JP6125158B2 - 落下物防護装置及びその補強方法 - Google Patents

落下物防護装置及びその補強方法 Download PDF

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Description

本発明は、斜面からの落下物を収容すべく、この斜面の正面側に設けられたポケット式の防護網を備える落下物防護装置、及びその補強方法に関する。
この種の装置として、例えば、山間を走る道路を落石や雪崩から防ぐポケット式の落石防護網が知られている。
この落石防護網は、斜面の中腹に複数の支柱を立設すると共に、これら支柱の頭部を経由して斜面幅方向に横ロープを複数段張り渡し、さらに、斜面上方からの落石を収容すべく、最上段の横ロープから金網と縦ロープを吊り下ろして斜面正面側にポケット状の落石収容部を形成して構成されている。
また、上記した落石防護網の改良例として、特許文献1に示す落石防護ネット構造が知られている。
この構造では、図7に示すように各箇所に使用するロープ100の端部に衝撃吸収用の緩衝金具101を組み入れ、この緩衝金具101を介してロープ100を斜面上のアンカー体102に固定し、落石に伴いロープや金網に過度の荷重が掛かったときには、この緩衝金具101によって落石の衝撃を和らげ、ロープ及び金網の破損を防止している。
また、本出願人の過去の出願によれば、弾性係数の小さいエネルギー吸収型の緩衝ロープを横ロープの両端に連結し、この緩衝ロープを介して横ロープをアンカー体に固定することで、横ロープ及び防護網に加わる落石時の衝撃エネルギーを緩衝ロープによって吸収する構造が開示されている(特許文献2)。
実用新案登録3143816号公報 特開2011−080225
落石防護装置の防護網は、落石等の落下物が繰り返し衝突することにより損傷を受けていく。たとえば上記構成の落石防護装置の場合、アンカー体とロープとの間に緩衝金具若しくは緩衝ロープを組み入れ、防護網に作用する衝撃エネルギーを、ロープを介してこれら緩衝金具及び緩衝ロープに逃がして吸収させている。すなわち、衝撃エネルギーをロープで一旦全て受け止めた後、その受け止めた衝撃エネルギーを、ロープを介して緩衝金具及び緩衝ロープに逃がし吸収している。
このため過度の衝撃がロープに加わると、ロープは衝撃エネルギーを緩衝金具等に伝達する間もなく損傷してしまう。このとき、被災の程度によっては防護網及びロープ一式を含む落石防護装置全体の総交換が必要になり、コストの増大を招くという課題があった。また、防護網から離れた箇所に緩衝材を設置すると、落下物の衝突エネルギーが緩衝材まで伝達される間もなく防護網が破損してしまうこともあった。
本発明は、上記のような事情にかんがみてなされたもので、低コストで強度の高い落下物防護装置、及びその補強方法を提供する。
上記の課題を達成するため、本発明は次のように構成される。
斜面からの落下物を収容すべく、斜面に立設された支柱と、両端部が前記斜面の側方に固定されると共に、前記支柱を経由して斜面幅方向に懸架される主横ロープと、前記主横ロープに取り付けられる防護網と、を備えた落下物防護装置であって、前記防護網は、当該防護網に前記落下物が衝突する確率が高い領域に対応する位置の外側または/及び内側に、前記落下物との衝突によって生じる衝撃エネルギーを吸収し、かつ、防護網の破損を防止するための補強網をさらに備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明では、防護網において、落下物が衝突する確率の多い一部の領域を含む位置に対応する位置の内側または外側、あるいはその双方に補強網を備えている。すなわち、防護網において、落下物が衝突しやすい箇所のみを多重構造にする形で補強しているため、極めて効率的であり、コストを抑えながらも高い強度の落下物防護装置を得ることができる。
また、落下物が衝突しやすい箇所に補強網を備えているので、たとえば、補強網を備えた場所が防護網の内側(落下物が衝突する側)である場合は、落下物との衝突に伴って生じる衝撃エネルギーの一部をこの補強網が吸収し、防護網の本体が直接受ける落下物の衝撃エネルギーを抑えるため、防護網の破損を防止することができる。また、補強網を防護網の外側に備えた場合は、防護網が受容しうる範囲を超える衝撃エネルギーを受けた場合でも、この衝撃エネルギーを防護網と補強網との双方で受け止めるため、落下物が防護網を突き破って外部に放出されるようなおそれを著しく低減させることが可能である。このように、落下物防護装置の強度を向上させることができる。
また、防護網の内側及び外側の双方に補強網を設けた場合は、上記の双方の作用及び効果を同時に得ることができる。
ここでいう、防護網において落下物が衝突する確率が高い領域(以下、便宜的に衝突エリアとも称する)とは、通常、防護網の設計時に決定される既知の領域であり、換言すれば、防護網の上記の衝突エリアに落下物の多くが衝突することを想定して防護網が設計される。上述した衝突エリアは、たとえば、一般的には、特に防護網の上部最寄りの中央部を含む領域となるように設定している。
したがって、上述の補強網は、防護網の上部最寄りの中央部を含む位置に備えるのが好ましい。ここで防護網の上部とは、落下物防護装置におけるポケット状をなす収容部の入り口に相当し、この入り口において落下物のエネルギーを初期に受けている。
ただし、既存の落下物防護装置に上記補強網を適用する場合、斜面の状態の変化により、落下物の多くが衝突する領域が上述の領域ではない場合も考えられる。その場合は、状況に応じて上記領域を設定し、適切な位置に補強網を設けるものとする。
このように、上記の衝突エリアに設定された防護網の一部の領域に対応する位置に、別の部材である補強網を備えるようにしたことは、新設の落下物防護装置のみならず、既設の落下物防護装置に対しても容易に設置することを可能としている。
また、上述の補強網は、複数重ねて備えても良い。このように、必要に応じて多重構造にして設置した場合、たとえば補強網を防護網の内側に二重に設けたり、あるいは防護網の外側に二重に設けたりした場合は、防護網の強度をより高めることができるため、落下物防護装置の強度を更に向上させることが可能である。
また、上述の補強網は、防護網と同一の素材で構成しても良い。そのような構成を採択すれば、要求される強度を有する防護網と同様の強度を有する補強網で補強したい箇所の補強ができるため、高い強度の落下物防護装置を得ることができる。
また、上述の補強網は、防護網として一般的に採用される既存の金網を用いても良いが、既存の金網よりも、より強度が高い金網を採用しても良い。
さらに、場合によっては要求される強度を満足する繊維材からなる補強網を用いても良い。
このように、入手が容易な既存の材料を用いて、本発明の補強網を構成することができる。
以上のように構成された落下物防護装置は、落下物の衝突により補強網が破損した場合も、この補強網のみを修理交換するという、簡易な作業で迅速な復旧を望むことができる。
また、補強網が上記の衝撃エネルギーを受け止め吸収した後に、防護網本体は減衰された衝撃エネルギーを受けることになるため、防護網本体の損傷を抑えることができる。
本発明における補強網の強度又は設置範囲は、落下物防護装置を設置する斜面の状況により決定される。たとえば、落下物が比較的大きいものであると想定される斜面に上記落下物防護装置を設置する場合、補強網は、その落下物が衝突する際に受ける衝撃エネルギーを十分に吸収し得る強度の補強網とし、また、落下物が比較的広い範囲に落下する場合、補強網の設置範囲を広くする。
本発明の落下物防護装置の補強網は、新設の落下物防護装置のみならず、上述のように、既設の落下物防護装置に対しても有用である。すなわち、本発明に係る落下物防護装置の構造及びその補強方法は、新設及び既設問わず適用可能である。
また、本発明は、斜面からの落下物を収容すべくこの斜面に立設された支柱と、両端部が前記斜面の側方に固定されると共に前記支柱を経由して斜面幅方向に懸架される横ロープと、前記横ロープに取り付けられる防護網と、を備えた落下物防護装置の補強方法であって、前記防護網の外側または/及び内側に、前記落下物との衝突によって生じる衝撃エネルギーを吸収するための補強網を設けたことを特徴とする補強方法である。
すなわち、本発明に係る補強網を既存若しくは新設の落下物防護装置に適用した補強方法である。なお、具体的な補強方法については上記に準ずる。
また、本課題を解決するための手段に記載した各種事項は本発明の課題を逸脱しない範囲において組み合わせることができる。
以上、本発明によれば、落下物が衝突する確率が高い一部の領域に対応する位置の防護網に対して補強網を設けるので、防護網本体の損傷を効果的に抑制することができる。また、補強する箇所を、防護網の本体に対し狭い範囲とするため、低コストで強度の高い落下物防護装置を得ることができる。
実施の形態1の落下物防護装置の全体斜視図である。 (a)は実施の形態1の落下物防護装置の平面図、(b)は補強網の概略図である。 実施の形態1の落下物防護置において、落下物が内側補強網を備えた防護網に衝突する状態を示す側面図である。 実施の形態1の落下物防護装置において、落下物が外側防護網を備えた防護網に衝突する状態を示す側面図である。 実施の形態1に示す落下物防護装置において、落下物が内側補強網及び外側防護網の双方を備えた防護網に衝突する状態を示す側面図である。 補強網の一例を示す斜視図である。 従来のポケット式落石防護装置を示す斜視図である。
本発明に係る落下物防護装置1は、図1及び図2等に示すように、斜面Sの幅方向に間隔を空けて立設した複数本の支柱2と、各支柱2を斜面Sに対して所望の角度で立設させる吊りロープ3と、斜面Sの下方に配置された押さえ横ロープ7とを備える。さらに、各支柱2の頭部から押さえ横ロープ7にかけて吊り下ろされた左右の縦主ロープ5、5と、これら縦主ロープ5,5間に設けられた補助縦ロープ6と、縦主ロープ5に交差して設けられると共に両端部が斜面側方のアンカー体11に固定される上下複数段の横ロープ4とを備えている。
横ロープのうち、例えば最上段の主横ロープ40は各支柱2,2の頭部を経由して斜面上方に懸架されている。この最上段横ロープ40には、斜面を覆うメッシュ状の面材である防護網8、たとえば金網が取り付けられ、押さえ横ロープ7に至るまでの斜面Sと防護網8との間には、落石等を収容するポケット状の収容部9が形成されている。
また、斜面Sの幅方向には、例えば最上段の横ロープ40の下方であって、それと平行に一定の間隔をおいて、横ロープ4が配されており、その両端はアンカー体11に固定されている。
このように、本発明の落下物防護装置1では、収容部9は、上記の各種の主横ロープ40、横ロープ4,縦主ロープ5、補助縦ロープ6、押さえ横ロープ7及び防護網8等の部材によって構成されている。
支柱2は、防食処理の施されたH形鋼からなり、斜面中腹に間隔をおいて設けられた基礎に対してピンヒンジ2aを介して連結されている。
支柱2の頭部には、吊りロープ3および縦主ロープ5を支柱2に連結するためのブラケット部2b、並びに主横ロープ40を斜面幅方向に案内するためのガイド部2cが形成されている。そして、吊りロープ3を用いて支柱2を斜面に対してほぼ直角に支持し、また、各支柱2の頭部から斜面下方に掛けて縦主ロープ5が吊り下ろされている。
縦主ロープ5は、上記した支柱2によって斜面の上方から斜面下方へと垂下されている。また、その下端は、下方斜面に沿って横方向に設けられた押さえ横ロープ7に連結されている。
また、縦補助ロープ6、6・・は、防護網8の面剛性を高めるべく、主横ロープ、例えば最上段の横ロープ40と最下段の押さえ横ロープ7との間に、必要に応じてターンバックル等の緊縮具を用い、一定間隔をおいて、十分なテンションで張り渡されている。
そして、防護網8を支えるための最上段の主横ロープ40または横ロープ4がこの縦主ロープ5に交差して上下に複数段張り渡されている。
前記横ロープ4は、斜面上下方向において平行且つ等間隔で多段に設けられる。最上段の横ロープ40は各支柱2の頭部に設けられたガイド部2cを経由して斜面上方を横切るように懸架されている。
そして、図2(b)に示すように、前記防護網8を、主横ロープ、たとえば最上段の横ロープ40に、結合コイル等を用いて接続して吊り下げ、また、その下端を押さえ横ロープ7に結合して、斜面正面側にポケット状の収容部9を形成している。
なお、上記した各ロープの交点並びに防護網8とロープとの接点にはクロスクリップや結合コイル等の各種結束金具が組み付けられており、各ロープと防護網8とは一体の構造物としてその剛性が得られるようになっている。
次に、図6に基づいて補強網10について説明する。
図示された補強網10は、全体が矩形状であり防護網8において落下物が衝突する確率が高い一部の領域(衝突エリア)の、内側や外側、又はこれらの双方に配置することができる。この補強網10は、たとえば防護網8と同素材の既存の金網を使用することができる。一例として、3.2Gや4.0Gの金網を用いることが考えられる。なお、3.2Gとは素線径が3.2mmであって、表面にメッキが施されているものをいう。同様に、4.0Gとは素線径が4.0mmであって、表面にメッキが施されているものをいう。
また、補強網10は、たとえば結合コイル等の各種結束金具を用いて、主横ロープ40や横ロープ4に結束することにより、防護網8の上記落下物が衝突する確率が高い一部の領域を含む位置に重なるよう取り付けることができる。
図1及び図2において、衝突エリアAを防護網8の上端部最寄りの中央部を含む領域とし、この部分に、縦横に組まれたロープ材により仕切られた区画の形状に沿った矩形状の補強網10(図2の(b))が設けられる。前記衝突エリアAは、図1及び図2中において斜線で示された部分である。
前記補強網10は、商品として出荷する際の形態は、種々の好適な取り付け方法を用いて設置、配置することができる。
このように本実施の形態に示す落下物防護装置1では、防護網8において、落下物が衝突する確率の高い箇所に補強網10を設けたことで、この補強網10が衝撃エネルギーの一部を吸収し、その結果防護網8に伝播する衝撃エネルギーを大幅に減少させることが可能となる。
続いて、上記した補強網10による落下物防護装置1の補強構造並びにその補強方法について、下記の実施の形態において詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1は、実施の形態1に係る落下物防護装置の全体斜視図であり、その平面図を図2の(A)に示す。ここでは、周囲の状況から判断して、落下物防護装置1における落石等の落下物が衝突する確率が高い領域(衝突エリアA)は、落下物防護装置1の上部最寄りの中央部を含む、図1及び図2(a)に斜線で示された領域である。具体的には最上段の横ロープ40と、次段の横ロープ4と、両端の縦主ロープ5により形成される複数の区画のうち、上部中央寄りの区画を含む領域である。
図1及び図2に示すように、落下物防護装置1における補強網10は、防護網8の、この衝突エリアAに対応する位置に、これに重なるように設置されている。
この例では、図3に示すように、防護網8の内側(落下物が防護網8に衝突する側)に、縦横のロープ材により仕切られた区画に合致した矩形状の内側補強網10aが設けられている。内側補強網10aは、防護網8に対し、結合コイル等の結束具を用いて、少なくともその一部が固定されるように設置する。たとえば、図2(b)に示すように、防護網8と同様、最上段の主横ロープ40に対して補強網10の上部を折り返して掛止し、適切な結合コイル等の結束具を用いて主横ロープ40に内側補強網10aを結束し、下部は固定せず簾状に垂らして設置しても良い。または、状況によりその全体が固定されるように、内側補強網10aの上部だけでなく下部についても、横ロープ40に対し結合コイル等の好適な結束具で結束するようにしても良い。
次に、図3に示すように、落下物Dは、まず始めに高い確率で衝突エリアAに対応する位置に設けた内側補強網10aに衝突し、然る後、収容部9に向かって落下していく。このため、落下物が内側補強網10aに衝突することにより生じたエネルギーの一部が内側補強網10aにより吸収され、防護網8には減衰された衝撃エネルギーが伝播する。したがって、防護網8の損傷を抑えることができる。
〔実施の形態2〕
図4には、防護網8の外側に、外側補強網10bを設けた例を示す。防護網8の外側であって、衝突エリアAに対応する位置に重なるように、実施の形態1の内側補強網10aと同様の外側補強網10bを設けた。外側補強網10bは、防護網8を通じて衝撃エネルギーが伝播することから、その全体が固定されるように設置するのが望ましい。したがって、外側補強網10bにおいては、上部だけでなく、下部においても、例えば横ロープ4に結合コイルで結束する等の好適な方法により固定する。
このように外側補強網10bの設置により、落下物Dの衝撃エネルギーが防護網8の許容量を超えるほど大きなものであったとしても、防護網8は外側補強網10bにより補強されているため、落下物Dは、防護網8及び外側補強網10bによって受け止められ、収容部(収納ポケット)9内に落下する。よって、落下物Dが防護網8を突き破って外部に放出するような危険が著しく減少する。
このように、防護網8の、落下物Dが衝突する可能性が最も高い領域にのみ補強網(内側補強網10a、外側補強網10b)を設置するので、作業やコスト面できわめて効率的である。なお、落石等の落下物の衝突位置は、現場状況により変動するものであり、周囲の状況により適宜その範囲を決定し、衝突の確率が高いことが予想される領域を含む適切な位置に補強網を設置するものとする。
〔実施の形態3〕
図5に示す実施の形態3では、内側補強網10a及び外側補強網10bの双方を設けた例を示す。
内側補強網10a及び外側補強網10bは、実施の形態1及び2で述べたように固定される。
この場合、落下物Dが内側補強網10aに衝突したときに生じた衝撃エネルギーを、内側補強網10a、防護網8、外側補強網10bの三重構造の金網で受け止めることになる。まず、落下物Dは、高い確率で内側補強網10aに衝突するため、この内側補強網10aが衝撃エネルギーの一部を吸収する。また、減衰された衝撃エネルギーを、防護網8とともに外側補強網10bが受け止める。このため、防護網8を単体で使用する場合と比較して、防護網8の損傷を大きく抑制することができる。
補強網10は上述のようにその内側又は外側、あるいはその双方に設けることができるが、例えば、既設の落下物防護装置を補強するような場合は、通常、外側にこれを設置することが作業上やコスト上から有利であると考えられる。しかし、状況に応じて、これを内側に設置することも選択可能である。
本発明は、上述した実施の形態にのみ限定されるものではないことは明らかである。たとえば、上記の実施の形態1〜3では、補強網としていずれも金網を用いた例を示したが、これに限定することなく、補強網としての機能を満足すれば、他の材料、例えば、繊維材で構成される補強網としても良い。
また、上述の実施の形態では、防護網8の内側か、外側か、その双方にそれぞれ一枚ずつ補強網を設置する例を示したが、要求される強度を満たす目的で、一枚ずつではなく、補強網を複数重ねて備えるような構成としても良い。
また、補強網は、落下物防護装置1の新設時のみならず、既に設置されている落下物防護装置の補強部材としても組み付けることが可能である。その場合、たとえばクレーン車等を用いて既存の落下物防護装置の適切な位置に設置する。このように補強網10の取り付け方法は様々例示できる。
また、補強網の形状はいずれの実施例においても、縦横に組まれたロープ材で区画された形状に準ずる矩形状としたが、補強網の形状は要求に応じて種々好適な形状に設定することができる。設定された衝突エリアに対応する位置を含んでいれば、これよりも大きいサイズの補強網を設置しても良い。
その他、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々好適な他の形態への変更が可能である。
1 落下物防護装置
2 支柱
2a ピンヒンジ
2b ブラケット部
2c ガイド部
3 吊りロープ
4 横ロープ
5 縦主ロープ
6 補助縦ロープ
7 押さえ横ロープ
8 防護網
9 収容部
10 補強網
10a 内側補強網
10b 外側補強網
11 アンカー体
40 主横ロープ
A 衝突エリア
D 落下物
S 斜面

Claims (6)

  1. 斜面からの落下物を収容すべく、斜面に立設された支柱と、両端部が前記斜面の側方に固定されると共に前記支柱を経由して斜面幅方向に懸架される主横ロープと、前記主横ロープに取り付けられる防護網と、を備えた落下物防護装置であって、
    前記防護網は、当該防護網の一部の領域であって前記落下物が衝突する確率が高い領域に対応する位置の外側に、前記落下物との衝突によって生じる衝撃エネルギーを吸収し、かつ、防護網の破損を防止するための補強網をさらに備えた
    ことを特徴とする落下物防護装置。
  2. 前記補強網は、金網であることを特徴とする請求項1に記載の落下物防護装置。
  3. 前記補強網の下部が横ロープに対して結束されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の落下物防護装置。
  4. 前記補強網を、前記防護網の上部最寄りの中央部を含む位置に備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の落下物防護装置。
  5. 前記補強網が、前記防護網の内側にも備えられたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の落下物防護装置。
  6. 斜面からの落下物を収容すべくこの斜面に立設された支柱と、両端部が前記斜面の側方に固定されると共に前記支柱を経由して斜面幅方向に懸架される主横ロープと、前記主横ロープに取り付けられる防護網と、を備えた落下物防護装置の補強方法であって、
    前記防護網の一部の領域であって前記落下物が衝突する確率が高い領域に対応する位置の外側に、前記落下物の衝撃エネルギーを吸収し、かつ、防護網の破損を防止するための補強網を設けたことを特徴とする落下物防護装置の補強方法。
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