JP6218708B2 - シェッド - Google Patents

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Description

本発明は、山沿いの道路や鉄道用軌道を落石や土砂崩落等から防護するためのシェッド関する。
従来、シェッドの衝撃耐量を向上させるため、種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1に開示されているように、道路等を覆う屋根を支持体により支持し、屋根上に発泡スチロールブロック層(2層構造)を設けた保護構造物があった。発泡スチロールブロック層を構成する2層は、互いに単位体積重量及び圧縮応力が異なり、落石等の衝撃を受けた時、下層側から塑性変形を開始し、上層側が力の分散板として働くように構成されている。発泡スチロールブロック層を組み立てるときは、屋根上に多数の単位発泡スチロールブロックを隙間なく敷き並べ、必要に応じて隣り合うブロック同士を緊結金具(爪片を有するジベル等)で相互に緊結する。
また、特許文献2に開示されているように、支持体によって支持された屋根の上面(防護面)に、発泡性合成樹脂製のブロックを複数段に敷き並べてブロック層を形成し、隣接するブロック同士の間に衝撃吸収能力を向上させる補強材を設け、補強材をブロックの表面に固定した落石防護用保護構造物があった。ブロック体に補強材を装着する構造の一例として、合成樹脂製や鋼製のネットをブロック体に4面(上面、下面、2つの側面)に巻き付ける構造が記載されている。
また、特許文献3に開示されているように、屋根の上面(ロックシェッド頂版上)に樹脂発泡成形体層を設け、その上に所定のサンドイッチ版を設け、さらにその上に敷砂層を設けて成る緩衝構造付きのシェッドがあった。サンドイッチ版は、上下に離間して対向する2枚の鋼板をボルトで連結し、内側に高流動性コンクリートを充填して固化させたものであり、落石等の衝撃を受けた時に分散荷重効果が働くものである。
特開平10−159030号公報 特開2010−106514号公報 特開2004−36266号公報
しかし、特許文献1の保護構造物は、複数の単位発泡スチロールブロックの一体性が十分ではないので、特定のブロック体が受けた落石等の衝撃が、隣り合うブロック体に分散しにくいという問題がある。これは、隣り合うブロック体の端部同士をジベル金具で連結した場合も同様である。特に、発泡スチロールは柔らかいので、特定のブロック体が落石等の衝撃を受けた変形したとき、ジベル金具の爪がブロック体の素材を切り破り、隣り合うブロック体同士が離間してしまうからである。
特許文献2の落石防護用保護構造物も同様であり、特定のブロック体が受けた落石等の衝撃が、周囲のブロック体に広く分散しにくいという問題がある。特許文献2には、複数のブロックを連結する構造について詳しい説明がされておらず、また、試作品の評価(仕事とひずみ量の測定)についてもほぼブロック体の単位で行われていることから、衝撃を周囲のブロック体に分散させるという作用効果は有していない。
また、特許文献3のシェッドは、樹脂発泡成形体層について、複数の小型ブロック体を敷設したものか、面積が広い大型の板材なのか、詳しく記載されていない。仮に前者だとすると、上記と同様の問題が発生する可能性がある。一方、後者だとすると、上記の問題は回避しやすいが、例えば、現場に資材を搬送するとき特殊な大型トラックが必要になったり、現場で組み立てる際に特殊な重機が必要になったりして、別の手間が発生する。また、分散荷重効果を向上させるためのサンドイッチ版は、構造が複雑で組み立ても面倒なものである。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、現場での施工が容易で、落石等の衝撃に対する十分な緩衝性能や強度を有するシェッド提供することを目的とする。
本発明は、山の斜面に沿って設けられた通路を防護するシェッドであって、前記通路の上方を覆う屋根部と、前記屋根部の上面に、緩衝材を直方体状にした基本ブロック体を敷き並べることによって形成された緩衝材層とを備え、前記各基本ブロック体は、6つの面がそれぞれネットによって覆われており、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記ネットの稜線部同士が連結具で連結され、相互に固定されており、前記緩衝材層の最上面に、第一の格子状部材を敷き並べた第一の格子層が設けられ、前記第一の格子部材は、互いに略平行に立てて配された複数の金属板と、前記金属板と交差する向きに配され、複数の前記金属板を相互に連結する複数の長尺の金属柱とを備えているシェッドである。
前記各ネットは金網であり、前記連結具は螺旋状金属線であり、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記金網の稜線部同士が、互いの網目に前記連結具を通して連結されている。前記連結具は、螺旋状金属線であり、隣り合う前記基本ブロック体は、対向する前記金網の稜線部同士が、互いの網目に前記螺旋状金属線を通して絡ませることによって連結される構造でもよい。また、前記基本ブロック体は、直方体等の樹脂発泡成形体でもよい
前記緩衝材層の最上面に、前記緩衝材層及び前記第一の格子層を覆う敷砂層が設けられていてもよい。
複数の前記緩衝材層を積み重ねた間に、第二の格子部材を敷き並べた第二の格子層が設けられ、前記第二の格子部材は、複数の長尺の金属柱が格子状に配され、その交点が接合されたものであってもよい。
また本発明は、山の斜面に沿って設けられた通路を防護するシェッドであって、前記通路の上方を覆う屋根部と、前記屋根部の上面に、緩衝材を直方体状にした基本ブロック体を敷き並べることによって形成された緩衝材層とを備え、前記各基本ブロック体は、6つの面がそれぞれネットによって覆われており、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記ネットの稜線部同士が連結具で連結され、相互に固定されており、前記緩衝材層の最上面に、第一の格子状部材を敷き並べた第一の格子層が設けられ、前記第一の格子部材は、複数の長尺の金属柱が格子状に配され、その交点が接合されているシェッドである。
前記緩衝材層の最上面には、前記緩衝材層及び前記第一の格子層を覆う敷砂層が設けられている
本発明のシェッドは、緩衝材で成る基本ブロック体の表面が伸縮性のあるネットで覆われ、隣り合う基本ブロック体のネット同士が相互に連結される構造なので、特定の基本ブロック体が受けた落石等の衝撃が周囲のブロック体に効率よく分散し、緩衝材層としての緩衝性能を格段に向上させることができる。特に、ネットを破れにくい金網とし、金網の稜線部同士を伸縮性のある螺旋状金属線で連結する構造にすれば、非常に強い衝撃にも耐えることができる。また、各部材の構成がシンプルで、現場での組み立ても容易である。
さらに、第一の格子層、第二の格子層、敷砂層を選択的に組み合わせることで、シェッドの緩衝性能を一層向上させることができる。
本発明のシェッドの一実施形態を示す断面図(a)、正面図(b)である。 図1(b)の屋根部から上側の部分を拡大した図である。 図1(a)のA部を拡大した図(a)、現場打ちコンクリート層を透視した図(b)である。 この実施形態で使用されるプレキャスト床版の外観を示す正面図(a)、平面図(b)、及び側面を拡大した図(c)である。 図4のプレキャスト床版のコンクリート本体を透視した正面図(a)、平面図(b)、及び側面を拡大した図(c)である。 図4のプレキャスト床版を敷設して連結部材で連結した状態を示す平面図、右側面図及び正面図である。 この実施形態で使用される基本ブロックの個々の構造を示す斜視図(a)、4つの基本ブロックを結合した状態を示す斜視図(b)である。 この実施形態で使用される第一の格子部材を示す斜視図である。 この実施形態で使用される第二の格子部材を示す斜視図である。
以下、本発明のシェッド一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態のシェッド10は、図1に示すように、山の斜面Sに沿って設けられた通路T(道路、鉄道用軌道等)に設置され、通路Tを落石や土砂崩落から防護するものである。
シェッド10は、通路Tの上方に複数の受け梁12が設けられている。受け梁12は、太い角柱状のコンクリート材であり、それぞれ通路Tの幅方向に配され、通路Tの長さ方向に所定の間隔を空けて設置されている。各受け梁12は、山の斜面S側の端部が支持壁14の上端部で支持され、反対側の端部が複数の支柱16の上端部により個別に支持されている。ここでは、例えば、通路Tの幅が10mであり、受け梁12の長さが約11m、複数の受け梁12のピッチが約6mに設定されている。
受け梁12の上方には、通路Tの上方を覆う屋根部18が設けられ、屋根部18は、床版層20の上面に現場打ちコンクリート層34を重ねた2層構造になっている。床版層20は、図2、図3に示すように、複数のプレキャスト床版22を用いて形成される。なお、図3では、屋根部18の上方に設けられる部材(後述する緩衝材層36等)を省略してある。
プレキャスト床版22は、図4、図5に示すように、コンクリート本体24、これを補強するためのプレート26、及びコンクリート本体24の下面を覆う被覆板28等で構成され、あらかじめ工場で製作され、山間地の現場に搬送される。
コンクリート本体24は、平面視で略長方形の外形を有し、長辺は、両端部を一対の受け梁12の間に架設できる長さに設定され(例えば約6m)、短辺は、受け梁12の長さ方向に切りよく並べられる長さに設定され(例えば約0.75mで通路Tの幅方向に14本が並ぶ)、厚みは強度等を考慮した所定の値に設定されている(例えば約0.25m)。
プレート26はH鋼材等の強靱な金属板等で成り、長方形の板状本体26aを有し、その上端部26b及び下端部26cがフランジ状に形成され、大きな断面二次モーメントを有した縦断面形状に形成されている。つまり、プレート26を設けることで、主にプレキャスト床版22の、床面に対して垂直方向の力(土砂崩落等の衝撃)に対する長手方向の曲げ抵抗力及びせん断抵抗力を向上させることができる。プレート26の長さは、コンクリート本体24の長辺とほぼ等しいか、コンクリート本体24から突出しない程度に若干短く、下端部26cから上端部26bまでの高さは、コンクリート本体24の厚みより高く(例えば約0.33m)、コンクリート本体24の上面から上端部26bが突出している。突出長さは、後述する現場打ちコンクリート層34中に上端部26bが位置する程度で、例えば約0.08m程度である。プレート26の上端部26bがコンクリート本体24の上面から突出している理由については後で述べる。
コンクリート本体24には、2つの薄肉部24aが設けられている。薄肉部24aは、プレート26がない部分の下面側を、プレート26に沿って溝状に凹ませることによって設けられている。薄肉部24aの厚みは、例えば全体厚みの約1/4である。これにより、コンクリート本体24の体積を小さくし、プレキャスト床版22の軽量化やコストダウンを図っている。
被覆板28は鉄板等であり、コンクリート本体24の下面に沿って密着し、下面全体を覆っている。さらに、内側面がプレート26の下端部26cに溶接等によりしっかり接合されている。被覆板28は、落石による衝撃を吸収し、プレキャスト床版22の耐力性能を高めるとともに、コンクリート本体24の一部が通路Tに剥落するのを防止する。また、プレキャスト床版22を製作する際、コンクリート本体24を打設するための型枠として利用してもよい。
現場で床版層20を組み立てるときは、図2、図3に示すように、受け梁12の上面に必要数のプレキャスト床版22を敷設して通路Tの上方を覆う。そして、通路Tの幅方向に並ぶ複数のプレキャスト床版22を一体化させるため、図6に示すように、各コンクリート本体24の上面から突出しているプレート26の上端部26bを、鉄筋等である連結部材30を介して相互に固定する。このように連結部材30で固定することによって、通路Tの幅方向に並ぶプレキャスト床版22間のせん断抵抗力を向上させることができる。
次に、通路Tの長さ方向に並ぶ複数のプレキャスト床版22を一体化させるため、各コンクリート本体24の上面から突出しているプレート26の上端部26bを、鉄筋等である複数の連結部材32を介して相互に固定する。このように連結部材32で固定することによって、通路Tの長さ方向に並ぶプレキャスト床版22間のせん断抵抗力を向上させることができる。さらに図6では、複数の連結部材30も、連結部材33を介して相互に固定している。連結部材33は、連結部材32と同様の働きをする。
なお、ここではプレキャスト床版22は、1本のプレート26に対して一つの被覆板28が設けられた構造を示すが、図示するプレキャスト床版22が2本一体に形成されるように形成した被覆板28を用いても良く、プレキャスト床版22は、図4に示す形状を1単位として適宜の本数のプレート26が一体に設けられるように構成することができる。
床版層20の上面には、屋根部18の上側の層である現場打ちコンクリート層34が設けられている。現場打ちコンクリート層34は、プレート26及び連結部材30,32,33の全体が埋まるように打設されている(厚みは、例えば約0.12m)。現場打ちコンクリート層34を設けることによって、屋根部18の強度が向上すると共に、敷設されたプレキャスト床版22間の目地をシールドすることができる。また、現場打ちコンクリート層34内に、床版層20のプレート26の上側部分が嵌合する形になるので、現場打ちコンクリート層34と床版層20の結合力を強くすることができる。
このように、屋根部18は、落石や土砂崩落等の衝撃に対する耐力性能が高いので、支柱16の間隔を従来の構造と比較して広く取ることができ、屋根部18の軽量化も可能である。さらに、通路Tへの漏水も防止しやすいという特徴がある。また、現場で行う作業は、受け梁12の設置、必要数のプレキャスト床版22の敷設、現場打ちコンクリート層34の打設などの比較的容易な作業だけとなり、効率よく施工することができる。
屋根部18の支柱16側の端部には、図1(a)に示すように、後述する緩衝材層36や敷砂層38の側面を支える囲い壁40が立設されている。なお、図1(b)、図2では、囲い壁41を省略してある。
屋根部18の上面には、シェッド用緩衝体により構成された緩衝材層36が設けられている。緩衝材層36は、図1、図2に示すように、緩衝材で成る複数の基本ブロック体42を敷き並べることによって形成される。
基本ブロック体42は、図7に示すように、緩衝材である複数の小型樹脂発泡成形体44を組み合わせて形成した単位直方体であり、単位直方体の6つの面が、それぞれネットである金網46で覆われている。金網46は、6面体の稜線部分で対応する端辺同士が連結され、内側の小型樹脂発泡成形体44を包み込んでいる。なお、金網46による6面は、複数の面を一枚の金網46で覆ってもよく、これによって、端辺同士を連結する手間を軽減することができる。
基本ブロック体42は、屋根部18の上面にほぼ隙間なく整列させて敷き並べ、隣り合う基本ブロック体42は、互いの側面を覆って対向する金網46の稜線部同士が、連結具で連結され、相互に固定される。連結具としては、螺旋状金属線48が好適であり、例えば、基本ブロック体42の端辺の長さに合わせて複数の螺旋状金属線48を用意し、連結したい部分の双方の網目に通して絡ませることにより、基本ブロック体42の稜線部を密に連結することができる。例えば、図7(a)に示すように、金網46の全ての辺を相互に連結すれば、連結を極めて強固にできる。
この実施形態では、図7(b)に示す層を2段に重ねた緩衝層36になっている。緩衝性能をより高くしたいときは、3段以上にしても構わない。このとき、上下に重なる基本ブロック体42は、相互に連結してもよいし、連結しなくてもよい。
このように、緩衝材層36は、個々の基本ブロック体42の表面が伸縮性のある金網により形成された金網46で覆われ、隣り合う基本ブロック体42の金網46同士が相互に連結されているので、特定の基本ブロック体42が受けた落石等の衝撃を、効率よく周囲の基本ブロック体42に分散させることができる。また、連結具として螺旋状金属線48が使用されているので、一方の金網46が強く引っ張られたとき、螺旋状金属線48が直径方向に伸縮又は変形するので、破断しにくい。
なお、基本ブロック体42の外形は、ここでは縦d/2、横d/2に設定され、図7(b)に示すように、縦横2つ分(合計4つ分)の大きさが、縦d、横d(例えば、d≒4m)の正方形となり、緩衝層36の基本単位とする。
緩衝材層36の最上面には、第一の格子層50が設けられ、第一の格子層50は、複数の第一の格子部材52を敷き並べることによって形成される。第一の格子部材52は、図8に示すように、略平行に立てて配された長尺の複数の金属板52aと、金属板52aと交差する向きに配され、複数の金属板52aを相互に連結する複数の鉄筋や長尺の金属棒等の金属柱52bとを備えている。連結方法は、例えば、金属板52aの所定位置に図示しない複数の透孔を形成し、各透孔に長尺の金属柱52bを連通させ、金属柱52bを各透孔の周縁部に溶接するものである。また、ここでは、金属板52aの端部同士を連結する位置、及び中央部同士を連結する位置に長尺の金属板52cが設けられ、さらに補強されている。
第一の格子部材52の外形は、ここでは縦d、横d(例えば、d≒4m)に設定され、基本ブロック体42の縦横2つ分(合計4つ分)の領域に切りよく配置することができる。また、格子の目のピッチは、落下してきた岩や石が通過しない程度の大きさに設定されている。
第一の格子層50を設けることで、第一の格子部材52の特定位置に部分的に受けた衝撃を、その第一の格子部材52全体に拡散させることができる。また、第一の格子部材52は、金属板52aの面方向が垂直方向に立ててあるので、垂直方向の衝撃に対して十分な強度が得られる。
さらに、緩衝材層36の最上面には、図1、図2に示すように、緩衝材層36を覆う敷砂層38が設けられている。敷砂層38は、落石等の衝撃に対する緩衝性能を向上させると共に、緩衝材層36を遮光する等して保護する。敷砂層38の砂は、一部又は全部が第一の格子層50の格子の内側に収容されているので、風雨を受けても移動しにくく、敷砂層38の状態(砂の量、層の厚みの均等性)が変化しにくい。
緩衝材層36は、上記のように、基本ブロック体42を上下に重ねた2層構造になっており、ここでは、2層の間に第二の格子層54が設けられている。第二の格子層54は、複数の第二の格子部材56を敷き並べることによって形成され、第二の格子部材56は、図9に示すように、複数の長尺の金属柱56aを縦横に交差させ、各交点を互いに溶接等で連結した部材である。
第二の格子層54を設けることで、第二の格子部材56の特定位置に部分的に受けた衝撃を、その第二の格子部材56全体に拡散させることができる。第二の格子部材56は、構造的にシンプルなので第一の格子部材52より強度が劣るが、基本ブロック体42を重ねた間に入れられ、ある程度分散された衝撃が加わるので問題ない。
この実施形態のシェッド10によれば、発泡樹脂成形体で成る基本ブロック体42の表面が伸縮性のある金網46で覆われ、隣り合う基本ブロック体42の金網46同士が相互に連結された構造なので、特定の基本ブロック体42が受けた落石等の衝撃が周囲の基本ブロック体42に効率よく分散し、緩衝材層36の緩衝性能を格段に向上させることができる。特に、金網46は破れにくく、隣り合って対向する金網46の稜線部同士も伸縮性のある螺旋状金属線48で連結されているので、非常に強い衝撃にも耐えることができる。また、各部材の構成がシンプルで、現場での組み立ても容易である。さらに、第一の格子層50、第二の格子層54、敷砂層38を設けることによって、シェッド10の緩衝性能を一層向上させることができる。
なお、本発明のシェッド、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記の受け梁12、支持壁14、支柱16及び屋根部18の構成は、その他の公知な構成に置き換えてもよい。
緩衝材層に使用される緩衝材は、一定の緩衝性能を有するものであれば、上記の小型樹脂発泡成形体44以外の素材を使用してもよい。例えば、6つのネットの内側に多数の廃タイヤ等を詰めて、直方体状の基本ブロック体を形成してもよい。
ネットは、上記の金網46の他、落石等の衝撃に耐えられるものであれば、例えば樹脂繊維を編んだもの等に置き換えることができる。同様に、連結具についても、上記の螺旋状金属線48以外の構造に変更してもよい。
第二の格子層と敷砂層は、シェッドに要求される緩衝性能を得ることができれば、選択的に省略することができる。また、基本ブロック体、第一の格子層、第二の格子層の各外形は適宜変更することができ、現場における施工の容易性等を考慮しつつ、できるだけ大きくして衝撃の分散性が高くなるようにすることが好ましい。
10 シェッド
18 屋根部
36 緩衝材層
38 敷砂層
42 基本ブロック体
44 小型樹脂発泡成形体(緩衝材)
46 金網(ネット)
48 螺旋状金属線(連結具)
50 第一の格子層
52 第一の格子部材
52a 金属板
52b,56a 金属柱
54 第二の格子層
56 第二の格子部材
S 山の斜面
T 通路

Claims (7)

  1. 山の斜面に沿って設けられた通路を防護するシェッドにおいて、
    前記通路の上方を覆う屋根部と、前記屋根部の上面に、緩衝材を直方体状にした基本ブロック体を敷き並べることによって形成された緩衝材層とを備え、前記各基本ブロック体は、6つの面がそれぞれネットによって覆われており、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記ネットの稜線部同士が連結具で連結され、相互に固定されており、
    前記緩衝材層の最上面に、第一の格子状部材を敷き並べた第一の格子層が設けられ、前記第一の格子部材は、互いに略平行に立てて配された複数の金属板と、前記金属板と交差する向きに配され、複数の前記金属板を相互に連結する複数の長尺の金属柱とを備えていることを特徴とするシェッド。
  2. 前記各ネットは金網であり、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記金網の稜線部同士が、互いの網目に前記連結具を通して連結されている請求項1記載のシェッド。
  3. 前記連結具は螺旋状金属線であり、隣り合う前記基本ブロック体は、対向する前記金網の稜線部同士が、互いの網目に前記螺旋状金属線を通して絡ませることによって連結されている請求項2記載のシェッド。
  4. 前記基本ブロック体は、樹脂発泡成形体から成るものである請求項1又は2記載のシェッド。
  5. 前記緩衝材層の最上面に、前記緩衝材層及び前記第一の格子層を覆う敷砂層が設けられている請求項1又は2記載のシェッド。
  6. 複数の前記緩衝材層を積み重ねた間に、第二の格子部材を敷き並べた第二の格子層が設けられ、前記第二の格子部材は、複数の長尺の金属柱が格子状に配され、その交点が接合されたものである請求項1又は2記載のシェッド。
  7. 山の斜面に沿って設けられた通路を防護するシェッドにおいて、
    前記通路の上方を覆う屋根部と、前記屋根部の上面に、緩衝材を直方体状にした基本ブロック体を敷き並べることによって形成された緩衝材層とを備え、
    前記各基本ブロック体は、6つの面がそれぞれネットによって覆われており、隣り合う前記基本ブロック体は、互いの側面を覆って対向する前記ネットの稜線部同士が連結具で連結され、相互に固定されており、
    前記緩衝材層の最上面に、第一の格子状部材を敷き並べた第一の格子層が設けられ、前記第一の格子部材は、複数の長尺の金属柱が格子状に配され、その交点が接合されたものであり、
    前記緩衝材層の最上面に、前記緩衝材層及び前記第一の格子層を覆う敷砂層が設けられていることを特徴とするシェッド。
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