JP6235966B2 - 起毛編地 - Google Patents
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(1)弾性糸を含むシングルニットにおいて、全編目にて編ループ内に表糸と裏糸が存在し、さらに表糸と裏糸の中間に弾性糸が配置された3層ループ構造を全編ループのうち45〜100%有し、少なくとも裏糸が起毛されていること、3層ループ構造が完全リバーシブルであること、及び編地の厚さが0.5〜1.3mmであり、目付が140〜220g/m 2 であることを特徴とする起毛編地。
(2)タテ方向に弾性糸が連結するシングルニットであることを特徴とする(1)に記載の起毛編地。
(3)編組織が全口ベア天竺、ベアカノコ、コードレーン、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする(1)または(2)に記載の起毛編地。
JIS−L−1096−8.4 厚さA法の編地厚さに準拠して測定した。測定値はn=5回の平均値とした。
JIS−L−1096−8.3.2 A法の標準状態における単位面積当たりの質量に準拠して測定した。測定値はn=3回の平均値とした。
JIS−L−1096−8.16.1の伸び率 B法(定荷重法)に準拠して、掴み間10cm、幅2.5cmの試料片を、一分間当り30cmの引張速度で80%伸張したときの引張応力を測定した。
JIS−L−1096−8.16.2の伸長回復率 B−1法(定荷重法)に準拠して測定した。
カトーテック社製のサーモラボIIを用い、20℃、65%RHの環境下で、BT−BOXのBT板(熱板)を人の皮膚温を想定して35℃に設定し、その上に試料を置き、熱移動量が平衡になったときの消費電力量Wを測定する。また、試料を置かない条件での消費電力量W0を測定する。以下の式で保温性(%)を計算する。
保温性(%)=[(W0−W)/W0]×100
BT板は、サイズ10cm×10cmであるが、試料は20cm×20cmとする。通常は試料を熱板に接触させて測定するが、本発明の保温性は、熱板の上に断熱性のある発砲スチロール等のスペーサーを設置して試料との空隙を5mm設けて計測を行なう。
仕上がり生地での弾性繊維の状態と染色品位を以下の3段階の基準で目視で評価した。
×:弾性繊維が切れて編目の大きさが変わり、編地表面全体が凹凸となり悪い品位。
△:弾性繊維が所々切れて部分的に編目の大きさが変わり、編地表面に凹凸ができ、悪い品位。
○:弾性繊維は切れておらず、均一の編目が綺麗。
仕上がった編地を全幅×1メートルにカットして、平坦な台の上に拡げて静置する。上から編地表面を見て、3層ループの表糸の間から弾性糸が見えるかどうかを観察評価する。次に編地をひっくり返して裏面を上向きにして同様の評価を行う。その評価結果を以下の基準で行う。
○:編地の両側から弾性糸が見えない。
×:表裏いずれかから弾性糸が見える。
アクリル短繊維(日本エクスラン工業製0.5Tタイプ、0.5dtex、繊維長32mm)70重量%とアクリル短繊維(日本エクスラン工業製1.0Tタイプ、1.0dtex、繊維長38mm)30重量%を、OHARA製混綿機を用いて混綿混紡した後に石川製作所製カード機を用いてカードスライバーとし、原織機製練条機に2回通して250ゲレン/6ydのスライバーとした。更に、このスライバーを豊田自動織機製粗紡機に通して60ゲレン/15ydの粗糸を作成した。そして、豊田自動織機製リング精紡機を用いてドラフト40倍、トラベラ回転数9000rpmで紡出して英式番手80/1の紡績糸を得た。そのときの撚係数(K)は3.8(撚数34T/inch)である。この紡績糸を専用のヤーンキャリアを通して最も針から遠い位置より挿入して表糸とした。また、表糸と同じ糸を用いて専用のヤーンキャリアを通して最も針から近い位置より挿入して裏糸とした。更に、ポリウレタン22T(日清紡モビロンR)を専用のヤーンキャリアを通して表糸と裏糸の中間の位置より挿入して中間糸とし、3層リバーシブル構造を有するベア天竺を編成した。編成の条件は台湾製ベア天竺編機38″−24Gを用い、紡績糸の表側に用いた糸の編成糸長は330mm/100ウエール、裏側に用いた糸の編成糸長は310mm/100Wとした。中間層に用いたポリウレタン22Tの編成糸長は110mm/100Wとした。
市金工業製のテンターを用いて180℃×20m/分でプレセットを行った。
次いで日阪製作所製液流染色機NSタイプを用いて、編地を開反せず後述の処理条件及び精練処方で精練して湯水洗を行った。その後、カチオン染料でアクリルを染色して洗浄後、染色機から編地を取り出した。更に遠心脱水した後、ヒラノテクシード製シュリンクサーファードライヤーを用いて乾燥(120℃×3分)を行なった。
処理条件:浴比1:15、95℃×30分で行った。
精練処方:精練剤(第一工業製薬(株)製ノイゲンHC)1g/l、金属イオン封鎖剤(日華化学(株)製ネオクリスタルGC1000)0.5g/l、ソーダ灰0.5g/l、乾燥時に経方向に編地が伸びないようにテンションに注意した。
表糸を100%綿の英式番手80/1に変更した以外は実施例1と同様にして編地を作成した。綿はスーピマ綿を使用し、石川製作所カード機を用いてカードスライバーとし、次いで豊和製のコーマでコーマスライバーとした後、練条機にて練条スライバーとし、粗紡機にて8倍にドラフトして粗糸を作成し、精紡機にて45倍にドラフトして英式番手80/1の糸を紡出した。染色については、実施例1のアクリル染色に加え、綿の染色は実施例1と同様の染色機を用いて反応染めを行った。その後、実施例1と同様の方法にて生地裏起毛、仕上げセットを行った。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、実施例1と同様にベア切れがなく、目剥きも無い良好な編地を得ることができた。
表糸に実施例2と同じ100%綿の英式番手80/1を使用し、更に裏糸にポリエステル仮撚加工糸84T−36fを配した以外は実施例1と同様にして編地を作成した。ポリエステル加工糸は東レ製の加工糸を使用した。染色はポリエステルを染めるために分散染色を行った後、綿染めの反応染色を行った。それ以外は実施例1と同様の方法で編地を作成した。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、実施例1と同様に良好な編地を得ることができた。
表糸にナイロン加工糸78T−48f、裏糸に実施例1と同じ英式番手80/1のアクリルを配した以外は実施例1と同様にして編地を作成した。ナイロン加工糸は東洋紡ナイロンシルファイン78Tを用いた。染色については酸性染料を用いてナイロンを染色した以外は実施例1と同様の方法で編地を作成した。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、表側に長繊維を用いることで綺麗な表面感が得られ、且つ実施例1と同様にベア切れがなく、目剥きも無い良好な編地を得ることができた。
実施例1と同様の生機を用いて同じ方法で染色加工した後に両面起毛を施し、セットした編地を作成した。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、実施例1と同様に起毛によるベア切れ、目剥きもなく、両面起毛の効果である、肉厚があり、軽量でありながら非常に高い保温性を持つ編地を得ることができた。
ポリウレタン22Tを給糸の50%(一本交互)に配した以外は実施例1と同様の糸、編成方法で編成した。ポリウレタンを配置していない給糸は表裏のアクリルの二層となっている。出来上がった編地を評価したところ、実施例1と同様にベア切れも無く、良好なストレッチ性、風合いを持った編地を得ることができた。
表糸に100%綿の英式番手40/1を使用し、裏糸にポリエステル短繊維の英式番手50/2を配し、38″−14Gの編機を用いて実施例3と同様の方法で染色加工した。ポリエステル短繊維は東洋紡製のY型断面糸を使用した。染色はポリエステルを染めるための分散染色を行った後、綿染めの反応染色を行った。その後、実施例1と同様の方法でセットし裏起毛を施した。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、実施例1と同様の特徴を得ることができ、肉厚があり、非常に高い保温性を持つ編地を得ることができた。
実施例1と同様の糸、編組織、染色方法で作成した編地を、起毛しないで仕上げた。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、生地厚みも薄く、保温性も18.1%と満足なものではなかった。
実施例1で使用したアクリル100%の英式番手80/1の糸を表側と中間層に配し、裏側にポリウレタンをプレーティングした3層構造の編地を作成し、実施例1と同じ方法で染色加工、裏起毛を施した編地を作成した。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、裏起毛により、ベア切れや、ベアの目剥きが発生し満足のいくものではなかった。また、生地厚みも薄く、保温性も19.2%と満足なものではなかった。
実施例1で使用したアクリル100%の英式番手80/1を用いてポリウレタン22Tをプレーティングした38″−18Gのベアフライスを作成した。実施例1と同様の加工処方、起毛条件を施して仕上げた。仕上がった編地の詳細と評価結果を表1に示す。出来上がった編地を評価したところ、裏起毛により、ベア切れが発生し,生地の表面品位が満足のいくものではなかった。
Claims (3)
- 弾性糸を含むシングルニットにおいて、全編目にて編ループ内に表糸と裏糸が存在し、さらに表糸と裏糸の中間に弾性糸が配置された3層ループ構造を全編ループのうち45〜100%有し、少なくとも裏糸が起毛されていること、3層ループ構造が完全リバーシブルであること、及び編地の厚さが0.5〜1.3mmであり、目付が140〜220g/m 2 であることを特徴とする起毛編地。
- タテ方向に弾性糸が連結するシングルニットであることを特徴とする請求項1に記載の起毛編地。
- 編組織が全口ベア天竺、ベアカノコ、コードレーン、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1または2に記載の起毛編地。
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