JP6210243B2 - 二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents
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Description
(1)3層以上の積層構成を有する。
(2)170℃、20分間加熱したときのフィルムヘイズ変化量△Hz(△Hz=加熱後ヘイズ−加熱前ヘイズ)が0.5%未満
(3)ポリチレンテレフタレートの固有粘度が、0.45dl/gから0.70dl/gの範囲
(4)少なくとも最外層のポリエチレンテレフタレートにおけるヒドロキシル(OH)末端量が70eq/ton以下
本発明における第2の発明は、さらに、下記要件(5)を満たす前記二軸配向積層ポリエチレンテレフタレートフィルムである。
(5)少なくとも最外層の環状三量体含有量が0.45質量%以下
熱処理においては不活性ガス中の含水量は好ましくは3.5〜30.0g/Nm3であり、より好ましくは4.0〜20.0g/Nm3である。調湿不活性ガス中の含水量が3.5g/Nm3未満の場合には、得られるポリエチレンテレフタレートの固有粘度の上昇が著しい。調湿不活性ガス中の含水量が過剰である場合には、加水分解反応が起こり、得られるポリエチレンテレフタレートの固有粘度が低下するおそれがある。
−0.05dl/g≦加熱処理前の極限粘度−加熱処理後の極限粘度≦0.05dl/g
(1)最外層(不活性粒子含有層)の厚み
レンズシート用ベースフィルムをフィルムの流れ方向に対して垂直に切り出し、光硬化樹脂で包埋した。包埋した試料をミクロトームにて70〜100nm程度の厚みの極薄切片とし、四酸化ルテニウム蒸気中で30分間染色した。この染色された極薄切片を、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、TEM2010)を用いて断面観察し、不活性粒子の位置から最外層(不活性粒子含有層)の厚みを求めた。尚、観察倍率は1500倍から10000倍の範囲で適宜設定した。
各実施例、比較例において接着性改質樹脂層を設けずに作成したレンズシート用ベースフィルムを用意し、レンズシート用ベースフィルムを任意の場所で切り出した後、原子間力顕微鏡(SII社製、SPI3800)を用いて、観察モード=DFMモード、スキャナー=FS−20A、カンチレバー=DF−3、観察視野=5×5μm2、分解能1024×512pixelsにて表面形態観察を行い観察像を得た。次いで同一測定視野の断面プロファイル表示モードを表示させた。断面移動画面で、カーソルの両端をつまんで高さ2nm以上の表面突起の長尺方向に沿うように、かつ、カーソルが表面突起の最高高さ位置を通るように移動させた。断面プロファイル曲線と測定範囲内の平均高さ線である高さ0nmの線とが交わった2箇所の交点間の距離を読み取り、表面突起の直径を測定した。さらに、測定範囲内の平均高さ線である高さ0nmとして表面突起の高さを測定下。こうして得られた観察像から、少なくとも100個以上の高さ2nm以上の突起について、突起の直径Lと突起の高さhを計測して直径と高さの比L/hを算出し、L/hが50以下である突起の比率を算出した。
各実施例、比較例において接着性改質樹脂層を設けずに作成したレンズシート用ベースフィルム、および接着性改質層付きレンズシート用ベースフィルムを用意し、JIS−K7105に準じ、濁度計(NHD2000、日本電色工業製)を使用して、基材フィルムのヘイズ、全光線透過率を測定した。
各実施例、比較例において接着性改質樹脂層を設けずに作成したレンズシート用ベースフィルムを用意し、レンズシート用ベースフィルムの最外層表面を、触針式三次元粗さ計(SE−3AK、株式会社小阪研究所社製)を用いて、針の半径2μm、荷重30mgの条件下に、フィルムの長手方向にカットオフ値0.25mmで、測定長1mmにわたり、針の送り速度0.1mm/秒で測定し、2μmピッチで500点に分割し、各点の高さを三次元粗さ解析装置(SPA−11)に取り込ませた。これと同様の操作をフィルムの幅方向について2μm間隔で連続的に150回、すなわちフィルムの幅方向0.3mmにわたって行い、解析装置にデータを取り込ませた。次に解析装置を用いて中心面平均粗さ(SRa)、十点平均粗さ(SRz)を求めた。
不活性粒子を走査型電子顕微鏡(日立製作所製、S−51O型)で観察し、粒子の大きさに応じて適宜倍率を変え、写真撮影したものを拡大コピーした。次いで、ランダムに選んだ少なくとも200個以上の粒子について各粒子の外周をトレースし、画像解析装置にてこれらのトレース像から粒子の円相当径を測定し、これらの平均を平均粒子径とした。またこうして得られた200個以上の粒子の粒子径から、10μm以上の粒子の比率を算出した。
各実施例、比較例において接着性改質樹脂層を設けずに作成したレンズシート用ベースフィルムを用意し、以下に説明する光学欠点検出装置により、100mm×100mmのフィルム片20枚について検査を行い、1m2あたりの欠点数に換算した。
作製したフィルム片を2枚の偏光板の間に挟みこみ、クロスニコル状態とし、消失位が保たれる状態にセットする。この状態でニコン万能投影機V‐12(投影レンズ50x、透過照明光束切り替えノブ50x、透過光検査)を用い検査を行う。フィルム片にキズ、異物が存在する場合、その部分から光が透過し、光り輝くように見える長径が20μm以上あるものを検出する。
前述の光学欠点の検出方法により検出した欠点部分から、キズによる欠点を選出した。さらに適当な大きさに切り取って、三次元非接触形状計測システム Micromap MM500N−M100(菱化システム製、測定条件:waveモード、対物レンズ10倍)を用いてフィルム面に対して垂直方向から観察を行い、キズの断面形状を計測した。この断面形状よりキズの高低差(最も高い所と最も低い所の差)を算出した。このように測定した高低差0.3μm以上のキズの数を測定した。
前述の光学欠点検出方法により検出した欠点部分から、異物による欠点を選出した。さらに適当な大きさに切り取って、光学顕微鏡を用いて透過光により観察し、光学的に異常な範囲として観察される部分の最大径を異物の大きさ(長径)とした。光学的に異常な範囲とは、クロスニコル状態(暗視野)にした際に光が漏れて透過する範囲を言う。異物周辺に存在する空洞(ボイド)が光学的に異常な範囲として観察される場合は、この空洞も含めて異物の大きさとする。このように測定した大きさ20μm以上の異物の数を測定した。
JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘイズ(曇価)に準拠して測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。
フィルムを50mm四方に切り出し、JIS K 7105「プラスチックの光学的特性試験方法」ヘイズ(曇価)に準拠して加熱前ヘイズを測定した。測定器には、日本電色工業社製NDH−300A型濁度計を用いた。測定後、フィルムを170℃に加熱したオーブン内にセットし、20分間経過後フィルムを取り出す。その加熱後フィルムを上記と同様の方法でヘイズを測定し、加熱後ヘイズを得る。この加熱前後ヘイズ差を△Hzとする。
△Hz=(加熱後ヘイズ)−(加熱前ヘイズ)
ポリエステルフィルム、または樹脂を細かく粉砕し、15mgを秤量した。0.1mlのヘキサフルオロイソプロパノールール(HFIP)−d2に完全に溶解させた後、重クロロホルム0.6mlで希釈した。さらに、HFIPのOH基ピークをシフトさせるために、ピリジン−d5を30μl添加し、H−NMR(BBO−5mmプローブ)で測定した。
ポリエステルフィルム、またはポリエステル樹脂を細かく粉砕し、0.1gをヘキサフルオロイソプロパノールール(HFIP)/クロロホルム(2/3(容量比))の混合溶媒3mlに溶解した。得られた溶液にクロロホルム20mlを加えて均一に混合した。得られた混合液にメタノール10mlを加え、線状ポリエステルを再沈殿させた。次いで、この混合液を濾過し、沈殿物をクロロホルム/メタノール(2/1(容量比))の混合溶媒30mlで洗浄し、さらに濾過した。得られた濾液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固した。濃縮乾固物にジメチルホルムアミド10mlを加え、環状三量体測定溶液とした。この測定溶液を横河電機(株)社製LC100型の高速液体クロマトグラフィーを使用して定量した。
未延伸シートを用いて、表面から最外層の厚みの50%以下の部分まで削り出し、上記と同様の方法を用いて環状三量体量を定量する。
ポリエステル0.2gをフェノール/1,1,2,2−テトラクロルエタン(60/40(重量比))の混合溶媒50ml中に溶解し、30℃でオストワルド粘度計を用いて測定した。単位はdl/g。
セイコ−電子工業株式会社製の示差熱分析計(DSC)、RDC−220で測定した。試料10mgを使用し、昇温速度20℃/分で昇温し、290℃で3分間保持した。昇温時に観察される融解ピ−クの頂点温度を融点(Tm)とした。
(接着性改質樹脂液の作製)
(共重合ポリエステル樹脂の合成)
ジメチルテレフタレート(95質量部)、ジメチルイソフタレート(95質量部)、エチレングリコール(35質量部)、ネオペンチルグリコール(145質量部)、酢酸亜鉛(0.1質量部)および三酸化アンチモン(0.1質量部)を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(6.0質量部)を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量が19,500で、ガラス転移温度が62℃である共重合ポリエステル樹脂(A)を得た。
得られた共重合ポリエステル系樹脂300質量部とブチルセロソルブ140質量部を160℃で3時間撹拌し粘稠な溶融液を得、この溶融液に水を徐々に添加し1時間後に均一な淡白色の固形分濃度30%の水分散液を得た。
アジピン酸//1.6ーヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール(モル比:4//2/3)の組成からなるポリエステルジオール(OHV:2000eq/ton)100質量部と、キシリレンジイソシアネートを41.4質量部混合し、窒素気流下、80〜90℃で1時間反応させた後、60℃まで冷却し、テトラヒドロフラン70質量部を加えて溶解し、ウレタンプレポリマー溶液(NCO/OH比:2.2、遊離イソシアネート基:3.30質量%)を得た。引き続き、前記のウレタンプレポリマー溶液を40℃にし、次いで、20質量%の重亜硫酸ナトリウム水溶液を45.5質量部加えて激しく撹拌を行いつつ、40〜50℃で30分間反応させた。遊離イソシアネート基含有量(固形分換算)の消失を確認した後、乳化水で希釈し、固形分20質量%の重亜硫酸ソーダでブロックしたイソシアネート基を含有する自己架橋型ポリウレタン系樹脂水溶液(B)を得た。ガラス転移温度は45℃であった。
ジメチルテレフタレート1,000部、エチレングリコール700部、および酢酸亜鉛・2水塩0.3部をエステル交換反応缶に仕込み、120〜210℃でエステル交換反応を行い、生成するメタノールを留去した。エステル交換反応が終了した時点で、リン酸0.13および三酸化アンチモン0.3部を加え、系内を徐々に減圧にし、75分間で1mmHg以下とした。同時に徐々に昇温し、280℃とした。同条件で70分間重縮合反応を実施し、溶融ポリマーを吐出ノズルより水中に押し出し、カッターによって、直径約3mm、長さ約5mmの円柱状チップとした。得られた粗製ポリエステルの固有粘度は0.610dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は70eq/tonであり、環状三量体の含有量は1.05質量%、融点は252℃であった。なお、実施例中にある「部」とは全て重量部を表す。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(A)とする。
平均粒径2.3μm、細孔容積1.6ml/gの不定形塊状シリカ粒子をエチレングリコールに分散させ、不定形塊状シリカ粒子を濃度15質量%含有するエチレングリコールスラリーを作製した。
A層用原料としてポリエステル樹脂(A)を、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した。次いで、乾燥後のポリエステル樹脂(A)をA層用押出機(1)に供給した。B層用原料として、上述のポリエステル樹脂(B)と、ポリエステル樹脂(D)を、90:10の比率で混合した後、135℃で6時間減圧乾燥(1Torr)した。次いで、乾燥後の混合ポリエステル樹脂をB層用押出機(2)に供給した。押出機に供給したポリマーを、285℃に溶融した後、それぞれ濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が15μmの濾過材でろ過し、B層/A層/B層となるように積層し、積層比率が8/84/8となるように押出機の吐出量を調整した後、285℃でTダイスから層状に押出し、25℃の回転式冷却ロールに密着固化させて未延伸PETフィルムを得た。
実施例1において、フィルム厚みを250μmとした以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。
実施例1において、B層/A層/B層の比率を12/76/12とした以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。
(ポリエステル樹脂Eの作成)
ポリエステル樹脂(A)を減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が15.3g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時300リットルで流通し、230℃で12時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.617dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は63eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.28質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(E)とする。
ポリエステル樹脂(B)を減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が15.3g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時300リットルで流通し、230℃で12時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.617dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は62eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.29質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(F)とする。
(ポリエステル樹脂Gの作成)
ポリエステル樹脂(A)の作成と同様の方法を用いて、固有粘度が0.648dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は64eq/tonであり、環状三量体の含有量が1.2質量%、融点が245℃である粗製ポリエステルを得た。得られた粗製ポリエステルを、減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が15.3g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時300リットルで流通し、220℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.623dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は57eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.27質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(G)とする。
ポリエステル樹脂(C)の作成と同様の方法を用いて、固有粘度が0.648dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は64eq/tonであり、環状三量体の含有量が1.2質量%、融点が245℃である粗製ポリエステルを得た。得られた粗製ポリエステルを、減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が15.3g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時300リットルで流通し、220℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.623dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は57eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.27質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(H)とする。
(ポリエステル樹脂(I)の作成)
ポリエステル樹脂(A)の作成と同様の方法を用いて、固有粘度が0.613dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は70eq/tonであり、環状三量体の含有量が1.03質量%、融点が255℃である粗製ポリエステルを得た。該ポリエステルを、減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が6.4g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時70リットルで流通し、この反応系を1.2kg/cm2の微加圧に調整し、207℃で48時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.629dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は60eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.28重量であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(I)とする。
ポリエステル樹脂(C)の作成と同様の方法を用いて、固有粘度が0.613dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は70eq/tonであり、環状三量体の含有量が1.03質量%、融点が255℃である粗製ポリエステルを得た。該ポリエステルを、減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が6.4g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時70リットルで流通し、この反応系を1.2kg/cm2の微加圧に調整し、207℃で48時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.629dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は60eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.28重量であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(J)とする。
実施例1のポリエステル樹脂(B)をポリエステル樹脂(A)に、ポリエステル樹脂(D)をポリエステル樹脂(C)にする以外は、実施例1と同様にして二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを得た。
(ポリエステル樹脂(K)の作成)
実施例1と同様にして得られたポリエステル樹脂(A)を減圧下160℃にて乾燥し、窒素雰囲気下0.1kg/cm2の微加圧に調整し、215℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.622dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は73eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.30質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(K)とする。
実施例1と同様にして得られたポリエステル樹脂(C)を減圧下160℃にて乾燥し、窒素雰囲気下0.1kg/cm2の微加圧に調整し、215℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステルの固有粘度は0.625dl/gであり、ヒドロキシル(OH)末端量は74eq/tonであり、環状三量体の含有量は0.30質量%であった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(L)とする。
実施例1において、ポリエステル樹脂(D)の代わりに、平均粒径2.3μmの塊状シリカを篩いに掛けて粗粒を除去して得た、平均粒径1.3μmの不定形塊状シリカを2000ppm含有した固有粘度0.621dl/gのポリエステル樹脂を用い、ポリエステル樹脂(B)をポリエステル樹脂(A)とする以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。得られたフィルムは透明性には優れるが、製膜工程で発生するキズを低減することが出来なかった。また、シリカによる凝集異物が確認された。なお、表2において、比較例3は参考例3と読み替えるものとする。
実施例1において、B層/A層/B層の比率を3/94/3とした以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。得られたフィルムは透明性に優れるが、粒子の脱落による工程汚染が発生しやすく、製膜工程で発生するキズが増加する傾向にあった。なお、表2において、比較例4は参考例4と読み替えるものとする。
実施例1において、ポリエステル樹脂(D)の代わりに、平均粒径2.0μm、細孔容積1.2ml/gの不定形塊状シリカを2000ppm含有した、固有粘度0.620dl/gのポリエステル樹脂を用い、ポリエステル樹脂(B)をポリエステル樹脂(A)とする以外は、実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。得られたフィルムは透明性に劣り、粒子の脱落による工程汚染が発生しやすく、製膜工程で発生するキズが増加する傾向にあった。なお、表2において、比較例5は参考例5と読み替えるものとする。
実施例1において、ポリエステル樹脂(D)の代わりに、平均粒径3.5μm、細孔容積1.6ml/gの不定形塊状シリカを2000ppm含有した固有粘度0.621dl/gのポリエステル樹脂を用い、ポリエステル樹脂(B)をポリエステル樹脂(A)とする以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。得られたフィルムは透明性に劣り、フィッシュアイ状の異物が多い結果となった。なお、表2において、比較例6は参考例6と読み替えるものとする。
実施例1において、ポリエステル樹脂(D)とポリエステル樹脂(B)の比率を75:25とした以外は実施例1と同様の方法でレンズシート用ベースフィルムを得た。得られたフィルムは透明性に劣る結果となった。なお、表2において、比較例7は参考例7と読み替えるものとする。
(ポリエステル樹脂(M)の作成)
実施例1と同様にして得られたポリエステル樹脂(C)を減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が18.1g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時40リットルで流通し、170℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステル中の環状三量体の含有量は1.03質量%と全く減少しなかった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(M)とする。
実施例1と同様にして得られたポリエステル樹脂(A)を減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が18.1g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時40リットルで流通し、170℃で24時間加熱処理を行った。得られたポリエステル中の環状三量体の含有量は1.05質量%と全く減少しなかった。得られた粗製ポリエステルをポリエステル樹脂(O)とする。
実施例1と同様にして得られたポリエステル樹脂(A)を、減圧下160℃にて乾燥し、次いで、含水量が18.1g/Nm3に調湿された窒素ガスを粗製ポリエステル1kg当たり、毎時40リットルで流通し、263℃で12時間加熱処理を行った。処理後のポリエステルは、缶内で融着を起こしており、得ることができなかった。
Claims (2)
- 下記構成要件(1)〜(4)を満たす二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(1)3層以上の積層構成を有する
(2)170℃、20分間加熱したときのフィルムヘイズ変化量△Hz(△Hz=加熱後ヘイズ−加熱前ヘイズ)が0.5%未満
(3)ポリチレンテレフタレートの固有粘度が、0.45dl/gから0.70dl/gの範囲
(4)少なくとも最外層のポリエチレンテレフタレートにおけるヒドロキシル(OH)末端量が70eq/ton以下 - さらに、下記要件(5)を満たす請求項1に記載の二軸配向ポリエチレンテレフタレートフィルム。
(5)少なくとも最外層の環状三量体含有量が0.45重量%以下
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