JP6201953B2 - 車両前部のカウル構造 - Google Patents

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本発明は、車両前部のカウル構造に関する。
近年、歩行者保護性能を向上させるため、フロントウインドシールドガラスの下部を支持するカウル部材の剛性を低下させ、衝突エネルギーを効率的に吸収させるカウル構造が採用されてきている。しかし、カウル部材の剛性を低下させると、フロントウインドシールドガラスの振動が大きくなり、NV(ノイズ・アンド・バイブレーション)性能(振動及び振動音を抑制する性能)が低下するので、車室内にこもり音が発生しやくなる。よって、NV性能の向上と衝撃吸収性能(衝突エネルギーを吸収する性能)とを両立させることが求められている。
この対策として、カウル部材の車幅方向の前縁形状に沿って何箇所かに、それぞれカウル部材の上部と下部とを連結する一対の補強部材(ブレース)を設けることで、カウル部の剛性が必要以上に増大することなく、こもり音を効果的に低減させるカウル構造が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2006−264538号公報
特許文献1に記載された技術において、こもり音の一層の低下を図る場合には、例えばブレースに車両後方側に突出したフランジ部を設けてブレースの剛性を向上させることが考えられる。しかし、フロントウインドシールドガラスの下部に対する衝撃荷重入力に伴うカウルの変形時に、ブレースがカウルインナに当接するまでのストロークがフランジ部の高さ分短くなり、ブレースがカウルインナにいち早く当接することになる。すなわち、カウル構造の剛性が局所的に高まり、衝撃吸収性能が低下する(障害値が局所的に上昇する)。
本発明は上記事実を考慮し、NV性能を向上させつつ、衝撃吸収性能を低下させない車両前部のカウル構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車両前部のカウル構造は、フロントウインドシールドガラスの支持部を備えたカウルアウタと、車両幅方向の所定位置で前記カウルアウタと上端が接合され、当該カウルアウタを支持する補強部材と、前記カウルアウタの車両後方側で当該カウルアウタと上端が接合され、前記カウルアウタの下部から車両下方向に延在し、前記補強部材の下端が接合される板材であると共に、当該板材に車両後方側に窪んだ凹部が形成されたカウルインナと、を備え、前記カウルアウタと前記カウルインナとの接合部位の車両前方端部から前記カウルアウタに対する補強部材の接合部の車両後方端部までの第1距離は、前記接合部位の車両前方端部から前記凹部の車両上方端部までの第2距離よりも大きく、前記接合部位の車両前方端部から前記凹部の車両下方端部までの第3距離よりも小さい。
この車両前部のカウル構造は、車幅方向の何箇所かで、カウルアウタとカウルインナ間に補強部材を配設しているため、カウルアウタの下面を補強部材が支持することになる。この結果、フロントウインドシールドガラスを支持する支持剛性が向上してフロントウインドシールドガラスの振動を抑制することができる。
一方、フロントウインドシールドガラスの下部で車両上方から車両下方への荷重が入力した場合には、補強部材はカウルアウタと共にカウルインナ側に変位する。この際、カウルアウタとカウルインナの接合状態は維持されるため、補強部材はカウルアウタと接合部位の車両後方端部(カウルアウタとカウルインナの接合部位の車両前方端部側)からカウルインナに接近することになる。
ここで、カウルアウタとカウルインナの接合部位の車両前方端部からカウルアウタに対する補強部材の接合部位の車両後方端部までの第1距離は、接合部位の車両前方端部からカウルインナに形成された凹部の車両上方端部までの第2距離よりも長く、接合部位の車両前方端部から凹部の車両下方端部までの第3距離よりも短い。
この結果、補強部材の接合部位の車両後方端部は、変形時に凹部に収容される。したがって、補強部材がカウルインナに当接しない、又はカウルインナに当接するまでのストローク(時間)を長くすることが可能になり、衝撃吸収性能を向上させる(頭部障害値(HIC)を低下させる)ことができる。
請求項2記載の発明に係る車両前部のカウル構造は、請求項1記載の発明において、前記補強部材は、車両幅方向の両端から車両後方側にフランジ部が突出形成されている。
この車両前部のカウル構造では、補強部材には、車両幅方向の両端部から車両後方側にフランジ部が突出形成されているため、補強部材の剛性が一層向上し、フロントウインドシールドガラスの振動を一層抑制することができる。
一方、フロントウインドシールドガラスの下部に車両上方から車両下方への荷重が入力した場合には、補強部材はカウルアウタと共に、カウルインナに接近していく。ここで、カウルインナに凹部が形成されていない場合には、補強部材のカウルアウタとの接合部に形成されたフランジ部の車両後方端部がカウルインナに先ず当接することになる。この結果、補強部材がカウルインナに当接するまでのストローク(時間)がフランジ部の高さ分短くなり、衝撃吸収性能を低下させるおそれがあった。
しかし、本発明の車両前部のカウル構造では、補強部材のカウルアウタに対する接合部の車両後方端部が到達するカウルインナの位置に、車両後方側に凹んだ凹部が形成されているため、補強部材の接合部に形成されたフランジ部が変形時に凹部に収容される。この結果、補強部材がカウルインナに当接しない、又は接合部分がカウルインナに当接するまでのストローク(時間)をフランジ無しの補強部材と近づけることができる。すなわち、カウル構造の衝撃吸収性能の低下を抑制できる。
請求項3記載の発明に係る車両前部のカウル構造は、請求項2記載の発明において、前記補強部材は、車両側面視で車両上下方向の途中部位が車両前方側に屈曲されており、前記フランジ部は、前記補強部材の屈曲部を挟んで車両上下方向に連続して形成されている。
この車両前部のカウル構造では、補強部材において、車両側面視で車両上下方向の途中部位が車両前方側に屈曲された屈曲部を挟んでフランジ部が連続的に形成されている。したがって、補強部材の剛性が一層向上して、フロントウインドシールドガラスの振動を一層抑制することができる。
また、フロントウインドシールドガラスの下部に車両上方から車両下方への荷重が作用した場合には、補強部材のカウルアウタと接合する部分に形成されたフランジ部がカウルインナの凹部に収容される。この結果、補強部材がカウルインナに当接しない、又はカウルインナに当接するまでのストローク(時間)をフランジ無しの補強部材と近づけることができる。すなわち、カウル構造の衝撃吸収性能の低下を抑制できる。
請求項1記載の発明の車両前部のカウル構造は、上記構成としたので、所定のNV性能を確保しつつ、衝撃吸収性能を向上させることができる。
請求項2記載の発明の車両前部のカウル構造は、上記構成としたので、NV性能を向上させつつ、衝撃吸収性能の低下を抑制することができる。
請求項3記載の発明の車両前部のカウル構造は、上記構成としたので、NV性能を一層向上させつつ、衝撃吸収性能の低下を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る車両前部のカウル構造の一部切り欠き斜視図ある。 本発明の一実施形態に係る車両前部のカウル構造本体の要部縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るブレースの斜視図である。 本発明の一実施形態に係る車両前部のカウル構造において、インパクタ衝突後の変形状態を示す図である。 比較例に係るブレースの斜視図である。 実施例と比較例のブレースを用いた場合の、車室内の前席における周波数−音圧関係を示す図である。
本発明の一実施形態に係る車両前部のカウル構造について図1〜図6を参照して説明する。以下、各図面において、車両上方を矢印UP、車両幅方向を矢印W、車両前方を矢印FRで示す。
カウル構造10は、図1に示すように、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aおよびフロントウインドシールドガラス12の前方に配設されるカウルルーバ(不図示)の下方に板材を組み合わせて構成されるものである。
具体的には、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aを支持し、車両幅方向に延在するカウルアウタ14と、カウルアウタ14を支持し車両幅方向に延在するカウルインナ16と、カウルインナ16とカウルアウタ14との間に配設され、カウルアウタ14を車幅方向の所定位置で支持するブレース18とを備える。
カウルアウタ14には、図1及び図2に示すように、車両後方上方から車両前方下方に向かって傾斜する接合部14Aが形成されている。接合部14Aの車両前端からは、車両前方上方に屈曲された傾斜部14Bが形成されている。傾斜部14Bの前端からは、車両前方下方に屈曲された支持部14Cが形成されている。支持部14Cの前端からは、車両側面視において略V字型に屈曲された先端部14Dが形成されている。
このように、カウルアウタ14が形成されることにより、接合部14Aと傾斜部14Bとの境界は、車体下方へ凸の屈曲部N1として形成されている。また、傾斜部14Bと接合部14Cの境界は、車体上方へ凸の屈曲部N2として形成されている。
なお、支持部14Cは、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aの下面と接着剤20で接合されている。すなわち、支持部14Cを介してカウルアウタ14がフロントウインドシールドガラス12の下部12Aを支持している。
カウルインナ16は、図1及び図2に示すように、フロントウインドシールドガラス12の下方でカウルアウタ14と同様に車両幅方向に延在するものである。カウルインナ16には、車両後方上方から車両前方下方へ延在する接合部16Aが形成されている。接合部16Aの前端からは、車両下方、やや前方に屈曲された第1縦壁部16Bが形成されている。第1縦壁部16Bの下端からは、車両下方に屈曲された第2縦壁部16Cが形成されている。第2縦壁部16Cの下端からは、車両前方下方に屈曲された傾斜部16Dが形成されている。傾斜部16Dの下端からは、車両下方に屈曲された接合部16Eが形成されている。接合部16Eの下端からは、車両前方下方に屈曲された先端部16Fが形成されている。
このようにカウルインナ16が形成されることにより、接合部16Aと第1縦壁部16Bとの境界は、車体前方へ凸の屈曲部N3として形成されている。また、第1縦壁部16Bと第2縦壁部16Cとの境界は、車体前方へ凸の屈曲部N4として形成されている。さらに、第2縦壁部16Cと傾斜部16Dとの境界は、車体後方へ凸の屈曲部N5として形成されている。
なお、接合部16Aはカウルアウタ14の接合部14Aが接合されることにより、カウルインナ16がカウルアウタ14を支持するものである。
また、図1および図2に示すように、第1縦壁部16Bの車両幅方向に所定間隔をおいた2ヶ所(図1では片方のみ図示)、すなわち、ブレース18が配置される車幅方向位置に凹部22が形成されている。凹部22は、第1縦壁部16Bの下端に車両後方側に凹んだ形状とされている。
ここで、カウルアウタ14の接合部14Aとカウルインナ16の接合部16Aの接合部位の車両前方端部E1からブレース18の後述する接合部18Aの車両後方端部E2までの傾斜部14Bに沿った第1距離L1は、車両前方端部E1から凹部22の車両上方端部E3までの第1縦壁部16Bに沿った第2距離L2よりも長く、車両前方端部E1から凹部22の車両下方端部E4までの第1縦壁部16Bに沿った第3距離L3よりも短く形成されている。
これは、後述するように、フロントウインドシールドガラス12に車両上方から下方への荷重が作用したときに、ブレース18は、接合部18A(フランジ部26A)の車両後方端部E2から先にカウルインナ16に接近する。カウルインナ16の上記のような位置に凹部22を形成することによって、変位してくるブレース18のフランジ部26Aの車両後方端部を凹部22に収容可能としたものである。
さらに、カウルインナ16の先端部16Fの下側には、ダッシュパネル24が車幅方向に延在して形成されている。ダッシュパネル24は、車両前方下方から車両後方上方に傾斜する接合部24Aと、接合部24Aの後端から車両後方下方に屈曲された傾斜部24Bとを備える。
この接合部24Aと先端部16Fが接合されることにより、カウルインナ16がダッシュパネル24に支持されている。
ブレース18は、図1〜図3に示すように、所定の幅を有する板材を屈曲形成したものである。具体的には、ブレース18には、車両後方上方から車両前方下方に延在する接合部18Aが形成されている。接合部18Aの前端からは、車両下方に屈曲された縦壁部18Bが形成されている。縦壁部18Bの下端からは、車両後方下方に屈曲された傾斜部18Cが形成されている。傾斜部18Cの下端からは、車両下方に屈曲された接合部18Dが形成されている。
このようにブレース18が形成されることにより、接合部18Aと縦壁部18Bとの境界は、車体前方へ凸の屈曲部N6として形成されている。また、縦壁部18Bと傾斜部18Cとの境界は、車体前方へ凸の屈曲部N7として形成されている。さらに、傾斜部18Cと傾斜部16Dとの境界は、車体後方へ凸の屈曲部N8として形成されている。
また、接合部18A、縦壁部18B、傾斜部18Cには、図2及び図3に示すように、それぞれ車両幅方向の両端に車両後方側に突出形成されたフランジ部26A〜26Cが形成されている。各フランジ部26A〜26Cの高さは同一であり、フランジ部26A〜26Cは連続的に形成されている。
ブレース18は、図1に示すように、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aが車両走行時に車体上下方向の振動が大きくなる車両幅方向位置で、カウルアウタ14とカウルインナ16を連結させるように配設される補強部材である。具体的には、ブレース18は、接合部18Aがカウルアウタ14の支持部14Cと接合されると共に、接合部18Dがカウルインナ16の接合部16Eと接合される。これにより、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aを支持するカウルアウタ14をブレース18で支持するものである。
このように構成されたカウル構造10の作用について説明する。
車両幅方向においてフロントウインドシールドガラス12の振動振幅が大きくなる位置でカウルアウタ14とカウルインナ16の間に、2つのブレース18が配置されることによって、フロントウインドシールドガラス12の振動を抑制することができる。特に、ブレース18は、接合部18Aから傾斜部18Cまでのそれぞれに車両後方側に突出形成されたフランジ部26A〜26Cを設けると共に、屈曲部N6、N7を挟んだフランジ部26A〜26Cを連続的に形成したため、ブレース18の支持剛性が大きく向上している。この結果、フロントウインドシールドガラス12の振動を一層抑制して、車室内のこもり音を一層低減することができる。
なお、車室内のこもり音の低減させる効果を確認するために、実施例と比較例のブレースを車両に配設して比較した。実施例のブレースとは、本実施形態のブレース18と同形状のものである。一方、比較例のブレース100は、図5に示すように、本実施例のブレース18と同様に、車両後方上方から車両前方下方に延在する接合部100Aと、接合部100Aの下端から下方に延在する縦壁部100Bと、縦壁部100Bの下端から車両後方下方に延在する傾斜部100Cと、傾斜部100Cの下端から下方に延在する接合部100Dとを備える。
縦壁部100B、傾斜部100C、接合部100Dの車両幅方向両端部には、車両前方に突出形成された高さ同一のフランジ部102B〜102Dが形成されている。また、フランジ部102B〜102Dは、連続的に形成されている。
なお、接合部100A〜接合部100Dのサイズは、それぞれ接合部18A〜接合部18Dのサイズと同一である。また、フランジ部102B〜102Dの高さは、フランジ部26A〜26Cの高さと同一である。
この比較例のブレース100をブレース18と同一の位置に設置して、フロントのエンジンマウントを上下に振動させてロックアップ時の車室の前席の音圧感度を調べた。それぞれを車両に取り付けた場合の車室内における周波数と音圧感度との関係を図6に示す。図6に示すように、車室内のこもり音となる周波数において、実施例のブレース18を用いた場合の方が、比較例のブレース100を用いた場合と比較して、2dB低減していることが確認された。
一方、図2に示すように、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aにインパクタ30が衝突し、フロントウインドシールドガラス12の下部12Aに車両上方から車両下方に荷重Fが作用した場合には、接合部14Aと傾斜部14Bとの間の屈曲部N1(図2参照)と、カウルアウタ14の傾斜部14Bと支持部14Cとの間の屈曲部N2(図2参照)とを中心として屈曲することで、傾斜部14Bが下方に移動する。この結果、図4に示すように、フロントウインドシールドガラス12に沿って接合部14A、傾斜部14B、接合部14Cが略一直線状となる。
一方、カウルインナ16は、接合部16Aと第1縦壁部16Bとの間の屈曲部N3(図2参照)と、第1縦壁部16Bと第2縦壁部16Cとの間の屈曲部N4とを中心として屈曲変形する。この結果、図4に示すように、カウルアウタ14の傾斜部14Bに当接するようにカウルインナ16の第1縦壁部16Bが変形する。したがって、カウルアウタ14の傾斜部14Bに連続する接合部14Cと、カウルインナ16の第1縦壁部16Bも接近することになる。
さらに、ブレース18は、接合部18Aとカウルアウタ14の接合部14Cとの接合関係、及び接合部18Dとカウルインナ16の接合部16Eとの接合関係を維持したまま、屈曲部N8を中心として傾斜部18Cが車体前方に屈曲変形し、屈曲部N6、N7を中心として縦壁部18Bが車両後方に屈曲変形する。
この結果、ブレース18は、接合部18Aの車両後方端部E2(カウルアウタ14の接合部14Aとカウルインナ16の接合部16Aの車両前方端部E1側)からカウルインナ16(第1縦壁部16B)に接近していくことになる。
また、ブレース18には、接合部18Aから傾斜部18Cまで車両後方側に突出形成されたフランジ部26A〜26Cが形成されているため、フランジ部26A〜26Cの高さ分だけカウルインナ16の第1縦壁部14Bに衝突するまでのストロークは短くなる。
しかし、カウルインナ16の第1縦壁部14Bには、凹部22が形成されている。したがって、図2の状態から図4の状態に変化した場合に、ブレース18の接合部18Aのフランジ部26Aが凹部22内に収容される。この結果、ブレース18がカウルインナ16に衝突することが回避される。あるいは、ブレース18がカウルインナ16に当接するまでのストロークが伸びる。すなわち、カウル構造10の衝撃吸収性能を向上、あるいは低下することを抑制することができる。したがって、頭部障害値(HIC)の上昇を抑制することができる。
このように、本実施形態のカウル構造10では、ブレース18に車両後方側に突出形成されたフランジ部26A〜26Cを設け、しかも各フランジ部26A〜26Cを連続させることにより、十分に剛性を向上させているため、フロントウインドシールドガラス12の振動による車室内のこもり音を一層低減できると共に、カウルインナ16に凹部22を設け、車両下方への荷重入力時に凹部22内にフランジ部26Aを収容する構成としたため、頭部障害値(HIC)の上昇を抑制することができる。
なお、本実施形態では、ブレース18にフランジ部26A〜26Cを形成したものについて説明したが、これに限定されるものではない。また、本実施形態では、ブレース18のフランジ部26Aを収容する凹部22をカウルインナ16に形成したが、凹部22がフランジ部26Aのみならず、他の部分を収容するように形成しても良い。例えば、ブレース18の接合部18Aまで収容するように構成することにより、カウルアウタ14側に剛性が局所的に高くなる部分を減らし、頭部障害値(HIC)を一層低減させることができる。
10 車両前部のカウル構造
12 フロントウインドシールドガラス
14 カウルアウタ
14A 支持部
16 カウルインナ
18 ブレース(補強部材)
18A 接合部
22 凹部
26A〜26C フランジ部
L1 第1距離
L2 第2距離
L3 第3距離
N6、N7 屈曲部

Claims (3)

  1. フロントウインドシールドガラスの支持部を備えたカウルアウタと、
    車両幅方向の所定位置で前記カウルアウタと上端が接合され、当該カウルアウタを支持する補強部材と、
    前記カウルアウタの車両後方側で当該カウルアウタと上端が接合され、前記カウルアウタの下部から車両下方向に延在し、前記補強部材の下端が接合される板材であると共に、当該板材に車両後方側に窪んだ凹部が形成されたカウルインナと、
    を備え、
    前記カウルアウタと前記カウルインナとの接合部位の車両前方端部から前記カウルアウタに対する補強部材の接合部の車両後方端部までの第1距離は、前記接合部位の車両前方端部から前記凹部の車両上方端部までの第2距離よりも大きく、前記接合部位の車両前方端部から前記凹部の車両下方端部までの第3距離よりも小さい車両前部のカウル構造。
  2. 前記補強部材は、車両幅方向の両端から車両後方側にフランジ部が突出形成されている請求項1記載の車両前部のカウル構造。
  3. 前記補強部材は、車両側面視で車両上下方向の途中部位が車両前方側に屈曲されており、
    前記フランジ部は、前記補強部材の屈曲部を挟んで車両上下方向に連続して形成されている請求項2記載の車両前部のカウル構造。
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