JP6212432B2 - 電動ステアリングロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電動ステアリングロック装置に関する。
従来、車両には、車両の盗難を防止するために、ステアリングの回転操作を規制するステアリングロック装置が設けられている。この種のステアリングロック装置には、例えば、特許文献1に示されるように、電子制御によるものがある。この電動ステアリングロック装置は、モータの駆動を制御する制御部と、モータの駆動に基づき変位してステアリングシャフトに設けられたスプライン溝に進入したり離脱したりするロックバーと、を備えている。この電動ステアリングロック装置では、ロックバーの先端部がスプライン溝に進入しているときステアリングの回転操作が規制され、ロックバーの先端部がスプライン溝から離脱しているときステアリングの回転操作が許容される。なお、ステアリングの回転操作が規制されるときのロックバーの位置はロック位置とされ、ステアリングの回転操作が許容されるロックバーの位置はアンロック位置とされている。
特許文献1の電動ステアリングロック装置は、ロックバーが挿通される貫通孔を有するとともにステアリングシャフトを覆うカバーを備えている。これにより、ロックバーがロック位置に位置するときにステアリングを操作しようとすると、ロックバーは、貫通孔内壁のステアリングシャフト側の端部である第1の接触点及び貫通孔内壁のステアリングシャフトと反対側の端部である第2の接触点において圧接される。圧接に伴うロックバーと貫通孔内壁との間の摺動抵抗によってロック位置からアンロック位置へロックバーが変位することを抑制している。
また、特許文献1の電動ステアリングロック装置は、モータの回転をロックバーのロック位置とアンロック位置との間の往復動に変換するカムを備えている。当該カムは、第2の接触点よりもステアリングシャフトから離間した位置に設けられている。また、当該カムは、ロックバーをアンロック位置からロック位置へ変位させる方向に回転したときに第2の接触点に代わってロックバーと接触して、当該ロックバーを貫通孔の軸線に沿うように案内する一対の斜面を有している。すなわち、ロック位置からアンロック位置へ変位するときロックバーは、第1の接触点及び斜面においてロックバーが接触する点である第3の接触点において圧接される。第3の接触点は、第2の接触点よりもステアリングシャフトから離間しているので、第3の接触点においてロックバーにかかる荷重は、第2の接触点においてロックバーにかかる荷重よりも小さい。従って、第2の接触点よりも第3の接触点と接触している場合、ロックバーにかかる摺動抵抗が小さくなる。これにより、小型のモータを採用してもロックバーをロック位置からアンロック位置へ変位させることができる。
特開2010−105495号公報
上記電動ステアリングロック装置では、ロックバーをロック位置からアンロック位置への変位が開始される瞬間において、ロックバーは第2の接触点において接触しているので、モータの小型化にも限界があった。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、小型の電動ステアリングロック装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、電動ステアリングロック装置は、モータの回転を第1の位置と第2の位置との間を変位するロックストッパの往復動に変換する変換機構と、前記ロックストッパに連れ動きしてステアリングシャフトに設けられた係合凹部に進入するロック位置と前記係合凹部から離脱したアンロック位置との間を変位するロックバーと、前記ロックバーが挿通されるバー挿通孔を有するとともに前記ロックストッパを支持するロックボデーと、を備え、前記ロックストッパは、前記第1の位置と前記第2の位置との間に設けられる第3の位置から前記第1の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま当該ロックバーが前記バー挿通孔の軸線に対して傾動し前記バー挿通孔の内壁のうち前記軸線を挟む2箇所における接触が許容されるように前記ロックバーと離間し、前記第1の位置から前記第3の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま前記軸線を挟む2箇所における接触が不許可となるように前記バー挿通孔よりも前記ステアリングシャフトから離間した位置において前記ロックバーを前記軸線に沿うように案内する案内部を有することを要旨とする。
この構成によれば、ロック位置のロックバーは、バー挿通孔の軸線を挟む2箇所においてバー挿通孔の内壁と接触することができる。このように2箇所において接触することにより単一の接触点において接触する場合よりもロックバーとバー挿通孔の内壁との間の摺動抵抗が大きくなるのでロックバーは係合凹部から離脱しにくい。従って、ステアリングシャフトの回転が好適に規制される。
一方で、ロックバーをロック位置からアンロック位置へ変位させるとき、ロックバーは、バー挿通孔よりもステアリングシャフトから離間した位置でロックストッパの案内部と接触する。また、ロックストッパは、ロックボデーに支持される。接触する位置におけるロックバーとロックボデーとの間の摺動抵抗は、ロックボデーからロックバーがうける荷重に比例する。当該荷重は、力の作用点からの距離に反比例する。当該装置における力の作用点は、ステアリングシャフトとロックバーとの接触点である。この構成によれば、ロックバーとロックボデーとの接触点が離れるので、その分、ロックバーとロックボデーとの間の摺動抵抗が小さくなる。このため、トルクの小さい小型のモータを採用してもロックバーを係合凹部から離脱させることができる。これにより、小型の電動ステアリングロック装置を提供することができる。
上記構成において、前記ロックストッパの変位方向と前記ロックバーの変位方向とが一致するものであって、前記ロックストッパは、自身の変位方向と交わる方向に延びるストッパ本体を有し、前記ロックバーは、前記ストッパ本体よりも前記アンロック位置側において前記ストッパ本体と交わる方向に延びる係合片と、前記係合片の前記ロック位置側において前記ロックストッパが前記第3の位置と前記第1の位置との間を変位するときの前記ストッパ本体の変位量よりも大きい開口部を有することが好ましい。
この構成によれば、ロックストッパが第1の位置と第3の位置との間を変位するとき、ロックバーをロック位置に位置させたままにすることができる。
上記構成において、前記案内部は、前記ステアリングシャフトに向かうに従って対向する面に徐々に近接する一対の傾斜面であることが好ましい。
この構成によれば、案内部が傾斜面でない場合と比較して、ロックストッパが第1の位置から第3の位置へ変位するとき、バー挿通孔の軸線に対するロックバーの傾動を、スムーズにバー挿通孔の軸線に沿うように案内することができる。
本発明の電動ステアリングロック装置は、従来のものと比較して小型化されている。
ステアリングロックシステムの概略構成を示すブロック図。 ロックバーがアンロック位置に位置する状態における電動ステアリングロック装置の断面図。 ロックバーがロック位置に位置する状態における電動ステアリングロック装置の断面図。 (a)〜(e)は、ロックバーがロック位置とアンロック位置との間を変位するときの電動ステアリングロック装置の動きを示す断面図。 電動ステアリングロック装置の斜視図。 電動ステアリングロック装置の斜視図。 ステアリングシャフトにかかる力の概略を示す模式図。
以下、電動ステアリングロック装置の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、ステアリングロックシステム1は、ユーザ(運転者)によって所持される電子キー11と、同電子キー11との間で相互無線通信を行う車載機12とを備える。車載機12は要求信号を、電子キー11は応答信号を、それぞれ無線送信する。電子キー11は、車載機12から無線送信された要求信号を受信すると、これに対する応答として自身に記憶されたIDコードを含む応答信号を無線送信する。
<車載機の構成>
図1に示すように、車載機12は、送受信部13、照合制御部14、電源制御部15、ロック制御部21、エンジン制御部17、及びスタートスイッチ19を備える。送受信部13と照合制御部14との間は、電気的に接続されている。各制御部14,15,17,21は、例えばCPU、ROM、RAMからなるCPUユニットを含んで構成されている。これら各制御部14,15,17,21は、バス型ネットワーク通信線であるバス18を介して相互通信する。また、電源制御部15とスタートスイッチ19との間は、電気的に接続されている。
送受信部13は、要求信号を無線信号に変調し、これを所定のエリアに向けて無線送信する。また、無線信号を受信し、当該信号をパルスに変換する。
照合制御部14は、パルス調の要求信号を所定の周期で生成する。また、照合制御部14は、送受信部13において受信した応答信号に含まれるIDコード等の各種情報の照合を行う。照合制御部14は、ID照合が成立すれば、その旨示す信号をバス18に出力する。
エンジン制御部17は、車両の駆動源である図示しないエンジンを制御する。
電源制御部15は、バス18を通じてID照合が成立した旨を示す信号と、ロック解除完了信号とを認識すると、エンジン始動許可状態となる。電源制御部15は、エンジン始動許可状態において、スタートスイッチ19が操作された旨認識すると、エンジン制御部17へ給電する。また、電源制御部15は、後述するエンジン始動信号を認識し、且つシフトレバーがパーキングレンジに位置する等の所定の条件を満たした状態で、スタートスイッチ19が操作された旨認識すると、エンジン制御部17への給電を停止する。
エンジン制御部17は、給電されている間駆動する。エンジン制御部17は、バス18を通じてID照合が成立した旨を示す信号を認識するとエンジンを始動させるとともに、エンジン始動信号をバス18に出力する。エンジン制御部17は、給電が停止されると、エンジンを停止させるとともに、エンジン停止信号をバス18に出力する。
ロック制御部21は、モータ22の回転の有無、及び回転方向を制御することにより、電動ステアリングロック装置20を図示しないステアリングの旋回操作を許容するロック状態とステアリングの旋回操作を規制するアンロック状態との間で切り替える。ロック制御部21は、エンジン始動信号を認識すると、電動ステアリングロック装置20をロック状態からアンロック状態に切り替える。また、ロック制御部21は、エンジン停止信号を認識すると、電動ステアリングロック装置20をアンロック状態からロック状態に切り替える。
<電動ステアリングロック装置>
次に、電動ステアリングロック装置20の構成について詳しく説明する。
図1に示すように、電動ステアリングロック装置20は、ロック制御部21と、モータ22と、変換機構30と、ロックストッパ40と、ロックバー50と、ロックボデー70と、を備えている。モータ22、変換機構30、ロックストッパ40、及びロックバー50は、ロックボデー70に収容されている。なお、図5に示すように、ロックボデー70には、ステアリングシャフト60が挿通されている。
図6に示すように、モータ22は、ロックボデー70の収容部を閉塞する図示しないリッドに固定されている。モータ22は、ロック制御部21により回転の有無及び回転方向が制御される。なお、ロックボデー70の収容部には、モータ22、変換機構30、ロックストッパ40、及びロックバー50が収容されている。
図5に示すように、変換機構30は、ウォームギア31と、ヘリカルギア32と、シャフト33と、を備えている。
ウォームギア31は、モータ軸22aに取り付けられている。
ヘリカルギア32は、ウォームギア31と噛合している。
シャフト33は、ヘリカルギア32の回転中心に圧入及びセレーション嵌合されている。従って、シャフト33は、ヘリカルギア32と一体回転する。図2に示すように、ヘリカルギア32よりもステアリングシャフト60側においてシャフト33の外周には、雄ねじ34が切られている。モータ22が駆動してモータ軸22aが回転すると、その回転はウォームギア31及びヘリカルギア32を介してシャフト33に伝達される。
図2に示すように、ロックストッパ40は、シャフト33と直交する方向に延びるストッパ本体41を備えている。ストッパ本体41には、内周面に雌ねじが切られた雌ねじ孔42が設けられている。雌ねじ孔42は、シャフト33の軸方向と同方向に延びており雄ねじ34と噛合する。雄ねじ34と雌ねじ孔42との間のねじ対偶により、シャフト33の回転は、当該シャフト33が延びる方向におけるロックストッパ40の往復動に変換される。ロックストッパ40は、第1の位置(図3参照)と当該第1の位置よりモータ22側、すなわちステアリングシャフト60から離間した位置である第2の位置(図2参照)との間を変位する。
なお、変換機構30は、モータ軸22aの第1の方向への回転をロックストッパ40の第2の位置から第1の位置へ向かう方向の直線運動に、モータ軸22aの第2の方向への回転をロックストッパ40の第1の位置から第2の位置へ向かう方向の直線運動に、それぞれ変換する。
図5に示すように、ストッパ本体41は、ロックバー50のガイド孔54に挿通されている。なお、ガイド孔54については後に詳述する。
図2に示すように、ストッパ本体41は、モータ22側の端面においてステアリングシャフト60側に凹む係合部44を備えている。この係合部44は、ステアリングシャフト60側に向かうに従って対向する面に近接するように傾斜する一対の案内部45を有している。
図5に示すように、ロックバー50は、板状の第1本体部51と当該第1本体部51のモータ22側の端部に連続して同モータ22側に向かって延びる板状の第2本体部52とを備えている。第1及び第2本体部51,52からなるロックバー50は、全体としてシャフト33と平行に延びている。
図2に示すように、第1本体部51は、ロックボデー70に設けられたバー挿通孔71に挿通されている。第1本体部51は、バー挿通孔71の厚みよりも若干薄く設定されている。これにより、図4(a)〜図4(e)に示すようにロックバー50は、ステアリングシャフト60の回転方向に力がかかるとバー挿通孔71に対して傾動する。
図2に示すように、第1本体部51の先端部53は、ステアリングシャフト60に向かうに従って細くなる先細り形状とされている。これにより、ロックバー50がロック位置に位置する状態でステアリングシャフト60が操作されてスプライン溝61の周壁が先端部53を押圧すると、当該押圧する力が先端部53の傾斜によってロックバー50のロック位置からアンロック位置に向かう方向の力に分解される。すなわち、電動ステアリングロック装置20は、ロックバー50をロック位置からアンロック位置へ変位させるときにアシスト力を得やすい。なお、第1本体部51の長さは、バー挿通孔71よりも長く設定されている。
図5に示すように、第2本体部52には、その板厚方向(ストッパ本体41が延びる方向)に貫通するガイド孔54が形成されている。ガイド孔54には、ロックストッパ40が挿通されている。なお、ガイド孔54のロックバー50の軸方向長さは、第1の位置と第2の位置との間を変位するロックストッパ40の変位量よりも長く設定されている。なお、ガイド孔54のモータ22側の壁部を係合片55とする。
図2及び図3に示すように、ロックバー50は、先端部53がスプライン溝61に進入したロック位置とスプライン溝61から離脱したアンロック位置との間を変位する。なお、ロックバー50がロック位置に位置するとき、先端部53はステアリングシャフト60に当接状態となる。これにより、ロック位置に位置するロックバー50のさらなるステアリングシャフト60側への変位が規制される。
なお、ロックバー50のロック位置とアンロック位置との間の距離は、ロックストッパ40の第1の位置と第2の位置との間の距離よりも短く設定されている。
また、ストッパ本体41のステアリングシャフト60側の端面と第1本体部51のモータ22側の端面との間には、コイルばね80が介在されている。コイルばね80は、ロックバー50を常時ステアリングシャフト60側に付勢する。
<電動ステアリングロック装置の動作>
次に、電動ステアリングロック装置20の動作について説明する。まず、ロックバー50が図2に示すアンロック位置から図3に示すロック位置に変位する場合について説明する。なお、図2に示すように、ロックストッパ40は、第2の位置に位置するものとする。
モータ22が駆動してモータ軸22aが第1の方向に回転すると、ロックストッパ40は第2の位置から第1の位置へ向かって変位する。ロックストッパ40とロックバー50との間にはコイルばね80が介在されているので、ロックバー50はロックストッパ40に連れ動きしてロック位置へ向かって変位する。
ロックバー50のロック位置とアンロック位置との間の距離は、ロックストッパ40の第1の位置と第2の位置との間の距離よりも短く設定されている。このため、ロックストッパ40が第1の位置と第2の位置との間にあり、第2の位置からロック位置とアンロック位置との間の距離だけ離れた位置である図3に示す第3の位置まで変位すると、ロック位置のロックバー50は、先端部53とステアリングシャフト60とが当接する。これにより、ロックバー50のこれ以上のステアリングシャフト60側への変位が規制される。すなわち、ロックストッパ40が第3の位置から第1の位置まで変位する間、ロックバー50はロック位置に位置したまま変位しない。ロックストッパ40が第1の位置まで変位すると、モータ22の駆動が停止する。なお、ロックストッパ40が第3の位置から第1の位置まで変位している間、係合部44と係合片55とが離間する。また、コイルばね80が弾性圧縮される。
次に、図4(a)〜図4(e)を参照して、ロックバー50がロック位置からアンロック位置へ変位する場合について説明する。なお、図4(a)に示すように、ロックバー50がロック位置に位置する状態でステアリングシャフト60が回転(ここでは、時計回りに回転)し、当該ステアリングシャフト60にロックバー50の先端部53が押圧されているものとする。このため、ロックバー50は、バー挿通孔71に対して傾斜している。なお、ステアリングシャフト60とロックバー50の先端部53とが接触する位置を接触点Aとする。また、バー挿通孔71のステアリングシャフト60側の開口部とロックバー50とが接触する位置を接触点Bとし、バー挿通孔71のモータ22側の開口部とロックバー50とが接触する位置を接触点Cとする。すなわち、ロックバー50は、バー挿通孔71の軸線を挟んで2カ所(接触点B、接触点C)において、ロックボデー70に接触する。そして、図7に示すように、接触点Aと接触点Bとの間の長さを長さL1、接触点Bと接触点Cとの間の長さを長さL2とする。
電動ステアリングロック装置20は、図4(a)に示す状態からモータ22が駆動してモータ軸22aが第2の方向に回転すると、ロックストッパ40は第1の位置から第2の位置へ向かって変位する。
図4(b)に示すように、ロックストッパ40が第1の位置から第3の位置へ変位している間、係合部44と係合片55とが離間しているので、ロックバー50は変位しない。なお、ロックストッパ40が第1の位置から第3の位置へ変位している間、コイルばね80は、ロックストッパ40が第3の位置から第1の位置まで変位した際に弾性圧縮した分だけ伸張する。
なお、ロックバー50は、バー挿通孔71に対して傾斜しているので、ロックストッパ40が第1の位置から第3の位置まで変位する間に、案内部45と第2本体部52とが接触する。これにより、図4(c)に示すように、案内部45に垂直な成分の力が第2本体部52に作用する。したがって、ロックバー50は、図4(c)に示すように接触点B,Cでバー挿通孔71の内壁と当接する状態から、図4(d)に示すように接触点Bでバー挿通孔71の内壁と、第2本体部52でロックストッパ40と、それぞれ当接する状態に変化する。なお、第2本体部52とロックストッパ40との接触する位置を接触点Dとする。接触点Dは、接触点Cよりも接触点Bから離れた位置である。接触点Dと接触点Bとの間の長さをL3とする。
ここで、ロックストッパ40は、変換機構30及びモータ22を介してロックボデー70に支持される構成である。すなわち、ロックバー50は、接触点Dにおいてロックボデー70と接触する状態にあると考えることができる。
その後、ロックストッパ40が第3の位置に達すると、図4(e)に示すように、係合部44と係合片55とが当接する。これにより、第2の位置へ向かって変位するロックストッパ40に連れ動きして、ロックバー50はアンロック位置まで変位する。
<ロックバーとロックボデーとの接触点(接触位置)が変化することより生まれる効果>
次に、ロックバー50がロック位置からアンロック位置に変位するときに、当該ロックバー50とロックボデー70との接触点(接触位置)が変化することにより生まれる効果について図7を参照して説明する。なお、ここでは、説明及び理解を容易にするために、ロックバー50を剛体として取り扱う。また、各接触点A、B,C,Dにおける荷重を荷重PA,PB,PC,PDとする。
まず、ロックバー50がロック位置に位置する状態にあるときの接触点Bを中心としたモーメントの釣り合いの式から、接触点Cにおいてロックバー50がロックボデー70から受ける力は、以下の(式1)となる。
L1×PA=L2×PC
PC=(L1/L2)×PA ・・・(式1)
ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦係数をμとすると、ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦力FCは以下の(式2)となる。
FC=PC×μ
=(L1/L2)×PA×μ ・・・(式2)
次に、ロックバー50がロック位置からアンロック位置に変位する際、すなわち接触点Dにおいてロックストッパ40(ロックボデー70)と接触する状態にあるときの接触点Bを中心としたモーメントの釣り合いの式から、接触点Dにおいてロックバー50がロックボデー70から受ける力は、以下の(式3)となる。
L1×PA=L3×PD
PD=(L1/L3)×PA ・・・(式3)
ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦係数はμなので、ロックバー50とロックボデー70との間の摩擦力FDは以下の(式4)となる。
FD=PD×μ
=(L1/L3)×PA×μ ・・・(式4)
ここで、L3>L2であることから、摩擦力FCと摩擦力FDとの大小関係は以下の(式5)となる。
FD<FC ・・・(式5)
上述の(式5)からもわかるように、本例のようにロックバー50をロック位置からアンロック位置へ変位させる際にロックバー50とロックボデー70とが接触する位置をステアリングシャフト60に近い位置から遠い位置に変化させることにより、ロックバー50とロックボデー70との間に生じる摩擦力(摺動抵抗)を小さくすることができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)ロックストッパ40は、第1の位置と第2の位置との間に設けられる第3の位置から第1の位置へ変位するときロックバー50をスプライン溝61に進入したロック位置に位置させたまま当該ロックバー50から離間する。これにより、ロックバー50のバー挿通孔71に対する傾動が許容される。したがって、ステアリングシャフト60が操作されると、ロックバー50は、バー挿通孔71の軸線を挟む2カ所において、当該バー挿通孔71の内壁と接触する。このように2箇所において接触することにより単一の接触点において接触する場合よりもロックバー50とバー挿通孔71の内壁との間の摺動抵抗が大きくなるのでロックバー50はスプライン溝61から離脱しにくい。従って、ステアリングシャフト60の回転が好適に規制される。
一方で、ロックストッパ40は、第1の位置から第3の位置へ変位するときロックバー50をロック位置に位置させたまま先の2箇所における接触が不許可となるようにバー挿通孔71よりもステアリングシャフト60から離間した位置においてロックバー50を先の軸線に沿うように案内する案内部45を備えている。これにより、ロックバー50をロック位置からアンロック位置へ変位させる際にロックバー50とロックボデー70とが接触する位置をステアリングシャフト60に近い位置から遠い位置に変化させることにより、ロックバー50とロックボデー70との間に生じる摩擦力を小さくすることができる。このため、モータ22を従来よりもトルクの小さい小型のモータを採用しても、ロックバー50をスプライン溝61から離脱させることができる。これにより、小型の電動ステアリングロック装置20を提供することができる。
(2)ロックストッパ40の変位方向とロックバー50の変位方向とを同じ方向とした。また、ロックストッパ40を、自身の変位方向と交わる方向に延びるストッパ本体41を有する構成とした。さらに、ロックバー50を、ストッパ本体41よりもアンロック位置側においてストッパ本体41と交わる方向に延びる係合片55と、当該係合片55のロック位置側においてロックストッパ40が第3の位置と前記第1の位置との間を変位するときのストッパ本体41の変位量よりも大きいガイド孔54と、を有する構成とした。この構成により、ロックストッパ40が第1の位置と第3の位置との間を変位するとき、ロックバー50をロック位置に位置させたままにすることができる。
(3)ストッパ本体41のモータ22側の端面にステアリングシャフト60側に凹む係合部44を設けた。そして、係合部44に、ステアリングシャフト60側に向かうに従って対向する面に近接するように傾斜する一対の案内部45を設けた。案内部45を斜面としたことにより案内部が傾斜面でない場合と比較して、ロックストッパ40が第1の位置から第3の位置へ変位するとき、バー挿通孔71の軸線に対するロックバー50の傾動を、スムーズにバー挿通孔71の軸線に沿うように案内することができる。
(4)ロックバー50を、バー挿通孔71の内壁と接触する第1本体部51と案内部45と接触する第2本体部52とにより構成した。そして、第2本体部52は、第1本体部51よりもロックバー50が傾動する方向の板厚を薄く設定した。この構成により、ロックバー50が傾動する方向に対して一様な大きさである場合と比較して、ロックバー50が傾動したときに第2本体部52の変位量が小さくなる。従って、案内部45を小さくすることができるのでロックストッパ40を小型化することができる。ひいては、より小型の電動ステアリングロック装置20を提供することができる。
(5)ロックバーの先端部53は先細りとした。これにより、ロックバー50がロック位置に位置する状態でステアリングシャフト60が操作されてスプライン溝61の周壁が先端部53を押圧すると、当該押圧する力が先端部53の傾斜によってロックバー50のロック位置からアンロック位置に向かう方向の力に分解される。すなわち、電動ステアリングロック装置20は、ロックバー50をロック位置からアンロック位置へ変位させるときにアシスト力を得やすい。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、ロックストッパ40は、変換機構30及びモータ22を介してロックボデー70に支持される構成であったが、ロックボデー70に直接支持される構成であってもよい。このように構成した場合でも、上記実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、案内部45は、傾斜面でなくてもよい。例えば、角部であってもよい。このように構成した場合でも、上記実施形態の(1)(2)(4)(5)の効果と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態において、ロックバー50の先端部53は、先細り形状でなくてもよい。
・上記実施形態において、ロックバー50の傾動する方向における板厚は一定であってもよい。
・上記実施形態において、ヘリカルギア32及びシャフト33を省略してもよい。この場合、ウォームギア31を雄ねじが切られたギアに変更し、当該ギアが雌ねじ孔42に螺入さればよい。このように構成すれば、上記実施形態と比較して構成点数が少なくなる分、電動ステアリングロック装置20を小型化することができる。また、電動ステアリングロック装置20の組み立てにかかる工数も抑制される。
・上記実施形態では、ロックバー50が進入する係合凹部としてスプライン溝61を採用したが、ロックバー50が進入し、当該進入した部分がステアリングシャフト60の回転を規制する形状であれば他の形状であってもよい。
・上記実施形態において、コイルばね80は、他の弾性部材に変更してもよい。このように構成した場合でも、上記実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。なお、コイルばね80は、省略してもよい。この場合、ロックバー50が重力によってロック位置へ向かって変位するようにその向きを調整することが望ましい。
次に、上記実施形態及び上記別例より想起される技術的思想について追記する。
(イ)上記構成の電動ステアリングロック装置において、前記ロックバーは、前記バー挿通孔の軸線に対して傾動する方向において、前記バー挿通孔の内壁と接触する部位よりも前記案内部と接触する部位が小さいこと。
この構成によれば、ロックバーが傾動する方向に対して一様な大きさである場合と比較して、ロックバーが傾動したときにロックバーの案内部と接触する部位の変位量が小さくなる。従って、案内部を小さくすることができるのでロックストッパが小型化される。ひいては、より小型の電動ステアリングロック装置を提供することができる。
(ロ)上記構成の電動ステアリングロック装置において、前記係合凹部に進入する前記ロックバーの先端部は先細りとされていること。
この構成によれば、ステアリングシャフトが操作されて係合凹部が先端部を押圧するとき、当該押圧する力が先端部の傾斜によってロックバーのロック位置からアンロック位置に向かう方向の力に分解される。すなわち、電動ステアリングロック装置は、ロックバーをロック位置からアンロック位置へ変位させるときにアシスト力を得やすい。
1…ステアリングロックシステム、20…電動ステアリングロック装置、22…モータ、30…変換機構、40…ロックストッパ、45…案内部、50…ロックバー、51…第1本体部、52…第2本体部、53…先端部、55…係合片、60…ステアリングシャフト、61…スプライン溝、70…ロックボデー、71…バー挿通孔、80…コイルばね。

Claims (3)

  1. モータの回転を第1の位置と第2の位置との間を変位するロックストッパの往復動に変換する変換機構と、
    前記ロックストッパに連れ動きしてステアリングシャフトに設けられた係合凹部に進入するロック位置と前記係合凹部から離脱したアンロック位置との間を変位するロックバーと、
    前記ロックバーが挿通されるバー挿通孔を有するとともに前記ロックストッパを支持するロックボデーと、を備え、
    前記ロックストッパは、前記第1の位置と前記第2の位置との間に設けられる第3の位置から前記第1の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま当該ロックバーが前記バー挿通孔の軸線に対して傾動し前記バー挿通孔の内壁のうち前記軸線を挟む2箇所における接触が許容されるように前記ロックバーと離間し、前記第1の位置から前記第3の位置へ変位するとき前記ロックバーを前記ロック位置に位置させたまま前記軸線を挟む2箇所における接触が不許可となるように前記バー挿通孔よりも前記ステアリングシャフトから離間した位置において前記ロックバーを前記軸線に沿うように案内する案内部を有する電動ステアリングロック装置。
  2. 請求項1に記載の電動ステアリングロック装置において、
    前記ロックストッパの変位方向と前記ロックバーの変位方向とが一致するものであって、
    前記ロックストッパは、自身の変位方向と交わる方向に延びるストッパ本体を有し、
    前記ロックバーは、前記ストッパ本体よりも前記アンロック位置側において前記ストッパ本体と交わる方向に延びる係合片と、前記係合片の前記ロック位置側において前記ロックストッパが前記第3の位置と前記第1の位置との間を変位するときの前記ストッパ本体の変位量よりも大きい開口部を有する電動ステアリングロック装置。
  3. 請求項2に記載の電動ステアリングロック装置において、
    前記案内部は、前記ステアリングシャフトに向かうに従って対向する面に徐々に近接する一対の傾斜面である電動ステアリングロック装置。
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