JP6237527B2 - シート投入補助装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献1の自動車用後部シート搬入補助装置100は、レール101、本体102、基台103、案内柱104、枠体105、中間に水平方向の屈曲部をもつ腕部材106、107等からなる大型設備のため、取り回しが悪く、小型シートを含めた各種バリエーションのシートに対応することが困難であった。
また、シート載荷用フォーク108は、シートを載置するフォーク幅が固定されているので、着座数の異なる各種シートをバランスよく把持することが困難であった。
(1)床面上を移動可能に形成された台車部と、当該台車部に立設された支柱部と、当該支柱部から前方向へ延設されたフレーム部と、当該フレーム部の前端部に上下動可能に支持されたシート把持部とを備え、当該シート把持部に各種シートを把持し、車両の開口部から前記車両内へ投入するシート投入補助装置であって、
前記台車部には、複数の走行車輪を有し、当該走行車輪の内少なくとも1つの走行車輪が、前記シート把持部の下方に配設されたことを特徴とする。
また、台車部には、複数の走行車輪を有するので、シート投入補助装置を床面上の任意な方向へ移動させることができる。そのため、床面上にレールを敷設する必要がない。したがって、本発明に係るシート投入補助装置は、設定した工程配置の制約を受けることなく、生産台数の変動時における作業編成替えにも、容易に対応することができる。
よって、本発明によれば、工程配置の制約を受けることなく、生産台数の変動時における作業編成替えに容易に対応でき、各種シートを搬送できるコンパクトなシート投入補助装置を提供することができる。
前記シート把持部は、上下方向へ移動可能な基台部と、当該基台部に支持された複数のシート係止部とを備え、少なくとも1つの前記シート係止部が、前記シートの幅方向へ移動可能に形成されたことを特徴とする。
その結果、同一のシート投入補助装置によって、シートの幅寸法が異なる複数種類のシートを把持し、安定して搬送することができる。
前記シート把持部の下方に配設された前記走行車輪は、前記シート係止部の移動方向と略同一の方向へ移動可能に形成されたことを特徴とする。
その結果、同一のシート投入補助装置によって、シートの幅寸法が異なる複数種類のシートを把持し、より一層安定して搬送することができる。
前記シート係止部には、前記シートを構成するシートバックとシートクッションとの隙間に、前記シート正面側から挿入可能な爪部を有することを特徴とする。
その結果、シート係止部の爪部をシートバックとシートクッションとの隙間に挿入する簡単な操作で、シートを把持することができ、操作性が大きく向上する。
前記爪部には、前記シートバックの正面から背面まで延伸する基端部と起立したとき前記シートバックの背面に沿って延伸する先端部とが略L字状に形成されたことを特徴とする。
その結果、爪部の先端部を倒伏状態から起立状態に操作するだけで、各種シートを安心して搬送することができる。
前記シート係止部には、前記基端部に連結された回動機構を備え、前記爪部は、前記シートを係止して前記シート把持部を上昇させるとき、前記回動機構が前記基端部に作用するシート荷重によって作動して、前記先端部が倒伏状態から起立状態に回動可能に形成されたことを特徴とする。
一方、シート把持部を下降させてシートを車両の装着部に当接させるときには、回動機構が逆方向に作動するので、先端部を起立状態から倒伏状態に回動させることができる。そのため、特別の駆動装置や操作を要することなく、シートから爪部を抜き出すことができる。
その結果、シートに対する先端部の倒伏動作及び起立動作が容易となり、シート投入補助装置における作業性が向上する。なお、回動機構としては、カム機構又はクランク機構などが好ましい。
前記台車部と前記支柱部と前記フレーム部とが、傾斜補強部材で連結されて側面視で略C字状に形成されたことを特徴とする。
その結果、各種シートを搬送できるシート投入補助装置を、より一層軽量かつコンパクトに形成することができる。
<シート投入補助装置の全体構成>
まず、第1実施形態のシート投入補助装置の全体構成を、図1、図2を用いて説明する。図1に、本発明の第1実施形態に係るシート投入補助装置の斜視図を示す。図2に、図1に示すシート係止部の係止ピッチを短縮した状態を表す詳細斜視図を示す。
なお、低床枠台12の床面からの高さは、車両のボディ下面と干渉しない高さ寸法で形成されている。また、低床枠台12の左右幅は、車両の前輪及び後輪の間に挿入できる幅寸法で形成されている。
前端部31の表面側には、シート把持部4を上下方向へ案内する2つのガイド部材311が締結されている。2つのガイド部材311の間には、牽引ワイヤ53が前端部31に軸支されたプーリ54を経由して上下方向に配設されている。
基台部41は、牽引ワイヤ53と連結され、直流電動モータ51が牽引ワイヤ53を巻き取ることによって上昇し、直流電動モータ51が牽引ワイヤ53を巻き戻すことによって自重で下降する。
また、シート係止部42(42A、42B)の下端部には、シートバックの正面から背面まで延伸する基端部431と、起立したときシートバックの背面に沿って延伸する先端部432とが、略L字状に形成された爪部43を備えている。爪部43の先端部432は、基端部431に連結されたカム機構(回動機構)44によって矢印rの方向へ回動する。前方に配置されたシート係止部42A及び後方に配置されたシート係止部42Bにおける各爪部43は、線対称に配置され、先端部432が互いに反対向へ起立するように回動する。先端部432の起立する角度は、30〜60度程度が好ましい。起立角度が大きすぎると、シートバックの背面に食い込み、変形させ易くなるからである。
次に、シート係止部42における爪部43の回動構造について、図3〜図5を用いて説明する。図3に、図1に示すシート係止部の詳細斜視図を示す。図4に、図3に示す爪部のカム機構による回動動作説明図を示す。図5に、図4に示すカム機構の変形例の部分側面図を示す。
次に、本実施形態に係るシート投入補助装置10による各種シートの搬送方法を、図6〜図8を用いて説明する。図6に、図1に示すシート投入補助装置が1人用シートを把持したときの斜視図を示す。図7に、図1に示すシート投入補助装置が3人用シートを把持したときの斜視図を示す。図8に、図7に示すシート投入補助装置が車両の開口部(スライドドア開口部)から車両内へシートを投入するときの背面図を示す。
まず、移動タイプのシート係止部42Aを、固定タイプのシート係止部42Bに近接した位置に移動させる。シート係止部42Aの移動は、操作ハンドル461を矢印p1の方向へ引くことによって行う。爪部の基端部431をシートバックW11とシートクッションW12との隙間W13に挿入し、駆動部5の牽引ワイヤ53を巻き取り、シート把持部4を上昇させる。シート把持部4の上昇に伴い、爪部43の先端部432が起立する。
まず、移動タイプのシート係止部42Aを、固定タイプのシート係止部42Bから離間した位置に移動させる。シート係止部42Aの移動は、操作ハンドル461を矢印p2の方向へ押すことによって行う。爪部の基端部431をシートバックW31とシートクッションW12との隙間W13に挿入し、駆動部5の牽引ワイヤ53を巻き取り、シート把持部4を上昇させる。シート把持部4の上昇に伴い、爪部の先端部432が起立する。
<シート投入補助装置の全体構成>
次に、第2実施形態のシート投入補助装置の全体構成を、図9を用いて説明する。図9に、本発明の第2実施形態に係るシート投入補助装置の斜視図を示す。
また、傾斜骨格部14B、14Bの後端には、直交する高床骨格部13Bが連結されている。高床骨格部13Bの左右端には、大径の走行車輪113、113が締結されている。高床骨格部13Bの中間部には、同幅で垂直状に支柱部2Bが形成されている。支柱部2Bには、伸縮用電動アクチュエータ15及び駆動部5用の蓄電池56が固定されている。
基台部41Bは、牽引ワイヤ53と連結され、直流電動モータ51が牽引ワイヤ53を巻き取ることによって上昇し、直流電動モータ51が牽引ワイヤ53を巻き戻すことによって自重で下降する。
なお、シート係止部42C、42Dは、板状爪部42C1、42D1と保持板42C2、42D2とから構成されたシンプルな構造であるので、カム機構は不要である。
次に、本実施形態に係るシート投入補助装置20による各種シートの搬送方法を、図10、図11を用いて説明する。図10に、図9に示すシート投入補助装置が車両内へ3人用シートを投入するときの側面図を示す。図11に、図9に示すシート投入補助装置が車両内へ1人用シートを投入するときの側面図を示す。
また、図11に示すように、シート投入補助装置20は、1人用のシートW1を把持する場合には、シート係止部42C、42D同士のシート幅方向(矢印pの方向)における間隔を短縮させて搬送する。この場合、小径の走行車輪111、112は、シートW1の下方に位置して、車両Sの中央部まで到達していないので、2台のシート投入補助装置20に、それぞれ1人用のシートW1を把持させて、車両Sの両側から同時に投入することもできる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係るシート投入補助装置10、20によれば、台車部1、1Bには、複数の走行車輪11(111、112、113、113)を有し、当該走行車輪の内少なくとも1つの走行車輪111、112が、シート把持部4、4Bの下方に配設されたので、シート把持部4、4Bに作用するシートWの荷重を、シート把持部4、4Bの下方に配設した走行車輪111、112によって支持させることができる。そのため、シート把持部4、4Bが把持するシートWの重心位置と台車部1、1Bの走行車輪111、112の位置とを略合致させることができる。したがって、台車部1、1Bと支柱部2、2Bとフレーム部3とシート把持部4、4Bとからなる全体としてコンパクトな構造でありながら、重量物である各種シートWを安定して搬送することができる。
また、台車部1、1Bには、複数の走行車輪11を有するので、シート投入補助装置10、20を床面6上の任意な方向へ移動させることができる。そのため、床面6上にレールを敷設する必要がない。したがって、本実施形態に係るシート投入補助装置10、20は、設定した工程配置の制約を受けることなく、生産台数の変動時における作業編成替えにも、容易に対応することができる。
その結果、同一のシート投入補助装置10、20によって、シートの幅寸法が異なる複数種類のシートを把持し、安定して搬送することができる。
その結果、同一のシート投入補助装置10、20によって、シートWの幅寸法が異なる複数種類のシートを把持し、より一層安定して搬送することができる。
その結果、シート係止部42A、42B、42C、42Dの爪部43、42C1、42D1をシートバックW11、W31とシートクッションW12、W32との隙間W13、W33に挿入する簡単な操作で、シートWを把持することができ、操作性が大きく向上する。
その結果、爪部43の先端部432を倒伏状態から起立状態に操作するだけで、各種シートを安心して搬送することができる。
一方、シート把持部4を下降させてシートWを車両の装着部に当接させるときには、カム機構(回動機構)44が逆方向に作動するので、先端部を起立状態から倒伏状態に回動させることができる。そのため、特別の駆動装置や操作を要することなく、シートから爪部を抜き出すことができる。
その結果、シートに対する先端部の倒伏動作及び起立動作が容易となり、シート投入補助装置における作業性が向上する。
その結果、各種シートを搬送できるシート投入補助装置10、20を、より一層軽量かつコンパクトに形成することができる。
上述した実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更することができる。
(1)例えば、第1実施形態では、シート把持部4におけるシート係止部42(42A)は、長尺基板421に爪部43とカム機構(回動機構)44とシートバック当接部45とが装着されていて、爪部43の基端部431は、カム機構44に回動可能に軸支されている。しかし、爪部43の回動機構は、カム機構44に限る必要はない。
例えば、図12、図13に示すように、爪部43の基端部431をクランク機構44Cに回動可能に軸支してもよい。この場合、クランク機構44Cは、基端保持板445Cに軸支されたクランク軸部434と、クランク軸部434の一端と基端部431とを偏心して連結する偏心連結部433と、クランク軸部434の他端から鉛直方向へ延伸するクランクアーム部441Cと、クランクアーム部441Cの先端と基端保持板445Cの上端から水平方向に突出したばね止め部423Cとの間に係止された引張りばね443Cと、クランクアーム部441Cの回動角度を規制するストッパピン442D、442Eとを備えている。基端保持板445Cは、長尺基板421に固定されている。このクランク機構44Cによれば、シートWを係止しない無負荷状態では、クランクアーム部441Cが引張りばね443Cによって上方のストッパピン442Dまで引かれ、爪部43の先端部432は、水平な倒伏状態に保持されている(図13(a)参照)。また、シートを係止して基端部431にシート荷重が作用した状態では、クランク機構44Cにシート荷重による回転モーメントが働くので、クランク軸部434を中心に基端部431及び先端部432が矢印r2の方向へ回動する。このときは、クランクアーム部441Cが、下方のストッパピン442Eと当接し、先端部432の起立状態が保持される(図13(b)参照)。
なお、シート把持部4を下降させてシートを車両の装着部に当接させるときには、クランク機構44C(回動機構)が逆方向に作動するので、先端部432を起立状態から倒伏状態に回動させることができる。そのため、特別の駆動装置や操作を要することなく、シートWから爪部43を抜き出すことができる。
2、2B 支柱部
3 フレーム部
4、4B シート把持部
5 駆動部
6 床面
10、20 シート投入補助装置
11 走行車輪
12 低床枠台
13 高床枠台
14、14B 傾斜補強部材
31 前端部
33 筒状フレーム(傾斜補強部材)
41、41B 基台部
42、42A、42B シート係止部
42C、42D シート係止部
43 爪部
42C1、42D1 爪部
44 カム機構(回動機構)
44C クランク機構(回動機構)
111、112 走行車輪
113 走行車輪
221 傾斜補強部材
431 基端部
432 先端部
S 車両
SK 開口部
W、W1、W3 シート
W11、W31 シートバック
W12、W32 シートクッション
W13、W33 隙間
Claims (5)
- 床面上を移動可能に形成された台車部と、当該台車部に立設された支柱部と、当該支柱部から前方向へ延設されたフレーム部と、当該フレーム部の前端部に上下動可能に支持されたシート把持部とを備え、当該シート把持部に各種シートを把持し、車両の開口部から前記車両内へ投入するシート投入補助装置であって、
前記台車部には、複数の走行車輪を有し、当該走行車輪の内少なくとも1つの走行車輪が、前記シート把持部の下方に配設されたこと、
前記シート把持部は、前記フレーム部の前端部に締結されたガイド部材に沿って上下方向へ移動可能な基台部と、当該基台部に支持された複数のシート係止部とを備え、少なくとも1つの前記シート係止部が、前記シートの幅方向へ移動可能に形成されたこと、
前記シート把持部の下方に配設された前記走行車輪は、前記シート係止部の移動方向と略同一の方向へ移動可能、かつ他の走行車輪との間隔が伸縮可能であり、移動させるシート係止部の位置と、前記シート把持部に作用する前記シートの荷重を支持する前記走行車輪の位置とを、略一致させることが可能なこと、を特徴とするシート投入補助装置。 - 請求項1に記載されたシート投入補助装置において、
前記シート係止部には、前記シートを構成するシートバックとシートクッションとの隙間に、前記シート正面側から挿入可能な爪部を有することを特徴とするシート投入補助装置。 - 請求項2に記載されたシート投入補助装置において、
前記爪部には、前記シートバックの正面から背面まで延伸する基端部と起立したとき前記シートバックの背面に沿って延伸する先端部とが略L字状に形成されたことを特徴とするシート投入補助装置。 - 請求項3に記載されたシート投入補助装置において、
前記シート係止部には、前記基端部に連結された回動機構を備え、前記爪部は、前記シートを係止して前記シート把持部を上昇させるとき、前記回動機構が前記基端部に作用するシート荷重によって作動して、前記先端部が倒伏状態から起立状態に回動可能に形成されたことを特徴とするシート投入補助装置。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたシート投入補助装置において、
前記台車部と前記支柱部と前記フレーム部とが、傾斜補強部材で連結されて側面視で略C字状に形成されたことを特徴とするシート投入補助装置。
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