JP6227485B2 - 内燃機関のカバー構造 - Google Patents
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また、第2オイル誘導部が他端から第1オイル誘導部に繋がる一端に向けて下方へ傾斜しているので、第1オイル誘導部やカバー部材の内面から第2オイル誘導部に到達したオイルは、自重により第1オイル誘導部と第2オイル誘導部との成す角部へ向けて流れる。
これにより、第1オイル誘導部やカバー部材の内面に沿って流れてきたオイルは、カバー部材の内面から離間した位置で、前記角部のうち内燃機関本体側に位置する先端から駆動輪におけるタイミングチェーンとの噛込部へと落下することになる。
したがって、駆動輪を潤滑するオイルを安定的に確保できるとともに、カバー部材の内面に沿って流れてきたオイルを第2オイル誘導部で捕捉して駆動輪の潤滑に使用できる。
また、第1オイル誘導部と第3オイル誘導部とを第2オイル誘導部で繋ぐので、カバー部材の剛性を高めることができる。
また、先端辺に到達したオイルは、先端辺に沿って第1オイル誘導部へ向けて流れ、角部に集められることになる。
なお、略同一とは、完全に同一である場合と、同一とみなせる程度の場合の両方を含む概念である。
また、オイル誘導凹部は、第1オイル誘導部又は第3オイル誘導部へ向けて下り傾斜しているので、捕捉されたオイルは、自重により第1オイル誘導部又は第3オイル誘導部へ誘導されやすくなる。
また、第2カバー部材側ボス部が内燃機関本体に当接しており、補強リブの一端が第2カバー部材側ボス部に繋がっているため、エンジンマウントの荷重を一層好適に支えることができる。
図1(a)及び(b)に示すように、エンジンEは、例えば、車体に横置きされたDOHC形式の直列型エンジンである。エンジンEは、エンジン本体10と、タイミングトレーン機構20と、チェーンケース30と、を主に備える。
内燃機関本体たるエンジン本体10は、図2に示すように、シリンダブロック11と、ロアブロック12と、シリンダヘッド13と、ヘッドカバー14と、オイルパン15と、を有する。
シリンダブロック11は、図示は省略するが、主にシリンダボアとクランクケースとを構成する部材である。シリンダブロック11の内部には、ピストン、コンロッド、クランクシャフト16等が収容される。
ロアブロック12は、シリンダブロック11と共にクランクケースを構成する部材であり、シリンダブロック11の下方に配置される。クランクシャフト16の端部は、シリンダブロック11の側壁11aとロアブロック12の側壁12aとの間に回転可能に挟持される。
シリンダヘッド13は、シリンダブロック11と共に燃焼室を構成する部材であり、シリンダブロック11の上方に配置される。シリンダヘッド13の内部には、図示は省略するが、燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートが形成されると共に、吸気ポート及び排気ポートを開閉するための吸気バルブ及び排気バルブやロッカアーム等が配置される。また、シリンダヘッド13の上方には、2本のカムシャフト17が配置される。カムシャフト17は、吸気側カムシャフト18及び排気側カムシャフト19を構成する。吸気側カムシャフト18及び排気側カムシャフト19は、互いに軸方向が平行となるように並設される。
第2締結用ボス部13dは、後記するチェーンケース30の第2締結用ボス部39bにボルト(図示省略)で固定される有底円筒状の部分である。
第3締結用ボス部13eは、後記するチェーンケース30の第3締結用ボス部39cにボルト(図示省略)で固定される有底円筒状の部分である。
各締結用ボス部13c−13eは、シリンダヘッド13の側壁13aの内面(チェーンケース30側面)からチェーンケース30側へ所定長だけ突出して形成され、その突出端面がチェーンケース30の各締結用ボス部39a−39cの突出端面に当接する。
ヘッドカバー14は、シリンダヘッド13の上部を閉塞して動弁室を構成する蓋状の部材であり、シリンダヘッド13の上方に配置される。吸気側カムシャフト18及び排気側カムシャフト19の端部は、ヘッドカバー14の側壁14aに回転可能に固定される。
オイルパン15は、エンジンE内の各部を潤滑して落下してくるオイルを受け止めるための部材であり、ロアブロック12の下方に配置される。オイルパン15の内部には、エンジンE内の各部にオイルを圧送するためのオイルポンプ15aが配置される。オイルポンプ15aのポンプ駆動軸15bの一端側は、オイルパン15の側壁15cから突出している。
タイミングトレーン機構20は、クランクシャフト16の回転力をポンプ駆動軸15bとカムシャフト17とに伝達する機構である。
タイミングトレーン機構20は、クランクスプロケット21と、カムスプロケット22A,22Bと、オイルポンプ用スプロケット23と、カム用タイミングチェーン24と、オイルポンプ用タイミングチェーン25と、可動シュー26Aと、第1固定シュー26Bと、第2固定シュー26Cと、第1油圧式テンショナ装置27と、シュー28と、第2油圧式テンショナ装置29と、を主に備える。
駆動輪たるクランクスプロケット21は、エンジン本体10の側面から突出したクランクシャフト16の一端側に固定され、クランクシャフト16と一体的に回転可能に構成された歯車部材である。クランクスプロケット21は、径の大きい第1ギア部21aと、径の小さい第2ギア部21bと、を備える。第1ギア部21aは、第2ギア部21bよりもエンジン本体10側に配設される。なお、本実施形態では、クランクスプロケット21(クランクシャフト16)は、図2における時計回り方向に回転する。
従動輪たるカムスプロケット22A,22Bは、エンジン本体10の側面から突出した2本のカムシャフト17の一端側に夫々固定され、カムシャフト17と一体的に回転可能に構成された歯車部材である。カムスプロケット22Aは、吸気側カムシャフト18に連結され、カムスプロケット22Bは、排気側カムシャフト19に連結される。カムスプロケット22A,22Bの回転に伴って、吸気側カムシャフト18及び排気側カムシャフト19が回転することにより、吸気バルブ及び排気バルブが所定のタイミングで開閉する。
タイミングチェーンたるカム用タイミングチェーン24は、クランクシャフト16の回転力をカムシャフト17に伝達する無端状のチェーンであり、クランクスプロケット21の第2ギア部21bとカムスプロケット22A,22Bとの間に掛け渡される。
可動シュー26Aは、カム用タイミングチェーン24の緩み側(図2の左側)に摺接し、カム用タイミングチェーン24をガイドする弓状の長尺部材である。可動シュー26Aは、上端側がシリンダヘッド13の側壁13aに揺動自在に固定される。可動シュー26Aの下端側は、第1油圧式テンショナ装置27によってカム用タイミングチェーン24に向かって付勢される。
第1固定シュー26Bは、カム用タイミングチェーン24の張り側の部位(図1の右側の部位)に摺接し、カム用タイミングチェーン24をガイドする直線状の長尺部材である。第1固定シュー26Bは、シリンダブロック11の側壁11a及びシリンダヘッド13の側壁13aに跨って複数のボルトB,Bで固定される。
第2固定シュー26Cは、カムスプロケット22A,22Bの上方に配置され、カム用タイミングチェーン24に摺接し、カム用タイミングチェーン24をガイドする直線状の部材である。第2固定シュー26Cは、ヘッドカバー14に固定される。
第1油圧式テンショナ装置27は、可動シュー26Aをカム用タイミングチェーン24に向かって付勢することにより、カム用タイミングチェーン24の張力を略一定に調節する装置である。第1油圧式テンショナ装置27は、可動シュー26Aに当接する当接部27aと、ロアブロック12の側壁12aに固定されたハウジング27bと、ハウジング27bから突出して当接部27aを押圧するプランジャ27cと、を有する。
オイルポンプ用スプロケット23は、オイルパン15の側壁15cから突出したポンプ駆動軸15bに固定された歯車部材である。この場合、オイルポンプ用スプロケット23の回転に伴ってポンプ駆動軸15bが回転することにより、オイルポンプ15aが駆動し、高圧のオイルがオイル供給通路(図示省略)を通ってエンジン本体10内の各所に供給される。
オイルポンプ用タイミングチェーン25は、クランクシャフト16の回転力をポンプ駆動軸15bに伝達する無端状のチェーンであり、クランクスプロケット21の第1ギア部21aとオイルポンプ用スプロケット23との間に掛け渡される。
シュー28は、オイルポンプ用タイミングチェーン25の緩み側(図2の右側)に当接する部材である。シュー28の下端は、第2油圧式テンショナ装置29に揺動自在に固定される。
第2油圧式テンショナ装置29は、シュー28をオイルポンプ用タイミングチェーン25に向かって付勢することにより、オイルポンプ用タイミングチェーン25の張力を略一定に調節する装置である。第2油圧式テンショナ装置29は、ロアブロック12の側壁12aに固定されたハウジング29aと、ハウジング29aから突出してシュー28を押圧するプランジャ29bと、ハウジング29aに形成される中空部(図示省略)に収容されるリリーフバルブ29cと、を備える。
図1に戻り、カバー部材たるチェーンケース30は、エンジン本体10の一側面に固定されており、カム用タイミングチェーン24を外側から覆う部材である。すなわち、チェーンケース30は、エンジン本体10との間でタイミングトレーン室S(図1(b)参照)を形成し、カム用タイミングチェーン24を覆っている。
チェーンケース30は、図3乃至図5に示すように、断面視コ字状を呈する部材であって、幅方向(前後方向)に互いに離間する一対の側縁部31,32と、側縁部31,32を繋ぐ壁部33と、を主に備える。
側縁部31,32は、壁部33の幅方向両端部からエンジン本体10に向けて突出して形成され、エンジン本体10に当接固定される部分である。側縁部31,32には、その延在方向に沿って、複数のボルト挿通孔31a,32aが間隔を空けて貫通して形成される。ボルト挿通孔31a,32aは、エンジン本体10のボルト挿通孔10a(図2参照)に対応する位置に設けられる。
壁部33は、図3及び図4に示すように、可変バルブ用ボス部36と、オイル通路用溝部38と、オイル通路用ボス部35と、第1締結用ボス部39a−第3締結用ボス部39cと、エンジンマウント取付部34と、複数のリブ40,40と、オイル誘導凹部46と、を主に有する。なお、以下の説明では、壁部33のうちエンジン本体10に対向する面のことを「内面33b」といい、内面33bの反対側の面のことを「外面33c」という。
可変バルブ用ボス部36は、吸気側カムシャフト18に対応する可変バルブタイミング機構(カムスプロケット)22Aを制御する油圧制御弁(図示省略)が挿入される略卵状の孔部36dを有する部分である。可変バルブ用ボス部36は、壁部33の上端側であって、幅方向中央部に設けられる。なお、油圧制御弁は、可変バルブ用ボス部36の孔部36dを介して、シリンダヘッド13(図2参照)に取り付けられる。
オイル通路用溝部38は、可変バルブ用ボス部36に対し後斜め下方に設けられており、シリンダヘッド13の側壁13aに接合されることによって、当該オイル通路用溝部38と側壁13aとの間に油路を構成する。
オイル通路用ボス部35は、オイル通路用溝部38に対し前方に離間して設けられる。オイル通路用ボス部35の外面(外面33cのうちオイル通路用ボス部35に対応する部位)には、吸気側カムシャフト18に対応するバルブリフト可変機構を制御する油圧制御弁(図示省略)が取り付けられる。オイル通路用ボス部35は、エンジン本体10に液密に接合されることによって、エンジン本体10と油圧制御弁との間に油路を構成する。オイル通路用ボス部35は、エンジン本体10と油圧制御弁との間で作動油の受け渡しを行う機能を備える。オイル通路用ボス部35は、側縁部32に隣接している。
第1締結用ボス部39a、第2締結用ボス部39b、及び、第3締結用ボス部39cは、図4に示すように、エンジン本体10の一側面にボルト(図示省略)で固定される円筒状の部分である。各締結用ボス部39a−39cは、壁部33の内面33bからエンジン本体10へ所定長だけ突出して形成され、その突出端面がエンジン本体10の一側面に当接する。各締結用ボス部39a−39cは、可変バルブ用ボス部36及びオイル通路用溝部38の周囲に互いに間隔を空けて設けられる。第1締結用ボス部39a−第3締結用ボス部39cは、互いに連結リブ48で連結され、可変バルブ用ボス部36とオイル通路用溝部38を囲むように配置される。第2カバー部材側ボス部たる第3締結用ボス部39cは、エンジンマウント取付部34に対し前斜め下方に離間して設けられる(図3参照)。
エンジンマウント取付部34は、図3に示すように、可変バルブ用ボス部36の孔部36dの後方に設けられ、エンジンマウント(図示省略)が取り付けられる部分である。エンジンマウント取付部34は、壁部33の外面33cの上端側であって、側縁部31の近傍に設けられる。エンジンマウント取付部34は、壁部33の外面33cからエンジン本体10側から離間する方向へ突出している。図3の形態においては、エンジンマウント取付部34にエンジンマウントブラケットを一体に形成している。図示は省略するが、エンジンマウント取付部34とエンジンマウントブラケットを別体に形成してもよい。なお、エンジンマウント取付部34とエンジンマウントブラケットを一体に形成する形態は、エンジンEとして自然吸気エンジンを用いる場合に使用される。一方、エンジンマウント取付部34とエンジンマウントブラケットを別体に形成する形態は、エンジンEとして過給エンジンを用いる場合に使用される。
リブ40は、図4及び図5に示すように、壁部33の内面33bからエンジン本体10へ突出しており、シリンダ軸線方向、直交方向、上下方向、及び、前後方向等に沿って複数形成される。
リブ40は、第1リブ41と、第2リブ42と、第3リブ43と、第4リブ44と、第5リブ45と、を主に有する。
中間リブ部41cは、2つのボス部41a,41a同士の間に形成された部位である。中間リブ部41cは、シリンダ軸線方向において、可動シュー26Aの揺動側(当接部27a側)に近い部位に設けられる(図2及び図4参照)。中間リブ部41cは、第1リブ41のうち最も低く形成される。これにより、カム用タイミングチェーン24に伸びが発生し、第1油圧式テンショナ装置27及び可動シュー26Aによって押圧されたときには、カム用タイミングチェーン24と第1リブ41の中間リブ部41cが干渉するのを回避できる。
図6に示すように、第2オイル誘導部たる第2リブ42は、第1リブ41と第3リブ43とに跨って設けられたリブである。第2リブ42は、第1リブ41の下端近傍に設けられる。第2リブ42は、第1リブ41及び第3リブ43と交差する方向に沿って延在している。第2リブ42は、オイルを内面33bから離間する方向へ誘導する機能を備える。第2リブ42は、第1リブ41に接するリブ側端辺42bと、内面33bに接する内面側端辺42cと、第1リブ41と第3リブ43とを繋ぐ先端辺42aとによって、平面視において、三角形状を呈する。第2リブ42の内面33bからの突出量は、第3リブ43から第1リブ41へ向かうにつれて漸増している。換言すると、第2リブ42の先端辺42aは、第3リブ43から第1リブ41へ向かうにつれてエンジン本体10側に近付くように傾斜している。
図3及び図9に示すように、壁部33のうちエンジンマウント取付部34に隣接する部位には、エンジン本体10側から離間する方向へ凹む凹部37が形成される。エンジンマウント凹部たる凹部37は、エンジンマウント取付部34から側縁部32近傍に亘って延在している。第3リブ43、第4リブ44、及び、第5リブ45は、凹部37上に延在している。第3リブ43、第4リブ44、及び、第5リブ45は、エンジンマウント取付部34近傍の剛性を高める機能を備える。第3締結用ボス部39cは、凹部37上に位置している。なお、エンジンマウント取付部34とエンジンマウントブラケットを別体に形成する場合には、凹部37を省略乃至縮小できる。
図4に示すように、オイル誘導凹部46は、エンジン本体10から離間する方向に凹む凹状かつ三角状の部位である。オイル誘導凹部46は、第1リブ41と第3リブ43との間に複数(4つ)設けられる。複数のオイル誘導凹部46は、シリンダ軸線方向に互いに間隔を空けて設けられる。オイル誘導凹部46は、第2リブ42の上方に位置しているとともに、第4リブ44の下方に位置している。オイル誘導凹部46の下面46aは、エンジンEの車載状態において、第1リブ41又は第3リブ43へ向けて下り傾斜している。オイル誘導凹部46は、第1リブ41や第3リブ43に沿って流れずに内面33bに沿って流れてきたオイルを捕捉する機能を備える。また、オイル誘導凹部46は、捕捉したオイルを第1リブ41又は第3リブ43へ向けて誘導する機能も備える。
なお、図10では、説明の便宜上、第1リブ41−第4リブ44及びオイル誘導凹部46等をエンジン本体10に投影して描いている。図11では、説明の便宜上、クランクシャフト16、クランクスプロケット21の第2ギア部21b、及び、カム用タイミングチェーン24を描いている。図12では、オイルをドットハッチングで描いている。
第1リブ41に到達したオイルは、第1リブ41に沿って下方へ流れ、第2リブ42に到達する。
第1リブ41に到達したオイルは、第1リブ41に沿って下方へ流れ、第2リブ42に到達する。
第1リブ41と第3リブ43との間の内面33bに沿って下方へ流れたオイルは、オイル誘導凹部46内に流入する。
下面46aは、第1リブ41又は第3リブ43へ向けて下り傾斜しているので、下面46aに到達したオイルの一部は、下面46aに沿って第1リブ41又は第3リブ43へ向けて流れる。第1リブ41又は第3リブ43に到達したオイルは、第1リブ41又は第3リブ43に沿って下方へ流れ、第2リブ42に到達する。
一方、下面46aに到達したオイルの一部は、各オイル誘導凹部46の下面46aを乗り越えて下方へ流れ、第2リブ42に到達する。
また、第2リブ42の先端辺42aは、第3リブ43から第1リブ41へ向かうにつれてエンジン本体10側に近付くように傾斜しているので、先端辺42aに到達したオイルは、先端辺42aに沿って第1リブ41へ向けて流れ、角部47に集められる。
また、角部47の先端は、クランクスプロケット21の直上に位置しているので、角部47に到達したオイルは、内面33bから離間した位置で、角部47の先端からクランクスプロケット21へと落下する。
そして、オイルは、クランクスプロケット21とカム用タイミングチェーン24との噛込部を潤滑することになる。
つまり、本実施形態では、第2リブ42が内面33bからエンジン本体10へ向けて突出しているとともに第1リブ41と交差しているので、オイルが内面33bから離間する方向へ流れることになる。
また、第2リブ42が第1リブ41へ向けて下り傾斜しているので、オイルが角部47に集められることになる。
さらに、第1リブ41の下リブ部41dが内面33bからクランクスプロケット21の直上まで突出するとともに、第2リブ42の一端が下リブ部41dと略同一の高さを有するので、角部47に集められたオイルが角部47の先端からクランクスプロケット21へ確実に誘導されることになる。
特に、本実施形態では、チェーンケース30の内面33bに沿って流れてきたオイルを第2リブ42で捕捉してクランクスプロケット21の潤滑に使用できる点で技術的意義を有している。
また、本実施形態によれば、オイル誘導凹部46が第1リブ41又は第3リブ43に向けて下方へ傾斜しているので、捕捉されたオイルは、自重により第1リブ41又は第3リブ43へ誘導されやすくなる。
また、本実施形態によれば、第5リブ45がエンジンマウントの側面に沿って延びているとともに、第5リブ45の一端が第3締結用ボス部39cに繋がっているので、エンジンマウントの荷重を一層好適に支えることができる。
さらに、本実施形態によれば、第4リブ44が凹部37と第5リブ45に交差しているので、チェーンケース30のエンジンマウント取付部34近傍の剛性を高めることが可能となり、エンジンマウントの荷重を一層好適に支えることができる。
S タイミングトレーン室
10 エンジン本体(内燃機関本体)
20 タイミングトレーン機構
21 クランクスプロケット(駆動輪)
22A,22B カムスプロケット(従動輪)
24 カム用タイミングチェーン
30 チェーンケース(カバー部材)
33b 内面
34 エンジンマウント取付部
37 凹部(エンジンマウント凹部)
39c 第3締結用ボス部(第2カバー部材側ボス部)
40 リブ
41 第1リブ(第1オイル誘導部)
41a ボス部(第1カバー部材側ボス部)
41d 下リブ部
42 第2リブ(第2オイル誘導部)
43 第3リブ(第3オイル誘導部)
44 第4リブ(第4オイル誘導部)
45 第5リブ(補強リブ)
46 オイル誘導凹部
47 角部
Claims (9)
- 内燃機関本体に設けられた駆動輪及び従動輪と、
前記駆動輪及び前記従動輪に掛け渡された無端状のタイミングチェーンと、
前記内燃機関本体との間でタイミングトレーン室を形成して前記タイミングチェーンを覆うカバー部材と、
を備えた内燃機関のカバー構造であって、
前記カバー部材は、
当該カバー部材の内面から前記内燃機関本体に向けて突出し、前記タイミングチェーンの内側に設けられ、前記従動輪側から前記駆動輪における前記タイミングチェーンとの噛込部近傍へ延在する第1オイル誘導部と、
前記内面から前記内燃機関本体に向けて突出し、前記第1オイル誘導部の噛込部側の端部近傍に設けられ、オイルを前記内面から離間する方向へ誘導する第2オイル誘導部と、を備え、
前記第2オイル誘導部は、一端が前記第1オイル誘導部に繋がっており、他端から前記第1オイル誘導部に繋がる一端に向けて下方へ傾斜し、
前記第1オイル誘導部と前記第2オイル誘導部とで構成される角部を有しており、
前記角部のうち前記内燃機関本体側に位置する先端は、前記駆動輪における前記タイミングチェーンとの噛込部の直上に位置していることを特徴とする内燃機関のカバー構造。 - 前記カバー部材は、
前記内面に設けられ、前記従動輪側から前記駆動輪における前記タイミングチェーンとの噛離部側へ延在する第3オイル誘導部をさらに備え、
前記第3オイル誘導部は、前記第1オイル誘導部に対して離間して設けられ、
前記第2オイル誘導部は、他端が前記第3オイル誘導部に繋がっており、前記第1オイル誘導部と前記第3オイル誘導部とに跨って設けられ、
前記第2オイル誘導部は、前記第1オイル誘導部に接する第1オイル誘導部側端辺と、前記内面に接する内面側端辺と、前記第1オイル誘導部と前記第3オイル誘導部とを繋ぐ先端辺とによって、平面視において三角形状を呈し、
前記先端辺は、前記第3オイル誘導部から前記第1オイル誘導部へ向かうにつれて前記内燃機関本体側に近付くように傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記第1オイル誘導部の噛込部側の端部は、前記内面から前記駆動輪の直上まで突出し、
前記第2オイル誘導部の一端は、前記第1オイル誘導部の噛込部側の端部と略同一の高さを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記カバー部材は、
前記内面から前記内燃機関本体に向けて突出し、前記第2オイル誘導部の上方に設けられた第4オイル誘導部をさらに備え、
前記第4オイル誘導部は、一端が前記第1オイル誘導部に繋がっており、他端から前記第1オイル誘導部に繋がる一端に向けて下方へ傾斜していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記第4オイル誘導部は、前記内面のうち当該第4オイル誘導部と隣接する部位よりも高く形成されていることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のカバー構造。
- 前記カバー部材は、
前記第1オイル誘導部と前記第3オイル誘導部との間に設けられ、前記内燃機関本体から離間する方向に凹むオイル誘導凹部をさらに備え、
前記オイル誘導凹部は、前記第1オイル誘導部又は前記第3オイル誘導部へ向けて下り傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記第1オイル誘導部は、前記内燃機関本体に当接する第1カバー部材側ボス部を有し、
前記第1カバー部材側ボス部は、前記第1オイル誘導部の噛込部側の端部寄りに設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記カバー部材は、
エンジンマウントが取り付けられるエンジンマウント取付部と、
前記エンジンマウント取付部に隣接して設けられ、前記内燃機関本体から離間する方向へ凹むエンジンマウント凹部と、
前記エンジンマウント凹部上に設けられ、前記内面から前記内燃機関本体に向けて突出し、前記内燃機関本体に当接する第2カバー部材側ボス部と、
前記エンジンマウント凹部上に設けられ、前記第2カバー部材側ボス部に一端が繋がっている補強リブをさらに備えることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の内燃機関のカバー構造。 - 前記第4オイル誘導部は、前記エンジンマウント凹部と前記補強リブに交差していることを特徴とする請求項8に記載の内燃機関のカバー構造。
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JP2014113424A JP6227485B2 (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 内燃機関のカバー構造 |
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