JP5414555B2 - 防護柵 - Google Patents

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Description

本発明は落石、雪崩、崩落土砂等を対象とした既設の防護柵に関し、特に衝撃負担を軽減できる防護柵に関する。
特許文献1に記載の如く、間隔を隔てて立設したH鋼製の支柱間に複数のロープ材を多段的に横架するとともに、複数のロープ材の間に金網を敷設して構成し、ロープ材と金網とにより構成される受撃面の一部に作用した落石の衝撃を最終的に支柱の強度で受け止める構造の防護柵は周知であり、道路、鉄道等の近傍に多数設置されている。
この種の防護柵にあっては、ロープ材と金網とにより構成される受撃面に落石が衝突すると、その衝突面の近傍に大きな衝撃力が発生し、その結果、受撃面に部分的な破壊を生じ、その破壊が受撃面全体に波及する場合がある。これは、一般に質量の小さな受撃面、または防護柵に対して、質量の大きな落石が直接衝突することに起因する。
日本の高度成長期に整備された道路網には、上記した無数の防護柵が設置されているが、その性能は30KJ以下と低いものである。
さらに、既設の防護柵の大半が耐用年数に達しつつあり、老朽化により各地で落石による事故が発生している。
これらの既設の防護柵を高性能の防護柵に建て替えるには、膨大な費用と工期を必要とするため、実現性に乏しい。
一方、出願人は先に緩衝性能の高い防護ネットを具備した防護柵を提案した(特許文献2)。
この防護柵の防護ネットは、縦横方向に配置したロープ材と、ロープ材の片面に水平に列設した間伐材と、前記間伐材の列群の片面に間伐材と交差して配設した柱状を呈する複数の圧縮性硬化部材とを具備していて、圧縮性硬化部材のクッション作用により衝撃を減衰することができる。
特開平7−197423号公報(段落0002,図6,7) 特開2007−9439号公報(図1)
上記した特許文献1に記載の防護柵には次のような問題点がある。
<1>特許文献1に記載の防護柵にあっては、当初設計したより小さな衝撃力で以って防護ネットの破壊や支柱の座屈破壊が起きて、防護性能を十分に発揮することができないといった欠陥を有している。
<2>特許文献1に代表される防護柵は構造的な欠陥を有したまま放置され、老朽化が益々すすんでいる。このような現状において、低コストで確実に補強できる防護柵の補強技術の提案が望まれている。
上記した特許文献2に記載の防護柵には次のような問題点がある。
<1>特許文献2に記載の防護ネットは、列設した柱状の圧縮性硬化部材が相互に関連がなく各々が独立しているために、衝撃の伝達範囲が受撃範囲に位置する圧縮硬化性部材に制限される。
そのため、エネルギー吸収領域が狭い範囲に留まってしまい、衝撃吸収性能に改善の余地がある。
<2>圧縮硬化性部材と交差して配置した間伐材が受撃部の剛性を高めて、圧縮硬化性部材の自由変形が抑制されるために、圧縮硬化性部材による衝撃減衰作用を十分に発揮できない。
<3>圧縮硬化性部材が個々に分離独立していることから、落石が衝突したときに圧縮硬化性部材間を押し広げてロープ製ネットに直接衝撃が作用する。そのため、防護ネットの受撃面や支柱が破壊されるおそれがある。
<4>特許文献2に記載された防護柵は新規に構築する防護柵を対象としたものであって、既設の防護柵への適用を想定しておらず、またその適用も困難である。
本発明は以上の点に鑑みて成されたもので、その目的とするところは少なくとも次のひとつの防護柵を提案することにある。
<1>簡易な構造で以って既設の防護柵を低コストに補強すること。
<2>衝撃の作用時間を長くして防護柵の衝撃負担を軽減すること。
<3>衝撃エネルギーの分散範囲を拡張して防護柵の衝撃吸収性能を増大させること。
本願の第1発明は、間隔を隔てて立設した支柱と、支柱の間に横架した防護ネットとを具備した防護柵において、防護ネットの全方向へ向けて運動エネルギーを分散伝達するように、防護ネットの長手方向に対し支柱の複数スパンに亘る範囲を緩衝マットで以って連続的に覆い、前記緩衝マットは拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材と、からなり、前記拡散バッグが防護ネットの長手方向に向けて帯長の袋状を呈していて、該拡散バッグの内部に仕切材を設置し、前記緩衝マットの質量により運動エネルギーを減衰できるように、前記防護ネットの受撃面に緩衝マットを付設したことを特徴とする、防護柵を提供する。
本願の第2発明は、間隔を隔てて立設した支柱と、支柱の間に横架した防護ネットとを具備した防護柵において、前記防護ネットの受撃面に緩衝マットを付設し、前記緩衝マットは拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材と、からなり、前記拡散バッグが防護ネットの長手方向に向けて帯長の袋状を呈していて、該拡散バッグの内部に仕切材を設置し、前記緩衝マットは防護ネットの全方向へ向けて運動エネルギーを分散伝達するように、防護ネットの長手方向に対し支柱の複数スパンに亘る範囲を連続的に覆い、緩衝マットの質量により運動エネルギーを減衰できるように前記緩衝マットの下端を着床させたことを特徴とする、防護柵を提供する。
本願の第発明は、前記第1または第2発明において、前記緩衝マットを複数の分割体の連結体で構成し、該分割体を袋状の拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材とからなり、防護ネットの全方向へ向けた運動エネルギーを分散伝達できるように、隣り合う各分割体の間を一体に連結したことを特徴とする、防護柵を提供する。
本発明は少なくとも次のひとつの効果を得ることができる。
<1>防護ネットの受撃面を覆った緩衝マットの質量に基づき運動エネルギーを減衰できるとともに、衝撃の作用時間を長くして、防護柵の衝撃負担を著しく低減することができる。
<2>緩衝マットが着床して静止する防護ネットの質量を大きくできるから、防護柵のエネルギー吸収性能を増大させることができる。
<3>防護ネットの受撃面に付設した緩衝マットが防護ネットの長手方向に対し支柱の複数スパンに亘って平面的で連続しているため、緩衝マットの一部に作用した衝撃を受撃範囲にとどまらず、その周囲の上下左右方向へ伝えて減衰範囲を緩衝マットの全体へ拡張することができる。
<4>老朽化した防護柵を撤去することなく、防護ネットに緩衝マットを付設するだけで安価に補強できるから、既設の防護柵の補強対策として有効である。
本発明の実施例1に係る緩衝マットを付設した防護柵の斜視図 受撃時における緩衝マットの作用を説明するための防護柵の斜視図 一部を切り出した緩衝マットの斜視図 一部を切り出した他の緩衝マットの斜視図 一部を省略した緩衝マットの平面図 本発明の実施例2に係る緩衝マットを付設した防護柵の斜視図
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(1)防護柵の概要
図1に本発明が前提とする防護柵を示す。
この防護柵は間隔を隔てて立設した鋼製の支柱10(端末支柱と中間支柱を含む)と、これらの支柱10の間に横架した防護ネット20とにより構成される。
本発明に係る防護柵は防護ネット20の受撃面を連続した緩衝マット30で被覆するものである。
防護ネット20は支柱10に多段的に横架した複数のロープ材21と、複数のロープ材21に付設した金網等のネット22とにより構成されていて、その斜面山側に受撃面を形成している。
支柱10は断面H形を呈する鋼材で、その下部をコンクリート基礎12、または斜面に直接埋設されている。
各ロープ材21の両端部は夫々図示しない端末支柱に固定されている。各ロープ材21の端部間の区間は中間の支柱10の斜面山側に配置され、Uボルト等の固定具23を介して摺動可能に取り付けられている。
ネットト材22は小さな寸法の落石の透過を阻止する金属製、又は合成樹脂製の網材で、連結コイル等を介してロープ材21に連結されている。
(2)緩衝マット
従来の衝撃吸収手段は先の特許文献2に記載の防護柵のように柱状を呈する圧縮性硬化部材のクッション作用に基づくものであったが、本発明では従来のクッション作用のみに基づくものではない。
すなわち、本発明で使用する緩衝マット30は、袋状の拡散バッグ31と、該拡散バッグ31に充填して封入した中詰材32とからなるマット状物で、質量による運動エネルギーの減衰作用、及び防護ネット20の全方向へ向けたエネルギー拡散作用を併有するとともに、衝撃の作用時間を長くして防護柵の衝撃負担を軽減するために機能するものである。
緩衝マット30は防護ネット20の斜面山側の受撃面を被覆できるように、その高さ方向の長さは防護ネット20の高さと略等しく、長手方向の長さは支柱10の複数スパンに亘る長さを有する。
緩衝マット30はその一側面を防護ネット20の受撃面に重合して配置され、公知の固定手段により防護ネット20に一体に付設される。
緩衝マット30は質量による緩衝作用を発揮するため、緩衝マット30の下端をコンクリート基礎12や地面に着床させて、その自重をコンクリート基礎12や地面に支持させている。
(2.1)拡散バッグ
本例では拡散バッグ31が防護ネット20の長手方向に向けて帯長の袋状を呈していて、防護ネット20の斜面山側の受撃面を被覆できるように、その高さ方向の長さは防護ネット20の高さと略等しく、長手方向の長さは支柱10の複数スパンに亘る長さを有する。
拡散バッグ31は受撃時に変形を許容する可撓性と破断しないだけの引張強度を有する素材を用いて袋状に形成したものである。
拡散バッグ31の素材としては、例えばジオテキスタイルやアラミド繊維、高強度の樹脂シート或いは鋼線等の公知の高強度素線を使用することができる。
拡散バッグ31は一部に中詰材32を充填するための開口部を有するが、この開口部を通じた中詰材32の飛び出しを規制するため最終的に開口部は封鎖される。
中詰材32の偏倚を防止するため、拡散バッグ31の内部に仕切材33を配置するとよい。
図3,4に例示した仕切材33の配置形態について説明すると、図3は拡散バッグ31の前面と後面の間に間隔を隔てて帯状シートよりなる仕切材33を接合して拡散バッグ31の内部空間を複数のセルに区画した場合を示す。
図4は拡散バッグ31の前面と後面の間に間隔を隔てて紐体またはテープ体よりなる仕切材33を接合した場合を示す。
仕切材33は拡散バッグ31を構成する前面と後面が無制限に膨張するのを制限するだけでなく、中詰材32が偏倚するのを防止するために機能する。
また図示しないが、仕切材33の設置を省略し、拡散バッグ31の前面と後面を部分的に接面させて接合することで拡散バッグ31の前後面の間隔保持と、中詰材32の偏倚を防止するようにしてもよい。
図5は拡散バッグ31内に井桁上の連通空間を形成し、この空間内に拡散バッグ31を充填して緩衝マット30を構成する場合を示す。
(2.2)中詰材
中詰材32は緩衝効果を期待するとともに、緩衝マット30に重量を付与するためのもので、例えば間伐材やタイヤのチップ、炭等の廃棄物、樹脂製の粒状体、粉体、ゲル化した膨潤体、砂や粘土等の土砂、籾殻や樹皮等を単独で、または複数を組合せて使用することができる。
中詰材32として廃棄物を利用すれば、環境に優しく、安価に緩衝マット30を構築することができる。
(3)緩衝マットの付設
支柱10の複数スパンに亘る長さを有する緩衝マット30を製作する。
緩衝マット30の製作場所については、設置現場以外の場所で予め拡散バッグ31に中詰材32を充填して製作した緩衝マット30を現場搬入するか、或いは設置現場にて拡散バッグ31に中詰材32を充填して緩衝マット30を現場で製作するものとする。
つぎに緩衝マット30を防護ネット20の受撃面に重合配置する。
そして、緩衝マット30が斜面山側へ転倒しないように緩衝マット30を防護ネット20に固定する。緩衝マット30の固定方法は、各種の固定具を介してロープ材や支柱へ固定することができる。
防護ネット20の全長に亘って付設する場合は、複数の緩衝マット30を繋ぎ合わせて付設するとよい。
緩衝マット30を防護ネット20に付設する際、緩衝マット30の下端をコンクリート基礎12や地面に着床させることが肝要である。
(4)緩衝マットによる運動エネルギーの減衰作用
次に図2に基づき、緩衝マット30を付設した防護柵の衝撃吸収作用について説明する。
防護柵10の防護ネット20の斜面山側に受撃面が緩衝マット30で覆われている。
緩衝マット30はその下端をコンクリート基礎12や地面に着床して起立状態で静置されている。
この状態で防護柵へ向けて落石40が落下すると、落石40は防護ネット20に直接衝突せずに緩衝マット30に衝突する。
緩衝マット30はつぎの複数のエネルギー減衰作用を発揮する。
a)緩衝マット30の変形による運動エネルギーの減衰作用。
b)緩衝マット30の中詰材32の内部摩擦抵抗による運動エネルギーの減衰作用。
c)緩衝マット30の質量による運動エネルギーの減衰作用。
d)拡散バッグ31の広範囲の変形張力による運動エネルギーの減衰作用。
e)拡散バッグ31の広範囲の変形に伴う中詰材32の移動による運動エネルギーの減衰作用。
上記a)について説明すると、緩衝マット30および防護ネット20の間に剛性部材が存在しない。
そのため、緩衝マット30の変形が阻害されないので、緩衝マット30の変形による減衰作用を十分に発揮することができる。
上記b)について説明すると、拡散バッグ31に封入された中詰材32同士が変位するときに摩擦抵抗を生じるだけでなく、拡散バッグ31による中詰材32の拘束効果により運動エネルギーを効率よく減衰できる。
上記c)の減衰作用について説明する。
一般に、静止する質量mの物体(緩衝マット30)に運動エネルギーEoを有する質量Mの物体(落石40)が衝突することによる運動エネルギーの減衰E1は次式で表される。
1=Eo・m/(m+M) (式1)
緩衝マット30を有しない既存の防護柵10は静止する質量mが小さいために運動エネルギーの減衰が小さい。
これに対して本発明のように、防護ネット20の受撃面を緩衝マット30で覆うことにより、静止する物体(緩衝マット30)の質量mの値が大きくなるため、従来と比べて減衰エネルギーが増大する。
(5)緩衝マットによる荷重の伝達範囲
上記d),e)の減衰作用について説明する。
防護ネットの受撃面にそれぞれ分離独立した複数の圧縮硬化性部材を並べただけの従来の防護柵にあっては、列設した柱状の圧縮性硬化部材が相互に関連がなく各々が独立しているために、衝撃の伝達範囲が受撃範囲に位置する圧縮硬化性部材に制限される。
これに対し本発明では、緩衝マット30が防護ネット20の全高範囲を覆うだけでなく、緩衝マット30が防護ネット20の長手方向に対し、支柱10の複数スパンに亘る範囲を平面的に、かつ連続して覆っている。
しかも緩衝マット30はマット本体の全範囲、および全方向へ向けて荷重を伝達可能なように一体構造を呈している。
このため、緩衝マット30はその一部に落石40が衝突しても、運動エネルギーを受撃部分だけでなく、受撃部分の周辺へ向けて分散伝達することができる。
すなわち、図2に矢印で示すように、緩衝マット30の受撃部が窪むことにより、受撃部の周辺の拡散バッグ31が、上下方向だけでなく斜め方向、およびその延長方向へも引き寄せられる。
そのため、広範囲に亘る拡散バッグ31の変形張力により運動エネルギーが減衰される。
同時に、拡散バッグ31の広範囲の変形に伴う中詰材32の移動によっても運動エネルギーが減衰される。
その結果、緩衝マット30はマット全体として高い減衰作用を発揮することができる。
このように、防護ネット20の受撃面を広範囲に亘って連続した一体性を有する緩衝マット30で覆うことにより、受撃部分を超えて広範囲の緩衝マット30の質量(前記式1のm)の値となって、運動エネルギーの減衰作用を発揮するため、エネルギー吸収性能を増大させることができる。
また、広範囲に衝撃力が伝達されるため、衝撃の作用時間が長くなり、防護ネット20を構成するロープ材21やネット材22は勿論のこと、支柱10を含めた防護柵10の荷重負担が軽減されるから、防護柵10の破損の危険性を回避できる。
本発明は老朽化がすすむ無数の既設の防護柵に緩衝マット30を付設するだけで、防護柵の緩衝性能を改善できるだけでなく、老朽化した防護柵の破壊事故を回避することができる。
図6は複数の分割体34の連結体で構成した緩衝マット30を防護柵の受撃面に付設した他の実施例を示したものである。
各分割体34は袋状の拡散バッグ31と、該拡散バッグ31に充填して封入した中詰材32とからなる。
本例では複数の分割体34を縦向きにして防護ネット20の受撃面の長手方向に沿って縦列配置した形態について示すが、複数の分割体34を横向きにして防護ネット20の受撃面の高さ方向に沿って横列配置してもよい。
何れの場合も、防護ネット20の全方向へ向けた運動エネルギーを分散伝達できるように、隣り合う各分割体34の間を一体に連結してあればよい。
本例では拡散バッグ31の両側に形成した連結片31aを重ね合わせ、ロープ材31bで縫合して連結した形態を示すが、分割体34の連結手段はこれに限定されるものではない。
また本例では分割体34が円柱状を呈する場合を例示するが、分割体34の全体形状はこの形状に限定されるものではなく、矩形の組合せや三角形と逆三角形の組合せ等の任意の形状を採用することができる。
複数の分割体34の連結体で構成した緩衝マット30を防護ネット20の長手方向に対し支柱10の複数スパンに亘る範囲を連続的に覆うことや、緩衝マット30の下端をコンクリート基礎12や地面に着床させることは既述した実施例1と同じである。
また緩衝マット30による運動エネルギーの減衰作用と緩衝マット30による荷重の伝達範囲については、既述した実施例1と同様であるのでその説明を省略する。
本実施例にあっては分割体34が緩衝マット30を小分けした形態であるため、緩衝マット30の現場搬入と現場での付設作業が容易であることのほかに、分割体34の連結数を増やすことで緩衝マット30の全体の大きさを任意に設定できるといった利点が得られる。
以上の実施例では緩衝マット30を着床させた場合について説明したが、緩衝マット30の下端が地上から離隔させた状態(地上から浮かせた状態)で防護ネット20に付設することも可能である。
本例では緩衝マット30を防護ネット20に吊り下げて、緩衝マット30のすべての重量(質量)を防護ネット20と支柱10に支持させるようにしたものである。
本例にあっては、以下の利点が得られる。
a)緩衝マット30が地上から離隔した状態で防護ネット20に付設されているので、式(1)におけるmの減少がなくなり、効果的に運動エネルギーの減衰に寄与する。
b)一方で、地上と緩衝マット30の摩擦による運動エネルギーの減衰は期待できなくなるおそれがある。
c)しかしながら、地上および緩衝マット30の摩擦条件は不確定であるから上記a)の効果の方が確実に期待することができる。
10・・・・・支柱
20・・・・・防護ネット
21・・・・・ロープ材
22・・・・・ネット
30・・・・・緩衝マット
31・・・・・拡散バッグ
32・・・・・中詰材
34・・・・・緩衝マットの分割体

Claims (3)

  1. 間隔を隔てて立設した支柱と、支柱の間に横架した防護ネットとを具備した防護柵において、
    防護ネットの全方向へ向けて運動エネルギーを分散伝達するように、防護ネットの長手方向に対し支柱の複数スパンに亘る範囲を緩衝マットで以って連続的に覆い、
    前記緩衝マットは拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材と、からなり、
    前記拡散バッグが防護ネットの長手方向に向けて帯長の袋状を呈していて、該拡散バッグの内部に仕切材を設置し、
    前記緩衝マットの質量により運動エネルギーを減衰できるように、前記防護ネットの受撃面に緩衝マットを付設したことを特徴とする、
    防護柵。
  2. 間隔を隔てて立設した支柱と、支柱の間に横架した防護ネットとを具備した防護柵において、
    前記防護ネットの受撃面に緩衝マットを付設し、
    前記緩衝マットは拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材と、からなり、
    前記拡散バッグが防護ネットの長手方向に向けて帯長の袋状を呈していて、該拡散バッグの内部に仕切材を設置し、
    前記緩衝マットは防護ネットの全方向へ向けて運動エネルギーを分散伝達するように、防護ネットの長手方向に対し支柱の複数スパンに亘る範囲を連続的に覆い、
    緩衝マットの質量により運動エネルギーを減衰できるように前記緩衝マットの下端を着床させたことを特徴とする、
    防護柵。
  3. 請求項1または請求項2において、前記緩衝マットを複数の分割体の連結体で構成し、該分割体を袋状の拡散バッグと、該拡散バッグに充填して封入した中詰材とからなり、防護ネットの全方向へ向けた運動エネルギーを分散伝達できるように、隣り合う各分割体の間を一体に連結したことを特徴とする、防護柵。
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