JP6236340B2 - 締付けバンド - Google Patents
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Description
即ち、環状に形成された金属帯状部材の一端側と他端側とを互いに引き寄せて係止することにより外側バンド部と内側バンド部とが重なり合ったまま縮径させて被締付け物を締め付ける締付けバンドであって、外側端部近傍に設けられた係止孔と前記外側バンド部を引き寄せるための第一引き寄せ爪とが前記外側端部よりこの順に形成された前記外側バンド部と、前記内側バンド部の中途部に前記係止孔に係止する係止爪と前記内側バンド部を引き寄せるための第二引き寄せ爪とが内側端部よりこの順に係止された前記内側バンド部と、を備え、前記外側バンド部と内側バンド部が重なり合う領域であって、前記外側端部に設けられた前記第一引き寄せ爪と前記内側端部との間に前記金属帯状部材とは別部材で配置され、少なくとも前記外側バンド部に向かって凸になるように湾曲した複数の湾曲部を有し前記外側バンド部と前記内側バンド部との間に挟み込まれて弾性変形可能な弾性部材がいずれかの前記湾曲部に隣接して設けられた平坦部が前記内側バンド部の外周面に固定されていることを特徴とする。
特に、前記弾性部材は、少なくとも前記外側バンド部に向かって凸になるように湾曲した複数の湾曲部を備えており、湾曲部に隣接して設けられた平坦部が前記内側バンド部に固定されていると、被締付け物が変形し難い材質であったり、異形状であったりしても、バンド部材を縮径させた際に湾曲部が弾性変形することで被締付け物の変形量を補う締付反力が得られるので、被締付け物に対してシール性を維持することができる。
これにより、金属帯状部材を環状に形成した際に重なり合う外側バンド部と内側バンド部に設けられた弾性部材により内側バンド端部が径方向内側へ押し下げられる(外側バンド部が径方向外側に膨らむ)のを防ぐことができる。よって、被締付け物の有効内径をできるだけ大きくすることができるため、装着性が改善する。また、環状に形成された金属帯状部材を縮径した後は、収納部は膨出量が低減するように弾性部材が弾性変形するので、径方向外側へ外側バンド部が突出することもなくなる。
先ず、図1乃至図7を参照して等速ジョイント用ブーツを締め付ける締付けバンドについて説明する。等速ジョイント用ブーツは、ジョイントケースとシャフトの連結部を覆って、当該ジョイントケース内の軸受部に封入されたグリースの漏出や異物の侵入を防ぐために設けられる。尚、以下では、被締付け物に弾性を持たないもの、例えばトリポートジョイントを構成するアウタレースにグロメットなどの弾性部材を用いずに熱可塑性ポリエステル系エラストマー(TPEE)などの樹脂製ブーツを直接嵌め込んでその外周を締付けバンドにより縮径固定することを想定している。
また、外側バンド部3には、第一引き寄せ爪3bに続いて後述する弾性部材6を収納可能な収納部3cが径方向外側に膨出するように形成されている(図1(A)参照)。
更には、外側バンド部3には、収納部3cに続いて段差吸収部3dが設けられている。段差吸収部3dは、バンド部材2の内外段差を吸収するための舌片状に形成された内側端部2bの形状に合わせてバンド部材2の幅方向中央部が凹溝状に、即ち外周側に膨らんだ形状に形成されている(図1(A)参照)。
図6(A)に示すように、内側バンド部4に固定された弾性部材6(径方向の高さh)をこれと重なり合う外側バンド部3の収納部3cに収納するようにした場合、環状に形成されたバンド部材2の有効内径φB(=φA−h)を可能な限り大きくすることができる。即ち、弾性部材6は径方向外側に膨出した収納部3cに収納されるため、内側バンド部4の内側端部2bは、外側バンド部3の内周に沿って配置される(図4参照)。環状に形成されたバンド部材2の外径φAより弾性部材6(湾曲部6b)の高さhだけ有効内径φBが小さくなるだけで済む。従って、より大きな外径の樹脂ブーツを締付けることができ、締付けバンド1の装着性が改善される。
また、弾性部材6は湾曲部6bが外側バンド部3と内側バンド部4との間に挟み込まれ両端側の平坦部6aが各々スライドして押し潰されて弾性変形する(図5参照)。このとき、弾性部材6の湾曲部6bから被締付け物に作用する押圧力の反作用として被締付け物から締付け反力が得られる。
Claims (4)
- 環状に形成された金属帯状部材の一端側と他端側とを互いに引き寄せて係止することにより外側バンド部と内側バンド部とが重なり合ったまま縮径させて被締付け物を締め付ける締付けバンドであって、
外側端部近傍に設けられた係止孔と前記外側バンド部を引き寄せるための第一引き寄せ爪とが前記外側端部よりこの順に形成された前記外側バンド部と、
前記内側バンド部の中途部に前記係止孔に係止する係止爪と前記内側バンド部を引き寄せるための第二引き寄せ爪とが内側端部よりこの順に係止された前記内側バンド部と、を備え、
前記外側バンド部と内側バンド部が重なり合う領域であって、前記外側端部に設けられた前記第一引き寄せ爪と前記内側端部との間に前記金属帯状部材とは別部材で配置され、少なくとも前記外側バンド部に向かって凸になるように湾曲した複数の湾曲部を有し前記外側バンド部と前記内側バンド部との間に挟み込まれて弾性変形可能な弾性部材がいずれかの前記湾曲部に隣接して設けられた平坦部が前記内側バンド部の外周面に固定されていることを特徴とする締付けバンド。 - 前記外側バンド部には、前記弾性部材を収納可能な収納部が外側に膨出して形成されている請求項1記載の締付けバンド。
- 前記弾性部材に設けられた複数の湾曲部は、前記内側バンド部の内側端部から長手方向に高さが異なる湾曲部が設けられている請求項1又は請求項2記載の締付けバンド。
- 前記弾性部材は、ばね特性を有するステンレス系金属材が用いられる請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の締付けバンド。
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