JP6196450B2 - 電飾用シート、電飾用印刷物およびその製造方法ならびに電飾看板 - Google Patents

電飾用シート、電飾用印刷物およびその製造方法ならびに電飾看板 Download PDF

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Description

本発明は、電飾用シート、電飾用印刷物およびその製造方法ならびに電飾看板に関する。
インク吐出口からインク組成物を液滴で吐出するインクジェット方式は、小型で安価であり、被記録媒体に非接触で画像形成が可能である等の理由から多くのプリンタに用いられている。これらインクジェット方式の中でも、圧電素子の変形を利用しインクを吐出させるピエゾインクジェット方式、及び、熱エネルギーによるインク組成物の沸騰現象を利用しインク組成物を液滴吐出する熱インクジェット方式は、高解像度、高速印字性に優れるという特徴を有する。
最近では、家庭用又はオフィス用の写真印刷や文書印刷に留まらず、電飾看板、ショーウィンドウ、駅通路、更に、ビルなどの壁に貼り付ける大判の広告の印刷を、インクジェットプリンタを用いて行われるようになってきており、インクジェットプリンタを用いて作製した電飾看板用途のシートが多く提供されている。
例えば、特許文献1では、透明性樹脂、合成樹脂粒子、透明性樹脂よりも屈折率が高い粒子を有する光拡散性層を有する光拡散性シートが提案されており、特許文献2では、光拡散層とインクジェット記録層とを有する透過表示板作製シートが提案されており、共に電飾看板用途として使用可能である。
特開平6−59107号公報 特開平11−273433号公報
しかし、特許文献1および特許文献2のシートは、ヘイズを大きく上げているので、外光の映りこみは少なくなるが、印画像の鮮明度が落ちてしまうという問題がある。また、従来公知の低ヘイズのきもと社製の市販の電飾用シート「ビューフルUV TP−188」などは、印画像の鮮明度は高いものの、外光の映り込みが多いものであった。すなわち、従来、印画像の鮮明度と外光の映りこみを同時に高いレベルで解消した電飾用シートは知られていなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制した電飾用シート、電飾用印刷物、および電飾用印刷物の製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、易接着層、支持体、マット層の順で積層させ、2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)、および光の進行方向とシートの法線とのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が所定の関係を満たすことで、像の鮮明度を挙げながら斜めからの外光の反射を抑制するというメカニズムにより印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的には、以下の解決手段<1>により、好ましくは、<2>〜<24>により、上記課題は解決された。
<1> 支持体と、支持体の一方の面に配置されたマット層と、支持体の他方の面に配置された易接着層とを有し、
2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)、および光の進行方向とシートの法線とのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が以下の関係式を満たすことを特徴とする電飾用シート。
写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧2
<2> マット層が、ケイ素含有樹脂、マット剤および界面活性剤を含む<1>の電飾用シート。
<3> ケイ素含有樹脂は、シランカップリング剤を縮合した縮合体を含む<2>の電飾用シート。
<4> シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランとを含み、4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は25:75〜85:15である<3>の電飾用シート。
<5> マット剤の体積平均粒子径をrとし、マット層の平均膜厚をtとした場合、t<rである<2>〜<4>のいずれかの電飾用シート。
<6> マット層中に無機微粒子を含有し、無機微粒子の含有量が20%以下である<1>〜<5>のいずれかの電飾用シート。
<7> シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランおよび3官能のアルコキシシランを含み、4官能のアルコキシシランと3官能のアルコキシシランのモル比が25:75〜85:15である<3>〜<6>のいずれかの電飾用シート。
<8> 3官能のアルコキシシランがエポキシ基を有するアルコキシシランである<4>〜<7>のいずれかの電飾用シート。
<9> 3官能のアルコキシシランが3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランである<4>〜<8>のいずれかの電飾用シート。
<10> マット層が、粒径が0.4〜3μmのマット剤およびバインダーを含み、マット剤とバインダーとの屈折率差が0.1以下である<1>の電飾用シート。
<11> 支持体と前記マット層の間に中間層をさらに有する<1>〜<10>のいずれかの電飾用シート。
<12> ヘイズ値が3〜35%である<1>〜<12>のいずれかの電飾用シート。
<13> マット層の鉛筆硬度が、F以上である<1>〜<12>のいずれかの電飾用シート。
<14> マット層の23℃、相対湿度65%における表面抵抗率が、1.0×1012Ω/sq以下である<1>〜<13>のいずれかの電飾用シート。
<15> マット層が視認側となるように設置する<1>〜<15>のいずれかの電飾用シート。
<16> <1>〜<15>のいずれかの電飾用シート上に、インク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程と、吐出されたインク組成物に放射線を照射して、インク組成物を硬化させる工程と、を含む電飾用印刷物の製造方法。
<17> インク組成物が、放射線硬化型インク組成物である、<16>の電飾用印刷物の製造方法。
<18> インク組成物が、無溶剤系の放射線硬化型インク組成物である、<17>の電飾用印刷物の製造方法。
<19> インクジェット記録装置が、ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムである、<16>〜<18>のいずれかの電飾用印刷物の製造方法。
<20> <16>〜<19>のいずれか1項に記載の電飾用印刷物の製造方法により製造された電飾用印刷物。
<21> <1>〜<15>のいずれか1項に記載の電飾用シートにおけるマット層が視認側となるように設置する<20>の電飾用印刷物。
<22> <20>または<21>の電飾用印刷物と、光源とを有する電飾看板。
<23> <1>〜<15>のいずれかの電飾用シートにおけるマット層が視認側となるように設置する<22>の電飾看板。
本発明によれば、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制した電飾用シート、電飾用印刷物、および電飾用印刷物の製造方法を提供可能となった。
本発明の電飾用シートの一例を示す断面模式図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
電飾用シート:
本発明の電飾用シートは、支持体と、前記支持体の一方の面に配置されたマット層と、前記支持体の他方の面に配置された易接着層とを有し、2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)、および光の進行方向とシートの法線とのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が以下の関係式を満たすことを特徴とする。
写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧2
2mm間隔のくし歯における写像性の透過値は、JIS K 7374に準拠した透過での像鮮明度の評価法であり本出願においては写像性測定器(スガ試験機製、ICM−1T)を使用して測定をおこなった結果から求めることができる。未印刷状態での電飾用シート10に光を11の面側から照射し、電飾用シート10を透過した光を検出し、2mmのくし歯での測定した写像性透過値(%)を求めることができる。具体的には、分母が全入射光量であり、分子が電飾用シートを透過した画像のぼけに影響しない、ほぼ直進通過した光量として求められる。
また、光の進行方向とシートとのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値は、前記同様の測定器を用い、入射光の進行方向と電飾用シート10の法線103とのなす角が60度となるように11の面を光の照射側になるようにシートを設置し、電飾用シート10を反射した光を検出する検出器が2mmのくし歯内に内蔵されている装置を用いて測定した写像性値から求めることができる。具体的には、分母が全入射光量であり、分子が電飾用シート表面で反射しかつほぼ正反射する方向に進む光の総量として求められる。なお、60度とは、厳密な角度を要求するものではなく、60度±5°未満の範囲内であることを意味する。60度との誤差は、4°未満であることが好ましく、3°未満であることがより好ましい。
本発明の電飾シートは、2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)、および光の進行方向と電飾用シートの法線のなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が、
写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧2を満たし、
写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧2.5を満たすことが好ましく、
写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧3を満たすことがより好ましい。
写像性の透過値が大きくなれば、裏面に画像を印刷した際の像視認性が良化し、60度の反射の写像性値が小さくなれば外光による写りこみを低減させることができる。一般的に写像性の透過値が大きくなれば、60度の反射の写像性値も大きくなるため、従来技術では上記領域の達成が困難であった。
上記関係を満たすことで、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制可能となる。
以下、本発明の電飾シートのいくつかの実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1(a)は、本発明の第1の実施形態の電飾用シートの一例を示した断面図である。図1(a)に示されているように、本発明の第1実施形態の電飾用シート10は、マット層11、支持体12、および易接着層13を積層したものであり、マット層の表面は一定の凹凸を有している。マット層11は硬度と耐傷性を有するハードコート層であることが好ましい。これにより、電飾用シート10が損傷を受けるのを防止することができる。易接着層13上にインク組成物が吐出され画像層が形成される。易接着層13は、支持体12と画像層との接着性を向上させる。
マット層は、ケイ素含有樹脂、マット剤および界面活性剤を含む。ケイ素含有樹脂は、シランカップリング剤を縮合した縮合体を含む。また、シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランとを含み、4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は25:75〜85:15である。さらに、マット剤の体積平均粒子径をrとし、マット層の平均膜厚をtとした場合、t<rである。また、マット層中の無機微粒子の含有量は20%以下である。
本発明の電飾用シートを上記構成とすることにより、ヘイズ値が過度に大きくならないようにすることができる。ヘイズ値は、35%以下であればよく、3〜30%であることが好ましく、6〜30%であることがより好ましく、6〜20%であることがさらに好ましい。
さらに、マット層の表面の凹凸は一定範囲内であるため、外光の反射方向を大きく変えることが可能となり、外光の映りこみを抑制することができる。
(マット層)
マット層は、ケイ素含有樹脂、マット剤および界面活性剤を含むことが好ましい。ケイ素含有樹脂は、シランカップリング剤を縮合した縮合体を含み、シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランとを含み、前記4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は25:75〜85:15である。また、マット層中の無機微粒子の含有量は20%以下である。
<シランカップリング剤>
シランカップリング剤に使用する素材としては、水溶性又は水分散性の素材を使用することが好ましい。水溶性又は水分散性の素材を使用することは、VOC(volatile organic compounds)による環境汚染を低減する観点からも特に好ましい。
シランカップリング剤は、4官能のアルコキシシランおよび3官能または2官能のアルコキシシランを含む。3官能または2官能のアルコキシシランは、3官能または2官能のアルコキシシランのいずれか一方のみが含有されていてもよいし、3官能のアルコキシシランと2官能のアルコキシシランが混合されて含有されていてもよい。本発明では、中でも3官能のアルコキシシランが含有されていることが好ましく、4官能のアルコキシシランと3官能のアルコキシシランのモル比が25:75〜85:15であることが好ましい。
シランカップリング剤は、4官能のアルコキシシランおよび3官能または2官能のアルコキシシランといった加水分解性基を有する。この加水分解性基が酸性の水溶液中で加水分解されることによりシラノールが生成され、シラノール同士が縮合することによって、オリゴマーが生成される。
<3官能または2官能のアルコキシシラン>
3官能または2官能のアルコキシシランは下記一般式(1)で表される3官能または2官能のアルコキシシランである。
n+1Si(OR13-n …(1)
(ここで、Rはアミノ基を含まない炭素数が1〜15の有機基、R1はメチル、エチル基等炭素数4以下のアルキル基、n=0または1である。)
一般式(1)で表される3官能または2官能のアルコキシシランのうち好ましい化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、クロロプロピルメチルジメトキシシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、クロロプロピルメチルジエトキシシラン、プロピルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
中でも、n=0のトリアルコキシシランがより好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタン等がある。
市販品としては、例えばKBE−403(信越化学工業(株)製)等がある。
一般式(1)で表される3官能または2官能のアルコキシシランは、アミノ基を官能基として含まない。つまり、この3官能または2官能のアルコキシシランは、アミノ基を持たない有機基Rを有している。Rがアミノ基を有する場合は、4官能のアルコキシシランと混合して加水分解すると、生成するシラノール同士で脱水縮合が促進されてしまう。このため、マット層用塗布液が不安定となり好ましくない。
一般式(1)のRは、炭素数が1〜15の範囲であるような分子鎖長をもつ有機基であればよい。炭素数を15以下とすることにより、マット層の柔軟性が過度に大きくならず、十分な硬度を得ることができる。また、Rは、炭素数が3〜15であることがより好ましく、5〜13であることがさらに好ましい。Rの炭素数を上記範囲内とすることにより、脆性がより改善されたマット層を得ることができる、また、後述するように中間層を設ける場合には、中間層とマット層の密着性を高めることができる。
さらに、Rで示す有機基は、酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を有することが好ましい。有機基がヘテロ原子をもつことにより、中間層との密着性をより向上させることができる。特に、エポキシ基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、エステル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などが有機基R中にあることが好ましい。中でも、エポキシ基を含有する3官能または2官能のアルコキシシランは、酸性水中でのシラノールの安定性を高める効果があり、特に好ましい。また、エポキシ基を含有する3官能または2官能のアルコキシシランは、マット層適度な柔軟性を付与しつつも、十分な硬度を与えることができる。
一般式(1)中のR1は、炭素数が4以下のアルキル基である。中でもR1は特に、メチル基またはエチル基であることが好ましい。R1を炭素数が4以下のアルキル基とすることにより、3官能または2官能のアルコキシシランの親水性を高めることができ、水溶液中での加水分解を促進させることができる。
一般式(1)中のnは0または1である。nが0の場合、一般式(1)で示される化合物は、3官能アルコキシシランを表し、nが1の場合は2官能アルコキシシランを表す。なお、3官能アルコキシシランと2官能アルコキシシランは混合して用いられてもよい。
<4官能のアルコキシシラン>
4官能のアルコキシシランをマット層用塗布液の成分として用いることにより、4官能のアルコキシシランと一般式(1)の3官能または2官能のアルコキシシランとの加水分解で生じるシラノールの脱水縮合による架橋密度を高くする。架橋密度を高くすることにより、マット層に十分な硬度を付与することができる。
4官能のアルコキシシランは特に限定されないが、炭素数が1〜4のものがより好ましく、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが特に好ましい。炭素数が4以下であることにより、酸性水と混ぜたときの4官能のアルコキシシランの加水分解速度が遅くなりすぎることがなく、均一な水溶液にするまでの溶解に要する時間がより短くなる。これにより、製造効率を高めることができる。
市販品としては、例えばKBE−04(信越化学工業(株)製)等がある。
本発明に係るマット層に含まれる4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は、25:75〜85:15であればよく、30:70〜80:20であることが好ましく、30:70〜65:35であることがより好ましく、45:55〜65:35であることがさらに好ましい。マット層に含まれる4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比を上記範囲内とすることにより、シランカップリング剤の重合度を所望の範囲内に制御することができる。これにより、ヘイズを上げずに外光の映りこみを防止することができる。
<マット剤>
マット剤としては、有機樹脂微粒子あるいは、無機微粒子が挙げられる。本発明においては、一次粒子径あるいは、その凝集体の体積平均粒子径が400nm以上のものをマット剤と定義する。マット剤は透光性粒子であることが好ましい。
マット剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、ポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメチルメタクリレート、架橋ポリメチルメタクリレート、スチレン/アクリル共重合体、メラミン、ベンゾグアナミン等があり、粒子が凝集した状態で使用してもよい。好ましくは、メラミン樹脂粒子、中空粒子、ポリスチレン樹脂粒子及びスチレン/アクリル共重合体樹脂粒子、ポリメチルメタクリレート、架橋ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂粒子の群から選ばれる少なくとも1種の粒子が使用され、粒子が一次粒子として存在しているものが表面粗さを制御する観点から好適に用いられる。
市販品としては、例えばMX−150、MX−180、MX−80H3WT(綜研化学社製)、Nippol UFN1008(日本ゼオン社製)等が挙げられる。
マット剤は、2種類以上の粒子径のものを混合して用いてもよい。特に、2種類以上の粒子のうち少なくとも2種類の間で、体積平均粒子径の差が1μmより大きくなると、粒子同士の凝集が減少する。これにより、粒子の分散性が良化し、膜の面の外観が良好になる。
また、マット剤は、2種類以上の素材の異なる粒子を同時に用いてもよい。例えば各々の粒子の屈折率を変えることにより、膜の面の外観を良化させたりすることができる。
マット剤の体積平均粒子径rは、0.4〜3.0μm以下が好ましく、0.7〜3.0μm以下がより好ましく、1.0〜3.0μm以下がさらに好ましい。
図1に示されているように、マット層11は、マット剤15を保持する。マット層11の厚さはマット剤15の体積平均粒子径rとの関係によって決められることが好ましく、厚さの範囲は0.4〜3.0μmであることが好ましい。
図1に示されているように、マット剤15の体積平均粒子径をrとし、マット層11の平均膜厚をtとした場合、t<rとなる。マット剤15の体積平均粒子径rがマット層11の平均膜厚tより大きいため、マット剤15がマット層11の表面を隆起させるように突出する。なお、突出とはマット層表面から必ずしもマット剤の表面がむき出しになっている必要はなく、平均膜厚よりも粒子部の高さ(膜厚)が大きいことを意味する。マット剤15の表面は、マット層11で覆われていることが好ましく、マット剤15の粒子径に沿って、マット層11の表面の凹凸が形成されることが好ましい。また、マット層11の表面の凸部は5個/mm2以上、好ましくは20個/mm2以上のマット剤15により構成されていることが好ましい。t<rとし、マット層11の表面に凹凸が形成されることにより、外光の映りこみを効果的に抑制することができる。
マット剤の体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)写真の投影面積(少なくとも100粒子以上に対して求める)の平均値から得られた円換算平均粒径を、球形換算して求めることができる。また、マット層11の平均膜厚tは、先ずマット剤成分のみを除く塗布液を作製し、塗膜を塗布乾燥させることで形成した類似フィルムにおいて、膜厚のばらつきなく測定できる程度の点数でSEMによる膜の断面写真を撮影し、各部での厚みを測定し、その値を平均することで求めることができる。また、マット剤を除く塗膜の処方が同等の場合には、簡便的には本塗膜の主要成分であるSiの量を蛍光X線(AXIOS製、PANALYTICAL)で測定し、あらかじめ評価しておいた上記類似フィルムのSEM膜厚と蛍光X線のSi測定値から、実際のマット剤を含むフィルムの蛍光X線のSi値より膜厚を比例算出することができる。
さらに、本発明では、マット剤の体積平均粒子径をrとし、マット層の平均膜厚をtとした場合、r/4≦t<rであることが好ましい。r/4≦t<rとすることにより、マット層11の表面に形成される凹部と凸部の落差を一定範囲内に抑えることができる。これにより、外光の映りこみ抑制に必要な凹凸を有しつつも、表面が滑らかとなり巻取り時の裏面等の傷がつきにくい。
なお、第1の実施形態におけるマット層の鉛筆硬度は、マット層自体に傷がつくことも防ぐため、F以上であることが好ましく、H以上であることがより好ましい。
マット層の表面の10点平均粗さをRzとした場合、特に限定はないがRz<1μmが好ましい。さらに、0.3≦Rz≦0.9であることが好ましく、0.3≦Rz≦0.8であることがさらに好ましい。Rzを上記範囲内とすることにより、外光の映りこみ抑制しつつ、近接する他のシートを傷付けたり、マット層自体に傷が付くことを防ぐことができる。
また、Rzのばらつきを示すσ(Rz)は、0.1未満であればよく、0.08未満であることが好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。さらに、σ(Rz)/Rzは0.12未満であればよく、0.08以下であることが好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。σ(Rz)やσ(Rz)/Rzを上記範囲内とすることにより、外光の映りこみ抑制しつつ、近接する他のシートを傷付けたり、マット層自体に傷が付くことを防ぐことができる。
<無機微粒子>
無機微粒子としては、例えば、導電性の金属微粒子や金属酸化物微粒子等があげられる。金属の具体例としては、アンチモン、セレン、チタン、タングステン、スズ、亜鉛、インジウム、ジルコニア等があり、金属酸化物の具体例としては、酸化アンチモン、酸化セレン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズ(ATO(アンチモンをドープした酸化スズ))、リンドープ酸化スズ、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、スズドープ酸化インジウム、シリカ等が挙げられる。中でもシランカップリング剤との架橋の観点からコロイダルシリカを用いることが好ましい。
コロイダルシリカは、二酸化ケイ素又はその水和物が水に分散したコロイドであり、コロイド粒子の平均粒子径は3nm〜300nmの範囲にある。コロイド粒子の平均粒子径は、4nm〜50nmの範囲にあることが好ましく、4nm〜40nmの範囲にあることがより好ましく、5nm〜35nmの範囲にあることが特に好ましい。
なお、コロイダルシリカは、マット層用塗布液中に添加される時点でのpHが2〜7の範囲に調整されていることがより好ましい。このpHが2〜7であると、2よりも小さいあるいは7よりも大きい場合に比べて、アルコキシシランの加水分解物であるシラノールの安定性がより良好で、このシラノールの脱水縮合反応が速く進行することによる塗布液の粘度上昇をより確実に抑制することができる。
無機微粒子は、マット層中に、マット剤を除く固形質量に対して20%以下含まれる。すなわち、無機微粒子の量は、4官能のアルコキシシランと一般式(1)の3官能または2官能のアルコキシシランの加水分解縮合物の100%に対して、20%以下の範囲であることが好ましい。無機微粒子は、マット層中に含まれなくてもよく、0%であってもよい。無機微粒子の含有量は、20%以下であればよく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。無機微粒子の含有率を上記範囲とする事により、塗布膜硬化時に形成されるマット剤縁部の表面の凹凸形状を広範囲に広げることができ、少ないマット剤量で表面の凹凸を形成できる。
<界面活性剤>
本発明のマット層は界面活性剤を含む。界面活性剤としては、公知のアニオン性、ノニオン性、カチオン性、フッ素系、シリコーン系の界面活性剤が挙げられる。界面活性剤については、例えば、「界面活性剤便覧」(西一郎、今井怡知一郎、笠井正蔵編、産業図書(株)、1960年発行)に記載されている。このうち、アニオン性界面活性剤および/またはカチオン性界面活性剤が好ましく用いられる。
アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸カリウム、ベヘニン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、POEラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム等のアルキルエーテルカルボン酸塩、N−ステアロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム塩等のN−アシル−L−グルタミン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸塩、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム等の高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、ステアリルリン酸ナトリウム等のアルキルリン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のアルキルエーテルリン酸塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼン、スルホン酸トリエタノールアミン、リニアドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩が挙げられる。
市販のアニオン性界面活性剤としては、例えば、ラピゾールA−90、ラピゾールA−80、ラピゾールBW−30、ラピゾールB−90、ラピゾールC−70(商品名:日本油脂(株)製)、NIKKOL OTP−100(商品名:日光ケミカル(株)製)、コハクールON、コラクールL−40、フォスファノール702(東邦化学(株)製)、ビューライトA−5000、ビューライトSSS、サンデッドBL(三洋化成工業(株)製)等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N、Nジメチル−3、5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムが挙げられる。上記のような界面活性剤を使用することで、塗膜の乾燥過程での粒子の凝集を抑制し、均一な表面凹凸を形成できる。
他にも市販のカチオン性界面活性剤として、例えばフタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
市販のノニオン性界面活性剤としては、例えば、ナロアクティーCL−95、HN−100(商品名:三洋化成工業(株)製)、リソレックスBW400(高級アルコール工業)、EMALEX ET−2020(日本エマルジョン株式会社)、ユニルーブ50MB−26、ノニオンIS−4(日油株式会社)等を挙げることができる。
<硬化剤>
マット層用塗布液は硬化剤を含んでもよく、硬化剤は水溶性であることが好ましい。硬化剤は、シラノールの脱水縮合を促してシロキサン結合の形成を促進させるものである。水溶性の硬化剤としては、水溶性の無機酸、有機酸、有機酸塩、無機酸塩、金属アルコキシド、金属錯体を用いることができる。
無機酸としては、ホウ酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸が好ましいものとして挙げられる。有機酸としては、酢酸、蟻酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸が好ましいものとして挙げられる。有機酸塩としては、酢酸アルミ、シュウ酸アルミ、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、酢酸ジルコニウム、シュウ酸ジルコニウムが好ましいものとして挙げられる。無機酸塩としては、塩化アルミ、硫酸アルミ、硝酸アルミ、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウムが好ましいものとして挙げられる。
金属アルコキシドとしては、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドが好ましいものとして挙げられる。金属錯体としては、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセテート、チタンアセチルアセトナート、チタンエチルアセトアセテートが好ましいものとして挙げられる。
以上の硬化剤の中でも、特に、ホウ酸、リン酸、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムアセチルアセトナートなど、ホウ素を含む化合物、リンを含む化合物、アルミニウムを含む化合物が、水溶性、水中での安定性の観点で好ましく、これらのうち少なくともいずれか1種類を硬化剤として用いるとよい。
市販品としては、例えばアルミキレートA(W)(川崎ファインケミカル(株)製)等が挙げられる。
硬化剤は、塗布液中に均一に混合、溶解することが好ましく、本発明におけるマット層用塗布液の溶剤としての水に溶解することが、樹脂フィルの透明性を確保する上で好ましい。水への溶解性が低い場合には、塗布液中に固体として存在するため、塗布乾燥後にも異物として残留し、場合によっては透明度が低いマット層となってしまうことがあるからである。
硬化剤の量は、4官能のアルコキシシランと一般式(1)で表す3官能または2官能のアルコキシシランとを含む全てのアルコキシシラン100%に対して0.1〜20%の範囲が好ましく、0.5〜10%の範囲がさらに好ましく、0.5〜8%の範囲が特に好ましい。
<帯電防止剤>
マット層の23℃、相対湿度65%における表面抵抗率は1.0×1012Ω/sq以下であることが好ましい。23℃、相対湿度65%における表面抵抗率を上記範囲内とすることにより、光学積層フィルムに帯電防止機能を付与することができ、積層フィルムの表面に異物が付着すること、印刷過程でロール接触による帯電により引き起こされるインクの飛散によるエラーを防ぐことができる。
このため、マット層の23℃、相対湿度65%における表面抵抗率は1.0×1012Ω/sq以下が好ましく、1.0×108Ω/sq〜1.0×1012Ω/sq以下がより好ましい。
電飾シートに帯電防止機能を付与するために、マット層用塗布液に、カチオン、アニオン、ベタインなどのイオン性の帯電防止剤を添加してもよいが、イオン性の帯電防止剤に代えて、又は加えて、導電性の酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモンなどの金属酸化物からなる微粒子を用いてもよい。また、マット層と基材層のあいだに中間層を設け、その中に導電性の酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモンなどの金属酸化物を用いることが好ましい。導電性の金属酸化物を使用することで、一般的に表面抵抗の上がりやすい低湿度領域でも低い抵抗値を維持することができる。
市販品としては、例えばFS−10D、SN−38F、SN−88F、SN−100F、TDL−S、TDL−1(いずれも、石原産業(株)製)等が挙げられる。
<その他の添加物>
電飾用シートの表面特性、特に摩擦係数を制御するために、マット層用塗布液には、ワックスを含ませてもよい。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、ポリエステル系ワックス、カルナバワックス、脂肪酸、脂肪酸アマイド、金属石鹸等を使用することができる。
また、マット層の硬化性成分として、例えばKAYARAD DPCA20(日本化薬製)等のアクリル系モノマー類や種々の多官能モノマーを用いてもよい。
これら成分の硬化においては、熱硬化や紫外線等の放射線による硬化方法を用いることができ、Irg184(BASF社製)等の市販の重合開始剤を添加してもよい。
(中間層)
図1(b)に示すように、マット層11には、支持体12に固定する目的で、マット層11と支持体12の間にさらに中間層11aを介在させてもよい。
中間層11aは、通常、バインダーと硬化剤と界面活性剤とからなる塗布液を、支持体12に他方面塗布して形成される。中間層11aに使用する素材は、マット剤15を支持体12に固定する目的で、適した素材を選択してもよい。また、硬化剤を使用せず、バインダー自体が自己架橋性をもつようにしてもよい。
中間層に使用するバインダーは、特に限定されることはないが、支持体との密着力の観点からポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体のうち少なくともひとつであることが好ましい。また、バインダーは、水溶性又は水分散性を持つものが環境への負荷が少ない点で特に好ましい。
ポリエステルとは主鎖にエステル結合を有するポリマーの総称であり、通常ポリカルボン酸とポリオールの反応で得られる。ポリカルボン酸としては例えばフマル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、スルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などがあり、ポリオールとしては例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどがある。ポリエステルおよびその原料については、例えば、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(滝山栄一郎著、日刊工業新聞社、昭和63年発行)において記載されており、この記載も本発明に適用することができる。
またポリエステルとしては、例えば、ポリヒドロキシブチレート(PHB)系、ポリカプロラクトン(PCL)系、ポリカプロラクトンブチレンサクシネート系、ポリブチレンサクシネート(PBS)系、ポリブチレンサクシネートアジペート(PBSA)系、ポリブチレンサクシネートカーボネート系、ポリエチレンテレフタレートサクシネート系、ポリブチレンアジペートテレフタレート系、ポリテトラメチレンアジペートテレフタレート系、ポリブチレンアジペートテレフタレート系、ポリエチレンサクシネート(PES)系、ポリグリコール酸(PGA)系、ポリ乳酸(PLA)系、脂肪族ポリエステルのカーボネート共重合体、脂肪族ポリエステルとポリアミドとの共重合体などが挙げられる。ポリエステルは、ファインテックスES650、ES2200(DIC(株)製)、バイロナールMD1245、MD1400、MD1480(東洋紡(株)製)、ペスレジンA−110、A−124GP、A−520、A−640(高松油脂(株)製)、プラスコートZ561、Z730、Z687、Z592(互応化学(株)製)の市販品としても入手可能である。
ポリウレタンは、主鎖にウレタン結合を有するポリマーの総称であり、通常ポリイソシアネートとポリオールの反応によって得られる。ポリイソシアネートとしては、TDI(トルエンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、NDI(ナフタレンジイソシアネート)、TODI(トリジンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)等がある。ポリオールとしてはエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール等がある。また、本発明のイソシアネートとしては、ポリイソシアネートとポリオールの反応によって得られたポリウレタンポリマーに鎖延長処理をして分子量を増大させたポリマーも使用することができる。以上に述べたポリイソシアネート、ポリオール、及び鎖延長処理については、例えば「ポリウレタンハンドブック」(岩田敬治編、日刊工業新聞社、昭和62年発行)において記載されている。ポリウレタンは、スーパーフレックス470、210、150HS、エラストロンH−3(第一工業製薬(株)製)、ハイドランAP−20、AP−40F、WLS−210(DIC(株)製)、タケラックW−5100、W−6061、オレスターUD−350(三井化学(株)製)の市販品としても入手可能である。
アクリル樹脂は、アクリル系、メタアクリル系のモノマーに代表されるような、炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーからなる重合体である。これらは、単独重合体あるいは共重合体いずれでも差し支えない。また、それら重合体と他のポリマー(例えばポリエステル、ポリウレタン等)との共重合体も含まれる。例えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体である。あるいは、ポリエステル溶液、またはポリエステル分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にポリウレタン溶液、ポリウレタン分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマーの混合物)も含まれる。同様にして他のポリマー溶液、または分散液中で炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーを重合して得られたポリマー(場合によってはポリマー混合物)も含まれる。また、接着性をより向上させるために、ヒドロキシル基、アミノ基を含有することも可能である。炭素−炭素二重結合を持つ重合性モノマーとしては、特に限定はしないが、特に代表的な化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸のような各種カルボキシル基含有モノマー類、およびそれらの塩;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、モノブチルヒドロキルフマレート、モノブチルヒドロキシイタコネートのような各種の水酸基含有モノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートのような各種の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドまたは(メタ)アクリロニトリル等のような種々の窒素含有化合物;スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエンのような各種スチレン誘導体、プロピオン酸ビニルのような各種のビニルエステル類;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のような種々の珪素含有重合性モノマー類;燐含有ビニル系モノマー類;塩化ビニル、塩化ビリデンのような各種のハロゲン化ビニル類;ブタジエンのような各種共役ジエン類が挙げられる。アクリル酸エステル共重合体であるジュリマーET−410(東亜合成化学(株)製)やEM−48D(ダイセル化学工業(株)製)が市販品として好ましく用いられる。
中間層には、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子を含ませることができる。金属酸化物粒子としては、一般の金属酸化物を使用することができ、例えば、ZnO、TiO2、SnO2、Al23、In23、MgO、BaO、MoO3、これらの複合酸化物、又はこれらの金属酸化物にさらに異種元素を少量含む金属酸化物等が挙げられる。このような金属酸化物のうち、SnO2、ZnO、TiO2、In23が好ましく、SnO2が特に好ましい。電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子の代わりに、ポリチオフェン系などπ電子共役系の導電性ポリマーを含有させてもよい。
中間層に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを加えることにより、中間層の表面抵抗が1012Ω/sq以下に調整される。これにより、積層フィルムは十分な帯電防止性を得ることができ、塵や埃を吸着するのを防止することができる。
中間層の屈折率を調整する目的で、中間層に金属酸化物からなる微粒子を含ませてもよい。金属酸化物としては、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブなどの屈折率が高いものが好ましい。屈折率が高いものほど、少量でも屈折率を変えることができるからである。金属酸化物の微粒子の粒径は、1〜50nmの範囲が好ましく、2〜40nmの範囲が特に好ましい。金属酸化物の微粒子の量は、目的とする屈折率に応じて決定すればよいが、透光性樹脂を100%としたときに微粒子が10〜90%の範囲となるように、中間層の中に含まれることが好ましく、30〜80%の範囲となるように含まれることが特に好ましい。なお、中間層は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有することが好ましい。
中間層は、0.05μm〜0.3μmの厚さを有することが好ましい。中間層の厚さを0.3μm以下とすることで、層の膜厚の微小変化により生じる干渉ムラを抑制することができる。また、中間層の厚さを0.05μm以上とすることで、易接着性を発現させることができる。また、中間層に部分的にマット剤を保持させてもよい。
図1(b)に示すように、マット層11に中間層11aが付設される場合においても、平均膜厚tは、マット層11の平均膜厚となる。マット剤15の体積平均粒子径rは、マット層11の平均膜厚tよりも大きくなる。
<支持体>
図1(a)に示されるように、支持体12は、マット層11の上に積層される。また、図1(b)に示されるように、支持体12とマット層11の間に中間層11aを設けてもよい。図1(a)および(b)に示されているように、支持体12とマット層11または中間層11aの界面は平坦である。
支持体は、高分子化合物を溶融製膜方法や溶液製膜方法によりフィルム形状にしたものである。支持体に用いる高分子化合物には透明な化合物が用いられる。支持体としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリアリレート類、ポリエーテルスルフォン、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステル系液晶ポリマー、トリアセチルセルロース、セルロース誘導体、ポリプロピレン、ポリアミド類、ポリイミド、ポリシクロオレフィン類等が挙げられる。
この中でも、PET、PEN、トリアセチルセルロース、セルロース誘導体がより好ましく、PET、PENが特に好ましい。
さらに、支持体には、二軸延伸高分子フィルムを用いることが好ましい。二軸延伸高分子フィルムは、高分子化合物が長尺のフィルム状にされたものを、長尺方向と幅方向との互いに直交する2方向に延伸することによって得ることができる。本発明では、フィルム状のPET、PENを二軸延伸したものが、弾性率、透明性の観点から支持体として特に好ましく用いられる。
また、支持体の一方面と他方面の少なくともいずれか一方がコロナ放電処理や真空グロー放電処理、火炎処理等の表面処理を施されたものを用いることが好ましい。支持体の一方面および/または他方面は、表面処理により親水化され、水性の各種塗布液の濡れ性を向上させることができる。さらに、カルボキシル基、ヒドロキシ基などの官能基を導入することができる。これにより、支持体の一方面と易接着層、あるいは支持体の他方面とマット層との密着力をより高めることができる。
支持体は50〜350μmの厚さを有することが好ましい。
支持体は、使用する材料により値は異なるが、1.40〜1.80の屈折率を有することが好ましい。この範囲であれば、基材としての優れた剛性を示すとともに、透明性に優れたシートを得ることができる。
(易接着層)
易接着層は、支持体のマット層が設けられている側の面と反対側の面に設けられる。易接着層は、支持体のインク組成物に対する接着性を向上させ、インク組成物との密着力を高めるために支持体の一方面であって、マット層11とは反対側の面に設けられる。易接着層は1層であってもよいし、2層以上の積層構造をとってもよい。なお、易接着層はインク受容層と呼ばれることもある。
易接着層は、通常、バインダーと硬化剤と界面活性剤とからなる塗布液を、支持体の一方面に塗布することにより形成される。易接着層に使用する素材には、インク組成物との密着力を高める目的で、それぞれに適した素材を選択することが好ましい。また、易接着層には、架橋剤、有機又は無機の微粒子を適宜含有させてもよい。
易接着層に用いられるバインダーは、特に限定されることはないが、密着力の観点からポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体、ポリオレフィン樹脂の少なくともひとつであることが好ましい。また、バインダーは、水溶性又は水分散性をもつものが環境への負荷が少ない点で特に好ましい。
ポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体については、例えば前述の中間層に使用するバインダーと同様のものが好適に用いられる。
ポリオレフィンは、エチレン、ブチレン、プロピレン等のアルケンを重合してなるポリマーであり、またかかる構造を有する共重合体でもよく、これらを総称してポリオレフィン樹脂と以下称する。このようなポリオレフィン樹脂は例えば以下のようなものが挙げられる。
・エチレン又はポリプロピレンと、アクリルモノマー又はメタクリルモノマーとからなる共重合体
・エチレン又はポリプロピレンと、カルボン酸(無水物を含む)とから成る共重合体
・エチレン又はポリプロピレンと、アクリルモノマー又はメタクリルモノマーと、カルボン酸(無水物を含む)とから成る共重合体
ポリオレフィン樹脂を構成するアクリルモノマー又はメタクリルモノマーの具体例として好ましくはメチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。
また、ポリオレフィン樹脂を構成するカルボン酸として好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、マレイン酸無水物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複数の種類を混合して用いてもよい。
ポリオレフィン樹脂は水系のポリマー分散物(いわゆるラテックス)の形態であってもよい。市販品の具体例としては、ボンダインHX−8210、HX−8290、TL−8030、LX−4110(以上、住友化学工業(株)製)、アローベースSA−1200、SB−1010、SE−1013N、SE−1200(以上、ユニチカ(株))、Nippol UFN1008(日本ゼオン社製)等がある。
易接着層は、架橋剤を含有していてもよい。易接着層に含有する架橋剤としては、オキサゾリン系化合物およびカルボジイミド系化合物の少なくともいずれかであることが好ましい。
[オキサゾリン系化合物]
オキサゾリン系化合物は、下記式(1)で示されるオキサゾリン基をもつ化合物である。
Figure 0006196450
オキサゾリン系化合物としては、オキサゾリン基を有する重合体、例えば、オキサゾリン基を有する重合性不飽和単量体を、必要に応じその他の重合性不飽和単量体と公知の方法(例えば溶液重合、乳化重合等)によって共重合させることにより得られる重合体を挙げることができる。オキサゾリン基を有する重合性不飽和単量体としては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン等をモノマー単位として含むものが挙げられる。なお、これらのうちの2種以上を併用してもよい。また、オキサゾリン系化合物は、例えば、エポクロスK−2020E、エポクロスK−2010E、エポクロスK−2020E、エポクロスK−2030E、エポクロスWS−300、エポクロスWS−500、エポクロスWS−700等の市販品(日本触媒(株)製)としても入手可能である。
[カルボジイミド系化合物]
カルボジイミド系化合物は、−N=C=N−で示される官能基をもつ化合物である。ポリカルボジイミドは、通常、有機ジイソシアネートの縮合反応により合成されるが、この合成に用いられる有機ジイソシアネートの有機基は特に限定されず、芳香族系、脂肪族系のいずれか、あるいはそれらの混合系も使用可能である。ただし、反応性の観点から脂肪族系が特に好ましい。合成の原料としては、有機イソシアネート、有機ジイソシアネート、有機トリイソシアネート等が使用される。有機イソシアネートの例としては、芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネート、及び、それらの混合物が使用可能である。
具体的には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート等が用いられ、また、有機モノイソシアネートとしては、イソホロンイソシアネート、フェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ナフチルイソシアネート等が使用される。また、カルボジイミド系化合物は、例えば、カルボジライトV−02−L2(日清紡(株)製)等の市販品としても入手可能である。
架橋剤は、バインダー(樹脂)成分に対して3質量%以上30質量%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは3質量%以上15質量%以下の範囲で添加することである。架橋剤を前記範囲で添加することで、支持体との接着力がより向上する。架橋剤は、バインダー(樹脂)成分に対して3質量%以上であると、インクのインク受容層への染み込みが良好となり、画像形成直後のインク接着性を高めやすい。架橋剤は、ポリマー(樹脂)成分に対して30質量%以下であると、インク受容層の架橋反応が進行し過ぎず、インク受容層の硬度が高くなり過ぎないため、サーモ処理後のインク接着性を高めやすい。なお、添加量が30質量%を超えると、コストもかかりすぎてしまう。
易接着層には、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子を含ませることができる。金属酸化物粒子としては、一般の金属酸化物を使用することができ、例えば、ZnO、TiO2、SnO2、Al23、In23、MgO、BaO、MoO3、これらの複合酸化物、又はこれらの金属酸化物にさらに異種元素を少量含む金属酸化物等が挙げられる。このような金属酸化物のうち、SnO2、ZnO、TiO2、In23が好ましく、SnO2が特に好ましい。電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子の代わりに、ポリチオフェン系などπ電子共役系の導電性ポリマーを含有させてもよい。
易接着層に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを加えることにより、易接着層の表面抵抗が1012Ω/sq以下に調整される。これにより、電飾用シートは十分な帯電防止性を得ることができ、塵や埃が吸着するのを防止することができる。
易接着層の屈折率を調整する目的で、易接着層には金属酸化物からなる微粒子を含ませてもよい。金属酸化物としては、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブなどの屈折率が高いものが好ましい。屈折率が高いものほど、少量でも屈折率を変えることができるからである。金属酸化物の微粒子の粒子径は、1nm〜50nmの範囲が好ましく、2nm〜40nmの範囲が特に好ましい。金属酸化物の微粒子の量は、目的とする屈折率に応じて決定すればよいが、易接着層を100%としたときに微粒子が10〜90%の範囲となるように、易接着層の中に含まれることが好ましく、30〜80%の範囲となるように含まれることが特に好ましい。
インク受容層として用いられる易接着層は、バインダー樹脂、架橋剤、金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのなどの他に、必要に応じて界面活性剤、滑り剤、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤、粒子、蒸留水等を含んでいてもよい。
滑り剤としては、脂肪族ワックス等が好適に用いられる。
脂肪族ワックスの具体例としては、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、パームワックス、ロジン変性ワックス、オウリキュリーワックス、サトウキビワックス、エスパルトワックス、バークワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン、鯨ロウ、イボタロウ、セラックワックス等の動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシンワックス等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックスを挙げることができる。この中でも、カルナバワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスが特に好ましい。これらは環境負荷の低減が可能であることおよび取扱のし易さから水分散体として用いることも好ましい。市販品としては例えばセロゾール524(中京油脂(株)製)などが挙げられる。
滑り剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
防腐剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、ソルビン酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。
易接着層の厚さは、易接着層を形成する塗布液の塗布量を調整することにより制御することができる。透明度が高く、優れた密着力を発現するためには、厚みは、0.01〜5μmの範囲で一定であることがより好ましい。厚みを0.01μm以上とすることにより、0.01μm未満である場合に比べて密着力をより確実に向上させることができる。厚みを5μm以下とすることにより、5μmよりも大きくする場合に比べて、より均一な厚みで易接着層を形成することができる。さらには、塗布液の使用量の増加を抑えて乾燥時間の長時間化を防止し、コストの増加を抑止することができる。より好ましい易接着層の厚さの範囲は、0.02μm〜3μmである。また、易接着層は前記厚み範囲において2層以上の層を重層してもよい。
中間層を設けるときのインク受容層の厚みは、0.1〜1μmであることが好ましく、0.2〜0.6μmであることがより好ましい。
(第1の実施形態の製造方法)
第1の実施形態の電飾用シートの製造方法は、シランカップリング剤、体積平均粒子径がrのマット剤および界面活性剤を含む塗布液を支持体上に塗布し、膜厚がtのマット層を形成する工程を含む。シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランを含み、4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は25:75〜85:15である。また、rとtの関係は、t<rである。さらに、塗布液中の無機微粒子の含有量が20%以下である。
支持体上に塗布する塗布液には、3官能または2官能のアルコキシシランの低分子量縮合した加水分解体が含まれることが好ましい。塗布液に3官能または2官能のアルコキシシランの低分子量縮合した加水分解体が含有されることにより、シランカップリング剤の重合度を所望の範囲内に制御することができる。これにより、ヘイズを上げずに外光の映りこみを防止することができる。
4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランの重縮合反応は、PH2−7の条件化、水中で3官能あるいは2官能のアルコキシシランを30℃以下の外温制御のもと加水分解させた後に、同外温条件で、4官能のアルコキシシランを加水分解させることで、大幅な抑制が可能となる。さらに、得られた反応液を低温保管することが好ましい。これにより、長期の液経時安定性が付与される。
塗布液に含まれる3官能または2官能のアルコキシシランの縮合体は、マット剤を除く固形質量に対して70%〜99%であることが好ましい。塗布液に含まれる縮合体の含有量を上記範囲内とすることにより、シランカップリング剤の重合度をより厳密に制御することができる。これにより、マット層に適度な柔軟性を付与しつつも、十分な硬度を与えることができる。また、優れた耐傷性を得ることができる。
マット層を形成する工程は、3官能または2官能のアルコキシシランの少なくとも一部を加水分解させた後に、4官能のアルコキシシランを加水分解させるステップを含む。3官能または2官能のアルコキシシランの加水分解の少なくとも一部は、4官能のアルコキシシランの加水分解よりも先に行われることが好ましく、3官能または2官能のアルコキシシランの加水分解物の少なくとも一部は、4官能のアルコキシシランの加水分解物が縮合される前に縮合されることが好ましい。
上述したような製造方法により得られた第1の実施形態の電飾用シートは、シランカップリング剤の重合度が所望の範囲内に制御されているため、ヘイズ値が低く、輝度が高い。また、マット層の表面の凹凸は、一定範囲内に抑えられているため、外光の映りこみ抑制に必要な凹凸を有しつつも、優れた耐傷性を有する。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、マット層が、粒径が0.4〜3μmのマット剤およびバインダーを含み、マット剤とバインダーとの屈折率差が0.1以下である以外は第1の実施形態と同様である。即ち、第2の実施形態の電飾用シートにおける支持体、中間層、および易接着層は、第1の実施形態と同様のものを用いることができ、好ましい範囲も同様である。
マット剤とバインダーとの屈折率差は、0.1以下であることが好ましく、0.08以下であることがより好ましく、0.05以下であることがさらに好ましい。このような屈折率差とすることで、ヘイズ値が過度に大きくならないようにすることができる。マット層のヘイズ値は、35%以下であればよく、3〜30%であることが好ましく、6〜30%であることがより好ましく、6〜20%であることがさらに好ましい。
(マット層)
第2の実施形態におけるマット層は、バインダーとマット剤とを有することが好ましい。バインダーは、光硬化型樹脂を用いることが好ましく、マット剤は、粒径が0.4〜3μmである以外は第1の実施形態で用いるマット剤と同様のものを用いることができ、好ましい範囲も同様である。また、第2の実施形態のマット層は、第1の実施形態と同様に、無機微粒子、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、その他の添加物を含んでいてもよい。また、特開2012−189978号公報に記載の添加剤を好ましく用いられる。
第2の実施形態で使用するマット剤の粒径としては、0.4〜3μmが好ましい。
光硬化型樹脂としては、飽和炭化水素鎖、又はポリエーテル鎖を主鎖として有する透光性ポリマーが用いられる。また、硬化後の主たるバインダーポリマーは架橋構造を有することが好ましい。硬化後に飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、下記に述べる第一群の化合物より選ばれるエチレン性不飽和モノマーから得られる重合体が好ましい。また、ポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーとしては、下記に述べる第二群の化合物より選ばれるエポキシ系モノマーの開環による重合体が好ましい。さらにこれらのモノマー類の混合物の重合体も考えられる。前記第一群の化合物の、飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、且つ架橋構造を有するバインダーポリマーとしては、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。得られるポリマーを高屈折率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。また、樹脂層に用いられる、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル{例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3-クロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート}、ビニルベンゼン及びその誘導体(例えば、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例えば、ジビニルスルホン)、(メタ)アクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミド)等が挙げられる。
マット層の23℃、相対湿度65%における表面抵抗率は1.0×1012Ω/sq以下が好ましく、1.0×108Ω/sq〜1.0×1012Ω/sq以下がより好ましい。
第2の実施形態におけるマット層の鉛筆硬度は、マット層自体に傷がつくことも防ぐため、F以上であることが好ましい。
マット層の厚さは、0.4〜3.0μmであることが好ましく、0.7〜3.0μmであることがより好ましく、0.8〜3.0μmであることがさらに好ましい。
マット層の平均膜厚tは、マット剤の体積平均粒子径rとの関係において、r/4≦t<rを満たすことが好ましく、r/3≦t<rを満たすことがより好ましく、r/2≦t<rを満たすことがさらに好ましい。マット剤の体積平均粒子径rがマット層の平均膜厚tより大きいので、マット剤がマット層の表面から突出する。ただし、全てのマット剤が突出することを意味するものでない。また、突出とは膜表面から必ずしも粒子の表面がむき出しになっている必要はなく、平均膜厚よりも粒子部の高さ(膜厚)が大きいことを意味する。マット層の平均膜厚tは膜厚のばらつきなく測定できる程度の点数でSEMによる膜の断面写真を撮影し、各部での厚みを測定し、その値を平均することで求めることができる。少なくとも、1550個/mm2以上、好ましくは3350個/mm2以上の凸部がマット剤により構成されていることが好ましい。
(第2の実施形態の製造方法)
第2の実施形態の電飾用シートの製造方法は、その製造方法に特に制限なく作製することが可能であり、例えば、マット剤およびバインダーを含む塗布液を支持体上に塗布し、紫外線などの放射線を照射してマット層を形成する工程を含む以外は、第1の実施態様と同様に製造することができる。
塗布は、例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、リバースコーター等により行なうことができる。
第1および第2の実施形態の電飾用シートは、マット層が視認側となるように設置されることが好ましい。即ち、電飾用シートの易接着層上にインク組成物により形成した画像層側に光源を設け、マット層側から視認する。このような態様とすることで、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制することが可能となる。
電飾用印刷物の製造方法:
本発明の電飾用印刷物の製造方法は、本発明の電飾用シート上に、インク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程と、吐出された前記インク組成物に放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明で使用するインク組成物は、公知のものであれば特に限定されないが、放射線硬化型インク組成物であることが好ましく、本発明のインクジェット用記録シートに吐出後、硬化させるために溶剤を含まない無溶剤系の放射線硬化型インク組成物であることが特に好ましい。
放射線とは、その照射によりインク組成物中において開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば、特に制限はなく、広くα線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。したがって、本発明では、紫外線硬化型のインク組成物が好ましい。
放射線硬化型インク組成物としては、例えば、特開2010−47015号公報、特開平5−214280号公報などの記載を参酌することができ、その内容は本願明細書に取り込まれる。
無溶剤型放射線硬化型インク組成物としては、例えば、特開2004−131725公報、特開2009−299057公報などの記載を参酌することができ、その内容は本願明細書に取り込まれる。
本発明の印刷物の製造方法は、上記工程を含むことにより、インクジェット用記録シート上において硬化したインク組成物により画像層が形成され、印刷物が形成される。
本発明で用いることのできるインクジェット記録装置としては、例えば、インク供給系、温度センサー、活性放射線源を含む装置が挙げられる。
インク供給系は、例えば、本発明のインク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、さらに好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
放射線硬化型インクのようなインクは、吐出されるインクを一定温度にすることが望ましいことから、インクジェット記録装置には、インク組成物温度の安定化手段を備えることが好ましい。一定温度にする部位はインクタンク(中間タンクがある場合は中間タンク)からノズル射出面までの配管系、部材の全てが対象となる。すなわち、インク供給タンクからインクジェットヘッド部分までは、断熱及び加温を行うことができる。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断もしくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
上記のインクジェット記録装置を用いて、インク組成物の吐出はインク組成物を好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃に加熱して、インク組成物の粘度を、好ましくは3〜15mPa・s、より好ましくは3〜13mPa・sに下げた後に行うことが好ましい。特に、本発明では、インク組成物として、25℃におけるインク粘度が50mPa・s以下であるものを用いると、良好に吐出が行えるので好ましい。この方法を用いることにより、高い吐出安定性を実現することができる。
放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インク組成物の粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインク組成物の温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インク組成物の温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、さらに好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
また、インクジェット記録装置を用いたインクジェット記録装置は、ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムを用いることが好ましい。ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムとは、インクジェット記録装置からインク組成物を吐出したとほぼ同時に放射線を照射させて、吐出されたインク組成物を硬化させるシステムであり、短時間で大型の印刷物を作製することが可能となる。
次に、吐出されたインク組成物に放射線を照射して、前記インク組成物を硬化する工程について説明する。
本発明のインクジェット用記録シート上に吐出されたインク組成物は、放射線を照射することによって硬化する。これは、インク組成物に含まれるラジカル重合開始剤が放射線の照射により分解して、ラジカルを発生し、そのラジカルによってラジカル重合性化合物の重合反応が、生起、促進されるためである。このとき、インク組成物においてラジカル重合開始剤と共に増感剤が存在すると、系中の増感剤が放射線を吸収して励起状態となり、ラジカル重合開始剤と接触することによってラジカル重合開始剤の分解を促進させ、より高感度の硬化反応を達成させることができる。
ここで、使用される放射線のピーク波長は、増感剤の吸収特性にもよるが、例えば、200〜600nmであることが好ましく、300〜450nmであることがより好ましく、350〜420nmであることがさらに好ましい。
また、インク組成物は、低出力の放射線であっても十分な感度を有するものである。したがって、露光面照度が、好ましくは10〜4,000mW/cm2、より好ましくは20〜2,500mW/cm2で硬化させることが適当である。
放射線源としては、水銀ランプやガス・固体レーザー等が主に利用されており、紫外線光硬化型インクジェット記録用インクの硬化に使用される光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプが広く知られている。しかしながら、現在環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、LED(UV−LED),LD(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、光硬化型インクジェット記録用光源として期待されている。
また、発光ダイオード(LED)及びレーザーダイオード(LD)を放射線源として用いることが可能である。特に、紫外線源を要する場合、紫外LED及び紫外LDを使用することができる。例えば、日亜化学(株)は、主放出スペクトルが365nmと420nmとの間の波長を有する紫色LEDを上市している。さらに一層短い波長が必要とされる場合、米国特許番号第6,084,250号明細書は、300nmと370nmとの間に中心付けされた放射線を放出し得るLEDを開示している。また、他の紫外LEDも、入手可能であり、異なる紫外線帯域の放射を照射することができる。本発明で特に好ましい放射線源はUV−LEDであり、特に好ましくは350〜420nmにピーク波長を有するUV−LEDである。
なお、LEDの被記録媒体上での最高照度は10〜2,000mW/cm2であることが好ましく、20〜1,000mW/cm2であることがより好ましく、50〜800mW/cm2であることが特に好ましい。
インク組成物は、このような放射線に、好ましくは0.01〜120秒、より好ましくは0.1〜90秒照射されることが適当である。
放射線の照射条件並びに基本的な照射方法は、特開昭60−132767号公報に開示されている。具体的には、インクの吐出装置を含むヘッドユニットの両側に光源を設け、いわゆるシャトル方式でヘッドユニットと光源を走査することによって行われる。放射線の照射は、インク着弾後、一定時間(好ましくは0.01〜0.5秒、より好ましくは0.01〜0.3秒、さらに好ましくは0.01〜0.15秒)をおいて行われることになる。このようにインク着弾から照射までの時間を極短時間に制御することにより、被記録媒体に着弾したインクが硬化前に滲むことを防止するこが可能となる。また、多孔質な被記録媒体に対しても光源の届かない深部までインクが浸透する前に露光することができるため、未反応モノマーの残留を抑えることができるので好ましい。
さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化を完了させてもよい。国際公開第99/54415号パンフレットでは、照射方法として、光ファイバーを用いた方法やコリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へUV光を照射する方法が開示されており、このような硬化方法もまた、本発明の製造方法に適用することができる。
インクジェット記録装置を用いたインクジェット記録装置は、ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムを用いることが好ましく、ワイドフォーマットUVインクジェットプリンターシステムを用いることが好ましい。ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムとは、インクジェット記録装置からインク組成物を吐出したとほぼ同時に放射線を照射させて、吐出されたインク組成物を硬化させるシステムであり、短時間で大型の印刷物を作製することが可能となる。ワイドフォーマットプリンターは、一般的には24インチ(61cm)幅以上の印字が可能なプリンターとして定義されている。44インチ(111.7cm)〜64インチ(162.5cm)幅のプリンターが主流であるが、最大で197インチ(500cm)幅まで印字できるものもある。
ワイドフォーマットUVインクジェットプリンターシステムとしては、LuxelJet UV360GTW/XTWおよびUV550GTW/XTWシリーズ、Acuity LED 1600(いずれも富士フイルム株式会社製)、inca SP320/SP320e/SP320S/SP320W(Inca Digital Printers Limited製)などを用いることができる。
本発明の印刷物の製造方法には、インク組成物を含むインクセットを好適に使用することができる。例えば、イエロー色のインク組成物に、シアン色のインク組成物、マゼンタ色のインク組成物、ブラック色の組成物を組み合わせてインクセットとして使用することが例示できる。インク組成物を使用してフルカラー画像を得るためには、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックよりなる4色の濃色インク組成物を組み合わせたインクセットであることが好ましい。また、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイトよりなる5色の濃色インク組成物群と、ライトシアン、ライトマゼンタのインク組成物群と、を組み合わせたインクセットであることがさらに好ましい。なお、「濃色インク組成物」とは、顔料の含有量がインク組成物全体の1重量%を超えているインク組成物を意味する。
なお、本発明の印刷物の製造方法にてカラー画像を得るためには、各色のインク組成物(インクセット)を用い、明度の低い色から順に重ねていくことが好ましい。具体的には、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのインク組成物からなるインクセットを使用する場合には、イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で本発明のインクジェット用記録シート上に付与することが好ましい。さらに、ライトシアン、ライトマゼンタ色のインク組成物群と、シアン、マゼンタ、ブラック、ホワイト、イエローの濃色インク組成物群と、の計7色が少なくとも含まれるインクセットを使用する場合には、その場合には、ホワイト→ライトシアン→ライトマゼンタ→イエロー→シアン→マゼンタ→ブラックの順で本発明のインクジェット用記録シート上に付与することが好ましい。
このように、明度の低いインクから順に重ねることにより、下部のインクまで照射線が到達しやすくなり、良好な硬化感度、残留モノマーの低減、密着性の向上が期待できる。また、照射は、全色を吐出してまとめて露光することが可能だが、1色毎に露光するほうが、硬化促進の観点で好ましい。
電飾用印刷物:
本発明の電飾用印刷物は、本発明の電飾用印刷物の製造方法によって記録されたことを特徴とする。本発明の電飾用印刷物は、マット層が視認側となるように設置されることが好ましい。即ち、電飾用シートの易接着層上に形成された画像層側に光源を設け、マット層側から視認する。このような態様とすることで、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制することが可能となる。
画像層の厚みは、1〜800μmが好ましく、100〜800μmがより好ましく、500〜750μmがさらに好ましい。
印刷物の幅は、特に制限はないがワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムで記録されることが好ましく、0.3〜5mが好ましく、0.5〜4mがより好ましく、1〜3mが特に好ましい。なお、本発明の電飾用シートおよび電飾看板の好ましい幅も、上述の本発明の印刷物の好ましい幅と同様である。
本発明の電飾用印刷物を電飾用印刷物として用いる場合、本発明の電飾用印刷物は、画像層やインク受容層の反対側が視認側となるように設置されることが好ましい。即ち、本発明のインクジェット用記録シートのインク受容層上に形成された画像層側に光源を設け、本発明の印刷物を前記支持体側から視認することが好ましい。
印刷面とは反対側の支持体上には、各種機能層を付与することが出来る。例えば、WO09/001629に記載されている耐傷性層や特開平5−186534に記載されている帯電防止性能付きハードコート層、特開平1−46701に記載されている防眩層、特開2001−330708に記載されている反射防止層、さらには特開2011−146659に記載されている耐候性層等が挙げられる。また耐傷性や防眩性等を有する各種フィルムをラミネートすることもできる。印刷面の反対側に上記各種機能層を付与することにより、本発明の印刷物を支持体側から視認する際に特に好ましい形態とすることができる。
電飾看板:
本発明の電飾看板は、光源と、電飾用印刷物とを有し、電飾用印刷物は、透明性、耐候の優れた2種類のアクリル樹脂などの間に配置されることが好ましい。
電飾用印刷物は、視認側がマット層となるように配置、即ち光源側が易接着層となるように配置することが好ましい。
光源は、特に限定されず、例えば電球、蛍光灯、発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネッセンスパネル(ELP)、1本又は複数の冷陰極管(CCFL)、熱陰極蛍光灯(HCFL)等いずれも用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
なお、実施例5〜9は参考例である。
(実施例1:電飾用シートの作製)
[支持体の作製]
Ti化合物を触媒として重縮合した固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒータ温度が280〜300℃設定温度の押し出し機内で溶解させた。溶解させたPET樹脂をダイ部より静電印加されたチルロール上に吐出させ、非結晶ベースを得た。得られた非結晶ベースをベース走行方向に3.1倍に延伸後、幅方向に3.8倍延伸し、厚さ250μmのPET支持体を得た。
[易接着層の作製]
PET支持体に対し、730J/m2 の条件でコロナ放電処理を行った後、下記の塗布液Aをバーコート法によりコロナ処理面側に塗布した。そして、これを145℃で1分乾燥して、PET支持体の片面に第1接着層を設け、さらに、第1接着層の面に288J/m2 の条件でコロナ放電処理を行った。第1接着層の上に、下記の塗布液Bをバーコート法により塗布し、これを145℃で1分乾燥し、第1接着層の上に第2接着層が形成された易接着層フィルムを作製した。
(塗布液A)
塗布液Aの組成は以下の通りである。
アクリル酸エステル共重合体 63.4質量部
(東亜合成化学(株)製 ジュリマーET−410 固形分30%)
ポリオレフィン 95.1質量部
(ユニチカ(株)製 アローベースSE−1013N 固形分20質量%)
架橋剤(カルボジイミド系化合物) 31.5質量部
(日清紡(株)製 カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
界面活性剤A 16.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 6.9質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
ポリスチレンラテックス水分散液 1.2質量部
(日本ゼオン Nippol UFN1008)
防腐剤 0.8質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Aの全体が1000質量部になるように量を調節した)
(塗布液B)
塗布液Bの組成は次の通りである。
ポリエステルの水分散液 77.6質量部
(互応化学(株)製、プラスコートZ592 固形分25%)
ポリウレタン樹脂 51.1質量部
(第一工業製薬(株)製 スーパーフレックス150HS 固形分38%)
架橋剤(オキサゾリン化合物) 15.3質量部
(日本触媒(株)製 エポクロスK−2020E 固形分40%)
界面活性剤A 29.7質量部
(三洋化成工業(株)製 ナロアクティーCL−95の1%水溶液)
界面活性剤B 12.3質量部
(日本油脂(株)製 ラピゾールB−90の1%水溶液)
滑り剤 1.8質量部
(中京油脂(株)製 カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
防腐剤 0.7質量部
(大東化学(株)製、1,2−ベンゾチアゾリン−3−オン、固形分 3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Bの全体が1000質量部になるように量を調節した)
[中間層の作製]
支持体の一方の面に易接着層を形成した後、その他方の面に310J/m2 の条件でコロナ放電処理を行った後、下記組成からなる中間層用塗布液をバーコート法により塗布した。塗布量を8.4cm3/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、易接着層が形成された面とは反対側に、平均膜厚約0.1μmの中間層を形成した。
[中間層用塗布液]
自己架橋型ポリウレタン樹脂バインダー 31.5質量部
(三井化学(株)製、タケラックWS−5100、固形分30%)
二酸化スズ−アンチモン複合針状金属酸化物水分散物 43.7質量部
(石原産業(株)製、FS−10D、固形分20%)
界面活性剤C 2.1質量部
(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤A 21.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティー CL−95の1%水溶液、ノニオン性)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Bの全体が1000質量部になるように量を調節した)
[マット層]
引き続き下記組成からなるマット層用塗布液を、バーコート法により中間層上に200J/m2 の条件でコロナ放電処理を行った後塗布した。塗布量を13.8cm3/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.85μmのマット層を形成した。
[マット層用塗布液]
酢酸水溶液 402.0質量部
(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン 110.0質量部
(信越化学工業(株)製、KBE−403)
テトラエトキシシラン 127.6質量部
(信越化学工業(株)製、KBE−04)
硬化剤 1.3質量部
(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 14.7質量部
(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤A 40.9質量部
(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL−95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX−150 平均粒子径1.5μm) 9.2質量部
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX−80H3WT 平均粒子径0.8μm) 9.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子の水分散体 6.9質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20% 平均粒子径1.9μm)
蒸留水 α 質量部
(α;塗布液Bの全体が1000質量部になるように量を調節した)
マット層用塗布液は、以下の方法で調液した。
25℃の恒温槽内で酢酸水溶液を激しく攪拌しながら、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランを、この酢酸水溶液中に3分間かけて滴下した。1時間攪拌したのち30℃の恒温槽にて引き続き、テトラエトキシシシランを、酢酸水溶液中に強く攪拌しながら5分かけて添加し、その後2時間攪拌を続けた。さらに1時間かけて10℃へ冷却を行った。このようにして得られた水溶液を水溶液Xとする。
また、硬化剤、界面活性剤、蒸留水、及び樹脂微粒子を添加し、5分間超音波分散を行った。このように得られた粒子分散液を水溶液Yとする。水溶液Xに水溶液Y、界面活性剤、蒸留水を順次添加したのち10℃へ冷却した。
(実施例2〜8)
マット層用塗布液および中間層塗布液の組成を一部変え、実施例1と同様の方法により中間層上に塗布し電飾用シートにしたものを実施例2〜9とした。
実施例1〜8の層用塗布液の組成は下記の表1のとおりとした。
Figure 0006196450
(実施例9)
以下のようにマット層を作製した以外は実施例1と同様にして電飾用シートを作製した。
[マット層の作製]
下記組成からなるマット層用塗布液を、バーコート法により中間層上に塗布した。塗布量を3.5cm3/m2とし、60℃で1分乾燥を行った後に、塗布面側からUV光(ウシオ電機(株)製メタルハライドランプUVL−1500M2)を2000mJ/cm2の条件で照射し、樹脂を硬化させた。これにより、平均膜厚約0.8μmのマット層を形成した。
[マット層用塗布液]
MEK(メチルエチルケトン) 669.7質量部
多官能アクリルモノマー 314.5質量部
(日本化薬製 KAYARAD DPCA20)
アクリル樹脂微粒子 6.1質量部
(綜研化学社製、MX−180 平均粒子径1.8μm)
紫外線硬化樹脂 9.7質量部
(チバスペシャルティケミカルズ製 Irg184)
(比較例1〜6)
マット層用塗布液および中間層塗布液の組成を一部変え、実施例1と同様の方法により中間層上に塗布したものを比較例1〜6とした。マット層用塗布液の組成は下記の表2のとおりとした。
Figure 0006196450
(比較例7〜9)
きもと社製の市販の電飾用シート「ビューフルUV TP−188」を比較例7の電飾用シート、きもと社製の市販の電飾用シート「ビューフルUV MT−188」を比較例8の電飾用シート、きもと社製の市販の電飾用シート「ビューフルUV NH−308」を比較例9の電飾用シートとして用いた。
(評価)
実施例1〜9、比較例1〜9の電飾用シートを用いて、以下の各項目を評価した。結果を表3に示す。
[ヘイズ値]
電飾用シートの形態において、ヘイズメーター(NDH−5000、日本電色工業(株))を用い、JIS−K−7105に準じて、ヘイズを測定した。
[平均膜厚]
膜厚のばらつきなく測定できる程度の点数でSEMによる膜の断面写真を撮影し、各部で厚みを測定し、その値を平均することで求めた。
[10点平均粗さ]
10点平均粗さ(Rz)は、触針式表面粗さ計「ハンディサーフ E−35B」{(東京精密社製}を用いて、JIS B−0601(1994)にしたがい設定し、該表面粗さ計より導出される値を採用した。
[鉛筆硬度]
JIS(K−5600−5−4)に準拠してマット層塗布面側に対して実施した。
[透過像鮮明度の評価法]
写像性測定器ICM−1DP(スガ試験器社製)を使用し、JIS(K−7105)に準拠して実施した。マット層塗布面側から光を入射させる形で測定した。
[表面抵抗率の測定法]
各実施例および各比較例で得られた電飾用シートの表面抵抗SR(Ω/sq)を、JIS−K−6911−1995の抵抗率に記載されている方法に基づいて測定した。この表面抵抗SR(Ω/sq)の測定は、各プリズムシート用積層フィルムを23℃、相対湿度65%の雰囲気下で3時間放置して調湿した後、レジスティビティチャンバー(12702A エーディーイー社製)および、デジタル超高抵抗/微少電流計(8340A、エーディーイー社製)を用い同雰囲気下で行われた。
[電飾用印刷物の作製]
インクとして、無溶剤型放射線硬化型インク(FUJIFILM Speciality Ink System Limited 製、製品番号 UVIJET KO 021 White、UVIJET KO 004 Black、UVIJET KO 215 Cyan 、UVIJET KO 867 Magenta、UVIJET KO 052 Yellow)を用いた。
印刷機として、「ワイドフォーマットUVインクジェットプレスLuxelJet UV550GTW、富士フイルム製」を使用し、(波長 :365nm〜405nm、印画スピード22m2/hr)でカラー画像を2回印刷することで、約2m巾x1.5mサイズの印刷物(電飾用シート)を得た。乾燥後の画像層の厚みは、500〜720μmであった。
[外光映りこみの評価]
上記の方法にて画像を出力した電飾用シートを、評価台の上で、30°方向の角度から天井の蛍光灯がシートに映るような場所に設置し、蛍光灯の写りこみに関しで以下のA〜Eで目視判定した。
A〜Cを性能許容と判断した。
A 蛍光灯像の輪郭がみえない
B 蛍光灯像の輪郭がほぼみえない
C 蛍光灯像の輪郭が若干みえるが、印画像ははっきり視認できる
D 蛍光灯像の輪郭がかなり見え、印画像がはっきり見えない
E 蛍光灯像の輪郭が映りこみ、印画像がわからない
[印画像鮮明度の評価]
上記画像を出力した電飾用シートを、評価台の上に置き天井灯を輪郭の映らない拡散光源として印画像の鮮明度を以下のA〜Eで目視判定した。
A〜Bを性能許容と判断した。
A 印画像の色がはっきりみえる
B 印画像中の黒色部がわずかに白味がかる
C 印画像中の各色がわずかに白味がかる
D 印画像の黒部の白味が強くみえる
E 印画像の全体が白くなりコントラストがさがる
Figure 0006196450
上記表3から、2mm間隔のくし歯における写像性の透過値と60度反射の写像性値との関係が所定の式を満たす実施例1〜9は、印画像の鮮明度を落とさずに外光の映りこみを抑制していることがわかった。一方、上記所定の式を満たさない比較例1〜9は、印画像の鮮明度および外光の映りこみのいずれかが実施例1〜9よりも劣り、印画像の鮮明度と外光の映りこみの抑制とを両立できないことがわかった。
[電飾看板の作製]
内寸1100mm(縦)×1300mm(横)×120mm(奥行)の箱体内に20W蛍光灯を6本平行に配置したものを用い、光源側から順に厚み2mmの乳白色アクリル板、上記の方法にて作製および評価を行った後の電飾用印刷物、厚み2mmの無色透明アクリル板となるように配置し電飾看板を作製した。なお、電飾用印刷物の向きは、マット層側が無色透明アクリル板側に向くように配置した。
10、20 電飾用シート
11 マット層
11a 中間層
12 支持体
13 易接着層
15 マット剤
101 検出器
102 光
103 電飾用シートの法線

Claims (17)

  1. 支持体と、前記支持体の一方の面に配置されたマット層と、前記支持体の他方の面に配置された易接着層とを有し、
    ヘイズ値が3〜35%であり、
    前記マット層がケイ素含有樹脂、マット剤および界面活性剤を含み、
    前記ケイ素含有樹脂はシランカップリング剤を縮合した縮合体を含み、
    前記シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランと3官能または2官能のアルコキシシランとを含み、
    前記4官能のアルコキシシランと前記3官能または2官能のアルコキシシランのモル比は25:75〜6535であり、
    前記マット剤の体積平均粒子径をrとし、前記マット層の平均膜厚をtとした場合、t<rであり、
    前記マット層の無機微粒子の含有率が0%であり、
    前記マット層の厚さが0.7〜0.85μmであり、
    2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)が35.9〜57.3%であり、
    光の進行方向とシートの法線とのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が9.5〜14%であり、
    2mm間隔のくし歯における写像性の透過値(%)、および光の進行方向とシートの法線とのなす角を60度としたときの2mm間隔のくし歯における60度反射の写像性値(%)が以下の関係式を満たすことを特徴とする電飾用シート。
    写像性の透過値(%)/60度反射の写像性値(%)≧
  2. 前記シランカップリング剤は4官能のアルコキシシランおよび3官能のアルコキシシランを含み、前記4官能のアルコキシシランと前記3官能のアルコキシシランのモル比が25:75〜6535である請求項1に記載の電飾用シート。
  3. 前記3官能のアルコキシシランがエポキシ基を有するアルコキシシランである請求項1または2に記載の電飾用シート。
  4. 前記3官能のアルコキシシランが3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランである請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート。
  5. 前記マット層が、粒径が0.4〜3μmのマット剤およびバインダーを含み、前記マット剤と前記バインダーとの屈折率差が0.1以下である請求項1に記載の電飾用シート。
  6. 前記支持体と前記マット層の間に中間層をさらに有する請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート。
  7. 前記マット層の鉛筆硬度が、F以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート。
  8. 前記マット層の23℃、相対湿度65%における表面抵抗率が、1.0×1012Ω/sq以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート。
  9. 前記マット層が視認側となるように設置する請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シート上に、インク組成物をインクジェット記録装置により吐出する工程と、吐出されたインク組成物に放射線を照射して、前記インク組成物を硬化させる工程と、を含む電飾用印刷物の製造方法。
  11. 前記インク組成物が、放射線硬化型インク組成物である、請求項10に記載の電飾用印刷物の製造方法。
  12. 前記インク組成物が、無溶剤系の放射線硬化型インク組成物である、請求項11に記載の電飾用印刷物の製造方法。
  13. 前記インクジェット記録装置が、ワイドフォーマットインクジェットプリンターシステムである、請求項1012のいずれか1項に記載の電飾用印刷物の製造方法。
  14. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シートと、
    前記電飾用シートの前記易接着層上に形成された画像層とを有し、
    前記画像層が、硬化したインク組成物である電飾用印刷物。
  15. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シートにおけるマット層が視認側となるように設置する請求項14に記載の電飾用印刷物。
  16. 請求項14または15に記載の電飾用印刷物と、光源とを有する電飾看板。
  17. 請求項1〜のいずれか1項に記載の電飾用シートにおけるマット層が視認側となるように設置する請求項16に記載の電飾看板。
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