JP6224640B2 - ユニットスイング式内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クランク軸と連動して回転することにより外気を吸引する冷却ファンを備えるユニットスイング式内燃機関の冷却装置に関する。
従来のユニットスイング式内燃機関の冷却装置として、クランク軸と連動して回転して外気を吸引する冷却ファンと、冷却ファンを覆うとともに外気を取り込む冷却風取入口が形成されたファンカバーと、ファンカバーの冷却風取入口に設けられて、冷却風取入口の開口面に平行な支軸を中心に羽板が回動して冷却風取入口を開閉する可動ルーバーとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この技術におけるファンカバーには、支軸を車両の前後方向に指向させて軸支する可動ルーバー枠体と、可動ルーバー枠体の後方に設けられるリンク収容部とが形成され、リンク収容部に、羽板を回動させるリンク機構が収容されている。
特開2013−60845号公報
最近時のユニットスイング式内燃機関では、車両側面視でクランク軸よりも後輪車軸の軸線の方が低い位置となって内燃機関が前上がりとなるのが一般的であり、上記特許文献1では、可動ルーバー枠体の後方、即ちファンカバー後部にリンク機構を設ける構成であるため、内燃機関が車両下部に配置されるユニットスイング式内燃機関では、内燃機関の下方への冷却装置の突出量が大きくなり、バンク角が確保しにくくなる。従って、車高を上げるなどの対応が必要となり、乗員の足つき性が悪くなるといった課題が生じる可能性がある。
本発明の目的は、車両のバンク角を容易に確保することが可能なユニットスイング式内燃機関の冷却装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明は、クランク軸(71)と連動して回転することで外気を吸引する冷却ファン(62)と、前記冷却ファン(62)を覆うとともに外気を取込む冷却風取入口(63)が形成されたファンカバー(61)と、前記ファンカバー(61)の前記冷却風取入口(63)に設けられ、前記冷却風取入口(63)の開口面に平行な支軸(111,112,113)を中心に羽板(101,102,103)が回動して前記冷却風取入口(63)を開閉する可動ルーバー(100A)と、動力源としてのアクチュエータ(104)からの動力を前記可動ルーバー(100A)へ伝達するリンク機構(105)と、を備え、車両側面視で、前記クランク軸(71)の軸線(L1)よりも後輪車軸(21)の軸線の方が低い位置となるユニットスイング式内燃機関の冷却装置において、前記支軸(111,112,113)は、その軸線(111C,112C,113C)が車両の前後方向に指向されて前記ファンカバー(61)に支持されるとともに、前記リンク機構(105)が、前記支軸(111,112,113)の前部に連結されて前記冷却風取入口(63)の前方に設けられることを特徴とする。
上記構成において、前記支軸(111,112,113)は、車両側面視で前上がりに傾斜し、前記ファンカバー(61)に支持されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記クランク軸(71)を支持するクランクケース(41)の前部に、シリンダ軸線(45A)が前上がりに傾斜するようシリンダブロック(42)が結合され、前記ファンカバー(61)には、前記支軸(111,112,113)を支える可動ルーバー枠体(61K)と、当該可動ルーバー枠体(61K)の前側に設けられるリンク収容部(61G)とが形成され、前記リンク収容部(61G)に前記リンク機構(105)が収容され、車両側面視で、前記クランクケース(41)と前記シリンダブロック(42)との結合面(41G)よりも前方に前記リンク収容部(61G)が突出して設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記可動ルーバー枠体(61K)には、前記支軸(111,112,113)を回動自在に支持する軸受溝(61P,61Q,61R)が形成され、前記可動ルーバー(100A)及び前記リンク機構(105)を車幅方向外側から覆うようにして前記ファンカバー(61)に取付けられる保護カバー(64)を備え、前記軸受溝(61P,61Q,61R)の開口は、前記保護カバー(64)によって塞がれるようにしても良い。
また、上記構成において、前記リンク機構(105)は、上下に昇降する連動リンク部材(125)を含み、前記可動ルーバー(100A)は複数の可動羽板(110A,110B,110C)からなり、複数の前記可動羽板(110A,110B,110C)は、前記連動リンク部材(125)によって連動するように構成され、前記連動リンク部材(125)は、前記支軸(111,112,113)よりも車幅方向内側に設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記アクチュエータ(104)は感温式であり、前記クランクケース(41)には、前記アクチュエータ(104)の感温部(104C)が挿入される挿入部(46A)が形成され、前記挿入部(46A)には、オイルポンプ(147)から吐出されたオイルを取込むオイル入口孔(46C)と、オイルパン(41P)へオイルを排出するオイル出口孔(46D)とが形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記オイル入口孔(46C)の通路幅よりも前記オイル出口孔(46D)の通路幅の方が狭く形成されるようにしても良い。
また、上記構成において、前記クランクケース(41)には、車体フレーム(F)側に対して揺動自在に支持される軸受孔(46E)を備えたハンガーアーム(46)が形成され、前記アクチュエータ(104)は、前記ハンガーアーム(46)に取付けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記アクチュエータ(104)は、前記軸受孔(46E)の軸線(46F)に対して上方にオフセットして設けられるようにしても良い。
また、上記構成において、前記ユニットスイング式内燃機関(E)の下部から延びる排気管(55)が、前記ファンカバー(61)の下方を通って後方へ延びるように構成され、前記アクチュエータ(104)は、車幅方向で、前記排気管(55)と重なるようにして前記排気管(55)の上方に設けられるようにしても良い。
本発明は、支軸は、その軸線が車両の前後方向に指向されてファンカバーに支持されるとともに、リンク機構が、支軸の前部に連結されて冷却風取入口の前方に設けられるので、内燃機関が車両下部に配置されることが一般的なユニットスイング式内燃機関では、車両側面視で、クランク軸の軸線よりも後輪車軸の軸線の方が低い位置となるために内燃機関が前上がりのレイアウトとなり、この状態でリンク機構を支軸の前部に連結して冷却風取入口の前方に設けることで、リンク機構を地面から離れた位置に設けることができ、車両のバンク角を確保することができる。
また、支軸は、車両側面視で前上がりに傾斜し、ファンカバーに支持されるので、リンク機構を、車両側面視で前上がりに傾斜する支軸の前部に連結させることができ、地面からより一層離れた位置にリンク機構を設けることができ、車両のバンク角を効果的に確保することができる。
また、クランク軸を支持するクランクケースの前部に、シリンダ軸線が前上がりに傾斜するようシリンダブロックが結合され、ファンカバーには、支軸を支える可動ルーバー枠体と、可動ルーバー枠体の前側に設けられるリンク収容部とが形成され、リンク収容部にリンク機構が収容され、車両側面視で、クランクケースとシリンダブロックとの結合面よりも前方にリンク収容部が突出して設けられるので、外部からの埃や水等からリンク機構を保護することができる。ここで、リンク収容部をファンカバーに設ける場合に、リンク収容部が大きくなりやすいが、車両側面視で、このリンク収容部をクランクケースとシリンダブロックとの結合面よりも前方に突出させて設けるようにしたので、リンク収納部の内燃機関の下方側への突出量を低減することができ、バンク角をより一層確保することができる。
また、可動ルーバー枠体には、支軸を回動自在に支持する軸受溝が形成され、可動ルーバー及びリンク機構を車幅方向外側から覆うようにしてファンカバーに取付けられる保護カバーを備え、軸受溝の開口は、保護カバーによって塞がれるので、可動ルーバー及びリンク機構を車幅方向外側から覆う保護カバーによって、外部からの埃や水等に対して可動ルーバー及びリンク機構を保護することができる。また、保護カバーは、支軸の軸受溝から外れるのを防ぐ機能も備えるので、支軸の軸受を溝形状にして支軸のファンカバーへの取り付けを容易に行えるように構成する場合であっても、支軸が軸受溝から外れないようにすることができる。
また、リンク機構は、上下に昇降する連動リンク部材を含み、可動ルーバーは複数の可動羽板からなり、複数の可動羽板は、連動リンク部材によって連動するように構成され、連動リンク部材は、支軸よりも車幅方向内側に設けられるので、連動リンク部材を車幅方向外側へ突出しないようにすることができ、冷却風取入口の前方に連動リンク部材を設ける場合であっても、車両前方からの走行風の冷却風取入口への取り込みに際して、連動リンク部材が妨げになるのを防ぐことができ、走行風の円滑な取り込みが可能となる。
また、アクチュエータは感温式であり、クランクケースには、アクチュエータの感温部が挿入される挿入部が形成され、挿入部には、オイルポンプから吐出されたオイルを取込むオイル入口孔と、オイルパンへオイルを排出するオイル出口孔とが形成されるので、感温式アクチュエータとすることで、内燃機関の温度変化に精度良く対応して可動ルーバーを回動させることができる。更に、感温式アクチュエータの感温部が挿入される挿入部にオイル入口孔とオイル出口孔とが形成されるので、挿入部にオイルの流れを生じさせることができ、内燃機関の温度変化に対して一層精度良く且つ素早く対応させて可動ルーバーを回動させることができる。
また、オイル入口孔の通路幅よりもオイル出口孔の通路幅の方が狭く形成されるので、挿入部内からのオイルの流出量が多くなりすぎるのを防ぐことができ、挿入部内をオイルで十分に満たした状態にすることで、アクチュエータを精度良く駆動させることができる。
また、クランクケースには、ユニットスイング式内燃機関を車体フレームに対して揺動自在に支持する軸受孔を備えたハンガーアームが形成され、アクチュエータは、ハンガーアームに取付けられるので、ハンガーアームを利用してアクチュエータを取付けることで、省スペース化を図ることができる。
また、アクチュエータは、軸受孔の軸線に対して上方にオフセットして設けられるので、ハンガーアームの上部側にアクチュエータを設けることができ、アクチュエータを地面から離すことができる。これにより、地面からの突出物等との干渉に対して有利となる。
また、ユニットスイング式内燃機関の下部から延びる排気管が、ファンカバーの下方を通って後方へ延びるように構成され、アクチュエータは、車幅方向で、排気管と重なるようにして排気管の上方に設けられるので、外部からの飛び石等からアクチュエータを下方から排気管で保護することができる。
本発明のユニットスイング式内燃機関が搭載された自動二輪車の右側面図である。 パワーユニットを示す右側面図である。 内燃機関からルーバー部材を取外した状態を示した右側面図である。 図2のIV−IV線断面に相当する断面及びリンク機構を示す断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面の一部を示す要部断面図である。 図4の第1羽板〜第3羽板が開いた状態を示した断面図である。 第1羽板が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た断面図である。 第3羽板が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た断面図である。 動力伝達機構及びアクチュエータを示す斜視図である。 ファンカバーの筒部及びその周囲を示す側面図である。 ファンカバーのリンク収容部の下部及び動力伝達機構の一部を示す斜視図である。 アクチュエータを作動させるオイルの供給路を示す断面図である。 クランクケースのアクチュエータ挿入部へオイルを循環させるオイル通路を示す右側面図である。 オイル通路を示すクランクケースの正面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号LHは車体左方を示している。
図1は、本発明のユニットスイング式内燃機関Eが搭載された自動二輪車1の右側面図である。
自動二輪車1は、ユニットスイング式内燃機関Eを含むパワーユニット20が搭載され、乗員がシート3に跨って着座する鞍乗り型のスクータ型小型車両である。
自動二輪車1の車体フレームFは、前端部を構成するヘッドパイプ11と、ヘッドパイプ11から後方斜め下方に延びるダウンチューブ12と、ダウンチューブ12の後部にクロスメンバ13を介して連結された左右一対のメインパイプ14とを備える。
ヘッドパイプ11は、前輪15を軸支するフロントフォーク16を操舵可能に支持している。フロントフォーク16の上部には、バーハンドル17が取付けられている。ダウンチューブ12は、下方に延びた後に屈曲して後方に水平に延びる。これにより、シート3の前方に左右に開放する足置き空間4が形成される。
ダウンチューブ12とメインパイプ14との結合部位には、パワーユニット20を支持するブラケット18が設けられ、ブラケット18にリンク部材19が連結され、リンク部材19の後端部に上下揺動可能にパワーユニット20が支持されている。
パワーユニット20は、内燃機関Eと、内燃機関Eの後端部に設けられた図示せぬ無段変速機(Vベルト式変速機)とを備える。無段変速機の後部には、後輪車軸21を介して後輪22が支持されている。
また、無段変速機の後端部とメインパイプ14との間にはリヤクッションユニット23が装着され、リヤクッションユニット23によりパワーユニット20及び後輪22が懸架される。パワーユニット20の上方で、左右一対のメインパイプ14間には、ヘルメットなどの荷物を収容する収容部25と燃料タンク26とが前後に隔てて支持されている。
車体カバー31は、フロントカバー32、レッグシールド33、レッグシールド33の下端部から後方に延びるステップフロア34、左右一対のサイドカバー35を備える。
フロントカバー32は、ヘッドパイプ11を前方から覆っている。レッグシールド33は、運転者の足を前方から覆うようにフロントカバー32に連なる。ステップフロア34は、レッグシールド33の下端部から後方に延びている。サイドカバー35は、フロアステップ34に連なって車体左右を覆っている。
サイドカバー35の上方には、前後に延びて2人乗車可能なシート3が設けられ、シート3によって収容部25と燃料タンク26とが上方から覆われる。なお、符号38は地面である。
パワーユニット20の側部には、前部を構成する内燃機関Eを空冷する冷却装置40が設けられている。
内燃機関E内には、車幅方向に延びるようにクランク軸71(図4参照)が回転可能に支持され、車両側面視において、クランク軸71の軸線であるクランク軸線L1(黒丸で示した部分)よりも後輪車軸21の軸線21aの方が低い位置となる。これによって、内燃機関Eは、前上がりのレイアウトとなる。
図2は、パワーユニット20を示す右側面図である。図3は、内燃機関Eからルーバー部材64を取外した状態を示した右側面図である。図4は、図2のIV−IV線断面に相当する断面及びリンク機構を示す断面図である。
図2に示すように、内燃機関Eは、そのクランクケース41からシリンダブロック42、シリンダヘッド43及びヘッドカバー44が水平に近い状態にまで前傾するように設けられた水平エンジンに形成されている。クランクケース41からヘッドカバー44に至る部分が内燃機関Eのシリンダ部45を構成する。なお、符号41Gはクランクケース41におけるシリンダブロック42との結合面である。
クランクケース41の前部下部には、前方に突出するハンガーアーム46が一体に設けられ、ハンガーアーム46がリンク部材19を介して車体フレームFのブラケット18に連結される。パワーユニット20は、リンク部材19を介して車体フレームFに上下揺動可能に支持される。ハンガーアーム46には軸受孔46Eが開けられ、軸受孔46Eに支軸135を回動可能に支持する軸受136が嵌合されている。支軸135にはリンク部材19に連結されている。
シリンダヘッド43の上部には、吸気管49を介してスロットルボディ50が連結され、スロットルボディ50の上流側にエアクリーナ51(図1参照)が連結される。
シリンダヘッド43の下部には、排気管55が接続され、排気管55は、パワーユニット20の下方を後方に延びて、内燃機関Eの後部に支持ブラケット56を介して支持されたマフラー57に連結される。
排気管55は、シリンダヘッド43から下方へ延びるとともに車体右方へ屈曲して後方に延び、車体右側に配置されたマフラー57に連結されるため、クランクケース41の右部に取付けられたファンカバー61(後で詳述する。)の下方を通るように配置される。
マフラー57は、内燃機関Eの後方及び後輪22の右側方で且つサイドカバー35(図1参照)の下方に配置され、パワーユニット20と一体に上下に揺動する。
シリンダ部45を構成するシリンダブロック42及びシリンダヘッド43は、その周囲がシュラウド58で覆われている。
ファンカバー61は、クランクケース41内に配置された冷却ファン62(図4参照)の冷却風取入口63を形成するカバーであり、冷却風取入口63はルーバー部材64によって覆われる。
図4に示すように、クランクケース41内には、車幅方向に延びるクランク軸71が複数の軸受72を介して回転自在に支持され、内燃機関Eの4サイクル運転によりクランク軸71が回転駆動される。クランク軸71は、クランクケース41内を左右(車幅方向)に延び、左側軸部にVベルト式無段変速機の駆動プーリ(不図示)が設けられ、Vベルト式無段変速機を介して所定の変速比で後輪車軸21(図1参照)が回転駆動され、これにより後輪22(図1参照)が駆動される。
クランク軸71の右側軸部は、クランクケース41の円筒部41Aを貫通して車幅方向右側に突出する。クランク軸71の右側軸部には、車幅方向内側から順に、発電機74及び遠心式の冷却ファン62が固定される。
発電機74のアウターロータ74Aは、車幅方向内側に開放する円形椀状に形成され、その内側には、クランクケース41の円筒部41Aに固定されたインナーステータ74Bが配置される。このため、クランク軸71の回転によりアウターロータ74Aとインナーステータ74Bとの間で電磁誘導作用が生じ、発電電力が得られる。また、冷却ファン62がクランク軸71と一体に回転するので、ファンカバー61に設けられた冷却風取入口63から外気を吸い込むことができる。
ファンカバー61内に取込まれた外気は、図2において、パワーユニット20のシリンダブロック42、シリンダヘッド43を冷却した後に冷却風排出口(不図示)から外に排出される。これによってパワーユニット20を強制的に空冷することができる。なお、図4に示した冷却ファン62を含む空冷構造は、公知の構造を広く適用可能である。
次に、ファンカバー61及びルーバー部材64について説明する。
図3及び図4に示すように、ファンカバー61は、車幅方向内側に開放して冷却ファン62を覆う略円形の椀状カバーに形成され、樹脂材料を用いて一体成形により製作されている。なお、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
ファンカバー61は、冷却ファン62の外周を覆う外周覆い部61Aと、外周覆い部61Aの車幅方向外側にて縮径する縮径部61Bと、縮径部61Bから車幅方向外側に延出する筒部61Cとを一体に備えている。
筒部61Cは、冷却ファン62の車幅方向外側に冷却風取入口63を形成する部材であり、クランク軸線L1を中心とする真円断面の円筒形状に形成される。つまり、本構成の冷却風取入口63は真円の円形開口に形成されている。
また、ファンカバー61には、筒部61Cを含むようにファンカバー枠部61Kが形成されている。ファンカバー枠部61Kは、筒部61Cと、筒部61Cの上方及び下方に一体に設けられる円弧状に形成された上下枠部61K1,61K1と、筒部61Cの前方及び後方に一体に設けられる略矩形状の前後枠部61K2,61K3とから構成される。
図2及び図3において、クランクケース41の側面には、雌ねじが切られた複数のねじ穴(不図示)が形成され、これら複数のねじ穴にねじ込まれた複数の締結ボルト81及び複数のビス82でクランクケース41にファンカバー61が取付けられている。
また、ファンカバー61には、複数のねじ穴61Hが形成され、複数のねじ穴61Hにねじ込まれた複数の締結ボルト83(図2参照)でファンカバー61にルーバー部材64(図2参照)が取付けられている。
ファンカバー61は、クランクケース41に固定された状態で筒部61Cの前方に連なるとともに外周覆い部61A及び縮径部61Bから車幅方向外側に突出する右側面視で矩形断面で枠状のリンク収容部61Gを一体に備えている。
リンク収容部61Gは、前後方向に比して上下方向に長い縦長の枠形状に形成されており、後述する複数の回転軸(第1回転軸111,第2回転軸112、第3回転軸113)の前端部を収容するとともに、第1回転軸111〜第3回転軸113を回転駆動させる動力伝達機構105を収容する。リンク収容部61Gは、大別すると、冷却風取入口63の前方にて動力伝達機構105を収容する第1収容部61GAと、第1収容部61GAの下方で、後で詳述するアクチュエータ104等を囲って収容する第2収容部61GBとを一体に備えている。
なお、第1収容部61GA内には、上記したように、ファンカバー61をシュラウド58(図2参照)に取付けるための複数のビス82が設けられている。これによって、ファンカバー61にルーバー部材64(図2参照)を取付けた場合には、ビス82が外部に露出しない。
また、リンク収容部61Gの車幅方向内側は、ビス82が挿通される内壁61GCが設けられ、内壁61GCによって、リンク収容部61Gの車幅方向内側が閉塞される。この構成により、車幅方向内側からリンク収容部61G内への雨水等の浸入を防止できるとともに、ファンカバー61自体の剛性を高めることができる。
図4において、ルーバー部材64は、ファンカバー61の冷却風取入口63を車幅方向外側から隙間を空けて覆う保護部材であり、樹脂材料を用いて一体成形により製作される。なお、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
ルーバー部材64は、図2に示すように、ファンカバー61の筒部61Cに連なる円筒枠形状を有するルーバー本体部64Aと、ファンカバー61に設けられたリンク収容部61Gの車幅方向外側の開口を覆うカバー部64Bとを一体に備える。
ルーバー本体部64Aは、ルーバー本体部64Aの開口内で互いに直交する固定ルーバー64Jを一体に備え、外気を取入れ可能にしつつ内部の冷却ファン62(図4参照)等を保護する。固定ルーバー64Jは、略水平に延びる複数のルーバーからなる横ルーバー64Cと、略鉛直に延びる複数のルーバーからなる縦ルーバー64Dとで構成される。
また、図2に示すように、ルーバー部材64には、ルーバー本体部64Aの周方向に間隔を空けて複数(本例では3個)のボルト締結部64Eが設けられ、ボルト締結部64Eが、締結ボルト83によりファンカバー61の右側面に固定されている。
図3及び図4に示すように、自動二輪車1(図1参照)は、ファンカバー61の冷却風取入口63を開閉自在にする可動ルーバー機構100を備える。可動ルーバー機構100は、冷却風取入口63を開閉するための可動ルーバー100Aと、可動ルーバー100Aの駆動源となるアクチュエータ104と、アクチュエータ104及び可動ルーバー100Aのそれぞれの間で動力伝達を行う動力伝達機構105とを備える。
可動ルーバー100Aは、第1可動羽板110A、第2可動羽板110B及び第3可動羽板110Cからなる。
第1可動羽板110Aは、冷却風取入口63を横断する第1回転軸111と、第1回転軸111に一体成形された第1羽板101とから構成される。第2可動羽板110Bは、冷却風取入口63を横断する第2回転軸112と、第2回転軸112に一体成形された第2羽板102とから構成される。第3可動羽板110Cは、冷却風取入口63を横断する第3回転軸113と、第3回転軸113に一体成形された第3羽板103とから構成される。第1回転軸111、第2回転軸112及び第3回転軸113は、上下に間隔を空けて配置されている。なお、図3及び図4は、第1羽板101〜第3羽板103によって冷却風取入口63が閉じられた状態を示している。以下、可動ルーバー機構100を周辺構成と共に詳述する。
図3に示すように、ファンカバー61には、冷却風取入口63を横断する第1回転軸111、第2回転軸112、第3回転軸113が間隔を空けて設けられ、第1回転軸111に第1羽板101、第2回転軸112に第2羽板102、第3回転軸113に第3羽板103がそれぞれ一体に形成されている。
第1回転軸111〜第3回転軸113は、上下に間隔を空けて互いに平行に配置される。第1回転軸111は、冷却風取入口63の円中心C1を通る回転軸となるように配置される。また、第2回転軸112は、第1回転軸111と平行で円中心C1から一方側(下方側)へオフセットした回転軸となるように配置される。また、第3回転軸113は、第1回転軸111と平行で円中心C1から他方側(上方側)へオフセットした回転軸となるように配置される。なお、第2回転軸112及び第3回転軸113は、第1回転軸111を基準にして上下対称位置に配置されている。
第1回転軸111〜第3回転軸113は、冷却風取入口63を跨いで前後に設けられた凹溝61P,61P,61Q,61Q,61R,61Rに挿入されることで支持され、凹溝61P,61P,61Q,61Q,61R,61Rのそれぞれの開口側(手前側)にルーバー部材64(図2参照)が装着されることによって、凹溝61P,61P,61Q,61Q,61R,61Rからの脱落が防止される。つまり、第1回転軸111〜第3回転軸113はファンカバー61とルーバー部材64との間に回転自在に挟持される。
第1回転軸111〜第3回転軸113は、上下に間隔を空けてそれぞれ前後に且つ前上がりに延びている。なお、図3の状態は、乗員が乗車していないため、第1回転軸111〜第3回転軸113が前上がりとなっているが、乗員が乗車し、乗員の体重の影響によりパワーユニット20(図1参照)が右側面視で時計回りに揺動した場合に、第1回転軸111〜第3回転軸113が前後に且つ水平に延びるように配置される。
ここで、図2に示すように、ルーバー部材64の横ルーバー64Cは、第1回転軸111〜第3回転軸113と同方向に指向し、より具体的には、第1回転軸111〜第3回転軸113に車体側面視で重なる軸上ルーバー64C1,64C2,64C3と、軸上ルーバー64C1,64C2,64C3間に配置される上下一対の軸間ルーバー64C4,64C5とを備える。
軸上ルーバー64C1,64C2,64C3により、第1回転軸111〜第3回転軸113を外部の飛散物から保護するとともに、第1回転軸111〜第3回転軸113の車幅方向外側へのずれ等を抑制することができる。
軸間ルーバー64C4,64C5は、冷却風取入口63を外部の飛散物から保護するとともに、第1羽板101及び第3羽板103が全開したときに第1羽板101及び第3羽板103が当たる位置に設けられ、第1羽板101及び第3羽板103の全開位置を位置決めするストッパ部としても機能している。この機能については、図7及び図8で説明する。
図3に示すように、第1羽板101は、第1回転軸111の上下(第1回転軸111に直交する両側)に一対の羽部101A,101Bを有する。
一方の羽部101Aは、第1回転軸111と第2回転軸112との間の冷却風取入口63の開口形状に相当する板形状に形成されている。また、他方の羽部101Bは、第1回転軸111を基準にして羽部101Aと軸対照な形状に対して、切欠き部101Cが形成されている。即ち、羽部101Bは、第1回転軸111と第3回転軸113との間の冷却風取入口63の開口形状に相当する板形状に対して、切欠き部101Cで切り欠かれた形状に形成されている。
第2羽板102は、第2回転軸112を基準にして第1羽板101が配置される側と反対側(下方)のみに形成された羽部102Aからなる。羽部102Aは、より具体的には、第2回転軸112と冷却風取入口63の外縁との間にできる下方凸の開口形状に相当する板形状に形成されている。
また、第3羽板103は、第3回転軸113を基準にして第1羽板101が配置される側と反対側(上方)に形成された羽部103Bと、第3回転軸113を基準にして第1羽板101が配置される側に形成されて第1羽板101の切欠き部101Cの縁部に重なる羽部103Aとを有している。より具体的には、羽部103Bは、第3回転軸113と冷却風取入口63の外縁との間にできる上方凸の開口形状に相当する板形状に形成され、羽部103Aは、切欠き部101Cを塞ぐ形状に形成されている。
図5は、図2のIV−IV線に沿う断面の一部を示す要部断面図である。なお、図中に示した黒丸は、第1回転軸111〜第3回転軸113のそれぞれの軸線111C,112C,113Cを示している。
第2回転軸112及び第3回転軸113には、冷却風取入口63を閉じた状態のときに、第1羽板101の羽部101A,101Bの先端が重なって当接する凹溝部112M,113Mが設けられている。
第2回転軸112の凹溝部112Mは、車幅方向外側且つ下方に凹んだ凹溝に形成され、第1羽板101の羽部101Aの下端が、冷却風取入口63を閉じる向きである車幅方向外側に向かって回動した際に当接し、第1羽板101を閉じた状態に位置決めする。凹溝部112Mは、図3に示すように、第2回転軸112における冷却風取入口63の範囲全体に渡って形成され、凹溝部112Mに第1羽板101の羽部101Aが当接した状態にすることにより、第2回転軸112と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
図5に示すように、第3回転軸113の凹溝部113Mは、車幅方向内側かつ上方に凹んだ凹溝に形成され、第1羽板101の切欠き部101C(図3参照)を除く上端の二カ所の凹溝部113M(図3参照)が、冷却風取入口63を閉じる向きである車幅方向内側に向かって回動した際に当接し、第1羽板101を閉じた状態に位置決めする。
凹溝部113Mは、図3に示すように、羽部103Aの両側の第3回転軸113上に二カ所形成され、羽部101Bの先端の二カ所が当接することにより、第3回転軸113と第1羽板101との間の隙間全体を閉塞することができる。
以上により、第1羽板101は、第2回転軸112及び第3回転軸113の凹溝部112M,113Mによって閉じた状態に位置決めされる。
また、図5に示すように、第1羽板101の羽部101Bの縁部101Dと、第3羽板103の縁部103Cとは重なって当接し、第1羽板101と第3羽板103との間の隙間全体を閉塞することができる。縁部101Dは切欠き部101Cを含んでいる。また、縁部103Cは、凹溝部113M,113Mを含んでいる。
図5に示すように、上述した羽部101Aの下端は、軸線111Cに対して、車幅方向内側にオフセットして形成される。このため、この下端が当接する凹溝部112Mの車幅方向外側への深さをオフセットの分だけ浅くすることができ、第2回転軸112の剛性を確保し易くなる。
また、上述した羽部101Bの上端は、軸線111Cに対して、車幅方向外側にオフセットして形成されるので、この上端が当接する凹溝部113Mの車幅方向内側への深さをオフセットの分だけ浅くすることができ、第3回転軸113の剛性も確保し易くなる。
ファンカバー61の筒部61Cには、冷却風取入口63を閉じた状態のときに、第2羽板102及び第3羽板103の先端が当接する上下一対の凸部61M,61Nが設けられる。
下方の凸部61Mは、第2羽板102の羽部102Aの下端が車幅方向外側に向かって回動した際に重なって当接する段差形状に形成され、冷却風取入口63と羽部102Aの下端との間の全体に渡って形成され、羽部102Aと冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞する。なお、羽部102Aの下端についても、軸線112Cに対して、閉じる場合の回動方向と反対側にオフセットして形成される。
上方の凸部61Nは、第3羽板103の羽部103Bの上端が車幅方向内側に向かって回動した際に当接する段差形状に形成され、冷却風取入口63と羽部103Bの上端との間の全体に渡って形成され、羽部103Bと冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞することができる。なお、羽部103Bの上端についても、軸線113Cに対して、閉じる場合の回動方向と反対側にオフセットして形成される。
また、筒部61Cには、第1羽板101の前後の縁部が重なって当接する凸部(不図示)が設けられ、第1羽板101と冷却風取入口63との間の隙間全体を閉塞している。この凸部については、図10にて詳述する。
上記の閉塞構造により、第1羽板101〜第3羽板103によって冷却風取入口63を隙間無く閉塞することができる。このように冷却風取入口63を閉塞することにより、冷却ファン62が回転した場合に、クランクケース41内を大気圧よりも低い状態(真空状態)に近付けることができ、空気抵抗を減らすことができる。これによって、クランク軸71の回転フリクションを低減することができ、燃費向上に有利となる。
図6は、図4の第1羽板101〜第3羽板103が開いた状態を示した断面図である。図7は、第1羽板101が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た断面図である。図8は、第3羽板103が開いた状態を周辺構成と共に下方から見た断面図である。
図6に示すように、第1羽板101〜第3羽板103は、後で詳述する連結部材125によって、いずれも同方向(車体後面視で時計回り方向)に回動して開く。第1羽板101の上側の羽部101B及び第3羽板103の羽部103Bの先端は、車幅方向外側に向かって回動し、ルーバー部材64に予め設けた軸間ルーバー64C4,64C5に当接する位置まで開く。
この当接位置は、冷却風取入口63を十分に開口させるとともに、第1羽板101及び第3羽板103を車幅方向外側に向かって斜め下方に開く位置に設定されている。
即ち、軸間ルーバー64C4は第1回転軸111よりも下方に設けられ、軸間ルーバー64C5は第3回転軸113よりも下方に設けられている。このため、第1羽板101及び第3羽板103が軸間ルーバー64C4,64C5に当接する位置まで開くと、第1羽板101及び第3羽板103は外側斜め下方に傾斜した状態となる。
これによって、ファンカバー61内に冷却風を十分に取り入れ可能にするとともに、雨水等が第1羽板101〜第3羽板103にかかっても第1羽板101〜第3羽板103の傾斜に沿わせて外に排出させることができ、ファンカバー61内への浸入を抑制することができる。
図7及び図8に示すように、軸間ルーバー64C4,64C5は、他のルーバー(横ルーバー64C(図2参照)及び縦ルーバー64Dよりも車幅方向内側に突出することで、第1羽板101及び第3羽板103が開いた際に、第1羽板101及び第3羽板103の車幅方向に最も突出する先端だけが当接する。これによって、第1羽板101及び第3羽板103の全開位置を規制しつつ軸間ルーバー64C4,64C5を小型に設けることができ、また、軸間ルーバー64C4,64C5をルーバー部材64に一体成形により容易に設けることができる。
図6に示すように、第2羽板102は、第1羽板101及び第3羽板103と同方向に回動することにより、第2羽板102の羽部102Aの先端が、車幅方向内側に向かって回動する。これにより、冷却風取入口63を開口させつつ、最も下方にある第2羽板102を、車幅方向外側に張り出さないように開閉することができる。
これにより、第2羽板102の車幅方向外側を覆うルーバー部材64については、第2回転軸112側(車幅方向内側)に寄せて配置することが可能になる。本実施形態では、ルーバー部材64の下部を第2羽板102に寄せるように傾斜部64Xを形成し、左右への車体バンク角をより稼ぐ形状にすることが可能である。
第1羽板101の羽部101A、第2羽板102の羽部102A及び第3羽板103の羽部103Aは、車幅方向内側に向かって回動する。第1羽板101及び第3羽板103が閉じた状態で、アクチュエータ104と動力伝達機構105とが非連結状態となった場合は、クランク軸71の所定回転数以上の回転に伴い、冷却ファン62が回転すると、ファンカバー61内に発生する負圧によって羽部101A,102A,103Aが回動し、第1羽板101〜第3羽板103が開くことになる。この理由を以下に説明する。
上記のように、負圧によって開く羽部101A,102A,103Aを負圧側羽板とする。また、第1羽板101の羽部101B及び第3羽板103の羽部103Bは、車幅方向外側に向かって回動する。ここでは、羽部101B,103Bを大気圧側羽板とする。
図3に示したように、第1羽板101において、羽部101Aの面積は、羽部101Bの面積よりも切欠き部101Cが無い分大きい。即ち、第1羽板101では、負圧側羽板の面積が大気圧側羽板の面積よりも大きい。また、第3羽板103において、羽部103Aの面積は、羽部103Bの面積よりも小さい。即ち、第3羽板103では、負圧側羽板の面積が大気圧側羽板の面積よりも小さい。第2羽板102は、負圧側羽板である羽部102Aのみを備え、大気圧側羽板を備えていない。従って、大気圧側羽板の面積はゼロであるから、第2羽板102では、負圧側羽板の面積が大気圧側羽板の面積よりも大きいと言える。また、第2羽板102の羽部102Aと第3羽板103の羽部103Bとは、面積が等しい。
このように、第1羽板101〜第3羽板103のうち、過半数の第1羽板101、第2羽板102で、負圧側羽板の面積が大気圧側羽板の面積よりも大きくなっている。
換言すれば、負圧側羽板(羽部101A,102A,103A)の総面積は、大気圧側羽板(羽部101B,103B)の総面積よりも大きい。このことにより、アクチュエータ104と動力伝達機構105とが非連結状態となった場合は、第1羽板101〜第3羽板103が開く。
なお、第1回転軸111〜第3回転軸113を含む第1羽板101〜第3羽板103は、樹脂材料を用いて一体成形により製作されているが、第1回転軸111〜第3回転軸113と第1羽板101〜第3羽板103とを別体に製作しても良い。また、樹脂材料以外の材料を用いて製作しても良い。
次いで第1羽板101〜第3羽板103を回動するための動力伝達機構105と、アクチュエータ104について説明する。
図9は、動力伝達機構105及びアクチュエータ104を示す斜視図である。
第1回転軸111〜第3回転軸113のそれぞれの前端部には、環状の回動リンク部材121,122,123が回動自在に取付けられ、回動リンク部材121〜123は、単一の棒状とされた連結部材125を介して連動して回動するように連結されている。
回動リンク部材121〜123は、それぞれ車幅方向内側に延びる腕部121A〜123Aを有し、腕部121A〜123Aが、連結部材125に回動自在に連結される。
連結部材125は、第1回転軸111〜第3回転軸113の配列方向に沿って上下に延びている。
連結部材125が上方へ移動すると、回動リンク部材121〜123が、矢印Aで示す方向に同じ回転角度だけ回動する。また、連結部材125が下方へ移動すると、回動リンク部材121〜123が、矢印Aとは反対方向に同じ回転角度だけ回動する。
上記したように、連結部材125は、回動リンク部材121〜123から車幅方向内側に延びる腕部121A〜123Aに連結されるため、連結部材125を第1回転軸111〜第3回転軸113よりも車幅方向内側に配置することができる。これによって、連結部材125が車幅方向外側に張り出さず、また、第1羽板101〜第3羽板103を開閉させても、連結部材125がほぼ上下方向に移動するだけなので、連結部材125が車幅方向外側に張り出さない。従って、連結部材125による車幅方向外側への張り出し量を抑えることができ、車体バンク角を大きくしやすい。
また、回動リンク部材121の近傍の連結部材125には、車幅方向内側に突出する連結用突出部125Aが一体成形され、連結用突出部125Aに、アクチュエータ104の動力を、増幅リンク126を介して連結部材125に伝達するリンク部材127が揺動自在に連結されている。
リンク部材127は、連結部材125と同様に、第1回転軸111〜第3回転軸113よりも車幅方向内側を上下方向に延びる棒状の部材に形成され、且つ、上端部が連結部材125の連結用突出部125Aに回動自在に連結され、下端部が増幅リンク126の一端部に連結されている。
増幅リンク126は、ファンカバー61に設けられた支軸61J(図3参照)に回動自在に設けられ、所定の角度(本構成では約90度)を成して支軸61Jから径方向外側に突出する一対の腕部126A,126Bと、腕部126Bから一体に上方斜め外側方に突出する摘み部126Dとを有する。増幅リンク126に摘み部126Dを設けることで、組立の際に摘み部126Dを指で把持することができ、作業性を向上させることができる。なお、図9中、符号L2は、支軸61Jの軸線であり、増幅リンク126の軸部126Eに設けられた支軸挿通穴126Fを貫通する。
腕部126Aは、アクチュエータ104の可動部として機能するシリンダロッド104Aの先端部104Bが摺動自在に嵌る凹形状のフォーク部に形成され、先端部104Bを容易に挿入又は引き抜きが可能である。腕部126Bは、支軸61Jと平行なピン軸126Cを一体に備え、ピン軸126Cがリンク部材127の下端に設けられた孔部127Aに揺動可能に嵌合している。
以上のリンク構造により、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aの先端部104Bが移動すると、この移動量に応じた回転角度だけ増幅リンク126が軸線L2を基準に第1リンクとして回動し、この回動に応じてリンク部材127が移動して連結部材125を介して回動リンク部材121,122,123を、第1回転軸111、第2回転軸112、第3回転軸113周りにそれぞれ回動させ、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103を回動させる。
即ち、アクチュエータ104の駆動力は、増幅リンク126、リンク部材127、連結部材125及び回動リンク部材121,122,123を介して第1回転軸111、第2回転軸112及び第3回転軸113に順に伝達され、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103が開閉される。
上記した動力伝達機構105は、増幅リンク126、リンク部材127、連結部材125及び回動リンク部材121,122,123から構成されるリンク機構である。
アクチュエータ104のシリンダロッド104Aが、矢印Bの向きに伸びると、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103は、矢印Cの向きに回動して開く。また、シリンダロッド104Aが伸びた状態から矢印Bとは反対の向きに縮むと、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103は、矢印Cとは反対の向きに回動して閉じる。
本構成では、図4に示したように、シリンダロッド104Aが伸びてその先端部104Bが、図中に実線で示す縮み側位置(初期位置に相当)から二点鎖線で示す伸び側位置(作動位置に相当)に移動することにより、増幅リンク126が反時計回りに角度θAだけ回動し、それに伴いピン軸126Cが角度θCだけ回動し、全ての回動リンク部材121〜123が角度θBだけ回動することで、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103が、全閉から全開となる。
ここで、図4、図9に示すように、増幅リンク126は、回動支点(支軸61Jの軸線L2)からピン軸126Cまでの距離が、例えば、回動リンク部材123における回転中心(第3回転軸113の回転中心)から腕部123Aが連結部材125に連結される部位の中心123Bまでの距離よりも長くなるように形成されている。なお、回動リンク部材121、122についても、回動リンク部材123と同一に形成されている。このため、増幅リンク126の角度θCよりも、回動リンク部材121〜123の角度θBを大きくすることができる。
これにより、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aの伸縮量を抑えてアクチュエータ104を小型化しながら、回動リンク部材121〜123の角度θBを大きく確保できるように構成されている。
図9に示すように、回動リンク部材121〜123と第1羽板101〜第3羽板103との間には、第1羽板101〜第3羽板103を図6に示す全開位置と、図4に示す全閉位置とに止めた状態で付勢するように、回動リンク部材121〜123を余計に回動させた時のオーバーストローク分を吸収するオーバーストローク吸収機構130が設けられている。
図9に示すように、回動リンク部材121〜123からは径方向外側に突出して後方に屈曲する係止部121K,122K,123Kが設けられる。また、第1回転軸111〜第3回転軸113からも径方向外側に突出して前方に屈曲する係止部111K,112K,113Kが設けられる。係止部111K,112K,113Kは、それぞれ係止部121K,122K,123Kの径方向外側に重なる。
第1回転軸111〜第3回転軸113には、ねじりコイルばね131がそれぞれ嵌合され、ねじりコイルばね131の両端部によって、係止部111Kと係止部121K、係止部112Kと係止部122K、係止部113Kと係止部123Kがそれぞれ回動方向両側から挟持される。
上記した係止部111K、係止部121K、ねじりコイルばね131の組合わせ、係止部112K、係止部122K、ねじりコイルばね131の組合わせ、係止部113K、係止部123K、ねじりコイルばね131の組合わせは、それぞれオーバーストローク吸収機構130を構成する。
オーバーストローク吸収機構130によって、回動リンク部材121〜123が回動すると、ねじりコイルばね131を介して第1回転軸111〜第3回転軸113が回動し、第1羽板101〜第3羽板103が回動する。そして、第1羽板101〜第3羽板103が軸間ルーバー64C4,64C5に当接してそれ以上回転しなくなると、回動リンク部材121〜123が、ねじりコイルばね131の両端部の距離を広げながらねじりコイルばね131の弾性力に抗して空回りし、回動リンク部材121〜123及び第1羽板101〜第3羽板103に過大な負荷が加わるのを防止するとともに、第1羽板101〜第3羽板103に軸間ルーバー64C4,64C5に対する適度の押圧力を付与する。また、第1羽板101、第2羽板102及び第3羽板103を閉じる際にも、同じように、過負荷を防止するとともに適度の閉じ力を付与する。
このように、本構成では、増幅リンク126を設けることによってアクチュエータ104のストローク量を抑えつつ第1羽板101〜第3羽板103の回動量を大きくし、且つ、オーバーストローク吸収機構130を設けることによって第1羽板101〜第3羽板103の過度な回動を防止し、過大な負荷が作用することを防止するとともに、ねじりコイルばね131の弾性力により第1羽板101〜第3羽板103を、がたつきなく確実に全開又は全閉するようにしている。
なお、動力伝達機構105を構成する各部品(増幅リンク126,リンク部材127,連結部材125,回動リンク部材121〜123)は、図3に示すように、ファンカバー61に一体に設けられたリンク収容部61G内に収容される。このため、リンク収容部61Gによって周囲の飛散物から十分に保護することができる。また、リンク収容部61Gの車幅方向外側の開口は、ルーバー部材64(図2参照)によって覆われるので、ルーバー部材64によっても動力伝達機構105を構成する各部品を保護することが可能である。
図4において、アクチュエータ104は、温度に応じて作動する感温式のサーモアクチュエータが適用される。具体的には、アクチュエータ104には、感温部104Cの温度上昇により膨張するワックスが収容され、ワックスの膨張・収縮により移動するピストンと一体にシリンダロッド104Aが進退する感温ワックスシリンダが用いられる。
アクチュエータ104は、ステー部材85(図3も参照)を一体に備え、ステー部材85を介して締結ボルト86によりクランクケース41のハンガーアーム46(図3参照)に取付けられる。アクチュエータ104は、その出力軸を構成するシリンダロッド104Aの軸線L3が、クランク軸71のクランク軸線L1と平行に配置される。また、図3に示すように、アクチュエータ104の周囲(上下及び前後)はファンカバー61の第2収容部61GBによって囲われている。
これによって、冷却ファン62に影響されずにアクチュエータ104を車幅方向内側に寄せて配置でき、連結部材125やリンク部材127よりも車幅方向内側に寄せて配置することができる。このように、連結部材125やリンク部材127よりも更に下方に配置されるアクチュエータ104を車幅方向内側に寄せて配置するので、車体バンク角を確保し易くなる。
また、図4及び図6に示すように、アクチュエータ104の下方に排気管55が配置されているため、排気管55とアクチュエータ104とを熱的に遮断することが望まれる。
本実施形態では、アクチュエータ104の周囲をファンカバー61で囲っているので、アクチュエータ104を外部の飛散物から保護できるとともに、アクチュエータ104への排気管55の熱影響を回避し易くなる。従って、クランクケース41内の油温に合わせてアクチュエータ104を適正に作動させることができる。
また、ファンカバー61の車幅方向外側の開口はルーバー部材64によって覆われるので、このルーバー部材64によってもアクチュエータ104に対する外部の熱影響を回避することができる。
以上の構成により、クランクケース41内のオイル温度が低い冷間時にあっては、アクチュエータ104のシリンダロッド104Aが図4に示す縮み側位置にあり、第1羽板101〜第3羽板103により冷却風取入口63が全閉となる。これにより、始動時や暖気運転時に外気の取り込みを抑制することができ、始動性の向上や暖気の促進を積極的に図ることが可能になる。
また、オイル温度の上昇に応じてアクチュエータ104のシリンダロッド104Aが車幅方向外側に突出するので、第1羽板101〜第3羽板103が回動して冷却風取入口63が徐々に開口する。これにより、冷却ファン62の回転により外気が吸い込まれ、開口面積に応じた風量でパワーユニット20を空冷できる。これによって、オイル温度に比例した冷却が可能になり、適切な冷却が可能になる。
図10は、ファンカバー61の筒部61C及びその周囲を示す側面図である。
ファンカバー61の筒部61Cには、半径方向内側に突出する円弧状の凸部61M,61N,61S,61T,61U,61Vが一体に形成されている。
凸部61Mは、第2羽板102の下端(羽部102Aの下端)である円弧状の縁部102Dが当接する部分であり、凸部61Nは、第3羽板103の上端(羽部103Bの上端)である円弧状の縁部103Dが当接する部分である。
凸部61S,61T,61U,61Vは、第1羽板101の長手方向(第1回転軸111に沿う方向)の縁部である円弧状の縁部101E,101F,101G,101Hが当接する部分である。詳しくは、凸部61S,61Tは、第1羽板101の羽部101Aの縁部101E,101Fが当接し、凸部61U,61Vは、第1羽板101の羽部101Bの縁部101G,101Hが当接する部分である。
第1回転軸111より下方に設けられる凸部61M,61S,61Tは、第2羽板102及び第1羽板101に対して車幅方向外側(図の手前側)に位置する。第1回転軸111より上方に設けられる凸部61N,61U,61Vは、第3羽板103及び第1羽板101に対して車幅方向内側(図の奥側)に位置する。
凸部61M,61N,61S,61T,61U,61Vのそれぞれの間には、第1回転軸111、第2回転軸112、第3回転軸113が通される。
図11は、ファンカバー61のリンク収容部61Gの下部及び動力伝達機構105を示す斜視図である。
リンク収容部61Gの下部には、アクチュエータ104に連結される増幅リンク126が配置されている。図は、増幅リンク126を組付ける前の状態を示している。
リンク収容部61Gの下部の前後の側壁61W,61Wには、増幅リンク126を組立時に載せておくリンク載置部61X,61Xが形成され、各リンク載置部61Xの上部には増幅リンク126に形成された筒状の軸部126E,126Eを受ける凹溝61Y,61Yが形成されている。
側壁61W,61W及びリンク載置部61X,61Xには、前後方向に貫通する支軸挿通穴61Z,61Zが開けられている。支軸挿通穴61Z,61Zには、増幅リンク126の軸部126E,126E間を貫通する支軸挿通穴126Fと共に、支軸61Jが通される。なお、符号133は、支軸61Jの先端に形成された環状溝に嵌められる止め輪であり、止め輪133によって、支軸挿通穴61Z,61Zからの支軸61Jの抜けが防止される。
尚、止め輪133は必須ではなく、支軸61Jをファンカバー61に装着した状態で、当該支軸61Jの軸方向両端部の外側をルーバー部材64(図4参照)のカバー部64B(図4参照)で覆うように形成して、このカバー部64Bで支軸61Jの抜け止めを行えば、止め輪133を廃止できる。
次に、上記の可動ルーバー機構100を組み付ける工程を、図2、図3、図4、図9及び図11を用いて説明する。
まず、図4に示したように、アクチュエータ104を複数の締結ボルト86によりクランクケース41に取付ける。次に、予めファンカバー61(図3参照)に、図9に示した第1羽板101〜第3羽板103から増幅リンク126に至る部品(第1羽板101〜第3羽板103、回動リンク部材121〜123、ねじりコイルばね131、連結部材125、リンク部材127、増幅リンク126を組んで小組みしておき、図3において、小組みされたファンカバー61を、複数の締結ボルト81を用いてクランクケース41に取付ける。
次いで、図11において、増幅リンク126の腕部126Aに、アクチュエータ104(図4参照)の先端部104Bを挿入することにより、増幅リンク126をアクチュエータ104と連結した後、増幅リンク126を、支軸61Jを介してファンカバー61に取付ける。この工程では、ファンカバー61の凹溝61Y,61Yに増幅リンク126の軸部126E,126Eを載せておくことで、支軸61Jを、リンク収容部61Gの前方からファンカバー61の支軸挿通穴61Z、増幅リンク126の支軸挿通穴126F、支軸挿通穴61Zに容易に通すことができ、増幅リンク126の組付け作業を容易に行うことができる。
以上の工程により、図3に示した可動ルーバー機構100の組み付けが終了する。
可動ルーバー機構100を組み付けた後は、図2において、ルーバー部材64を、複数の締結ボルト83を用いてファンカバー61に取付ける。これによって可動ルーバー機構100周りの組み立てが全て完了する。
図12は、アクチュエータ104を作動させるオイルの供給路を示す断面図である。
アクチュエータ104は、その一端部にオイルの温度を感知する感温部104Cが設けられ、感温部104Cが、クランクケース41のハンガーアーム46に形成された凹状のアクチュエータ挿入部46Aに挿入された状態で、アクチュエータ104がハンガーアーム46に取付けられている。
アクチュエータ挿入部46Aは、その内壁46Bに、オイルポンプ(不図示)から吐出されたオイルを取込むオイル入口孔46Cと、クランクケース41の下部であってアクチュエータ挿入部46Aの近傍に設けられたオイルパン41Pへオイルを排出するオイル出口孔46Dとが形成されている。なお、符号141はアクチュエータ104とアクチュエータ挿入部46Aの内壁46Bとの間に設けられたOリングであり、アクチュエータ104とアクチュエータ挿入部46Aとの間をシールしている。
ファンカバー61の内側には、シュラウド58が複数のビス82で取付けられている。
図13は、クランクケース41のアクチュエータ挿入部46Aへオイルを循環させるオイル通路150を示す右側面図である。
クランクケース41の右側面において、シリンダブロック42(図2参照)との結合面41Gより後方であってハンガーアーム46の近傍にポンプ取付部41Hが形成され、ポンプ取付部41Hにオイルポンプ147が取付けられている。
アクチュエータ挿入部46Aには、オイルポンプ147からオイルが供給されるオイル通路150が形成されている。また、結合面41Gよりも前方に突出するようにして、アクチュエータ挿入部46Aが形成されている。
オイル通路150は、ポンプ取付部41Hに形成されたオイル吐出口41Jから前方斜め上方に延びて結合面41Gに開口する第1油路151と、側面視で第1油路151の途中から分岐して下方斜め前方に延びる第2油路152と、第2油路152から車幅方向外側に延びてアクチュエータ挿入部46Aの内壁46Bに開口するとともに、オイル入口孔46Cを備える第3油路153(図14参照)と、オイル出口孔46Dを備えるとともにアクチュエータ挿入部46Aの内壁46Bからオイルパン41P(図12参照)まで延びる第4油路154とを備える。
オイル出口孔46Dは、オイル入口孔46Cよりも内径が小さく形成されている。これにより、アクチュエータ挿入部46Aに対してオイルが入りやすくなるとともにオイルが出にくくなるので、アクチュエータ挿入部46Aに常にオイルが満たされ、アクチュエータ104の感温部104Cを常にオイル中に浸すことができる。従って、アクチュエータ104をオイルの温度変化に応じて精度良く且つ迅速に作動させることができる。
図14は、オイル通路150を示すクランクケース41の正面図である。
クランクケース41の結合面41Gには、クランクケース41にシリンダブロック42(図2参照)及びシリンダヘッド43(図2参照)を締結するスタッドボルト(不図示)を通す複数のスタッドボルト孔41Kと、第1油路151の開口151Aと、クランク軸71(図4参照)へ給油するための給油路155の開口155Aとが形成されている。
上記した複数のスタッドボルト孔41K、第1油路151及び給油路155は、シリンダブロック42側まで延びるとともに、複数のスタッドボルト孔41Kのうちの一つと、第1油路151と、給油路155とがシリンダブロック42側に形成された連通油路156で連通されている。なお、符号46Gはアクチュエータ挿入部46Aの軸線である。
以上に述べたオイル通路150のオイルの流れを次に説明する。
図12〜図14において、オイルは、オイルポンプ147から第1油路151、第2油路152、第3油路153、オイル入口孔46Cを通ってアクチュエータ挿入部46A内に供給され、アクチュエータ104の感温部104Cを温める。更に、オイルは、アクチュエータ挿入部46Aからオイル出口孔46D、第4油路154を通ってオイルパン41Pに至る。
また、オイルは、第1油路151からシリンダブロック42側の連通油路156に至り、連通油路156から給油路155を通ってクランク軸71の軸受部に至る。そして、クランク軸71の摺動部を潤滑する。
上記した図2、図3、図4及び図5に示したように、クランク軸71と連動して回転することで外気を吸引する冷却ファン62と、冷却ファン62を覆うとともに外気を取込む冷却風取入口63が形成されたファンカバー61と、ファンカバー61の冷却風取入口63に設けられ、冷却風取入口63の開口面に平行な支軸としての第1回転軸111、第2回転軸112、第3回転軸113を中心に羽板としての第1羽板101、第2羽板102、第3羽板103が回動して冷却風取入口63を開閉する可動ルーバー100Aと、動力源としてのアクチュエータ104からの動力を可動ルーバー100Aへ伝達するリンク機構としての動力伝達機構105と、を備え、車両側面視で、クランク軸71のクランク軸線L1よりも後輪車軸21(図1参照)の軸線21a(図1参照)の方が低い位置となるユニットスイング式内燃機関Eの冷却装置40において、第1回転軸111〜第3回転軸113は、その軸線111C,112C,113Cが車両の前後方向に指向されてファンカバー61に支持されるとともに、動力伝達機構105が、第1回転軸111〜第3回転軸113の前部に連結されて冷却風取入口63の前方に設けられる。
この構成によれば、車両下部に配置されることが一般的なユニットスイング式内燃機関Eでは、車両側面視で、クランク軸71のクランク軸線L1よりも後輪車軸21の軸線21aの方が低い位置となるために内燃機関Eが前上がりのレイアウトとなり、この状態で動力伝達機構105を第1回転軸111〜第3回転軸113の前部に連結して冷却風取入口63の前方に設けることで、動力伝達機構105を地面38(図1参照)から離れた位置に設けることができ、自動二輪車1(図1参照)のバンク角を確保することができる。
また、図3に示したように、第1回転軸111〜第3回転軸113は、車両側面視で前上がりに傾斜し、ファンカバー61に支持されるので、動力伝達機構105を、車両側面視で前上がりに傾斜する第1回転軸111〜第3回転軸113の前部に連結させることができ、地面38(図1参照)からより一層離れた位置に動力伝達機構105を設けることができ、自動二輪車1のバンク角を効果的に確保することができる。更に、第1回転軸111〜第3回転軸113が前上がりに傾斜することで、可動ルーバー100Aを回動させて冷却風取入口63を開いた状態においては、車両前方からの走行風が可動ルーバー100Aにより捕まりやすくなり、冷却風の取り込み効率も向上させることができる。
また、図2〜図4に示したように、クランク軸71を支持するクランクケース41の前部に、シリンダ軸線45Aが前上がりに傾斜するようシリンダブロック42が結合され、ファンカバー61には、第1回転軸111〜第3回転軸113を支える可動ルーバー枠体としてのファンカバー枠部61Kと、ファンカバー枠部61Kの前側に設けられるリンク収容部61Gとが形成され、リンク収容部61Gに動力伝達機構105が収容され、車両側面視で、クランクケース41とシリンダブロック42との結合面41Gよりも前方にリンク収容部61Gが突出して設けられるので、外部からの埃や水等から動力伝達機構105を保護することができる。ここで、リンク収容部61Gをファンカバー61に設ける場合に、リンク収容部61Gが大きくなりやすいが、車両側面視で、リンク収容部61Gをクランクケース41とシリンダブロック42との結合面41Gよりも前方に突出させて設けるようにしたので、リンク収容部61Gの内燃機関Eの下方側への突出量を低減することができ、バンク角をより一層確保することができる。
また、ファンカバー枠部61Kには、第1回転軸111〜第3回転軸113を回動自在に支持する軸受溝としての凹溝61P,61Q,61Rが形成され、可動ルーバー100A及び動力伝達機構105を車幅方向外側から覆うようにしてファンカバー61に取付けられる保護カバーとしてのルーバー部材64を備え、凹溝61P,61Q,61Rの開口は、ルーバー部材64によって塞がれるので、可動ルーバー100A及び動力伝達機構105を車幅方向外側から覆うルーバー部材64によって、外部からの埃や水等に対して可動ルーバー100A及び動力伝達機構105を保護することができる。また、ルーバー部材64は、第1回転軸111〜第3回転軸113の凹溝61P,61Q,61Rから外れるのを防ぐ機能も備えるので、第1回転軸111〜第3回転軸113の軸受を溝形状にして第1回転軸111〜第3回転軸113のファンカバー61への取り付けを容易に行えるように構成する場合であっても、第1回転軸111〜第3回転軸113が凹溝61P,61Q,61Rから外れないようにすることができる。
また、図4及び図9に示したように、動力伝達機構105は、上下に昇降する連動リンク部材としての連結部材125を含み、可動ルーバー100Aは複数の第1可動羽板110A、第2可動羽板110B、第3可動羽板110Cからなり、第1可動羽板110A〜第3可動羽板110Cは、連結部材125によって連動するように構成され、連結部材125は、第1回転軸111〜第3回転軸113よりも車幅方向内側に設けられるので、連結部材125を車幅方向外側へ突出しないようにすることができ、冷却風取入口63の前方に連結部材125を設ける場合であっても、車両前方からの走行風の冷却風取入口63への取り込みに際して、連結部材125が妨げになるのを防ぐことができ、走行風の円滑な取り込みが可能となる。
また、図12及び図13に示したように、アクチュエータ104は感温式であり、クランクケース41には、アクチュエータ104の感温部104Cが挿入される挿入部としてのアクチュエータ挿入部46Aが形成され、アクチュエータ挿入部46Aには、オイルポンプ147から吐出されたオイルを取込むオイル入口孔46Cと、オイルパン41Pへオイルを排出するオイル出口孔46Dとが形成されるので、感温式のアクチュエータ104とすることで、内燃機関Eの温度変化に精度良く対応して可動ルーバー100Aを回動させることができる。更に、アクチュエータ104の感温部104Cが挿入されるアクチュエータ挿入部46Aにオイル入口孔46Cとオイル出口孔46Dとが形成されるので、アクチュエータ挿入部46Aにオイルの流れを生じさせることができ、内燃機関Eの温度変化に対して一層精度良く且つ素早く対応させて可動ルーバー100Aを回動させることができる。
また、オイル入口孔46Cの通路幅よりもオイル出口孔46Dの通路幅の方が狭く形成されるので、アクチュエータ挿入部46A内からのオイルの流出量が多くなりすぎるのを防ぐことができ、アクチュエータ挿入部46A内をオイルで十分に満たした状態にすることで、アクチュエータ104を精度良く駆動させることができる。
また、図2及び図13に示したように、クランクケース41には、車体フレームFに連結されたリンク部材19に対して揺動自在に支持される軸受孔46Eを備えたハンガーアーム46が形成され、アクチュエータ104は、ハンガーアーム46に取付けられるので、ハンガーアーム46を利用してアクチュエータ104を取付けることで、省スペース化を図ることができる。
また、図12及び図13に示したように、アクチュエータ104、詳しくは、アクチュエータ挿入部46Aの軸線46Gは、軸受孔46Eの軸線46Fに対して上方にオフセットして設けられるので、ハンガーアーム46の上部側にアクチュエータ104を設けることができ、アクチュエータ104を地面38(図1参照)から離すことができる。これにより、地面38からの突出物等との干渉に対して有利となる。
また、図2及び図4に示したように、シリンダブロック42に取付けられたシリンダヘッド43の下部から延びる排気管55が、ファンカバー61の下方を通って後方へ延びるように構成され、アクチュエータ104は、車幅方向で、排気管55と重なるようにして排気管55の上方に設けられるので、外部からの飛び石等からアクチュエータ104を下方から排気管55で保護することができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
本発明は、自動二輪車1に適用する場合に限らず、自動二輪車1以外の三輪車等も含む鞍乗り型車両にも適用可能である。
21 後輪車軸
21a 後輪車軸の軸線
40 冷却装置
41 クランクケース
41G クランクケースのシリンダブロックとの結合面(クランクケースとシリンダブロックとの結合面)
41P オイルパン
42 シリンダブロック
45A シリンダ軸線
46 ハンガーアーム
46A アクチュエータ挿入部(挿入部)
46C オイル入口孔
46D オイル出口孔
46E 軸受孔
46F 軸受孔の軸線
55 排気管
61 ファンカバー
61G リンク収容部
61K ファンカバー枠部(可動ルーバー枠体)
61P,61Q,61R 凹溝(軸受溝)
62 冷却ファン
63 冷却風取入口
64 ルーバー部材(保護カバー)
71 クランク軸
100A 可動ルーバー
101 第1羽板(羽板)
102 第2羽板(羽板)
103 第3羽板(羽板)
104 アクチュエータ
104C 感温部
104D アクチュエータの軸線
105 動力伝達機構(リンク機構)
110A 第1可動羽板(可動羽板)
110B 第2可動羽板(可動羽板)
110C 第3可動羽板(可動羽板)
111 第1回転軸(支軸)
111C,112C,113C 軸線
112 第2回転軸(支軸)
113 第3回転軸(支軸)
125 連結部材(連動リンク部材)
147 オイルポンプ
E 内燃機関
F 車体フレーム
L1 クランク軸線(クランク軸の軸線)

Claims (10)

  1. クランク軸(71)と連動して回転することで外気を吸引する冷却ファン(62)と、
    前記冷却ファン(62)を覆うとともに外気を取込む冷却風取入口(63)が形成されたファンカバー(61)と、
    前記ファンカバー(61)の前記冷却風取入口(63)に設けられ、前記冷却風取入口(63)の開口面に平行な支軸(111,112,113)を中心に羽板(101,102,103)が回動して前記冷却風取入口(63)を開閉する可動ルーバー(100A)と、
    動力源としてのアクチュエータ(104)からの動力を前記可動ルーバー(100A)へ伝達するリンク機構(105)と、を備え、
    車両側面視で、前記クランク軸(71)の軸線(L1)よりも後輪車軸(21)の軸線の方が低い位置となるユニットスイング式内燃機関の冷却装置において、
    前記支軸(111,112,113)は、その軸線(111C,112C,113C)が車両の前後方向に指向されて前記ファンカバー(61)に支持されるとともに、前記リンク機構(105)が、前記支軸(111,112,113)の前部に連結されて前記冷却風取入口(63)の前方に設けられることを特徴とするユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  2. 前記支軸(111,112,113)は、車両側面視で前上がりに傾斜し、前記ファンカバー(61)に支持されることを特徴とする請求項1に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  3. 前記クランク軸(71)を支持するクランクケース(41)の前部に、シリンダ軸線(45A)が前上がりに傾斜するようシリンダブロック(42)が結合され、前記ファンカバー(61)には、前記支軸(111,112,113)を支える可動ルーバー枠体(61K)と、当該可動ルーバー枠体(61K)の前側に設けられるリンク収容部(61G)とが形成され、前記リンク収容部(61G)に前記リンク機構(105)が収容され、車両側面視で、前記クランクケース(41)と前記シリンダブロック(42)との結合面(41G)よりも前方に前記リンク収容部(61G)が突出して設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  4. 前記可動ルーバー枠体(61K)には、前記支軸(111,112,113)を回動自在に支持する軸受溝(61P,61Q,61R)が形成され、前記可動ルーバー(100A)及び前記リンク機構(105)を車幅方向外側から覆うようにして前記ファンカバー(61)に取付けられる保護カバー(64)を備え、前記軸受溝(61P,61Q,61R)の開口は、前記保護カバー(64)によって塞がれることを特徴とする請求項3に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  5. 前記リンク機構(105)は、上下に昇降する連動リンク部材(125)を含み、前記可動ルーバー(100A)は複数の可動羽板(110A,110B,110C)からなり、複数の前記可動羽板(110A,110B,110C)は、前記連動リンク部材(125)によって連動するように構成され、前記連動リンク部材(125)は、前記支軸(111,112,113)よりも車幅方向内側に設けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  6. 前記アクチュエータ(104)は感温式であり、前記クランクケース(41)には、前記アクチュエータ(104)の感温部(104C)が挿入される挿入部(46A)が形成され、前記挿入部(46A)には、オイルポンプ(147)から吐出されたオイルを取込むオイル入口孔(46C)と、オイルパン(41P)へオイルを排出するオイル出口孔(46D)とが形成されることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  7. 前記オイル入口孔(46C)の通路幅よりも前記オイル出口孔(46D)の通路幅の方が狭く形成されることを特徴とする請求項6に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  8. 前記クランクケース(41)には、車体フレーム(F)側に対して揺動自在に支持される軸受孔(46E)を備えたハンガーアーム(46)が形成され、前記アクチュエータ(104)は、前記ハンガーアーム(46)に取付けられることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか一項に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  9. 前記アクチュエータ(104)は、前記軸受孔(46E)の軸線(46F)に対して上方にオフセットして設けられることを特徴とする請求項8に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
  10. 前記ユニットスイング式内燃機関(E)の下部から延びる排気管(55)が、前記ファンカバー(61)の下方を通って後方へ延びるように構成され、前記アクチュエータ(104)は、車幅方向で、前記排気管(55)と重なるようにして前記排気管(55)の上方に設けられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のユニットスイング式内燃機関の冷却装置。
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