JP6231440B2 - 光コネクタの清掃工具 - Google Patents
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Description
なお、特許文献3、4には、プラグインユニットの奥に位置するバックプレーンボードに取り付けられた光コネクタ(バックプレーンコネクタ)を清掃する際に、清掃工具を取り付けたボードを案内溝にスライドさせることが記載されている(例えば特許文献3の図5参照)。
このような清掃工具によれば、高密度に配置された複数のフェルールを簡易な構成の清掃工具で清掃できる。
<清掃工具1の概要>
図1A〜図1Eは、第1実施形態の清掃工具1の正投影図である。図2Aは、第1実施形態の清掃工具1の斜視図である。図2Bは、延出部9のヘッド用カバー30と、工具本体3の本体用カバー3A及び本体用ハウジング3Bを外した分解斜視図である。
清掃時のプル動作では、延出部9のラック5Aがピニオン5Bに対して前側に移動し、図2Bの伝動車8(ピニオン5B)が反時計回りに回転する。ラチェット機構6A,6Bは巻取リール4Bの反時計回りの回転を許容しているため、伝動車8(ピニオン5B)の回転力が巻取リール4Bに伝達されて、巻取リール4Bが反時計回り(巻取方向)に回転する。これにより、清掃体2が巻取リール4Bに巻き取られる。なお、巻取リール4Bの巻き取り量に相当する清掃体2が供給リール4Aから供給されることになる。
図3A及び図3Bは、清掃工具1のヘッド部9Aの斜視図である。図3Aでは、清掃体2を外した状態でヘッド部9Aを図示している。図3Bでは、更にヘッド用カバー30を外した状態でヘッド部9Aを図示している。図4は、ヘッド部9Aの分解図である。
案内部13は、断面H型の部位であり、清掃体2を前後方向に案内しつつ、案内部材20に対してヘッド10を前後方向に案内する部位である。案内部13は、案内面13Aと、フランジ部13Bとを有する。上下の案内面13Aのうち、外側を向いた案内面13A(ヘッド用カバー30の上下の壁部31の内壁面と対向する案内面13A)は、清掃体2を前後方向に案内する面となる。つまり、案内面13Aとヘッド用カバー30の上下の壁部31の内壁面との間の隙間を清掃体2が通過することになる。上下の案内面13Aのうち、内側を向いた案内面13A(案内部材20と対向する案内面13A)は、案内部材20に案内される面となる。フランジ部13Bは、左右両側から上下方向に出っ張った部位(縁部)である。フランジ部13Bは、案内部材20のレール部21Aとヘッド用カバー30の上下の壁部31の内壁面との間で上下方向から挟まれている。また、左右のフランジ部13Bの外側の面はヘッド用カバー30の左右の壁部32の内壁面に対向しており、案内部13は、ヘッド用カバー30の左右の壁部32の内壁面の間で左右方向から挟まれている。このように、フランジ部13Bがヘッド用カバー30の内壁面によって上下方向及び左右方向に拘束されることによって、ヘッド10の前後方向の移動は許容されつつ、他方向の移動は制限される。
ヘッド案内部21は、複数(ここでは2つ)のヘッド10を前後方向に移動可能に案内する部位である。ヘッド案内部21は、案内部材20の前側に配置されており、ヘッド案内部21の上下両側にヘッド10がそれぞれ配置されている。ヘッド案内部21の上下両面は、ヘッド10の案内面13Aと対向しており、ヘッド10を案内する。ヘッド案内部21の上下には、それぞれレール部21A(凹部)が形成されており、このレール部21Aにヘッド10のフランジ部13Bが入り込み、ヘッド10が前後方向に案内される。
ガイド窓23は、案内部材20の左右の壁面に前後方向に沿って形成された窓(開口)である。ガイド窓23の中にヘッド10の突出部15が配置される。ガイド窓23の前縁は、押圧バネ17によって前側に押されているヘッド10が前側に抜け落ちないように、ヘッド10の突出部15を係止する。
なお、本実施形態では、案内部材20を挟む複数(ここでは2つ)のヘッド10に共通の清掃体2が掛け渡されているため、それぞれのヘッド10が清掃体2から案内部材20に向かって力を受けている。このため、案内部材20のヘッド案内部21の上下両側でヘッド10をそれぞれ案内しやすくなっている。
図5は、清掃対象となる光コネクタ50の斜視図である。光コネクタ50の説明では、フェルール51の端面の側を「前」と表現し、逆側を「後」と表現することがある。
図7は、第2実施形態の清掃工具1の斜視図である。図8は、第2実施形態の清掃対象の光コネクタ50の説明図である。図9は、第2実施形態の清掃時の説明図である。
また、第2実施形態の光コネクタ50は、一対のガイドピン54を有する。一対のガイドピン54は、左右方向から外部ハウジング53を挟むように、左右に並んで配置されている。清掃時に光コネクタ50のガイドピン54が、清掃工具1の嵌合部33に嵌合することによって、清掃工具1の清掃体2とフェルール51の端面との上下方向及び左右方向の位置合わせが行われることになる。
図10は、第3実施形態の清掃時の説明図である。第3実施形態では、プラグインユニット用のプリントボードとほぼ同じサイズのボード73に第1実施形態の清掃工具1を2つ取り付けている。そして、作業者は、第2実施形態と同様に、清掃工具1を取り付けたボード73を案内溝70Aにスライドさせて、プラグインユニット70の奥に位置する光コネクタ50(不図示)を清掃する。第3実施形態においても、それぞれの清掃工具1は、高密度に配置された複数(ここでは2つ)のフェルール51の端面を同時に清掃可能である。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
前述の実施形態では、清掃工具1のヘッド部9Aに2つのヘッド10が設けられていた。但し、ヘッド部9Aのヘッド10の数は、2つに限られるものではなく、3以上の複数であっても良い。ヘッド10の数が3以上の場合においても、ヘッド10とヘッド10との間(或る2つのヘッドの間)に案内部材20が挟まれて配置されていれば、各ヘッド10にそれぞれ案内部材20を用意する場合と比較して、部品数を削減できるだけでなく、ヘッド10の上下方向の間隔をより狭めることが可能になり、高密度に配置されたフェルール51(上下方向の間隔を短くして配置したフェルール51)の清掃が可能になる。
前述の実施形態では、工具本体3と延出部9とが相対移動可能に構成されており、清掃工具1は工具本体3と延出部9との相対移動を利用して清掃体2をヘッド10に供給していた。但し、清掃工具1の構造や、ヘッド10への清掃体2の供給方法は、これに限られるものではない。例えば、清掃工具1にダイヤルを設け、作業者がダイヤルを回すと供給リールから清掃体2がヘッド10に供給されるとともに、使用済みの清掃体2が巻取リールに巻き取られるように、清掃工具1を構成しても良い。この場合、清掃時に作業者は清掃体2越しにヘッド10をフェルール51に押し付けながら、清掃工具1のダイヤルを回すことになる。この構成であれば、工具本体3と延出部9との相対移動は不要であり、前述のプッシュ動作やプル動作が不要になる。
3 工具本体、3A 本体用カバー、3B 本体用ハウジング、
4A 供給リール、4B 巻取リール、
5A,5B ラックアンドピニオン機構(5A ラック、5B ピニオン)、
6A,6B ラチェット機構(6A ラチェット爪、6B ラチェット歯車)、
7A,7B 摩擦伝動機構(7A 摩擦板、7B 摩擦面)、
8 伝動車、9 延出部、9A ヘッド部、
10 ヘッド、11 押圧部、11A 押圧面、
12 傾動バネ、13 案内部、
13A 案内面、13B フランジ部、
14 バネ固定部、15 突出部、17 押圧バネ、
20 案内部材、21 ヘッド案内部、21A レール部、
22 バネ収容部、23 ガイド窓、
30 ヘッド用カバー、31 上下の壁部、32 左右の壁部、
33 嵌合部、50 光コネクタ、51 フェルール、
52 内部ハウジング、53 外部ハウジング、
53A 当接突片、54 ガイドピン、
70 プラグインユニット、70A 案内溝、73 ボード
Claims (6)
- 複数のフェルールを有する光コネクタを清掃する清掃工具であって、
前記フェルールに清掃体を押し当てる押圧面において、前記清掃体の掛け渡された複数のヘッドと、
前記ヘッドの間に挟まれて配置され、それぞれのヘッドを後退可能に案内する案内部材と、
前記清掃体を露出させつつ、前記複数のヘッド及び前記案内部材を収容する筒状のカバーと
を備えたことを特徴とする清掃工具。 - 請求項1に記載の清掃工具であって、
前記カバーの内壁面と前記案内部材との間に、それぞれの前記ヘッドが挟まれて配置されている
ことを特徴とする清掃工具。 - 請求項2に記載の清掃工具であって、
前記ヘッドにはフランジ部が形成されており、
前記案内部材にはレール部が形成されており、
前記フランジ部が前記レール部に入り込むことによって、前記ヘッドが案内されている
ことを特徴とする清掃工具。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の清掃工具であって、
前記光コネクタは、前記フェルールを収容するハウジングを有しており、
前記カバーの前記光コネクタ側の開口の周縁は、前記ハウジングに突き当たる突き当て部を構成している
ことを特徴とする清掃工具。 - 請求項4に記載の清掃工具であって、
前記ハウジングは、フェルールを収容する内部ハウジングと、前記内部ハウジングを収容する外部ハウジングとを有しており、
前記カバーは、前記内部ハウジングに突き当たる突き当て部を構成する壁部を有し、
前記壁部は、前記外部ハウジングの内壁面によって案内される
ことを特徴とする清掃工具。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の清掃工具であって、
前記光コネクタは、プラグインユニットの奥に位置するコネクタ取付壁に取り付けられたバックプレーンコネクタであり、
前記清掃工具は、前記プラグインユニットに形成されたプリントボード用の案内溝にスライド可能なボードに取り付けられている
ことを特徴とする清掃工具。
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