JP6404764B2 - ローラー式チェーンテンショナ装置 - Google Patents

ローラー式チェーンテンショナ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6404764B2
JP6404764B2 JP2015081460A JP2015081460A JP6404764B2 JP 6404764 B2 JP6404764 B2 JP 6404764B2 JP 2015081460 A JP2015081460 A JP 2015081460A JP 2015081460 A JP2015081460 A JP 2015081460A JP 6404764 B2 JP6404764 B2 JP 6404764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam chain
guide wheel
cylinder
sprocket
cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015081460A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016070487A (ja
Inventor
信二 久我
信二 久我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Publication of JP2016070487A publication Critical patent/JP2016070487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6404764B2 publication Critical patent/JP6404764B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

本発明は、ガイドホイール及びガイドレールを備えたローラー式チェーンテンショナ装置に関する。
従来、内燃機関のカムチェーンのチェーンテンショナ装置として、カムチェーンに緊張を与えるテンションスプロケット、ガイドホイール及びカムチェーン係合スプロケットの3部品によって、カムチェーンの弛み取り及び案内を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなチェーンテンショナ装置においては、カムチェーンの回動経路を決めているのが上記した3部品による合計4箇所の接触点である。このため、オイルの潤滑が不足することになると、カムチェーンと上記した各スプロケット、ガイドホイールとの噛み合い音が大きくなるなどに対して騒音対策のために、カムチェーンへの高い潤滑要求が求められていた。
特許第5171343号公報
しかしながら、前述のようなガイドホイールは、上下でカムチェーンに噛み込む構造となっているため、カムチェーンに付着したオイルが、下方のガイドホイールとの噛み込み位置で、シリンダブロックのカムチェーンチャンバの中に落下するものがあり、このような噛み込み箇所からその先のクランクシャフトの駆動スプロケット側に到達できるオイル量を確保するためには、例えば、カムチェーンへの潤滑箇所を増やすなどの対策が必要となり、エンジンの改造範囲が大きくなるおそれがあるため、エンジンの改造範囲を最小限に抑えながら、ガイドホイールで落下するオイルを回収できて潤滑性を向上できる構造が要求されていた。
本発明の目的は、エンジンの改造範囲を最小限に抑えながら、カムチェーンのオイルの保持性を高めて潤滑性の向上が図れるローラー式チェーンテンショナ装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、内燃機関(35)が、クランクシャフト(50)を回転自在に支持するクランクケース(51)と、前記クランクケース(51)に取付けられたシリンダブロック(61)と、前記シリンダブロック(61)に取付けられてカムシャフト(101)を回転自在に支持するシリンダヘッド(62)とを備え、前記クランクシャフト(50)の回転を前記カムシャフト(101)に伝達するために、前記クランクシャフト(50)に設けられた駆動スプロケット(144)と、前記カムシャフト(101)に設けられた従動スプロケット(124)とにカムチェーン(126)が巻き掛けられ、前記カムチェーン(126)の緩み側をガイドホイール(146)で案内するとともにテンションスプロケット(156)で押圧することで弛みを無くすローラー式チェーンテンショナ装置において、前記ガイドホイール(146)は、前記従動スプロケット(124)よりも小径に形成され、前記テンションスプロケット(156)の押圧側とは逆側の前記カムチェーン(126)内面側に配置されるともに、前記カムチェーン(126)の緩み側にのみ当接するように前記内燃機関(35)のシリンダ軸線(61b)に対して前記ガイドホイール(146)の回転中心を偏倚させて配置され、前記カムチェーン(126)の張り側の外面側に、前記ガイドホイール(146)に対して前記シリンダ軸線(61b)に直交する方向に重なる範囲で、前記カムチェーン(126)をガイドするガイドレール(147)が設けられることを特徴とする。
上記構成において、前記内燃機関(35)は、車両搭載状態でシリンダ部(52)の前記シリンダ軸線(61b)が略水平に延びるように配置され、前記ガイドレール(147)が前記シリンダ軸線(61b)に沿うように配置され、前記ガイドレール(147)が前記ガイドホイール(146)の下方に配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ガイドホイール(146)は、側面視で、前記シリンダブロック(61)と前記シリンダヘッド(62)との接合面に重ならない範囲で、前記シリンダブロック(61)の前記シリンダヘッド(62)寄りに偏倚されて配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記シリンダヘッド(62)は、側面視で、前記シリンダ軸線(61b)の上方側に吸気通路(100b)が形成され、前記シリンダ軸線(61b)の下方側に排気通路(100c)が形成され、前記ガイドホイール(146)が側面視で前記シリンダ軸線(61b)に対して上方寄りに偏倚して配置されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ガイドレール(147)の前記カムチェーン(126)が当接する面の両側部には、前記カムチェーン(126)の側面に沿って延びるガイド壁(147c)が形成されていても良い。
また、上記構成において、前記ガイドレール(147)の前記ガイド壁(147c)は、前記従動スプロケット(124)と前記カムチェーン(126)の張り側との噛み込み終了位置(169)から、前記駆動スプロケット(144)と前記カムチェーン(126)の張り側との噛み込み開始位置(168)に至るように連続して形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ガイドホイール(146)の外径は、前記テンションスプロケット(156)の外径と同一であっても良い。
また、上記構成において、前記ガイドホイール(146)は、前記カムチェーン(126)と当接する外周部が弾性部材(196)で形成され、前記弾性部材(196)が前記テンションスプロケット(156)と共通の素材で形成されるようにしても良い。
本発明は、ガイドホイールが、従動スプロケットよりも小径に形成され、テンションスプロケットの押圧側とは逆側のカムチェーン内面側に配置されるともに、カムチェーンの緩み側にのみ当接するように内燃機関のシリンダ軸線に対してガイドホイールの回転中心を偏倚させて配置され、カムチェーンの張り側の外面側に、ガイドホイールに対してシリンダ軸線に直交する方向に重なる範囲で、カムチェーンをガイドするガイドレールが設けられるので、カムチェーンの張り側におけるガイドホイールとの接触点を無くすことで噛み合い音の発生源を減らせるうえに、カムチェーンの張り側に付着したオイルがガイドホイールやテンションスプロケットに振り落とされることがない。更にガイドレールをガイドホイールとシリンダ軸線直交方向に重なる範囲に配置することで、カムチェーンとガイドホイールとの接触点で流れ落ちたオイルをガイドレールで受けることができる。これにより、カムチェーンのオイルの保持性を高めて潤滑性の向上を図ることができ、噛み込み音を低減できる。
また、内燃機関は、車両搭載状態でシリンダ部のシリンダ軸線が略水平に延びるように配置され、ガイドレールがシリンダ軸線に沿うように配置され、ガイドレールがガイドホイールの下方に配置されるので、ガイドホイールで振り落とされたオイルを下方を通過するカムチェーンに付着させ、更にガイドレールによりオイルをカムチェーンに保持させて潤滑性を向上させることができる。
また、ガイドホイールは、側面視で、シリンダブロックとシリンダヘッドとの接合面に重ならない範囲で、シリンダブロックのシリンダヘッド寄りに偏倚されて配置されるので、燃焼室からの熱伝達による温度上昇が大きい接合面から離しながら、カムチェーンに対するテンションスプロケットとガイドホイールとの接触点間距離を離してカムチェーンの走行時の振れを抑制しやすくすることができる。
また、シリンダヘッドは、側面視で、シリンダ軸線の上方側に吸気通路が形成され、シリンダ軸線の下方側に排気通路が形成され、ガイドホイールが側面視でシリンダ軸線に対して上方寄りに偏倚して配置されるので、シリンダヘッドでは、排気通路側に比べて温度が低い吸気通路側にガイドホイールを近づけて、ガイドホイールへの熱の影響を低減できる。
また、ガイドレールのカムチェーンが当接する面の両側部には、カムチェーンの側面に沿って延びるガイド壁が形成されているので、ガイドレールによりオイルを溜めやすくしてカムチェーンの潤滑性を向上させることができる。
また、ガイドレールのガイド壁は、従動スプロケットとカムチェーンとの噛み込み終了位置から、駆動スプロケットとカムチェーンとの噛み込み開始位置に至るように連続して形成されるので、カムチェーンがシリンダヘッドで供給されたオイルを、ガイドレール上でカムチェーンの回動により駆動スプロケット側へ導いて、駆動スプロケットとカムチェーンとの噛み合い部へのオイル供給を促すことができる。
また、ガイドホイールの外径は、テンションスプロケットの外径と同一であるので、ガイドホイールとテンションスプロケットとを同一部品で構成することが可能である。これにより、部品の共通化、又は素材の共通化を図ることができ、ローラー式チェーンテンショナ装置のコスト低減を図ることができる。
また、ガイドホイールは、カムチェーンと当接する外周部が弾性部材で形成され、弾性部材がテンションスプロケットと共通の素材で形成されるので、弾性部材の成形金型の共通化を図ることができ、製造コスト低減を図ることができる。
本発明の一実施形態の内燃機関を搭載する自動二輪車の左側面図である。 内燃機関を示す左側面図である。 内燃機関のシリンダ部の要部を示す断面図である。 シリンダヘッドからヘッドカバーを外した状態を示す正面図である。 カムシャフトを回転駆動させるカムシャフト駆動装置を示す要部左側面図である。 内燃機関を示す要部断面図である。 ガイドホイールを示す説明図であり、図7(A)は正面図、図7(B)は断面図である。 ガイドレールを示す説明図であり、図8(A)は平面図、図8(B)は図8(A)のB−B線断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右および上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明の一実施形態の内燃機関35を搭載する自動二輪車10の左側面図である。
自動二輪車10は、骨格となる車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部にフロントフォーク12を介して支持された前輪13と、車体フレーム11の下部にリヤフォーク14を介して支持された後輪16とを備える鞍乗り型車両である。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ21、メインフレーム22、センタフレーム23、左右一対のシートレール24、左右一対のサブフレーム26を備える。
ヘッドパイプ21は、車体フレーム11の前端部を構成し、フロントフォーク12を操舵可能に支持する。フロントフォーク12は、上端部にバーハンドル31、下端部に車軸32を介して前輪13、中間部に前輪13を上方から覆うフロントフェンダ33がそれぞれ取付けられている。
メインフレーム22は、ヘッドパイプ21から後方斜め下方に延び、後部下部に内燃機関35を吊り下げて支持するハンガ部材36が取付けられている。センタフレーム23は、メインフレーム22の後端部から下方に延び、リヤフォーク14の前端部を上下揺動可能に支持するピボット軸38が設けられている。リヤフォーク14の後端部には車軸39を介して後輪16が支持される。また、センタフレーム23は、内燃機関35の後端部を支持する。
シートレール24は、メインフレーム22の途中から後方に延び、ヘッドパイプ21の後方に位置する燃料タンク41と、燃料タンク41の後方に位置するシート42とを支持する。
サブフレーム26は、センタフレーム23の左右から後方斜め上方に延びて後端部が左右のシートレール24にそれぞれ接続される。なお、図中の符号45はヘッドライト、46は後輪16を上方から覆うリヤフェンダ、47はリヤフォーク14の後端部と車体フレーム11とに渡されたリヤクッションユニット、48はセンタフレーム23の下端部に取付けられたサイドスタンドである。
内燃機関35は、自動二輪車10の車幅方向に延びるクランクシャフト50と、クランクシャフト50を回転可能に収容するクランクケース51と、クランクケース51から略水平に前方に延びるシリンダ部52とを備える。シリンダ部52の上部には吸気装置53が接続され、シリンダ部52の下部には排気装置54が接続されている。クランクケース51の後部には変速機56が付設され、変速機56から後輪16へチェーン57により駆動力が伝達される。
図2は、内燃機関35を示す左側面図である。
内燃機関35は、車幅方向に延びるクランクシャフト50が回転可能に収容されたクランクケース51と、クランクケース51の前端部から前方に延びるシリンダ部52とを備える。
シリンダ部52は、クランクケース51の前端部に設けられたシリンダブロック61と、シリンダブロック61の前端部に設けられたシリンダヘッド62と、シリンダヘッド62の前端部の開口を塞ぐヘッドカバー63とを備える。シリンダブロック61及びシリンダヘッド62は、シリンダヘッド62及びシリンダブロック61を貫通してクランクケース51にねじ結合された複数のスタッドボルト(不図示)によりクランクケース51に締結される。
吸気装置53は、シリンダヘッド62に複数のボルト65で固定された吸気管66と、吸気管66の端部に吸気チューブ66Aを介して接続されたキャブレタ67と、キャブレタ67にコネクティングチューブ68(図1参照)を介して接続されたエアクリーナ69(図1参照)とから構成される。図1において、排気装置54は、シリンダヘッド62の下面に形成された排気口62aに接続された排気管72と、排気管72の後端部に接続されたマフラ73とから構成される。
図3は、内燃機関35のシリンダ部52の要部を示す断面図である。
シリンダブロック61には、シリンダ穴61aが開けられ、シリンダ穴61aにピストン91が移動可能に挿入されている。ピストン91には、ピストンピン92が取付けられ、ピストンピン92にコンロッド93の一端部が揺動可能に連結されている。コンロッド93の他端部は、クランクシャフト50(図2参照)に揺動可能に連結されている。なお、符号61bはシリンダ穴61aの軸線、即ちシリンダ軸線であり、略水平に延びている。シリンダ穴61aと、ピストン91と、シリンダヘッド62とで囲まれた空間は、燃焼室95を形成する。
シリンダヘッド62は、シリンダヘッド本体100、カムシャフト101、2本のロッカーシャフト102,103、吸気バルブ105、吸気ロッカーアーム106、排気バルブ107、排気ロッカーアーム108を備える。
シリンダヘッド本体100は、重力鋳造法又はダイカスト法により形成された、例えばアルミニウム合金製のものである。シリンダヘッド本体100には、シリンダ軸線61bの延びる方向、詳しくは前側に突出するように且つ車幅方向に隔てて一対の支持壁62c,62dが一体成形されている。支持壁62c,62dには、カムシャフト101が回転可能に支持される。カムシャフト101は、吸気用カム101b及び排気用カム101cが一体に形成されている。ロッカーシャフト102,103は、一対の支持壁62c,62dに支持され、ロッカーシャフト102に吸気ロッカーアーム106が揺動可能に支持され、ロッカーシャフト103に排気ロッカーアーム108が揺動可能に支持される。
吸気ロッカーアーム106は、ボス部106a、アーム部106b、スリッパー106c、アジャストスクリュー111、ロックナット97を備える。
ボス部106aは、ロッカーシャフト102に回動可能に嵌合する筒状の部分である。アーム部106bは、ボス部106aから上下に略円弧状に延びている。スリッパー106cは、アーム部106bの一端部に吸気用カム101bと摺動するように設けられる。アジャストスクリュー111は、アーム部106bの他端部のめねじにねじ結合されている。ロックナット97は、アジャストスクリュー111の弛みを防止する。スリッパー106cは、吸気用カム101bのカム面101nに押し付けられるようにねじりコイルばね(不図示)で付勢されている。
排気ロッカーアーム108は、ボス部108a、アーム部108b、スリッパー108c、アジャストスクリュー112、ロックナット97を備える。
ボス部108aは、ロッカーシャフト103に回動可能に嵌合する筒状の部分である。アーム部108bは、ボス部108aから上下に略円弧状に延びている。スリッパー108cは、アーム部108bの一端部に排気用カム101cと摺動するように設けられる。アジャストスクリュー112は、アーム部108bの他端部のめねじにねじ結合されている。ロックナット97は、アジャストスクリュー112の弛みを防止する。スリッパー108cは、排気用カム101cのカム面101pに押し付けられるようにねじりコイルばね(不図示)で付勢されている。
吸気バルブ105は、シリンダヘッド本体100に固定された筒状のバルブステムガイド113内に軸方向移動可能に挿入された軸部105aと、軸部105aの一端部に一体に設けられた傘部105bとからなる。軸部105aの他端部にはバルブリテーナー114が取付けられる。シリンダヘッド本体100において、バルブステムガイド113がヘッドカバー63側へ突出した部分の周囲の座面100aには、バルブリテーナー115が配置されている。バルブリテーナー114,115間には、第1圧縮コイルばね116と、第1圧縮コイルばね116より外径の大きな第2圧縮コイルばね117とが圧縮された状態で配置される。
これらの第1圧縮コイルばね116及び第2圧縮コイルばね117の弾性力によって、傘部105bは、燃焼室95の入口開口を形成するバルブシート118のシール面に密着し、入口開口を塞いでいる。
吸気用カム101bのカム面101nにおけるカム山が、吸気ロッカーアーム106のスリッパー106cと摺動する位置に至れば、吸気ロッカーアーム106が時計回りに揺動する。そして、アジャストスクリュー111の端部が吸気バルブ105の軸部105aの端部を押すため、傘部105bがバルブシート118のシール面から離れる。即ち、入口開口が開く。
排気バルブ107は、吸気バルブ105と同じように、バルブリテーナー114,115間に配置された第1圧縮コイルばね116及び第2圧縮コイルばね117の弾性力によって傘部107bが燃焼室95の出口開口を形成するバルブシート119のシール面に密着し、出口開口を塞いでいる。
排気用カム101cのカム面101pにおけるカム山が、排気ロッカーアーム108のスリッパー108cと摺動する位置に至れば、排気ロッカーアーム108が反時計回りに揺動する。そして、アジャストスクリュー112の端部が排気バルブ107の軸部107aの端部を押すため、傘部107bがバルブシート119のシール面から離れる。即ち、出口開口が開く。
燃焼室95からは、シリンダヘッド本体100の上面及び下面にそれぞれ、吸気ポート100b、排気ポート100cが延びている。
図中の符号121はクランクケース51(図2参照)に埋め込まれたスタッドボルトであり、クランクケース51からシリンダブロック61及びシリンダヘッド62を貫通し、先端部が支持壁62c,62dから上方に突出し、その突出部分にナット122がねじ込まれることで、クランクケース51にシリンダブロック61及びシリンダヘッド62が締結される。
図4は、シリンダヘッド62からヘッドカバー63(図4参照)を外した状態を示す正面図である。
カムシャフト101の軸線101aは、車幅方向に水平に延び、軸線101aに直交するように、シリンダヘッド本体100に支持壁62c,62dが設けられている。各支持壁62c,62dの上端部及び下端部にはそれぞれボス部100eが形成され、ボス部100e内にスタッドボルト121が挿通されている。
支持壁62c,62d間には吸気ロッカーアーム106及び排気ロッカーアーム108が配置されている。左側の支持壁62cの車幅方向左方にはカムシャフト101の端部に取付けられたカムスプロケット124が配置され、カムスプロケット124にカムチェーン(タイミングチェーン)126が掛けられている。カムチェーン126は、クランクシャフト50(図5参照)に設けられたクランクスプロケット144(図5参照)にも掛けられている。
図5は、カムシャフト101を回転駆動させるカムシャフト駆動装置142を示す要部左側面図である。
カムシャフト駆動装置142は、クランクスプロケット144、カムスプロケット124、カムチェーン126、チェーンテンショナ装置150を備える。
クランクスプロケット144は、クランクシャフト50に取付けられ、カムスプロケット124は、クランクスプロケット144の2倍の歯数を有し、カムシャフト101に取付けられている。カムチェーン126は、クランクスプロケット144及びカムスプロケット124のそれぞれに掛け渡されてクランクシャフト50からカムシャフト101へ回転を伝える。図中に示した矢印は、クランクスプロケット144及びカムスプロケット124の回転方向を表している。従って、カムチェーン126のシリンダ軸線61bより下側は張り側、シリンダ軸線61bより上側は緩み側となる。
チェーンテンショナ装置150は、ガイドホイール146、ガイドレール147、テンショナ機構149を備える。
ガイドホイール146は、シリンダブロック61に設けられた支軸148に回転可能に支持され、カムチェーン126の緩み側で且つカムチェーン126の無端形状の内面126aに接触しながらカムチェーン126を案内する。また、ガイドホイール146は、カムスプロケット124よりも外径(歯先円直径)が小径に形成され、シリンダブロック61の高さ(シリンダ軸線61bが延びる方向の高さ)の中央よりもシリンダヘッド62寄りに配置され、合わせ面61cから離れている。支軸148は、シリンダ軸線61bに対して上方にオフセットするように配置されている。
ガイドレール147は、カムチェーン126の張り側で且つ無端形状の外面126bに沿うように配置され、カムチェーン126の移動する方向や振れを規制するとともに、カムチェーン126に付着したオイルを保持する役目をする。また、ガイドレール147は、シリンダ軸線61bに沿うように配置され、ガイドホイール146の下方に配置される。テンショナ機構149は、カムチェーン126の緩み側で且つ無端形状の外面126bに押し付けて、カムチェーン126に所定の張りを与える。
テンショナ機構149は、支軸152、テンショナアーム153、支持ピン154、テンションスプロケット156、チェーンリフタ装置157を備える。
テンショナアーム153は、クランクケース51にねじ結合されたボルト状の支軸152に揺動可能に支持される。テンションスプロケット156は、テンショナアーム153の一端部153aに設けられた支持ピン154に回転可能に支持される。チェーンリフタ装置157は、テンショナアーム153の他端部153bを押圧している。これにより、テンショナアーム153は反時計回りに揺動し、テンションスプロケット156がカムチェーン126に押し付けられ、カムチェーン126に引張力が発生する。
チェーンリフタ装置157は、筒部161、プッシュロッド162、チェックバルブ163、圧縮コイルばね164、シーリングボルト166を備える。
筒部161は、クランクケース51に設けられる。プッシュロッド162は、一端部がテンショナアーム153に当てられるとともに他端部が筒部161内に移動可能に挿入されている。チェックバルブ163は、プッシュロッド162の端部に固定された複数の部品からなり、バルブシート171と、バルブシート171の下方に配置されたバルブキャップ172と、バルブシート171及びバルブキャップ172のそれぞれの間に移動可能に設けられたボール173とで構成される。
バルブシート171には、ボール173によって閉じることが可能な弁孔171aが開けられている。バルブキャップ172には、透孔172aが開けられている。圧縮コイルばね164は、筒部161内でチェックバルブ163を一端部で押圧する。シーリングボルト166は、筒部161の端部にねじ結合することで筒部161の端部を塞ぐとともに圧縮コイルばね164の他端部を支持する。筒部161内でチェックバルブ163とシーリングボルト166との間にはオイルが満たされた油圧室175が形成される。
チェーンリフタ装置157に圧縮コイルばね164を設けることで、圧縮コイルばね164の弾性力によってプッシュロッド162がテンショナアーム153の他端部153bに押し付けられる。また、カムチェーン126から反力を受けた場合には、テンショナアーム153を介してプッシュロッド162が後退することになるが、このとき、バルブシート171の弁孔171aがボール173で閉じられるため、油圧室175内にオイルが閉じ込められ、プッシュロッド162の後退が阻止される。
ガイドレール147は、カムチェーン126の下方であって、クランクスプロケット144の下方からカムスプロケット124の下方に至る範囲に配置されている。ガイドレール147の中間部に設けられた突出軸部147dは、シリンダブロック61のシリンダヘッド62との合わせ面61cに設けられた凹部に回動可能に嵌合している。クランクスプロケット144側の端部がクランクケース51に設けられたフック部167に係合され、ガイドレール147の突出軸部147dを中心とした小さな揺動が許容されている。突出軸部147dは、シリンダブロック61の合わせ面61cにシリンダヘッド62を合わせることで凹部から抜けなくなる。
ガイドレール147において、クランクスプロケット144側の端部には、下側に屈曲した屈曲部147aが形成され、カムスプロケット124側の端部には、カムチェーン126に臨む面が端に向かうにつれて傾斜して先細りに形成された先細り部147bが形成されている。なお、図中の符号168はカムチェーン126が回動中に張り側で、クランクスプロケット144とカムチェーン126とが噛み込みを開始する噛み込み開始位置、169はカムチェーン126が回動中に張り側で、カムスプロケット124とカムチェーン126との噛み込みが終了する噛み込み終了位置である。ガイドレール147は、噛み込み開始位置168及び噛み込み終了位置169を含む範囲に延び、更にシリンダ軸線61bの延びる方向では、屈曲部147a側はクランクスプロケット144よりもチェーンリフタ装置157側まで延び、先細り部147b側はカムシャフト101に重なる範囲まで延びている。
図6は、内燃機関35を示す要部断面図である。
シリンダブロック61には、クランクシャフト50が軸受181を介して回転可能に支持されている。クランクシャフト50は、カウンタウェイト50aと、カウンタウェイト50aから車幅方向外側に延びる軸部50bとを備え、軸部50bが軸受181で支持されるとともに、軸部50bにクランクスプロケット144が嵌合されて固定されている。
また、クランクシャフト50の軸部50bの先端部側には、ACゼネレータ183を構成するカップ状のロータ184が固定部材185を介して取付けられている。なお、符号186は軸部50bに固定部材185を固定するために軸部50bの先端部にねじ込まれたナットである。
ACゼネレータ183は、クランクケース51の側部開口を塞ぐ隔壁51Aに複数のボルト187で取付けられたステータ188と、ステータ188の側方及び半径方向外側を覆うロータ184とから構成される。
クランクケース51には、軸受181が固定される内壁50Bに支軸152(図5参照)が取付けられ、支軸152にテンショナアーム153が揺動可能に支持されている。テンショナアーム153の先端部には支持ピン154が固定され、支持ピン154にテンションスプロケット156が回転可能に支持されている。テンションスプロケット156は、その外周部がカムチェーン126と噛み合っている。
シリンダヘッド62には、カムシャフト101が、一対の支持壁62c,62d(一方の支持壁62cのみ図示)に回転可能に支持される(一方の支持壁62cのみに軸受131を介して支持される。)。カムシャフト101は、軸受131によって支持されるカムシャフト第2ジャーナル101eから一体に延長された延長軸101fにカラー部材191を介してカムスプロケット124が固定されている。なお、符号192はカラー部材191にカムスプロケット125を取付ける取付ボルトである。
シリンダブロック61の側壁61Eには、ボルト状の支軸148がねじ結合され、支軸148のおねじ部148aより先端側に設けられた先端軸部148bにガイドホイール146が回転可能に支持されている。ガイドホイール146は、その外周部がカムチェーン126と噛み合っている。
カムチェーン126の下方、詳しくは、クランクスプロケット144の全体の下方からカムスプロケット124の一部の下方に至る範囲にガイドレール147が配置されている。
図7は、ガイドホイール146を示す説明図であり、図7(A)は正面図、図7(B)は断面図である。
図7(A),(B)に示すように、ガイドホイール146は、支軸148(図6参照)に支持される円筒部195と、円筒部195の外周面に接合されてカムチェーン126(図5参照)に噛み合う噛み合い部196とからなる。なお、符号195aは円筒部195の嵌合穴であり、支軸148に回転可能に嵌合する。
円筒部195は、例えば、鋼製である。噛み合い部196は、例えば、ゴム製であり、外周部にカムチェーン126に噛み合う複数の歯部196aが形成されている。図中の符号Dはガイドホイール146の外径(歯部196aを含む歯先円直径)である。なお、噛み合い部196は、樹脂製でも良い。
また、噛み合い部196は、その幅W1が円筒部195の幅W2よりも小さく形成され、噛み合い部196の幅W1の中央部に歯部196aが形成されている。このように、幅W1を幅W2よりも小さくすることで、噛み合い部196の他部品への干渉を防ぐことができ、クランクケース51内の狭いスペースにガイドホイール146を容易に配置できる。
上記したガイドホイール146を、図5にテンションスプロケット156と共用して部品の共通化を図っても良い。あるいは、ガイドホイール146とテンションスプロケット156とで円筒部195又は噛み合い部196の一方を共通にしても良い。
図8は、ガイドレール147を示す説明図であり、図8(A)は平面図、図8(B)は図8(A)のB−B線断面図である。
図8(A)において、ガイドレール147は、平面視では、直線状に形成され、幅方向の両側の縁に、カムチェーン126(図5参照)の側面を案内するガイド壁147c,147cが平行に形成されている。
ガイド壁147c,147c間に形成される上面147gは、大部分を占める平坦面147hと、屈曲部147aに平坦面147hに対して後下がりに傾けられた傾斜面147jと、先細り部147bに上に凸な形状で前方に向うにつれて次第に下がるように形成された湾曲面147kとからなる。
また、ガイドレール147には、長手方向の中央よりも先細り部147b寄りに幅方向の両側に突出する一対の円柱状の突出軸部147d,147dが形成されている。突出軸部147d,147は、図5に示したシリンダブロック61のシリンダヘッド62との合わせ面61cに形成された一対の凹部に嵌る部分であり、突出軸部147d,147dによって、ガイドレール147は、シリンダブロック61に揺動可能に支持される。
図8(B)において、突出軸部147dは、ガイドレール147の全体の底面147eの幅方向の両縁部から延びる一対の側壁147f,147fの下端部から両側方に延びている。
このように、ガイドレール147の底面147eから延びる側壁147f,147fに突出軸部147d,147dを設けることで、側壁147fの高さや突出軸部147dの大きさの自由度を増すことができ、ガイドレール147の取付自由度を増すことができる。
以上の図2、図3及び図5に示したように、内燃機関35が、クランクシャフト50を回転自在に支持するクランクケース51と、クランクケース51に取付けられたシリンダブロック61と、シリンダブロック61に取付けられてカムシャフト101を回転自在に支持するシリンダヘッド62とを備え、クランクシャフト50の回転をカムシャフト101に伝達するために、クランクシャフト50に設けられた駆動スプロケットとしてのクランクスプロケット144と、カムシャフト101に設けられた従動スプロケットとしてのカムスプロケット124とにカムチェーン126が巻き掛けられ、カムチェーン126の緩み側をガイドホイール146で案内するとともにテンションスプロケット156で押圧することで弛みを無くすローラー式のチェーンテンショナ装置150において、ガイドホイール146は、カムスプロケット124よりも小径に形成され、テンションスプロケット156の押圧側とは逆側のカムチェーン126内面側に配置されるともに、カムチェーン126の緩み側にのみ当接するように内燃機関35のシリンダ軸線61bに対してガイドホイール146の回転中心を偏倚させて配置され、カムチェーン126の張り側の外面側に、ガイドホイール146に対してシリンダ軸線61bに直交する方向に重なる範囲で、カムチェーン126をガイドするガイドレール147が設けられる。
この構成によれば、カムチェーン126の張り側におけるガイドホイール146との接触点を無くすことで噛み合い音の発生源を減らせるうえに、カムチェーン126の張り側に付着したオイルがガイドホイール146やテンションスプロケット156に振り落とされることがない。更にガイドレール147をガイドホイール146とシリンダ軸線61b直交方向に重なる範囲に配置することで、カムチェーン126とガイドホイール146との接触点で流れ落ちたオイルをガイドレール147で受けることができる。これにより、カムチェーン126のオイルの保持性を高めて潤滑性の向上を図ることができ、噛み込み音を低減できる。
また、図1及び図5に示したように、内燃機関35は、車両搭載状態でシリンダ部52のシリンダ軸線61bが略水平に延びるように配置され、ガイドレール147がシリンダ軸線61bに沿うように配置され、ガイドレール147がガイドホイール146の下方に配置されるので、ガイドホイール146で振り落とされたオイルを下方を通過するカムチェーン126に付着させ、更にガイドレール147によりオイルをカムチェーン126に保持させて潤滑性を向上させることができる。
また、ガイドホイール146は、内燃機関35の側面視で、外縁が、シリンダブロック61とシリンダヘッド62との接合面(接合面は合わせ面61cと一致している。)に重ならない範囲で、シリンダブロック61の高さの中央よりもシリンダヘッド62寄りに偏倚されて配置されるので、燃焼室95からの熱伝達による温度上昇が大きい接合面から離しながら、カムチェーン126に対するテンションスプロケット156とガイドホイール146との接触点間距離を離してカムチェーン126の走行時の振れを抑制しやすくすることができる。
また、シリンダヘッド62は、側面視で、シリンダ軸線61bの上方側に吸気通路としての吸気ポート100bが形成され、シリンダ軸線61bの下方側に排気通路としての排気ポート100cが形成され、ガイドホイール146が側面視でシリンダ軸線61bに対して上方寄りに偏倚して配置されるので、シリンダヘッド62では、排気ポート100c側に比べて温度が低い吸気ポート100b側にガイドホイール146を近づけて、ガイドホイール146への熱の影響を低減できる。
また、図5及び図8(A),(B)に示したように、ガイドレール147のカムチェーン126が当接する面の両側部には、カムチェーン126の側面に沿って延びるガイド壁147cが形成されているので、ガイドレール147によりオイルを溜めやすくしてカムチェーン126の潤滑性を向上させることができる。
また、図5に示したように、ガイドレール147のガイド壁147cは、カムスプロケット124とカムチェーン126の張り側との噛み込み終了位置169から、クランクスプロケット144とカムチェーン126の張り側との噛み込み開始位置168に至るように連続して形成されるので、カムチェーン126がシリンダヘッド62で供給されたオイルを、ガイドレール147上でカムチェーン126の回動によりクランクスプロケット144側へ導いて、クランクスプロケット144とカムチェーン126との噛み合い部へのオイル供給を促すことができる。
また、図5及び図7(A),(B)に示したように、ガイドホイール146の外径Dは、テンションスプロケット156の外径と同一であるので、ガイドホイール146とテンションスプロケット156とを同一部品で構成することが可能である。これにより、部品の共通化、又は素材の共通化を図ることができ、ローラー式のチェーンテンショナ装置150のコスト低減を図ることができる。
また、ガイドホイール146は、カムチェーン126と当接する外周部が弾性部材としてのゴム製の噛み合い部196で形成され、噛み合い部196がテンションスプロケット156と共通の素材で形成されるので、噛み合い部196の成形金型の共通化を図ることができ、製造コスト低減を図ることができる。
ガイドホイール146とテンションスプロケット156とは、金型で成形された噛み合い部196の素材が共通でも、その素材に後加工を施すことで、最終品(噛み合い部196)の形状が異なることもあり得る。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記実施形態において、図7(A),(B)に示したように、ガイドホイール146の外周部に歯部196aを設け、カムチェーン126と噛み合うようにしたが、これに限らず、ガイドホイールの外周部に歯部を設けず、円柱状の外周面としてカムチェーン126を受けるようにしても良い。
本発明は、自動二輪車10に適用する場合に限らず、自動二輪車10以外も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。なお、鞍乗り型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
35 内燃機関
50 クランクシャフト
51 クランクケース
52 シリンダ部
61 シリンダブロック
61b シリンダ軸線
62 シリンダヘッド
100b 吸気ポート(吸気通路)
100c 排気ポート(排気通路)
101 カムシャフト
124 カムスプロケット(従動スプロケット)
126 タイミングチェーン(カムチェーン)
144 クランクスプロケット(駆動スプロケット)
146 ガイドホイール
147 ガイドレール
147c ガイド壁
150 チェーンテンショナ装置
156 テンションスプロケット
168 噛み込み開始位置
169 噛み込み終了位置
196 噛み合い部(弾性部材)

Claims (8)

  1. 内燃機関(35)が、クランクシャフト(50)を回転自在に支持するクランクケース(51)と、前記クランクケース(51)に取付けられたシリンダブロック(61)と、前記シリンダブロック(61)に取付けられてカムシャフト(101)を回転自在に支持するシリンダヘッド(62)とを備え、
    前記クランクシャフト(50)の回転を前記カムシャフト(101)に伝達するために、前記クランクシャフト(50)に設けられた駆動スプロケット(144)と、前記カムシャフト(101)に設けられた従動スプロケット(124)とにカムチェーン(126)が巻き掛けられ、前記カムチェーン(126)の緩み側をガイドホイール(146)で案内するとともにテンションスプロケット(156)で押圧することで弛みを無くすローラー式チェーンテンショナ装置において、
    前記ガイドホイール(146)は、前記従動スプロケット(124)よりも小径に形成され、前記テンションスプロケット(156)の押圧側とは逆側の前記カムチェーン(126)内面側に配置されるともに、前記カムチェーン(126)の緩み側にのみ当接するように前記内燃機関(35)のシリンダ軸線(61b)に対して前記ガイドホイール(146)の回転中心を偏倚させて配置され、前記カムチェーン(126)の張り側の外面側に、前記ガイドホイール(146)に対して前記シリンダ軸線(61b)に直交する方向に重なる範囲で、前記カムチェーン(126)をガイドするガイドレール(147)が設けられることを特徴とするローラー式チェーンテンショナ装置。
  2. 前記内燃機関(35)は、車両搭載状態でシリンダ部(52)の前記シリンダ軸線(61b)が略水平に延びるように配置され、前記ガイドレール(147)が前記シリンダ軸線(61b)に沿うように配置され、前記ガイドレール(147)が前記ガイドホイール(146)の下方に配置されることを特徴とする請求項1に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  3. 前記ガイドホイール(146)は、側面視で、前記シリンダブロック(61)と前記シリンダヘッド(62)との接合面に重ならない範囲で、前記シリンダブロック(61)の前記シリンダヘッド(62)寄りに偏倚されて配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  4. 前記シリンダヘッド(62)は、側面視で、前記シリンダ軸線(61b)の上方側に吸気通路(100b)が形成され、前記シリンダ軸線(61b)の下方側に排気通路(100c)が形成され、前記ガイドホイール(146)が側面視で前記シリンダ軸線(61b)に対して上方寄りに偏倚して配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  5. 前記ガイドレール(147)の前記カムチェーン(126)が当接する面の両側部には、前記カムチェーン(126)の側面に沿って延びるガイド壁(147c)が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  6. 前記ガイドレール(147)の前記ガイド壁(147c)は、前記従動スプロケット(124)と前記カムチェーン(126)の張り側との噛み込み終了位置(169)から、前記駆動スプロケット(144)と前記カムチェーン(126)の張り側との噛み込み開始位置(168)に至るように連続して形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  7. 前記ガイドホイール(146)の外径は、前記テンションスプロケット(156)の外径と同一であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
  8. 前記ガイドホイール(146)は、前記カムチェーン(126)と当接する外周部が弾性部材(196)で形成され、前記弾性部材(196)が前記テンションスプロケット(156)と共通の素材で形成されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のローラー式チェーンテンショナ装置。
JP2015081460A 2014-09-30 2015-04-13 ローラー式チェーンテンショナ装置 Active JP6404764B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014199764 2014-09-30
JP2014199764 2014-09-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016070487A JP2016070487A (ja) 2016-05-09
JP6404764B2 true JP6404764B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=55866469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015081460A Active JP6404764B2 (ja) 2014-09-30 2015-04-13 ローラー式チェーンテンショナ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6404764B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018055473A1 (en) * 2016-09-24 2018-03-29 Tvs Motor Company Limited A cylinder block of internal combustion engine with a tensioner hole
WO2018061086A1 (ja) * 2016-09-27 2018-04-05 本田技研工業株式会社 内燃機関
CN107363361A (zh) * 2016-12-09 2017-11-21 黄昌镜 工件夹具

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5009834B2 (ja) * 2008-02-25 2012-08-22 本田技研工業株式会社 内燃機関
JP5171343B2 (ja) * 2008-03-28 2013-03-27 本田技研工業株式会社 車両のパワーユニット
JP5427643B2 (ja) * 2010-02-24 2014-02-26 本田技研工業株式会社 カラー部材の組付け構造
JP2014156870A (ja) * 2011-05-20 2014-08-28 Yamaha Motor Co Ltd 張力付与部材、張力付与部材組み立て体、エンジンおよび鞍乗型車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016070487A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7690367B2 (en) Internal combustion engine and vehicle having the internal combustion engine
JP5905665B2 (ja) ロッカーアーム装置
JP6404764B2 (ja) ローラー式チェーンテンショナ装置
JP5009834B2 (ja) 内燃機関
JP6056090B2 (ja) 車両用内燃機関における潤滑油供給構造
JP6487960B2 (ja) 鞍乗り型車両の内燃機関
US10006523B2 (en) Power unit having cam chain tensioner pivot mechanism
JP6484274B2 (ja) 鞍乗り型車両の内燃機関
JP5049874B2 (ja) エンジンにおけるシリンダヘッド構造
JP5951431B2 (ja) 自動二輪車における車速センサの取付け構造
EP3222827B1 (en) Internal combustion engine
JP6458628B2 (ja) 内燃機関の動弁潤滑装置
US9587719B2 (en) Internal combustion engine and motorcycle equipped with the engine
JP6227485B2 (ja) 内燃機関のカバー構造
JP6262168B2 (ja) 鞍乗型車両の筒内噴射式内燃機関
US11156255B2 (en) Power unit
JP2010236519A (ja) 内燃機関
JP2011256835A (ja) 内燃機関のシリンダヘッド構造
JP6883066B2 (ja) 内燃機関構造
CN109844281B (zh) 内燃机
JP3975144B2 (ja) 4サイクル単気筒エンジン付きパワーユニット
JP2012172609A (ja) 動弁装置及びエンジン
JP7472756B2 (ja) エンジン
CN215334234U (zh) 凸轮链张紧器
JP6049107B2 (ja) 鞍乗り型車両用内燃機関

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171129

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180823

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6404764

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150