JP4398787B2 - 断熱材およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、断熱性および使用時の作業性に優れる断熱材およびその製造方法に関するものである。
従来、床、壁、屋根等の住宅用断熱材としては、ガラスウールにフェノール樹脂等をスプレー法、含浸法等により付与したものや、ガラスウールに替えて発泡ウレタン、発泡スチレン等を用いる方法が種々検討されている。
また、ポリエステル捲縮繊維をマトリックスとし、熱接着性繊維で該繊維を固定したポリエステル繊維製断熱材は、例えば特開平6−257048号、特開平7−102461号等に記載されている。しかしこれらはいずれも断熱性、吸音性及び弾性も不十分なため、このままでは住宅用断熱材としては不適当である。
また、従来住宅用断熱材としてマット状のポリエステル短繊維不織布断熱材を生産しているが(図1)、これを壁に使用する際、柱と柱の間に詰めることになる。このとき、不織布断熱材表面を無理に引っ張って、柱にタッカーで止める方法をとっている(図2)。不織布断熱材表面を無理に引っ張って柱にタッカーに止める方法は見栄えも悪く、不織布断熱材が変形して柱間に隙間が発生して断熱性能低下の要因ともなる。このため不織布断熱材を無理に引っ張りたり変形させたりせずに、柱にタッカーで止める構造にする必要がある。(図1、図2)
特開平6−257048号公報 特開平7−102461号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、軽量で断熱性、吸音性等にも優れるが、使用時の作業性にも優れ、その断熱材を容易に製造できる方法を提供することにある。
本発明の繊維集合体からなる断熱材は、前記課題を解決するために以下のような構成を有する。
すなわち、本発明は、2種類以上の短繊維集合体からなる不織布構造体の表層部分が膜状化して膜状層となっており、該膜状層上に、膜状物が積層された断熱材であって、該膜状物が不織布構造体の外縁の少なくとも一辺の全面もしくは部分的に、はみ出た部分を有すること、前記不織布構造体が、マトリックス繊維およびマトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維からなり、該低融点繊維を5〜95wt%含有し、密度が5kg/m以上300kg/m以下で、厚さが5mm以上200mm以下であること、前記膜状物が厚さが0.01mm以上5mm以下の不織布またはフィルムであること、前記不織布構造体を構成する繊維のうち少なくとも1種類が異型構造であること、及び前記低融点繊維により繊維相互間の接触部の一部で実質的に接着していることを特徴とする断熱材である。
本発明の製品は、前記不織布構造体の表面に、不織布構造体の端面より2mm以上300mm以下はみ出た膜状物を全面積層することにより、耳を付けたことを特徴とする断熱材であっても(図3)、前記不織布構造体の表面の縁部分のみに、不織布構造体の端面より2mm以上300mm以下はみ出るように帯状の膜状物を積層したことを特徴とする断熱材であってもよい(図4)。
また、本発明の断熱材の製造方法は、2種類以上の短繊維集合体からなる断熱材を製造するに際して、マトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維を混合し、該低融点繊維により繊維相互間の接着部の一部で接着させた繊維集合体(不織布構造体)とし、前記不織布構造体の少なくとも片面に熱処理により、膜状層を形成し、その後、前記不織布構造体の外縁の少なくとも一辺の全面もしくは部分的に、はみ出た部分を有するように、厚さが0.01mm以上5mm以下である不織布またはフィルムからなる膜状物を積層させることを特徴とする
本発明はガラス繊維に替わる性能を有し、更には、異型構造繊維の使用および膜状物の効果により断熱性能及び吸音性能にも優れ、耳付き断熱材としたことにより、設置作業性、作業環境を著しく改善した。また、本発明に開示した方法のうちポリエステル単一素材からなる繊維集合体なら再び本発明の断熱材としてリサイクルができ、地球環境の保全にも極めて有用である。
以下に本発明の断熱材の部材である不織布構造体について説明する。
本発明の実施の形態に係わる断熱材を構成する繊維について説明する。利用可能な素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)やこれらの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、アクリル、モダクリル等の合成繊維やレーヨン、および絹、綿、麻、羊毛等の天然繊維が挙げられる。
本発明に用いる不織布構造体は、上記繊維を2種類以上含むが、少なくとも1種類は異型構造の繊維であることが好ましい。異型構造の繊維を使用することにより、繊維集合体を嵩高性にし、軽量であるだけでなく断熱性にも優れた不織布構造体を得ることが可能である。異型構造の例としては、中空(単孔、多孔)、三角形、多角形、Y型、W型等がある。
これは中空型構造の繊維の場合、繊維の中空部分に空気が保持されるためである。通常、不織布構造体を断熱材として使用する場合、不織布構造体中に発生する空気対流によって熱が移動するが、中空型構造の繊維を使用することによりこれを抑える効果がある。また、三角形、多角形、Y型、W型等の場合、繊維表面積が多くなることと、構造体の空間をより細かく分割することにより熱の移動を抑制する効果がある。
また、マトリックス繊維は、単独ポリマーからなるものだけでなく、複合繊維も好ましく用いられる。例えば、サイドバイサイドの構造を有し自己捲縮発現性を有する繊維等である。また、サイドバイサイド構造と上記中空型構造を組み合わせた繊維も知られており、このタイプの繊維は本発明の不織布構造体のマトリックス繊維として特に好ましく用いられる。
マトリックス繊維は1種類のみでなく、複数の種類を組み合わせてもよい。
また、マトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維を使用することが必要である。このような、低融点成分(あるいは融着成分ともいう)は、通常数十℃から百数十℃の温度で溶融又は軟化する。低融点成分のみが溶融又は軟化し、他の繊維成分には影響のない温度で不織布構造体を熱処理し、低融点成分により繊維相互間の接触部の一部で実質的に接着させる。これにより、不織布構造体の形態が保持される。
このような低融点成分を含む繊維の例としては、イソフタル酸を共重合したPETとホモPETからなる複合繊維、ポリオレフィンとPETからなる複合繊維等が挙げられる。
低融点繊維の混率は任意であるが、不織布構造体中の耐熱性や形態保持性の観点から5〜95wt%の利用が好ましい。膜の形成性や嵩高性から、より好ましくは、10〜60wt%である。
本発明の好ましい態様として、不織布構造体を構成する繊維が全てポリエステル繊維であるものが挙げられる。素材をポリエステルに統一する事は、特にリサイクル面で優位である。例えば、マトリックス繊維としてPET、PEN等のホモポリマーからなるものや、ホモポリエステルを1成分とするサイドバイサイド繊維と、共重合ポリエステルを低融点成分とする単独又は複合ポリエステルからなる不織布構造体を例示することが出来る。更に、断熱性能と弾性性能の面から、繊維径の大きいものと小さいものを混合して用いる事は好ましい。
本発明に使用する膜状物は、スパンボンドもしくはメルトブローンもしくはフラッシュボンド等の直接紡糸法による不織布や、スパンレースもしくはエアレイドもしくはカード法による短繊維構造体による不織布で、強度や経済性、壁材としての使用時の作業性を考慮すると厚さが0.01mm以上5mm以下が好ましい。更に好ましくは、0.1mm以上2mm以下である。使用する素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)やこれらの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、アクリル、モダクリル等の合成繊維やレーヨン、および絹、綿、麻、羊毛等の天然繊維が挙げられる。
また、膜状物がフィルムでも良い。フィルムを全面に積層した場合、壁構造体の通気止めとしてそのまま使用できる。厚さは、前記と同様の理由で0.01mm以上5mm以下が好ましい。更に好ましくは、0.05mm以上1mm以下である。使用する素材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレンジカルボキシレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリ乳酸(PLA)やこれらの共重合体に代表されるポリエステル、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、その他ポリオレフィン、アクリル、モダクリル等の合成繊維が挙げられる。
本発明に使用する膜状物を不織布構造体に積層する時の、不織布構造体よりはみ出す巾は、不織布構造体の端面より2mm以上300mm以下はみ出るように膜状物を積層する。(図3)(図4)
壁構造に使用される柱は100mmもしくは120mm、150mmの角材が一般的であり、膜状物を柱にタッカーで打ちつけるのに、不織布よりはみ出す巾が2mm未満では、作業性が悪く、300mm以上では柱より必要以上に、はみ出て経済的でない。柱の大きさに会わせて適宜、はみださせる巾を決めれば良い。(図5、図6)
膜状物を張りつける位置は、不織布構造体の外縁の少なくとも一辺の全面もしくは部分的に、はみ出るように貼りつける。一般的には壁構造に対して、左右に耳をつけるが、例えば、上端一辺に耳をつけて、垂れ下がりを防ぐ簡易な方法もある。また、膜状物が連続でなく、飛び飛びの不連続でもかまわない。(図7)
本発明の好ましい態様として、断熱材を構成する繊維及びフィルムが全てポリエステルであるものが挙げられる。素材をポリエステルに統一する事は、特にリサイクル面で優位である。マトリックス繊維のみでなく膜状物もPET、PBT、PEN、PTT、PLA等のポリエステルを例示できる。
次に本発明の断熱材の製造方法について説明する。
最初に前述したマトリックス繊維と低融点繊維を任意の混率で混合する。混綿、カーディングを行い、クロスレイヤでウェッブを積層して熱処理を施す。熱処理温度は低融点繊維中の低融点成分が軟化又は溶融する温度より高く、他の繊維成分が溶融する温度より低い温度で行う。これにより、低融点繊維(の一部)が溶融し、繊維集合体は構成繊維の相互間の接触部の一部で実質的に接着する。
更に、後述する方法等により不織布構造体の少なくとも一面に膜状層を形成させることが好ましい。これは、後で膜状物を積層する際に作業が容易になるためである。
膜状層を形成するには、熱処理によって繊維どうしの結合を強める方法や、機械的処理によって繊維どうしの絡み合いを強める方法がある。また、上記熱処理および機械的処理を同時に行うことで、より精密な通気量制御が可能となる。不織布構造体の片面に薄い膜状層を形成させることにより、熱が入射してきた場合、表皮に相当する膜部分によって伝熱が遮断される。また膜状層を形成せしめることにより、密度の低い自立しにくい不織布も硬度が増して自立可能となるうえ、曲げ強さや衝撃強さ等の機械的強度も向上する。
さらに不織布構造体の片面に膜状層を形成させることにより、膜状層側からの入射音に対する吸音性能が飛躍的に向上する。これは通常の不織布構造体部分による吸音効果とは別に、膜が特定周波数領域で共振するという「膜吸音」という効果が新たに発生するためである。
熱処理の場合、例えばカーディングを行って不織布構造体とした後の工程で、赤外線ヒータの輻射熱による間接的な加熱処理、また熱板あるいは熱ローラによる接触加熱で、表面に膜状層を形成せしめることも可能である。
機械的処理の場合、不織布構造体をニードリングによって繊維どうしの絡み合いを強める方法により形成させても良い。膜状層を形成せしめることにより、表皮材が不要となり経済的である。
耳部となる膜状物の積層方法は、バインダー繊維からなる薄い不織布を積層して加熱したり、バインダー樹脂を噴霧したり、粘着剤を使用して圧着して接着することによりできる。
例えば、カード機、クロスレイヤー処理を行い、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布構造体を圧縮して厚さを調節した短繊維集合体からなる断熱材を、出口にて回転スリッターでスリットを施す。こうして分割した後、断熱材上面からバインダー樹脂を塗布したスパンボンドを積層して加熱圧着した。この時スパンボンドが断熱材から両方向に35mm飛び出るように(つまり断熱材よりも70mm巾の広いスパンボンド)積層して耳付き断熱材を作製できる。
また、上記同様にスリットして作製した断熱材に断熱材上面からスパンボンドを不織布構造体の左右の縁部分のみに積層して圧着した。この時スパンボンドが不織布構造体から両方向に30mm飛び出るように積層して耳付き断熱材を作製した。
本発明の断熱材の大きさや密度は、使用目的や必要とされる断熱性に応じて適宜変更が可能である。
上記の方法で製造した耳付き断熱材は、壁内に充填しタッカー止めする作業性が非常に向上し、断熱材性能、吸音性能ともに良好であった。(図5)
参考例1)
カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維H588(6.6dtex×51mm)を30%、カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維310(2.2dtex×51mm)を50%、熱融着繊維としてユニチカファイバー(株)製共重合PET短繊維4080(2.2dtex×51mm)20%を開繊、混綿し、カード機、クロスレイヤー処理を行った。引続き試料の両面から140〜200℃加熱処理を施し、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布を圧縮して厚さを調節して目付け1000g/m2、厚さ100mmの不織布構造体を得た。この不織布構造体を出口にて回転スリッターで430mm巾にスリットを施した。さらに430mm巾に分割した後、不織布構造体上面から目付け30g/m2、厚さ0.3mm、巾500mmのスパンボンド(片面にバインダー樹脂を塗布した)を積層して加熱圧着した。この時スパンボンドが不織布構造体の端面(図3(6))から両方向に35mm飛び出るように積層して耳付き断熱材を作製した。(図3)
参考例2)
カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維H588(6.6dtex×51mm)を30%、カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維310(2.2dtex×51mm)を50%、熱融着繊維としてユニチカファイバー(株)製共重合PET短繊維4080(2.2dtex×51mm)20%を開繊、混綿し、カード機、クロスレイヤー処理を行った。引続き試料の両面から140〜200℃加熱処理を施し、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布を圧縮して厚さを調節して目付け1000g/m2、厚さ100mmの不織布構造体を得た。この不織布構造体を出口にて回転スリッターで430mm巾にスリットを施した。さらに430mm巾に分割した後、不織布構造体上面から目付け30g/m2、厚さ0.3mm、巾50mmのスパンボンド(片面にバインダー樹脂を塗布した)を不織布構造体の左右の縁部分に積層して過熱圧着した。この時スパンボンドが不織布構造体の端面から30mm飛び出るように左右に積層して耳付き断熱材を作製した。(図4)
参考例3)
小島産業(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維SP8805(5.5dtex×51mm)を30%、カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維310(2.2dtex×51mm)を50%、熱融着繊維としてユニチカファイバー(株)製共重合PET短繊維4080(2.2dtex×51mm)20%を開繊、混綿し、カード機、クロスレイヤー処理を行った。引続き試料の両面から140〜200℃加熱処理を施し、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布を圧縮して厚さを調節して目付け3000g/m2、厚さ100mmの不織布構造体を得た。この不織布構造体を出口にて回転スリッターで450mm巾にスリットを施した。さらに450mm巾に分割した後、不織布上面から、厚さ0.15mm、巾550mmのポリエチレン(PE)フィルム(片面にバインダー樹脂を塗布した)を積層して加熱圧着した。この時スパンボンドが不織布構造体の端面から両方向に50mm飛び出るように積層して耳付き断熱材を作製した。
(実施例1)
カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維H588(6.6dtex×51mm)を30%、カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維310(2.2dtex×51mm)を50%、熱融着繊維としてユニチカファイバー(株)製共重合PET短繊維4080(2.2dtex×51mm)20%を開繊、混綿し、カード機、クロスレイヤー処理を行った。引続き試料の両面から、赤外線ヒータの輻射熱による間接的な加熱処理を両面より施し、特に片面の加熱温度をもう1方の片面より高くすることにより片側表面に膜状層を形成させ、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布を圧縮して厚さを調節して目付け1000g/m2、厚さ100mmの不織布構造体を得た。この不織布構造体を出口にて回転スリッターで430mm巾にスリットを施した。さらに430mm巾に分割した後、不織布構造体上面(膜状層側)から目付け30g/m2、厚さ0.3mm、巾50mmのスパンボンド(片面に粘着剤を塗布した)を不織布構造体の左右の縁部分に積層して圧着した。この時スパンボンド(膜状物)が不織布構造体の端面から両方向に30mm飛び出るように積層して耳付き断熱材を作製した。
(比較例1)
カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維H588(6.6dtex×51mm)を30%、カネボウ合繊(株)製ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維310(2.2dtex×51mm)を50%、熱融着繊維としてユニチカファイバー(株)製共重合PET短繊維4080(2.2dtex×51mm)20%を開繊、混綿し、カード機、クロスレイヤー処理を行った。引続き試料の両面から140〜200℃加熱処理を施し、さらに加熱処理ゾーン出口にてローラで不織布を圧縮して厚さを調節して目付け1000g/m2、厚さ100mmの不織布を得た。この不織布を出口にて回転スリッターで430mm巾にスリットを施し断熱材を得た。
次に不織布断熱材の性能評価の結果を示す。性能評価は、この繊維集合体を断熱材として使用する場合の熱伝導率と吸音特性である。熱伝導率は、JIS−A−1412による平板直接法で測定した。吸音率は、JIS−A1405による垂直入射吸音率であって、Bruel&Kjar社製マルチチャンネル分析システム3550型(ソフトウェア:BZ5087型2チャンネル分析ソフトウェア)による2マイクロフォン法で測定した。吸音率は、1000Hz時で比較した。
得られた不織布断熱材の特性を表1に示す。
この結果から、本発明の断熱材は、作業性も良く断熱性能、吸音性能にも優れた断熱材であることが判明した。
本発明の耳付き断熱材は、断熱材特に建築物用断熱材に用いられる。
従来の断熱材の一例 従来の断熱材の使用の一例 本発明の断熱材全面に膜状物を積層した一例 本発明の断熱材縁部のみに膜状物を積層した一例 本発明の断熱材の使用の一例 側面図 平面図 図3の平面図
(1)従来品
(2)本発明
(3)壁構造体
(4)断熱材本体
(5)耳部
(6)端面
(7)実線部:膜状物の外周
(8)点線部:不織布積層体の外周
(9)網掛け部:耳部

Claims (5)

  1. 2種類以上の短繊維集合体からなる不織布構造体の表層部分が膜状化して膜状層となっており、該膜状層上に、膜状物が積層された断熱材であって、該膜状物が不織布構造体の外縁の少なくとも一辺の全面もしくは部分的に、はみ出た部分を有すること、前記不織布構造体が、マトリックス繊維およびマトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維からなり、該低融点繊維を5〜95wt%含有し、密度が5kg/m以上300kg/m以下で、厚さが5mm以上200mm以下であること、前記膜状物が厚さが0.01mm以上5mm以下の不織布またはフィルムであること、前記不織布構造体を構成する繊維のうち少なくとも1種類が異型構造であること、及び前記低融点繊維により繊維相互間の接触部の一部で実質的に接着していることを特徴とする断熱材。
  2. 前記不織布構造体の表面に、前記膜状物を不織布構造体の端面より2mm以上300mm以下はみ出た状態で全面積層することにより、耳を付けたことを特徴とする請求項1記載の断熱材。
  3. 前記不織布構造体の表面の縁部分のみに、前記膜状物を不織布構造体の端面より2mm以上300mm以下はみ出るように帯状積層したことを特徴とする請求項1記載の断熱材。
  4. 前記不織布構造体を構成する繊維のうち少なくとも1種類が異型構造であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の断熱材。
  5. 2種類以上の短繊維集合体からなる断熱材を製造するに際して、マトリックス繊維の融点よりも低い融点を有する成分を含む低融点繊維を混合し、該低融点繊維により繊維相互間の接着部の一部で接着させた不織布構造体とし、前記不織布構造体の片面に熱処理により、前記膜状層を形成し、その後、該膜状層上に前記不織布構造体の外縁の少なくとも一辺の全面もしくは部分的に、はみ出た部分を有するように、厚さが0.01mm以上5mm以下である不織布またはフィルムからなる膜状物を積層させることを特徴とする請求項1の断熱材の製造方法。
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