JP6197116B2 - 耐衝撃性が改良された義歯床組成物 - Google Patents

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Description

関連出願への相互参照
本特許出願は、すべての目的のために参照によって本明細書に組み入れられる、2013年7月30日に出願した米国仮出願第61/859,821号の有益性および優先権を主張するものである。
本発明は、広範囲の用途に有用な、新規な重合性のゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物、およびこの液体を調製する方法を提供する。義歯床の形成および構築に関して、さらに他の歯科用のおよび補綴的な使用、例えば義歯のベースプレート、義歯のライナー、義歯の修復物、スプリント、歯列矯正の装置、カスタムトレー、前装、冠およびブリッジ、人工の歯、天然の歯のための修復物、および歯を修復する充填物に関してこのような組成物が極めて好適である歯科分野において、特定の有用性が見出される。具体的には、本発明は、ゴムの耐衝撃性改良剤、モノマー、および前記モノマーのための多機能の架橋モノマーまたはオリゴマーを含み、かつ場合により液体混合物を形成する溶解性または分散性のポリマーまたは化合物を含む、重合性の液体組成物に関する。これらの液体混合物は、PMMAポリマー粉末/ビーズなどのポリマー粉末で形成または成型されて、優れた耐衝撃性、物理的性質および生理化学的性質を有する物品を提供するように重合を起こさせることが可能である。さらに、優れた成型処理性または流動可能処理性が、義歯または歯科用修復材料の製造において有用である。
義歯床は、使用に好適であるような特定の所望の物理的特徴を示すべきであり、かつ患者へ、所望の有益性を付与すべきである。義歯床は、効果的に機能するために寸法安定性であるべきであり、咀嚼ストレスに耐えるために十分に強度があるべきであり、かつ使用中の摩耗およびチッピングに耐性があるべきである。義歯床はまた、溶媒、食品、水、低温および熱さに対して耐久性がありかつ安定であるべきであり、変色せずに審美性を維持すべきである。加えて、義歯床は、審美的に受け入れられる色、即ち天然の歯茎に近い色を伴って天然の生歯および歯茎を擬態するように審美的であるべきである。義歯床は、摩耗すべきでなく、または咬合により変形すべきでなく、かつ人工の歯に確実に接合可能であるべきである。それらはまた、物理的な成形、研削および研磨という通常の手段に対して調節可能であるべきでもある。義歯床の材料によって、義歯床の製作に好適な所望の取扱い特性が付与されるべきであり、歯科技術者に所望の有益性が付与されるべきである。歯科床材料は、変色せずに安定であるべきであり、それらの有効期間中に一貫した取扱い特性を付与すべきである。
典型的に、義歯床は、メタクリレート系アクリル、熱可塑系、または光硬化性樹脂系である。一般に、メタクリレート系アクリルの義歯床は、PMMAまたは変性PMMAのポリマー粉末を、MMAまたは変性MMAの液体とブレンドすることによる生地から作製される。しかしながら、PMMA系およびMMA系の義歯床は、PMMAの性質に起因して、もろい破砕を受けやすいという不利益を有する。それらの耐破砕強靭性および耐衝撃力を改善するために、ゴムの耐衝撃性が改良されたPMMAアクリルが使用された。ゴムの耐衝撃性が改良されたPMMAアクリルは、MBSゴム粒子を組み込むことによって典型的に作製される。義歯床を構成するために使用される現在利用可能な高耐衝撃性アクリル組成物のうちの全てが、架橋剤として多官能部分を含有する透明なMMA系液体と、ゴムの耐衝撃性が改良されたアクリルポリマー粉末とから構成されている。こうした高耐衝撃性組成物が、強靭化された義歯床の構築において通常使用されるのではあるが、それでも、該組成物は、一定の欠点をもつ。一般に、これらのゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末は、混合の、望ましくない結果および性能に起因して、封入された極小の気泡を除去しにくいなど、低温硬化アクリル中での使用に好適でない。典型的なゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末は、非常に色安定性であるわけではなく、かつ、それらの粉末は、長期間を経ると黄色へのずれを示し、または高温で黄色へのずれが促進され、これが、色合いのずれた義歯に帰着した。ポリマー粉末が、期間が延長されて貯蔵されたとき、色のずれは、完成品の色合いの正確さに影響するだけでなく、完成品の修復を難しくする。それらは、熱およびUV照射下で色変化に陥る。これらのゴムの耐衝撃性が改良されたポリマーはまた、標準的なPMMAよりも製造しにくく、かつコストがかかる。加えて、これらのMBSゴム系材料から作製された義歯は、典型的に、長期間にわたり使用した後に色変化を示す傾向がある。それにもかかわらず、現在一般に利用可能な耐衝撃性が改良されたアクリル組成物で作製された義歯床が、耐衝撃性義歯床として適当である。
様々な特許が、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末の使用により改善された耐衝撃性を付与する耐衝撃性ポリマー組成物を特許請求している。いくつかの市販の義歯床製品が高耐衝撃性義歯床として販売されてはいるものの、高耐衝撃性義歯床ポリマーを請求している特許はほとんどない。
Takahashiら(特許文献1)は、10〜75重量%のメチルスチレン、10〜65重量%のメタクリル酸メチル、5〜35重量%のアクリロニトリル、および0〜20重量%の、それらで共重合可能なモノマーを含む、50〜95重量%のコポリマー(A)と;50〜85重量部のブタジエン系ゴムポリマー、および15〜50重量部の、該ゴムポリマー上へグラフト重合されたビニルモノマーを含む、5〜50重量%のコポリマー(B)とをブレンドすることによって調製される熱可塑性樹脂組成物を開示している。ブタジエン系ゴムポリマーは、50〜98重量%のブタジエン、2〜50重量%の芳香族多環式ビニルモノマー、および0〜20重量%のモノマーを含む。
KabsおよびMueck(特許文献2)は、耐衝撃性が改良されたポリメタクリル酸メチル(PMMA)、および該ポリメタクリル酸メチルを調製する方法、さらに耐衝撃性が改良されたPMMAから製造することができる物品を開示している。
Yamamotoら(特許文献3)は、主成分として(メタ)アクリルエステル化合物を含み、かつ重合開始剤を含有する歯科用組成物を開示しており、これは、その中に、少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーをゴムの存在下で重合させることによって得られるグラフト済みゴムを組み込んでいることを特徴とする。この歯科用組成物は、硬化されると優れた強度特性を有する硬化製品をもたらすことができるので、臼歯の修復材料および義歯床樹脂などの用途においてとりわけ有用である。
KubotaおよびKusakai(特許文献4)は、0.5〜20重量%の特定のシラン化合物、および0.5〜10重量%の不飽和カルボン酸をメタクリル酸メチルモノマーへ組み込むことによって得られる液体成分を含有する義歯床樹脂組成物を開示している。液体成分は、メタクリル酸メチルポリマーと、1:3〜3:1の混合比(重量)で混合することができる。
OkadaおよびTsukamoto(特許文献5)は、樹脂を裏装した義歯床を開示しており、これは、そこへ加えられた過酸化ベンゾイルを有するメタクリル酸エステルポリマー粉末である粉末成分と;メタクリル酸メチル、メタクリレート、および特定の構造を有するモノマーと、4−ジメチルアミノベンゾエートおよび4,4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、特定の第三級アミンおよび重合抑制剤(それらのすべては、液体成分中に特定の比で組み込まれている)から選択される少なくとも1種の化合物との組合せを含む液体成分とを含む。
KuboおよびKazuhiko(特許文献6)は、歯科用アクリル樹脂を使用する方法を開示しており、該方法は、メタクリル酸メチルの液体モノマーをメタクリル酸メチルのポリマー粉末と混合する工程と、該混合物を、成型、充填、塗布または他の手段により任意の形状へと形成する工程と、次いで形成済み混合物を重合して硬化する工程とを含み、そこでは、アクリロイルモルホリン、クマロン樹脂、ステアリン酸ビニル、ポリ酢酸ビニルおよびアルコール性界面活性剤から選択される有機化合物が、重合によって引き起こされる硬化収縮を低下させるための収縮抑制剤として、液体モノマーへ事前に添加される。
KobayashiおよびKumagai(特許文献7)は、混合済み材料中に気泡を組み込む可能性がより低くて適切な弾性を示す、義歯床用の樹脂材料を開示している。義歯床用の樹脂材料は、(a)少なくとも1つの不飽和二重結合を有するメタクリル酸モノマーまたはアクリル酸モノマー;(b)メタクリル酸ポリマー、アクリル酸ポリマー、メタクリル酸/アクリル酸コポリマー、メタクリル酸/スチレンコポリマー、およびアクリル酸/スチレンコポリマーからなる群から選択される1種または2種以上のポリマー;ならびに(c)重合開始剤によって構成された2液型のものであり、そこで、液体Aは、ポリマー(b)、ポリマー(b)への溶解度が20重量%以上であるモノマー(a)、および重合開始剤(c)を含み;液体Bは、ポリマー(b)、およびポリマー(b)への溶解度が20重量%未満であるモノマー(a)を含む。液体Aを液体Bと混合したとき、液体A中のモノマー(a)が、液体B中のポリマー(b)を膨張または溶解させてその粘度を高め、それによって該混合物は重合され硬化される。
Tateosianら(特許文献8)は、少なくとも1つのアクリル部分を有する少なくとも5重量%の少なくとも1つの重合性モノマーを有してグラム分子量が少なくとも200である重合性組成物を熱硬化することによって形成される重合性材料を含む、歯科補綴を開示している。好ましくは、重合性組成物は、少なくとも5重量%の、グラム分子量が少なくとも300のアクリルモノマーと、5重量%未満の揮発性化合物と、2重量%未満の低分子量である、グラム分子量が200未満のアクリル化合物とで作製された、重合性化合物を含む。
米国特許第5,283,286号 米国特許第7,173,093号 米国特許第5,182,332号 米国特許第4,398,007号 米国特許第5,698,611号 米国特許第6,063,831号 米国特許第6,576,711号 米国特許第5,502,087号
本発明の目的は、義歯床、人工の歯、および他の歯科用器具の構築に有用である、改善された耐衝撃性を有し、物理的かつ審美的に優れた特性を有する製品をもたらす、新規なゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物を提供することである。
一態様では、本発明は、少なくとも1種のゴムの耐衝撃性改良剤を含む少なくとも1種の重合性液体成分と、少なくとも1種の重合開始剤と、少なくとも1種のポリマー成分とを含む組成物を提供する。
別の態様では、本発明は、
(a)(i)コア/シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤;(ii)架橋剤;(iii)少なくとも1つのモノマー;および(iv)少なくとも1種の第1の開始剤を含む重合性液体成分と;(b)(i)少なくとも1つのコポリマー;および(ii)少なくとも1種の第2の開始剤を含むポリマー粉末成分とを含む歯科用組成物であって;硬化された組成物が、少なくとも1.8MPa1/2のKmaxおよび少なくとも700J/mの破砕仕事量を有する材料を形成する、歯科用組成物を熟慮する。
別の態様では、本発明は、歯科用製品を形成する方法であって、重合性液体成分とポリマー粉末成分とを混合して請求項19の歯科用組成物を形成する工程と、該歯科用組成物を硬化させて歯科用製品を形成する工程とを含む、方法を考慮している。
なおも別の態様では、本発明の態様のうちのいずれかは、以下の特徴のうちの1つまたは任意の組合せによってさらに特徴づけられる:少なくとも1種のポリマー成分は、粉末である;少なくとも1種の重合性液体成分は、少なくとも1つのモノマーと、該モノマーのための少なくとも1種の架橋剤と、少なくとも1種のゴムの耐衝撃性改良剤とを含む;この、少なくとも1種のゴムの耐衝撃性改良剤は、少なくとも1種の重合性液体成分中で、均等に分散して均質な外見を維持する;この、ゴムの耐衝撃性改良剤は、コア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤である;このコア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤は、少なくとも1種の重合性液体成分中で溶解しないが膨張してコロイドを形成する;この少なくとも1つのモノマーは、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ブチルジグリコール、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートからなる群から選択される;この少なくとも1種の架橋剤は、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(ビス−GMA);2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパンまたはエトキシル化ビスフェノールA−ジメタクリレート(EBPADMA);(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(例えば1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)のウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体のようなウレタンジ(メタ)アクリレート(UDMA)、実施例2のUCDPMAA、ジウレタンジメタクリレート(DUDMA)、4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジアクリレート;4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジメタクリレート;トリメチル1,6−ジイソシアネートヘキサンとプロポキシル酸ビスフェノールAと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(TBDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(HDIDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物(HDIDA);ジメタクリル酸ポリウレタン(PUDMA);アルコキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート;ジメタクリル酸ポリカーボネート(PCDMA);ポリエチレングリコールのビス−アクリレートおよびビス−メタクリレート;アクリル化モノマーとアクリル化オリゴマーとの共重合性混合物、ならびにそれらの組合せのようなジアクリレートまたはポリアクリレートおよびジメタクリレートまたはポリメタクリレートからなる群から選択される;硬化された組成物は、少なくとも1.8MPa1/2のKmaxおよび少なくとも700J/mの破砕仕事量を有する材料を形成する;硬化された組成物は、少なくとも2MPa1/2のKmaxおよび少なくとも900J/mの破砕仕事量を有する高耐衝撃性材料を形成する;少なくとも1種の耐衝撃性改良剤には、第2の重合性シェル材料によってカプセル化されている30重量%超の第1の重合性コア材料を有するコア/シェル型耐衝撃性改良剤が挙げられる;第1の重合性コア材料および第2の重合性シェル材料は、合わされかつ/または一緒に反応させる(例えば続けて重合させる)1種またはそれ以上のポリマーを含むか、または別々のもしくは同一のコア/シェル系の一部であってもよい;この少なくとも1種の重合性液体成分の少なくとも1つのモノマーは、メタクリル酸メチル(MMA)を含む;この得られた組成物は、流動可能な液体を形成する;この得られた組成物は、充填可能な生地を形成する;この組成物は、少なくとも1種の、充填剤、促進剤、抑制薬、界面活性剤、およびそれらの組合せからなる群から選択される1種またはそれ以上の添加剤をさらに含む;この少なくとも1種の充填剤は、繊維、ガラス粒子、およびそれらの組合せからなる群から選択される;この少なくとも1種のポリマー粉末成分は、メタクリル酸メチル系ポリマー、コポリマー、架橋ポリマー、可塑化ポリマー、ゴムの耐衝撃性改良ポリマー、およびそれらの組合せからなる群から選択される;またはそれらの組合せ。
上に参照された態様および例は非限定的であり、本明細書中に示されて記載されている他のものも本発明では存在することが認識されるべきである。例えば、上述した本発明の態様または特徴のうちの任意のものが組み合わされて、本明細書で記載されるような、図面で示されるような、または他の方法で示されるような、他の独特な構造を形成することができる。
本発明は、ゴムの耐衝撃性が改良された液体系の使用を通して、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末の従来の使用に対する新規な代替物を提供し、そこで、コア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤は、溶解しないが膨張してコロイドを形成する。一般に、本発明の、新規な、ゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物は、義歯床、人工の歯、前装、冠およびブリッジ、義歯、歯科用器具および補綴などの、形成、構築のために有用である。本発明は、義歯床の耐衝撃性を改良するための優れた代替物を提供する。ゴムの耐衝撃性が改良された液体の使用は、いくつかの利点を付与する。より高価な、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末の必要性を減らすまたは除くことによって、ゴムの耐衝撃性が改良された液体を、より短い時間で、より低いコストで製造することができる。その上、ゴムの耐衝撃性が改良された液体の使用は、液体を粉末と混合する柔軟性をもたらし、このことは、該液体が、義歯床ポリマー粉末の任意の種類において使用できるために、取扱い特性の異なるいくつかの異なる義歯床製品について耐衝撃力を改善させる。加えて、ゴムの耐衝撃性が改良された液体の使用は、低温硬化アクリル中でのゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー粉末の使用に関連した潜在的な多孔性の問題を回避させる。最後に、本発明のゴムの耐衝撃性が改良された液体の使用は、MBS系のゴムの耐衝撃性が改良されたポリマーである義歯床ポリマー粉末に典型的に関連する潜在的な色安定性の問題を、減らすまたは除くことができる。
本発明の好ましい一形態によれば、新規な、歯科用のゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物が提供され、これは、公知の技術によって、従来技術のアクリル歯科用器具のものよりも化学的性質および物理的性質が実質的に改善された補綴器具へと、従来のアクリルポリマー粉末で容易にかつ好都合に成型させて重合させることができる。特に、歯科用器具、例えば種々の市販の義歯ポリマー粉末とブレンドされた、本発明に従って調製された、新規な、歯科用のゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物から製造される種々の補綴の義歯床は、改善された耐衝撃性および曲げ強靭性を特徴とする。この、新規な、歯科用の耐衝撃性が改良された液体から作製された義歯床の耐衝撃性および曲げ強靭性は、従来の、このとき市販されていた義歯床の液体を使用したものよりも大きい。
さらに、本発明の、新規な、ゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物から製造される義歯床は、優れた耐しみ性、耐化学物質性および耐溶媒性を有する。該義歯床はまた、市場にあるアクリルプラスチック歯への優れた接合強度も有する。従来のアクリルの義歯床と比べると、本発明に従って製造される義歯床は、卓越した耐衝撃性、および改善された曲げ強靭性を特徴とする。
新規な、ゴムの耐衝撃性が改良された液体組成物は、本発明に従って、少なくとも1つのモノマーと、前記モノマーのための架橋剤と、少なくとも1種のゴムの耐衝撃性改良剤とを合わせることにより形成され、ゴムの耐衝撃性改良剤は、この液体中で、均等に分散して均質な外見を維持する。
本発明の組成物で使用することができるモノマー化合物には、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ブチルジグリコール、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるがこれらに限定されない。複数の異なるモノマー化合物を、重合収縮率、重合率、混合の一貫性、およびポリマー粉末と混合後の仕事時間、ならびに硬化後の物理的性質および機械的性質を調整するために含ませることができる。
本発明の組成物中で使用できる架橋剤には、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(ビス−GMA);2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(またはエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA);(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(例えば1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)のウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体のようなウレタンジ(メタ)アクリレート(UDMA)、実施例2のUCDPMAA、ジウレタンジメタクリレート(DUDMA)、4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジアクリレート;4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジメタクリレート;トリメチル1,6−ジイソシアネートヘキサンとプロポキシル酸ビスフェノールAと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(TBDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(HDIDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物(HDIDA);ジメタクリル酸ポリウレタン(PUDMA);アルコキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート;ジメタクリル酸ポリカーボネート(PCDMA);ポリエチレングリコールのビス−アクリレートおよびビス−メタクリレート;アクリル化モノマーとアクリル化オリゴマーとの共重合性混合物、ならびにそれらの組合せのような、ジアクリレートまたはポリアクリレートおよびジメタクリレートまたはポリメタクリレートが挙げられるがこれらに限定されない。
一般に、活性化可能な材料が、少なくとも1種の耐衝撃性改良剤および/またはゴムの耐衝撃性が改良された組成物を含んでいることが好ましい。本明細書で使用するとき、本発明の任意の他の成分と同様に、用語「耐衝撃性改良剤」は、1種の耐衝撃性改良剤または複数の耐衝撃性改良剤を含むことができる。種々の耐衝撃性改良剤を本発明の実施において利用することができ、1種またはそれ以上のエラストマーを含むことが多い。耐衝撃性改良剤が、活性化可能な材料の、少なくとも0.5重量%、より典型的には少なくとも1重量%、さらにより典型的には少なくとも2重量%、なおもより典型的には少なくとも3重量%、なおもさらにより典型的には少なくとも5重量%であることが一般に好ましく、かつ耐衝撃性改良剤が、活性化可能な材料の、50重量%未満、より典型的には30重量%未満、さらにより典型的には20%未満であることも好ましく、但し、これより多いまたはこれより少ない量を、特定の実施形態で使用することができる。例えば、耐衝撃性改良剤は、活性化可能な材料の、約0.5〜約50重量%、典型的には活性化可能な材料の約2〜約30重量%、好ましくは活性化可能な材料の約3〜約20重量%の範囲とすることができる。
活性化可能な材料および/または耐衝撃性が改良された組成物は、少なくとも1種の充填剤(例えば、繊維、ガラス粒子または他のもの)、開始剤、触媒、促進剤、抑制剤、界面活性剤、またはそれらの組合せを含むことができるがこれらに限定されない1種またはそれ以上の添加剤を場合により含んでもよい。
好適な充填剤の例には、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、赤色のアセテート繊維、高度に架橋されたポリマービーズ、シラン化ガラス、シリカビーズ、および、それらの組合せが挙げられるがこれらに限定されない。
開始剤の例には、過酸化ジベンゾイル(BPO)、過酸化ジラウロイル(LPO)、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ジクミル、過酸化アセチル、1−ベンジル−5−フェニルバルビツール酸(PBS)、5−n−ブチルバルビツール酸(BBS)、有機過酸化物とアミン、アミンとスルフィン酸塩、酸性化合物とホウ酸アリール、バルビツール酸とアルキルボラン、バルビツール酸とアルキル塩化アンモニウム/アルキル銅アンモニウムクロリド、2,2’−アゾビス−(イソブチロニトリル)(AIBN)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADMV)、tert−ブチル−パー−2−エチルヘキサノエート(ethyhexanoate)(t−BPEH)、およびそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されない。他の開始化合物には、本発明の重合性材料(例えば歯科材料)を硬化するための室温活性化または熱活性化の触媒化合物(例えば系)が挙げられるがこれらに限定されない。例えば、室温で還元剤によって、または加熱によって活性化されるときにフリーラジカルを生成することが可能な過酸化物がある。室温活性化の重合開始化合物には、好ましくは、過酸化物とアミンとの組合せ、バルビツール酸と銅イオンおよび塩化物イオンとの組合せが挙げられる。熱活性化の重合開始化合物が、熱硬化重合性材料を付与するように含まれてもよい。過酸化物は、高温で組成物の重合および硬化(hardening)を開始するフリーラジカルを発生させる。過酸化ジベンゾイル(BPO)、ジ−p−クロロベンゾイル過酸化物、ジ−2,4−ジクロロベンゾイル過酸化物、過酸化安息香酸第三級ブチル、過酸化メチルエチルケトン、過酸化ジ第三級ブチル、過酸化ジクミルおよびクメンヒドロペルオキシドなどの過酸化物を使用することができる。
安定剤の例には、ヒドロキノン(HQ)、2,6−ジtert−ブチル4−メチフェノール(BHT)、モノメチルエーテルヒドロキノン(MeHQ)、ベンゾキノン、クロラニル、フェノール、ブチルヒドロキシアナリン、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)、トコフェロール(ビタミンE)などが挙げられるがこれらに限定されない。好ましくは、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、およびヒドロキノンのメチルエーテル(MEHQ)が、安定剤(重合抑制剤)として使用される。他の安定剤、例えばUV吸収剤もまた使用することができる。
ゴムの耐衝撃性改良剤は、平均径が約0.01ミクロン〜約200ミクロンの範囲である、小さい粒子の形態にある。好ましくは、粒子は、直径が、0.02ミクロン〜約20ミクロンの範囲である。より好ましくは、粒子は、直径が、0.05ミクロン〜約10ミクロンの範囲である。ゴムの耐衝撃性改良剤粒子は、モノマー、架橋剤、および残りの液体に完全に分散する。その硬いシェルは、完全に膨張して、使用されたモノマーにより貫通され、一方、柔らかいコアは、比較的そのままで残り、その結果、異なる硬い相と柔らかい相とを維持して、組成物中の残りの組成物中で適切なサスペンションを付与し、架橋された、かつ内部貫通されたポリマーネットワークの一部となる。このゴムの耐衝撃性改良剤およびこの改良剤のかなりの部分が、硬化された最終組成物の耐衝撃性および耐破砕強靭性に、ならびに未硬化段階での取扱い特性に劇的に影響することが発見された。本発明は、所望の組成物のための成分を提供して、それから製造された硬化(hardened)または硬化(cured)された最終製品における所望の性質、特に耐衝撃性および耐破砕強靭性の達成をもたらす。
本発明に従って製造されるゴムの耐衝撃性が改良された液体の成分の相対的な割合が、未硬化段階での所望の取扱い特性の達成にとって肝要であることが発見された。本発明に従って製造されるゴムの耐衝撃性が改良された液体の成分の相対的な割合が、それから製造された、硬化(hardened)または硬化(cured)された最終製品における所望の性質、特に、耐摩耗性、接合強度、曲げ特性、耐衝撃力、耐破砕強靭性、MMAモノマーおよび他の溶媒に対する抵抗性、耐しみ性および加水分解安定性の達成にとって肝要であることが発見された。したがって、一実施形態では、ゴムの耐衝撃性が改良された組成物(例えば液体組成物)が、約0.2〜約20重量%のゴムの耐衝撃性改良剤、約40〜約99.8重量%の少なくとも1つの重合性モノマー、および約0〜約60重量%の、前記少なくとも1つの重合性モノマーのための架橋剤を含んでもよいことが発見された。場合により、耐衝撃性が改良された組成物は、少量の他の成分、例えば乳化剤および/または界面活性剤、無機および/またはポリマーの充填剤、開始剤および/またはいくつかの事例では開始剤のための活性剤をさらに含んでもよい。本発明は、アクリル義歯床の製造において特に有用であるゴムの耐衝撃性が改良された組成物のために、当技術分野で現在使用されている従来のアクリル系のものよりも優れた特性、特に耐衝撃性および耐破砕強靭性を付与することができる。望ましくは、ゴムの耐衝撃性が改良された組成物は、約1〜約15重量%のゴムの耐衝撃性改良剤、約50〜約98重量%の重合性モノマー、および約1〜約49重量%の、前記モノマーのための架橋剤を含んでもよい。有利には、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、独特の均質なゴムの耐衝撃性が改良された液体の導入のために、硬化済み製品の耐衝撃力および耐破砕強靭性を驚くほど強化する、ゴムの耐衝撃性改良剤を付与する。
本明細書中で使用するとき、用語「コア/シェル型耐衝撃性改良剤」は、そこで、その実質的な部分(例えば30重量%超、50重量%超、70重量%超またはそれ以上)が、第2の重合性材料(即ち第2の材料またはシェル材料)によって実質的に完全にカプセル化されている第1の重合性材料(即ち第1の材料またはコア材料)からなる耐衝撃性改良剤を示すことができる。第1のおよび第2の重合性材料は、本明細書で使用するとき、合わされるかつ/または一緒に反応させる(例えば続けて重合させる)、1種、2種、3種もしくはそれ以上のポリマーからなることができ、または別々のもしくは同一のコア/シェル系の部分であってもよい。
コア/シェル型耐衝撃性改良剤の第1のおよび第2の重合性材料には、エラストマー、ポリマー、熱可塑性プラスチック、コポリマー、他の成分、それらの組合せなどが挙げられる。好ましい実施形態では、第1の重合性材料、第2の重合性材料、またはコア/シェル型耐衝撃性改良剤の双方は、1種またはそれ以上の熱可塑性プラスチックを含む、またはそれから実質的に完全になる(例えば少なくとも70重量%、80重量%、90重量%またはそれ以上)。例示的な熱可塑性プラスチックには、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチルなど、および/またはこれらの任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されない。望ましくは、シリコーン、シリコーン−アクリル系ゴムおよび/またはブタジエン系ゴムの(例えば、MMA−ブタジエン−スチレン、またはアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)コア/シェル型耐衝撃性改良剤を、優れた高い耐衝撃強度および/または優れた耐候性の双方を達成するために含めることができる。
好ましいコア/シェル型耐衝撃性改良剤は、エマルションの重合と、それに続く凝固または噴霧乾燥によって形成される。耐衝撃性改良剤が、コア−シェル型グラフトコポリマーで形成される、または少なくともそれを含むことも、また好ましい。グラフトコポリマーの第1のまたはコアの重合性材料は、好ましくは、ガラス転移温度が、第2のまたはシェルの重合性材料のガラス転移温度よりも実質的に低い(即ち少なくとも10℃、20℃、40℃またはそれ以上)。その上、第1のまたはコアの重合性材料のガラス転移温度が、23℃未満(例えば10℃未満)であり、一方、第2のまたはシェルの重合性材料のガラス転移温度が23℃超であることが望ましいが、それが必要なわけではない。
有用なコア−シェル型グラフトコポリマーの例は、硬化含有化合物、例えばスチレン、アクリロニトリルまたはメタクリル酸メチルが、シリコーン、ブタジエンまたはアクリル酸ブチルなどの化合物を含有する、柔らかいまたはエラストマー性のポリマーから作製されたコア上にグラフトされているところのものである。コアのポリマーはまた、他の共重合性含有化合物、例えばスチレン、酢酸ビニル、メタクリル酸メチル、イソプレンなども含んでもよい。コアのポリマー材料はまた、反応性が概して等しい2つ以上の非共役二重結合を有する架橋結合モノマー、例えばジアクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ブチレングリコールなどを含んでもよい。コアのポリマー材料はまた、反応性が等しくない2つ以上の非共役二重結合を有するグラフト結合モノマーも含んでもよい。
ゴムの耐衝撃性が改良された液体の特徴は、ゴムの耐衝撃性改良剤が、ゴムの耐衝撃性が改良された液体の調製において使用される液体重合性モノマー成分中で不溶性となるが、吸収する、または浸して、均質な混合物であるコロイドを形成するようになることである。ゴムの耐衝撃性改良剤は、本発明の組成物中で使用することができ、それらは、Metablen S2006、S2001、S2030、SRK200、C223(全て三菱レイヨン株式会社から販売)およびD440(Arkemaにより販売)などを含むがこれらに限定されない。
多くの先行技術で、義歯床の耐衝撃性および耐破砕強靭性を強化するために、ポリマー粉末の合成においてゴムの耐衝撃性改良剤が使用されており、これはまた、ゴムの耐衝撃性改良剤をポリマー中に組み込むことが必要であることから、従来のPMMAポリマー粉末の製造工程に実質的に影響する。本発明では、硬化された最終義歯床の耐衝撃性および耐破砕強靭性を強化するために、ゴムの耐衝撃性改良剤粒子を液体中に組み込むことによる新規かつ単純なアプローチが用いられた。
一般に、本発明は、表1に示す組成物を有する組成物を含むことができる。
Figure 0006197116
オリゴマー(TBDMA)の調製
反応器に、トリメチル−1,6−ジイソシアネートヘキサン1176グラム(5.59mol)およびプロポキシル酸ビスフェノールA、1064グラム(3.09mol)を乾燥窒素流れ下で装入し、窒素陽圧下で約65℃へ加熱した。この反応混合物へ、10滴の触媒ジラウリン酸ジブチルスズを加えた。反応混合物の温度を、約70分間、65℃から140℃の間に維持し、続いて追加の10滴の触媒ジラウリン酸ジブチルスズを加えた。粘性のペースト様の、イソシアネートで末端がキャップされた中間生成物が形成され、それを100分間撹拌した。この中間生成物へ、2−ヒドロキシエチルメタクリレート662グラム(5.09mol)、および抑制剤としてのBHT7.0グラムを70分にわたり加え、その間、反応温度を68℃から90℃の間に維持した。70℃で約5時間撹拌した後、熱を止め、オリゴマーを反応器から半透明の柔軟な固体として回収し、乾燥雰囲気下で貯蔵した。
ウレタンモノマー(UCDPMAA)の調製
500mLのフラスコに、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン38.8グラム(0.200mol)を乾燥窒素流れ下で装入し、窒素陽圧下で約60℃へ加熱した。この反応混合物へ、3滴の触媒ジラウリン酸ジブチルスズを加えた。2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート22.7グラムと、2−ヒドロキシエチルメタクリレート26.6グラム(0.204mol)と、2−ヒドロキシエチルアクリレート11.5グラム(0.099mol)と、抑制剤としてのBHT0.10グラムとの混合物を、70分にわたり加え、その間、反応温度を56℃から78℃の間に維持した。約4時間の撹拌後、熱を止め、モノマーをフラスコから粘性の液体として回収し、乾燥雰囲気下で貯蔵した。
ゴムの耐衝撃性が改良された液体
ゴムの耐衝撃性が改良された液体を使用してポリマー粉末と混合し、歯科用装置を製作するために、注入可能な液体または充填可能な生地を形成した。ゴムの耐衝撃性が改良された液体は、少なくとも1種のメタクリレートモノマーまたはアクリレートモノマー、および架橋剤を含有していた。この液体を、注入可能な用途または充填可能な用途のための所望の取扱い特性を有する材料を生成するポリマー粉末と混合し、これを硬化して、優れた耐破砕強靭性を伴う、耐衝撃力の高い歯科材料を形成した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)5グラムと、実施例1の手順に従って作製したオリゴマー(TBDMA)20グラムと、ジメタクリル酸エチレングリコール(EGDMA)2グラムと、メタクリル酸メチル(MMA)73グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)3グラムと、実施例2の手順に従って作製したモノマー(UCDPMAA)2グラムと、ジメタクリル酸エチレングリコール(EGDMA)2グラムと、開始パッケージであるメタクリル酸メチル(MMA)93グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)7.5グラムと、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート(THEICDA)3グラムと、開始パッケージであるメタクリル酸メチル(MMA)89.5グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)6グラムと、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート(THEICDA)3グラムと、開始パッケージであるメタクリル酸メチル(MMA)81グラムと、メタクリル酸ブチルジグリコール10グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)6グラムと、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート(THEICDA)5グラムと、開始パッケージであるメタクリル酸メチル(MMA)75グラムと、2−フェノキシエチルメタクリレート14グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)6.5グラムと、Lucitone 199 liquid(Dentsply Internationalにより販売)93.5グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)5グラムと、Lucitone 199 liquid(Dentsply Internationalにより販売)95グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
耐衝撃性が改良された液体
重合性歯科材料を、S2006(三菱レイヨンから)6.5グラムと、実施例1に従って作製したオリゴマー(TBDMA)25グラムと、メタクリル酸メチル(MMA)液体(Luciteから)68.5グラムとの液体混合物を室温で撹拌することにより調製した。
ポリマー粉末
ポリマー粉末を使用して耐衝撃性が改良された液体と混合し、歯科用装置を製作するために、注入可能な液体または充填可能な生地を形成した。ポリマー粉末は、メタクリル酸メチル系ポリマー、コポリマー、架橋ポリマー、可塑化ポリマー、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー、またはそれらの組合せから選択される少なくとも1種を含有していた。これらの、耐衝撃性が改良された液体と混合したポリマー粉末により、注入可能な用途または充填可能な用途のための所望の取扱い特性を伴う材料が製造され、それを硬化して、優れた耐破砕強靭性を伴う、高耐衝撃性歯科材料を形成した。
ポリマー粉末
ポリマー粉末を、75%のColacryl TS 1785(Lucite Internationalから)と、25%の、粉砕済み顔料および開始剤を含有するColacryl TS 1785(Lucite Internationalから)とを混合することにより調製した。
ポリマー粉末
ポリマー粉末を、40%のColacryl TS 1785(Lucite Internationalから)と、35%のDA441(Makevale Groupから)と、25%の、粉砕済み顔料および開始剤を含有するColacryl TS 1785とを混合することにより調製した。
ポリマー粉末
ポリマー粉末を、5%のColacryl TS 1785(Lucite Internationalから)と、30%の可塑化ポリマー(Esstech,Inc.から)と、40%のDA441(Makevale Groupから)と、25%の、粉砕済み顔料および開始剤を含有するColacryl TS 1785とを混合することにより調製した。
ポリマー粉末
ポリマー粉末を、40%の可塑化ポリマー(Esstech,Inc.から)と、40%のDA442(Makevale Groupから)と、20%の、粉砕済み顔料を含有する可塑化ポリマー(Esstech,Inc.から)とを混合することにより調製した。
歯科材料混合物
重合性歯科材料混合物を、ポリマー粉末と、ゴムの耐衝撃性が改良された液体とを混合することにより調製し、その後に続く歯科用装置の製作のための注入可能な液体または充填可能な生地を形成した。注入可能な液体は、注入技術または射出技術と共に使用して歯科用装置を製作した。充填可能な生地は、充填技術または射出技術によって使用し、熱硬化/低温硬化して歯科用装置を形成した。
注入可能なアクリル
注入可能なアクリル混合物を、実施例11のポリマー粉末20グラムと、実施例6の液体14グラムとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたフラスコとベンチとのセット中へ5分間注入し、次いで55℃の圧力ポット中で30分間硬化した。硬化後、義歯全体を取り出した。仕上げて磨いた後、それを患者へ送達することができた。
注入可能なアクリル
注入可能なアクリル混合物を、実施例11のポリマー粉末14.33グラムと、実施例6の液体10グラムとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたシリコーン鋳型を伴うフラスコとベンチとのセット中へ5分間注入し、次いで40℃の圧力ポット中で30分間硬化した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。同様の手順で曲げ強度試験見本を用意し、ISO20795−1に従って、水和させ、試験した。
注入可能なアクリル
注入可能なアクリル混合物を、実施例12のポリマー粉末20グラムと、実施例4の液体14グラムとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたヒドロコロイド鋳型を伴うフラスコとベンチとのセット中へ5分間注入し、次いで40℃の圧力ポット中で30分間硬化した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。
注入可能なアクリル
注入可能なアクリル混合物を、実施例12のポリマー粉末20グラムと、Lucitone Fas−Por+(Dentsply Internationalにより販売)の液体13グラムとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたヒドロコロイド鋳型を伴うフラスコとベンチとのセット中へ5分間注入し、次いで40℃の圧力ポット中で30分間硬化した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。
充填可能なアクリル
充填可能なアクリル混合物を、Lucitone Clear(Dentsply Internationalにより販売)のポリマー粉末21グラムと、実施例9の液体10mLとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたフラスコ中に充填し、163°Fで90分間硬化し、次いで30分煮沸した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。同様の手順で曲げ強度試験見本を用意し、ASTM790(1997年)に従って、水和させ、試験した。
充填可能なアクリル
充填可能なアクリル混合物を、Lucitone Clear(Dentsply Internationalにより販売されている)のポリマー粉末21グラムと、実施例8の液体10mLとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたフラスコ中に充填し、163°Fで90分間硬化し、次いで30分煮沸した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。同様の手順で曲げ強度試験見本を用意し、ASTM790(1997年)に従って、水和させ、試験した。
充填可能なアクリル
充填可能なアクリル混合物を、実施例14のポリマー粉末21グラムと、実施例9の液体10mLとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたフラスコ中に充填し、163°Fで90分間硬化し、次いで30分煮沸した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。同様の手順で曲げ強度試験見本を用意し、ASTM790(1997年)に従って、水和させ、試験した。
充填可能なアクリル
充填可能なアクリル混合物を、実施例14のポリマー粉末21グラムと、Lucitone 199(Dentsply Internationalにより販売)の液体10mLとを混合することにより調製した。この混合物を、事前に用意しておいたフラスコ中に充填し、163°Fで90分間硬化し、次いで30分煮沸した。硬化後、バー状のサンプルを取り出した。試験見本へ切って仕上げた後、それを37℃の水浴中で7日間水和させ、ISO20795−1に従って耐破砕強靭性を試験した。同様の手順で曲げ強度試験見本を用意し、ASTM790(1997年)に従って、水和させ、試験した。
本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、少なくとも1.8(例えば1.9)MPa1/2、好ましくは少なくとも2.0(例えば2.1)MPa1/2、より好ましくは少なくとも2.3MPa1/2のKmaxを有していてもよいことが認識される。さらに、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、5MPa1/2未満、典型的には4MPa1/2未満、より典型的には3.5MPa1/2未満のKmaxを有していてもよい。例えば、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、約1.8(例えば約1.9)〜約5MPa1/2、典型的には約2.0(例えば約2.1)〜約4MPa1/2、より典型的には約2.3〜約3.5MPa1/2の範囲のKmaxを有していてもよい。
さらにまた認識されるのは、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、少なくとも700(例えば900)J/m、好ましくは少なくとも1100(例えば1500)J/m、より好ましくは少なくとも2000J/mの破砕仕事量を有していてもよい。さらに、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、10000J/m未満、典型的には8000J/m未満、より典型的には6000J/m未満の破砕仕事量を有していてもよい。例えば、本発明の耐衝撃性が改良された組成物は、約700〜約10000J/m、典型的には約1100〜約8000J/m、より典型的には約2000〜約6000J/mの範囲の破砕仕事量を有していてもよい。
表2が示しているのは、種々のアクリル義歯配合物の曲げ強度および耐破砕強靭性である。実施例18は、実施例12(表2の第3列)のポリマー粉末と混合した、現在市販されている低温硬化(Lucitone Fas−Por+)液体を使用した注入可能なアクリルである。Lucitone Fas−Por+(液体および粉末)は、Dentsply Internationalにより販売されている市販製品である。これらの2種の材料の双方が、Kmaxが比較的低く、かつ破砕仕事量が低い(表2の3列および4列)。ゴムの耐衝撃性が改良された液体の使用は、市販の歯科用低温硬化アクリル組成物と比べて、驚くほど高い耐破砕強靭性を付与した。本発明のゴムの耐衝撃性が改良された液体を使用した実施例16および17は、実施例12と同じポリマー粉末と混合されており、改善されたKmaxおよび実質的により高い破砕仕事量(表2の1列および2列)を付与した。熱硬化アクリルについて、本発明のアクリル液体の使用はまた、耐破砕強靭性を実質的に改善させ、これは、実施例19〜22に示している(表2の5列〜9列)。Lucitone Clearは、Dentsply Internationalにより販売されている市販製品であり、Lucitone Clear液体に置き換えた、本発明のゴムの耐衝撃性が改良された液体(実施例19および20)の使用は、Kmaxを1.80MPa1/2からそれぞれ2.23MPa1/2および2.33MPa1/2へ改善し、破砕仕事量を380J/mからそれぞれ800J/mおよび890J/mへ改善した(表2の7列から5列および6列へと増加させた)。加えて、本発明のゴムの耐衝撃改良済み液体の使用はまた、高耐衝撃性のゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー系アクリルも改善させ、これは、実施例21および22に示している(表2の8列および9列)。ゴムの耐衝撃性が改良された液体を使用した実施例21は、実施例22(ゴムの耐衝撃性改良剤なしの液体を使用した)に比べ、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー系の耐破砕強靭性をさらに強化した。
実施例19〜22の重合性アクリル組成物および市販の義歯床材料(Lucitone ClearおよびLucitone Fas−Por+)の曲げ強度および曲げ係数を、3点曲げ試験を用いて、Instron曲げユニットで、ASTM790(1997年)およびISO20795−1:2008(E)に従って測定した。実施例16〜22および市販の義歯床材料の、重合性アクリル組成物の耐破砕強靭性を、変更した3点曲げ試験を用いて、Instron曲げユニットで、ISO20795−1:2008(E)に従って測定した。サンプルを、ISO20795−1:2008(E)に従って用意し、圧力ポットまたは水タンク中、シリコーン鋳型および石の鋳型を含有するフラスコ中で硬化させた。他のものは、製造指示書に従って硬化させた。
Figure 0006197116
本発明は、それらの特定の具体的な実施形態の観点で、かなり詳細に記載されてはいるが、こうした実施形態に限定されると考えられるべきでなく、本発明の精神および添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、他の方法において使用することができると理解されるべきである。
さらに認識されることになるのは、複数の成分または工程の、機能または構造が、1つの成分または工程へ合わされることができること、または1つの工程または成分の機能または構造が、複数の工程または成分へと分けられることができることである。本発明では、これらの組合せのすべてが熟慮される。逆の記載がない限り、本明細書中で描写している種々の構造の寸法および幾何形態は、本発明を制限することを企図しておらず、他の寸法または幾何形態も可能である。加えて、本発明の特徴は、例示した実施形態のうちの1つのみの脈絡において記載していることがあるが、こうした特徴は、任意の所与の用途のための、他の実施形態の1つまたはそれ以上の他の特徴と組み合わされることが可能である。上記のことから認識されることになるのは、本明細書中の独特の構造の作製、およびその操作もまた、本発明に従った方法を構成しているということである。本発明はまた、本明細書中の方法を実施することから得られる中間製品および末端製品も包含する。「含む(comprising)」または「含む(including)」の使用はまた、引用した特徴「から本質的になる」または「からなる」実施形態を熟慮する。
本明細書中で提示した説明および例証は、本発明、その原理およびその実際の適用法を、当業者に熟知させることを企図している。当業者は、特定の使用の要求に最も適合するように、本発明を、その多数の形態において適合させてもよく、適用してもよい。したがって、記載された本発明の特定の実施形態は、本発明を徹底的に表すこと、または本発明を限定することを企図していない。したがって、本発明の範囲は、上記の記載を参照して決定されるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲を参照して、こうした請求項が権利を与えられているものと同等物の全範囲も共に参照して、決定されるべきである。特許出願および刊行を含むすべての条項および参照の開示は、すべての目的のために、参照によって本明細書に組み入れる。

Claims (16)

  1. メタクリル酸メチル(MMA)及び2−フェノキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つのモノマーと、該モノマーのための少なくとも1種の架橋剤と、少なくとも1種のMMA−ブタジエン−スチレンのコア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤とを含む少なくとも1種の重合性液体成分と;
    少なくとも1種の重合開始剤と;
    少なくとも1種のポリマー成分と
    を含む組成物。
  2. 少なくとも1種のポリマー成分は、粉末である、請求項1に記載の組成物。
  3. 少なくとも1種のゴムの耐衝撃性改良剤は、少なくとも1種の重合性液体成分中で、均等に分散して均質な外見を維持する、請求項に記載の組成物。
  4. コア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤は、少なくとも1種の重合性液体成分中で、溶解しないが膨張してコロイドを形成する、請求項に記載の組成物。
  5. 少なくとも1種の架橋剤は、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)ジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]プロパン(ビス−GMA);2,2−ビス[4−(アクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタクリロイルオキシ−エトキシ)フェニル]プロパン(またはエトキシ化ビスフェノールA−ジメタクリレート)(EBPADMA);(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(例えば1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)のウレタンジ(メタ)アクリレート誘導体のようなウレタンジ(メタ)アクリレート(UDMA)、実施例2のUCDPMAA、ジウレタンジメタクリレート(DUDMA)、4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジアクリレート;4,13−ジオキソ−3,14ジオキサ−5,12−ジアザヘキサデカン−1,16−ジオールジメタクリレート;トリメチル1,6−ジイソシアネートヘキサンとプロポキシル酸ビスフェノールAと2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(TBDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの反応生成物(HDIDMA);1,6−ジイソシアネートヘキサンと、水で変性された2−ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物(HDIDA);ジメタクリル酸ポリウレタン(PUDMA);アルコキシル化ペンタエリスリトールテトラアクリレート;ジメタクリル酸ポリカーボネート(PCDMA);ポリエチレングリコールのビス−アクリレートおよびビス−メタクリレート;アクリル化モノマーとアクリル化オリゴマーとの共重合性混合物、ならびにそれらの組合せのような、ジアクリレートまたはポリアクリレートおよびジメタクリレートまたはポリメタクリレートからなる群から選択される、請求項に記載の組成物。
  6. 硬化された組成物は、少なくとも1.8MPa*1/2のKmaxおよび少なくとも700J/mの破砕仕事量を有する材料を形成する、請求項1に記載の組成物。
  7. 硬化された組成物は、少なくとも2MPa*1/2のKmaxおよび少なくとも900J/mの破砕仕事量を有する高耐衝撃性材料を形成する、請求項に記載の組成物。
  8. 少なくとも1種の耐衝撃性改良剤は、第2の重合性シェル材料によってカプセル化されている30重量%超の第1の重合性コア材料を有するコア/シェル型耐衝撃性改良剤を含む、請求項に記載の組成物。
  9. 第1の重合性コア材料および第2の重合性シェル材料は、合わされかつ/または一緒に反応させる(例えば続けて重合させる)1種またはそれ以上のポリマーを含むか、または別々のもしくは同一のコア−シェル系の一部であってもよい、請求項に記載の組成物。
  10. 得られた組成物は、流動可能な液体を形成する、請求項1に記載の組成物。
  11. 得られた組成物は、充填可能な生地を形成する、請求項1に記載の組成物。
  12. 少なくとも1種の、充填剤、促進剤、抑制剤、界面活性剤、およびそれらの組合せからなる群から選択される1種またはそれ以上の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  13. 少なくとも1種の充填剤は、繊維、ガラス粒子、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項12に記載の組成物。
  14. 少なくとも1種のポリマー粉末成分は、メタクリル酸メチル系ポリマー、コポリマー、
    架橋ポリマー、可塑化ポリマー、ゴムの耐衝撃性が改良されたポリマー、およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
  15. a)(i)MMA−ブタジエン−スチレンのコア−シェル型ゴムの耐衝撃性改良剤;
    (ii)架橋剤;
    (iii)メタクリル酸メチル(MMA)及び2−フェノキシエチルメタクリレートから選ばれる少なくとも1つのモノマー;および
    (iv)少なくとも1種の第1の開始剤
    を含む重合性液体成分と、
    b)(i)少なくとも1つのコポリマー;および
    (ii)少なくとも1種の第2の開始剤
    を含むポリマー粉末成分と
    を含む歯科用組成物であって;
    硬化された組成物は、少なくとも1.8MPa*1/2のKmaxおよび少なくとも700J/mの破砕仕事量を有する材料を形成する、前記歯科用組成物。
  16. 歯科用製品を形成する方法であって、
    重合性液体成分とポリマー粉末成分とを混合して請求項15に記載の歯科用組成物を形成する工程と;
    歯科用組成物を硬化させて歯科用製品を形成する工程と
    を含む、前記方法。
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