JP6228952B2 - 鞍乗型車両用認証システム及び鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両用認証システム及び鞍乗型車両に関する。
例えば特許文献1には、スマートキーシステムを備えた自動二輪車が示されている。このスマートキーシステムでは、自動二輪車に設けられたメインスイッチが押されると、携帯送信機からのIDコードが車両側のコードと一致するか否か照会される。両者が一致するとメイン電源がオンになる。そして、エンジンが始動可能になる。この状態で、メインスイッチとは別に自動二輪車に設けられたスイッチが長押しされると、フューエルリッドのロックが解除される。また、このスイッチが短時間押されると、シートロックが解除される。
特開2008−230293号公報
特許文献1に示すようなスマートキーシステムによれば、スイッチ類が外部に露出している鞍乗型車両に、携帯機を用いた認証方式が提供される。これにより、防犯性が高められる。通常、鞍乗型車両と携帯機との認証の頻度が高いほど、防犯性が向上する。ところが、特許文献1に示すようなスマートキーシステムでは、鞍乗型車両に搭載されたバッテリの電力が使用される。このため、スマートキーシステムが搭載される鞍乗型車両ではバッテリの消費電力が多くなる。自動二輪車に代表される鞍乗型車両では、車体の大きさ及び重量に占めるバッテリの割合が大きい。このため、バッテリの容量をできる限り抑えることが望まれている。ところが、鞍乗型車両にスマートキーシステムを搭載することで消費電力が多くなると、バッテリの容量を大きくする必要が生じる。バッテリを大きくすると、鞍乗型車両が大型化するという問題が生じる。
本発明の目的は、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制することができ、また、バッテリの大型化による鞍乗型車両の大型化を抑制できる鞍乗型車両用認証システム及び鞍乗型車両を提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
(1) 鞍乗型車両用認証システムであって、
前記認証システムは、
鞍乗型車両に設けられ且つ前記鞍乗型車両を駆動するためのパワーユニットを制御するように前記鞍乗型車両に設けられたパワーユニット制御部と、
前記鞍乗型車両と物理的に別個に構成され、無線通信を介した前記鞍乗型車両の使用についての認証に用いられる携帯機と、
前記鞍乗型車両に設けられ、前記携帯機と通信することにより、前記鞍乗型車両の使用についての認証を行う認証制御部と、
前記鞍乗型車両に設けられ、前記認証システムの状態を、少なくともオフ状態、認証確認済状態及びパワーユニットオン状態のいずれかの状態に切り替えるための操作を受け付けるように構成され、前記オフ状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われていない状態であり、前記認証確認済状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われた状態であり、前記パワーユニットオン状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオンであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われた状態である、メイン操作部と、
前記認証確認済状態における経過時間及び前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行される認証の状態の少なくとも一方に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成された不正アクセス防止部と
を備える。
(1)の認証システムは、オフ状態及びパワーユニットオン状態に加え、認証確認済状態を有している。認証確認済状態では、パワーユニット制御部の電源がオフである。従って、鞍乗型車両は走行できない。認証確認済状態では、パワーユニットの作動に係る装置の電源をオフにできる。その一方で、認証確認済状態では、認証制御部と携帯機との通信による認証が既に行われている。そのため、使用者は、鞍乗型車両に対する作業を行うことができる。このように、(1)の認証システムによれば、使用者は、認証確認済状態において、パワーユニットに係る消費電力を抑制しつつ、鞍乗型車両に対する作業を行うことができる。さらに、不正アクセス防止部が、認証確認済状態において、経過時間及び認証の状態の少なくとも一方に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行う。認証後においては、後述するように、不正アクセスを防止するための処理が、限られた時間又は状況において実行されても、防犯性が維持される。不正アクセスを防止するための処理が実行される時間又は状況が限定されるので、消費電力が抑制される。従って、(1)の認証システムによれば、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
(2) (1)の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記メイン操作部に対する操作によらず、前記携帯機との通信により前記認証を行うように構成され、
前記不正アクセス防止部は、少なくとも前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行された認証の状態に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
(2)の認証システムによれば、認証制御部は、認証確認済状態において、メイン操作部に対する操作によらず、携帯機との通信により認証を行う。これにより、認証確認済状態において使用者が携帯機を所持した状態で鞍乗型車両から離れたか否かが判定される。不正アクセス防止部は、少なくとも前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行された認証の状態に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行う。従って、使用者が鞍乗型車両から離れたと判定された場合、不正アクセスを防止するための処理が行われる。
使用者が鞍乗型車両の近くにいる時に不正アクセスが行われる可能性は低い。そのため、不正アクセスを防止するための処理が、使用者が鞍乗型車両から離れようとする状況で実行されることにより、防犯性が維持される。不正アクセスを防止するための処理が実行される状況が限定されるので、消費電力が抑制される。従って、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
(3) (1)又は(2)の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記携帯機との通信による認証を繰り返し行うように構成され、
前記不正アクセス防止部は、少なくとも前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行される認証の状態に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
(3)の認証システムでは、認証確認済状態において認証が繰り返される。認証システムの状態が認証確認済状態に切り替えられてから経過した時間が長くなっても、使用者が鞍乗型車両から離れた時には、不正アクセスを防止するための処理が実行される。これにより、防犯性が維持される。不正アクセスを防止するための処理が実行される状況が限定されるので、消費電力が抑制される。従って、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
(4) (1)〜(3)のいずれか1の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記メイン操作部は、前記メイン操作部に対する操作により前記メイン操作部に生じる物理的な変位により前記認証システムの状態を表示するように構成されている。
(4)の認証システムでは、メイン操作部に対する操作によりメイン操作部に生じる物理的な変位により認証システムの状態が表示される。鞍乗型車両のメイン操作部を視認できる位置にいる人に、電力を消費せずに、認証システムの状態を認識させることができる。従って、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
(5) (1)の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記不正アクセス防止部は、前記認証確認済状態における経過時間に応じて、前記認証の状態に関わらず、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
認証システムの状態が認証確認済状態に切り替えられた直後には、使用者が鞍乗型車両に対する作業を行う蓋然性が高い。そのため、第三者による不正アクセスが行われる蓋然性は低い。不正アクセスを防止するための処理を行う必要性が低い。このように、認証確認済状態における経過時間は、不正アクセスを防止するための処理を行う必要性と関連する。(5)の構成によれば、認証確認済状態における経過時間に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行うことにより、防犯性を確保できる。限られた時間において、不正アクセスを防止するための処理が行われるので、消費電力が抑制される。従って、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
(6) (5)の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記メイン操作部に対する操作が行われない状況下では前記認証を行わないように構成されている。
(6)の構成では、認証確認済状態における経過時間に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行う。そのため、認証が行われなくても、不正アクセスを防止するための処理を行うことができる。防犯性を維持しつつ、消費電力をより抑制できる。
(7) (1)〜(6)のいずれか1の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記不正アクセス防止部は、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理として、視覚的又は聴覚的な報知のための処理を行うように構成されている。
(7)の構成によれば、不正アクセス防止部が報知を行う。認証確認済状態では、報知が、限られた状況又は時間において行われても、防犯性が維持される。報知が行われる状況又は時間が限られるので、消費電力が抑制される。防犯性を維持しつつ、消費電力をより抑制できる。
(8) (1)〜(6)のいずれか1の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記不正アクセス防止部は、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理として、前記認証後にアクセス可能となった前記鞍乗型車両の一部に対するアクセスを遮断するための処理を行うように構成されている。
(8)の構成によれば、不正アクセス防止部がアクセスの遮断を行う。認証確認済状態では、アクセスの遮断が、限られた状況又は時間において行われても、防犯性が維持される。アクセスの遮断が行われる状況又は時間が限られるので、消費電力が抑制される。防犯性を維持しつつ、消費電力をより抑制できる。
(9)8)の鞍乗型車両用認証システムであって、
前記鞍乗型車両の一部は、前記鞍乗型車両に設けられた開閉部であり、
前記開閉部は、前記開閉部が開放されている時に前記開閉部を介して前記鞍乗型車両へのアクセスが可能になるように構成され、前記認証確認済状態において開放可能であり、前記オフ状態及び前記パワーユニットオン状態において開放されないように構成されている。
(9)の構成によれば、開閉部への不正アクセスについての防犯性を確保しつつ、消費電力を抑制できる。
(10) 鞍乗型車両であって、
前記鞍乗型車両は、
前記鞍乗型車両を駆動するためのパワーユニットと、
(1)〜(9)のいずれか1の鞍乗型車両用認証システムと
を備える。
(10)の鞍乗型車両によれば、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
本発明の鞍乗型車両用認証システムによれば、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制することができ、また、バッテリの大型化による鞍乗型車両の大型化を抑制できる。
第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCが搭載された鞍乗型車両10を模式的に示す側面図である。 第一実施形態に係る操作部60の外観を模式的に示す正面図である。 第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCの構成を模式的に示すブロック図である。 第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCの状態を示す状態遷移図である。 第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のフローチャートである。 第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のタイミングチャートである。 第二実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のフローチャートである。 第二実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のタイミングチャートである。
鞍乗型車両に用いられる鞍乗型車両用認証システムについて、本発明者が行った検討について説明する。
消費電力を抑制できる鞍乗型車両用認証システムとしては、例えば、次のような認証システムが考えられる。認証システムは、パワーユニット制御部と、携帯機と、認証制御部と、メイン操作部とを備える。パワーユニット制御部は、鞍乗型車両を駆動するためのパワーユニットを制御するように鞍乗型車両に設けられている。携帯機は、鞍乗型車両と物理的に別個に構成され、無線通信を介した鞍乗型車両の使用についての認証に用いられる。認証制御部は、鞍乗型車両に設けられ、使用者に携帯された携帯機と通信することにより、鞍乗型車両の使用についての認証を行うように構成されている。メイン操作部は、認証システムの状態を、オフ状態、認証確認済状態及びパワーユニットオン状態のいずれかの状態に切り替えるための操作が行われるように構成されている。
オフ状態は、パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ認証制御部と携帯機との通信による認証が行われていない状態である。認証確認済状態は、パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ認証制御部と携帯機との通信による認証が行われた状態である。パワーユニットオン状態は、パワーユニット制御部の電源がオンであり且つ認証制御部と携帯機との通信による認証が行われた状態である。
このような認証システムを備えた鞍乗型車両では、認証システムの状態がオフ状態である時、使用者が、メイン操作部を操作すると、認証制御部と携帯機との間で認証が行われる。認証が成功すると、認証システムが認証確認済状態になる。認証確認済状態では、使用者は、例えば、更にメイン操作部を操作するか、フューエルリッドボタン又はシートオープンボタンを操作するかを選択できる。更にメイン操作部が操作されると、認証システムがパワーユニットオン状態となる。パワーユニットオン状態では、認証が完了しており且つパワーユニット制御部の電源がオンである。従って、使用者は、パワーユニットを作動させることができる。これにより、走行が可能になる。一方、フューエルリッドボタンが操作されると、フューエルリッドロックが解除される。その結果、フューエルリッドが開く。給油が可能になる。また、シートオープンボタンが操作されると、シートロックが解除される。その結果、荷物やヘルメット等の収納と取出とが可能になる。このような鞍乗型車両では、認証が成功し且つパワーユニット制御部の電源がオフである状態で、燃料の補給や荷物の収納及び取出等の作業ができる。従って、作業時におけるパワーユニットの作動に係る装置及びパワーユニット制御部による電力消費が抑制される。
ところが、携帯機を用いた認証システムでは、物理的な鍵を用いる場合と比べると、通常、使用者による携帯機の使用頻度・操作時間が少ない。そのため、使用者が携帯機の存在を忘れ易い。また、鞍乗型車両では、通常、車室やドアを備えた自動車と異なり、使用者が容易に車両から離れることができる。そのため、認証システムにおける認証後に、使用者が燃料や荷物の取扱作業に集中し、ロックが解除されていることを忘れてしまうおそれがある。そのような使用者が携帯機を所持したまま鞍乗型車両から離れてしまう場合がある。ロックが解除された状態で使用者が鞍乗型車両から離れると、第三者によって鞍乗型車両にイタズラ等の不正アクセスがされてしまうおそれがある。即ち、防犯性が低下するおそれがある。また、シートやフューエルリッド等の開閉部が開いた状態で使用者が鞍乗型車両から離れると、例えば、シートボックス内のランプが点灯し続けるおそれがある。このように装置や機器の作動状態が継続するという事態が生じる場合がある。そのため、消費電力が増大するおそれがある。このように、防犯性の確保と消費電力の抑制とを両立する観点から見て、上述した認証システムには、改善の余地がある。
そこで、本発明者は、更に検討を行った。そして、本発明者は、以下の知見を得た。
認証後に使用者が携帯機を所持したまま鞍乗型車両から離れたか否かは、認証システムを利用することにより判定され得る。従って、認証システムの利用により、認証後に使用者が鞍乗型車両から離れた時に鞍乗型車両への不正アクセスを防止するための処理を行うことができる。認証後における限られた状況において、不正アクセスを防止するための処理を行うことにより、防犯性の確保と消費電力の抑制とを両立できる。
また、例えば、使用者は開閉部を開いた直後には、高い確率で、鞍乗型車両の近くに存在している。また、使用者は開閉部を開いた直後には、高い確率で、開閉部の開放により実行可能となった作業を行うことが予想される。そのため、使用者が開閉部を開いた直後に鞍乗型車両から離れる可能性は低い。従って、認証後における鞍乗型車両への不正アクセスを防止するための処理を認証直後から継続的に行う必要性は低い。このように、認証後の経過時間は、認証後における鞍乗型車両への不正アクセスを防止するための処理の必要性と関連する。従って、認証後の経過時間に基づいて認証後における鞍乗型車両への不正アクセスを防止するための処理を実行することにより、防犯性の確保と消費電力の抑制とを両立できる。
このように、認証後における鞍乗型車両への不正アクセスを防止するための処理は、必ずしも、認証後に常に行われる必要はない。認証後においては、上述したように、不正アクセスを防止するための処理が、限られた時間又は状況で行われても、防犯性を維持できる。時間又は状況を限定することにより、消費電力を抑制できる。これにより、防犯性の維持と、消費電力の抑制とを両立できる。本発明は、このような知見に基づいて完成した発明である。
なお、認証システムの利用に関し、従来の鞍乗型車両用認証システムと本発明の鞍乗型車両用認証システムとの相違としては、例えば、次の点がある。従来の鞍乗型車両用認証システムの中には、鞍乗型車両の走行中等に携帯機が落下した時、認証システムを利用して、携帯機の落下を使用者に報知するシステムが存在している。鞍乗型車両は、通常、車室及びドアを備えていない。従って、鞍乗型車両では、自動車と比べると、携帯機が落下して紛失してしまうという問題が生じ易い。上述した従来の鞍乗型車両用認証システムは、そのような問題を解消するためのシステムである。即ち、上述した従来の鞍乗型車両用認証システムは、使用者は鞍乗型車両の近くに存在していて、携帯機が鞍乗型車両から離れてしまう時に、使用者に極力早く警告することにより、携帯機の紛失を防止することを目的としていた。これに対して、本発明では、認証後にパワーユニットの電源をオフとしつつ鞍乗型車両に対する給油等の作業を可能とする。これにより、パワーユニットに係る消費電力が抑制される。そして、本発明では、鞍乗型車両の認証を行った後の使用者が不注意で車両から離れる可能性を、認証システムを利用して低減する。これにより、防犯性を確保しつつ、消費電力を抑制できる。このように、本発明の鞍乗型車両用認証システムは、本発明者が従来の鞍乗型車両用認証システムとは異なる、新たな発想に基づいて完成した発明である。
以下、本発明を、好ましい実施形態に基づいて図面を参照しつつ説明する。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCが搭載された鞍乗型車両10を模式的に示す側面図である。図2は、第一実施形態に係る操作部60の外観を模式的に示す正面図である。なお、図1における矢印Fは、鞍乗型車両10における前方向を示している。矢印Bは、後方向を示している。矢印Uは上方向を示している。矢印Dは下方向を示している。
図1に示す鞍乗型車両10は、自動二輪車である。鞍乗型車両10は、車体11及び2つの車輪12a,12bを備えている。車体11の車体フレーム13には、ヘッドパイプ14が備えられている。ヘッドパイプ14には、フロントフォーク16が支持されている。フロントフォーク16は、前輪12aを回転可能に支持している。フロントフォーク16は、ヘッドパイプの上方に配置されたハンドル17によって操舵可能なように、ヘッドパイプ14に支持されている。ヘッドパイプ14の前方には、ヘッドパイプ14の前方を覆うフロントカバー18が設けられている。ヘッドパイプ14の後方には、ヘッドパイプ14の後方を覆うレッグカバー19が設けられている。
レッグカバー19には、燃料タンク21の給油口(図示せず)にアクセスするためのフューエルリッド28が設けられている。フューエルリッド28は、レッグカバー19に開閉可能に設けられている。レッグカバー19には、フューエルリッド28をロックするためのリッドロック28aが設けられている。リッドロック28aがロック状態から解放されるとフューエルリッド28が開く。
鞍乗型車両10には、パワーユニット22及びバッテリ27も備えられている。パワーユニット22は、エンジン221を有する。パワーユニット22には、後輪12bが支持されている。パワーユニット22は、後輪12bを駆動することによって鞍乗型車両10を駆動する。ハンドル17には、エンジン221を始動するためのスタートスイッチ26が設けられている。
鞍乗型車両10の車体11には、運転者が着座するためのシート23が設けられている。シート23の下方には、収納室24が設けられている。シート23は、開閉可能に車体11に支持されている。鞍乗型車両10の車体11には、シート23をロックするためのシートロック23aが設けられている。シートロック23aがロック状態から解放されると、シート23を開いて収納室24内にアクセスすることができる。シート23及びフューエルリッド28は、鞍乗型車両10に設けられた開閉部の一例に相当する。開閉部は、この例に限定されず、例えば、グローブボックスのカバーであってもよい。
鞍乗型車両10は、鞍乗型車両用認証システムCを備えている。鞍乗型車両用認証システムCは、パワーユニット制御部30、携帯機40、認証制御部50、操作部60及び不正アクセス防止部70を備えている。
パワーユニット制御部30は、鞍乗型車両10に設けられている。パワーユニット制御部30は、パワーユニット22を制御する。パワーユニット制御部30は、エンジン221における燃料噴射及び点火タイミングを制御する。パワーユニット制御部30は、例えば、エンジン221に燃料を供給する燃料ポンプ(図示せず)の動作も制御する。
携帯機40は、鞍乗型車両10と物理的に別個に構成されている。携帯機40は、車体11と物理的に別個に構成されている。携帯機40は、通常、鞍乗型車両10の運転者に携帯される。携帯機40は、鞍乗型車両10の使用についての認証に用いられる。携帯機40は、携帯機40の外部から要求信号を受信すると、応答信号を送信する。携帯機40は、通信範囲A内に存在する時、認証制御部50と通信可能である。携帯機40は、通信範囲A外に存在する時、認証制御部50と通信できない。
認証制御部50は、鞍乗型車両10に設けられている。認証制御部50は、携帯機40と通信することにより、鞍乗型車両10の使用についての認証の確認動作を行う。認証制御部50は、通信範囲A内の携帯機40に無線で要求信号を送信する。認証制御部50は、携帯機40が通信範囲A内に存在する時、携帯機40と通信することにより認証を行うことができる。認証制御部50は、携帯機40が通信範囲A外に存在する時には、携帯機40との通信による認証を行うことができない。認証制御部50は、収納室24に隣接して配置されている。例えば運転者が、他の荷物とともに携帯機40を収納室24に収容してしまった場合でも、認証制御部50が携帯機40と確実に通信することができる。
通信範囲Aに関し、本実施形態では、認証制御部50から信号を送信可能な距離が、携帯機40から信号を送信可能な距離よりも短く設定されている。そのため、携帯機40が、認証制御部50から認証を行うための信号を受信できる範囲に含まれている場合、認証制御部50は、携帯機40に対して認証を行うための信号を送信できる。従って、本実施形態において、通信範囲Aは、認証制御部50が携帯機40に信号を送信可能な範囲と実質的に同じである。
操作部60は、運転者の操作を受け付ける。鞍乗型車両10は、操作部60によって受け付けられた操作に基づいて、鞍乗型車両10の各部を動作させたり、鞍乗型車両10の状態を切替えたりするように構成されている。操作部60は、鞍乗型車両10に設けられている。操作部60は、ヘッドパイプ14の後方に配置されたレッグカバー19の内部に設けられている。操作部60の一部は、レッグカバー19の外部に露出している。
図2に示すように、操作部60は、メイン操作部61及びサブ操作部81,82を備えている。メイン操作部61及びサブ操作部81,82は、鞍乗型車両10の状態を切替えるための操作を受付ける。メイン操作部61は、鞍乗型車両用認証システムCの状態を切替えるための操作を受付ける。メイン操作部61は、パワーユニット制御部30及び認証制御部50の状態を切替えるための操作を受付ける。
メイン操作部61は、押圧操作又は回転操作が行われるように構成されている。メイン操作部61の周囲には、図2に示すように、「LOCK」、「OFF」、「OPEN」及び「ON」の表示が設けられている。メイン操作部61は、メイン操作部61に対する操作により、物理的に変位する。その結果、メイン操作部61は、いずれかの表示を指す。図2では、メイン操作部61が「OPEN」を指している。各表示は、認証システムCの状態を示している。従って、メイン操作部61は、認証システムCの状態を表示する。メイン操作部61は物理的な変位により認証システムCの状態を表示するので、電力消費を抑制できる。なお、メイン操作部61の物理的な変位は、メイン操作部61が備える複数のスイッチ(図示せず)のいずれかに検知される。メイン操作部61の物理的な変位を検出したスイッチは、認証制御部50に対して信号を送信する。これにより、メイン操作部61の物理的な変位が、認証制御部50に伝達される。
「LOCK」は、ハンドルロック状態Q1に相当する。「OFF」は、オフ状態Q2に相当する。「OPEN」は、認証確認済状態Q3に相当する。「ON」は、パワーユニットオン状態Q4に相当する。なお、ハンドルロック状態Q1では、パワーユニット制御部30の電源がオフであり且つ認証制御部50による認証が行われていない。従って、ハンドルロック状態Q1は、オフ状態Q2に含まれる。ハンドルロック状態Q1は、オフ状態Q2においてハンドル17がロックされた状態である。各状態については、図4を用いて詳述する。
サブ操作部81,82は、鞍乗型車両10に設けられたフューエルリッド28及びシート23を開くための操作を受付ける。サブ操作部81,82は、押込み操作の荷重を受けて押込まれる押しボタンである。サブ操作部81,82とリッドロック28a及びシートロック23aとは、サブ操作部81,82の変位を伝えるワイヤー(図示せず)でそれぞれ接続されている。サブ操作部81,82は、荷重を加える操作によって変位することでリッドロック28a及びシートロック23a(図1参照)をロック状態から開放する。操作部60は、ハンドル17の回転を阻止するハンドルロックの機能も有している。
不正アクセス防止部70は、本実施形態では、電子ブザーである。不正アクセス防止部70は、左右方向におけるハンドル17の中央部分に設けられている。不正アクセス防止部70は、例えば、認証システムCが認証確認済状態Q3である時に実行される認証が失敗した時にブザー音を出力する。不正アクセス防止部70は、ブザー音により、使用者に、鞍乗型車両10のシート23及びフューエルリッド28が認証後にアクセス可能になっていることを報知する。これにより、使用者が鞍乗型車両10から離れる事態の発生を抑制する。その結果、第三者による鞍乗型車両10に対する不正アクセスの発生が抑制される。不正アクセスは、使用者に意図されないアクセスである。不正アクセスは、例えば携帯機40を有さない第三者によるアクセスである。なお、不正アクセス防止部70の設置位置は、特に限定されない。不正アクセス防止部70の設置位置としては、例えば、認証制御部50の近傍、操作部60の近傍などが挙げられる。
図3は、第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCの構成を模式的に示すブロック図である。
認証制御部50は、制御部51、送信部52、受信部53、受信アンテナ54、及び送信アンテナ55を備えている。認証制御部50の制御部51は、送信部52及び受信部53と接続されている。受信部53は、受信アンテナ54を介して認証制御部50の外部からの信号を受信する。送信部52は、送信アンテナ55を介して、認証制御部50の外部へ信号を送信する。送信アンテナ55は、例えば、バーアンテナである。送信アンテナ55は、例えば、磁性体からなる棒の周囲に巻線が巻かれた構成を有する。但し、送信アンテナ55の構成は、巻線を有するものに限られず、例えば基板上に形成されるパターンによって構成されてもよい。
認証制御部50の制御部51は、操作部60と接続されている。認証制御部50の制御部51は、パワーユニット制御部30と接続されている。認証制御部50の制御部51及びパワーユニット制御部30のそれぞれは、図示しない演算装置、及び記憶装置を備えている。パワーユニット制御部30及び認証制御部50のそれぞれは、演算装置が記憶装置に記憶されたプログラムを実行することによって、機能を実現している。なお、認証制御部50における制御部51、送信部52、及び受信部53は、1つの電子デバイスによって構成されていてもよく、互いに別の電子デバイスによって構成されていてもよい。
携帯機40は、携帯機送信部41、携帯機受信部42及びデータ記憶部43を備えている。携帯機送信部41及び携帯機受信部42には、図示しないアンテナが備えられている。
認証制御部50は、携帯機40と通信することによって携帯機40から受信した信号に基づいて鞍乗型車両10の使用についての認証を行う。詳細には、認証制御部50の制御部51が、操作部60の操作に応じて、送信部52に要求信号を送信させる。送信部52は、送信アンテナ55を介して、要求信号を送信する。携帯機40は、携帯機受信部42によって認証制御部50から送信されてきた要求信号を受信した場合、携帯機送信部41によって、データ記憶部43に記憶されたコードに基づく応答信号を送信する。認証制御部50の受信部53は、受信アンテナ54を介して応答信号を受信する。認証制御部50の制御部51は、受信した応答信号に基づいて、鞍乗型車両10の使用についての認証を行う。認証制御部50の制御部51は、受信した応答信号に基づくコードを制御部51に予め記憶されたコードと照合することによって認証を行う。
認証が認められた場合、認証制御部50の制御部51は、例えば、鞍乗型車両10の使用を許可する。例えば、認証制御部50の制御部51は、操作部60のサブ操作部81,82(図2参照)の操作を許容する。サブ操作部81,82は、操作が許容されると、操作によって、リッドロック28a及びシートロック23aをロック状態から開放する。これによってフューエルリッド28及びシート23を開くことができる。また、認証が認められた場合、認証制御部50の制御部51は、パワーユニット制御部30に、パワーユニット22の制御を行わせることができる。不正アクセス防止部70は、制御部51と接続されている。不正アクセス防止部70は、制御部51から送信される指令信号を受信し、ブザー音を出力する。
図4は、第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCの状態を示す状態遷移図である。鞍乗型車両用認証システムCの状態は、オフ状態Q2から、認証確認済状態Q3を経由して、パワーユニットオン状態Q4に切替え可能となっている。また、鞍乗型車両用認証システムCの状態は、オフ状態Q2から、ハンドルロック状態Q1に切替え可能となっている。
<オフ状態Q2>
オフ状態Q2は、パワーユニット制御部30の電源がオフであり、且つ認証制御部50による認証が行われていない状態である。状態Q2では、メイン操作部61が、OFFの位置(図2参照)を指す。状態Q2では、サブ操作部81、82に対する操作は許容されない。状態Q2では、シート23又はフューエルリッド28を介して鞍乗型車両10にアクセスすることは許容されない。状態Q2では、シートロック23a又はリッドロック28aを開くための操作は許容されない。状態Q2では、エンジン221を始動させることはできない。状態Q2では、鞍乗型車両10の走行はできない。状態Q2では、エンジン221を動作させるための機器の電源はオフされている。
状態Q2において、メイン操作部61に対する押圧操作により、認証制御部50は、携帯機40との通信により認証を行う。携帯機40が通信範囲A内に存在する時、認証が成功する。携帯機40が通信範囲A外に存在する時、認証が失敗する。メイン操作部61は、認証が成功した状態で、OFFの位置からOPENの位置への回転操作を受け付けるように構成されている。回転操作が行われると、認証システムCの状態が状態Q2から状態Q3に切換えられる。なお、認証が成功してから予め定められた時間が経過するまでの間に、OFFの位置からOPENの位置への回転操作が行われない場合、認証の成功は取り消される。メイン操作部61は、認証が成功していない状態では、OFFの位置からOPENの位置への回転操作を受け付けないように構成されている。メイン操作部61が回転操作を受け付けるか否かは、例えば、ソレノイド等のアクチュエータ(図示せず)によってメイン操作部61の回転が許容されるか阻止されるかが切り替えられることによって制御される。
状態Q2において、メイン操作部61に対して、OFFの位置からLOCKの位置へ向かう回転操作が行われた場合、認証システムCの状態が状態Q2から状態Q1に切換えられる。本実施形態において、認証システムCの状態が状態Q2から状態Q1に切換えられる時に、認証の成功は必要とされない。但し、本発明は、この例に限定されず、状態Q2での認証成功時に、認証システムCの状態が状態Q2から状態Q1に切り替えられることが許容されてもよい。
<認証確認済状態Q3>
認証確認済状態Q3は、パワーユニット制御部30の電源がオフであり、且つ認証制御部50と携帯機40との通信による認証が行われた状態である。状態Q3では、メイン操作部61が、OPENの位置(図2参照)を指す。状態Q3では、サブ操作部81、82に対する操作は許容される。状態Q3では、シート23又はフューエルリッド28を介して鞍乗型車両10にアクセスすることが許容される。状態Q3では、シートロック23a又はリッドロック28aを開くための操作は許容される。状態Q3では、エンジン221を始動させることはできない。状態Q3では、鞍乗型車両10の走行はできない。状態Q3では、エンジン221を動作させるための機器(例えば燃料ポンプ)の電源はオフされている。
状態Q3において、メイン操作部61に対してOPEN位置からON位置へ向かう回転操作が行われた場合、認証システムCの状態が状態Q3から状態Q4へ切り替えられる。本実施形態において、認証システムCが状態Q3から状態Q4に切換えられる時に、認証の成功は必要とされない。但し、本発明は、この例に限定されず、状態Q3での認証成功時に、認証システムCの状態が状態Q3から状態Q4に切り替えられることが許容されてもよい。
状態Q3において、メイン操作部61に対してOPEN位置からOFF位置へ向かう回転操作が行われた場合、認証システムCの状態が状態Q3から状態Q2に切り替えられる。本実施形態において、認証システムCが状態Q3から状態Q2に切換えられる時に、認証の成功は必要とされない。但し、本発明は、この例に限定されず、状態Q3での認証成功時に、認証システムCの状態が状態Q3から状態Q2に切り替えられることが許容されてもよい。
<パワーユニットオン状態Q4>
パワーユニットオン状態Q4は、パワーユニット制御部30の電源がオンであり、且つ認証制御部50と携帯機40との通信による認証が行われた状態である。状態Q4では、メイン操作部61が、ONの位置(図2参照)を指す。状態Q4では、サブ操作部81、82に対する操作は許容されない。状態Q4では、シート23又はフューエルリッド28を介して鞍乗型車両10にアクセスすることは許容されない。状態Q4では、シートロック23a又はリッドロック28aを開くための操作は許容されない。状態Q4では、エンジン221を動作させるための機器(例えば燃料ポンプ)の電源はオンされている。
状態Q4では、パワーユニット制御部30の認証が行われる。パワーユニット制御部30の認証では、携帯機40と認証制御部50との間で認証が行われ、認証制御部50とパワーユニット制御部30との間で認証が行われる。これらの認証は、例えば、データの照合により実現される。これにより、パワーユニット22が正規のパワーユニット制御部30によって制御されるか否かが判定される。パワーユニット制御部30の認証が成功した状態でスタートスイッチ26が操作されると、パワーユニット制御部30は、エンジン221を始動させる。これにより、認証システムCの状態が状態Q4から状態Q5に遷移する。
<エンジン動作状態Q5>
エンジン動作状態Q5は、パワーユニットオン状態Q4においてエンジン221が動作している状態である。エンジン動作状態Q5では、メイン操作部61は、パワーユニットオン状態Q4と同様に、ONの位置(図2参照)を指す。状態Q5では、サブ操作部81、82に対する操作は許容されない。状態Q5では、シート23又はフューエルリッド28を介して鞍乗型車両10にアクセスすることは許容されない。状態Q5では、シートロック23a又はリッドロック28aを開くための操作は許容されない。状態Q5では、鞍乗型車両10の走行が可能である。状態Q5では、エンジン221を動作させるための機器(例えば燃料ポンプ)は動作している。
状態Q4又は状態Q5において、メイン操作部61に対して、ONの位置からOPENの位置へ向かう回転操作が行われた場合、認証システムCの状態が状態Q3に戻る。本実施形態では、認証システムCの状態が状態Q4又は状態Q5から状態Q3に戻ってから予め定められた保留時間が経過するまでの間に、メイン操作部61に対して、OPENの位置からONの位置へ向かう回転操作が行われた場合、状態Q4におけるパワーユニット制御部30についての認証が省略される。例えば、携帯機40を紛失した使用者は、認証システムCの状態を認証確認済状態Q3に一旦遷移させても、認証システムCの状態を保留時間内に状態Q4に戻すことにより、パワーユニット22を動作させることができる。
<ハンドルロック状態Q1>
ハンドルロック状態Q1は、オフ状態Q2においてハンドル17がロックされている状態である。ハンドルロック状態Q1では、メイン操作部61は、オフ状態Q2と同様に、OFFの位置(図2参照)を指す。状態Q1では、鞍乗型車両10が備えるハンドルロック機構(図示せず)によりハンドル17の回転が阻止される。
状態Q1において、メイン操作部61に対する押圧操作により、認証制御部50は、携帯機40との通信により認証を行う。メイン操作部61は、認証が成功した状態で、LOCKの位置からOFFの位置への回転操作を受け付けるように構成されている。回転操作が行われると、認証システムCの状態が状態Q1から状態Q2に切換えられる。なお、図4に示す状態遷移は、本発明における状態遷移の一例である。認証システムは、認証システムの状態が状態Q2から状態Q3を経ずに状態Q4に切り替えられるように構成されていてもよい。認証システムは、認証システムの状態が状態Q2から、少なくとも状態Q3又は状態Q4のいずれかに切り替えられるように構成されてもよい。この場合であっても、認証システムの状態が状態Q3に切り替えられる時には認証が行われ、認証が成功した場合に認証システムの状態が状態Q3に切り替えられる。
図5は、第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のフローチャートである。OPEN位置での不正アクセス防止処理は、メイン操作部61がOPEN位置に変位された時に実行される処理である。図6は、第一実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のタイミングチャートである。
ステップS10において、認証制御部50は、OPEN位置のモニターを開始する。認証制御部50の制御部51は、制御部51内の記憶装置に、メイン操作部61の位置情報を記憶するように構成されている。メイン操作部61の位置情報は、メイン操作部61が指す位置が変更される毎に更新される。ステップS10において、メイン操作部61の位置情報として、「OPEN」位置を示すデータが記憶される。これにより、メイン操作部61の位置がモニターされる。
ステップS11において、認証制御部50は、タイマtのカウントを開始する。認証制御部50は、タイマtを備えている。具体的に、タイマtは、制御部51に内蔵されている。タイマtは、メイン操作部61がOPENに変位してから経過した時間を示す。
ステップS12において、認証制御部50は、タイマtがΣ[k=1,n]Pk(秒)より小さいか否かを判断する。Pkは、認証回数ごとに予め定められた時間である。kは、認証回数を表す。kの初期値は1である。nは、ステップS12の処理が行われる時点の認証回数である。Pkは、例えば、P1=5.00、P2=4.96、P3=4.92というように、認証回数の増加に応じて短くなるように設定されている。認証システムCが状態Q3に遷移した直後には、使用者が、認証システムCが状態Q3であることを記憶している可能性が高い。状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて、使用者が、認証システムCが状態Q3であることを記憶している可能性が低くなる。そこで、認証回数の増加に応じて、認証が行われるタイミングが短くなるように設定されることにより、防犯性の維持と消費電力の抑制とをより効果的に両立できる。なお、認証回数が2回の場合、Σ[k=1,2]Pk=P1+P2である。認証回数が3回の場合、Σ[k=1,3]Pk=P1+P2+P3である。タイマtがΣ[k=1,n]Pkより小さい場合(ステップS12:YES)、処理がステップS16に進む。タイマtがΣ[k=1,n]Pkより小さくない場合(ステップS12:NO)、処理がステップS13に進む。
ステップS13において、認証制御部50は、携帯機40との通信により認証を行う。認証については、既に説明済であるから、ここでの説明は省略される。携帯機40が認証制御部50の通信範囲A内に位置する場合、認証制御部50は、携帯機40との認証に成功する。携帯機40が認証制御部50の通信範囲A外に位置する場合、認証制御部50は、携帯機40との認証に失敗する。
ステップS14において、認証制御部50は、認証に成功したか否かを判断する(ステップS14)。認証が成功した場合(ステップS14:YES)、処理がステップS16に進む。認証が失敗した場合(ステップS14:NO)、処理がステップS15に進む。
ステップS15において、認証制御部50は、不正アクセス防止部70に、指令信号を出力する。不正アクセス防止部70は、指令信号に基づいて、ブザー音を出力する。ブザー音は、例えば、図6に示すように、断続的に出力される。なお、ブザー音のパターンは、特に限定されない。ブザー音は、携帯機40が通信範囲Aに戻って認証が成功するまで出力される。
ステップS16において、認証制御部50は、タイマtがT1(秒)より小さいか否かを判断する。T1は、P1よりも長い。T1は、P1より長ければ、特に限定されない。タイマtがT1より小さい場合(ステップS16:YES)、処理がステップS12に戻る。タイマtがT1より小さくない場合(ステップS16:NO)、処理がステップS17に進む。
ステップS17において、認証制御部50は、不正アクセス防止部70に、指令信号を出力する。不正アクセス防止部70は、指令信号に基づいて、所定期間、ブザー音を出力する。このように、本実施形態では、不正アクセス防止部70は、認証確認済状態Q3での経過時間tがT1以上になると、認証の状態によらず、ブザー音を出力する。鞍乗型車両10が認証確認済状態Q3で長時間放置されることは、防犯上好ましくない。そのため、携帯機40が通信範囲A内に位置するか否かに関わらず、ブザー音が出力される。使用者が鞍乗型車両10の近くにいても、認証システムCの状態が認証確認済状態Q3であることが使用者に報知される。
ステップS18において、認証制御部50は、タイマtがT2より小さいか否かを判断する。T2は、T1よりも長い。T2は、T1より長ければ、特に限定されない。タイマtがT2より小さい場合(ステップS18:YES)、処理がステップS17に戻る。タイマtがT2より小さくない場合(ステップS18:NO)、不正アクセス防止処理が終了する。このように、認証確認済状態Q3での経過時間tがT2以上になると、ブザー音の出力が停止する。消費電力が抑制される。なお、図5に示す処理が実行されている時にメイン操作部61が操作されると、当該処理は終了し、OPEN位置のモニター及びタイマtのカウントは解除される。
以上、第一実施形態の認証システムCは、認証確認済状態Q3を有している。状態Q3での消費電力は、パワーユニットオン状態Q4での消費電力よりも小さい。使用者は、認証確認済状態Q3において、消費電力を抑制しつつ、鞍乗型車両10に対する作業を行うことができる。さらに、認証制御部50が、認証確認済状態Q3において、メイン操作部61に対する操作によらず、繰り返し認証を行う。認証が失敗した場合、不正アクセス防止部70は、ブザー音を出力する。ブザー音の出力は、認証が成功するまで繰り返される。即ち、ブザー音は、使用者が鞍乗型車両10から離れるという限られた状況下において出力される。その結果、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。状態Q3では、メイン操作部61が「OPEN」位置を指している。メイン操作部61の物理的な変位により、認証システムCが状態Q3であることが表示される。ブザー音を聞いた使用者は、メイン操作部61を見ることにより、認証システムCが状態Q3であることを確認できる。消費電力を抑制しつつ、使用者に、認証システムCが状態Q3であることを効果的に認識させることができる。
<第二実施形態>
図7は、第二実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のフローチャートである。図8は、第二実施形態に係る鞍乗型車両用認証システムCにおいて実行されるOPEN位置での不正アクセス防止処理のタイミングチャートである。
ステップS10〜S11については、第一実施形態と同様である。ステップS12において、認証制御部50は、タイマtが[G×n+H×(n−1)](秒)より小さいか否かを判断する。nは、認証回数である。Gは、報知非実施期間であり、例えば、5秒である。Hは、報知実施期間であり、例えば、3秒である。このように、第二実施形態では、3秒間のブザー音の出力が、5秒の間隔を空けて、繰り返し実施される。タイマtが[G×n+H×(n−1)]より小さい場合(ステップS12:YES)、処理がステップS20に進む。タイマtが[G×n+H×(n−1)]より小さくない場合(ステップS12:NO)、処理がステップS15に進む。
ステップS15において、認証制御部50は、不正アクセス防止部70に、指令信号を出力する。不正アクセス防止部70は、指令信号に基づいて、例えば、図8に示すように、報知実施期間Hにおいて断続的にブザー音を出力する。なお、ブザー音のパターンは、断続的であれば、特に限定されない。第二実施形態では、状態Q3において使用者によるメイン操作部61に対する操作によらない認証は実行されない。ブザー音は、状態Q3における認証の状態によらずに断続的に出力される。不正アクセス防止部70は、状態Q3において、図8に示すように、ブザー音が出力される期間が、ブザー音が出力されない期間が短くなるように、ブザー音を出力する。消費電力がより効果的に抑制される。
ステップS20において、認証制御部50は、タイマtがTM(秒)より小さいか否かを判断する。TMは、G+H(秒)より長い。TMは、例えば、180秒である。タイマtがTMより小さい場合(ステップS20:YES)、処理がステップS12に戻る。タイマtがTMより小さくない場合(ステップS20:NO)、不正アクセス防止処理が終了する。なお、図7に示す処理が実行されている時にメイン操作部61が操作されると、当該処理は終了し、OPEN位置のモニター及びタイマtのカウントは解除される。
以上、第二実施形態の認証システムCによれば、認証制御部50が、認証システムCの状態が状態Q3に遷移する時に認証を行うが、状態Q3においては、認証を行わない。不正アクセス防止部70は、状態Q3における認証の状態によらず、経過時間に応じてブザー音を断続的に出力する。即ち、ブザー音は、限られた期間内において出力される。その結果、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。状態Q3では、メイン操作部61が「OPEN」位置を指している。メイン操作部61の物理的な変位により、認証システムCが状態Q3であることが表示される。ブザー音を聞いた使用者は、メイン操作部61を見ることにより、認証システムCが状態Q3であることを確認できる。消費電力を抑制しつつ、使用者に、認証システムCが状態Q3であることを効果的に認識させることができる。
第一実施形態及び第二実施形態では、不正アクセス防止部70は、電子ブザーであり、ブザー音を出力する。第一実施形態及び第二実施形態における電子ブザーは、使用者が鞍乗型車両10から離れないように促すことを主目的として、ブザー音を出力する。但し、本発明において、不正アクセス防止部は、この例に限定されない。不正アクセス防止部は、例えば、報知部であってもよく、アクセス遮断部であってもよい。報知部は、視覚的又は聴覚的な報知のための処理を行うように構成されている。視覚的な報知部としては、特に限定されず、例えば、光源、電子的表示装置が挙げられる。電子的表示装置は、特に限定されず、例えば、液晶表示装置、7セグメント表示器、ドットマトリクス表示器が挙げられる。聴覚的な報知部としては、特に限定されず、例えば、音の出力装置が挙げられる。電子ブザーは、報知部の一例である。ブザー音は、聴覚的な報知のための報知音の一例である。
前記報知部は、第一実施形態及び第二実施形態のように、使用者に対して、鞍乗型車両10から離れないように促すための報知を行うことが好ましい。しかし、本発明は、この例に限定されない。報知部は、使用者に対して、鞍乗型車両10が認証確認済状態Q3であることを認識させるための報知を行ってもよい。報知部は、使用者に対して、状態Q3において開閉部がアクセス可能であることを認識させるための報知を行ってもよい。これらの報知によっても、使用者が鞍乗型車両10から離れないように促すことができる。これにより、第三者による鞍乗型車両10に対する不正アクセスを防止又は抑制する。また、報知部は、視覚的又は聴覚的な報知により周囲の人の注目を集め、これにより、第三者による鞍乗型車両10に対する不正アクセスを防止又は抑制してもよい。アクセス遮断部は、状態Q3においてアクセス可能となった鞍乗型車両10の一部に対するアクセスを遮断するための処理を行うように構成されている。アクセス遮断部は、例えば、リッドロック28a又はシートロック23aをロックする。アクセス遮断部は、グローブボックスのカバーをロックするように構成されていてもよい。以上のように、不正アクセス防止部は、特に限定されない。例えば、次の処理を行う装置や機器は、不正アクセス防止部に該当する。前記処理は、例えば、使用者が鞍乗型車両10から離れることを防止又は抑制するための処理である。前記処理は、例えば、第三者による鞍乗型車両10に対するアクセスを禁止又は遮断するための処理である。前記処理は、例えば、第三者による鞍乗型車両10に対するアクセスを抑止するために周囲の人の注目を集めるための処理である。
第一実施形態では、状態Q3における認証の周期が、経過時間の増加につれて、徐々に短くなる。本発明において、認証確認済状態での認証の周期は、特に限定されない。認証確認済状態での認証の周期は、一定であってもよい。認証確認済状態での認証の周期は、経過時間の増加につれて、徐々に長くなってもよい。また、認証確認済状態での認証の周期は、携帯機40から送信される信号の電界強度に応じて設定されてもよい。この場合、認証制御部50は、例えば、電界強度が高いほど、認証の周期を長く設定する。言い換えれば、認証制御部50は、電界強度が弱いほど、認証の周期を短く設定する。これにより、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
第二実施形態では、状態Q3において、認証が行われずに、不正アクセス防止のための処理として、報知音が周期的に出力される。報知音出力期間は、状態Q3における経過時間tに関わらず一定である。報知音非出力期間は、状態Q3における経過時間tに関わらず一定である。不正アクセス防止部は、例えば、状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて、報知のための処理に関する単位時間当たりの消費電力が大きくなるように、報知のための処理を行ってもよい。不正アクセス防止部は、例えば、状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて音量が大きくなるように、報知音を出力してもよい。不正アクセス防止部は、状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて、[報知音出力期間/(報知音出力期間+報知音非出力期間)]が大きくなるように報知音を出力してもよい。不正アクセス防止部が光源である場合、例えば、状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて単位時間当たりの光量が大きくなるように点灯してもよい。不正アクセス防止部が光源である場合、例えば、状態Q3における経過時間tが長くなるにつれて、[光出力期間/(光出力期間+光非出力期間)]が大きくなるように点灯してもよい。これにより、防犯性を維持しつつ、消費電力を抑制できる。
本発明では、第一実施形態のように、不正アクセス防止部が、認証確認済状態における認証の状態に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。本発明では、第二実施形態のように、不正アクセス防止部が、認証確認済状態における経過時間に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。更に、本発明では、不正アクセス防止部が、認証確認済状態における経過時間と認証確認済状態における認証の状態との両方に応じて、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。例えば、認証確認済状態における経過時間が所定時間を経過し且つ認証確認済状態における認証が失敗した場合に、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。
不正アクセス防止部が、認証確認済状態における認証の状態に応じて不正アクセスを防止するための処理を行う場合、例えば、認証確認済状態において、複数回の認証が失敗した場合に、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。また、複数回連続して認証に失敗した場合に、不正アクセスを防止するための処理を行ってもよい。
第一実施形態では、認証確認済状態において認証が繰り返し行われる場合について説明したが、本発明は、この例に限定されない。本発明の好ましい実施形態において、認証制御部は、認証確認済状態において少なくとも一回の認証を行うように構成されている。なお、認証システムの状態が認証確認済状態に切り替えられる時に実行される認証は、認証確認済状態における認証に該当しない。
鞍乗型車両用認証システムCは、以下の構成を有していてもよい。鞍乗型車両用認証システムCは、送信部と、受信部と、コード照合部と、送信制御部とを有している。送信部は、鞍乗型車両10の使用許可認証用の携帯機40の落下検出を行うために、携帯機40が鞍乗型車両10の通信範囲A内に位置しているか否かを確認するための要求信号を携帯機40に対して所定の送信周期で送信するように構成されている。送信部は、例えば、制御部51、送信部52及び送信アンテナ55によって構成される。受信部は、要求信号を受信した携帯機40から送信された応答信号を受信するように構成されている。応答信号は、認証のためのコードを含む。受信部は、例えば、制御部51、受信部53及び受信アンテナ54によって構成される。コード照合部は、受信部により受信されるコードの照合を行うように構成されている。認証制御部50は、携帯機40との通信による認証においてコードの照合を行う時、コード照合部として機能する。送信制御部は、要求信号の送信周期を鞍乗型車両10の状況に応じて変化させるように構成されている。認証制御部50は、鞍乗型車両10の状況に応じて要求信号の送信周期を変化させる時、送信制御部として機能する。
認証制御部50が携帯機40との間で認証を行う時、コード照合部によってコードの照合が行われる。従って、コード照合部がコードの照合を行うタイミングは、認証制御部50が携帯機40との間で認証を行うタイミングと実質的に合致する。コード照合部がコードの照合を行うタイミングは、鞍乗型車両10の状況に応じたタイミングであれば、特に限定されない。コード照合部がコードの照合を行うタイミングとしては、例えば、車両の速度、エンジン回転数、ギアポジション、積算走行距離、区間走行距離、スロットル開度、車輪の回転速度、鞍乗型車両の位置情報、バッテリ電圧が挙げられる。積算走行距離は、オドメータの値である。区間走行距離は、トリップメータの値である。位置情報は、例えば、GPS等の衛星測位システムにより得られる。
以上、この発明の好ましい実施形態について説明されたが、この発明の範囲および精神を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能であることは明らかである。この発明の範囲は、添付されたクレームのみによって限定される。
10 鞍乗型車両
11 車体
12a,12b 車輪
13 車体フレーム
14 ヘッドパイプ
16 フロントフォーク
17 ハンドル
18 フロントカバー
19 レッグカバー
21 燃料タンク
22 パワーユニット
221 エンジン
23 シート
23a シートロック
24 収納室
26 スタートスイッチ
27 バッテリ
28 フューエルリッド
28a リッドロック
30 パワーユニット制御部
40 携帯機
41 携帯機送信部
42 携帯機受信部
43 データ記憶部
50 認証制御部
51 制御部
52 送信部
53 受信部
54 受信アンテナ
55 送信アンテナ
60 操作部
61 メイン操作部
70 不正アクセス防止部
81,82 サブ操作部
C 鞍乗型車両用認証システム

Claims (9)

  1. 鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記認証システムは、
    鞍乗型車両に設けられ且つ前記鞍乗型車両を駆動するためのパワーユニットを制御するように前記鞍乗型車両に設けられたパワーユニット制御部と、
    前記鞍乗型車両と物理的に別個に構成され、無線通信を介した前記鞍乗型車両の使用についての認証に用いられる携帯機と、
    前記鞍乗型車両に設けられ、前記携帯機と通信することにより、前記鞍乗型車両の使用についての認証を行う認証制御部と、
    前記鞍乗型車両に設けられ、前記認証システムの状態を、少なくともオフ状態、認証確認済状態及びパワーユニットオン状態のいずれかの状態に切り替えるための操作を受け付けるとともに、前記認証システムの状態が、少なくとも前記オフ状態、前記認証確認済状態及び前記パワーユニットオン状態のいずれかの状態であることを前記操作により生じる物理的な変位により表示するように構成され、前記オフ状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われていない状態であり、前記認証確認済状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオフであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われた状態であり、前記パワーユニットオン状態は、前記パワーユニット制御部の電源がオンであり且つ前記認証制御部と前記携帯機との通信による認証が行われた状態である、メイン操作部と、
    前記認証確認済状態における経過時間及び前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行される認証の状態の少なくとも一方に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成された不正アクセス防止部と
    を備える。
  2. 請求項1に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記メイン操作部に対する操作によらず、前記携帯機との通信により前記認証を行うように構成され、
    前記不正アクセス防止部は、少なくとも前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行された認証の状態に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
  3. 請求項1又は2に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記携帯機との通信による認証を繰り返し行うように構成され、
    前記不正アクセス防止部は、少なくとも前記認証確認済状態において前記認証制御部により実行される認証の状態に応じて、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
  4. 請求項1に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記不正アクセス防止部は、前記認証確認済状態における経過時間に応じて、前記認証の状態に関わらず、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理を行うように構成されている。
  5. 請求項に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記認証制御部は、前記認証確認済状態において、前記メイン操作部に対する操作が行われない状況下では前記認証を行わないように構成されている。
  6. 請求項1〜のいずれか1に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記不正アクセス防止部は、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理として、視覚的又は聴覚的な報知のための処理を行うように構成されている。
  7. 請求項1〜のいずれか1に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記不正アクセス防止部は、前記鞍乗型車両に対する不正アクセスを防止するための処理として、前記認証後にアクセス可能となった前記鞍乗型車両の一部に対するアクセスを遮断するための処理を行うように構成されている。
  8. 請求項7に記載の鞍乗型車両用認証システムであって、
    前記鞍乗型車両の一部は、前記鞍乗型車両に設けられた開閉部であり、
    前記開閉部は、前記開閉部が開放されている時に前記開閉部を介して前記鞍乗型車両へのアクセスが可能になるように構成され、前記認証確認済状態において開放可能であり、前記オフ状態及び前記パワーユニットオン状態において開放されないように構成されている。
  9. 鞍乗型車両であって、
    前記鞍乗型車両は、
    前記鞍乗型車両を駆動するためのパワーユニットと、
    請求項1〜のいずれか1に記載の鞍乗型車両用認証システムと
    を備える。
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