JP6212432B2 - 電動ステアリングロック装置 - Google Patents
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Description
上記構成において、前記案内部は、前記ステアリングシャフトに向かうに従って対向する面に徐々に近接する一対の傾斜面であることが好ましい。
図1に示すように、ステアリングロックシステム1は、ユーザ(運転者)によって所持される電子キー11と、同電子キー11との間で相互無線通信を行う車載機12とを備える。車載機12は要求信号を、電子キー11は応答信号を、それぞれ無線送信する。電子キー11は、車載機12から無線送信された要求信号を受信すると、これに対する応答として自身に記憶されたIDコードを含む応答信号を無線送信する。
図1に示すように、車載機12は、送受信部13、照合制御部14、電源制御部15、ロック制御部21、エンジン制御部17、及びスタートスイッチ19を備える。送受信部13と照合制御部14との間は、電気的に接続されている。各制御部14,15,17,21は、例えばCPU、ROM、RAMからなるCPUユニットを含んで構成されている。これら各制御部14,15,17,21は、バス型ネットワーク通信線であるバス18を介して相互通信する。また、電源制御部15とスタートスイッチ19との間は、電気的に接続されている。
照合制御部14は、パルス調の要求信号を所定の周期で生成する。また、照合制御部14は、送受信部13において受信した応答信号に含まれるIDコード等の各種情報の照合を行う。照合制御部14は、ID照合が成立すれば、その旨示す信号をバス18に出力する。
電源制御部15は、バス18を通じてID照合が成立した旨を示す信号と、ロック解除完了信号とを認識すると、エンジン始動許可状態となる。電源制御部15は、エンジン始動許可状態において、スタートスイッチ19が操作された旨認識すると、エンジン制御部17へ給電する。また、電源制御部15は、後述するエンジン始動信号を認識し、且つシフトレバーがパーキングレンジに位置する等の所定の条件を満たした状態で、スタートスイッチ19が操作された旨認識すると、エンジン制御部17への給電を停止する。
次に、電動ステアリングロック装置20の構成について詳しく説明する。
図1に示すように、電動ステアリングロック装置20は、ロック制御部21と、モータ22と、変換機構30と、ロックストッパ40と、ロックバー50と、ロックボデー70と、を備えている。モータ22、変換機構30、ロックストッパ40、及びロックバー50は、ロックボデー70に収容されている。なお、図5に示すように、ロックボデー70には、ステアリングシャフト60が挿通されている。
ウォームギア31は、モータ軸22aに取り付けられている。
シャフト33は、ヘリカルギア32の回転中心に圧入及びセレーション嵌合されている。従って、シャフト33は、ヘリカルギア32と一体回転する。図2に示すように、ヘリカルギア32よりもステアリングシャフト60側においてシャフト33の外周には、雄ねじ34が切られている。モータ22が駆動してモータ軸22aが回転すると、その回転はウォームギア31及びヘリカルギア32を介してシャフト33に伝達される。
図2に示すように、ストッパ本体41は、モータ22側の端面においてステアリングシャフト60側に凹む係合部44を備えている。この係合部44は、ステアリングシャフト60側に向かうに従って対向する面に近接するように傾斜する一対の案内部45を有している。
また、ストッパ本体41のステアリングシャフト60側の端面と第1本体部51のモータ22側の端面との間には、コイルばね80が介在されている。コイルばね80は、ロックバー50を常時ステアリングシャフト60側に付勢する。
次に、電動ステアリングロック装置20の動作について説明する。まず、ロックバー50が図2に示すアンロック位置から図3に示すロック位置に変位する場合について説明する。なお、図2に示すように、ロックストッパ40は、第2の位置に位置するものとする。
次に、ロックバー50がロック位置からアンロック位置に変位するときに、当該ロックバー50とロックボデー70との接触点(接触位置)が変化することにより生まれる効果について図7を参照して説明する。なお、ここでは、説明及び理解を容易にするために、ロックバー50を剛体として取り扱う。また、各接触点A、B,C,Dにおける荷重を荷重PA,PB,PC,PDとする。
PC=(L1/L2)×PA ・・・(式1)
ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦係数をμとすると、ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦力FCは以下の(式2)となる。
=(L1/L2)×PA×μ ・・・(式2)
次に、ロックバー50がロック位置からアンロック位置に変位する際、すなわち接触点Dにおいてロックストッパ40(ロックボデー70)と接触する状態にあるときの接触点Bを中心としたモーメントの釣り合いの式から、接触点Dにおいてロックバー50がロックボデー70から受ける力は、以下の(式3)となる。
PD=(L1/L3)×PA ・・・(式3)
ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦係数はμなので、ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦力FDは以下の(式4)となる。
=(L1/L3)×PA×μ ・・・(式4)
ここで、L3>L2であることから、摩擦力FCと摩擦力FDとの大小関係は以下の(式5)となる。
上述の(式5)からもわかるように、本例のようにロックバー50をロック位置からアンロック位置へ変位させる際にロックバー50とロックボデー70とが接触する位置をステアリングシャフト60に近い位置から遠い位置に変化させることにより、ロックバー50とロックボデー70との間に生じる摩擦力(摺動抵抗)を小さくすることができる。
(1)ロックストッパ40は、第1の位置と第2の位置との間に設けられる第3の位置から第1の位置へ変位するときロックバー50をスプライン溝61に進入したロック位置に位置させたまま当該ロックバー50から離間する。これにより、ロックバー50のバー挿通孔71に対する傾動が許容される。したがって、ステアリングシャフト60が操作されると、ロックバー50は、バー挿通孔71の軸線を挟む2カ所において、当該バー挿通孔71の内壁と接触する。このように2箇所において接触することにより単一の接触点において接触する場合よりもロックバー50とバー挿通孔71の内壁との間の摺動抵抗が大きくなるのでロックバー50はスプライン溝61から離脱しにくい。従って、ステアリングシャフト60の回転が好適に規制される。
・上記実施形態において、ロックストッパ40は、変換機構30及びモータ22を介してロックボデー70に支持される構成であったが、ロックボデー70に直接支持される構成であってもよい。このように構成した場合でも、上記実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、ロックバー50の傾動する方向における板厚は一定であってもよい。
(イ)上記構成の電動ステアリングロック装置において、前記ロックバーは、前記バー挿通孔の軸線に対して傾動する方向において、前記バー挿通孔の内壁と接触する部位よりも前記案内部と接触する部位が小さいこと。
この構成によれば、ステアリングシャフトが操作されて係合凹部が先端部を押圧するとき、当該押圧する力が先端部の傾斜によってロックバーのロック位置からアンロック位置に向かう方向の力に分解される。すなわち、電動ステアリングロック装置は、ロックバーをロック位置からアンロック位置へ変位させるときにアシスト力を得やすい。
Claims (3)
- モータの回転を第1の位置と第2の位置との間を変位するロックストッパの往復動に変換する変換機構と、
前記ロックストッパに連れ動きしてステアリングシャフトに設けられた係合凹部に進入するロック位置と前記係合凹部から離脱したアンロック位置との間を変位するロックバーと、
前記ロックバーが挿通されるバー挿通孔を有するとともに前記ロックストッパを支持するロックボデーと、を備え、
前記ロックストッパは、前記第1の位置と前記第2の位置との間に設けられる第3の位置から前記第1の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま当該ロックバーが前記バー挿通孔の軸線に対して傾動し前記バー挿通孔の内壁のうち前記軸線を挟む2箇所における接触が許容されるように前記ロックバーと離間し、前記第1の位置から前記第3の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま前記軸線を挟む2箇所における接触が不許可となるように前記バー挿通孔よりも前記ステアリングシャフトから離間した位置において前記ロックバーを前記軸線に沿うように案内する案内部を有する電動ステアリングロック装置。 - 請求項1に記載の電動ステアリングロック装置において、
前記ロックストッパの変位方向と前記ロックバーの変位方向とが一致するものであって、
前記ロックストッパは、自身の変位方向と交わる方向に延びるストッパ本体を有し、
前記ロックバーは、前記ストッパ本体よりも前記アンロック位置側において前記ストッパ本体と交わる方向に延びる係合片と、前記係合片の前記ロック位置側において前記ロックストッパが前記第3の位置と前記第1の位置との間を変位するときの前記ストッパ本体の変位量よりも大きい開口部を有する電動ステアリングロック装置。 - 請求項2に記載の電動ステアリングロック装置において、
前記案内部は、前記ステアリングシャフトに向かうに従って対向する面に徐々に近接する一対の傾斜面である電動ステアリングロック装置。
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