JP6235773B2 - 吸音材用複合不織布 - Google Patents

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Description

本発明は、主に家電製品に用いられる吸音材用複合不織布に関するものであり、所定の剛性を有しながら軽量な上、周波数約1500〜3000Hzの音に対し、優れた吸音特性を有し、且つ難燃性能に優れ、更に容易に製造可能な吸音材用複合不織布に関するものである。
住宅に備えられる家電製品には、通常モーターやコンプレッサーが使用されているため、稼働時にはモーター音やコンプレッサー音等の動作音が発生する。これらの動作音が室内や近隣住宅へ伝播すると、住人にストレスがかかってしまう。そのため、住環境をより快適なものとするためには、動作音(騒音)の伝播を抑制する必要がある。
動作音の伝播を抑制する技術としては、第一の方法として、家電製品に備えられる吸音材の一部に孔を設け、音が孔を通過する際に振動で音のエネルギーを熱エネルギーに変換し、これにより動作音を低減する方法が挙げられる。また、第二の方法として、吸音材にフィルム等からなる共振層を設け、この共振層が動作音により振動することにより、動作音を吸音する方法がある。
吸音材に孔を設ける方法としては、例えば、吸音材を構成する繊維として低融点樹脂を有する芯鞘複合繊維を用い、布帛を押し固めて硬綿にする等して、繊維間を密にして孔を形成する方法や、メルトブロー不織布等の径の細かな繊維を用い、繊維間を密にすることにより孔を形成する方法がある。
また、吸音材にフィルム等の共振層を設ける方法としては、例えば、特許文献1にはポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂フィルムに穴加工を施し、この穴加工された合成樹脂フィルムにフェルトを積層した吸音材が開示されている。特許文献2には、熱可塑性エラストマーとプラスチックとがポリマーブレンドされ成形されたコンパウンドフィルムと、不織布を積層した自動車用騒音吸音材が記載されている。更に、特許文献3には、共振層の両面に吸音層を備え、エンジンルームからの騒音を車室内へ伝播させないような複合吸音材が開示されている。特許文献4には、フィルムとメルトブローン不織布が接着剤を用いて接合されている吸音材が開示されている。
特開2000−20070号公報 特開2010−237418号公報 特開2005−227747号公報 特開2008−299073号公報
しかし、吸音材には軽量性が求められるところ、布帛を押し固めて硬綿とする方法では、押圧後の厚さを確保するため通常の不織布に比べ、多くの繊維が使用されるため、不織布の重量が増え、吸音材の軽量化が困難となる。
また吸音材には、家電製品の排気経路等に設置されることもあるため、風圧等の圧力に耐え得る剛性が求められる。しかしメルトブロー不織布を使用する吸音材は、不織布自体の剛性が乏しく、風圧等の圧力がかかる部位に吸音材を使用する場合、吸音材が変形し易く、取扱が難しいという問題がある。
ところで、モーターやコンプレッサーから発生する動作音は、約1500〜3000Hzの周波数を有する。しかし、特許文献1の吸音材は2000〜4000Hzの音域、特許文献2の吸音材は800〜1300Hzの音域、特許文献3の吸音材は800〜1600Hzの音域、特許文献4の吸音材は1000〜2000Hzの音域をそれぞれ吸音対象としており、これらの文献に記載される吸音材を用いても、1500〜3000Hzの音域に属する騒音の吸音性能は決して充分なものとは言えなかった。
特に、特許文献1の吸音材については、多孔フィルムを作製したり、合成樹脂フィルムに穴加工を施す必要があり、工程が煩雑となってしまう。特許文献2の吸音材は、コンパウンドフィルムの形成工程が複雑であり、汎用性に欠けるという問題がある。
また家電製品に用いる吸音材には、火災等が発生したときに、火炎が燃え広がったり、シアン等の有害ガスが発生したり、燃焼時に燃焼滴下物が生じない等といった難燃性能が求められている。
この様な状況下、本発明は、周波数1500〜3000Hzの音に対して優れた吸音特性を有し、難燃性能にも優れ、更に、軽量でありながら、所定の剛性を有し、容易に製造可能な吸音材を提供することを課題として掲げた。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(a)短繊維不織布と吸音フィルム層を積層し、前記短繊維不織布の厚さを12〜21mmとし、前記吸音フィルム層の厚さを20〜60μmとすることにより、2000Hzの吸音率を0.8以上とできるため(または1800〜2200Hzに吸音率のピークが形成されるため)、周波数1500〜3000Hzの音の吸音特性に優れること、(b)前記短繊維不織布の嵩密度を0.013〜0.017g/cm3に調整することにより、得られる吸音材に難燃性を付与できること、(c)短繊維不織布に捲縮中空繊維を配合することにより、得られる吸音材を嵩高く仕上げることができ、更に吸音材を軽量にしながらも、適度な剛性を与えることができること、(d)及び吸音フィルム層を使用することにより吸音材を容易に製造できること、を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る吸音材用複合不織布は、捲縮中空繊維を含む短繊維不織布と、吸音フィルム層とが積層され、前記短繊維不織布の嵩密度が0.013〜0.017g/cm3であり、短繊維不織布の厚さが12〜21mmであり、前記吸音フィルム層の厚さが20〜60μmであることを特徴とする。また、前記短繊維不織布の目付は150〜340g/m2、短繊維不織布100重量%における、捲縮中空繊維の配合比率は、10〜100重量%であることが望ましい。加えて、前記短繊維不織布は、繊度が8dtex以上25dtex以下の捲縮中空繊維を含み、前記吸音材用複合不織布には、布帛から構成されるカバー層が、吸音フィルム層よりも外側に積層されていることが好ましい態様である。更に、前記短繊維不織布に難燃繊維が配合されていないことが望ましい。また、吸音材用複合不織布は、UL94HF法に準じて判定される難燃性能がHF−1に適合し、JIS L1096 8.21.1 A法に準じて測定される剛軟度が145mm以上であることが好ましい。
なお本発明には、前記吸音材用複合不織布を含む吸音材も包含される。
本発明によれば、短繊維不織布と吸音フィルム層を積層し、短繊維不織布の厚さ及び吸音フィルム層の厚さ所定の範囲内とすることにより、2000Hzの吸音率を0.8以上とできる(または1800〜2200Hzに吸音率のピークを形成できる)。これにより、周波数1500〜3000Hzの吸音特性に優れる吸音材用複合不織布が得られる。また、短繊維不織布の嵩密度を0.013〜0.017g/cm3に調整することにより、吸音材用複合不織布は優れた難燃性能を発揮することが可能となる。更に、短繊維不織布に捲縮中空繊維を配合することにより、吸音材用複合不織布を嵩高く仕上げることができる。また、得られる吸音材用複合不織布は軽量でありながらも、適度な剛性を有しており、吸音材として好適に使用できる。加えて、吸音フィルム層を使用することにより、吸音材の製造が容易となる。
図1は、本発明の吸音材用複合不織布の一例を示す概略断面図である。 図2は、実施例及び比較例で測定された周波数と吸音率の関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る吸音材用複合不織布に関して、実施例を示す図面を参照しつつ具体的に説明するが、本発明はもとより図示例に限定される訳ではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
≪吸音材用複合不織布≫
本発明の吸音材用複合不織布7は、捲縮中空繊維を含む短繊維不織布1と、吸音フィルム層2とが積層された構成を有している。本発明の吸音材用複合不織布7は、適度な弾性を有しているため、伝達された音が吸音材用複合不織布7に当たると、吸音フィルム層2が中心となって吸音材用複合不織布7が振動する。このように、音の持つ振動エネルギーが、吸音材用複合不織布7の振動エネルギーや熱エネルギーに変換されることにより、モーターから発生した音の持つ振動エネルギーは減少する。これにより、室内の騒音が低下する。
短繊維不織布1は、吸音材用複合不織布7を嵩高く仕上げるために積層される不織布である。吸音材用複合不織布7を嵩高く仕上げることにより、吸音できる周波数のピークを2000Hz付近に調整することができる。
吸音フィルム層2は、音が吸音材用複合不織布7に当たったときに振動する層である基材フィルム4と、基材フィルム4を複合するときに、基材フィルム4を接合する機能を有する接着層3、5を含む層である。
すなわち、本発明の吸音材用複合不織布7においては、吸音フィルム層2が音を吸収する役割を果たす一方で、この短繊維不織布1は吸音できる音の周波数を調整する役割を担っている。
基材フィルム4は熱可塑性樹脂から形成されているため、火炎や熱源が接すると、燃えやすく危険である。そのため、本発明の吸音材用複合不織布7は、火炎が接近する場合であっても、燃えにくい性質を有していることが重要である。
なお、本発明の吸音材用複合不織布7には、短繊維不織布1や吸音フィルム層2の傷つき防止の為に、カバー層6を積層することも可能である。
1.短繊維不織布
短繊維不織布1には、捲縮繊維が配合されている。捲縮繊維を使用することにより、通常の繊維に比べて、同じ重量であっても一定の厚さをもつ不織布に仕上げることができる。
短繊維不織布1の厚さは、12〜21mmであり、より好適には14〜20mmであり、更に好適には15〜19mmである。短繊維不織布1の厚さが21mmを超えると、得られる吸音材用複合不織布7が厚すぎて、音が当たったときに、吸音材用複合不織布7が充分に振動しない虞がある。また、厚さが12mmを下回ると、吸音率のピークが2200Hzよりも大きな周波数になるため、1500〜3000Hzの騒音を効率良く吸音することが難しくなる。
<捲縮中空繊維>
本発明では、捲縮繊維の中でも、特に捲縮中空繊維を使用する。捲縮中空繊維は中が空洞であるため、通常の捲縮繊維と同じ目付で不織布を形成しても、捲縮中空繊維を用いた不織布は、嵩密度を上げることなく、吸音材用複合不織布7を厚く仕上げることができる。また、捲縮中空繊維であれば、繊維の中が空洞であるため、短繊維不織布1の嵩密度を低く仕上げることが可能となる。嵩密度が低くなれば、不織布中に空隙が存在するため、仮に短繊維不織布1に火炎が接した場合であっても、隣接する繊維に火が移動することを防止することができる。加えて、所謂バンブー効果により、捲縮中空繊維を含む不織布は曲げ剛性を有することから、風圧等の圧力を受けても変形することなく、長期間の使用が可能となる。
短繊維不織布1の嵩密度は、0.013〜0.017g/cm3であり、より好適には0.013〜0.015g/cm3である。嵩密度が0.017g/cm3を超えると、得られる吸音材用複合不織布7が、充分な難燃効果を発揮できないため好ましくない。また、嵩密度が0.013g/cm3を下回ると、吸音材用複合不織布7の使用により短繊維不織布1がへたり易くなるため好ましくない。
捲縮中空繊維の繊度は、例えば、8dtex以上の太い繊維を使用することが好ましく、より好適には10dtex以上であり、更に好適には12dtex以上であり、25dtex以下が好ましく、より好適には20dtex以下であり、更に好適には17dtex以下である。捲縮中空繊維の繊度が前記範囲内であれば、短繊維不織布1を嵩高く仕上げることが可能となる。また、繊度が8dtex以上という太径の繊維を使用することにより、短繊維不織布1に適度な剛性を与えることができるため好ましい。
短繊維不織布100重量%における、繊度が8dtex以上の捲縮中空繊維の配合比率は、20〜80重量%であることが好ましく、より好適には30〜70重量%であり、更に好適には35〜50重量%である。繊度が8dtex以上の捲縮中空繊維の配合比率が20重量%を下回ると、短繊維不織布1の剛性が充分でなく、使用により吸音材用複合不織布7がへたりやすくなる虞がある。一方、繊度が8dtex以上の捲縮中空繊維の配合比率が80重量%を上回ると、吸音材用複合不織布7に仕上げたときに、切断し難くなる等の加工上の問題が生じる可能性があるため好ましくない。
前記捲縮中空繊維は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリアリレート等のポリエステル樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−塩化ビニル共重合体等のアクリル樹脂;等を原料とする合成繊維;レーヨン、ポリノジック等の再生繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維;等の各種化学繊維を好適に使用することができる。中でも、短繊維不織布1が一定の剛性を有するよう、合成繊維を使用することが望ましい。これらの繊維は、単独で使用しても、混綿して使用してもよい。また捲縮中空繊維としては、熱収縮率の異なる熱可塑性樹脂を組合せ、熱収縮性の違いを利用することで繊維に捲縮を発現させる各種複合繊維も使用することができる。
捲縮中空繊維としては、中空顕在捲縮繊維、中空潜在捲縮繊維のどちらも使用可能である。入手しやすく、繊維の熱セット工程を省略できることから、中空顕在捲縮繊維を使用することが望ましい。
<補助繊維>
短繊維不織布1には、前述した捲縮中空繊維以外の他の繊維を配合することも可能である。
前述した捲縮中空繊維は、繊度が大きく、クリンプを有していることから、吸音材用複合不織布7に仕上げたときに、吸音材用複合不織布7を切断し難くなる場合がある。そのような状況に備え、短繊維不織布1に、吸音材用複合不織布7を裁断し易くする加工を施すことが好ましい。
吸音材用複合不織布7を裁断し易くする方法としては、例えば、前述した捲縮中空繊維よりも繊度の小さな繊維(以降、「補助繊維」と称する)を配合する方法が挙げられる。補助繊維の繊度は、1〜10dtexであることが好ましく、より好適には3〜8.5dtexであり、更に好適には5〜7dtexである。補助繊維の繊度が1dtexを下回ると、得られる短繊維不織布1がへたり易くなるため好ましくない。また、補助繊維の繊度が10dtexを超えると、繊維が太すぎて、吸音材用複合不織布7の裁断が困難となるため好ましくない。
前記補助繊維は、短繊維不織布1を嵩高く仕上げるために、捲縮中空繊維同様、捲縮繊維であることが好ましい。補助繊維が捲縮繊維であれば、通常の短繊維に比べて、同じ重量であっても一定の厚さを有する不織布に仕上げることができる。
また、前記補助繊維は中空繊維であることが好ましい。補助繊維として中空繊維を用いると、中空繊維は中が空洞であるため、同じ繊維本数を用いて短繊維不織布1を形成しても、短繊維不織布1の重量増加を抑えることができる。これにより、短繊維不織布1の嵩密度を低くできるため好ましい。
更に、前記補助繊維としては、捲縮中空繊維を使用することが好ましい。捲縮中空繊維は、前述した捲縮繊維と中空繊維の両方の利点を有するため、本発明の短繊維不織布1に好適に使用することができる。捲縮中空繊維としては、中空顕在捲縮繊維、中空潜在捲縮繊維のどちらも使用可能である。入手しやすく、繊維の熱セット工程を省略できることから、中空顕在捲縮繊維を使用することが望ましい。
補助繊維の素材は、特に限定されるものではないが、綿、麻、毛、絹等の天然繊維;レーヨン、ポリノジック、キュプラ、レヨセル等の再生繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維、ポリアリレート等のポリエステル繊維;ポリアクリロニトリル繊維、ポリアクリロニトリル−塩化ビニル共重合体繊維等のアクリル繊維;ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維;ビニロン繊維、ポリビニルアルコール繊維等のポリビニルアルコール系繊維;ポリ塩化ビニル繊維、ビニリデン繊維、ポリクラール繊維等のポリ塩化ビニル系繊維;ポリウレタン繊維等の合成繊維;ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル系繊維;等が例示できる。また、補助繊維は1種を単独で使用することもでき、複数種を混綿して使用することも可能である。
短繊維不織布100重量%における、補助繊維の配合比率は、5〜40重量%であることが好ましく、より好適には10〜30重量%であり、更に好適には15〜25重量%である。補助繊維の配合比率が、5重量%を下回ると、補助繊維を配合することによる効果が充分に発揮されないため好ましくない。また、補助繊維の配合比率が40重量%を上回ると、短繊維不織布1を形成する繊維の平均繊度が低下するため、短繊維不織布1に充分な剛性を与えることができない。
<低融点繊維>
短繊維不織布1は、乾式法により形成されることが望ましく、繊維の結合方法としては、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、水流絡合法等が例示できる。中でも、捲縮繊維のクリンプを崩すことなく形成できることから、サーマルボンド法が好適である。
サーマルボンド法により短繊維不織布1を形成する場合には、短繊維不織布1に低融点繊維を配合することが望ましい。低融点繊維を配合することにより、繊維間の結合を強固にできる上、熔融・固化後の低融点繊維が短繊維不織布1の剛性を高めることに寄与する。
低融点繊維の融点は、捲縮中空繊維の融点よりも50℃以上低いことが望ましい。融点差が50℃未満であると、加熱条件によっては、捲縮中空繊維及び低融点繊維の両方が熔融又は軟化して不織布全体が固化したり、或いは、捲縮中空繊維及び低融点繊維の両方が熔融又は軟化せず、短繊維不織布1中の繊維の結合力が弱まる虞があるため好ましくない。
低融点繊維の繊度は、例えば、2.2〜33dtexであることが好ましく、より好適には2.5〜20dtexであり、更に好適には4〜10dtexである。低融点繊維の繊度が前記範囲内であれば、低融点繊維が熔融しやすく、加熱処理時間を短縮できるため好ましい。
低融点繊維は、特に限定されないが、変性ポリエステル繊維、変性ナイロン繊維、ポリエチレン−ポリプロピレンの芯鞘構造あるいはサイドバイサイド構造を有する複合繊維等が使用できる。中でも、融点の選択範囲が広いことから、変性ポリエステル繊維が好適である。
短繊維不織布100重量%における、低融点繊維の配合比率は、10〜70重量%であることが好ましく、より好適には20〜65重量%であり、更に好適には30〜55重量%である。低融点繊維の配合比率が10重量%を下回ると、繊維を強固に結合できず、熔融・固化後の低融点繊維の量が少ないため、短繊維不織布1の剛性が向上せず好ましくない。また、低融点繊維の配合比率が70重量%を超えると、得られる短繊維不織布1が燃焼しやすくなるため好ましくない。
<短繊維不織布>
前述した繊維により形成される短繊維不織布1の目付は、例えば、150〜340g/m2が好ましく、より好適には170〜300g/m2であり、更に好適には180〜250g/m2である。目付が340g/m2を超えると、得られる吸音材用複合不織布7の重量が重くなり、軽量な吸音材に仕上げることができない。また、目付が150g/m2を下回ると、得られる吸音材用複合不織布7が充分な剛性を有しないため好ましくない。
短繊維不織布100重量%における、捲縮中空繊維の配合比率は、10重量%以上であることが望ましく、より好適には30重量%以上であり、更に好適には40重量%以上であり、100重量%以下であることが望ましく、より好適には80重量%以下であり、更に好適には70重量%以下である。捲縮中空繊維の配合比率が10重量%を下回ると、嵩密度を上げることなく、短繊維不織布1を厚くすることが困難となるため望ましくない。
特に短繊維不織布1を、サーマルボンド法により形成するときは、熔融・固化後の低融点繊維が、繊維間の結合や、短繊維不織布1の剛性向上に寄与するため、短繊維不織布1中には一定量の低融点繊維が配合されていることが望ましい。このため、サーマルボンド法により短繊維不織布1を形成する場合は、捲縮中空繊維の配合比率の上限は、短繊維不織布100重量%中、90重量%以下であることが望ましく、より好適には80重量%以下であり、更に好適には70重量%以下である。
なお、補助繊維として捲縮中空繊維を用いた場合には、前記捲縮中空繊維の配合比率には、補助繊維として使用される捲縮中空繊維も合計することとする。
2.吸音フィルム層
次に吸音フィルム層2について説明する。モーター等の音源から発生した音は、振動しながら空気中を伝わる。本発明の吸音材用複合不織布7は適度な弾性を有しているため、伝達された音が吸音材用複合不織布7に当たると、吸音フィルム層2が中心となって吸音材用複合不織布7が振動し、音の持つ振動エネルギーが、吸音材用複合不織布7の振動エネルギーや熱エネルギーに変換されることにより、室内の騒音が低下する。
吸音フィルム層2とは、基材フィルム4と接着層3、5を有する層である。
前記基材フィルム4とは、音が吸音材用複合不織布7に当たったときに振動する層であり、基材フィルム4が振動することにより、音の持つ振動エネルギーは、吸音材用複合不織布7の振動エネルギーや熱エネルギーに変換される。
また前記接着層3、5とは、基材フィルム4を吸音材用複合不織布7として積層するときに、基材フィルム4と基材フィルム4とは異なる層(以降、単に「他の層」と称する場合もある)を接合する機能を有する層である。
<基材フィルム>
基材フィルム4の厚さは、例えば7〜20μmが好ましく、より好適には9〜18μmであり、更に好適には10〜16μmである。基材フィルム4の厚さが7μmを下回ると、吸音フィルムが薄く、音が当たったときに吸音材用複合不織布7を充分に振動できず、吸音効果が小さくなるため好ましくない。また、基材フィルム4の厚さが7μmを下回ると、フィルムの機械的強さが低下し、フィルムに穴が開いたり、破れなどが生じ易くなる。一方、基材フィルム4の厚さが20μmを超えると、吸音材用複合不織布7に炎が接するときや、吸音材用複合不織布7が高温に曝され内部に蓄熱した場合に基材フィルム4が連続的に発火・燃焼を続け(所謂、ろうそくの芯現象)、炎が吸音材用複合不織布を構成する短繊維不織布1や、カバー層6に燃え広がったり、燃焼滴下物が生じることがあり好ましくない。
基材フィルム4としては、例えば、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂を原料とするフィルムを使用するとよい。中でも、適度な剛性を有することから、本発明ではナイロンの使用が好適である。
基材フィルム4を構成する樹脂は、融点が200〜300℃であることが好適である。基材フィルム4を構成する樹脂の融点が200℃を下回ると、耐熱性が低く、接合工程における加熱処理において基材フィルム4が熔融し、フィルムに穴が開く虞があるため好ましくない。
吸音フィルム層2中における基材フィルム4の重量比は、特に限定されるものではないが、例えば、吸音フィルム層2の100重量%中、基材フィルム4の重量が20〜45重量%であることが好ましく、より好適には30〜40重量%である。基材フィルム4の重量が前記範囲内であれば、基材フィルム4を積層することによる吸音効果が充分に発揮される。
<接着層>
接着層3、5とは、基材フィルム4を他の層と接合する機能を有する層である。基材フィルム4と他の層を接合する方法としては、1)基材フィルム4よりも融点の低い熱接着性フィルムを接着層3、5として採用し、基材フィルム4を他の層と積層し、加熱処理することにより基材フィルム4と他の層を接合する方法、2)基材フィルム4に接着剤(接着層3、5)を塗工し、接着剤の塗工された基材フィルム4と他の層を接合する方法等が例示できる。中でも、得られる吸音材用複合不織布7の弾性を損なわないことから、1)に示す熱接着性フィルムを用いる接合方法の採用が好ましい。
接合方法として、1)に示す熱接着性フィルムを用いる接合方法を採用する場合、熱接着性フィルムとしては、例えば、融点が180℃以下の熱接着性フィルムが好適であり、より好適には170℃以下であり、更に好適には160℃以下であり、70℃以上が好ましく、より好適には80℃以上であり、更に好適には90℃以上である。融点が180℃を超えると、基材フィルム4の融点に近づくため、基材フィルム4が変形し、基材フィルム4が充分に振動しない虞がある。一方、70℃を下回ると、熔融後の熱接着性フィルムが充分に固化せず、各層の接着力が弱まるため好ましくない。
熱接着性フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン−酢酸ビニル共重合体を原料とする熱接着性フィルムが好適である。中でも、入手が容易なことから、ポリエチレンを選択することが望ましい。
接着層3、5の厚さは、基材層と他の層が接合できる限り、例えば、0.1μm程度の薄い層も許容されるが、適度な剛性を付与できることから接着層3、5の厚さは、7〜20μmであることが望ましく、より好適には9〜18μmであり、更に好適には10〜16μmである。接着層3、5の厚さが20μmを超えると、吸音材用複合不織布7に火炎が接するときや、吸音材用複合不織布7が高温に曝されるときに、接着層3、5中に熱が残り、これが燃焼源となって発火して連続的に燃焼し(ろうそくの芯現象)、火炎が短繊維不織布1やカバー層6に燃え広がったり、燃焼滴下物が生じる虞がある。また、接着層3、5の厚さが20μmを超えると、接着層3、5が厚く、接着層3、5が固化すると、基材フィルム4が充分に振動しない虞がある。また、接着層3、5の厚さが7μmよりも薄くなると、基材フィルム4を他の層との結合力が弱くなる虞があるため好ましくない。特に熱接着性フィルムを用いるときは、フィルムの機械的強さが低下し、フィルムに穴が開いたり、破れなどが生じ易くなる。
なお、接着層3、5として熱接着性フィルムを用いる場合、基材フィルム4と熱接着性フィルムの厚さ及び熱収縮率を同じにすることがより好ましい態様である。基材フィルム4と熱接着性フィルムの厚さ及び熱収縮率が同じであれば、基材フィルム4の両面に積層される熱接着性フィルムの力学特性が近似するため、バイメタルの原理によるカールの発生を抑制できる。このため可能な限り、熱接着性フィルムの厚さ及び熱収縮率を厳しく管理することが望まれる。
前記接着層3、5は、基材フィルム4に積層する面に応じて、基材フィルム4の片面又は両面に積層されていることが望ましい。基材フィルム4の両面に他の層を積層する場合は、前記接着層3、5は基材フィルム4の両面に積層されていることが望ましい態様である。
<吸音フィルム層>
前述した基材フィルム4と接着層3、5を含む吸音フィルム層2は、厚さが20〜60μmであり、より好適には22〜50μmであり、更に好適には25〜40μmである。吸音フィルム層2の厚さが60μmを超えると、基材フィルム4が振動し難くなり、吸音材用複合不織布7の吸音性能が低下する虞がある。また、吸音フィルム層2の厚さが60μmを超えると、吸音材用複合不織布7に火炎が接するときや、吸音材用複合不織布7が高温に曝されるときに、吸音フィルム層2中の基材フィルム4や接着層3、5に熱が残り、これが燃焼源となって発火し(ろうそくの芯現象)、火炎が短繊維不織布1やカバー層6に燃え広がったり、燃焼滴下物が生じる虞がある。また、厚さが20μmを下回ると、吸音フィルム層2が薄く、得られる吸音材用複合不織布7の剛性が不足する虞がある。
吸音フィルム層2の重量は、例えば、25〜50g/m2が好ましく、より好適には2
7〜45g/m2であり、更に好適には30〜40g/m2である。吸音フィルム層2の重量が前記範囲内であれば、得られる吸音フィルム層2を軽量に仕上げることができる。
3.カバー層
本発明の吸音材用複合不織布7には、短繊維不織布1や吸音フィルム層2の傷つき防止の為に、カバー層6を積層することも可能である。カバー層6は、短繊維不織布1や吸音フィルム層2が傷つくことを防止するため、耐摩耗性に優れることが望ましい。
カバー層6としては、耐摩耗性に優れる布帛を使用するとよい。カバー層6に使用される布帛としては、不織布、織物、編物、組物、レース、網等が使用でき、中でも不織布を使用することが望ましい。
不織布としては、スパンボンド不織布;サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、水流絡合法、ステッチボンド法等の各種結合方法により得られた乾式不織布;サーマルボンド法、ケミカルボンド法、スパンレース法等の各種結合方法により得られた湿式不織布;等が例示できる。本発明では、繊維の抜けが少なく、耐摩耗性に優れることから、スパンボンド不織布、サーマルボンド不織布を使用することが望ましい。
またカバー層6には、必要に応じて、カレンダー加工やエンボス加工等の圧密加工が施されていることが望ましい。圧密加工を施すことにより、カバー材としての耐摩耗性が向上し、これにより、吸音材用複合不織布7の使用時における、カバー層6の耐久性を良好なものとできるため好ましい。
カバー層6を構成する繊維は、特に限定されるものではないが、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリ乳酸繊維、ポリアリレート繊維等のポリエステル繊維;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維;ポリアクリロニトリル繊維、ポリアクリロニトリル−塩化ビニル共重合体繊維等のアクリル繊維;レーヨン、ポリノジック等の再生繊維;アセテート繊維、トリアセテート繊維等の半合成繊維;綿、麻、羊毛等の天然繊維が例示できる。中でも、耐熱性を有するポリエステル繊維、ポリアミド繊維の使用が望ましい。
カバー層6の重量は特に限定されるものではないが、10〜30g/m2であることが望ましい。カバー層6の重量が10g/m2を下回ると、カバー層6が薄く、カバー層6を積層するときに、熔融した熱接着性フィルムや塗工される接着剤が、カバー層6の裏面にまで染みだす虞がある。また、カバー層6の重量が30g/m2を超えると、カバー層6の製造に要する費用が嵩むため、経済的ではない。更に、カバー層6の重量が30g/m2を超えると、カバー層6が厚くなるため、そこへ、基材フィルム4の接着層(例えば、熔融した熱接着性フィルムや接着剤)がカバー層6内部に浸透・分散し易くなる。このように、接着層5がカバー層6に浸透・分散すると、接着層としての機能が充分に発揮されず、接着強さが弱くなり、基材フィルム4との接着を阻害する虞があることから好ましくない。
カバー層6の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば0.1〜0.3mmが好ましい。カバー層6の厚さが前記範囲内であれば、摩擦等の外力によって、短繊維不織布1や吸音フィルム層2が傷つくことを防止することができる。
4.吸音材用複合不織布
本発明の吸音材用複合不織布7は、前述した方法により形成された、短繊維不織布1、吸音フィルム層2、カバー層6を積層することにより形成される。短繊維不織布1、吸音フィルム層2、カバー層6は、短繊維不織布1、吸音フィルム層2、カバー層6の順に積層されることが望ましい。短繊維不織布1を吸音フィルム層2よりも外側に配置することにより、吸音材用複合不織布7に火炎が接近してくる場合であっても、短繊維不織布1に火炎が燃え移ることを防止でき、燃焼性の高い吸音フィルム層2まで火炎が移動することを防止できる。また、カバー層6を、吸音フィルム層2よりも外側に配置することにより、傷つきやすい吸音フィルム層2を確実に保護することができる。
吸音材用複合不織布7の厚さは、特に限定されないものの、13〜21mmであることが好ましく、より好適には14〜19mmであり、更に好適には15〜17mmである。吸音材用複合不織布7の厚さが前記範囲内であれば、吸音率のピークが2000Hz付近に出現するようになる。これにより、周波数1500〜3000Hzの騒音を効率よく吸音できるため好ましい。
吸音材用複合不織布7は軽量であることが望ましく、吸音材用複合不織布7の重量は、例えば150〜250g/m2が好ましく、より好適には160〜210g/m2であり、更に好適には170〜200g/m2である。
このようにして得られる吸音材用複合不織布7は、難燃処理を施す前の状態でも、UL94HF法に準じて判定される難燃性能がHF−1に適合する。そのため、本発明の吸音材用複合不織布7への難燃処理は必須ではなく、必要に応じて実施すればよい。難燃処理としては、例えば、(I)難燃剤を吸音材用複合不織布7全体又は吸音材用複合不織布7の一部に付与する方法、(II)短繊維不織布1を構成する繊維として、火炎が接すると燃焼し、その後火炎が遠ざかると消炎する性質を有する繊維(以下、難燃繊維と称することもある)を配合する方法等が挙げられる。
前記難燃剤は、特に限定されるものではないが、例えば、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモシクロドデカン等の臭素化合物;トリフェニルホスフェート等のリン化合物;塩素化パラフィン等の塩素化合物;三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;等の各種難燃剤が挙げられる。
また、短繊維不織布1に配合可能な難燃繊維としては、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリクラール繊維、モダアクリル繊維、アクリル系繊維、メタ系アラミド繊維、ノボロイド繊維、ポリベンゾイミダゾール(PBI)繊維等の難燃性を有する合成繊維;難燃レーヨン、難燃ポリノジック、難燃アクリル、難燃ポリエステル等の難燃効果を付与した改質繊維等が例示できる。
なお本発明においては、短繊維不織布1に前述した難燃繊維を極力配合しないことが望ましい。難燃繊維は、他の繊維と混合して使用されることが通常の態様である。一方、難燃繊維は、接していた火炎が取り除かれると、自然に消炎する性質を有している(自己消炎性)。消炎後の繊維は熱を有しており、この熱が熱源となって、混合される他の繊維(例えば、ポリエステル等)が発火し、吸音材用複合不織布7が燃焼する原因にもなり得る。そのため本発明においては、短繊維不織布中の難燃繊維の配合量は、できるだけ少ないことが望ましい。難燃繊維の配合量は、短繊維不織布100重量%中、0〜10重量%が好ましく、より好適には0重量%である。
本発明の吸音材用複合不織布7は、カバー層6面が音源方向に向くように設置される。本発明の吸音材用複合不織布7は、周波数2000Hzの音に対し、吸音率0.8以上という極めて高い吸音率を発揮する。2000Hzの音に対する吸音率を高くできることから、1500〜3000Hzの音に対しての吸音効果が極めて高い。
本発明の吸音材用複合不織布7は、JIS L1096 8.21.1 A法(45°カンチレバー法)で測定される剛軟度が145mm以上であることが望ましい。剛軟度が145mm以上であれば、形態安定性が良く、使用時に吸音材用複合不織布7がへたるといった不具合を防止することができる。
5.吸音材
本発明の吸音材用複合不織布7は、1500〜3000Hzの音域に属するモーター音等の騒音吸音性能に優れ、更に難燃性を有していることから、洗濯機、冷蔵庫、冷凍庫、乾燥機、掃除機、エアコン、空気清浄機、パソコン、複写機、ファクシミリ、プリンター等の家電製品の吸音材として使用可能である。
≪吸音材用複合不織布の製造方法≫
次に、本発明の吸音材用複合不織布7の製造方法について説明する。
まず、短繊維不織布1の製造方法について説明する。短繊維不織布1は、乾式法により形成されることが望ましい。すなわち、短繊維不織布1に使用する繊維を軽量した後混綿し、その後、カード機を用いてカーディングした後、クロスラッパーによりラッピングするとよい。
繊維の結合方法としては、例えば、サーマルボンド法、ケミカルボンド法、ニードルパンチ法、水流絡合法等の各種方法が挙げられるが、捲縮繊維のクリンプを崩すことなく形成できる、ことから、本発明ではサーマルボンド法が好適である。
短繊維不織布1の製造条件は、配合される繊維に応じて適宜選定するとよく、サーマルボンド法であれば、加熱時間は、例えば、0.1〜3分であることが好ましく、より好適には0.5〜2分である。加熱時間が前記範囲内であれば、配合される繊維の風合いを損なうことなく熱接着ができるため好ましい。同様の理由から、加熱温度は、例えば、160〜220℃が好ましく、より好適には170〜210℃である。
次に、吸音フィルム層2の形成方法について説明する。吸音フィルム層2の製造方法としては、1)基材フィルム4よりも融点の低い熱接着性フィルムを接着層3、5として採用し、基材フィルム4と熱接着性フィルムを積層する方法、2)基材フィルム4に接着剤(接着層3、5)を塗工する方法等が例示できる。
基材フィルム4と熱接着性フィルムを積層して吸音フィルム層2を製造する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、予め成形しておいた2枚の熱接着性フィルム間に、機材フィルムの原料樹脂を熔融押出して、積層・圧着するサンドラミネート法;接着剤を介して基材フィルム4及び熱接着性フィルムを貼り合わせるドライラミネート法;等が好ましく使用できる。フィルムのしなやかな動きを確保するため、基材フィルム4と熱接着性フィルムの積層には、サンドラミネート法を採用することが好ましい。
また、基材フィルム4に接着剤(接着層3、5)を塗工することにより、吸音フィルム層2を製造する場合は、接着剤の塗工方法は特に限定されるものではないが、グラビアコート法、キスコート法、ダイコーター法、ロールブラッシュ法等の各種塗工法を採用するとよい。
次いで、カバー層6の製造方法について説明する。カバー層6の製造方法は、特に限定されるものではなく、不織布、織物、編物、組物、レース、網を製造できる方法を適宜採用するとよい。
次に、吸音材用複合不織布7の製造方法について説明する。
熱接着性フィルムが積層された吸音フィルム層2を採用する場合、本発明の吸音材用複合不織布7は、予め、前述した方法により、短繊維不織布1、吸音フィルム層2、及びカバー層6を製造しておき、これらを積層し、連続して送り出す。その後、ベルト式連続板状ヒーターを有する加熱されたラミネート機を通過させることにより、吸音フィルム層2の熱接着性フィルムを熔融させる。その後熱接着性フィルムが固化することにより、各層が結合され吸音材用複合不織布7が得られる。
ラミネート機に通過させる際の条件は、本発明の吸音材用複合不織布7の厚さ及び嵩密度を決定する重要な因子である。
ヒーターの加熱温度は、基材フィルム4の融点温度以下であることが望ましく、例えば、160〜200℃が好ましく、より好適には170〜195℃である。加熱温度が200℃を超えると、基材フィルム4が熔融する虞があるため好ましくなく、加熱温度が160℃を下回ると、熱接着性フィルムが充分に熔融せず、各層の結合力が弱まるため好ましくない。
ヒーター内での加熱時間は、30秒〜3分が好ましく、より好適には1分〜2分半である。加熱時間が30秒よりも短いと、熱接着性フィルムを充分に熔融できないため、各層の結合力が弱まるため好ましくない。また、加熱時間が3分を超えると、熔融した熱接着性フィルムが、カバー層6や短繊維不織布1の内部にまで浸透し、熱接着性フィルムの固化後、カバー層6や短繊維不織布1の柔軟性が損なわれ、吸音材用複合不織布7の弾性が損なわれる虞があるため好ましくない。
ラミネート機のクリアランスは、12〜22mmが好ましく、より好適には13〜20mmであり、更に好適には15〜19mmである。クリアランスが12mmを下回ると、吸音材用複合不織布7が薄くなり、厚さや嵩密度を所定の範囲内に収めることが難しくなる。吸音材用複合不織布7の厚さや嵩密度が所定の範囲内に収まらなければ、得られる吸音材用複合不織布7の吸音性能や難燃性能が充分に発揮されないため好ましくない。
また、基材フィルム4に接着剤(接着層3、5)を塗工し、接着剤を介することにより、短繊維不織布1、及びカバー層6を積層する場合、接着剤を基材フィルム4に塗工し、両面に短繊維不織布1及びカバー層6をそれぞれ積層して貼り合わせるとよい。なお、接着剤の塗工面は、基材フィルム4に限られず、短繊維不織布1、カバー層6に接着剤を塗工することも可能である。
接着剤を介して、短繊維不織布1、基材フィルム4、及びカバー層6を積層した後、得られる吸音材用複合不織布7は、ラミネート機等を通過させることも可能である。吸音材用複合不織布7をラミネート機に通すことにより、接着剤を短繊維不織布1やカバー層6の繊維内部へ進入できるため、アンカー効果により各層間の結合を強めることができる。なお、ラミネート機のクリアランス、圧力の設定条件は、熱接着性フィルムによる接合の欄で詳述した条件を適用するとよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
下記実施例及び比較例より得られた吸音材用複合不織布の特性評価方法は以下の通りである。
(1)厚さ;JIS1級鋼尺を用いて見掛け厚さを測定した。
(2)目付;JIS L1913の6.2法に準ず
(3)燃焼性;UL94HF法(水平試験)に準ず
(4)剛軟度;JIS L1096 8.21.1 A法(45°カンチレバー法)に準ず
(5)吸音性能;JIS A1405.2(垂直入射吸音率)に準ず
なお試料は、音の入射側がカバー層面となるように設置した。
(6)嵩密度;
吸音材用複合不織布において、加熱圧着工程後の短繊維不織布層の嵩密度は、前述した方法により測定された目付を厚さで除し、g/cm3に単位換算することにより求めた。
実施例1
繊度6.6dtex、繊維長51mmの中空顕在捲縮ポリエステル繊維20重量%と、繊度14.4dtex、繊維長64mmの中空顕在捲縮ポリエステル繊維40重量%と、繊度4.4dtex、繊維長51mmの融点110℃の低融点ポリエステル繊維40重量%を、それぞれ計量し、混綿、カーディング、及びラッピング工程を経た後、190℃に加熱した熱処理機で1分間の熱処理を行い、目付190g/m2、厚さ16mmの短繊維不織布を形成し、得られた短繊維不織布をロールアップした。
ポリエステル樹脂(PET樹脂)を熔融紡糸し、次いでエアジェットにより牽引・細化することにより、15g/m2の長繊維スパンボンド不織布を得た。得られた不織布に、カレンダー加工及びエンボス加工を施すことにより、カバー層として使用する長繊維スパンボンド不織布(SB)を得た。
巻き取られた短繊維不織布、吸音フィルム層としてポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの積層構造を有する3層フィルム(各層の厚さ:15μm、目付:45g/m2)、及び圧密加工された長繊維スパンボンド不織布を順に積層し、クリアランス14mmに設定したベルト式連続板状ヒーターを有するラミネート機にて、温度190℃で2分間加熱圧着することにより、吸音材用複合不織布を得た。
得られた吸音材用複合不織布の目付は250g/m2、厚さは14mm、加熱圧着後の短繊維不織布層の嵩密度は0.014g/cm3であった。
実施例2〜4
実施例1において、短繊維不織布の目付及びラミネート機のクリアランスを変更すること以外は実施例1と同様の方法により、吸音材用複合不織布を得た。当該吸音材用複合不織布の特性を表1に示す。
実施例5
ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの積層構造を有する3層フィルム(各層の厚さ:10μm、目付:30g/m2)を使用すること以外は実施例2と同様の方法により、吸音材用複合不織布を得た。特性を表1に示す。
実施例6
ポリエステル繊維に、前記ポリエステル繊維よりも融点の低い低融点ポリエステル繊維を混合してサーマルボンド不織布を形成し、次いで当該不織布にカレンダー加工を施すことにより、カバー層として使用するサーマルボンド不織布(TB)を得た。この圧密加工されたサーマルボンド(TB)不織布をカバー層として使用すること以外は、実施例2と同様の方法により、吸音材用複合不織布を得た。特性を表1に示す。
比較例1
ポリエステル樹脂(PET樹脂)を熔融紡糸し、次いでエアジェットにより牽引・細化することにより、15g/m2の長繊維スパンボンド不織布を得た。得られた不織布には、カレンダー加工及びエンボス加工を施した。
ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの積層構造を有する3層フィルム(各層の厚さ:15μm、目付:45g/m2)、及び圧密加工された長繊維スパンボンド不織布を順に積層し、平板プレス機にて加熱圧着することにより、吸音材用複合不織布を得た。
比較例2
繊度6.6dtex、繊維長51mmの中空顕在捲縮ポリエステル繊維20重量%と繊度14.4dtex、繊維長64mmの中空顕在捲縮ポリエステル繊維40重量%と繊度4.4dtex、繊維長51mmの融点110℃の低融点ポリエステル繊維40重量%をそれぞれ計量、カーディング、ラッピング工程を経た後、熱処理機190℃で1分間熱処理を行い、短繊維不織布を得た。当該不織布を用いて特性を評価した。
比較例3
短繊維不織布を構成する繊維として、繊度6.6dtex、繊維長51mmの顕在捲縮ポリエステル繊維20重量%と、繊度14.4dtex、繊維長64mmの顕在捲縮ポリエステル繊維40重量%と、繊度4.4dtex、繊維長51mmの融点110℃の低融点ポリエステル繊維40重量%を使用すること以外は、実施例2と同様の方法により吸音材用複合不織布を得た。
比較例4
クリアランスを変更すること以外は実施例1と同様の方法により、吸音材用複合不織布を得た。当該吸音材用複合不織布の特性を表2に示す。
比較例5
ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの積層構造を有する3層フィルム(各層の厚さ:ポリエチレン45μm−ナイロン15μm−ポリエチレン45μm、目付:105g/m2)を使用すること以外は、実施例1と同様の方法により、吸音材用複合不織布を得た。特性を表2に示す。
参考例1
ポリプロピレンを原料とする繊度0.1dtexのメルトブローン繊維と、ポリエステルを原料とする繊度6.6dtexの短繊維を複合した不織布(住友スリーエム社製「シンサレート(登録商標)TAI−2047」)1層からなる不織布を用いて、その特性を測定した。結果を表2に示す。
参考例2
前記シンサレート(登録商標)TAI−2047を短繊維不織布として用い、ポリエチレン−ナイロン−ポリエチレンの積層構造を有する3層フィルム(各層の厚さ:15μm、目付:45g/m2)、及び圧密加工された長繊維スパンボンド不織布を順に積層し、ラミネート機を用いて加熱圧着をすることにより、吸音材用複合不織布を得た。
Figure 0006235773
Figure 0006235773
実施例1〜6に示す吸音材用複合不織布は、いずれも、短繊維不織布と吸音フィルム層を有しており、短繊維不織布の厚さが12〜21mmであり、更に吸音フィルム層の厚さが20〜60μmであるため、2000Hzにおける吸音率が0.8以上と高く、良好な吸音性能を発揮している。また、短繊維不織布の嵩密度も0.013〜0.017g/cm3を満足することから、当該複合不織布は難燃性にも優れている。
特に、実施例5では実施例1〜4に比べて吸音フィルム層が薄いため、音が吸音材用複合不織布に衝突したときに、吸音フィルム層(特に、基材フィルム)が充分に振動するため、吸音率が高くなっている。
また、実施例6では、カバー層としてサーマルボンド不織布が使用されている。このようにカバー層としてサーマルボンド不織布を用いた場合であっても、得られる吸音材用複合不織布の2000Hzにおける吸音率は0.8以上という高い値を示し、更に当該不織布は優れた難燃性を発揮する。
比較例1の吸音材用複合不織布は、短繊維不織布が積層されていないため、吸音率は測定された全周波数において低く、また吸音率のピークは4000Hz付近に出現する。比較例1と各実施例を比較することにより、短繊維不織布を積層することで吸音率のピークが1800〜2200Hz間にシフトすることが確認できる。
比較例2の吸音材用複合不織布は、吸音フィルム(B)が積層されていない。そのため実施例2と対比すると、吸音フィルム(B)を積層することにより、吸音性能が向上することが分かる。
比較例3の吸音材用複合不織布は、短繊維不織布として捲縮中空繊維ではなく、捲縮繊維が使用されている。そのため、目付が比較例3と同じ210g/m2である実施例2、5〜6に示される吸音材用複合不織布とを対比すると、比較例3の吸音材用複合不織布は、中空繊維を使用していないため、目付が同じであっても充分な厚さを有しておらず、吸音率が低下していることがわかる。また、短繊維不織布の嵩密度が大きいため、短繊維不織布を構成する繊維が燃えて炎が繊維を通じて吸音フィルムに引火し易くなるため、比較例3の吸音材用複合不織布は、難燃性能も劣っている。
比較例4の吸音材用複合不織布は、短繊維不織布の嵩密度が大きいため、難燃性の点で劣っている。
比較例5の吸音材用複合不織布は、吸音フィルムとして合計厚さが100μm以上の厚い積層フィルムを有しているため、吸音フィルムが充分に共振せず、2500Hzの吸音率が実施例2、5〜6に比べて低くなっている。また、吸音フィルムが厚いため着火し易く、比較例5の吸音材用複合不織布は燃えやすい。
参考例1及び参考例2の吸音材用複合不織布は、短繊維不織布が繊度の小さい繊維から形成されている。このように、従来使用されていた吸音材では、充分な吸音効果を発揮することができず、吸音率は測定された全周波数において低く、また吸音率のピークは4000Hz付近に出現するため、本発明がターゲットとする1500〜3000Hzの吸音効率は決して良好なものとは言えない。また、繊維が細く吸音材は充分な剛性を有していないため、使用時にへたる虞もある。
また図2に、実施例及び比較例で測定された周波数と吸音率の関係を示す(測定結果の詳細を表3に記載する)。図2に示すグラフによれば、実施例1で得られる吸音材用複合不織布は、2000Hzにピークを有しており、その結果1500〜3000Hzの音域における吸音率は高く、この音域に存在する音に対して優れた吸音特性を有していることが分かる。一方、比較例1及び2で得られた吸音材用複合不織布は、いずれも5000Hzに吸音率のピークを有しており、いずれの音域においても、吸音率が低い。すなわち、短繊維不織布と吸音フィルム層を積層することの相乗効果により、吸音率のピークが5000Hzから2000Hzまで移り、吸音率も向上することが分かる。また参考例ではあるが、参考例1に示すように、シンサレートから構成される短繊維不織布を吸音材として用いた場合は、吸音率のピークは5000Hzであるが、吸音フィルム層を積層することにより吸音率のピークが2500Hzに移ることが分かる。
Figure 0006235773
1:短繊維不織布、2:吸音フィルム層、3:接着層、4:基材フィルム、5:接着層、6:カバー層、7:吸音材用複合不織布

Claims (9)

  1. 捲縮中空繊維を含む短繊維不織布と、吸音フィルム層とが積層され、
    前記短繊維不織布の嵩密度が0.013〜0.015g/cm3であり、
    短繊維不織布の厚さが12〜21mmであり、
    前記吸音フィルム層の厚さが20〜60μmであり、
    前記吸音フィルム層は、基材フィルムと接着層を有する層であり、前記基材フィルムを構成する樹脂の融点は200〜300℃であり、
    1800〜2200Hzに吸音率のピークを有することを特徴とする吸音材用複合不織布。
  2. 前記短繊維不織布の目付が150〜340g/m2である請求項1に記載の吸音材用複合不織布。
  3. 前記短繊維不織布100重量%における、捲縮中空繊維の配合比率が、10〜100重量%である請求項1又は2に記載の吸音材用複合不織布。
  4. 前記短繊維不織布は、繊度が8dtex以上25dtex以下の捲縮中空繊維を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布。
  5. 布帛から構成されるカバー層が、吸音フィルム層よりも外側に積層されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布。
  6. 前記短繊維不織布に難燃繊維が配合されていない請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布。
  7. UL94HF法に準じて判定される難燃性能がHF−1に適合する請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布。
  8. JIS L1096 8.21.1 A法に準じて測定される剛軟度が145mm以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の吸音材用複合不織布を含む吸音材。
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