JP6225891B2 - 車両前部構造及び車両前部の組付方法 - Google Patents

車両前部構造及び車両前部の組付方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両前部構造及び車両前部の組付方法に関する。
特許文献1には、サイドアウタパネルとフロントピラーインナパネルとで形成された閉じ断面内にフロントピラーリンフォースを備えるフロントピラー構造が開示されている。この先行技術では、サイドアウタパネル及びフロントピラーインナパネルの前端部は、カウルインナパネルの側端部と共に溶接によって結合されている。そして、その溶接による結合部分において、カウルインナパネルはサイドアウタパネル側で結合されている(特許文献1を参照)。
ここで、上記先行技術のように溶接によって結合した結合部位(溶接部位)の合わせ面を発泡シーラで止水した構造は、例えば、ボルト締結して結合部位の端部にシーラを塗布して止水した方法と比較し、止水性能に優れているとされている。
しかし、上記先行技術では、カウルインナパネルとフロントピラーとの間は、サイドアウタパネルを介して結合されている。よって、ボデー剛性の観点からは、改善の余地がある。
なお、その他関連する技術が特許文献2に開示されている。
特開平11−115801号公報(図2、段落[0022]) 実開昭63−105575号公報
本発明は、上記事実を考慮し、ボデー剛性を確保しつつ、止水性能を向上させることが可能な車両前部構造及び車両前部構造の組付方法を提供することが目的である。
請求項1の車両前部構造は、車両幅方向外側に配置されたピラーアウタパネルと車両幅方向内側に配置されたピラーインナパネルとで閉断面が構成され、車両側部において車両上下方向に延在するフロントピラーと、車両幅方向に延在し、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲され、前記ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側に重ねられて溶接されたカウル側屈曲部を有するカウルと、を備え、前記ピラーインナパネルは、車両前後方向後側を構成する後側インナパネルと、車両前後方向前側を構成し前記後側インナパネルの前端部の車両幅方向外側に後端部が重ねられて溶接された前側インナパネルと、を有する構造とされ、前記後側インナパネルの前記前端部と前記前側インナパネルの前記後端部との間に前記カウル側屈曲部が挟まれて溶接されている。
請求項1の車両前部構造では、フロントピラーを構成するピラーインナパネルの前端部とカウルのカウル側屈曲部が溶接されている。また、ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側にカウルのカウル側屈曲部が溶接されている。よって、水の浸入経路が車両前後方向後側から前側になると共に浸入経路に溶接部位が設けられているので止水性能が向上する。したがって、ボデー剛性が確保されつつ、止水性能が向上する。
また、ピラーインナパネルを構成する後側インナパネルの前端部と前側インナパネルの後端部との間にカウル側屈曲部が挟まれて溶接されている。よって、水の浸入経路が平面視U字形状になると共に二箇所の溶接箇所が設けられるので、止水性能が向上する。
また、後側インナパネルの前端部と前側インナパネルの後端部との間にカウルのカウル側屈曲部が挟まれて溶接されたピラーインナパネルの車両幅方向外側にピラーアウタパネルが溶接されている。よって、カウルとピラーインナパネルとの結合位置に関係なく、意匠に応じてピラーアウタパネルの車両前後方向の位置を自由に設定することが可能となる。
請求項2の車両前部構造は、車両幅方向外側に配置されたピラーアウタパネルと車両幅方向内側に配置されたピラーインナパネルとで閉断面が構成され、車両側部において車両上下方向に延在するフロントピラーと、車両幅方向に延在し、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲され、前記ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側に重ねられて溶接されたカウル側屈曲部を有するカウルと、を備え、前記ピラーインナパネルは、車両前後方向前側の端部が車両幅方向内側に向けて屈曲されて車両幅内側に延出し、前記カウルの車両前後方向後側に重ねられて溶接されたインナ側屈曲部を有する。
請求項2の車両前部構造では、フロントピラーを構成するピラーインナパネルの前端部とカウルのカウル側屈曲部が溶接されている。また、ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側にカウルのカウル側屈曲部が溶接されている。よって、水の浸入経路が車両前後方向後側から前側になると共に浸入経路に溶接部位が設けられているので止水性能が向上する。したがって、ボデー剛性が確保されつつ、止水性能が向上する。
また、フロントピラーを構成するピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側にカウルのカウル側屈曲部が溶接され、更にピラーインナパネルのインナ側屈曲部がカウルの車両前後方向後側に重ねられて溶接されている。
よって、水の浸入経路が平面視L字形状となると共に浸入経路に二箇所の溶接部位が設けられているので、止水性能が更に向上する。また、ピラーインナパネルとカウルとが二箇所で溶接によって結合されているので、ボデー剛性が向上する。
請求項3の車両前部構造は、請求項2に記載の構造において、前記ピラーインナパネルは、車両前後方向後側を構成する後側インナパネルと、車両前後方向前側を構成し前記後側インナパネルの前端部の車両幅方向外側に後端部が重ねられて溶接された前側インナパネルと、を有する構造とされ、前記後側インナパネルの前記前端部と前記前側インナパネルの前記後端部との間に前記カウル側屈曲部が挟まれて溶接されている。
請求項3の車両前部構造では、ピラーインナパネルを構成する後側インナパネルの前端部と前側インナパネルの後端部との間にカウル側屈曲部が挟まれて溶接されている。よって、水の浸入経路が平面視U字形状になると共に二箇所の溶接箇所が設けられるので、止水性能が向上する。
また、後側インナパネルの前端部と前側インナパネルの後端部との間にカウルのカウル側屈曲部が挟まれて溶接されたピラーインナパネルの車両幅方向外側にピラーアウタパネルが溶接されている。よって、カウルとピラーインナパネルとの結合位置に関係なく、意匠に応じてピラーアウタパネルの車両前後方向の位置を自由に設定することが可能となる。
請求項4の車両前部構造は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の構造において、前記ピラーインナパネルの車両幅方向内側と前記カウルの車両前後方向後側とに溶接されたガセットを有している。
請求項4の車両前部構造では、ピラーインナの車両幅方向内側とカウルの車両前後方向後側とにガセットが溶接されているので、ピラーインナとカウルとの結合強度が向上し、この結果、ボデー剛性が効果的に向上する。
請求項1に記載の発明によれば、ボデー剛性を確保しつつ、止水性能を向上させることができる。また、意匠に応じてフロントピラーのピラーアウタパネルの車両前後方向の位置を自由に設定することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、止水性能を向上しつつ、ボデー剛性を向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、止水性能を更に向上しつつ、意匠に応じてフロントピラーのピラーアウタパネルの車両前後方向の位置を自由に設定することが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、ピラーインナパネルとカウルとの結合強度を向上させることで、ボデー剛性を効果的に向上させることができる。
第一実施形態の車両前部を車両前後方向前側斜め外側から見た斜視図である。 カウルリインフォース及びガセットが結合されていない状態の第一実施形態の車両前部を車室内側から見た斜視図である。 図2にカウルリインフォース及びガセットが結合された状態の第一実施形態の車両前部を車室内側から見た斜視図である。 図1の4−4線に沿った断面図である。 図1の5−5線に沿った断面図である。 図1の6−6線に沿った断面図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、フロントピラーのピラーインナパネルとカウルと樋部とを結合して作製した第一カウルサブアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であり、図7の第一カウルサブアッシーにカウルトップサイドインナを結合して作製した第二カウルサブアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、カウルリインフォースとガセットを結合して作製したカウルリインフォースサブアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、図8の第二カウルサブアッシーの車室内側に図9のカウルリインフォースサブアッシーを結合して作製した第三カウルサブアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、図10の第三カウルサブアッシーにダッシュパネルを結合して作製したダッシュサブアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、図11のダッシュサブアッシーにピラーアウタを結合して作製した第一メインボデーアッシーの斜視図である。 第一実施形態の車両前部の組付工程を説明する図であって、図12の第一メインボデーアッシーにカウルトップサイドアウタを結合した車両前部を示す斜視図である。 (A)はガセット優先構造の断面図であり、(B)はカウルリインフォース優先構造の断面図である。 図20の15−15線に沿った断面図である。 図20の16−16線に沿った断面図である。 図20の17−17線に沿った断面図である。 図20の18−18線に沿った断面図である。 図20の19−19線に沿った断面図である。 第二実施形態の車両前部を車両前後方向前側斜め外側から見た斜視図である。 (A)は比較例の車両前部のガセットを結合する前の状態の断面図であり、(B)は(A)の21B部の部分拡大断面図であり、(C)は(A)にガセットを結合した状態の断面図である。
<第一実施形態>
図1〜図13を用いて、本発明の第一実施形態に係る車両前部構造について説明する。
なお、車両前部は左右対称である以外は同様の構造であるので、車両前部の右側を図示して説明する。また、各図において示される矢印FR、矢印OUT、矢印UPは、車両前後方向前側、車両幅方向外側、車両上下方向上側をそれぞれ示している。
また、各部材は実際には板厚を有しているが、判り易くするため、各図では所謂線画で模式的に図示されている。また、各部材の結合部位には、隙間が図示されているが、実際には接触している。
また、各部材は溶接によって結合されている。また、各部材の結合部位(溶接部位)の合わせ面には予め発泡シーラが塗布されている。そして、塗装工程等の熱によって発泡シーラが発泡してシールするようになっている。なお、図面において発泡シーラが発泡してシールされたシール部位はドットで図示し符号Wを付している。また、組み付け後に塗布シーラが塗布されてシールされているシール部位は斜線で図示し符号Tを付している。なお、これら符号W及び符号Tは、主要なシール部位のみを図示しており、全てのシール部位を図示しているものではない。
上記は、後述する第二実施形態でも同様である。
(全体構造)
まず、本実施形態の車両前部10の全体構造の概要について説明する。
図1〜図3、図13に示すように、車両前部10の車両幅方向外側の車両側部には、車両上下方向に沿ってフロントピラー30が設けられている。なお、図13は、図1の発泡シールされた部位(符号W)及び鎖線(隠れ線)が適宜省略された図である。
図4に示すように、フロントピラー30は、車両幅方向内側を開口側として配置され車両幅方向外側を構成する断面ハット形状のピラーアウタパネル32と、車両幅方向内側を構成するピラーインナパネル36と、を備えており、両者が結合されることで、閉断面が構成されている。なお、ピラーアウタパネル32とピラーインナパネル36との間にフロントピラーアウターリンフォースが設けられていてもよい。
図2及び図3に示すように、車両前部10の下部における車両幅方向外側の車両側部には、車両前後方向に沿って閉断面構造のロッカ16が設けられている。ロッカ16には、車両底部を構成するフロアパネル18が結合されている。また、このロッカ16の前端部16Aには、前述したフロントピラー30の下端部30Aが結合されている。
車両前部10には、エンジンルーム12と車室14とを仕切るダッシュパネル20が設けられている。ダッシュパネル20の車両幅方向外側の部位は、フロントピラー30に結合されている(図1も参照)。
図1〜図3に示すように、ダッシュパネル20の車両上下方向上側には、車両幅方向に延在するパネル状のカウル40が配置され、ダッシュパネル20及びフロントピラー30に結合されている。また、ダッシュパネル20の上端部20Aとカウル40の下端部40A(図2及び図3参照)との結合部位の車両前後方向前側の車両下側には、車両幅方向に延在し、水路となる溝形状の樋部48が設けられている(図6及び図7も参照)。
図2及び図3に示すように、樋部48を構成する車両前後方向後側の側壁部48Aは、車両前後方向後側に配置されたダッシュパネル20の上端部20Aと、車両前後方向前側に配置されたカウル40の下端部40Aとの間に挟まれて(重ね合わされて)結合されている。
なお、図6に示すように、本実施形態では、樋部48は、第一樋部48Bと第二樋部48Cとで構成されている。なお、図6以外の図では第一樋部48Bと第二樋部48Cとを区別して図示していない。また、樋部48はカウル40に一体成形された構造であってもよい。
図1及び図3に示すように、樋部48の車両上下方向上側におけるフロントピラー30の車両幅方向外側に、剛性補強用のガセット50(図9も参照)が設けられている。図3及び図5に示すように、ガセット50は、フロントピラー30のピラーインナパネル36とカウル40とに結合されている。
図1及び図3に示すように、カウル40の車両前後方向後側には、車両幅方向に延在するカウルリインフォース60(図9も参照)が設けられている。図3及び図5に示すように、カウルリインフォース60はガセット50に結合している。
図1、図5、図6、図13に示すように、フロントピラー30の車両前後方向前側には、車両前後方向に延在するカウルトップサイドアウタ70及びカウルトップサイドインナ72が設けられている。図5及び図6に示すように、カウルトップサイドアウタ70は、フロントピラー30のピラーアウタパネル32の車両幅方向外側の側壁32Aに結合されている。また、図5に示すように、カウルトップサイドインナ72は、カウル40とフロントピラー30のピラーインナパネル36との結合部位の車両幅方向外側に結合されている。
なお、図6に示すように、カウルトップサイドインナ72における樋部48が設けられた部位には、切欠部74が形成されている(図1、図8及び図10も参照)
(要部構造)
次に、本実施形態の車両前部10の要部構造について説明する。
図4〜図6に示すように、フロントピラー30のピラーアウタパネル32の車両前後方向前側のフランジ34とピラーインナパネル36とは溶接によって結合され、結合部位は車両上下方向に延在する発泡シーラW1でシールされている(図1も参照)。
また、ピラーインナパネル36は、ピラーアウタパネル32のフランジ34よりも車両前後方向前側に延在し、先端部が車両幅方向内側に向けて屈曲されることで、インナ側屈曲部38が形成されている(図7も参照)。
図4及び図5に示すように、カウル40には、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲されることで、カウル側屈曲部42が形成されている(図7も参照)。
そして、カウル側屈曲部42はピラーインナパネル36の前端部36Aの車両幅方向外側に重ねられ溶接によって結合されていると共に、インナ側屈曲部38はカウル40の車両前後方向後側に重ねられ溶接によって結合されている。また、カウル側屈曲部42とピラーインナパネル36との結合部位は発泡シーラW2でシールされ、インナ側屈曲部38とカウル40との結合部位は発泡シーラW3でシールされている(図1及び図2も参照)。更に、図4に示すように、インナ側屈曲部38とカウル40との結合部位の車両幅方向内側の端部は、車室14内側から塗布された塗布シーラT1でシールされている(図3も参照)。
図5に示すように、ガセット50には、車両前後方向前側の端部が車両幅方向内側に向けて屈曲されることで、ガセット側屈曲部52が形成されている。このガセット側屈曲部52は、ピラーインナパネル36のインナ側屈曲部38とカウル40との結合部位における車両前後方向後側部に重ねられている。なお、結合部位の一部は、溶接されていてもよい。
また、カウルリインフォース60には、車両幅方向外側の端部60Aが車両前後方向後側に向けて屈曲されることで、リインフォース側屈曲部62が形成されている(図3も参照)。このリインフォース側屈曲部62がガセット50の車両幅方向内側の側面50Aに溶接によって結合されている。
図2に示すように、カウル40のダッシュパネル20の下端部40Aと樋部48の側壁部48Aとの結合部位は、発泡シーラW5でシールされている。
図6に示すように、ダッシュパネル20は、ピラーインナパネル36のインナ側屈曲部38の車両前後方向後側に配置され、インナ側屈曲部38と溶接によって結合されている。ダッシュパネル20とピラーインナパネル36のインナ側屈曲部38との結合部位は、発泡シーラW4でシールされている。なお、図1及び図3に示すように、この発泡シーラW4は、上端部から車両幅方向内側に延在し、ダッシュパネル20の上端部20Aと樋部48の側壁部48Aとダッシュパネル20の上端部20Aとの結合部位をシールしている。
図6に示すように、ダッシュパネル20には、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に屈曲されることで、パネル側屈曲部22が形成されている。このパネル側屈曲部22とピラーインナパネル36との結合部位における車両前後方向の後側端部は、車室14側から塗布された塗布シーラT2でシールされている。
なお、図3に示すように、この塗布シーラT2は、上端部で車両幅方向内側に屈曲して車両幅方向内側に延在し、ダッシュパネル20の上端部20Aと樋部48の側壁部48Aとの結合部位をシールしている。
また、本実施形態では、ダッシュパネル20とピラーインナパネル36との結合部位には、別途、エンジンルーム12側から塗布された塗布シーラT3でシールされている。
なお、図6に示すように、カウルトップサイドインナ72における樋部48が設けられた部位には切欠部74が形成され、樋部48を流れる水Vが車両幅方向外側に排水されるようになっている。
(組付工程)
次に、図7〜図13を用いて、車両前部10の組付工程について説明する。なお、各組付工程において、それぞれ各部材を結合する前に結合部位(溶接部位)の合わせ面に、発泡シーラを塗布する。また、当該図で組み付けた部材を明確にするため、当該図で組み付けた部材は鎖線(隠れ線)で図示していているが、次の工程の図では鎖線(隠れ線)を適宜省略している。
図7に示すように、フロントピラー30(図1〜図3を参照)のピラーインナパネル36とカウル40と樋部48とを結合し、第一カウルサブアッシー90を作製する(図2も参照)。
図8に示すように、この第一カウルサブアッシー90に、カウルトップサイドインナ72(図5及び図6も参照)を結合し、第二カウルサブアッシー91を作製する。
図9に示すように、別工程で、カウルリインフォース60とガセット50を結合し、カウルリインフォースサブアッシー92を作製する。
図10に示すように、第二カウルサブアッシー91(図8参照)の車室14内側にカウルリインフォースサブアッシー92(図9参照)を結合し、第三カウルサブアッシー93を作製する(図3及び図6も参照)。
図11に示すように、第三カウルサブアッシー93(図10参照)にダッシュパネル20(図2及び図3も参照)を結合し、ダッシュサブアッシー94を作製する。
図12に示すように、ダッシュサブアッシー94(図11参照)のピラーインナパネル36の車両幅方向外側にピラーアウタパネル32(図2〜図6も参照)を結合し、第一メインボデーアッシー95を作製する。
図13に示すように、第一メインボデーアッシー95(図12参照)の車両幅方向外側にカウルトップサイドアウタ70(図5及び図6も参照)を結合する。なお、前述したように、この図13は、図1の発泡シーラ(符号W)及び鎖線(隠れ線)が適宜省略された図である。
尚、上記工程は、一例であってこれに限定されるものではない。工程の順序は適宜入れ替えることが可能である。例えば、図12の工程でのピラーアウタパネル32の結合は、他のどの工程の間に設けてもよい。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図4及び図5に示すように、フロントピラー30を構成するピラーインナパネル36の前端部36Aの車両幅方向外側にカウル40のカウル側屈曲部42が重ねられて溶接によって結合され、更にピラーインナパネル36のインナ側屈曲部38がカウル40の車両前後方向後側に重ねられて溶接によって結合されている。
よって、車室14への水の浸入経路S1が平面視でL字形状となると共に、L字形状の浸入経路S1の二箇所の結合部位(溶接部位)にそれぞれ発泡シーラW2及び発泡シーラW3が設けられているので、止水性能が向上する。また、ピラーインナパネル36とカウル40とが、二箇所で溶接によって結合されているので、ボデー剛性が向上する。
また、図6に示すように、樋部48に対応する部位においても、車室14への水の浸入経路S2が平面視でL字形状となると共に、L字形状の浸入経路S2の結合部位の発泡シーラW4と、浸入経路S2の出口側端部(パネル側屈曲部22とピラーインナパネル36の結合部位の車両後側端部)の塗布シーラT2と、の二箇所でシールされているので、止水性能が向上する。
また、図7〜図13を用いて説明したように、フロントピラー30を構成するピラーインナパネル36とカウル40とに剛性補強用のガセット50を溶接した後に(図7〜図10参照)、ピラーインナパネル36にフロントピラー30を構成するピラーアウタパネル32を溶接している(図11〜図13)。よって、ピラーインナパネル36とカウル40とが溶接によって結合されると共に、ピラーインナパネル36とカウル40とに剛性補強用のガセット50を溶接によって結合することができる。したがって、ピラーインナパネル36とカウル40との結合強度が向上し、この結果、ボデー剛性が効果的に向上する。
また、ピラーインナパネル36とカウル40とを結合してアッシー化することで、車室114内への止水性能が向上する。
ここで、図21には、比較例としての車両前部910が示されている。
図21(A)に示すように、フロントピラー930は、ピラーアウタパネル932とピラーインナパネル936とを備えており、両者が結合されることで、閉断面が構成されている。ピラーインナパネル936の車両幅方向内側にカウル940のカウル側屈曲部942が重ねられ結合されている。また、図21(B)に示すように、ピラーインナパネル936とカウル940のカウル側屈曲部942の結合部位は車室914側から塗布された塗布シーラT901でシールされている。そして、図21(C)に示すように、車室914側から剛性補強用のガセット950がカウル940とピラーインナパネル936とにボルト締結されている。
よって、比較例の車両前部910は、図21(B)に示すように、エンジンルーム912側から車室914内の水の浸入経路S902が直線状であり(エンジンルーム912と車室914とが浸入経路S902で直接的に連通した構造)、また、塗布シーラT901でシールされた構造である。よって、高い止水性能を得ることが難しい構造となっている。
また、剛性補強用のガセット950は、車室914側から塗布シーラT901を塗布した後に組み付けるので、カウル940とピラーインナパネル936とにボルト締結される。よって、溶接によって結合する構成と比較し、カウル940及びピラーインナパネル936とガセット950との結合強度が低いので、ボデー剛性が効果的に向上しない。
これに対して本実施形態の車両前部10は、図5に示すように、車室14への水の浸入経路S1が平面視でL字形状であると共にエンジンルーム12と車室14とが直接的に連通されていない構造ある。更に、L字形状の浸入経路S1の二箇所に発泡シーラW2及び発泡シーラW3が設けられている。よって、本実施形態の車両前部10は、比較例よりも高い止水性能を得ることができる。
また、ピラーインナパネル36とカウル40とに剛性補強用のガセット50が溶接によって結合されているので、比較例よりもボデー剛性が効果的に向上する。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。なお、図14(A)は、図5と同じ図である。
上記実施形態の車両前部10は、図14(A)に示すように、ガセット50のガセット側屈曲部52が、ピラーインナパネル36のインナ側屈曲部38とカウル40との結合部位の車両前後方向後側に重ねられて結合され、カウルリインフォース60のリインフォース側屈曲部62がガセット50の車両幅方向外側の側面50Aに結合されている。つまり、上記実施形態の車両前部10は、ガセット50が優先のガセット優先構造となっている。
これに対して、図14(B)の変形例の車両前部11では、カウルリインフォース61の端部がピラーインナパネル36まで延出し、リインフォース側屈曲部63がピラーインナパネル36の前端部36Aの車両幅方向内側に結合されている。また、ガセット50のガセット側屈曲部52がカウルリインフォース61の車両前後方向後側の側面61Bに結合されている。つまり、変形例の車両前部11は、カウルリインフォース61が優先のカウルリインフォース優先構造となっている。
なお、図14(A)のガセット優先構造は、ガセット50がフロントピラー30のピラーインナパネル36とカウル40とに結合されているので、特に車両前後方向のボデー剛性が効果的に向上する。
また、図14(B)のカウルリインフォース優先構造は、カウルリインフォース61の端部がピラーインナパネル36まで延出し、リインフォース側屈曲部63がピラーインナパネル36の前端部36Aの車両幅方向内側に結合されているので、特に車両幅方向のボデー剛性が効果的に向上する。
なお、上記とは別の変形例であり図示は省略するが、図3に示されているピラーインナパネル36にはインナ側屈曲部38が形成されておらず、発泡シーラW3が設けられていない構造であってもよい。なお、このような構造においては、水の浸入経路が車両前後方向後側から前側になると共に浸入経路に発泡シーラW2が設けられているので、止水性能が向上する。
<第二実施形態>
次に、図15〜図20を用いて、本発明の第二実施形態に係る車両前部構造について説明する。なお、第一実施形態と重複する説明は省略する。
(全体構造)
まず、本実施形態の車両前部110の全体構造の概要について説明する。
図20に示すように、車両前部110の車両幅方向外側の車両側部には、車両上下方向に沿ってフロントピラー130が設けられている。フロントピラー130のピラーインナパネル136は、車両前後方向後側を構成する後側インナパネル135と、車両前後方向前側を構成する前側インナパネル137と、を有する構造とされている(図15も参照)。また、前側インナパネル137には、車両前後方向前側に延在するカウルトップサイドインナ172が形成されている(図15も参照)。
車両前部110には、エンジンルーム112と車室114とを仕切るダッシュパネル120が設けられている。ダッシュパネル120の車両幅方向外側の部位は、フロントピラー130に結合されている(図16も参照)。
ダッシュパネル120の車両上下方向上側には、車両幅方向に延在するパネル状のカウル140が配置され、ダッシュパネル120及びフロントピラー130と結合されている。
カウル140の車両幅方向外側におけるダッシュパネル120の車両上下方向上側に対応する部位に棚部141が形成され、棚部141の車両前後方向後側の端部からカウル140の上部140Aが立ち上がっている。
また、カウル140の棚部141の車両上下方向下側には、車両幅方向に延在し、水路となる逆台形形状の樋部148が形成されている(図17も参照)。なお、本実施形態では、樋部148はカウル140に一体成形された構造である。しかし、第一実施形態のようにカウルと樋部とが別部材であってもよい。
また、フロントピラー130のピラーインナパネル136の前側インナパネル137に形成され車両前後方向前側に延在するカウルトップサイドインナ172には、カウル140の樋部148が設けられた部位に、切欠孔139が形成されている(図17も参照)。
なお、図示していないが、カウルトップサイドインナ172の車両幅方向外側には、カウルトップサイドアウタが設けられている。
(要部構造)
次に、本実施形態の車両前部110の要部構造について説明する。なお、図15の想像線(二点鎖線)で示すインナ側屈曲部138及び発泡シーラW19は、後述の変形例で説明する。
図15に示すように、フロントピラー130は、車両幅方向内側を開口側として配置され車両幅方向外側を構成する断面ハット形状のピラーアウタパネル132と、車両幅方向内側を構成するピラーインナパネル136と、を備えており、両者が結合されることで閉断面が構成されている。
前述したように、ピラーインナパネル136は、車両前後方向後側を構成する後側インナパネル135と、車両前後方向前側を構成する前側インナパネル137と、を有する構造とされ、前側インナパネル137には車両前後方向前側に延在するカウルトップサイドインナ172が形成されている。
ピラーアウタパネル132の車両前後方向前側のフランジ134と後側のフランジ133との間において、後側インナパネル135の前端部135Aの車両幅方向外側に前側インナパネル137の後端部137Aが重ねられ溶接によって結合されている。
また、カウル140には、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲されることで、カウル側屈曲部142が形成されている。このカウル側屈曲部142は、車両幅方向内側に配置された後側インナパネル135の前端部135Aと車両幅方向外側に配置された前側インナパネル137の後端部137Aとの間に挟まれ(重ねられ)溶接によって結合されている。
なお、カウル140の棚部141よりも上側の上部140Aは、ピラーアウタパネル132の車両前後方向前側のフランジ134よりも車両前後方向後側に配置されている。
また、剛性補強用のガセット150が、後側インナパネル135とカウル140とに溶接によって結合され、また、カウルリインフォース160がガセット150に結合されている。
なお、ガセット150には、車両前後方向前側の端部が車両幅方向内側に向けて屈曲されることで、ガセット側屈曲部152が形成されている。ガセット側屈曲部152は、カウル140に一部溶接によって結合されていてもよい。
また、カウルリインフォース160には、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲されることで、リインフォース側屈曲部162が形成されている。このリインフォース側屈曲部162がガセット150の車両幅方向内側の側面150Aに溶接によって結合されている。
ピラーインナパネル136を構成する後側インナパネル135の前端部135Aと前側インナパネル137の後端部137Aとの結合部位の車両前後方向後側の部位は、発泡シーラW11でシールされている。
また、カウル140のカウル側屈曲部142と前側インナパネル137の後端部137Aとの結合部位は発泡シーラW12でシールされ、カウル140のカウル側屈曲部142と後側インナパネル135の前端部135Aとの結合部位は、発泡シーラW13でシールされている。
また、ピラーアウタパネル132の車両前後方向前側のフランジ134と前側インナパネル137との結合部位は、発泡シーラW14でシールされている。
図16に示すように、ピラーインナパネル136を構成する後側インナパネル135は、カウル140における棚部141(図20を参照)よりも下側において、ピラーアウタパネル132の前側のフランジ134よりも車両前後方向前側に延在している。そして、前側インナパネル137の後端部137A、カウル140のカウル側屈曲部142、後側インナパネル135の前端部135A、及びダッシュパネル120の順番で重ね合わされて溶接によって結合されている。
発泡シーラW12及び発泡シーラW13は、ダッシュパネル120との結合部位まで車両前後方向前側に延在している。
また、ダッシュパネル120と後側インナパネル135の前端部135Aとの結合部位は、発泡シーラW15でシールされ、この発泡シーラW15は、車両幅方向外側に延在し、ダッシュパネル120とカウル140との結合部位もシールしている。言い換えると、ダッシュパネル120と後側インナパネル135の前端部135Aとの結合部位の発泡シーラとダッシュパネル120とカウル140との結合部位の発泡シーラとが一体となったシールが発泡シーラW15である。
また、ダッシュパネル120と後側インナパネル135の前端部135Aとの結合部位の車両幅方向外側の端部は、車室114側から塗布された塗布シーラT11でシールされている。
図17に示すように、前側インナパネル137に形成されたカウルトップサイドインナ172には、カウル140の樋部148が設けられた部位に、切欠孔139(図20も参照)が形成され、樋部148を流れる水Vが車両幅方向外側に排水されるようになっている。
図18に示すように、前側インナパネル137は、樋部148(図17及び図20を参照)よりも車両上下方向下側において、ピラーアウタパネル132の前側のフランジ134よりも車両前後方向前側までしか延在していない。よって、図18及び図19に示すように、フロントピラー130のピラーインナパネル136は、実質的に後側インナパネル135のみで構成されている。
(組付工程)
次に、車両前部110の組付工程について説明する。なお、全体の組付工程は、第一実施形態に準じて組み付け、各組付工程において、それぞれ各部材を結合する前に結合部位(溶接部位)の合わせ面に発泡シーラを塗布する。尚、下記工程は、一例であってこれに限定されるものではない。工程の順序は適宜入れ替えることが可能である。
図15に示すピラーインナパネル136を構成する後側インナパネル135及び前側インナパネル137とカウル140とを結合してカウルサブアッシーを作製する。
このカウルサブアッシーに、別工程で作製したカウルリインフォース160とガセット150を結合したカウルリインフォースサブアッシーを結合し、第二カウルサブアッシーを作製する。
そして、この後の組付工程で、車両幅方向外側に配置されるピラーアウタパネル132を結合する。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図15に示すように、フロントピラー130を構成するピラーアウタパネル132の車両前後方向前側のフランジ134と後側のフランジ133との間において、ピラーインナパネル136を構成する後側インナパネル135の前端部135Aの車両幅方向外側に前側インナパネル137の後端部137Aが重ねられ結合されている。
後側インナパネル135の前端部135Aと前側インナパネル137の後端部137Aとの結合部位の発泡シーラW11の車両前後方向前側において、後側インナパネル135の前端部135Aと前側インナパネル137の後端部137Aとの間にカウル140のカウル側屈曲部142が挟まれて結合されている。
そして、カウル140のカウル側屈曲部142と前側インナパネル137の後端部137Aとの結合部位は発泡シーラW12でシールされ、カウル140のカウル側屈曲部142と後側インナパネル135の前端部135Aとの結合部位は、発泡シーラW13でシールされている。
よって、車室114への水の浸入経路S11は平面視でU字形状となると共に、U字形状の浸入経路S11の二箇所に発泡シーラW12及び発泡シーラW13が設けられているので、止水性能が向上する。また、ピラーインナパネル136とカウル140とが溶接によって結合されているので、ボデー剛性が確保される。
また、図15に示すように、後側インナパネル135の前端部135Aと前側インナパネル137の後端部137Aとの間にカウル140のカウル側屈曲部142が挟まれて結合されたピラーインナパネル136の車両幅方向外側に、ピラーアウタパネル132が結合されている。よって、カウル140とピラーインナパネル136との結合位置によることなく、ピラーアウタパネル132の車両前後方向の位置を設定することが可能となる。
よって、車室114への水の浸入経路S11の二箇所に発泡シーラW12及び発泡シーラW13を設けて止水性能を向上させつつ、意匠に応じてフロントピラー130(ピラーアウタパネル132)の車両前後方向の位置を自由に設定することが可能となる。
また、本実施形態では、フロントピラー130のピラーアウタパネル132の車両前後方向前側のフランジ134と後側のフランジ133との間にカウル140の結合部位が位置している。つまり、フロントピラー130の閉断面構造部位とカウル140の結合部位とが車両前後方向に重なっている。よって、フロントピラー130とカウル140との結合強度が更に向上し、この結果、ボデー剛性が更に向上する。
また、フロントピラー130を構成するピラーインナパネル136とカウル140とに剛性補強用のガセット150を溶接した後に、ピラーインナパネル136にフロントピラー130を構成するピラーアウタパネル132を溶接する。よって、ピラーインナパネル136とカウル140とが溶接によって結合されると共に、ピラーインナパネル136とカウル140とにガセット150を溶接によって結合することができる。したがって、ピラーインナパネル136とカウル140との結合強度が向上し、この結果、ボデー剛性が効果的に向上する。
また、ピラーインナパネル136とカウル140とを結合してアッシー化することで、車室114内への止水性能が向上する。
なお、図16で示す部位においては、車室114内への水の浸入経路が板組みによって迷路状になっており、発泡シーラW12、発泡シーラW13、発泡シーラW15、及び塗布シーラT11で止水性能が確保されている。
また、図17〜図19に示すように、車両前部110の車両上下方向下側部分においては、発泡シーラW15、発泡シーラW16、及び塗布シーラT11でシールされ止水されている。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。
図15の想像線(二点鎖線)で示すように、後側インナパネル135にインナ側屈曲部138を形成し、このインナ側屈曲部138がカウル140の車両前後方向後側に重ねられて溶接によって結合され、発泡シーラW19でシールする構造であってもよい(第一実施形態の図5も参照)。
このように、後側インナパネル135にインナ側屈曲部138を形成してカウル140に溶接して結合し、発泡シーラW19でシールする構造とするとこで、止水性能が更に向上すると共に、ボデー剛性が更に向上する。
<その他>
尚、本発明は上記実施形態に限定されない。
本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは言うまでもない。
10 車両前部
11 車両前部
30 フロントピラー
32 ピラーアウタパネル
36 ピラーインナパネル
38 インナ側屈曲部
42 カウル側屈曲部
50 ガセット
60 カウルリインフォース
61 カウルリインフォース
110 車両前部
130 フロントピラー
132 ピラーアウタパネル
135 後側インナパネル
136 ピラーインナパネル
137 前側インナパネル
138 インナ側屈曲部
140 カウル
142 カウル側屈曲部
150 ガセット
160 カウルリインフォース

Claims (4)

  1. 車両幅方向外側に配置されたピラーアウタパネルと車両幅方向内側に配置されたピラーインナパネルとで閉断面が構成され、車両側部において車両上下方向に延在するフロントピラーと、
    車両幅方向に延在し、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲され、前記ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側に重ねられて溶接されたカウル側屈曲部を有するカウルと、
    を備え、
    前記ピラーインナパネルは、車両前後方向後側を構成する後側インナパネルと、車両前後方向前側を構成し前記後側インナパネルの前端部の車両幅方向外側に後端部が重ねられて溶接された前側インナパネルと、を有する構造とされ、
    前記後側インナパネルの前記前端部と前記前側インナパネルの前記後端部との間に前記カウル側屈曲部が挟まれて溶接された車両前部構造。
  2. 車両幅方向外側に配置されたピラーアウタパネルと車両幅方向内側に配置されたピラーインナパネルとで閉断面が構成され、車両側部において車両上下方向に延在するフロントピラーと、
    車両幅方向に延在し、車両幅方向外側の端部が車両前後方向後側に向けて屈曲され、前記ピラーインナパネルの前端部の車両幅方向外側に重ねられて溶接されたカウル側屈曲部を有するカウルと、
    を備え、
    前記ピラーインナパネルは、車両前後方向前側の端部が車両幅方向内側に向けて屈曲されて車両幅内側に延出し、前記カウルの車両前後方向後側に重ねられて溶接されたインナ側屈曲部を有する、
    車両前部構造。
  3. 前記ピラーインナパネルは、車両前後方向後側を構成する後側インナパネルと、車両前後方向前側を構成し前記後側インナパネルの前端部の車両幅方向外側に後端部が重ねられて溶接された前側インナパネルと、を有する構造とされ、
    前記後側インナパネルの前記前端部と前記前側インナパネルの前記後端部との間に前記カウル側屈曲部が挟まれて溶接された請求項2に記載の車両前部構造。
  4. 前記ピラーインナパネルの車両幅方向内側と前記カウルの車両前後方向後側とに溶接されたガセットを有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両前部構造。
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