JP5483580B2 - 光コネクタ - Google Patents

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本発明は、フェルール保護部材を備えた光コネクタに関する。
光通信システム等に用いる光ファイバケーブルを端末処理する際は、光ファイバケーブルの先端にフェルールを固定し、光コネクタにフェルールを保持させて、コネクタを変換アダプタ(以下、単に「アダプタ」という。)等に嵌合する。
ここで、光コネクタをアダプタと嵌合するときにはフェルールの先端部を光コネクタの外部に露出する必要があるが、常時フェルールの先端部を光コネクタの外部に露出させると、フェルールの先端部に異物が触れたり破損したりする恐れがある。
このため、特許文献1には、光コネクタにフェルール保護部材を備え、フェルールをフェルール保護部材内部に保持しておき、光コネクタをアダプタに嵌合する際にフェルール保護部材を光コネクタのハウジング内部へ向けて移動させることでフェルールの先端を光コネクタ外部に露出させるという技術が開示されている。
具体的には、フェルール保護部材のハウジングと対向する下端部にハウジングに向けてアーム状に突出した係止用部材を備え、この係止用部材がハウジングのフェルール保護部材と対向する下端部によって係止されることでフェルール保護部材がハウジング内部へ向けて移動することを防止する。一方、光コネクタをアダプタに嵌合する際には、係止用部材がアダプタ端部によって上方向の力を受けハウジング内部方向に湾曲して係止が外れフェルール保護部材がハウジング内部へ向けて移動する。
特開2000−275476号公報
しかしながら特許文献1で開示される技術においては、光コネクタをアダプタに嵌合した場合フェルール保護部材の係止用部材は湾曲したままの状態でハウジング内部に保持される。
すなわち係止用部材はアダプタの端部又はハウジングの内壁によって常に湾曲するように押圧されているため、係止用部材が湾曲した形状に恒久的に変形しやすく、このため光コネクタをアダプタから取り外しても係止用部材がもとの形状に戻らず、フェルール保護部材のハウジング内部への移動を防止できなくなるという問題が生ずる。
本発明は、フェルール保護部材のハウジング内部へ向けての移動を防止するとともに押圧による変形が生じないような係止用部材を備えた光コネクタを提供することを目的とする。
本発明によれば、第1の光コネクタとして、
第1方向において接続対象物と嵌合可能な光コネクタであって、
フェルールと、
フェルールを保持するハウジングと、
前記フェルールを内部に保持する第1位置と前記フェルールの先端部を外部に露出する第2位置との間を前記第1方向に沿って移動可能となるように前記ハウジングに保持されたフェルール保護部材と、
第1初期位置から前記第1方向と直交する第2方向に変位可能な第1係止部と、
前記ハウジング又は前記フェルール保護部材のいずれか一方に支持され、前記第1係止部を前記第1初期位置に付勢しつつ支持する弾性部と、
前記ハウジング又は前記フェルール保護部材の他方に支持され、前記フェルール保護部材が前記第1位置にあるとき、前記第1初期位置にある前記第1係止部と前記第1方向において対向し前記フェルール保護部材の前記第2位置に向けた移動を前記第1係止部との係止によって防止する一方、前記第1係止部が前記第2方向に変位して係止が解除されると前記フェルール保護部材の前記第1位置から前記第2位置への移動を可能とする第2係止部と、
前記フェルール保護部材が前記第2位置にあるとき、前記第1初期位置にある前記第1係止部を収容可能な収容空間と、
を備える光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第2の光コネクタとして、第1の光コネクタにおいて、
前記フェルール保護部材を前記第1方向に沿って前記第2位置から前記第1位置に向けて付勢する付勢部材と、
前記第2係止部を支持する前記ハウジング又は前記フェルール保護部材に支持される第3係止部と、
前記弾性部によって第2初期位置に付勢されつつ支持され、前記第2初期位置から前記第2方向に変位可能な第4係止部を備え、
前記第3係止部は、前記フェルール保護部材が前記第2位置にあるとき、前記第2初期位置にある前記第4係止部と前記第1方向において対向し前記フェルール保護部材の前記第1位置に向けた移動を前記第4係止部との係止によって防止する一方、前記第4係止部が前記第2方向に変位して係止が解除されると前記フェルール保護部材の前記第2位置から前記第1位置への移動を可能とすることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第3の光コネクタとして、第2の光コネクタにおいて、
前記第1係止部が前記第4係止部として機能することを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第4の光コネクタとして、第3の光コネクタにおいて、
前記第2係止部が前記第3係止部として機能することを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第5の光コネクタとして、第2乃至第4の光コネクタのいずれかにおいて、
前記フェルールを2つ備え、
前記ハウジングは、前記第1方向において摺動可能となるように前記フェルールをそれぞれ保持する2つのフェルール保持部を備え、
前記フェルール保持部は、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向において間をあけて配置されており、
前記付勢部材は1つのみであり、前記第3方向において前記フェルール保持部の間に設けられていることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第6の光コネクタとして、第5の光コネクタにおいて、
前記付勢部材は2つの端部を有しており、かつ伸縮可能であり、
前記ハウジングは、前記2つの端部の一方を受容する第1受容部を備え、
前記フェルール保護部材は、前記2つの端部の他方を受容する第2受容部を備え、
前記第1受容部と前記第2受容部は、前記第1方向に直交する方向への移動を規制しつつ前記付勢部材を収容する付勢部材収容部を構成していることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第7の光コネクタとして、第6の光コネクタにおいて、
前記ハウジングは前記第2方向の両面を構成する第1面及び第2面を備え、
前記弾性部は前記第1面側に支持され、
前記第1受容部は、前記第1面より前記第2面に近い位置に設けられていることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第8の光コネクタとして、第1乃至第7の光コネクタのいずれかにおいて、
前記第1係止部は、前記第3方向に向けて前記弾性部から突出していることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第9の光コネクタとして、第1乃至第8の光コネクタのいずれかにおいて、
前記弾性部が前記ハウジングに支持され、
前記第2係止部が前記フェルール保護部材に支持されていることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第10の光コネクタとして、第9の光コネクタにおいて、
前記弾性部は突当部を備え、
前記光コネクタを前記接続対象物と前記第1方向に沿って嵌合させるときに前記突当部が前記接続対象物の一部に突き当たることにより前記弾性部を変形させ、前記第1係止部を前記第2方向に変位させることを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第11の光コネクタとして、第10の光コネクタにおいて、
前記弾性部は前記接続対象物に設けられた係止孔に係合するロック爪を備え、
前記ロック爪の一部が前記突当部として機能することを特徴とする光コネクタが得られる。
また、本発明によれば、第12の光コネクタとして、第1乃至第11の光コネクタのいずれかにおいて、
前記フェルールが電気伝導体で形成されていることを特徴とする光コネクタが得られる。
本発明によれば、収容空間を設けたことから、フェルール保護部材が第2位置(フェルールの先端部をフェルール保護部材の外部に露出する位置)にあるとき、第1係止部は第2方向において第1初期位置に戻ることができる。従って、本発明によれば、フェルール保護部材が第2位置にあるときに弾性部に対してストレスが加わり弾性部が変形し続けることを避けることができる。
第3係止部及び第4係止部を設けることとすると、付勢部材を有していたとしても、第2位置にあるフェルール保護部材が第1位置(フェルールをフェルール保護部材の内部に保持する位置)に意図せず移動してしまうことを防ぐことができる。この場合、光コネクタとその接続対象物との接続時に、接続対象物に対してフェルール保護部材が好ましくない力を加えることを抑えることができる。
2つのフェルール保持部の間に付勢部材を設けることとすると、2つのフェルールに対して付勢部材の数を1つとすることができることから部品点数の低減を図ることができる。
付勢部材として伸縮可能な部材を使用し、第1方向に直交する方向への移動を規制する付勢部材収容部内に収容することとすると、付勢部材の捩れ等を防ぐことができ、従ってフェルール保護部材をより効果的に付勢することができる。
弾性部をハウジングの第1の面側に支持させる一方で、ハウジングの第1受容部を第2面に近い位置に設けることとすると、ハウジングの両面の間隔が短い場合であっても弾性部の変形用の空間を確保することができる。
弾性部をハウジングに支持させることとすると、ハウジングは弾性部を収容する空間を備える必要がないため、弾性部をフェルール保持部材に支持させる場合に比べてハウジングを小型化することができる。
接続対象物の一部に突き当たることにより弾性部を変形させる突当部を備えることとすると、光コネクタを接続対象物と嵌合させる際に、弾性部を特に操作することなく第1係止部を変位させることができる。
ロック爪の一部を突当部としても用いることにすると、突当部をロック爪と別に設けた場合と比較して形状の簡素化を図ることができる。
フェルールが例えば金属のような電気伝導体からなり光コネクタが光電気複合コネクタとして用いられる場合であっても、接続対象物との未嵌合時においてフェルールはフェルール保護部材によって常時保護されていることから、フェルール間で短絡が生じてしまうことを防止することができる。
本発明の実施の形態による光コネクタを示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態による光コネクタのハウジングおよびフェルール保護部材を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態による光コネクタをフェルールが光コネクタ内部に保持された状態で示す斜視図である。なお、IV−IV線は光コネクタを付勢バネ(付勢部材)の中心を通るXY平面で切断する切断線であり、VIII−VIII線及びX−X線は光コネクタをY方向中央で垂直に切断する切断線である。 図3の光コネクタのIV−IV線に沿った平面(付勢バネ(付勢部材)の中心を通る平面)における断面図である。 本発明の実施の形態による係止部を備えた弾性部の側面図であり、弾性部に支持される係止部とフェルール保護部材に支持される係止部の相対位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態による光コネクタをフェルールが外部に露出した状態で示す斜視図である。 図5におけるフェルール保護部材に支持される係止部の変形例を示す側面図である。 本発明の実施の形態による光コネクタとアダプタのVIII−VIII断面図である。 図5の弾性部の変形例を示す背面図および側面図である。 図5の弾性部の他の変形例を図3のX−X線で切断して示した断面図である。 図7の係止部の他の変形例を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態(以下「本実施形態」という。)について図面を使用して説明する。
以下の説明において方向を示す場合は、各図面に記載した互いに直交するXYZの3軸を使用するほか、次のように記載する場合がある。
(1)X方向を「前」、−X方向(X方向の反対側方向)を「後」
(2)Y方向を「右」、−Y方向(Y方向の反対側方向)を「左」
(3)Z方向を「上」、−Z方向(Z方向の反対側方向)を「下」
(4)各部材のY方向または−Y方向の部分と面をそれぞれ「側部」、「側面」
光コネクタ100は、図1に示すように、ハウジング200、フェルール保護部材300、フェルール400、付勢バネ(付勢部材)500、フェルール付勢バネ600及びストッパ700を備えており、図8に示されるように、接続対象物たるアダプタ800に対して嵌合可能なものである。なお、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば、相手方光コネクタを接続対象物としてもよい。
本実施形態によるハウジング200は、樹脂等の絶縁材料からなる。図1及び図2に示されるように、ハウジング200には、Y方向(第3方向)において間を開けるようにして2つのフェルール保持部201が上下(Z方向)中央付近に設けられている。各フェルール保持部201は、前方に突出している。フェルール保持部201の外形は、角の面取りされた部分を除き、X方向(第1方向)に直交する面内において略5角形の断面を有している。即ち、本実施形態によるフェルール保持部201は、4角柱の1角を切り欠いたような略5角柱の形状の外形を有している。しかしながら、本発明はこれに限定されるわけではなく、フェルール保持部201の形状は例えば略4角柱形状とすることもできる。
図2及び図4に示されるように、各フェルール保持部201には、前端から後方に向かって延びる保持孔201aと保持孔201aから更に後方に向かって延びる収容孔201bが形成されている。本実施形態による保持孔201a及び収容孔201bは、いずれもX方向と直交する面内において円形形状を有している。収容孔201bは、保持孔201aよりも径の大きいことから、保持孔201aと収容孔201bとの境界には段差201cが形成されている。
図1、図2及び図4に示されるように、ハウジング200のY方向における2つのフェルール保持部201の間には、付勢バネ500の一方の端部を受容する第1受容部202が形成されている。詳しくは、第1受容部202は、ハウジング200の前端部分であってY方向における中央部分に形成されている。ハウジング200はZ方向(第2方向)に上面(第1面)と下面(第2面)の両面を備えており、第1受容部202は、ハウジング200の上面より下面に近い位置、すなわちX方向中心軸がフェルール保持部201のX方向中心軸より下になるように設けられている。第1受容部202はX方向においてフェルール保持部201を超えるように突出している。
図1及び図4に示されるように、第1受容部202には、前端から後方に向かって延びる受容穴203が形成されている。この受容穴203は、X方向に直交する面内において略四角形形状を有している。この受容穴203の後方には、付勢バネ500の一端を保持する保持部202aが形成されている。保持部202aは、X方向に直交する面内において受容穴203よりも小さいサイズを有している。即ち、保持部202aに付勢バネ500の一端が保持された状態において、付勢バネ500と受容穴203とは離れており、付勢バネ500はY方向における2つのフェルール保持部201の間に位置している。
第1受容部202のY方向両側(すなわち両側面)の上下中央部分は、第1受容部202の前端から後端に向けて徐々にせり出したあと陥没し、側面から突出した係止部205が形成されている。第1受容部202の側面であって係止部205より後方に位置する側面は平面状に形成されている。即ち、係止部205は、第1受容部202の前端近傍の両側部に形成されており、XY平面と平行な面内において略5角形の断面を有している。また、係止部205の前面はX方向及びY方向の双方と斜交し、係止部205の後面はX方向と直交している。
ハウジング200の前端部の4隅にはガイド部204が形成されている。本実施形態によるガイド部204は、後方に向かって延びる穴である。
ハウジング200のZ方向の端面(即ち、上面)はほぼ平坦に形成され、前端から後方に向けての2本の切り込みによって弾性部206が形成されている。すなわち弾性部206は、上下方向の力を加えることで湾曲するように一時的に変形する一方、力を取り除くと自己の弾性により復元される(即ち、元の形状に戻る)ように、ハウジング200の上面側に支持されている。
弾性部206の先端部には上方に突出したロック爪207が形成されている。ロック爪207は、光コネクタ100とアダプタ800との嵌合時にアダプタ800の係止孔801に係止する部位である(図8参照)。図1〜図3に示すように、ロック爪207の前端部には前面207aが形成され、前面207aの上端から斜面207bがX方向及びZ方向の双方と斜交しつつ後方に延び、斜面207bの上端から突当面207cが斜面207bよりも緩く傾斜しつつ後方に延びている。さらに、突当面207cの上端からはZ方向と直交する上面207dが後方に延びた後、X方向と直交する後面が形成されている。
ロック爪207の突当面207cは後方に向けて緩やかに傾斜しているので、後方へ向けた力を突当面207cに加えると突当面207cと直交する方向の力が生じ、ロック爪207を支持する弾性部206が下方に撓む(湾曲するように変形する)。その結果、ロック爪207は下方に変位する。なお、突当面207cへの力を取り除くと、弾性部206が元の形状に戻り、ロック爪207は元の位置に戻る。
図1〜図3を参照すると、ロック爪207の前端近傍には、ロック爪207の前面207a部分の両側面から左右(Y方向)に突出した第1係止部209が形成されている。図示された第1係止部209の前半分は略直方体形状であり、その前面はX方向と直交し且つ上下面はZ方向と直交している。一方、第1係止部209の後ろ半分の上面は、後方斜め下方向に向かって延びている。即ち、第1係止部209の後ろ半分は、後方に向かって先細るような形状を有している。
弾性部206の上面にはやや上方に突出した操作部208が形成されている。操作部208をハウジング200の下側に向けて指等で押すと、弾性部206が撓み、ロック爪207が下方に変位する。その結果、第1係止部209も下方(−Z方向)に変位する。即ち、操作部208を下側に押圧操作して弾性部206を変形させると、第1係止部209をその初期位置から下方に変位させることができる。一方、操作部208に加えた力を取り除くと、前述したように弾性部206は自己の弾性により復元するため、第1係止部209は初期位置に戻る。このことから明らかなように、本実施形態による弾性部206は、第1係止部209を初期位置に付勢しつつ上下方向に変位可能となるように支持している。
図4に示されるように、ハウジング200には、ストッパ収容部210が更に形成されている。ストッパ収容部210は、Z方向と直交する面内において前方に突出した凸状の形状を有する穴であり、ハウジング200の後端から前方に向けて形成されている。このストッパ収容部210は、収容孔201bと連通している。即ち、ストッパ収容部210、2つの収容孔201b及び2つの保持孔201aは、ハウジング200の前端と後端との間を連通している。
図1に示されるように、フェルール400は前後方向における中間の部位としてつば401を有している。つば401の前側には、大径部402が延びており、更に大径部402の前側にはフェルール400の先端部として機能する小径部403が延びている。大径部402及び小径部403は、双方とも略円筒形状を有している。大径部402は、X方向と直交する面内において、小径部403よりも大きい外径を有している一方、つば401よりも小さいサイズを有している。大径部402の外径は、保持孔201aの内径と対応している。つば401の後側には後端部404が延びている。本実施形態による後端部404は、略円筒形の形状を有している。後端部404は、X方向と直交する面内において、つば401よりも小さいサイズを有している。図3から理解されるように、フェルール400には、後端から前端まで通じる(即ち、フェルール400をX方向において貫通する)貫通孔400aが形成されている。この貫通孔400a内にはファイバ素線(図示せず)が挿入され保持される。
なお、フェルール400の形状は略円筒形状に限らず、例えば略4角形状であってもよいし、つば401を備えない形状とすることも可能である。
また、本実施形態による光コネクタ100では光電気複合ケーブル(図示せず)との接続を念頭においていることからフェルール400を金属等の電気伝導体を用いて形成することでアダプタと光コネクタの電気的接続を可能としているが、かかる電気的接続が不要な場合は、フェルール400を樹脂等の絶縁素材を用いて形成してもよい。
また、本実施形態では2本のフェルール400を備えているが、フェルール400は1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
図1及び図4から理解されるように、フェルール400の後端部404にはフェルール付勢バネ600が装着される。このフェルール付勢バネ600は、図4に示されるように、つば401のY方向において最もサイズの大きい部位と同じ径か当該部位よりも小さい径を有しており、従って、前向きの力を加えられても、つば401を超えて前方に移動することはない。
ストッパ700は、樹脂等の絶縁素材を用いて形成されており、前後両端を平面状とする後端部702と、後端部702のY方向中央から前方に突出した先端部701を備えている。
先端部701は前方から見たときの断面が略4角形状となるように形成され、後端部702から前方に向けて徐々に断面を狭めつつ突出している。即ち、先端部701は先細りつつ後端部702から突出している。ストッパ700は、ハウジング200のストッパ収容部210に収容可能なサイズを有している。具体的には、後端部702はストッパ収容部210の対応する部位とほぼ同じ大きさを有しており、先端部701はストッパ収容部210の対応する部位よりも先細りの分だけ小さいサイズを有している。先端部701がかかる形状を有していることから、ハウジング200内部には余裕があり、それによって、弾性部206の弾性変形が可能となっている(図8参照)。
図1に示されるように、ストッパ700の後端部702には、2つの溝部703が形成されている。各溝部703は、後端部702を前後方向において貫通する下部703aと、下部703aを後端部702の上面と連通する上部703bとからなる。X方向に直交する面内において、下部703aは略円形形状を有しており、上部703bは略四角形形状を有している。詳しくは、Y方向において、下部703aは上部703bよりも大きいサイズを有している。図1及び図4から理解されるように、X方向に直交する面内において、下部703aは、フェルール400の後端部404よりも大きい径を有しているが、フェルール付勢バネ600よりも小さい径を有している。上部703bは、フェルール400を先端に取り付けられた光電気複合ケーブル(図示せず)をストッパ700に取り付けやすくするための部位である。
フェルール付勢バネ600を後端部404に装着したフェルール400をハウジング200の後端からハウジング200内に挿入すると、つば401の前面が段差201cに当接する。即ち、フェルール400の最大突出量がつば401と段差201cによって規定されている。この際、大径部402の外径と保持孔201aの内径とが対応している(実質的に同じ大きさを有している)ことから、フェルール400は、X方向に沿った移動は許容される一方で、Y方向やZ方向への移動は規制された状態で、保持孔201aに保持されている。即ち、フェルール400は、X方向のみに移動可能に(X方向に摺動可能に)ハウジング200に保持されている。この状態において、ストッパ700をストッパ収容部210に収容固定すると、フェルール付勢バネ600は、フェルール400のつば401に押し付けられつつ、つば401とストッパ700の後端部702との間に保持されることとなる。これにより、フェルール400は、フェルール付勢バネ600により常時前方(X方向)に付勢されている。なお、フェルール400の後端部404は溝部703の下部703aよりも小さい径を有していることから、フェルール400の先端にフェルール付勢バネ600によるX方向の付勢力よりも大きな−X方向の力が加えられると、フェルール400は−X方向に移動して、フェルール400の後端部404が少なくとも部分的に溝部703の下部703aに受容されることとなる。即ち、フェルール400の後端部404と溝部703の関係によりフェルール400の後方へのスムーズな移動が確保されている。
なお、本実施形態ではフェルール400がコイル状のフェルール付勢バネ600によって付勢されるが、フェルール400を付勢する付勢部材は図示したようなコイルバネには限定されず、例えば、ゴム等の他の弾性部材により構成することとしてもよい。
フェルール保護部材300は、樹脂等の絶縁素材を用いて形成されており、両側部にフェルール収容部311を有している。図1及び図2から明らかなように、2つのフェルール収容部311は、Y方向において離間して設けられており、前端部分が平板状の連結壁313によって連結されている。フェルール保護部材300の連結壁313より上方の部分には前後及び上方に開放された空間が存在し、ロック爪207を含む弾性部206の前端部をこの空間部分に位置させることができる。
フェルール収容部311にはX方向に沿って延びる挿入孔302が形成されている。挿入孔302は、X方向に直交する面内において、フェルール保持部201の外形に対応する形状(即ち、略5角形形状)を有している。このため、フェルール保持部201をフェルール収容部311内に挿入することができる。
フェルール収容部311のY方向外側の側面(即ち、右側のフェルール収容部311の右側面と左側のフェルール収容部311の左側面)のZ方向(上下方向)の中央部分とにはガイド突条312が形成されている。各ガイド突条312は、X方向に延びると共にY方向(または−Y方向)外側に突出している。ガイド突条312は光コネクタ100とアダプタ800を嵌合させるときにアダプタ800の内部に形成したガイド溝802(図8参照)に受容され、ガイドされる。
フェルール収容部311のY方向外側且つZ方向両端の近傍からは、脚状の被ガイド部301が後方に向かって延びている。これら被ガイド部301は、ハウジング200の対応するガイド部204に受容され、それによってガイドされる部位である。本実施形態において、被ガイド部301は、被ガイド部301をガイド部204に挿入した際に、フェルール保護部材300のハウジング200に対する上下方向及び左右方向における相対移動が規制される一方でフェルール保護部材300のハウジング200に対する前後方向における相対移動だけが可能となるように、設計され且つ配置されている。換言すると、ハウジング200は、フェルール保護部材300の上下方向及び左右方向における移動を規制しつつフェルール保護部材300の前後方向における移動だけを許容するようにして、フェルール保護部材300を保持している。
図2に示されるように、フェルール収容部311のY方向内側の側面(即ち、右側のフェルール収容部311の左側面及び左側のフェルール収容部311の右側面)の下側には、X方向に平行に延びる2本の切り込みがそれぞれ形成されており、それによって後端を自由端とするように後方に向かって延びる係止片304が設けられている。各係止片304の後端(自由端)には、Y方向内側に突出した係止部304aが形成されている。即ち、係止部304aは、Y方向および−Y方向に変位可能となるように、係止片304によって支持されている。係止部304aは、フェルール保持部材300がハウジング200に取り付けられる際に、ハウジング200の係止部205を乗り越え、係止部205の後側に位置するように設けられている。ここで、係止部304aの前面は、X方向に直交している。従って、係止部304aが、X方向に直交する後面を有する係止部205を乗り越えてしまうと、係止部304aが係止部205を超えて前方へ移動するのは、基本的には困難になる。このようにして、係止部304aと係止部205とは、フェルール保護部材300がX方向に移動可能なようにハウジング200に保持されている状態において、フェルール保護部材300のハウジング200からの突出量を規定している。
図2に示されるように、フェルール収容部311のY方向内側の側面(即ち、右側のフェルール収容部311の左側面及び左側のフェルール収容部311の右側面)の上側には、第2係止部305が形成されている。図2及び図5に示されるように、第2係止部305は、略直方体形状を有している。この第2係止部305は、フェルール保護部材300をハウジング200に取り付けた状態(即ち被ガイド部301をガイド部204に挿入し、係止部304aを係止部205の後側に位置させた状態)において、図5(a)に示されるように、初期位置にある第1係止部209と同じ高さとなるように、設けられている。従って、初期位置にある第1係止部209の前方に第2係止部305が位置している場合、フェルール保護部材300を後方へ移動させようとしても第2係止部305が第1係止部209に当接してしまう。換言すると、初期位置にある第1係止部209の前方に第2係止部305が位置している場合、第2係止部305が第1係止部209の移動経路上に位置しているため、その移動経路上から変位しない限り、第2係止部305は第1係止部209を超えて移動することができない。これにより、フェルール保護部材300のハウジング200に対する相対移動も規制されている。
図3及び図4に示されるように、第1係止部209の前端が第2係止部305の後端に当接しているとき、フェルール保護部材300は、フェルール400の先端部である小径部403をフェルール収容部311内部に収容して保持した状態となっている。本実施形態においては、このときのフェルール保護部材300の位置を「第1位置」という。前述したように、フェルール保護部材300が第1位置にあるとき、第2係止部305は第1係止部209とX方向で対向している。
なお、フェルール保護部材300をハウジング200に取り付けた状態において、図3に示すように、ロック爪207の前面207aおよび斜面207bはフェルール収容部311の上面より下に位置している。すなわち、前面207aおよび斜面207bはY方向に沿って見たときフェルール収容部311によって隠される位置に形成されている。
ロック爪207の突当面207cが後方向の押圧を受けると弾性部206が撓み、それによって第1係止部209が下方に変位すると、第2係止部305の後方への移動を妨げるものがなくなる。従って、フェルール保護部材300はハウジング200の内部に(即ち、後方に向かって)移動することができる。その結果、フェルール400の先端部である小径部403がフェルール保護部材300から突出することとなる。このように、フェルール400の小径部403がフェルール保護部材300から突出しているとき、すなわちフェルール400の先端部が外部に露出しているときのフェルール保護部材300の位置を本実施形態においては「第2位置」という。
このことから理解されるように、初期位置にある第1係止部209の前方に第2係止部305が位置している場合、フェルール保護部材300が第1位置から第2位置に向けて移動しようとしても第1係止部209と第2係止部305とが係止するので(図5(a)参照)、かかる移動はできない。第1係止部209が初期位置から変位すると、第1係止部209と第2係止部305との係止が解除されるので(図5(b)参照)、フェルール保護部材300の第1位置から第2位置に向けたX方向に沿っての移動が可能となる。
フェルール保護部材300が第2位置にあるとき、ロック爪207への力が取り除かれると、弾性部206が自己の状態を復元し、それによって第1係止部209が初期位置に移動しようとする。この際、本実施形態による第1係止部209は第2係止部305の前側に回り込むことになる(図5(c)参照)。このとき、本実施形態によるフェルール保護部材300は、第2係止部305の直ぐ前方には何も存在しない構造を有していることから、第2係止部305の前側に回り込んだ第1係止部209は、弾性部206の復元力を利用して初期位置に戻ることができる(図6参照)。即ち、フェルール保護部材300の第2係止部305の前方の空間は、フェルール保護部材300が第2位置にあるとき、初期位置にある第1係止部209を収容可能な収容空間306として機能する。なお、収容空間306は、本実施形態による空間のようにオープンなものには限られず、例えば、−Z方向のみに開口したような凹部で形成されていてもよい。このように、本実施形態においては、フェルール保護部材300に収容空間306が設けられていることから、フェルール保護部材300が第2位置にあるときであっても、第1係止部209が初期位置に戻ることができるため、弾性部206に撓みを強制するようなストレスが加わり続けることが防止される。
図2及び図4から理解されるように、Y方向において2つのフェルール収容部311の間には連結壁313から後方に突出するように第2受容部310が形成されている。
この第2受容部310は略角柱状の形状を有しており、X方向に直交する面内における外形は、受容穴203の内壁で規定される形状に対応している。また、第2受容部310は、フェルール保護部材300がハウジング200に取り付けられた際に受容穴203とX方向に対抗する位置に設けられている。さらに、連結壁313の後方には第2受容部310を取り囲むように空間が存在する。従って、フェルール保護部材300がハウジング200に取り付けられた際に、第2受容部310を受容穴203に挿入し、受容穴203を取り囲む壁面をこの空間部分に位置させることができる。このとき第2受容部310は受容穴203内においてX方向に沿って移動することができる。
第2受容部310の後端には付勢バネ500の他端を受容するバネ受容穴303が形成されている。即ち、フェルール保護部材300がハウジング200に取り付けられた際、付勢バネ500は、第2受容部310と第1受容部202とによって構成される付勢部材収容部の内部に収容され、第2受容部310のバネ受容穴303と第1受容部202の保持部202aとによって伸縮可能に両端を保持されている。なお、バネ受容穴303及び保持部202aのX方向断面は、付勢バネ500をその中心軸方向に見たときの外周と同程度の大きさに形成されているので、X方向に直交する方向への付勢バネ500の移動は規制される。この付勢バネ500は、フェルール保護部材300が第2位置にあるときには縮んでいることから、フェルール保護部材300を第1位置に向けて移動させようとする。即ち、付勢バネ500は、フェルール保護部材300を第2位置から第1位置に向けて付勢する付勢部材として機能する。
図5(c)及び図6から理解されるように、弾性部206が変形していない状態においては、フェルール保護部材300が第2位置に位置しているとき、第2係止部305の移動経路上の前方には初期位置にある第1係止部209が存在している。従って、付勢バネ500によってフェルール保護部材300が第1位置に向けて(即ち、X方向に)付勢されていたとしても、第2係止部305は第1係止部209に後側から当接することとなり第1係止部209を乗り越えてX方向に移動することはできない。このように第2係止部305の第1係止部209の後面に対する係止により、フェルール保護部材300は、第2位置に維持されることとなる。
なお、フェルール保護部材300が第2位置にあるとき、操作部208を押圧操作して弾性部206を撓ませ第1係止部209を下方に変位させると、第2係止部305のX方向への移動を妨げるものがなくなる。従って、付勢バネ500によって付勢されたフェルール保護部材300は第2位置からハウジング200の外部に(即ち、X方向に向かって)移動して第1位置に戻ることになる。フェルール保護部材300が第1位置に戻ったとき、操作部208の押圧操作を止めると、弾性部206が自己の状態を復元し、それによって第1係止部209が初期位置に移動する。そして第1係止部209と第2係止部305とが係止することで、フェルール保護部材300の第1位置から第2位置に向けた移動が防止される。
以上のように構成された光コネクタ100は、次のようにしてX方向に沿ってアダプタ800と嵌合することができる。
まず、図8(a)に示すように、光コネクタ100がアダプタ800と未嵌合の状態では、フェルール保護部材300がX方向に付勢されて第1位置にある。この状態で、光コネクタ100をアダプタ800の内部に挿入していくと、ロック爪207の突当面207c(突当部)がアダプタ800の上面端部と突き当たる。
アダプタ800の内部に挿入するように光コネクタ100への押圧を続けると、突当面207cは−X方向に向けて緩やかに傾斜しているのでアダプタ800の上面端部によって係止されず、ロック爪207は突当面207cへの下向きの力を受ける。その結果、弾性部206が下向きに撓み、光コネクタ100は突当面207cをアダプタ800の上面端部と接触させつつX方向に移動し、図8(b)に示すように、ロック爪207の上面207dがアダプタ800の内部にもぐり込むこととなり、第1係止部209も下方に変位する(図5(b)参照)。そのため第2係止部305は第1係止部209によって係止されない状態となる。
フェルール保護部材300のX方向端部がアダプタ800の奥壁に達した後も光コネクタ100への押圧を続けると、フェルール保護部材300はアダプタ800の奥壁から−X方向の力を受けてハウジング200内部(−X方向)に向けて移動する。光コネクタ100をアダプタ800の内部に更に押しこんでいくと、図8(c)に示すように、フェルール保護部材300が第2位置に達したときにロック爪207がアダプタ800の係止孔801に係合し、第1係止部209は弾性部206の復元力を利用して初期位置に戻る。
従って、本実施形態によれば、光コネクタ100とアダプタ800との嵌合時までフェルール400の先端部(小径部403)がフェルール保護部材300により保護されている一方、光コネクタ100のアダプタ800への挿入時にはロック爪207の変位に伴ってフェルール保護部材300によるフェルール400の先端部の保護が自動的に解除されることとなり、フェルール400はアダプタ800内部において相手方のフェルールと接続される。このとき、フェルール保護部材300は付勢部材500によりアダプタ800の奥壁方向に付勢されているが、第1係止部209と第2係止部305の係止により奥壁方向への移動が防止されている。即ち、アダプタ800に対してフェルール保護部材300が好ましくない力を加えることが防止されている。
なお、図8に示すように、アダプタ800の縁部(端部)近傍を内部に向かうにつれて肉厚となるような傾斜した形状に形成することで、フェルール保護部材300をより滑らかに挿入することができる。
図8(c)から理解されるように、光コネクタ100をアダプタ800と嵌合する際、アダプタ800内部に挿入されてアダプタ800の内部と接触するのは、光コネクタ100のフェルール保護部材300及びロック爪207である。従って、フェルール保護部材300の形状を標準的な規格に適合するように形成することで、当該規格に準拠した接続対象物と嵌合させることができる。
以上説明してきた実施形態はさまざまな変形が可能である。例えば、図3では第2係止部305の後端部と第1係止部209の前端部が接触しているように示しているが、第2係止部305の後端部と第1係止部209の前端部の間には多少の遊びがあってもよい。
また、本実施形態ではフェルール保護部材300がコイル状の付勢バネ500によって付勢されるが、フェルール保護部材300を付勢可能な付勢部材であればどのような形状であってもよい。
また、図5においては、第2係止部305の後端部及び第1係止部209の前端部をいずれも平面状としているが、第2係止部305の後端部及び第1係止部209の前端部の形状はこれに限られない。フェルール保護部材300が第1位置にあるとき、フェルール保護部材300をハウジング200の内部に移動させようとしても、第1係止部209による第2係止部305の係止状態が簡単に解除されないような形状・構造の組み合わせとなっていればよい。
また、図5においては、第2係止部305の前端部及び第1係止部209の後端部をいずれも平面状としているが、第2係止部305の前端部及び第1係止部209の後端部の形状はこれに限られない。フェルール保護部材300が第2位置にあるとき、第1係止部209による第2係止部305の係止状態が簡単には解除されないような形状・構造の組み合わせとなっていればよい。
上述した本実施形態においては、第1位置にあるフェルール保護部材300の第2位置へ向かう移動も、第2位置にあるフェルール保護部材300の第1位置に向かう移動も、第1係止部209と第2係止部305との係止により規制していたが、第2係止部305を移動規制機能によって2つに分けることとしてもよい。例えば、図7に示されるように、第1位置にあるフェルール保護部材300の第2位置へ向かう移動は、第1係止部209と第2係止部305との係止により規制することとし(図7(a)参照)、第2位置にあるフェルール保護部材300の第1位置に向かう移動は、第2係止部305の前方に位置している第3係止部307と第1係止部209との係止により規制することとしてもよい(図7(c)参照)。この場合、収容空間306は、第3係止部307の前方に位置することとなる。このようにする場合、いずれの係止についての解除も、図7(b)に示されるように、弾性部206を撓ませ、第1係止部209を−Z方向へ変位させることにより、第1係止部209が第2係止部305や第3係止部307の移動の妨げとならないようにすればよい。
係止機構として図7に示すような形態を取る場合について、例えば、第1係止部209を収容可能な程度に第2係止部305と第3係止部307との間の間隔を開けることとしてもよい。この場合、第1係止部209が第2係止部305と第3係止部307との間に位置するようにフェルール保護部材300を移動させ、フェルール400の先端部(小径部403)がフェルール収容部311からわずかに外部に露出した状態を保持することも可能となる(この状態でのフェルール保護部材300の位置を「第3位置」という。)。即ち、第3位置は、第1位置と第2位置との間にある。
図7に示される形態では、フェルール保護部材300に2つの係止部(第2係止部305及び第3係止部307)を設けることとしたが、図11に示されるように、フェルール保護部材300には第2係止部305だけを設け、ハウジング200の弾性部206に2つの係止部(第1係止部209及び第4係止部219)を設けてもよい。また、弾性部206とフェルール保護部材300の両方に2つの係止部を設けてもよい。さらに、フェルール保護部材300又は弾性部206に3つ以上の係止部を設けることも可能である。観点を変えれば、前述した、弾性部206に第1係止部209のみを設け、フェルール保護部材300に第2係止部305のみを設ける形態においては、第1係止部209が第4係止部として機能しており、第2係止部305が第3係止部として機能している。
ハウジング200の弾性部206に2つの係止部(第1係止部209及び第4係止部219)を設ける場合(図11(a)参照)、ロック爪207が下向きに押圧されると、弾性部206が下方向に撓み、第4係止部219はその初期位置(以下、第1係止部209の初期位置を「第1初期位置」といい、第4係止部219の初期位置を「第2初期位置」という。)から下方に変位する(図11(b)参照)。一方、ロック爪207に加えた力が取り除かれると、弾性部206は自己の弾性により復元するため、第4係止部219は弾性部206に付勢されて第2初期位置に戻る(図11(c)参照)。なお、フェルール保護部材300の収容空間306は、フェルール保護部材300が第2位置にあるとき、第1初期位置にある第1係止部209および第2初期位置にある第4係止部219を収容可能となるように形成されている。
なお、本発明に係る係止機構はさらに別の形態とすることも可能である。
図9(a)はハウジング200に備えた別の形態の係止機構をハウジング200の下面(底面)から見た図である。この係止機構では、図9(a)に示すように、ロック爪207を備えた弾性部206とは別に、ハウジング200の下面部に弾性部212を形成し、弾性部212の先端部付近で両側に第1係止部209を突出させている。なお、このようにする場合、フェルール保護部材300の第2係止部305もフェルール保護部材300の下端部分から突出させる必要がある。
図9(b)、図9(c)、図9(d)は図9(a)の係止機構を側面から見た図である。図9(b)に示すようにフェルール保護部材300が第1位置にあるとき、操作部214をハウジング200の上面に向けて指等で押すと、弾性部212が撓み、第1係止部209が上方に変位する。このとき、第1係止部209はフェルール保護部材300の第2係止部305と対向しなくなる。その状態において、フェルール保護部材300に対して−X方向に向かう力が加わると、図9(c)に示すように第2係止部305が第1係止部209の下方をくぐり、フェルール保護部材300がハウジング200内部へ向けて移動する。
第2係止部305が第1係止部209を超え、フェルール保護部材300が第2位置まで移動した際に、操作部214への指等による押圧を終了すると、第1係止部209は−Z方向に変位してフェルール保護部材300の下側に設けた収容空間に収容されることとなり、当該収容空間の内部においてZ方向における第1初期位置をとることができる。その結果、図9(d)に示すように第1係止部209と第2係止部305は再びX方向で対向するので、その後にフェルール保護部材300をハウジング200外部へ向けて移動させようとしても第2係止部305が第1係止部209に係止され、それ以上の移動が防止される。なお、弾性部212のいずれかの場所を押せば第1係止部209が上面に向けて変位するので、操作部214は特に設けなくともよい。
なお、弾性部212の先端をロック爪207と同様の形状で下向きに突出させ、突出部の一部を緩く傾斜しつつ後方に延びる突当面としてもよい。このようにすれば、ロック爪207と同様に、後方へ向けた力を当該突当面に加えることで当該突出部および第1係止部209を上方に変位させることができる。
上述した実施の形態及び変形例においては、弾性部をハウジング200に設けて第1係止部及び第4係止部を弾性部によって支持し、第2係止部及び第3係止部をフェルール保護部材300に設けていたが、逆に、弾性部をフェルール保護部材300に設けて第1係止部及び第4係止部を弾性部によって支持し、第2係止部及び第3係止部をハウジング200に設けてもよい。
図10(a)はハウジング200およびフェルール保護部材300に備えた別の形態の係止機構を垂直に切断して示す断面図であり、当該断面を−Y方向に見た図である。この係止機構は、フェルール保護部材300の下端部からハウジング200に向けてアーム状に突き出した弾性部308と、ハウジング200の下面前端部216と、ハウジング200の下面に形成した係止孔218から構成される。図10(a)に示すように、弾性部308の先端部である係止部309は第1係止部として機能し、フェルール保護部材300が第1位置にあるとき、係止部309はハウジング200の下面前端部216の前縁に係止される。即ち、この例において、ハウジング200の下面前端部216は、第2係止部として機能している。
このときに、弾性部308をフェルール保護部材300の上面に向けて指等で押すと、図10(b)に示すように、フェルール保護部材300に支持された弾性部308が上面に向けて撓み、係止部309(第1係止部)が上方に変位する。これにより、係止部309(第1係止部)はハウジング200の下面前端部(第2係止部)216と対向しなくなり、係止部309(第1係止部)が下面前端部(第2係止部)216の上部を滑るようにして、フェルール保護部材300をハウジング200内部へ向けて移動させることが可能になる。
ここで、フェルール保護部材300が第2位置までハウジング200内部へ移動すると、係止部309(第1係止部)が係止孔218に到達し、係止部309(第1係止部)は係止孔218に収容される。すなわち、係止孔218は係止部309(第1係止部)の収容空間として機能する。
なお、本発明に係る係止機構は、以上で説明した各形態に限らず、各形態および周知技術をさまざまに組み合わせて構成することができる。
100 光コネクタ
200 ハウジング
201 フェルール保持部
201a 保持孔
201b 収容孔
201c 段差
202 第1受容部(付勢部材収容部)
202a 保持部
203 受容穴
204 ガイド部
205 係止部
206 弾性部
207 ロック爪
207a 前面
207b 斜面
207c 突当面(突当部)
207d 上面
208 操作部
209 第1係止部
210 ストッパ収容部
212 弾性部
214 操作部
216 下面前端部
218 係止孔(収容空間)
219 第4係止部
300 フェルール保護部材
301 被ガイド部
302 挿入孔
303 バネ受容穴
304 係止片
304a 係止部
305 第2係止部
306 収容空間
307 第3係止部
308 弾性部
309 係止部
310 第2受容部(付勢部材収容部)
311 フェルール収容部
312 ガイド突条
313 連結壁
400 フェルール
400a 貫通孔
401 つば
402 大径部
403 小径部
404 後端部
500 付勢バネ(付勢部材)
600 フェルール付勢バネ
700 ストッパ
701 先端部
702 後端部
703 溝部
703a 下部
703b 上部
800 アダプタ
801 係止孔
802 ガイド溝

Claims (12)

  1. 第1方向において接続対象物と嵌合可能な光コネクタであって、
    フェルールと、
    フェルールを保持するハウジングと、
    前記フェルールを内部に保持する第1位置と前記フェルールの先端部を外部に露出する第2位置との間を前記第1方向に沿って移動可能となるように前記ハウジングに保持されたフェルール保護部材と、
    第1初期位置から前記第1方向と直交する第2方向に変位可能な第1係止部と、
    前記ハウジング又は前記フェルール保護部材のいずれか一方に支持され、前記第1係止部を前記第1初期位置に付勢しつつ支持する弾性部と、
    前記ハウジング又は前記フェルール保護部材の他方に支持され、前記フェルール保護部材が前記第1位置にあるとき、前記第1初期位置にある前記第1係止部と前記第1方向において対向し前記フェルール保護部材の前記第2位置に向けた移動を前記第1係止部との係止によって防止する一方、前記第1係止部が前記第2方向に変位して係止が解除されると前記フェルール保護部材の前記第1位置から前記第2位置への移動を可能とする第2係止部と、
    前記フェルール保護部材が前記第2位置にあるとき、前記第1初期位置にある前記第1係止部を収容可能な収容空間と、
    を備える光コネクタ。
  2. 請求項1に記載の光コネクタであって、
    前記フェルール保護部材を前記第1方向に沿って前記第2位置から前記第1位置に向けて付勢する付勢部材と、
    前記第2係止部を支持する前記ハウジング又は前記フェルール保護部材に支持される第3係止部と、
    前記弾性部によって第2初期位置に付勢されつつ支持され、前記第2初期位置から前記第2方向に変位可能な第4係止部を備え、
    前記第3係止部は、前記フェルール保護部材が前記第2位置にあるとき、前記第2初期位置にある前記第4係止部と前記第1方向において対向し前記フェルール保護部材の前記第1位置に向けた移動を前記第4係止部との係止によって防止する一方、前記第4係止部が前記第2方向に変位して係止が解除されると前記フェルール保護部材の前記第2位置から前記第1位置への移動を可能とし、
    前記収容空間は、前記フェルール保護部材が前記第2位置にあるとき、前記第2初期位置にある前記第4係止部を収容可能であることを特徴とする光コネクタ。
  3. 請求項2に記載の光コネクタであって、
    前記第1係止部が前記第4係止部として機能することを特徴とする光コネクタ。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の光コネクタであって、
    前記第2係止部が前記第3係止部として機能することを特徴とする光コネクタ。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記フェルールを2つ備え、
    前記ハウジングは、前記第1方向において摺動可能となるように前記フェルールをそれぞれ保持する2つのフェルール保持部を備え、
    前記フェルール保持部は、前記第1方向及び前記第2方向と直交する第3方向において間をあけて配置されており、
    前記付勢部材は1つのみであり、前記第3方向において前記フェルール保持部の間に設けられていることを特徴とする光コネクタ。
  6. 請求項5に記載の光コネクタであって、
    前記付勢部材は2つの端部を有しており、かつ伸縮可能であり、
    前記ハウジングは、前記2つの端部の一方を受容する第1受容部を備え、
    前記フェルール保護部材は、前記2つの端部の他方を受容する第2受容部を備え、
    前記第1受容部と前記第2受容部は、前記第1方向に直交する方向への移動を規制しつつ前記付勢部材を収容する付勢部材収容部を構成していることを特徴とする光コネクタ。
  7. 請求項6に記載の光コネクタであって、
    前記ハウジングは前記第2方向の両面を構成する第1面及び第2面を備え、
    前記弾性部は前記第1面側に支持され、
    前記第1受容部は、前記第1面より前記第2面に近い位置に設けられていることを特徴とする光コネクタ。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記第1係止部は、前記第3方向に向けて前記弾性部から突出していることを特徴とする光コネクタ。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記弾性部が前記ハウジングに支持され、
    前記第2係止部が前記フェルール保護部材に支持されていることを特徴とする光コネクタ。
  10. 請求項9に記載の光コネクタであって、
    前記弾性部は突当部を備え、
    前記光コネクタを前記接続対象物と前記第1方向に沿って嵌合させるときに前記突当部が前記接続対象物の一部に突き当たることにより前記弾性部を変形させ、前記第1係止部を前記第2方向に変位させることを特徴とする光コネクタ。
  11. 請求項10に記載の光コネクタであって、
    前記弾性部は前記接続対象物に設けられた係止孔に係合するロック爪を備え、
    前記ロック爪の一部が前記突当部として機能することを特徴とする光コネクタ。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の光コネクタであって、
    前記フェルールが電気伝導体で形成されていることを特徴とする光コネクタ。
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