平面図である。 初期の構成から折り畳まれた構成(仮想線)に変形され、例示の締結具(仮想線)を用いて折り畳まれた構成で肋骨にしっかり固定されているクリップを示す、図8のクリップおよび肋骨を示す端面図である。 本開示の態様による図9の締結具を示す側面図である。 締結具がクリップの両方の取付け部分に付着され、表現を単純化するために取付け部分が互いに平行である、図9の線11-11にほぼ沿って得た図9のクリップおよび締結具を示す断面図である。 図11のクリップおよび締結具を示す部分図である。 本開示の態様による、図12とほぼ同様に得た、ただし図12の付着構成と交換可能な別の付着構成で締結具がクリップと係合されている、図11のクリップおよび締結具を示す別の部分図である。 固定デバイスを骨に設置するのを容易にする器具にクリップの位置で付着されており、仮想線で示される器具の第2のコピーが固定デバイスの他方のクリップに付着されている、図2の固定デバイスを示す等角図である。 仮想線で示されるクリップを伴った図14の器具を示す側面図である。 仮想線で示されるクリップを伴った図14の器具を示す平面図である。 図16の線17-17にほぼ沿って得た図14の器具を示す断面図である。 本開示の態様による、離散的なクリップおよびプレート部材を有する固定デバイスを特に示し、1つのクリップが締結具を用いてプレート部材に付着され、別のクリップがプレート部材から分解されている、折畳み可能なクリップを備えた別の例示的な骨固定システムの選択された態様を示す等角図である。 図18の線19-19にほぼ沿って得た図18のクリップのうち1つを示す断面図である。 本開示の態様による、図18の固定デバイスのクリップのうち1つおよびプレート部材に付着された別の例示的な設置器具を示す等角図である。 クリップおよびプレート部材の位置合わせされた窪みを通るプレート部材の長軸に直交して得た断面図で示される、クリップおよびプレート部材に器具が付着されている、図20の器具を示す側面図である。 図21の線22-22にほぼ沿って得た図20の器具、クリップ、およびプレート部材を示す部分断面図である。 図21と同様に得た、ただし器具が、クリップおよびプレート部材を器具の顎部から取り外すことが可能な解放構成の状態にある、図20の器具、クリップ、およびプレート部材を示す別の図である。 図22と同様に得た、ただし器具が解放構成の状態にある、図20の器具、クリップ、およびプレート部材を示す部分断面図である。 本開示の態様による、プレート部材および複数の離散的な遠位側取付け部分を有する固定デバイスを特に示し、プレート部材および遠位側取付け部分の1つが設置器具に付着され、他の遠位側取付け部分がプレート部材から離隔されると共にプレート部材の選択されたアパーチャと位置合わせされている、向かい合わせて骨を係合する取付け部分を有する別の例示的な骨固定システムの選択された態様を示す等角図である。 図25の器具の遠位端領域および器具に付着された遠位側取付け部分を特に示す、図25の固定システムを示す部分図である。 図17と同様に得た、骨(仮想線)の上に配設されたクリップに付着された図14の設置器具の遠位側領域を示す部分断面図である。 クリップを折り畳んだ後の、かつクリップの遠位側取付け部分がクリップの近位側取付け部分および器具の遠位側顎部に対してどのように枢動しているかを示す、図27と同様に得た、図14の設置器具の遠位部分を示す別の部分断面図である。 クリップの遠位側取付け部分および器具の遠位側顎部に向かう、図27の線29-29にほぼ沿って得た図27の器具およびクリップを示す断面図である。

本開示は、取付け部分と、取付け部分に付着する締結具とを含む固定デバイスを使用する、骨固定のための方法、装置、およびキットを含む、システムを提供する。いくつかの実施形態では、固定デバイスは、骨を挟んで向かい合わせに配設され、かつ取付け部分の一方から骨を通って他方の取付け部分まで延在する締結具を用いてしっかり固定されるように構成された、第1および第2の取付け部分を含んでもよい。システムはまた、固定デバイスの設置を容易にする器具を含んでもよい。

骨を固定する例示的な方法が提供される。方法において、固定デバイスの第1の取付け部分および第2の取付け部分は、設置器具に接続されてもよい。第1の取付け部分および第2の取付け部分は、骨を挟んで向かい合わせに配設されてもよい。第1および第2の取付け部分は、器具が骨に圧締めされるようにして、器具の顎部を用いて互いに向かって付勢されてもよい。第1および第2の取付け部分は、第1の取付け部分によって画成される第1のアパーチャから、骨を通って、第2の取付け部分によって画成される第2のアパーチャ内まで延在する締結具を用いて、骨にしっかり固定されてもよい。

骨固定のための例示的なシステムが提供される。システムは、骨を挟んで向かい合わせに配列され、かつ第1のアパーチャおよび第2のアパーチャをそれぞれ画成するように構成された、第1の取付け部分および第2の取付け部分を含む、固定デバイスを備えてもよい。システムはまた、顎部を有すると共に、第1および第2の取付け部分に接続可能である、設置器具を備えてもよく、器具は、顎部を用いて第1および第2の取付け部分を互いに向かって付勢すると共に、締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされた第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを用いて器具を骨に圧締めするように操作可能である。

別の例示的な骨固定システムが提供される。システムは、骨の上に配設されるように構成され、かつ長軸を画成すると共に、長軸を挟んで向かい合わせに配設された第1の側壁領域および第2の側壁領域を有するスロットを含む、取付け部分を備えてもよい。第1の側壁領域は、スロットに沿って延在し、かつ頂をそれぞれ有する一対の隆起を画成してもよい。頂の間で第1の側壁領域によって溝が画成されてもよい。システムはまた、ねじ山を有し、かつスロット内へと前進可能であって、ねじ山が溝内に配設される第1の構成と、ねじ山が隆起の対の向かい合った側面に位置し、溝内には配設されない第2の構成と、で、締結具をスロットに交換可能に付着させる、締結具を備えてもよい。

骨固定のための例示的なデバイスが提供される。デバイスは、骨上に位置するように構成され、かつ互いに面すると共に、同じ締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされた第1のアパーチャおよび第2のアパーチャをそれぞれ画成する第1の取付け部分および第2の取付け部分を含む、クリップ部材(交換可能にクリップと称される)を備えてもよい。取付け部分は、取付け部分が付勢されて互いに近付くにつれて、各ウェブ部材に沿った1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なるクリップ部材の折畳み可能な部分を形成する、1つまたは複数の細長いウェブ部材によって相互接続されてもよい。

さらに別の例示的なシステムが提供される。システムは、少なくとも1つまたは2つ以上の折畳み可能なクリップ部材を含む、固定デバイスを備えてもよい。固定デバイスは、肋骨などの骨に沿って延在してその少なくとも1つの不連続部分を架橋するように構成された、プレート部材などの架橋部分を含んでもよい。各クリップ部材は、架橋部分に一体的に接続されてもよい(例えば、連続的であってもよい)ので、架橋部分およびクリップ部材はそれぞれ固定デバイスの同じ部品と一体であり、あるいは、クリップ部材および架橋部分は離散的な構成要素によって提供されてもよい。いくつかの実施形態では、架橋部分は、骨に沿って延在するように構成され、かつクリップ部材を含まない(または1つもしくは複数の一体的なクリップ部材を含む)離散的なベースプレートであってもよく、1つまたは複数の離散的なクリップ部材は、ベースプレートの上で骨上に受け入れられてもよい。

各クリップ部材は、骨の向かい合った側面に位置するように構成された一対の取付け部分と、取付け部分を互いに接続する折畳み可能な部分とを含んでもよい。各取付け部分は、締結具を受け入れるように構成された1つまたは複数のアパーチャを画成してもよく、取付け部分は集合的に、一対または複数対のアパーチャを画成してもよく、各対のアパーチャは同じ締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされる。任意にクリップ部材の高さまたはプロファイルを実質的に増加させることなく、折畳み可能な部分は、取付け部分の互いからの間隔を減少させるように変形可能であってもよい。折畳み可能な部分は、一方の取付け部分から他方の取付け部分までそれぞれ延在する、1つまたは複数のウェブ部材を含んでもよい。各ウェブ部材は、水平面上に直交投影したときは蛇行状の経路を辿り、クリップ部材の貫通軸に垂直に配向された垂直面上に直交投影したときはアーチ状または弓状の経路を辿ってもよい。ウェブ部材は、取付け部分が互いに向かって付勢されるにつれて、1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なるように構成されてもよい。1つまたは複数の予め定義された部位で起こる折重ねは、クリップの貫通軸を横断する1つまたは複数の軸を中心にしたものであってもよい。

システムは、一対の取付け部分および/または折畳み可能なクリップと共に使用される設置器具を含んでもよい。器具は、取付け部分/クリップホルダ、圧締めまたは圧縮デバイス、測定デバイス(ゲージ)、およびガイドデバイス(ガイド)の任意の適切な組み合わせを含んでもよい。器具は、一対の取付け部分および/または折畳み可能なクリップに接続されるように構成されてもよく、任意に、取付け部分の一方もしくは両方および/またはクリップは、器具に固定的に付着される。器具は、取付け部分および/またはクリップに圧縮を加えることなどによって、取付け部分を互いに向かって付勢して、制御可能にクリップを折り畳むと共にクリップを骨に合致させるように操作されてもよい。器具はまた、器具の顎部の間の長さ寸法を測定して、骨を通して各取付け部分のアパーチャ内に配置するための適切な長さの締結具の選択を可能にする、測定デバイスを含んでもよい。器具はさらに、両方の取付け部分を通って延在するガイド軸に沿って穴形成器具および/または締結具を案内できるようにする、穴形成器具および/または締結具のガイドを提供してもよい。ガイド軸は、取付け部分の位置合わせされたアパーチャ対および/またはクリップの締結具受入れ軸に対して同軸で延在してもよい。別の方法として、またはそれに加えて、ガイド軸は、取付け部分の穿孔または打抜きなどによって、取付け部分の少なくとも1つにアパーチャを作成するのに使用されてもよい。

本明細書に開示される骨固定システムは、骨を挟んで向かい合わせに配設された取付け部分を用いて、骨固定の他の方策を上回る実質的な利点を有する。利点は、中でも特に、取付け部分が骨に対してより緊密に適合すること、取付け部分および/または長過ぎる締結具の不十分な適合による刺激が少ないこと、骨の厚さを測定する必要なしに、クリップおよび/または取付け部分が選択されること(例えば、1サイズのクリップを骨の多くの異なるサイズおよび形状に合致させることができる)、締結具が骨から抜ける傾向が少ないこと、ならびに取付け部分および/またはクリップが骨により効率的に設置されることの任意の組み合わせを含んでもよい。

本開示のこれらおよび他の態様が、(I)対向する取付け部分を備えた例示的な骨固定システム、(II)折畳み可能なクリップのための例示的な設置器具、(III)離散的なクリップおよび/または取付け部分を備えた骨固定システム、(IV)対向する取付け部分を用いた骨固定の方法、(V)例示的なシステムの組み合わせ、ならびに(VI)実施例という、以下のセクションに記載される。

I. 対向する取付け部分を備えた例示的な骨固定システム
図1は、この場合は肋骨である骨54の上に取り付けられた固定デバイス52を含む、例示的な骨固定システム50の選択された態様を示す(固定デバイスは交換可能に骨プレートと称されてもよい)。固定デバイス52は、1つもしくは複数の骨折58(および/または切断)などの骨の不連続部分を架橋する、骨に沿って延在するように構成された架橋部分56(例えば、プレート部材)を含んでもよい。固定デバイスはまた、骨54を挟んで向かい合わせに配列された一対または複数対の取付け部分59を含んでもよい。例えば、図示される実施形態では、取付け部分の各対59は、連続的なクリップ部材(交換可能にクリップと称される)によって提供され、つまり、クリップ60がそれぞれ、骨54上で折り畳まれ、骨の向かい合った側面(例えば、外表面領域および内表面領域)まで延在する。他の実施形態では、取付け部分の対59は、離散的な部品によって提供されてもよい(例えば、セクションIIIおよびVIを参照)。いずれにしても、固定デバイスは、各クリップ60の取付け部分および架橋部分56によって受け入れられてもよい、骨ねじなどのねじ山付き締結具64を用いて骨54にしっかり固定されてもよい。例えば、図示される実施形態では、各クリップは2つの骨ねじを受け入れており、架橋部分は4つの骨ねじを受け入れている。

各クリップ60は、クリップを骨54の領域上に特別に適合させるのを可能にする任意の適切な量、折り畳まれてもよい(あるいはまったく折り畳まれなくてもよい)。例えば、ここでは、左側のクリップは右側のクリップよりも骨54の厚い領域上に配設されており、折り畳まれている量は右側のクリップよりも少ない。初期の構成(例えば、クリップが製造されユーザに供給される際の構成)から、圧縮され、屈曲され、変形され、かつ/または折り重ねられて、クリップの固有の寸法(例えば、一般に、骨を横切って測定したクリップの幅)を減少させているクリップは、折り畳まれたクリップとして説明されることがある。骨の上で調節可能な量だけクリップを折り畳み、かつクリップの形状を変化させる能力によって、同じクリップのコピーを骨の上で修正して、同じ骨の異なるサイズ/形状の領域、同じレシピエントまたは異なるレシピエントの個別の骨、ならびに/あるいは異なるタイプの骨(例えば、中でも特に、肋骨と鎖骨)に適合および/または合致させることが可能になる。

図2は、架橋部分56を骨54の長手方向の輪郭に合致させる前であって、かつ(図1に比べて)クリップ60が折り畳まれる前の、初期の(折り畳まれていない)構成の固定デバイス52を示す。一体的なクリップ60に加えて、またはその代わりに、固定デバイスは、別個の部品として提供され、架橋部分56と協働してクリップおよび架橋部分を骨に付着する締結具を受け入れる、少なくとも1つの離散的なクリップ66(および/または少なくとも1つの離散的な取付け部分)を含んでもよい(例えば、セクションIIIおよびVIを参照)。

架橋部分56は、骨に沿って延在するように構成されてもよい。架橋部分は、細長くてもよく、その供給される構成では、ここで図示されるような線形の、または湾曲した長軸を画成してもよい。長軸が湾曲している場合、架橋部分は面内または面外曲率を有してもよい。場合によっては、架橋部分は、その初期の構成において、長軸を中心にしてある程度捻れていてもよい。

図2および図3は、架橋部分のさらなる態様を示す。架橋部分は、締結具を受け入れる複数のアパーチャ70(交換可能に貫通穴または開口部と称されてもよい)を画成してもよい。アパーチャは、架橋部分および/または固定デバイスの長軸に少なくともほぼ沿って配列されてもよく、また、一列に配列されてもよく、または横方向で互いから(例えば、互い違いに)ずれていてもよい。各アパーチャ70は、係止アパーチャであってもなくてもよい(かつ/または係止アパーチャとして使用されてもされなくてもよい)。係止アパーチャは、締結具をアパーチャに付着するため、かつ締結具の長軸に平行な両方の軸線方向での締結具の並進移動を制限するように、締結具と係合可能である。係止アパーチャはまた、一般に、締結具の長軸に直交する少なくとも1つの軸線に沿った、かつ任意に長軸に直交する面内の一対の直交軸に沿った、締結具の横移動を制限する。いずれにしても、アパーチャ70は、締結具64を係合する、少なくとも1つの雌ねじまたは少なくとも一対の雌ねじ71、72を含んでもよい(図3を参照) (雌ねじは、本明細書で使用するとき、アパーチャによって画成される螺旋状の溝(交換可能に螺旋状のチャネルと称される)および/または螺旋状の隆起として説明されてもよい)。他の実施形態では、アパーチャ70は、線形の隆起および/または線形の溝を含む係止アパーチャであってもよい(以下を参照)。各アパーチャ70は、円形であってもよく、または架橋部分によって画成される面に平行に伸長されてスロットを形成してもよい。また、各アパーチャは、より小さな直径のボアの上方にある、より大きな直径のテーパ状または円筒状のカウンターボア74を画成してもしなくてもよい。カウンターボアは、締結具の頭の少なくとも一部分を受け入れるように構成されてもよい。

図3は、架橋部分56の例示的な表面形状を示す。架橋部分の上面または外表面76は、矢印78によって示されるアパーチャの横で、かつ/または架橋部分のアパーチャ間領域の横で、傾斜もしくは斜角が付けられてもよい。また、上面76の中央表面領域80は、中央表面領域と上に重なるクリップとの当接を容易にするように、平坦であってもよい(例えば、セクションIIIを参照)。対照的に、図3に示されるように、架橋部分は、横断面において弓状に窪んだ下面または内表面82(骨に面する)を有してもよい。表面82は、骨の横断方向で凸面の表面領域に対する架橋部分のより良好な適合をもたらしてもよい。

図2は、架橋部分の例示的な形状を示す。例えば、架橋部分の向かい合った横縁部86によって形成される一連の窪み84(交換可能に切欠きと称される)を画成する、波状または貝状の外辺部を作り出すため、幅は可変であってもよい。窪みは、中でも特に、架橋部分を破断、切断、または屈曲するための便利な部位を提供してもよい。別の方法として、またはそれに加えて、窪みは、設置器具との位置合わせおよびそれに対する付着を容易にしてもよい(例えば、セクションIIIを参照)。

図2および図4〜図9は、クリップ60の様々な図を示す。図示される実施形態では、クリップは互いの鏡像コピーであり、以下の説明では左右のクリップ60は互いに区別されていない。各クリップは、一体的か離散的かにかかわらず、互いに面する近位側取付け部分100(交換可能に前側もしくは第1の取付け部分と称される)および遠位側取付け部分102(交換可能に後側もしくは第2の取付け部分と称される)を含んでもよい。クリップの折畳み可能な部分104は、近位側および遠位側取付け部分を相互接続してもよい。取付け部分100、102および折畳み可能な部分104は、集合的に、骨を受け入れて(かつ任意に、離散的なプレート部材のうち架橋部分を提供する部分を受け入れて)、骨を挟んで向かい合わせに取付け部分を配設する(例えば、骨の個々の向かい合った側面に配設する)ことができるようにする、キャビティ106を形成してもよい。

クリップは、クリップを骨にしっかり固定する締結具を受け入れる、1つまたは複数のアパーチャを画成してもよい(図4〜図7を参照)。より具体的には、クリップの近位側および遠位側取付け部分100、102は、位置合わせされたアパーチャの1つまたは複数の対を画成してもよく、各対のアパーチャは同じ締結具受入れ軸上に配列される。同じ締結具受入れ軸上に配列されたアパーチャは、締結具を一方のアパーチャから他方のアパーチャまで延在させて、同じ線形の締結具を受け入れることができる。締結具は、対のアパーチャの一方または両方に係止してもよい。クリップが一対を超える位置合わせされたアパーチャを有する場合、それらの対は、固定デバイスの長軸に沿って互いに離隔されてもよい。例えば、近位側取付け部分100は一対の近位側アパーチャ70を画成し、それらはそれぞれ、遠位側取付け部分102によって画成される一対の遠位側アパーチャ112と位置合わせされる。近位側アパーチャは互いのコピーであってもよく、遠位側アパーチャは互いのコピーであってもよい(ここで、近位側取付け部分100の近位側アパーチャ70は、架橋部分56のアパーチャ70のコピーである)。クリップは、近位側アパーチャ70から骨を通って、位置合わせされた遠位側アパーチャ112まで延在する締結具を用いて、骨にしっかり固定されてもよい。クリップの近位側アパーチャおよび/または遠位側アパーチャはそれぞれ、中でも特に、開口部、貫通穴、またはスロット(細長いアパーチャ)と交換可能に称されてもよい。図示される実施形態では、遠位側アパーチャ112は、遠位側取付け部分102によって画成される面に平行に伸長されて、垂直のスロットを形成する。いくつかの実施形態では、近位側アパーチャは伸長されてスロットを形成してもよい。いくつかの実施形態では、近位側アパーチャおよび遠位側アパーチャは円形であってもよい。

図6および図7は、クリップの近位側および遠位側アパーチャのための(ならびに/あるいは別個の離散的な取付け部分のアパーチャのための)例示的なねじ係合構造を示す。近位側取付け部分の各近位側アパーチャ70は、個別のねじ山のリード角(thread lead)をそれぞれ備えた、単一のねじ山または一対のねじ山71、72を有してもよい。他の実施形態では、近位側取付け部分100の各近位側アパーチャは、非係止性(例えば、ねじ山なし)であってもよい。

遠位側アパーチャ112は、長軸122に沿って伸長されてスロットを形成してもよい(図5を参照)。スロットは、スロットを挟んで(かつ長軸122を挟んで)向かい合わせに、換言すれば長軸122の両側に配設された、向かい合った側壁領域または線形の壁123、124を有する。側壁領域123、124は、ここで示されるように、弓状であってもよいスロットの端壁領域125によって、互いに接続される。各側壁領域は、スロットに沿って、例えば、長軸122またはアパーチャにおいて取付け部分によって画成される面に少なくとも実質的に平行に延在する、1つもしくは複数の溝および/または隆起を画成してもよい。各溝および各隆起は、少なくとも実質的に線形であってもよい。線形の隆起および溝の弓状の延長部として、一方の側壁領域の線形の隆起および溝から向かい合った側壁領域の線形の隆起および溝まで延在してもしなくてもよい、追加の隆起および溝が、端壁領域125によって画成されてもされなくてもよい。

一方または両方の側壁領域123、124は、溝および/または隆起で締結具の雄ねじを係合して、締結具をスロットに係止してもよい。したがって、隆起および溝は、向かい合った側壁領域の一方のみまたは両方によって画成されてもよい。図示される実施形態では、スロット112の各側壁領域は一対の線形の隆起126(または126a)を画成する。線形の溝128(または128a)は、隆起の各対の頂129の間に画成される(図6および図7を参照)。一方の側壁領域の隆起および溝は、スロット112の向かい合った側壁領域の隆起および溝と位置合わせされてもよいので、締結具受入れ軸130に沿った互いからのずれはない(軸130は、位置合わせされたアパーチャを通って延在し、任意に近位側アパーチャ70によって画成される)。例えば、スロット内において、溝が集合的に、かつ/または隆起の対が集合的に、締結具受入れ軸130に直交する溝面132を画成してもよい。溝面は、隆起の各対の頂の間で各溝の基部に位置付けられる。別の方法として、またはそれに加えて、向かい合った隆起の対は、それらの頂129において、締結具受入れ軸130に直交する隆起面133(または133')を画成してもよい(図7を参照)。溝面132および隆起面133、133'は、スロット112において取付け部分によって画成される面134に少なくとも実質的に平行であってもよい。

スロット112のねじ係合構造は、複数の個別の締結具受入れ軸を含む締結具受入れ面135を画成し、それらの締結具受入れ軸に沿って、(取付け部分100を無視した場合に)スロットに対する付着のために締結具をスロット内へと前進させることができる。個別の締結具受入れ軸は、互いに平行でなくてもよく、かつ/または長軸122に沿って個別の位置を有してもよい。面135は、スロット112の長軸122および締結具受入れ軸130によって集合的に画成される。別の方法として、またはそれに加えて、面135は、長軸122を含む面として画成され、溝面132ならびに/あるいは1つもしくは複数の隆起面133および/または133'に直交して配向されてもよい。締結具の雄ねじは、より詳細に後述するような交換可能な構成の対の形で、スロットのねじ係合構造に付着することができる。

図4および図5は、クリップの追加の態様を示す。近位側取付け部分100および/または遠位側取付け部分102はそれぞれ、設置器具に対するクリップの位置合わせおよび/または付着を容易にする、1つもしくは複数の追加の開口部を画成してもよい。図示される実施形態では、近位側取付け部分100は、一対の上部穴140と下部穴142とを画成する(図4を参照)。穴140、142はいずれも、雌ねじを有するなど、係止性であってもよい。また、遠位側取付け部分102は遠位側開口部144を画成する(図5を参照)。設置器具による穴140、142および開口部144の例示的な利用について、セクションIIで後述する。

クリップは3つの直交軸の組を画成する。クリップは、骨がクリップを通って延在するための貫通軸150を画成する(図2、図6、および図8を参照)。貫通軸150は、キャビティ106内で心出しされ、取付け部分100、102および折畳み可能な部分104に対して離隔された関係でキャビティを通って延在する。貫通軸150は、キャビティに受け入れられる骨の長手方向軸に少なくともほぼ平行であってもよく、取付け部分の一方もしくは両方によって画成される個々の面に、かつ/または固定デバイスの長軸に実質的に平行であってもよい。クリップはまた、両方の取付け部分に少なくともほぼ直交するなど、両方の取付け部分を通って延在する、横断軸152を画成する(図6および図8を参照)。横断軸152は、貫通軸150に直交し、締結具受入れ軸130に少なくとも実質的に平行であり、かつ/またはそれと一致し、ならびに/あるいはクリップの一対のアパーチャの間を延在する線形の締結具の軌道に少なくとも実質的に平行であってもよい。クリップはさらに、交換可能に入口軸または垂直軸と称される、骨受入れ軸154(図5および図6を参照)を画成し、その軸に沿って、クリップが骨の上に配置され、または骨から取り去られてもよい。クリップは、折畳み可能な部分104の向かい側に口領域156(例えば、開いた下面)を形成してもよく(図6を参照)、骨受入れ軸154は、口領域および折畳み可能な部分104を通って延在してもよい。骨受入れ軸は、貫通軸150および横断軸152にそれぞれに直交する。場合によっては、骨受入れ軸154は、クリップが骨の上で使用される配向に関係なく、高さ軸として説明されてもよい。

クリップはまた、3つの直交面の組を画成する。クリップは、貫通軸150に直交する中央面158(交換可能に中央垂直面と称される)を画成する(図4、図5、および図8を参照)。クリップはまた、貫通軸150を含む横断面160(交換可能に水平面と称される)を画成する(図4、図5、および図6を参照)。クリップはさらに、折畳み可能な部分104と交差するが、どちらのクリップ部材とも交差しない中間面162を画成する(図6および図8を参照)。中間面162は、概念的に、(a)近位側取付け部分100および折畳み可能な部分104の前側区画を含む近位側部分(例えば、図4に示されるような)と、(b)遠位側取付け部分102および折畳み可能な部分104の後側区画を含む遠位部分(例えば、図5に示されるような)とにクリップを分割する。

クリップは任意の適切な形状を有してもよい。例えば、クリップは、少なくともほぼU字形のプロファイル(即ち、貫通軸150に平行に見たとき、かつ/または、中央面158上に直交投影したとき)であってもよい(図6を参照)。

図8および図9は、骨54の上に受け入れられたクリップ60の平面図および端面図を示し、クリップが初期の構成から折り畳まれた構成へと変形していることを示している。図9では、クリップは折り畳まれた後に締結具64を用いて肋骨にしっかり固定されている。クリップは、近位側および遠位側取付け部分100、102を横断軸152に沿って(かつ/または、締結具受入れ軸130に平行な、圧縮軸などの軸に沿って)互いに向かって移動させるにつれて、折畳み可能な部分104を選択的に変形させることによって折り畳まれるように構成されてもよい。取付け部分は、横断軸152に平行に測定される間隔または分離距離180を有し、その距離は、取付け部分が互いに向かって付勢されるにつれて減少する(図8および図9を参照)。言い換えると、クリップを横切って横断軸152および/または軸130に平行に測定した寸法(例えば、幅)は、クリップが折り畳まれるにつれて減少する。

取付け部分は、互いに向かって移動する間、同じ相対角度配向を保持してもよく(例えば、互いに平行なままであってもよく)、または一方もしくは両方が配向を変化させてもよい。例えば、図9は、折り畳まれた構成において最初の配向に対して(かつ近位側取付け部分100に対して)傾動している、遠位側取付け部分102を示す。遠位側取付け部分は、貫通軸150(図2、図6、および図8を参照)に平行な軸を中心にして枢動されており、それは、クリップの形状を、遠位側取付け部分に隣接したより少ない凸曲率および/または凹状表面領域182を有する骨54など、骨の形状に合致させるために望ましいことがある(図9を参照)。設置器具は、可能にされた枢動運動の配向および範囲を制限してもよい(例えば、セクションIIおよび実施例1を参照)。図9に示されるように、遠位側取付け部分が貫通軸150に平行な1つもしくは複数の軸を中心にして枢動する際、締結具受入れ軸130は締結具受入れ面135内に留まっているので(図5および図7も参照)、クリップの折畳みによって作り出される角度範囲を通して、締結具64をスロット112のねじ係合構造と係合することができる(図6および実施例1も参照)。

折畳み可能な部分104は、骨受入れ軸154に平行に測定されるようなクリップの高さ(h)を実質的に増加させることなく、取付け部分100、102が互いに近付くことを可能にするように構造化されてもよい(図6および図9を参照)。例えば、高さの増加は、中でも特に、約5%または10%未満であってもよい。換言すれば、クリップは骨の周りで折り畳まれるので、骨の上方におけるクリップのプロファイルは実質的に増加しなくてもよい。その結果、クリップが次第に折り畳まれるにつれて、骨の向かい合った面の間でクリップが辿る経路が短くなり、折畳み可能な部分内で起こる屈曲によって、経路長の減少が優先的に(即ち、少なくとも支配的にまたは実質的に排他的に)生じる。クリップの経路長は、中央面158上へのクリップの直交投影によって画成される(図5および図8を参照)。

図8は、折畳み可能な部分104をより詳細に示す。この部分は、近位側および遠位側取付け部分100、102の間の接続をもたらす、1つまたは複数のウェブ部材190(交換可能に相互接続部材もしくはストラップ部材と称される)を含んでもよい。図示される実施形態は、一対のウェブ部材190を有する。各ウェブ部材190は、細長くてもよく、取付け部分よりも小さな(例えば、幅がより狭い、かつ/またはより薄い)固有の寸法を有する。例えば、貫通軸150に平行に測定すると、各ウェブ部材190は、横断寸法192が固有の寸法194の約2分の1、4分の1、または10分の1未満であるなど、各取付け部分の対応する固有の寸法194よりも実質的に小さい固有の横断寸法192を有してもよい。

各ウェブ部材190はクリップと一体的であってもよく、つまり、クリップを損傷(例えば、破断、切断、融解など)することなく、ウェブ部材を取付け部分から分離することはできない。したがって、ウェブ部材は取付け部分と連続していてもよく、かつ/またはクリップは単一部品(例えば、モノリシック構造)であってもよい。場合によっては、ウェブ部材は、取付け部分の間で(互いに対して)別個に延在して、個々の離隔した位置で各取付け部分に別個に接続してもよい。

各ウェブ部材は、折畳み前および/または折畳み後、一回または複数回屈曲する非線形の経路に沿って、一方の取付け部分から他方の取付け部分まで延在してもよい。各屈曲は、角度のある屈曲、弓状の屈曲、またはそれらの組み合わせであってもよい。経路は、少なくとも1つの面内で(例えば、横断面160に平行な第1の面内で)、少なくとも一対の直交面(例えば、横断面160に平行な第1の面および中央面158に平行な第2の面)内で、または3つの相互に直交する面(例えば、第1の面、第2の面、および中間面162に平行な第3の面(図8を参照))内で屈曲してもよい。面内で屈曲する経路は、その面上に直交投影した場合、非線形である。ウェブ部材は、中でも特に、約45°〜120°など、クリップが折り畳まれる前に第1の面上に直交投影したときに任意の適切な角度を形成する、少なくとも1つの屈曲を有してもよい。また、ウェブ部材は、第1、第2、または第3の面上に投影したときに任意の適切な角度で各取付け部分から延在して、90°未満、約90°、または90°超過の角度など、取付け部分と集合的に任意の適切な角度を形成してもよい。ウェブ部材はまた、ウェブ部材が(貫通軸150に平行に見て)弓状のプロファイルであるようにして、第2の面上に投影したときに非線形の経路を辿ってもよい。別の方法として、またはそれに加えて、ウェブ部材が近位側取付け部分から遠位側取付け部分まで延在するので、各ウェブ部材は、中央面158からの可変の距離間隔を有してもよい。いずれにしても、各ウェブ部材の少なくとも一部は、折畳み可能な部分が変形すると、中央面158からの分離距離が変化するように構成される。

ウェブ部材は、クリップが折り畳まれるにつれてウェブ部材が優先的に変形する、1つまたは複数の予め定義された領域を有してもよい。変形は、塑性変形、弾性変形、またはそれらの組み合わせであってもよいが、塑性変形が好ましいことがある。図示される実施形態では、各ウェブ部材は、各ウェブ部材(および/もしくはクリップ)が優先的に屈曲するかまたは折り重なる複数の領域、即ち、中間領域200および向かい合った端部領域202、204(それぞれ折重ね部位(folding site)と称されてもよい)を有する。ウェブ部材は、クリップが折り畳まれると、貫通軸150に直交する、かつ/または骨受入れ軸154に少なくともほぼ平行な(例えば、平行の約20°以内)、1つもしくは複数の軸を中心にして、領域200〜204それぞれで屈曲するか、または折り重なる。

ウェブ部材はまた、ウェブ部材が水平に屈曲するように促す断面形状を有してもよい(図5を参照)。例えば、ウェブ部材は、貫通軸150に平行にまたは少なくともほぼ平行に測定される水平横断寸法192(図8を参照)よりも大きい、骨受入れ軸154に平行に測定される垂直横断寸法210を有してもよい。換言すれば、クリップが折畳み可能な部分を上にして配向されたとき、ウェブ部材は、水平方向の屈曲を促すように、垂直方向では相対的に厚く、水平方向では相対的に薄くてもよい。

図8は、クリップが、取付け部分100、102およびウェブ部材190によって形成される外辺部を有する、大きな開口部またはウィンドウ212を画成してもよいことを示す。クリップが折り畳まれるにつれて、ウィンドウの形状およびサイズ(例えば、面積)が変化してもよい。

図10は、締結具64を示す。締結具は、ドライバー係合構造(例えば、ソケット222)を画成する頭220と、頭から遠位側に突出する軸体224とを有し、頭は軸体よりも大きな直径を有する。頭220および軸体224はそれぞれ、締結具をクリップの各取付け部分に係止する少なくとも1つの雄ねじを含んでもよく、または頭はねじ山を有さなくてもよい。

図示される実施形態では、頭220は、同じピッチ230を有する一対のねじ山226、228を有する。ねじ山226、228は、締結具によって画成される長軸234に平行な互いからのオフセットを有し、オフセットは、ピッチの約2分の1など、ピッチ230よりも短い。換言すれば、頭は、頭220をアパーチャに係止係合できるようにするため、アパーチャ70の多条ねじ構造(multi-threaded structure)(図3および図7を参照)に対して補完的な多条ねじ構造を有する。頭220は、その多条ねじ構造により、一対の個別の構成の近位側アパーチャに交換可能に係止することができる。より具体的には、1つの構成では、頭のねじ山226はアパーチャのねじ山71に受け入れられ、頭のねじ山228はアパーチャのねじ山72に受け入れられる。別の構成では、ねじ山は相手を入れ換えて、頭のねじ山226がアパーチャのねじ山72に受け入れられ、頭のねじ山228がアパーチャのねじ山71に受け入れられる。場合によっては、頭220とクリップの近位側取付け部分との多条ねじ係合は、一条ねじ係合を上回る実質的な利点を提供してもよい。例えば、頭は、外科手術中、より簡単に、信頼性高く、かつ再現可能に近位側取付け部分に通ってもよいが、それは、頭が最初にアパーチャに達したときに、締結具受入れ軸に沿った雄ねじおよび雌ねじの起こり得るミスアライメントの範囲が、2分の1に低減されるためである。その結果、骨に対する応力をより少なくし、ねじ山の変形をより少なくし、かつ/または近位側取付け部分の転移をより少なくして、頭を取付け部分のアパーチャにねじ込むことができる。また、頭と近位側取付け部分との二条ねじ係合は、骨ねじが後退して骨から抜ける可能性を低減する、より堅牢な係止係合を提供してもよい。

頭220は、他の任意の適切な構造および特徴を有してもよい。頭220の直径、特にねじ山226、228の外径は、軸体224に向かって減少(例えば、テーパ)してもよい。また、ねじ山226、228はそれぞれ、頭の近位端に形成された台座領域またはフランジ236に隣接して近位側に延びてもよい。台座領域は、ねじ山226、228の最大外径よりも大きな直径を有してもよく、アパーチャの外側端部などで、近位側取付け部分を係合することによって、締結具がクリップの近位側アパーチャを通って軸線方向に前進するのを阻止する停止部として機能してもよい。

軸体224は、締結具を遠位側アパーチャ112に付着させるように構成された雄ねじ238(交換可能に螺旋状の隆起と称される)を有する。雄ねじ238はまた、骨とのねじ係合を提供してもよい。ねじ山238は、頭のねじ山226、228のピッチ230に等しいピッチ240を有してもよく、またはピッチは異なってもよい。また、ねじ山238は、頭のねじ山228と同じ螺旋状の経路(直径は可変)に沿って延在してもよい。したがって、頭のねじ山228は軸体のねじ山238と連続していてもよい。

軸体224はまた、長軸234に沿って螺旋状の経路をねじ山238と平行に延在する、螺旋状のチャネル242を画成する。ねじ山238を形成する表面領域はまた、部分的にまたは完全に溝242を形成する。螺旋状のチャネルは、長軸234の周りの単一の完全な延長部をそれぞれ表す、複数の周回244から成る。

図11は、締結具64と係止係合されているクリップ60の断面図を示す。頭のねじ山226、228(図10を参照)は、近位側アパーチャ70の雌ねじ71、72とねじ係合するように配置されている(図7も参照)。また、軸体のねじ山238は、スロット112と係合(交換可能に付着またはねじ係合と称される)するように配置されており、軸体のねじ山は、線形の側壁領域124によって画成される溝128aに受け入れられている(図5も参照)。

図12および図13は、締結具64が遠位側取付け部分102の遠位側スロットと交換可能に付着された構成を示す。各構成は、軸体のねじ山238が受け入れられる特定の溝128または128aによって画成される。あるいは、向かい合った側壁領域のうち一方のみが溝および一対の隆起を画成する場合、構成は、ねじ山が溝内に配設されているか、または向かい合って隆起の対の側面に位置するかによって区別されてもよい。図12では、ねじ山238は側壁領域124の溝128a内に配設され、向かい合った側壁領域123の隆起126は、螺旋状のチャネル242の同じ周回または巻回244に受け入れられる(図10も参照)。側壁領域123、124の役割は、図13の付着構成では逆になり、ねじ山238は、側壁領域123の線形の溝128内に配設され、対向する側壁領域124の線形の隆起126aが、ねじ山238の螺旋状のチャネル242に受け入れられる。各側壁領域123、124の隆起126または126aの間の距離は、ピッチの約2分の1など、ピッチ240未満であってもよい(図10を参照)。

締結具64に対して遠位側スロット112によって提示される交換可能な係止構成は、頭220と近位側アパーチャ70との交換可能なねじ込み構成と同じ、一般的な利点を提供してもよい。特に、締結具64の軸体は、外科手術中、より簡単に、信頼性高く、かつ再現可能に遠位側取付け部分に通ってもよいが、それは、雄ねじが最初に遠位側スロットに達したときに、雄ねじと遠位側スロット内の係止構造との起こり得る軸線方向のミスアライメントの範囲が、スロット内のずれた隆起によって提示される単一係合構成に比べて2分の1に低減されるためである。その結果、骨に対する応力をより少なくし、ねじ山/隆起の変形をより少なくし、かつ遠位側取付け部分の転移をより少なくして、軸体を取付け部分のスロットにねじ込むことができる。また、図示される実施形態では、遠位側スロットを通した軸体の両方向の軸線方向移動がスロットの両側で阻害されてもよいので、軸体と遠位側取付け部分との係合がより堅牢であってもよい。したがって、締結具は、ねじ山と側壁領域のうち一方との係合が不良または失敗の場合であっても、締結具をスロットに付着させたままにすることができる。スロットが、遠位側取付け部分の枢動位置の範囲にわたって締結具64を受け入れることができるので、係止スロットを使用することも有利である(例えば、図9および実施例1を参照)。スロットを備えた取付け部分、および一対の個別の構成でスロットに交換可能に付着する締結具のさらなる態様は、実施例5など、本開示の他の箇所に開示される。

本開示の取付け部分、クリップ、架橋部分、および締結具は、金属、プラスチック、生体吸収性材料など、任意の適切な生体適合性材料で形成されてもよい。適切であり得る取付け部分、クリップ、架橋部分、および締結具のさらなる態様は、中でも特に、セクションIII、IV、およびVIなど、本開示の他の箇所に開示される。

II. 折畳み可能なクリップのための例示的な設置器具
このセクションは、本明細書に開示される折畳み可能なクリップのいずれかと共に使用される例示的な設置器具250について記載する(図14〜図18を参照)(さらなる開示については実施例1も参照)。

図14は、固定デバイス52と、骨に固定デバイスを設置するのを容易にする器具250の2つのコピーとを示す。器具のコピーのうちの一方は骨プレートのクリップ60に付着され、他方の器具のコピーはまだ付着されておらず、仮想線で示されている。固定デバイスが骨の上に配設される前または後に、各器具250が、固定デバイス52、ならびに/あるいはクリップ60、または1つもしくは複数の取付け部分に付着されてもよい。場合によっては、固定デバイスを骨の上に配置する前に、各クリップ60に付着された器具250のコピーが予め装填されてもよい。

器具は、クリップを設置する間に様々な機能を行ってもよい。器具は、クリップを骨の上に配置する前、間、および後に、クリップを保持し、支持し、かつ位置付けるホルダまたはホルダデバイスとして説明されてもよい。器具はまた、クリップを調節可能に折り畳む圧締めデバイスまたは圧締めメカニズムとして説明されてもよく、あるいはそれを含んでもよい。器具はさらに、中でも特に、ドリル、締結具、ドライバー、またはそれらの任意の組み合わせの前進を案内するためのガイドデバイスまたはガイドとして説明されてもよく、あるいはそれを含んでもよい。器具はさらに、適切な長さの締結具の選択を容易にするため、長さ寸法(例えば、クリップを横切って測定される)の測定を可能にするゲージデバイスまたはゲージとして説明されてもよく、あるいはそれを含んでもよい。器具の様々なデバイスおよび/またはメカニズムは、器具の共有構成要素または専用構成要素によって提供されてもよい。器具のさらなる態様について以下に記載する。

図15〜図17は、断面図または仮想図で示されるクリップ60を伴った器具250の側面図、平面図、および断面図である。器具は、フレーム部材252(交換可能に本体部材もしくは第1のフレーム部材と称される)と、圧縮軸256に平行に線形運動するようにフレーム部材に滑動可能に接続されたキャリッジ254(交換可能に第2のフレーム部材と称される)とを含んでもよい。例えば、フレーム部材252は、軌道258(例えばスロット、図16を参照)を形成してもよく、キャリッジは、軌道に滑動可能に受け入れられるように形作られた突出部260を形成してもよい。フレーム部材252は、軌道258を通って延在してキャリッジ254とねじ係合する一対のねじ262または他の締結具を使用して、キャリッジ254に接続されてもよい(例えば、図17を参照)。

キャリッジ254は、駆動メカニズムによって、圧縮軸256に平行に、かつフレーム部材252に対して駆動されてもよい。例えば、駆動メカニズムは、フレーム部材252の近位端を通って延在し、キャリッジ254によって形成されるねじ山付きボア266とねじ係合する、打込みねじ264(交換可能に親ねじと称される)を含んでもよい(図17を参照)。打込みねじの首など、その近位端は、矢印268によって示されるように、フレーム部材252によって回転可能に保持されて、フレーム部材に対する打込みねじの軸線方向位置を変えることなく、打込みねじを回すことができる。したがって、どちらかの回転方向に打込みねじを回すことによって、キャリッジが圧縮軸256に平行に駆動されて、フレーム部材252に対して前進または後退する。打込みねじは、手によって(例えば、把持可能な頭を有するねじ回しを用いて)、またはドライバー(例えば、ねじ回し)を用いて係合され回されるように構成されてもよい。

フレーム部材252、キャリッジ254、および打込みねじ264は、集合的に、圧締めデバイス270を形成する(図15を参照)。クリップ60の近位側および遠位側取付け部分100、102をそれぞれ係合するため、キャリッジ254は近位側顎部272を提供してもよく、フレーム部材252は遠位側顎部274を提供してもよく、またはその逆であってもよい。ここで、フレーム部材252は、遠位側顎部274を形成する鉤爪形状を有する。顎部272、274は、打込みねじ264を回すことによって調節可能な分離距離または間隔276を有する。したがって、顎部は、打込みねじを一方の回転方向に回すことによって互いに近付くように駆動されて、圧縮力を加えることができる。また、顎部は、打込みねじを他方の回転方向に回すことによって離れるように駆動されて、さらなる用途(例えば、別のクリップを装填し折り畳む)のために器具をリセットすることができる。

器具250は、クリップを受け入れるようにサイズおよび形状が決められた受入れ領域278を形成してもよい(図15〜図17を参照)。一方または両方の顎部は、クリップおよび/または取付け部分を係合して、クリップ/取付け部分を予め定義された器具との位置合わせで配設する、1つもしくは複数の位置合わせ機構および/または保持具を提供してもよい。位置合わせ機構は、圧縮軸256に直交する一対の軸線に沿って、クリップを器具と位置合わせしてもよい。各顎部の1つまたは複数の位置合わせ機構は、他方の顎部に向かって突出してもよく、クリップの1つまたは複数の開口部に受け入れられて、クリップを器具と位置合わせし、クリップを器具に付着させるように構成されてもよい。近位側顎部272は、少なくともほぼ遠位側顎部に向かって突出する、少なくとも1つまたは一対の固定ピン280を形成してもよい。各ピン280は、近位側取付け部分100の上部穴140に受け入れられてもよい(図4も参照)。調節可能な保持具または係止部材282も、近位側顎部272から受入れ領域278内へと突出してもよい。係止部材282は、近位端に形成された把持可能なノブ286と、遠位端に形成されたねじ山付き先端288とを有するロッド284を含んでもよい。係止部材は、近位側取付け部分100の下部穴142とねじ係合して配設されて、取付け部分および/またはクリップを器具250に係止してもよい(図4、図15、および図17を参照)。遠位側顎部274は、ウィンドウ212の外辺部で遠位側取付け部分102の上縁部を係合する当接部材290を形成してもよい(図8および図17を参照)。遠位側顎部はまた、近位側顎部に向かって突出すると共に、遠位側取付け部分102の遠位側開口部144に受け入れられるように構成された、先端または歯292を形成してもよい(図15および図17を参照)。歯は、クリップが折り畳まれるにつれて、遠位側取付け部分の配向を、歯の周りで枢動運動することによって変化させることができるように、サイズおよび形状が決められてもよい(実施例1も参照)。

受入れ領域278は、クリップが折り畳まれるにつれて、折畳み可能な部分104および特にそのウェブ部材が、上向きに屈曲しないように制限してもよい。フレーム部材252は、ウェブ部材の実質的な上向きの移動を阻害する、受入れ領域の上部壁296を形成してもよい(図15を参照)。

クリップは、次のように器具250に接続することができる。顎部が、折り畳まれていないクリップが顎部の間に簡単に適合する、装填構成で配置される。近位側取付け部分100の上部穴140がピン280上に配置され、係止部材282が回されて、取付け部分100の下部穴142とねじ係合する。次に、ユーザが打込みねじ264を回して、当接部材290がウィンドウ206内にあり、歯292が遠位側開口部144内にある状態で、キャリッジ254およびそれに付着したクリップを遠位側顎部274と係合させる。あるいは、取付け部分100、102の両方が顎部272、274によって係合された後で、係止部材282が取付け部分100とねじ係合するように配設されてもよい。いずれにしても、打込みねじを回して、クリップの取付け部分を互いに向かって付勢して、クリップが骨の周りで折り畳まれる。

図14は、その次に、クリップが器具250に付着され、圧締めデバイス270によって骨に圧締めされたまま、折り畳まれたクリップを骨にしっかり固定する締結具64の配置を容易にするのに利用されてもよい、器具250のガイド300を示す。ガイドは、ドリル部材(交換可能にドリルと称される)を案内し、かつ/または締結具を骨に通すための、1つもしくは複数のガイド軸またはガイド経路302を画成してもよい。ガイド軸302はそれぞれ圧縮軸256に平行であってもよい。また、各ガイド軸は、クリップの一対の位置合わせされたアパーチャを通って延在する、対応する締結具受入れ軸130と同軸であってもよい。

各ガイド軸302は、個々のガイド構造304によって画成されてもよい。ガイド構造は、ドリル部材308および/または締結具をガイド軸に沿って案内する、受入れ部または通路306を形成してもよい(図14および図17を参照)。ここで、各ガイド構造は、キャリッジ254によって画成されるチャネルまたは貫通ボアと、フレーム部材252の近位端にある切欠き付きの耳312によって形成される停止部310とを含む(図14、図15、および図17を参照)。

図17は、ドリル部材の例示的な構造を示す。ドリル部材308は、ドリルビット314、ドリルビットを保持する軸体316、および軸体の近位側に形成される肩部318を含んでもよい。ドリル部材は、肩部318が停止部310に接触して、ドリル部材がさらに軸線方向に前進するのを阻害するまで、ガイド軸302に沿って前進させてもよい。例えば、ドリル部材は、ガイド軸に沿って、遠位側顎部274に対して予め定義された位置まで穿孔するように構成されてもよい。予め定義された位置は、例えば、遠位側取付け部分の遠位側アパーチャ112内まで、かつ/またはそこを通って延在してもよいが、遠位側アパーチャの後方に存在することがある肺などの軟組織を損傷するのを回避するため、遠位側アパーチャを超えて過度には延在しない。

停止部310は、打込みねじ264を回すことによって顎部の間隔が変えられる間、停止部が遠位側顎部274から固定の距離に留まるように、遠位側顎部274に固定されてもよい。したがって、ドリル部材308は、顎部の任意の分離およびクリップ折畳みの任意の程度に対して、ガイド軸に沿って予め定義された位置までのみ前進することができる。この配置によって、骨または骨領域を予め測定する必要なしに、かつドリル部材を軟組織内へと深く前進させ過ぎることによって損傷をもたらす心配なしに、同じドリル部材およびビットの位置を使用して、様々なサイズの骨または骨領域(例えば、肋骨のより厚い領域およびより薄い領域)を穿孔することができる。

器具250はまた、クリップがどの程度折り畳まれているかに応じて、締結具の適切なサイズ(長さ)を選択することを容易にする、ゲージ330を提供してもよい(図15および図16を参照)。締結具の適切な長さは、クリップが折り畳まれてクリップを骨に合致させた後などの、取付け部分の互いからの距離間隔によって決定される。締結具の長さを適当に選択しないと、締結具が、遠位側取付け部分に達し、そこに付着するには短過ぎるか、または長過ぎて、遠位側取付け部分を不必要に越えて突出することになる。いずれにしても、ゲージは、クリップの横断寸法を表す、顎部の分離距離に対応する長さ寸法を測定することができる。ゲージは、数字または他の英数字もしくは記号、定規のマーク、骨ねじの特徴(例えば、色もしくは長さ(ミリメートル単位など))、それらの組み合わせなど、任意の適切な形態で測定値をユーザに対して提示してもよい。

ゲージは、定規を形成してもよい、印またはマーキングのアレイ332を含んでもよく、また、印のマーキングと連続的に位置合わせ可能なインジケータまたは基準マーク334を含んでもよい。印332はキャリッジ254によって提供され、基準マーク334はフレーム部材252によって提供されてもよく、またはその逆であってもよい。圧縮軸256に沿ったキャリッジおよびフレーム部材の相対移動によって、基準マークは印に沿って移動する(あるいはその逆)。印は、線または点、英数字または他の記号、目立つ色付きのマークなどを含んでもよい。図示される実施形態では、印は、締結具長さ(即ち、6、8、10、12、および14ミリメートル)に対応する数字を含む。また、印は、クリップを受け入れる器具の装填位置を示すため、装填マーク336および文字列(「LOAD」)を含む。印332および基準マーク334は、器具の上方から、かつ一方もしくは両方の側面から見えてもよい。ここで、器具は、ユーザが器具のどちらの側面からでもゲージ構成を読み取ることができるように、印332および基準マーク334の2つのコピーを有する(図16を参照)。

いくつかの実施形態では、印は、測定値を色として提示する色分けを含んでもよい。いくつかの実施形態では、印は、色名(例えば、中でも特に、茶、青、緑、ピンク、および金)または色の略称(例えば、BRN、BLU、GRN、PNK、GLD)を形成する文字を含んでもよい。色(もしくは他の印の機構)は、使用される締結具の適切な長さを特定し、締結具自体が任意に、印の色のうち1つと一致するように色分けされる。対応する色の一組の骨ねじが提供されてもよく、例えば、青色のねじは、ゲージの青色のマークによって反映される測定値に対応する長さを有し、緑色のねじは、ゲージの緑色のマークによって反映される測定値に対応する長さを有するなどである。このようにして、外科医は、ゲージ330から読み取られる色を、取付け部分の対および/または折り畳まれたクリップを架橋するのに適した長さの骨ねじの色と簡単に一致させることができる。

設置器具、ならびにそれらと取付け部分および締結具との使用のさらなる態様については、中でも特に、セクションIII、IV、およびVIなど、本開示の他の箇所に記載する。

III. 離散的なクリップおよび/または取付け部分を備えた骨固定システム
このセクションは、離散的なクリップおよび/または離散的な取付け部分を利用して、架橋部分および/またはプレート部材を骨にしっかり固定する、例示的な骨固定システムについて記載する(図18〜図26を参照)。

図18は、離散的なクリップ66およびプレート部材354(交換可能にプレートと称される)を有する固定デバイス352を含む、例示的な骨固定システム350の選択された態様を示す。プレート部材354は、固定デバイス52の架橋部分56に関して上述した構造および特徴のいずれかを有してもよく(例えば、図1および図2を参照)、固定デバイスの少なくとも1つの架橋部分56を提供してもよい。また、クリップは、一般に、クリップ60に関して上述したように機能する(セクションIを参照)。したがって、各クリップ66は、一体的なクリップに関して本明細書の他の箇所に開示される構造および特徴のいずれかを有してもよい。例えば、各クリップ66は、1つまたは複数の近位側アパーチャ356を画成する近位側取付け部分100と、1つまたは複数の遠位側スロット112を画成する遠位側取付け部分102とを有し、クリップの折畳み可能な部分104によって接続されてもよい。アパーチャ356は、個々のスロット112と位置合わせされ、非係止性であってもよい。

クリップ66は、上述した一体的なクリップ60とは異なる。近位側取付け部分100は、プレート部材354の架橋部分56に一体的に接続されない。その代わりに、クリップの近位側取付け部分100は、プレート部材354の上に重なって、近位側アパーチャ356およびアパーチャ70の1つを通って延在する締結具64を受け入れる。したがって、近位側取付け部分100とプレート部材354の選択可能な連結領域358とが当接して、固定デバイスの上に重なった取付け部分360を形成する。例えば、図示される実施形態では、プレート部材354の連結領域358は、一対の隣接したアパーチャ70を有するプレート部材に沿った任意の区画によって提供することができる(2つの潜在的な連結領域358が図18に特定されている)。したがって、離散的なクリップ66は、外科医が、より堅牢な固着が望ましい骨に沿った適切な位置に各クリップを位置付けることができるように、プレート部材に沿った複数の交換可能な位置に位置付けることができる。

クリップおよび選択された連結領域358のアパーチャは、アパーチャ自体を使用して、かつ/またはクリップおよび連結領域によって提供される位置合わせ機構を介して、任意に後述する器具を活用して、互いに対して位置合わせすることができる。例えば、プレート部材354の一対の向かい合った窪み84が、クリップの一対の向かい合った窪み362と位置合わせされてもよい。

図19は、クリップ66の位置合わせされたアパーチャ(112、356)を通って得た断面図を示す。クリップは、クリップがプレート部材と当接したとき、プレート部材354を受け入れるように形作られたポケット370を画成してもよい。

図20は、クリップ66およびプレート部材354に動作可能に付着された設置器具380を示す。器具380は、器具250に関してセクションIIに開示した、デバイス、メカニズム、および特徴の任意の適切な組み合わせを有してもよい。しかし、器具380は、固定デバイス352のクリップ66およびプレート部材354を、また特に上に重なった部分360を器具に係合するように修正される。

図21および図22は、クリップ66の近位側取付け部分100によって形成される上に重なった部分360、およびプレート部材354の連結領域358に付着された、器具380の側面図および断面図を示す。器具380は、近位側の上に重なった部分360を器具の近位側顎部に位置合わせし、しっかり固定するように協働する、固定の保持具またはブラケット382と可動の保持具またはブラケット384とを有する。保持具は、集合的に、プレート部材およびクリップをキャリッジ254に付着させる。固定の保持具382はキャリッジから突出し、プレート部材およびクリップの位置合わせされた上部の窪み84、362に受け入れられる(図18も参照)。固定の保持具は、プレート部材354の内面まで延在すると共に、位置合わせされた上部の窪みで縁部領域を受け入れるようにサイズ決めされた陥凹部を形成する、リップまたはフランジ386を有する。可動の保持具384は、レバー390などのユーザ制御によって枢動させて、上に重なるプレート部材354を位置付け、上に重なった部分360を器具の近位側顎部に係止する、可動のリップまたはフランジ388を含んでもよい。各保持具は、プレート部材および取付け部分を位置付けし、それらの移動を制限する基準として作用することができる。

図23および図24は、可動の保持具384を係脱または解放構成へと枢動させた器具を示す。フランジ388は、上に重なった部分360の取外しをもう制限していない。また、レバー390は、角度を成した軌道392を辿り、それによって可動の保持具384がキャリッジ254に向かって撤回されて、クリップおよびプレート部材を器具から取り外すのを容易にしている。取外しを容易にするため、器具の顎部をさらに離れるように移動させてもよい。

図25は、向かい合って骨を係合する取付け部分を備えた別の例示的な骨固定システム400の選択された態様を示す。システム400は、プレート部材354と、取付け部分402、404とを有する固定デバイス401を含む。取付け部分402、404はそれぞれ、プレート部材354とは離散的な取付け要素によって提供される。取付け部分は、係止スロット112など、締結具付着構造を備えた1つまたは複数のアパーチャを有してもよい(1つの係止スロット112のみを備えた取付け部分404は、交換可能に係止ワッシャーと称されてもよい)。

各取付け部分402または404は、連結領域358または406と選択的に位置合わせされて、1つまたは複数のアパーチャ70を画成してもよい。図示される実施形態では、2つのスロット112を有する取付け部分402は、一対のアパーチャ70をそれぞれ画成する複数の連結領域358と交換可能に位置合わせすることができる。また、取付け部分404は、プレート部材の各アパーチャ70と交換可能に位置合わせすることができる。

設置器具410は、取付け部分402または404を所望の連結領域358または406とそれぞれ位置合わせするのに、また特に、1つもしくは複数の締結具受入れ軸130上で、1つもしくは複数の選択されたアパーチャ70を取付け部分の1つもしくは複数のアパーチャ(例えば、スロット112)と位置合わせするのに利用されてもよい。換言すれば、器具410は、取付け部分402または404をプレート部材の選択されたアパーチャと位置合わせして位置付けて、締結具を骨に通し、アパーチャ70から遠位側アパーチャ(例えば、スロット112)まで延在させ、遠位側アパーチャ(例えば、スロット112)および任意にアパーチャ70と係止係合できるようにする。

器具410は、器具の近位側顎部および連結領域の予め定義された位置合わせで、連結領域358または406に付着されるように構成されてもよい。器具は、例えば、中でも特に、器具250または器具380に関して上述した付着メカニズムを使用してもよい(器具250が使用される場合、プレート部材354は、近位側顎部と位置合わせするための、またはそこに付着させるための開口部を含むように修正されてもよい)。

図25および図26は、器具410のさらなる態様を示す。器具はまた、取付け部分402または404に付着されるように構成されてもよい。例えば、器具は、取付け部分402を受け入れ係合する遠位側顎部412を有してもよい。受け入れられ係合されると、取付け部分402のアパーチャは、プレート部材の個々のアパーチャ70と位置合わせされる。遠位側顎部は、取付け部分を入れる(例えば、スナップ嵌めする)ことができる受入れ領域414を画成してもよい。受入れ領域は、遠位側の壁415、側部の境界バー416、および弾性保持具418によって形成されてもよい。保持具418は、取付け部分が遠位側顎部から取り外された後まで、取付け部分402が骨に接触するのを防いでもよい。したがって、器具が骨に圧締めされると、遠位側顎部が骨を係合してもよい。保持具418は、締結具が取付け部分に付着された後、遠位側顎部を骨から離すように付勢することによって(例えば、器具の顎部を開くことによって)、取付け部分402を遠位側顎部から解放できるように、十分に可撓性であってもよい。他の実施形態では、取付け部分402(もしくは404)は、器具410の近位端から離れて調節されてもよい保持具によって適所で保持されてもよい。例えば、保持具は、外科医が締結具の配置後に解放を制御できるように、中でも特に、制御ケーブルまたはロッドに動作可能に接続されてもよい。

離散的なクリップおよび/または取付け部分、ならびに骨に対するそれらの設置のさらなる態様については、中でも特に、セクションI、IV、およびVIなど、本開示の他の箇所に記載する。

IV. 対向する取付け部分を用いた骨固定の方法
このセクションは、折畳み可能なクリップおよび/または一対の離散的な取付け部分を含む固定デバイスを用いて骨を固定する例示的な方法について記載する。このセクションに記載するステップは、任意の適切な順序および組み合わせで、また、本開示の他の箇所に記載される装置、特徴、または方策を用いて行われてもよい。

固定のための骨が選択されてもよい。任意の適切な骨(または癒合処置のための骨)が選択されてもよい。したがって、骨は、骨格の長骨または別の骨であってもよい。選択される骨は、肋骨、鎖骨、胸骨、腕の骨(上腕骨、橈骨、および/または尺骨など)、脚の骨(大腿骨、脛骨、および/または腓骨など)、手の骨(手根骨、中手骨、および/または指骨など)、足の骨(足根骨、中足骨、および/または指骨など)、肩甲骨、骨盤骨、椎骨、下顎骨、頭蓋骨、ならびに/あるいは同類のものであってもよい。

選択された骨は不連続部分を有してもよい。不連続部分は、手術前に存在する既存の不連続部分、および/または骨固定方法を行う間に導入される不連続部分であってもよい。したがって、方法は、骨を切断または破断することなどによって、選択された骨に不連続部分を導入するステップを含んでもよい。骨は、骨折、切断、不良結合、偽関節、構造的な脆弱性、望ましくない長さおよび/または角形成、ならびに/あるいは同類のものを含む、治療すべき任意の適切な症状を有してもよい。症状は、骨の骨幹(軸体もしくは中央)および/または骨幹端(端部)領域(例えば、長骨の近位端または遠位端領域)など、骨の任意の適切な部分に影響することがある。例示的な実施形態では、選択された骨は、骨折した肋骨、骨折した肋骨および胸骨、切断された胸骨、一対の骨折した肋骨および胸骨などであってもよい。

固定デバイスは、骨に付着するように選択されてもよい。固定デバイスは、互いに対向する一対の取付け部分、少なくとも1つまたは一対のクリップ、架橋部分、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。取付け部分および/または固定デバイスは、骨の上に配設されるように構成されてもよい。例えば、取付け部分/固定デバイスは、生体適合性材料で形成されてもよく、中でも特に、骨に対する機能性を担保し、感染の可能性を低減し、レシピエントの不快感を制限するように形作られ、かつ/または処理されてもよい。固定デバイスはまた、固定デバイスを骨に付着するのに使用される、骨ねじなどの少なくとも1つの別個の締結具を含んでもよい。締結具の選択は、一対の取付け部分を互いに近付けるように付勢した後、かつ/または固定デバイスのクリップを選択された骨の領域に合致させた後など、固定デバイスの選択後に行われてもよい。取付け部分および/または他のシステム構成要素はそれぞれ、近位側または遠位側であるものとして記載されることがある。特段の指定がない限り、これらの用語は一般に、ユーザ(例えば、外科医)に対する相対的な近接性を示す。

固定デバイスは設置器具に接続されてもよい。設置器具は、セクションIIおよびIIIに上述した、かつセクションVIに後述する、または本開示の他の箇所に記載する、デバイス、メカニズム、および/または特徴の任意の組み合わせを含んでもよい。場合によっては、個別の設置器具が、選択された各クリップおよび/または取付け部分の対に取り付けられてもよい。例えば、一対のクリップを備えた固定デバイスが選択された場合、一対の設置器具が、各器具をクリップの1つに動作可能に係合して、デバイスに付着されてもよい。設置器具は同じ器具のコピーであってもよく、または異なる器具であってもよい。クリップが骨の上に配設される前に、またはその後に、クリップ(または一対の取付け部分)に対する設置器具の接続が行われてもよい。クリップが骨の上に配設される前に行われた場合、器具および固定デバイス(またはその1つもしくは複数の構成要素)は、骨の上に単位体として配置することができる設置アセンブリを形成するように、骨から離れて接続されてもよい。

設置器具に対する一対の離散的な取付け部分の接続は、取付け部分が骨の上に配設される前に、その後に、または前後の組み合わせで行われてもよい。例えば、対のうち遠位側取付け部分は、遠位側取付け部分が骨の上に配設される前に器具に接続されてもよく、対のうち近位側取付け部分は、近位側取付け部分が骨の上に配設され、かつ/または骨に接続された後に、器具に接続されてもよい。場合によっては、既に骨の上に配設されていてもよい(またはいなくてもよい)、プレート部材によって提示される複数の潜在的な取付け部分(連結領域)から、器具に接続する近位側取付け部分が選択されてもよい。

固定デバイスは選択された骨に従って外形が作られてもよい。例えば、選択された固定デバイスの架橋部分は、選択された骨の縦曲率がある場合に、それにより良好に一致するように、架橋部分を変形(例えば、屈曲)することによって修正されてもよい。設置器具が固定デバイスの取付け部分に接続する前に、またはその後に、架橋部分の外形が作られてもよい。場合によっては、架橋部分は、架橋部分とねじ係合して配設された一対の屈曲器具によって外形が作られてもよい。

固定デバイスは、選択された骨の上に配設(即ち、隣接および/または接触して配置)されてもよい。例えば、クリップは、クリップの取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設されて、骨の上に配置されてもよい。別の方法として、またはそれに加えて、一対の離散的な取付け部分は、各取付け部分が骨の上にある(即ち、骨に隣接および/または接触して配置された)状態で、骨を挟んで向かい合わせに配列されてもよい。場合によっては、クリップは、クリップの折畳み可能な部分が肋骨の上面領域上に配設され、クリップの取付け部分が肋骨の向かい合った内側面および外側面(即ち、肋骨の上面および下面のほぼ中間)にそれぞれ配設された状態で、肋骨上に配置されてもよい。場合によっては、一対の離散的な取付け部分は、肋骨の外側面および内側面それぞれに配設されてもよい。場合によっては、近位側取付け部分および/または架橋部分は、肋骨の外表面領域に隣接および/または接触して配列されてもよい。いずれにしても、クリップの取付け部分の分離距離が減少する前(例えば、クリップが任意の顕著な程度まで折り畳まれる前)、またはその後に、クリップおよび/または取付け部分が骨の上に配置されてもよい。

固定デバイスの取付け部分は、器具の顎部によって互いに向かって付勢されてもよい。取付け部分を互いに向かって付勢することによって、取付け部分を提供するクリップを変形させてもよく、かつ/または取付け部分の間の分離距離を減少させてもよい。取付け部分の一方または両方が骨により近付いてもよい。取付け部分を互いに向かって付勢することによって、器具の顎部が骨の両側面に配設された状態で、器具を骨に対して圧締めしてもよい。顎部の一方または両方が、骨を直接係合してもよく、あるいは骨に直接接触することなく骨を圧締めしてもよい。したがって、器具によって、取付け部分のどちらもが付勢されないか、あるいは取付け部分の一方または両方が付勢されて、骨と係合される。場合によっては、取付け部分の少なくとも一方が、器具の関連する顎部の構造によって、骨と接触しないように保持されてもよい(例えば、図25および図26を参照)。

1つまたは複数の穴が、取付け部分の位置合わせされたアパーチャによって画成される1つまたは複数の締結具受入れ軸と同軸で、骨に形成されてもよい。骨に対して器具が圧締めされた配列により、器具および/または取付け部分の位置が骨に対して固定された状態で、穴が形成されてもよい。穴の形成は、器具のガイドによって案内されてもよい。

1つまたは複数の締結具が、骨に形成された1つまたは複数の穴の中に配置されるように選択されてもよい。締結具の選択は、器具が骨に圧締めされた状態で器具のゲージによって提供される構成に基づいていてもよい。場合によっては、同じ長さを有する一対の締結具が、ゲージの同じ構成に基づいた取付け部分の二対の位置合わせされたアパーチャの中に配置するように選択されてもよい。

選択された締結具はそれぞれ、近位側取付け部分によって画成される近位側アパーチャを通り、骨に形成された穴を通って、遠位側取付け部分によって画成される遠位側アパーチャ内へと配置されてもよい。場合によっては、締結具は、固定デバイスの一対または少なくとも3つの位置合わせされたアパーチャに受け入れられてもよい。締結具は、これらの位置合わせされたアパーチャの任意の組み合わせに付着されてもよい。したがって、アパーチャの任意の組み合わせは、締結具の雄ねじと係合するように構成された、少なくとも1つの雌ねじまたは少なくとも1つの実質的に線形の隆起など、予め形成された付着構造を含んでもよい。あるいは、少なくとも1つのアパーチャは、締結具の雄ねじによってアパーチャの1つまたは複数の壁に雌ねじが作成されるように、締結具の配置によって修正されてもよい。雌ねじは、アパーチャの1つもしくは複数の壁を変形および/または切断することによって作成されてもよい。締結具は、両方の取付け部分が器具に接続されたままの状態で、近位側取付け部分の近位側アパーチャに入り、骨を通り、遠位側アパーチャと係合するように配置されてもよい。締結具を用いて取付け部分を骨にしっかり固定することは、器具が両方の取付け部分にまだ接続された状態で行われ、完了してもよい。あるいは、一方または両方の取付け部分が器具から分離された後、締結具をさらに回してもよい。固定デバイスのさらなるアパーチャも、締結具を受け入れて、デバイスを骨にさらにしっかり固定してもよい。

場合によっては、肋骨固定デバイスは、少なくとも2つの骨にしっかり固定されてもよい。例えば、架橋部分および少なくとも2つのクリップを含む固定デバイスは、1つのクリップを各肋骨に付着させて、胸骨の両側に配設された一対の肋骨(例えば、軟骨の損傷によって肋骨は胸骨から分離していてもよい)にしっかり固定されてもよい。固定デバイスの架橋部分は胸骨を架橋してもよい。架橋部分は、1つまたは複数の締結具を胸骨に入れて、胸骨に付着されてもよい。

骨を固定する方法のさらなる態様については、中でも特に、セクションII、III、およびVIなど、本開示の他の箇所に記載する。

V. 例示的なシステムの組み合わせ
本明細書に開示する装置は、キットとして供給されてもよい、システムを提供する任意の適切なやり方で利用され、かつ/またはグループ化されてもよい。システム(またはキット)は、1つもしくは複数の取付け部分、1つもしくは複数のクリップ部材、一対のクリップ部材と、クリップ部材に一体的に接続されるかまたはクリップ部材とは別個の架橋部分(例えば、プレート部材)とをそれぞれ含む1つもしくは複数の骨プレート、ならびに、取付け部分および/またはクリップ部材および/または架橋部分を骨に付着させる複数の締結具の、任意の組み合わせを含んでもよい。システムは、また、あるいは別の方法として、セクションIIに開示したデバイスおよび/またはメカニズムの任意の組み合わせを有する設置器具、設置中に架橋部分を骨に対して係合し保持する1つもしくは複数のクランプ、架橋部分をねじ係合させて配設することができる1つもしくは複数の屈曲器具(例えば、ロッド)、ならびに、取付け部分、クリップ部材、架橋部分、および/または骨プレートを設置するためのシステム構成要素を使用するための説明書の、任意の組み合わせを含んでもよい。場合によっては、複数の締結具は、異なる長さであって、クリップ部材を異なる程度折り畳むのに適した、かつ/または一対の離散的な取付け部分を異なる距離で分離させるのに適した、一組の締結具を含んでもよい。その組の異なる締結具は、設置器具によって提供されるゲージの個別の構成に対応してもよい。システム構成要素はそれぞれ、一回の使用向け(例えば、取付け部分、クリップ、骨プレート、および締結具)に、または複数回の使用向け(例えば、設置器具)に構成されてもよい。

各システム(またはキット)の構成要素の一部もしくは全ては、滅菌容器にパッケージされるなど、滅菌状態で提供されてもよい。

VI. 実施例
以下の実施例は、対向する取付け部分および/またはスロットを有する取付け部分を備えた固定デバイス、固定デバイスを設置するための器具、ならびに骨固定の方法に関する、本開示の選択された態様および実施形態について記載する。これらの実施例は例証のために含まれるものであり、本開示の全範囲を限定または定義しようとするものではない。

(実施例1)
設置器具を用いた例示的なクリップの折畳み
この実施例は、器具250およびクリップ60(セクションIおよびIIを参照)のさらなる態様について、特に、器具の顎部272、274を用いてクリップを折り畳むことによって生じる例示的な構成について記載する(図27〜図29を参照)。

図27および図28はそれぞれ、器具の圧締めデバイスによってクリップが骨54に対して折り畳まれる前、および折り畳まれた後の、クリップ60に付着され動作可能に係合された器具250を示す。図27は、互いに平行な個々の面452、134を画成する、近位側および遠位側取付け部分100、102を示す。他の実施形態では、面452、134は、互いに対する平行から任意の適切な角度だけ傾斜していてもよい。図示される構成では、クリップが折り畳まれる前に、近位側取付け部分100は骨に対して配置される。しかし、他の構成では、取付け部分は、折畳み前には骨からより均等に離隔してもよく、または遠位側取付け部分はより骨に近くてもよい。図28は、遠位面134が図27における近位面452と平行な構成から枢動するように、内側に角度を成した遠位側取付け部分102を示す。遠位側取付け部分は、クリップによって画成される貫通軸に平行な1つまたは複数の軸を中心にして枢動しており、遠位側取付け部分が、器具の顎部によって遠位側取付け部分が付勢されて接する骨54の表面領域により平行に、かつ/または接線方向で配向されている。

図27および図29は、遠位側顎部274によって提供される遠位側位置合わせ部材または歯292の直交図を示す。遠位側取付け部分の歯および対応するレセプタクル144はそれぞれ、個別の直交軸に対して歯を中心にして遠位側取付け部分が枢動運動するのを選択的に可能にし、制限するように形作られる。特に、歯は、図27に示されるように湾曲して、貫通軸に平行な1つまたは複数の軸を中心にして遠位側取付け部分がレセプタクル144で枢動運動するのを可能にしてもよい。遠位側顎部の隣接した歯292の形状、および/または歯自体によって、遠位側取付け部分が枢動できるか否か、またどの程度遠くまで枢動できるか(即ち、許容される最大枢動角度)が決まってもよい。いずれにしても、図29に示されるように、歯292は、横断軸152およびクリップによって画成される骨受入れ軸154(例えば、図4〜図6を参照)に平行な軸に対する、レセプタクル144における遠位側取付け部分の枢動運動を制限するように形作られてもよい。例えば、図示される実施形態では、歯は長方形であり、全体的に長方形のレセプタクル144に受け入れられる。

遠位側取付け部分の枢動運動は、クリップを折り畳む間、遠位側取付け部分が当接する肋骨表面領域の配向によって促されてもよい。例えば、肋骨の凹面状の内表面領域は、遠位側取付け部分を図9および図28に示される角度を成した構成へと付勢してもよい。

(実施例2)
選択されたシステムの実施形態-折畳み可能な部分を備えたクリップ
この実施例は、一連の索引付きパラグラフとして提示される、折畳み可能な部分を有するクリップに関する本開示の選択されたシステムの実施形態について記載する。

1.(A)第1および第2の取付け部分ならびに取付け部分を接続する選択的に折畳み可能な部分を含むクリップであって、取付け部分がそれぞれ、互いに位置合わせされた第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを画成し、取付け部分が向かい合って骨の側面に位置すると共に、第1および第2のアパーチャによって集合的に画成された軸が、受け入れられた骨を通って第1のアパーチャから第2のアパーチャまで延在するようにして、取付け部分および折畳み可能な部分が集合的に、骨を受け入れるように構成されたキャビティを画成する、クリップを備える、骨固定のためのシステム。

2.折畳み可能な部分が、クリップ部材が互いに向かって付勢されるにつれて、1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なるように構成される、パラグラフ1のシステム。

3.折畳み可能な部分が少なくとも1つのストラップを含み、クリップの中心軸が折畳み可能な部分を通ってクリップ部材の間を延在し、中心軸に直交して配向される面上への少なくとも1つのストラップの直交投影が蛇行形状を有する、パラグラフ1のシステム。

4.折畳み可能な部分が一対のストラップを含む、パラグラフ1のシステム。

5.クリップが折畳み可能な部分を通ってクリップ部材の間を延在する中心軸を画成し、取付け部分を互いに近付けたとき、中心軸に平行に測定されるクリップの高さが実質的に変化しない、パラグラフ1のシステム。

6.クリップが、受け入れられた骨がそれに沿って延在するように構成された貫通軸を画成し、貫通軸に直交する面上へのクリップの直交投影が長さを有する経路に沿って延在し、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて経路の長さが減少する、パラグラフ1のシステム。

7.クリップが貫通軸を画成し、座屈して貫通軸から実質的に離れることなく取付け部分が互いに向かって付勢されるにつれて、折畳み可能な部分が選択的に変形するように構成される、パラグラフ1のシステム。

8.折畳み可能な部分が開口部を画成し、取付け部分が互いに向かって付勢されると、開口部のサイズおよび形状が変化する、パラグラフ1のシステム。

9.締結具を受け入れる少なくとも1つのアパーチャをそれぞれ画成し、折畳み可能な部分によって接続される第1および第2の取付け部分を含むクリップであって、クリップのプロファイルが少なくともほぼU字形であり、取付け部分を互いに向かって付勢することによって、一方の取付け部分から他方の取付け部分までプロファイルを測定したクリップの経路長が減少するようにして、折畳み可能な部分が折り重なる、クリップを備える、骨固定のためのシステム。

10.折畳み可能な部分が、蛇行状の経路を辿るストラップを含む、パラグラフ9のシステム。

11.複数のアパーチャを画成するベースプレートをさらに備え、ベースプレートが、ベースプレートの1つまたは複数のアパーチャが一方の取付け部分の1つまたは複数のアパーチャと同軸で配列された状態で、取付け部分の一方と骨との間に配設されるように構成される、パラグラフ9のシステム。

12.ベースプレートが、ベースプレートの一対のアパーチャが一方の取付け部分の一対のアパーチャと同軸で配列された状態で配設されるように構成される、パラグラフ11のシステム。

13.クリップが第1のクリップであり、ベースプレートの上に重なるように構成された第2のクリップをさらに備える、パラグラフ12のシステム。

14.架橋部分を含む骨プレートをさらに備え、クリップが、架橋部分に一体的に接続された第1の取付け部分と、架橋部分に一体的に接続された第2の取付け部分とを有する、パラグラフ9のシステム。

15.(A)本体と、(B)クリップを本体に締結するホルダデバイスと、(c)付着されたクリップに調節可能な圧縮を加えるように構成されたクランプデバイスとを備える、クリップを骨の上に設置するための器具。

16.クリップが本体に締結されたとき、クリップの1つまたは複数のアパーチャに対して同軸である、1つまたは複数のボアを画成するガイドデバイスをさらに備える、パラグラフ15の器具。

17.クリップの取付け部分間の距離に対応する寸法を測定するゲージをさらに備える、パラグラフ15の器具。

(実施例3)
選択された方法
この実施例は、一連の索引付きパラグラフとして提示される、本開示の選択された方法について記載する。

1.(A)固定デバイスの第1の取付け部分および第2の取付け部分を設置器具に接続するステップと、
(B)第1の取付け部分および第2の取付け部分を骨を挟んで向かい合わせに配設するステップと、
(C)器具が骨に圧締めされるように器具の顎部を用いて第1および第2の取付け部分を互いに向かって付勢するステップと、
(D)第1の取付け部分によって画成される第1のアパーチャから、骨を通って、第2の取付け部分によって画成される第2のアパーチャ内まで延在する締結具を用いて、第1および第2の取付け部分を骨にしっかり固定するステップと、を含む、骨を固定する方法。

2.固定デバイスが架橋部分を含み、取付け部分が骨にしっかり固定された後、架橋部分が骨に沿って第1の取付け部分から延在する、パラグラフ1の方法。

3.しっかり固定するステップの後、架橋部分が肋骨の不連続部分を架橋する、パラグラフ2の方法。

4.架橋部分が第1の取付け部分と連続し、任意に第2の取付け部分と連続している、パラグラフ2または3の方法。

5.架橋部分および第1の取付け部分が固定デバイスの同じプレート部材によって提供される、パラグラフ4の方法。

6.架橋部分および第1の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ2または3の方法。

7.しっかり固定するステップの後、架橋部分が第1の取付け部分の上に重なり、締結具が架橋部分によって画成されるアパーチャを通って延在する、パラグラフ6の方法。

8.架橋部分および第2の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ2〜7のいずれかの方法。

9.しっかり固定するステップの後、架橋部分が骨の不連続部分を架橋する、パラグラフ2〜8のいずれかの方法。

10.架橋部分がプレート部材によって提供される、パラグラフ2〜9のいずれかの方法。

11.第1の取付け部分および第2の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ1〜10のいずれかの方法。

12.固定デバイスがクリップ部材を含み、クリップ部材が、第2の取付け部分に接続されると共に第2の取付け部分に面する第1の取付け部分を含む、パラグラフ1〜5および8〜11のいずれかの方法。

13.クリップ部材の折畳み可能な部分が第1および第2の取付け部分を相互接続し、付勢するステップによって折畳み可能な部分が折り重ねられる、パラグラフ12の方法。

14.折畳み可能な部分が、付勢するステップによって折畳み可能な部分が折り重ねられると、ウェブ部材に沿って1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なる細長いウェブ部材を含む、パラグラフ13の方法。

15.折畳み可能な部分が、第1および第2の取付け部分をそれぞれ別個に相互接続する一対の細長いウェブ部材を含む、パラグラフ13または14の方法。

16.取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設される前に、器具が取付け部分に接続される、パラグラフ1〜15のいずれかの方法。

17.接続するステップが、取付け部分を顎部の一方に固定的に付着させるステップを含む、パラグラフ1〜16のいずれかの方法。

18.顎部が近位側顎部および遠位側顎部を含み、固定的に接続するステップによって、第1の取付け部分が近位側顎部に付着される、パラグラフ17の方法。

19.取付け部分が設置器具に接続された後、同じ締結具受入れ軸が第1のアパーチャおよび第2のアパーチャを通って延在する、パラグラフ1〜18のいずれかの方法。

20.器具が顎部を用いて圧縮軸に平行な圧縮力を加えるように構成され、取付け部分が器具に接続された後、締結具受入れ軸が圧縮軸に平行である、パラグラフ19の方法。

21.付勢するステップの間、締結具受入れ軸が圧縮軸に平行なままである、パラグラフ20の方法。

22.第1および第2の取付け部分が互いに離散的であり、接続するステップによって、第1および第2のアパーチャが締結具受入れ軸上で位置合わせされる、パラグラフ19〜21のいずれかの方法。

23.取付け部分間の分離距離が付勢するステップによって減少され、分離距離が減少する間、締結具受入れ軸が圧縮軸に平行なままである、パラグラフ19〜22のいずれかの方法。

24.器具が顎部を用いて圧縮軸に平行な圧縮力を加えるように構成され、取付け部分を器具に接続するステップによって、各取付け部分が圧縮軸に直交する軸に沿って予め定義された位置に配置される、パラグラフ1〜23のいずれかの方法。

25.取付け部分を器具に接続するステップによって、各取付け部分が、互いにかつ圧縮軸に直交する一対の軸それぞれに沿って予め定義された位置に配置される、パラグラフ24の方法。

26.取付け部分を器具に接続するステップが、(a)器具および取付け部分のうち一方の位置合わせ突出部と、(b)器具およびかかる取付け部分のうち他方の位置合わせ開口部とを噛合させるステップを含む、パラグラフ1〜25のいずれかの方法。

27.接続するステップが、器具の個別の位置合わせ突出部を各取付け部分の位置合わせ開口部と噛合させるステップを含む、パラグラフ26の方法。

28.取付け部分を器具に接続するステップが、器具の1つもしくは複数の位置合わせ機構と一方または両方の取付け部分の1つもしくは複数の位置合わせ機構との間で係合を作り出すステップを含む、パラグラフ1〜27のいずれかの方法。

29.器具が骨に圧締めされたとき、取付け部分の少なくとも一方が骨と係合される、パラグラフ1〜28のいずれかの方法。

30.器具が骨に圧締めされたとき、器具の顎部の少なくとも一方は骨と直接係合されない、パラグラフ1〜29のいずれかの方法。

31.付勢するステップが、第2の取付け部分を第1の取付け部分に対して枢動させる、パラグラフ1〜30のいずれかの方法。

32.顎部が遠位側顎部を含み、第2の取付け部分が第1の取付け部分に対して枢動すると、第2の取付け部分が遠位側顎部に対して枢動する、パラグラフ31の方法。

33.第1のアパーチャが締結具受入れ軸を画成し、第2のアパーチャが、取付け部分が器具に接続された後、締結具受入れ軸と共面の締結具受入れ面を画成するスロットであり、第2の取付け部分が締結具受入れ面に直交する1つまたは複数の軸を中心にして枢動することによって、第2の取付け部分が、第2の取付け部分によって係合される骨の表面領域に対してより接線方向および/または平行になる場合、付勢するステップの間、かかる枢動が可能であるようにして、第2の取付け部分が器具に接続される、パラグラフ1〜32のいずれかの方法。

34.しっかり固定するステップが、器具が骨に圧締めされた状態で行われる、パラグラフ1〜33のいずれかの方法。

35.しっかり固定するステップによって、締結具が取付け部分の少なくとも一方に付着される、パラグラフ1〜34のいずれかの方法。

36.しっかり固定するステップによって、締結具が第1および第2のアパーチャにおいて取付け部分それぞれに別個に付着する、パラグラフ1〜35のいずれかの方法。

37.付勢するステップの後、第1および第2のアパーチャが締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされ、器具が、締結具受入れ軸と同軸のガイド軸を画成するガイドを含む、パラグラフ1〜36のいずれかの方法。

38.第1のアパーチャが締結具受入れ軸を画成し、接続するステップの後および付勢するステップの前、ガイド軸が締結具受入れ軸に平行である、パラグラフ37の方法。

39.付勢するステップの後、第1および第2のアパーチャが締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされ、設置器具によって案内される穴形成器具を用いて、締結具受入れ軸に沿って骨に穴を形成するステップをさらに含む、パラグラフ1〜38のいずれかの方法。

40.穴形成器具がドリルであり、顎部が、第1の取付け部分を係合する近位側顎部および第2の取付け部分を係合する遠位側顎部を含み、設置器具が、遠位側顎部から固定の距離間隔を有するドリル停止部を含み、穴を形成するステップが、ドリル停止部によって前進が阻害されるまで、ガイド軸に沿ってドリルを前進させるステップを含む、パラグラフ39の方法。

41.器具がガイド軸を画成するガイドを含み、しっかり固定するステップが、器具が骨に圧締めされた状態で、ガイド軸に沿って締結具を配置するステップを含む、パラグラフ1〜40のいずれかの方法。

42.器具がゲージを含み、ゲージの構成に基づいて、しっかり固定するステップのため、適切な長さの締結具を選択するステップをさらに含む、パラグラフ1〜41のいずれかの方法。

43.ゲージデバイスが異なる長さの締結具を表す印を含む、パラグラフ42の方法。

44.異なる長さの締結具を表す印が、異なる数、異なる色、または両方を含む、パラグラフ43の方法。

45.(A)折畳み可能な部分によって相互接続されると共に第1および第2のアパーチャをそれぞれ画成する、第1の取付け部分および第2の取付け部分を含むクリップ部材を選択するステップと、(B)クリップ部材を設置器具に接続するステップと、(C)第1および第2の取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配列された状態で、クリップ部材を骨の上に配設するステップと、(D)第1および第2の取付け部分を互いに向かって、かつ骨により近付くように付勢するため、器具の顎部を用いて、骨の上に配設されたクリップ部材に圧縮力を加えるステップと、(E)第1のアパーチャから骨を通って第2のアパーチャ内へと延在する締結具を用いて、第1および第2の取付け部分を骨にしっかり固定するステップとを含む、骨を固定する方法。

46.(A)固定デバイスの第1の取付け部分および第2の取付け部分を、ゲージを含む設置器具に接続するステップと、(B)第1の取付け部分および第2の取付け部分を骨を挟んで向かい合わせに配設するステップと、(C)器具の顎部を用いて第1および第2の取付け部分を互いに向かって付勢するステップと、(D)ゲージの構成に基づいて適切な長さの締結具を選択するステップと、(E)第1の取付け部分によって画成される第1のアパーチャから、骨を通って、第2の取付け部分によって画成される第2のアパーチャ内まで延在する締結具を用いて、第1および第2の取付け部分を骨にしっかり固定するステップと、を含む、骨を固定する方法。

47.(A)固定デバイスの第1の取付け部分および第2の取付け部分を、ガイド軸を画成する設置器具に接続するステップであって、接続された第1および第2の取付け部分がそれぞれ、ガイド軸上で位置合わせされた第1および第2のアパーチャを画成する、ステップと、(B)第1の取付け部分および第2の取付け部分を骨を挟んで向かい合わせに配設するステップと、(C)器具の顎部を用いて第1および第2の取付け部分を互いに向かって付勢するステップと、(D)ガイド軸に沿って骨に穴を形成するステップと、(E)第1のアパーチャから骨の穴を通って第2のアパーチャ内まで延在する締結具を用いて、第1および第2の取付け部分を骨にしっかり固定するステップとを含む、骨を固定する方法。

(実施例4)
選択されたシステムの実施形態-固定デバイスおよび設置器具
この実施例は、本開示の選択された実施形態、特に、(a)取付け部分を含む固定デバイスと、(b)取付け部分を骨の上に設置するのを容易にする設置器具とを伴う、システムの実施形態について記載する。選択されたシステムの実施形態は、一連の索引付きパラグラフとして提示される。

1.(A)骨を挟んで向かい合わせに配列されると共に、第1のアパーチャおよび第2のアパーチャをそれぞれ画成するように構成された、第1の取付け部分および第2の取付け部分を含む固定デバイスと、(B)顎部を有すると共に、顎部を用いて第1および第2の取付け部分を互いに向かって付勢し、第1のアパーチャおよび第2のアパーチャが締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされた状態で器具を骨に対して圧締めするように器具が動作可能であるようにして、第1および第2の取付け部分に接続可能な設置器具とを備える、骨固定のためのシステム。

2.固定デバイスが架橋部分を含み、第1のアパーチャから骨を通って第2のアパーチャ内まで延在する締結具を用いて取付け部分が骨にしっかり固定された後、架橋部分が骨に沿って第1の取付け部分から延在するように構成される、パラグラフ1のシステム。

3.架橋部分が第1の取付け部分と連続し、任意に第2の取付け部分と連続している、パラグラフ2のシステム。

4.架橋部分および第1の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ2のシステム。

5.架橋部分が固定デバイスのプレート部材によって提供される、パラグラフ2〜4のいずれかのシステム。

6.プレート部材が第1の取付け部分の上に重なるように構成される、パラグラフ5のシステム。

7.第1の取付け部分および架橋部分がプレート部材によって提供される、パラグラフ5のシステム。

8.架橋部分および第2の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ2〜7のいずれかのシステム。

9.第1の取付け部分および第2の取付け部分が固定デバイスの離散的な部品によって提供される、パラグラフ1〜8のいずれかのシステム。

10.固定デバイスがクリップ部材を含み、クリップ部材が第2の取付け部分に接続されると共に第2の取付け部分に面する第1の取付け部分を含む、パラグラフ1〜8のいずれかのシステム。

11.クリップ部材の折畳み可能な部分が第1および第2の取付け部分を相互接続し、折畳み可能な部分が、取付け部分が互いに向かって付勢されると折り重なるように構成される、パラグラフ10のシステム。

12.折畳み可能な部分が、取付け部分が互いに向かって付勢されると、ウェブ部材に沿って1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なるように構成された細長いウェブ部材を含む、パラグラフ11のシステム。

13.折畳み可能な部分が、第1および第2の取付け部分をそれぞれ別個に相互接続する一対の細長いウェブ部材を含む、パラグラフ12のシステム。

14.取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配列される前に、器具を取付け部分に接続可能である、パラグラフ1〜13のいずれかのシステム。

15.顎部が近位側顎部および遠位側顎部を含み、第1の取付け部分が近位側顎部に固定的に付着する、パラグラフ1〜14のいずれかのシステム。

16.器具が顎部を用いて圧縮軸に平行な圧縮力を加えるように構成され、取付け部分が器具に接続された後、締結具受入れ軸が圧縮軸に平行である、パラグラフ1〜15のいずれかのシステム。

17.取付け部分が互いに向かって付勢されるにつれて取付け部分間の分離距離が減少し、器具が、分離距離が減少する間、締結具受入れ軸を圧縮軸に平行に保つように構成される、パラグラフ16のシステム。

18.器具が顎部を用いて圧縮軸に平行な圧縮力を加えるように構成され、各取付け部分が圧縮軸に直交する軸に沿って予め定義された位置に配設されるようにして、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ1〜17のいずれかのシステム。

19.各取付け部分が互いに直交すると共に圧縮軸に直交する一対の軸それぞれに沿って予め定義された位置に配設されるようにして、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ18のシステム。

20.(a)器具および取付け部分のうち一方の位置合わせ突出部が、(b)器具およびかかる取付け部品のうち他方の位置合わせ開口部内に配設された状態で、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ1〜19のいずれかのシステム。

21.器具の位置合わせ突出部が取付け部分の位置合わせ開口部内に配設された状態で、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ1〜20のいずれかのシステム。

22.器具の個別の位置合わせ突出部が各取付け部分の位置合わせ開口部内に配設された状態で、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ21のシステム。

23.顎部と取付け部分との予め定義された位置合わせで、器具が取付け部分に接続されるように構成される、パラグラフ1〜22のいずれかのシステム。

24.器具が骨に圧締めされたとき、取付け部分の少なくとも一方が骨と係合される、パラグラフ1〜23のいずれかのシステム。

25.器具が骨に圧締めされたとき、器具の顎部の少なくとも一方は骨と直接係合されない、パラグラフ1〜24のいずれかのシステム。

26.第2の取付け部分が骨に対して付勢されている間、第2の取付け部分が第1の取付け部分に対して枢動可能であるように構成される、パラグラフ1〜25のいずれかのシステム。

27.顎部が遠位側顎部を含み、第2の取付け部分が第1の取付け部分に対して枢動すると、第2の取付け部分が遠位側顎部に対して枢動する、パラグラフ26のシステム。

28.取付け部分がクリップ部材によって提供され、第2の取付け部分が第1の取付け部分に対して枢動すると、クリップ部材が変形する、パラグラフ26または27のシステム。

29.顎部が近位側顎部および遠位側顎部を含み、第2の取付け部分が遠位側顎部と係合されるように構成され、第2の取付け部分が第1の取付け部分に対して枢動すると、第2の取付け部分が遠位側顎部に対して枢動するように構成される、パラグラフ26〜28のいずれかのシステム。

30.第1のアパーチャが締結具受入れ軸を画成し、第2のアパーチャが、取付け部分が器具に接続される前、および任意にその後、締結具受入れ軸と共面の締結具受入れ面を画成するスロットであり、第2の取付け部分が締結具受入れ面に直交する1つまたは複数の軸を中心にして枢動することによって、第2の取付け部分が表面領域に対してより接線方向および/または平行になる場合、第2の取付け部分が骨の表面領域に対して付勢されたとき、かかる枢動が可能であるようにして、第2の取付け部分が器具に接続される、パラグラフ1〜29のいずれかのシステム。

31.器具が骨に圧締めされている間、器具が同じ締結具を第1および第2のアパーチャ内に配置するよう案内するように構成される、パラグラフ1〜30のいずれかのシステム。

32.締結具が取付け部分の少なくとも一方にそのアパーチャにおいて付着するようにして、締結具受入れ軸に沿ってアパーチャに受け入れられるように構成される締結具をさらに備える、パラグラフ1〜31のいずれかのシステム。

33.締結具が、第1および第2のアパーチャで取付け部分それぞれに別個に付着可能である、パラグラフ32のシステム。

34.器具が、取付け部分が器具に接続された後、締結具受入れ軸と同軸であるガイド軸を画成するガイドを含む、パラグラフ1〜33のいずれかのシステム。

35.ガイドがガイド軸に沿ってドリルを受け入れるように構成され、顎部が、第1の取付け部分を係合する近位側顎部と第2の取付け部分を係合する遠位側顎部とを含み、器具が、遠位側顎部から固定の距離間隔を有するドリル停止部を含む、パラグラフ34のシステム。

36.器具が、顎部の分離距離に対応する長さ寸法を測定するように構成されたゲージを含む、パラグラフ1〜35のいずれかのシステム。

37.ゲージが異なる長さの締結具を表す印を含む、パラグラフ36のシステム。

38.異なる長さの締結具を表す印が、異なる数、異なる色、異なる色名、異なる色名の略称、またはそれらの組み合わせを含む、パラグラフ37のシステム。

39.ゲージが、測定された長さ寸法に基づいて、第1のアパーチャから第2のアパーチャまで延在する適切な長さの締結具を示すように構成される、パラグラフ36〜38のいずれかのシステム。

40.固定デバイスが、第1の取付け部分および第2の取付け部分を含むクリップ部材を含み、第1の取付け部分および第2の取付け部分が、互いに面すると共に、取付け部分が互いに向かって付勢されるにつれて、各ウェブ部材に沿って1つもしくは複数の予め定義された部位で折り重なるクリップ部材の折畳み可能な部分を形成する、1つまたは複数の細長いウェブ部材によって相互接続される、パラグラフ1のシステム。

41.1つまたは複数のウェブ部材が、取付け部分をそれぞれ別個に相互接続する一対のウェブ部材を含む、パラグラフ40のシステム。

42.1つまたは複数のウェブ部材が各取付け部分と連続している、パラグラフ40または41のシステム。

43.少なくとも1つのウェブ部材が向かい合った端部を有し、予め定義された折重ね部位が向かい合った端部のそれぞれに隣接する、パラグラフ40〜42のいずれかのシステム。

44.向かい合った端部のそれぞれに隣接する予め定義された折重ね部位が、第1および第2の折重ね部位であり、少なくとも1つのウェブ部材が、ウェブ部材に沿って第1および第2の折重ね部位の中間に配設される第3の予め定義された折重ね部位をさらに含む、パラグラフ43のシステム。

45.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせの状態で骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、少なくとも1つのウェブ部材が、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて、貫通軸を横断する1つまたは複数の軸を中心にして折り重なるように構成される、パラグラフ40〜44のいずれかのシステム。

46.クリップ部材が折畳み可能な部分の反対側に形成される口領域を有し、骨受入れ軸が口領域から折畳み可能な部分まで延在し、少なくとも1つのウェブ部材が、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて、骨受入れ軸にほぼ平行な1つまたは複数の軸を中心にして折り重なるように構成される、パラグラフ40〜45のいずれかのシステム。

47.クリップ部材が、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、各取付け部分が固有の寸法を有し、各ウェブ部材が、固有の寸法よりも小さい貫通軸に平行に測定した幅を有する、パラグラフ40〜46のいずれかのシステム。

48.クリップ部材が、取付け部分が骨の向かい合った側面に配列された状態で骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成すると共に、貫通軸に直交する中央面も画成し、各ウェブ部材が、ウェブ部材が第1のクリップ部材から第2のクリップ部材まで延在するとき、中央面からの可変の距離間隔を有する、パラグラフ40〜47のいずれかのシステム。

49.クリップが、それぞれ第1の取付け部分から第2の取付け部分までの別個の経路を辿ると共にそれに沿って伸長する、一対のウェブ部材を含む、パラグラフ40〜48のいずれかのシステム。

50.クリップ部材が第1のクリップ部材であり、第2のクリップ部材およびプレート部材をさらに備え、プレート部材が骨に沿って第1のクリップ部材から第2のクリップ部材まで延在するように構成される、パラグラフ40〜49のいずれかのシステム。

51.第1のクリップ部材、プレート部材、および第2のクリップ部材が互いに連続している、パラグラフ50のシステム。

52.プレート部材が、第1のクリップ部材の第1の取付け部分から第2のクリップ部材の第1の取付け部分まで延在する、パラグラフ50または51のシステム。

53.クリップ部材の少なくとも一方およびプレート部材が、互いの上に重なるように構成された個別の部品として形成される、パラグラフ50のシステム。

54.第1および第2のアパーチャで第1および第2の取付け部分に付着するように、締結具受入れ軸に沿って延在可能な締結具をさらに備える、パラグラフ40〜53のいずれかのシステム。

55.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設された状態で、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成すると共に、貫通軸に直交する中央面も画成し、各ウェブ部材が、第1の取付け部分から第2の取付け部分まで延在する経路に沿って伸長され、経路の一部分が中央面に向かって延在し、経路の別の部分が中央面から離れる方向に延在する、パラグラフ40〜54のいずれかのシステム。

56.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設された状態で、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、圧縮力がクリップ部材に加えられて、アパーチャを互いに位置合わせしたままの状態で取付け部分間の分離距離が減少した場合、各部材が、貫通軸に直交する面に対して貫通軸に平行な面内で優先的に屈曲するように構成される、パラグラフ40〜55のいずれかのシステム。

57.第2のアパーチャが長軸を画成するスロットであり、締結具受入れ軸および長軸が集合的に締結具受入れ面を画成し、スロットが、長軸を挟んで向かい合わせに配設されると共に、スロットに沿ってそれぞれ延在し、かつ締結具受入れ面に直交する隆起面を集合的に画成する、第1の線形隆起および第2の線形隆起をそれぞれ画成する、第1の側壁領域および第2の側壁領域を有する、パラグラフ1〜56のいずれかのシステム。

58.第1の側壁領域が第1の溝を画成し、第2の側壁領域が第2の溝を画成し、第1の溝が隆起の第1の対の頂の間に画成され、第2の溝が隆起の第2の対の頂の間に画成され、第1および第2の溝が集合的に、締結具受入れ面に直交する溝面を画成し、システムが、ねじ山を有すると共に、第1の溝内に配設されたねじ山を備えた第1の構成と、第2の溝内に配設されたねじ山を備えた第2の構成と、で、締結具を交換可能に付着させるため、締結具受入れ軸に沿ってスロット内へと前進可能な締結具をさらに備える、パラグラフ57のシステム。

59.取付け部分が溝面に平行な面を画成する、パラグラフ58のシステム。

60.締結具が、締結具の長軸を中心にした複数のチャネルの周回を形成する螺旋状のチャネルを画成し、第1の構成では隆起の第2の対が同じチャネルの周回に配設され、第2の構成では隆起の第1の対が同じ周回に配設される、パラグラフ58または59のシステム。

61.ねじ山がピッチを有し、隆起の各対が頂間の間隔を有し、頂間の間隔がピッチ未満である、パラグラフ58〜60のいずれかのシステム。

62.頂間の間隔がピッチの約2分の1である、パラグラフ61のシステム。

63.隆起がそれぞれ高さを有し、ねじ山が深さを有し、溝の深さが隆起の高さの少なくとも約２倍である、パラグラフ58〜62のいずれかのシステム。

64.第1および第2の取付け部分が、締結具受入れ軸が締結具受入れ面内で枢動して締結具受入れ軸がスロットの長軸と交差する地点を変更するようにして、第1の取付け部分に対する第2の取付け部分の配向を変更するように折畳み可能なクリップによって提供される、パラグラフ58〜63のいずれかのシステム。

65.第2の取付け部分が長軸を画成するスロットを含み、スロットが、長軸を挟んで向かい合わせに配設されると共に、それぞれ長軸に平行に延在する隆起の第1の対および隆起の第2の対をそれぞれ画成する、第1の線形の側壁領域および第2の線形の側壁領域を有し、第1の側壁領域が隆起の第1の対の頂の間に第1の線形の溝を画成し、第2の側壁領域が隆起の第2の頂の間に第2の線形の溝を画成し、システムが、ねじ山を有すると共に、ねじ山が第1の溝内に配設される第1の構成と、ねじ山が第1の溝ではなく第2の溝内に配設される第2の構成と、で、締結具をスロットに交換可能に付着させるため、スロット内へと同じ方向で同じ距離だけ前進可能な締結具をさらに備える、パラグラフ58〜64のいずれかのシステム。

66.第1の溝および第2の溝が集合的に溝面を画成し、第2の取付け部分が溝面に平行な面を画成する、パラグラフ65のシステム。

67.第1の溝および第2の溝が集合的に溝面を画成し、長軸および締結具受入れ軸が集合的に、溝面に直交する締結具受入れ面を画成する、パラグラフ65のシステム。

68.ねじ山がピッチを有し、隆起の各対が頂間の間隔を有し、頂間の間隔がピッチ未満である、パラグラフ65のシステム。

(実施例5)
選択されたシステムの実施形態-スロットを画成する取付け部分
この実施例は、特に、(a)スロットを画成する取付け部分と、(b)個別の構成でスロットに交換可能に付着可能な締結具とを伴う、本開示の選択されたシステムの実施形態について記載する。選択されたシステムの実施形態は、一連の索引付きパラグラフとして提示される。

1.(A)骨の上に配設されるように構成され、長軸を画成すると共に長軸を挟んで向かい合わせに配設される第1の側壁領域および第2の側壁領域を有するスロットを含み、第1の側壁領域がスロットに沿って延在する一対の隆起を画成し、各隆起が頂を有し、第1の側壁領域によって頂の間に溝が画成される、取付け部分と、(B)ねじ山を有し、スロット内へと前進可能な締結具であって、ねじ山が溝内に配設される第1の構成と、ねじ山が溝内に配設されるのではなく向かい合って隆起の対の側面に位置する第2の構成と、で、締結具をスロットに交換可能に付着する、締結具と、を備える、骨固定のためのシステム。

2.第2の側壁領域が、スロットに沿って延在する少なくとも1つの隆起を画成し、第1および第2構成において、少なくとも1つの隆起が向かい合ってねじ山の側面に位置する、パラグラフ1のシステム。

3.第1の側壁領域によって画成される隆起および第2の側壁領域によって画成される隆起が集合的に隆起面を画成し、取付け部分がスロットにおいて隆起面に平行な面を画成する、パラグラフ2のシステム。

4.第1の側壁領域によって画成される隆起および第2の側壁領域によって画成される隆起が集合的に隆起面を画成し、スロットが隆起面に直交する締結具受入れ面を画成する、パラグラフ2のシステム。

5.隆起の対が隆起の第1の対であり、溝が第1の溝であり、第2の側壁領域が頂をそれぞれ有する隆起の第2の対を画成し、第2の溝が、隆起の第2の対の頂の間に第2の側壁領域によって画成される、パラグラフ2のシステム。

6.第1の構成では、ねじ山が向かい合って隆起の第2の対の側面に位置し、第2の溝内には配設されず、第2の構成では、ねじ山が第2の溝内に配設される、パラグラフ5のシステム。

7.第1の溝および第2の溝が集合的に溝面を画成し、スロットが溝面に直交する締結具受入れ面を画成する、パラグラフ5のシステム。

8.取付け部分がスロットの面を画成し、スロットの面が溝面に平行である、パラグラフ7のシステム。

9.ねじ山がピッチを有し、隆起の対が頂間の間隔を有し、頂間の間隔がピッチ未満である、パラグラフ1〜8のいずれかのシステム。

10.頂間の間隔がピッチの約2分の1である、パラグラフ9のシステム。

11.隆起およびねじ山がそれぞれ高さを有し、ねじ山の高さが隆起の高さを超える、パラグラフ1〜10のいずれかのシステム。

12.取付け部分が第2の取付け部分であり、第1の取付け部分と、第1の取付け部分に接続されると共に第1の取付け部分に面する第2の取付け部分とを含む、クリップ部材をさらに備える、パラグラフ1〜11のいずれかのシステム。

13.第1の取付け部分が締結具受入れ軸を画成するアパーチャを含み、締結具が、第1の構成および第2の構成で締結具をスロットに交換可能に付着するように、締結具受入れ軸に沿って延在可能である、パラグラフ12のシステム。

14.スロットが締結具受入れ軸を含む締結具受入れ面を画成し、クリップ部材が、締結具受入れ軸が締結具受入れ面内で枢動して締結具受入れ軸がスロットの長軸と交差する地点を変更するようにして、第1の取付け部分に対する第2の取付け部分の配向を変更するように折畳み可能である、パラグラフ13のシステム。

15.締結具がアパーチャの第1の取付け部分に付着可能である、パラグラフ13または14のシステム。

16.クリップ部材が単一部品によって提供される、パラグラフ12〜15のいずれかのシステム。

17.各隆起が少なくとも実質的に線形である、パラグラフ1〜16のいずれかのシステム。

18.(A)骨の上に配設されるように構成され、長軸および長軸を含む締結具受入れ面を画成するスロットを含む取付け部分であって、スロットが、長軸を挟んで向かい合わせに配設されると共に、少なくとも実質的に線形の隆起の第1の対と少なくとも実質的に線形の隆起の第2の対とをそれぞれ画成する、第1の側壁領域および第2の側壁領域を有し、第1の側壁領域が隆起の第1の対の頂の間に第1の溝を画成し、第2の側壁領域が隆起の第2の対の頂の間に第2の溝を画成し、第1および第2の溝が集合的に、締結具受入れ面に直交する溝面を画成する、取付け部分と、(B)ねじ山を有する締結具であって、ねじ山が第1の溝内に配設される第1の構成と、ねじ山が第2の溝内に配設される第2の構成と、で締結具を交換可能に付着するように、締結具受入れ面内で締結具受入れ軸に沿ってスロット内へと前進可能である、締結具とを備える、骨固定のためのシステム。

19.取付け部分が溝面に平行なスロットにおいて面を画成する、パラグラフ18のシステム。

20.締結具が、締結具の長軸を中心にして複数の周回を延在する螺旋状のチャネルを画成し、第1の構成では隆起の第2の対が螺旋状のチャネルの同じ周回に配設され、第2の構成では隆起の第1の対が螺旋状のチャネルの同じ周回に配設される、パラグラフ18または19のシステム。

21.ねじ山がピッチを有し、隆起の各対が頂間の間隔を有し、頂間の間隔がピッチ未満である、パラグラフ20のシステム。

22.頂間の間隔がピッチの約2分の1である、パラグラフ21のシステム。

23.締結具が、第1および第2の構成でスロットに交換可能に付着するため、締結具受入れ面内の複数の平行でない締結具受入れ軸それぞれに沿ってスロット内へと前進可能である、パラグラフ18〜22のいずれかのシステム。

24.隆起がそれぞれ高さを有し、ねじ山が高さを有し、ねじ山の高さが隆起の高さを超える、パラグラフ18〜23のいずれかのシステム。

25.取付け部分が第2の取付け部分であり、第1の取付け部分と、第1の取付け部分に接続されると共に第1の取付け部分に面する第2の取付け部分とを含む、クリップ部材をさらに備える、パラグラフ18〜24のいずれかのシステム。

26.第1の取付け部分が締結具受入れ軸を画成するアパーチャを含む、パラグラフ25のシステム。

27.クリップ部材が、締結具受入れ軸が締結具受入れ面内で枢動して締結具受入れ軸がスロットの長軸と交差する地点を変更するようにして、第1の取付け部分に対する第2の取付け部分の配向を変更するように折畳み可能である、パラグラフ25または26のシステム。

28.締結具がアパーチャとねじ込み可能に係合可能である、パラグラフ26または27のシステム。

29.クリップ部材が単一部品によって提供される、パラグラフ25〜28のいずれかのシステム。

30.(A)骨の上に配設されるように構成され、長軸を画成するスロットを含む取付け部分であって、スロットが、長軸の両側に向かい合わせに配設されると共に、長軸に平行にそれぞれ延在する隆起の第1の対および隆起の第2の対をそれぞれ画成する、第1の線形の側壁領域および第2の線形の側壁領域を有し、第1の側壁領域が隆起の第1の対の頂の間に第1の線形の溝を画成し、第2の側壁領域が隆起の第2の対の頂の間に第2の線形の溝を画成する、取付け部分と、(B)ねじ山を有する締結具であって、ねじ山が第1の溝内に配設される第1の構成と、ねじ山が第1の溝内ではなく第2の溝内に配設される第2の構成と、で、締結具をスロットに交換可能に付着させるため、スロット内へと同じ方向で同じ距離だけ前進可能である、締結具とを備える、骨固定のためのシステム。

31.第1の溝および第2の溝が集合的に溝面を画成し、取付け部分が溝面に平行なスロットの面を画成する、パラグラフ30のシステム。

32.第1の溝および第2の溝が集合的に溝面を画成し、スロットが溝面に直交する締結具受入れ面を画成する、パラグラフ30または31のシステム。

33.ねじ山がピッチを有し、隆起の各対が頂間の間隔を有し、頂間の間隔がピッチ未満である、パラグラフ30〜32のいずれかのシステム。

34.頂間の間隔がピッチの約2分の1である、パラグラフ33のシステム。

35.締結具が、第1および第2の構成でスロットに交換可能に付着するため、締結具受入れ面内の複数の平行でない締結具受入れ軸それぞれに沿ってスロット内へと前進可能である、パラグラフ30〜34のいずれかのシステム。

36.(A)パラグラフ1〜35のいずれかの取付け部分および締結具を選択するステップと、(B)取付け部分を骨の上に配設するステップと、(C)第1の構成または第2の構成で締結具を用いて取付け部分を骨にしっかり固定するステップとを含む、骨を固定する方法。

(実施例6)
選択されたデバイスの実施形態-ウェブ部材を備えたクリップ部材
この実施例は、1つまたは複数のウェブ部材を含むクリップ部材を伴う、本開示の選択されたデバイスの実施形態について記載する。選択されたデバイスの実施形態は、一連の索引付きパラグラフとして提示される。

1.骨の上に配置されるように構成され、互いに面すると共に、同じ締結具受入れ軸上で互いに位置合わせされた第1のアパーチャおよび第2のアパーチャをそれぞれ画成する第1の取付け部分および第2の取付け部分を含む、クリップ部材を備え、取付け部分が1つまたは複数の細長いウェブ部材によって相互接続されて、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて、各ウェブ部材に沿って1つまたは複数の予め定義された部位で折り重なる、クリップ部材の折畳み可能な部分を形成する、骨固定のためのデバイス。

2.1つまたは複数のウェブ部材が、取付け部分をそれぞれ別個に相互接続する一対のウェブ部材を含む、パラグラフ1のデバイス。

3.1つまたは複数のウェブ部材が各取付け部分と一体的に接続される、パラグラフ1または2のデバイス。

4.少なくとも1つのウェブ部材が向かい合った端部を有し、予め定義された折重ね部位が向かい合った端部のそれぞれに隣接する、パラグラフ1〜3のいずれかのデバイス。

5.向かい合った端部のそれぞれに隣接する予め定義された折重ね部位が、第1および第2の折重ね部位であり、少なくとも1つのウェブ部材が、ウェブ部材に沿って第1および第2の折重ね部位の中間に配設される第3の予め定義された折重ね部位をさらに含む、パラグラフ4のデバイス。

6.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせの状態で骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、少なくとも1つのウェブ部材が、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて、貫通軸を横断する1つまたは複数の軸を中心にして折り重なるように構成される、パラグラフ1〜5のいずれかのデバイス。

7.クリップ部材が折畳み可能な部分の反対側に形成される口領域を有し、骨受入れ軸が口領域から折畳み可能な部分まで延在し、少なくとも1つのウェブ部材が、取付け部分が互いに近付くように付勢されるにつれて、骨受入れ軸にほぼ平行な1つまたは複数の軸を中心にして折り重なるように構成される、パラグラフ1〜6のいずれかのデバイス。

8.クリップ部材が、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、各取付け部分が貫通軸に平行に測定される固有の寸法を有し、各ウェブ部材が、固有の寸法よりも小さい幅を有する、パラグラフ1〜7のいずれかのデバイス。

9.クリップ部材が、取付け部分が骨の向かい合った側面に配設された状態で骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成すると共に、貫通軸に直交する中央面も画成し、各ウェブ部材が、ウェブ部材が第1のクリップ部材から第2のクリップ部材まで延在するとき、中央面からの可変の距離間隔を有する、パラグラフ1〜8のいずれかのデバイス。

10.クリップが、それぞれ第1の取付け部分から第2の取付け部分までの別個の経路を辿ると共にそれに沿って伸長する、一対のウェブ部材を含む、パラグラフ1〜9のいずれかのデバイス。

11.クリップ部材が第1のクリップ部材であり、第2のクリップ部材およびプレート部材をさらに備え、プレート部材が骨に沿って第1のクリップ部材から第2のクリップ部材まで延在するように構成される、パラグラフ1〜10のいずれかのデバイス。

12.第1のクリップ部材、プレート部材、および第2のクリップ部材が互いに一体的に形成される、パラグラフ11のデバイス。

13.プレート部材が第1のクリップ部材の第1の取付け部分から第2のクリップ部材の第1の取付け部分まで延在する、パラグラフ12のデバイス。

14.クリップ部材の少なくとも一方およびプレート部材が、互いの上に重なるように構成された個別の部品として形成される、パラグラフ11のデバイス。

15.第1および第2のアパーチャで第1および第2の取付け部分に係止するように、締結具受入れ軸に沿って延在可能な締結具をさらに備える、パラグラフ1〜14のいずれかのデバイス。

16.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設された状態で、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成すると共に、貫通軸に直交する中央面も画成し、各ウェブ部材が、第1の取付け部分から第2の取付け部分まで延在する経路に沿って伸長され、経路の一部分が中央面に向かって延在し、経路の別の部分が中央面から離れる方向に延在する、パラグラフ1〜15のいずれかのデバイス。

17.クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせに配設された状態で、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、圧縮力がクリップ部材に加えられて、アパーチャを互いに位置合わせしたままの状態で取付け部分間の分離距離が減少した場合、各部材が、貫通軸に直交する面に対して貫通軸に平行な面内で優先的に屈曲するように構成される、パラグラフ1〜16のいずれかのデバイス。

18.(A)パラグラフ1〜17のいずれかのクリップ部材を選択するステップと、(B)第1および第2の取付け部分が骨を挟んで向かい合わせの状態で、クリップ部材を骨の上に配設するステップと、(C)取付け部分を付勢して互いに近付け、折畳み可能な部分を折り重ねるため、取付け部分に圧縮力を加えるステップと、(D)第1のアパーチャから第2のアパーチャまで延在する締結具を用いてクリップ部材を骨に付着させるステップとを含む、骨を固定する方法。

19.付着させるステップが、締結具を第1および第2のアパーチャそれぞれに付着させるステップを含む、パラグラフ18の方法。

20.圧縮力を加えるステップが、第1および第2のアパーチャを互いに位置合わせされた状態で維持する圧締めデバイスを用いて行われる、パラグラフ18または19の方法。

21.骨が肋骨である、パラグラフ18〜20のいずれかの方法。

22.クリップ部材が第1のクリップ部材であり、選択するステップ、配設するステップ、加えるステップ、および付着させるステップが、プレート部材が骨に沿って第1のクリップ部材から第2のクリップまで延在し、クリップ部材によって骨に付着されるようにして、第2のクリップ部材を用いて行われる、パラグラフ18〜21のいずれかの方法。

23.骨の上に配置されるように構成され、互いに面すると共に、同じ線形の締結具を受け入れるように位置合わせされた第1のアパーチャおよび第2のアパーチャをそれぞれ画成する第1の取付け部分および第2の取付け部分を含む、クリップ部材を備え、クリップ部材が、取付け部分が骨を挟んで向かい合わせの状態で、骨がクリップ部材を通って延在する貫通軸を画成し、取付け部分が、クリップ部材の折畳み可能な部分を形成する1つまたは複数の細長いウェブ部材によって相互接続され、各ウェブ部材が、第1および第2のアパーチャが互いに位置合わせされて維持された状態で取付け部分が互いに近付くように付勢された場合、貫通軸を横断する1つまたは複数の軸を中心にして屈曲するように構成される、骨固定のためのデバイス。

24.(A)互いに面する第1の取付け部分および第2の取付け部分を含むクリップ部材を選択するステップと、(B)第1および第2の取付け部分が骨を挟んで向かい合わせの状態で、クリップ部材を骨の上に配設するステップと、(C)取付け部分を互いに近付くように付勢し、取付け部分の少なくとも一方を骨に近付けるため、圧締めデバイスを用いて取付け部分に圧縮力を加えるステップと、(D)第1の取付け部分によって画成される第1のアパーチャから骨を通って第2の取付け部分によって画成される第2のアパーチャまで延在する、アパーチャの少なくとも一方に係止された締結具を用いて、クリップ部材を骨に付着させるステップとを含む、骨を固定する方法。

25.選択されたクリップが、第1および第2のアパーチャを通って延在する軸を画成し、取付け部分の間の分離距離が減少する間、圧締めデバイスが第1および第2のアパーチャを軸上で維持する、パラグラフ24の方法。

上述の開示は、独立した実用性を備えた複数の個別の発明を包含してもよい。これらの発明はそれぞれその好ましい形態で開示されているが、本明細書に開示され例証されるその特定の実施形態は、多数の変形例が可能であるため、限定的な意味で検討されるべきものではない。本発明の主題は、本明細書に開示される様々な要素、特徴、機能、および/または性質の、全ての新規であって自明でない組み合わせならびに部分組み合わせを含む。以下の請求項は、新規であって自明でないと見なされる特定の組み合わせならびに部分組み合わせを具体的に指摘する。特徴、機能、要素、および/または性質の他の組み合わせならびに部分組み合わせにおいて具体化される発明は、本出願または関連出願による優先権を主張する出願において請求されることがある。かかる請求項は、異なる発明または同じ発明のどちらを対象とするかに係わらず、また、元の請求項よりも範囲が広いか、狭いか、同等であるか、または異なるかに係わらず、やはり本開示の発明の主題に含まれるものと見なされる。さらに、特定の要素に対する第1、第2、または第3などの序数の指示は、要素同士を区別するのに使用され、特段の指定がない限り、かかる要素の特定の位置または順序を示すものではない。

50 骨固定システム
52 固定デバイス
54 骨
56 架橋部分
58 骨折
59 取付け部分
60 クリップ
64 締結具
66 クリップ
70 アパーチャ
71、72 ねじ山
74 カウンターボア
76 上面
78 矢印
80 表面領域
82 下面
84 窪み
86 横縁部
100、102 取付け部分
104 折畳み可能な部分
106 キャビティ
112 アパーチャ
122 長軸
123、124 側壁領域
125 端壁領域
126、126a 隆起
128、128a 溝
129 頂
130 締結具受入れ軸
132 溝面
133、133' 隆起面
134 遠位面
135 締結具受入れ面
140 上部穴
142 下部穴
144 開口部
150 貫通軸
152 横断軸
154 骨受入れ軸
156 口領域
158 中央面
160 横断面
162 中間面
180 分離距離
182 表面領域
190 ウェブ部材
192 横断寸法
194 固有の寸法
200 中間領域
202、204 端部領域
210 横断寸法
212 ウィンドウ
220 頭
222 ソケット
224 軸体
226、228 ねじ山
230 ピッチ
234 長軸
236 フランジ
238 ねじ山
240 ピッチ
242 チャネル
244 周回
250 設置器具
252 フレーム部材
254 キャリッジ
256 圧縮軸
258 軌道
260 突出部
262 ねじ
264 打込みねじ
266 ボア
268 矢印
270 圧締めデバイス
272、274 顎部
276 分離距離
278 受入れ領域
280 ピン
282 係止部材
284 ロッド
286 ノブ
288 先端
290 当接部材
292 歯
296 上部壁
300 ガイド
302 ガイド軸
304 ガイド構造
306 受入れ部
308 ドリル部材
310 停止部
312 耳
314 ドリルビット
316 軸体
318 肩部
330 ゲージ
332 印
334 基準マーク
336 装填マーク
350 骨固定システム
352 固定デバイス
354 プレート部材
356 アパーチャ
358 連結領域
360 上に重なった部分
362 窪み
370 ポケット
380 設置器具
382、384 保持具
386、388 フランジ
390 レバー
392 軌道
400 骨固定システム
401 固定デバイス
402、404 取付け部分
406 連結領域
410 設置器具
412 顎部
414 受入れ領域
415 壁
416 境界バー
418 保持具
452 面

Claims (14)

1. 互いに向き合い、且つ折畳み可能な部分によって相互接続された第１の取付け部分および第２の取付け部分を含んだクリップ部材を具備した骨固定のためのシステムであって、
   前記クリップ部材は骨の上に配置されて、該骨が前記クリップ部材を通じて前記クリップ部材の貫通軸に沿って延びるように構成されており、
   前記クリップ部材は、前記貫通軸に直交した中央面を形成しており、
   前記取付け部分が互いに向かって付勢された場合に、前記クリップ部材は前記折畳み可能な部分において変形されて、前記折畳み可能な部分の少なくとも１つの領域と前記中央面との間の距離を変化させるように構成されている、骨固定のためのシステム。
2. 前記折畳み可能な部分は、前記取付け部分が互いに向かって付勢された場合に、前記折畳み可能な部分と交差するが、クリップ部材とは交差しない中間面に平行な面内に含まれた、１つ以上の軸の周りに曲げられるように構成されている、請求項１に記載のシステム。
3. 前記折畳み可能な部分は、前記取付け部分が互いにに向かって付勢された場合に、複数の予め定義された部位で曲げられるように構成されている、請求項１または２に記載のシステム。
4. 前記折畳み可能な部分は一対の細長いウェブ部材を含み、各ウェブ部材は前記第１の取付け部分を前記第２の取付け部分に接続しており、前記取付け部分が互いにに向かって付勢された場合に、各ウェブ部材は曲げられる、請求項１〜３のいずれか一項に記載のシステム。
5. 前記第１の取付け部分および第２の取付け部分は、それぞれ第１のアパーチャおよび第２のアパーチャを形成しており、前記第１のアパーチャおよび第２のアパーチャは、同じ線形の締結具の領域を受け入れるように構成されている、請求項１〜４のいずれか一項に記載のシステム。
6. 前記クリップ部材は、架橋部分を備えた固定デバイスを含み、前記架橋部分は、前記第１の取付け部分が前記骨に固定された後に、前記第１の取付け部分から前記骨の外表面の輪郭に沿って延びるように構成されている、請求項１〜５のいずれか一項に記載のシステム。
7. 前記第１の取付け部分、第２の取付け部分、および折畳み可能な部分は、各々が互いに一体に形成されている、請求項１〜６のいずれか一項に記載のシステム。
8. 前記第１および第２の取付け部分の少なくとも１つが、長軸を形成した細長いスロットを含み、該スロットは、前記長軸を挟んで互いに向かい合わせに配設された第１の側壁領域および第２の側壁領域を備え、前記第１の側壁領域は、前記スロットに沿って延在し且つ一対の頂を形成した一対の線形隆起を形成し、前記第１の側壁領域によって前記一対の頂の間に溝が形成されたシステムであって、
   該システムは、ねじ山を備え且つ前記スロット内へと前進可能な締結具を具備し、前記ねじ山の一部が前記溝内に配設された第１の構成と、前記ねじ山が前記溝内に配設されるのではなく前記一対の線形隆起の反対側の側面に位置した第２の構成と、において前記締結具を前記スロットに交換可能に付着している、請求項１〜７のいずれか一項に記載のシステム。
9. 前記クリップ部材は、前記取付け部分が互いに向かって付勢された場合に、前記折畳み可能な部分において塑性変形される、請求項１〜８のいずれか一項に記載のシステム。
10. 前記折畳み可能な部分は、前記第１の取付け部分を前記第２の取付け部分に接続した細長いウェブ部材を含み、前記ウェブ部材と前記中央面との間の距離は、前記ウェブ部材の前記第１の取付け部分から前記第２の取付け部分への間において変化する、請求項１〜９のいずれか一項に記載のシステム。
11. 前記ウェブ部材は、前記第１の取付け部分と前記第２の取付け部分との間の三次元経路に沿って延びている、請求項１０に記載のシステム。
12. 水平の前記貫通軸ならびに前記第１および第２の取付け部分の上の前記折畳み可能な部分を伴って、前記折畳み可能な部分の水平面上への直交投影は、角度を形成した非線形領域を備え、
    前記折畳み可能な部分は、前記取付け部分が互いに向かって付勢された場合に変形され、前記非線形領域によって形成された前記角度は、前記折畳み可能な部分の変形後に前記直交投影において減少するように構成されている、請求項１〜１１のいずれか一項に記載のシステム。
13. 前記折畳み可能な部分は、前記第１の取付け部分から第２の取付け部分へと延びた細長いウェブ部材を含み、
    該ウェブ部材は、前記骨に面した内側面領域と、該内側面領域の反対側の外側面領域と、を備え、
    前記ウェブ部材は、互いに向かいあった一対の側壁領域も備え、各側壁領域は前記内側面領域から前記外側面領域へと延びており、
    前記ウェブ部材は、前記内側面領域と前記外側面領域との間の断面において、前記一対の側壁領域の間の断面における平均幅よりも大きい平均幅を有する、請求項１〜１２のいずれか一項に記載のシステム。
14. 前記折畳み可能な部分は、前記第１の取付け部分から第２の取付け部分へと延びた細長いウェブ部材を含み、
    前記ウェブ部材の前記中央面上への直交投影は、経路長を有し、前記折畳み可能な部分が変形した場合に、前記経路長は減少する、請求項１〜１３のいずれか一項に記載のシステム。

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