JP5688847B2 - 光学積層フィルム、及び表示装置 - Google Patents

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本発明は光学積層フィルム、及び表示装置、特に、液晶ディスプレイのバックライトユニットの部材として好適に用いられる光学積層フィルム、及び表示装置に関する。
プリズムシート、レンズシート、拡散シートなどの光学積層フィルムは、フラットパネルディスプレイ(TV、モニター等)のバックライトユニットの構成部材として、広く用いられている。光学積層フィルムは、支持体、入射光を所定の方向に屈折するプリズムシートやレンズシート、入射光を多様に屈折させて拡散する拡散シート等の多数のシートを備えている。特許文献1は、レンズシート上に上部拡散シートを配置する光学積層フィルムを開示する。
近年、部品点数を減らし、コスト削減を目的として、プリズムシート上に上部拡散シートを配置しない光学積層フィルムが検討されている。
例えば、特許文献2は、支持体と、支持体の一方面に配置されたプリズムシートと、支持体の他方面に配置された粒子を含有する樹脂層と、を備える光学積層フィルムを開示する。特許文献2は、ヘイズ値を20%以上60%以下とすることにより、ひっかき傷、白い斑点及びシミ等を隠す。特許文献3は粒子による凸高さを制御することにより傷つき、及び輝度ムラを解消する。
特開2009−175646号公報 特表2001−524225号公報 特開2002−243920号公報
特許文献2に記載された光学積層フィルムは上部拡散シートを備えていないので、部品点数及びコスト削減の点で有利である。しかしながら、フラットパネルディスプレイに使用されるバックライトユニットにおいて、最上層にプリズムシートが存在する光学積層フィルムを使用すると、プリズムシートの斜め方向から見たとき、虹色のムラ(虹ムラ)が出現するという問題があることが分かった。
この虹ムラは、従来から多く考えられている膜積層による干渉により生じるムラとは異なり、プリズムシートの樹脂自体のもつ屈折率の波長分散が原因となっている。しかも、屈折率の波長分散をなくしたプリズム用の樹脂を得ることは困難であるため、虹ムラは本質的な問題となる。
発明者らは、鋭意検討した結果、虹ムラをなくしかつ安定した製造を行うためには、粒子の体積平均粒子径、粒子の添加量、粒子径と平均膜厚の関係が所定の関係を満たすことで、これらの問題を解決できることを見出した。
本発明は、虹ムラをなくしかつ安定した製造を行うことができる光学積層フィルム、及び表示装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による光学積層フィルムは、支持体と、前記支持体の一方の面に設けられた易接着層と、前記支持体の他方の面に設けられた透光性樹脂からなる透明層を備え、前記透明層は、透光性粒子を含み、前記透光性粒子の体積平均粒子径rが、0.4μm≦ r ≦ 3.0μmを満たし、かつ前記透光性粒子の総和Sが、30mg/m≦ S ≦ 500mg/mを満たし、かつ前記透明層の平均膜厚tが、r/4 ≦ t < rを満たす。
本発明者らは、透光性粒子の体積平均粒子径rが、0.4μm ≦ r ≦ 3.0μmを満たし、かつ透光性粒子の総和Sが、30mg/m≦ S ≦ 500mg/mを満たし、かつ透明層の平均膜厚tが、r/4≦ t < rを満たすとき、虹ムラを防止できることを見出し、本発明に至った。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、ヘイズ値が20%以上60%以下である。
へイズが20%未満の場合、虹ムラ改善が難しく、ヘイズが60%より大きい場合、バックライトに組み立てた際の輝度が下がる可能性が高い。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、前記透明層が、前記支持体側から第1の透明層、及び第2の透明層の2層からなる。第2の透明層を粒子の保持層として、第1の透明層を第2の透明層と支持体との易接着層として機能させることができる。透明層を2層で構成することにより、透明層に求められる粒子の保持性と支持体との接着性を達成することができる。また、支持体に接触する第1の透明層の易接着性を改善するため、2層に分けたり、第1の透明層内に粒子の一部を保持させたりしても良い。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、前記透明層は、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを含み、前記透明層の表面抵抗が1012Ω/□以下である。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、前記易接着層は、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを含み、前記易接着層の表面抵抗が1012Ω/□以下である。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、前記易接着層上にレンズ層をさらに備える。
本発明の他の態様による光学積層フィルムは、好ましくは、前記透明層の10点平均粗さRzが、0.5μm≦Rz≦1.0μmを満たす。
本発明の一態様による表示装置は、前記光学積層フィルムのいずれかを搭載する。
本発明の光学積層シートによれば、虹ムラをなくしかつ安定した製造を行うことが可能となる。
第1の実施形態に係る光学積層フィルムの断面図。 第2の実施形態に係る光学積層フィルムの断面図。 表示装置の分解構成図。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施の形態により説明されるが、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
図1は第1の実施形態に係る光学積層フィルムの断面図である。光学積層フィルム10は、支持体11と、支持体11の一方面に設けられた易接着層12と、支持体11の他方の面に設けられた第1の透明層13と、第1の透明層13に隣接して設けられた第2の透明層14と、第2の透明層14に配置された透光性粒子15を備える。
発明者らが虹ムラ防止を鋭意検討した結果、透光性粒子の体積平均粒子径r、透光性粒子の添加量、透光性粒子の体積平均粒子径rと透明層の平均膜厚tが所定の関係を満たすことで、これらの問題を解決できることを見出した。
透光性粒子15の体積平均粒子径rが、0.4μm ≦ r ≦ 3.0μmを満たす。透光性粒子15の体積平均粒子径rが上述の範囲を満たせばよく、透光性粒子15が異なる粒子径を有する場合でも良い。さらに粒子径の異なる粒子同士が別種の素材であっても良い。透光性粒子15の体積平均粒子径rは、好ましくは0.7μm≦ r ≦ 3.0μm、さらに好ましくは1.0μm≦ r ≦ 3.0μmが良い。透光性粒子15の総和Sが、30mg/m≦ S ≦ 500mg/mを満たす。好ましくは30mg/m≦ S ≦ 400mg/m、さらに好ましくは30mg/m ≦ S ≦ 300mg/m、最も好ましくは70mg/m≦ S ≦ 300mg/mである。透光性粒子15の総和Sは、例えば、光学顕微鏡で撮影し、単位面積範囲内(ばらつきなく測定できる範囲、例えば1cm)で、それぞれの粒子の粒子径、及び個数を数え、それぞれの粒子の種類ごとの比重から重量に変換しその総和を求め、1mあたりの重量に換算することで求めることができる。また、SEMによる表面観察、断面観察を併せて行い粒子径を測定することも可能である。
透明層16の平均膜厚tは、透光性粒子15の体積平均粒子径rとの関係において、r/4≦ t < rを満たす。好ましくは、r/3 ≦ t < r、さらに好ましくはr/2 ≦ t < rである。透光性粒子15の体積平均粒子径rが透明層16の平均膜厚tより大きいので、透光性粒子15が透明層16の表面から突出する。ただし、全ての透光性粒子15が突出することを意味するものでない。また、突出とは膜表面から必ずしも粒子の表面がむき出しになっている必要はなく、平均膜厚よりも粒子部の高さ(膜厚)が大きいことを意味する。透明層16の平均膜厚tは膜厚のばらつきなく測定できる程度の点数でSEMによる膜の断面写真を撮影し、各部での厚みを測定し、その値を平均することで求めることができる。少なくとも、1550個/mm以上、好ましくは3350個/mm以上の凸部が透光性粒子15により構成されていることが好ましい。
光拡散性について、JIS−K−7105に準じてヘイズメーター(NDH−2000、日本電色工業(株))により測定した光学積層フィルム10のヘイズ値は、好ましくは、20%以上60%以下の範囲である。その理由は、ヘイズ値が20%未満の場合は、虹ムラの改善が難しくなる。一方、ヘイズ値が60%を超えるとバックライトに組み立てた際の輝度が下がる可能性が高くなる。
また、透明層16の10点平均粗さRzが、好ましくは、0.5μm≦Rz≦1.0μmの範囲である。
Rzが0.5μm未満の場合、正面輝度を両立しながら虹ムラの改善が難しく、Rzが1.0μmより大きい場合、粒子の保持性が悪くなる場合がある。
易接着層12は、支持体11の光機能層に対する接着性を向上させ、光機能層との密着力を高めるために支持体11の一方面に設けられる。
第1の実施形態では、支持体11の他方面に配置される透明層16を、第1の透明層13と第2の透明層14との2層構成としたが、透明層16を1層とすることができる。
第1の実施形態では、第1の透明層13は第2の透明層14と支持体11との易接着層として機能する。第2の透明層14は、透光性粒子15を保持する保持層として機能する。透明層16を2層で構成することにより、透明層16に求められる粒子の保持性と支持体11との接着性を達成できる。
図2は第2の実施形態に係る光学積層フィルムの断面図である。光学積層フィルム20は、支持体11と、支持体11の一方面に設けられた易接着層12と、易接着層12上に設けられたレンズ層としてプリズム層17と、支持体11の他方の面に設けられた第1の透明層13と、第1の透明層13に隣接して設けられた第2の透明層14と、第2の透明層14に配置された透光性粒子15を備える。
光学積層フィルム20は、第1の実施形態の光学積層フィルム10の易接着層12上にレンズ層としてプリズム層17を設けたものである。
プリズム層17は、入射光を屈折させて集光又は拡散する。図2のプリズム層17は、断面三角形の複数のプリズムを一定のピッチで配列した形態を有する。このようなプリズム層17をもつ光学積層フィルム20は、光が透明層16側から入射されると、入射した光線をプリズムによって、所定の方向に向けて屈折する。その結果、所定方向に大きなピークをもつような光分布で光が射出されることになる。例えば、入射した光線を法線方向に向けて屈折すると、法線方向に大きなピークをもつような光分布となる。光学積層フィルム20を液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いると、液晶ディスプレイの正面輝度を向上することができる。
しかしながら、プリズム層17上に透光性粒子15を含む透明層16を配置しない場合、プリズム層17をバックライト上に配置し、バックライトを点灯し斜め方向から見たとき、本来白色に見えるはずが、白色から色ずれした部分が見える、虹ムラが出現するという問題がある。本実施の形態では、透光性粒子15の体積平均粒子径r、透光性粒子15の添加量、透光性粒子15の体積平均粒子径rと透明層16の平均膜厚tが所定の関係を満たすので、虹ムラの発現を防止することができる。
第2の実施形態では、プリズム層17は、断面三角形の複数のプリズムを一定のピッチで配列した形態を有する。しかしながら、これに限定されずプリズム頂角が曲面になっている、プリズム自体が直線状でなく若干うねりを有している等の形態を有する場合でもよい。
図3は、第2の実施形態の光学積層フィルム20を用いた表示装置の一例の構成を示す概略図であり、特にこの形態に限定されることはない。
表示装置1は、光学積層フィルム20と、光学積層フィルム20のプリズム層17側に配置された液晶パネルユニット30と、光学積層フィルム20の透明層16側に配置されたプリズムシート40と、プリズムシート40の光学積層フィルム20側と反対側に配置されたマイクロレンズシート50と、マイクロレンズシート50のプリズムシート40側と反対側に配置された導光板60と、導光板60のマイクロレンズシート50側と反対側に配置された反射シート70とを備える。また、導光板60の側面からランプ光を入射することで使用される。表示装置1は、液晶パネルユニット30と光学積層フィルム20との間に拡散シートを有していない。
液晶パネルユニット30は、例えば、液晶パネルの両面を2つの偏光板で挟み込む形態を有する。表示装置1において、マイクロレンズシート50に代えて拡散シートを使用することができる。また、導光板60に代えて直下型バックライトを使用することができる。
光学積層フィルム20の透明層16側に配置されたプリズムシート40、マイクロレンズシート50、導光板60、反射シート70の組合せに関し、表示装置1の求められる仕様に応じて、様々の構成が可能である。
次に、本実施の形態の光学積層フィルムに使用される材料等を説明する。
[支持体]
支持体11は、高分子化合物を溶融製膜方法や溶液製膜方法によりフィルム形状にしたものである。支持体11に用いる高分子化合物は、透明なものである。
支持体11としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリブチレンナフタレート(PBN)、ポリアリレート類、ポリエーテルスルフォン、ポリカーボネート、ポリエーテルケトン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエステル系液晶ポリマー、トリアセチルセルロース、セルロース誘導体、ポリプロピレン、ポリアミド類、ポリイミド、ポリシクロオレフィン類等が好ましい。
この中でも、PET、PEN、トリアセチルセルロース、セルロース誘導体がより好ましく、PET、PENが特に好ましい。
そして、上記の高分子化合物が長尺のフィルム状にされたものを長尺方向と幅方向との互いに直交する2方向に延伸した、いわゆる二軸延伸高分子フィルムを、支持体11として用いることが好ましく、フィルム状のPET、PENを二軸延伸したものが、弾性率、透明性の観点から支持体11として特に好ましい。
また、支持体11の一方面と他方面との少なくともいずれか一方がコロナ放電処理されたものであってもよい。支持体11の一方面、他方面は、コロナ放電処理により親水化され、水性の各種塗布液の濡れ性を向上することができる。さらに、カルボキシル基、ヒドロキシ基などの官能基を導入することができる。これにより、支持体11の一方面と易接着層12、あるいは支持体11の他方面と透明層16との密着力をより高めることができる。
支持体11は100〜350μmの厚さを有することが好ましい。この範囲であれば、バックライトユニット構成部材として最適な厚みの光学積層フィルムを得ることができる。
支持体11は、使用する材料により値は異なるが、1.40〜1.80の屈折率を有することが好ましい。この範囲であれば、基材としての優れた剛性を示すとともに、透明性に優れた光学積層フィルムを得ることができる。
[透明層]
透明層16は、支持体11の易接着層12側と反対側に配置される。透明層16は単一層でも良いが、第1の透明層13と第2の透明層14との2層で構成されるのが好ましい。
透明層16の平均膜厚tは、透光性粒子15の体積平均粒子径rとの関係でr/4 ≦ t < rを満たす。好ましくは、r/3≦ t < r、さらに好ましくはr/2 ≦ t < rである。平均膜厚tがr/4より小さいとき、透光性粒子15を保持するための接着力が不足する場合がある。また、平均膜厚tがrより大きいと、虹ムラ改善と正面輝度の両立が難しいという問題がある。
本実施の形態では、ワイヤーバーによる低粘度液の塗布を行うことにより、小サイズの粒子でも上記膜厚となる精密な塗布を可能とした。
(第1の透明層)
第1の透明層13は、通常、バインダと硬化剤と界面活性剤とからなる塗布液を、支持体11の他方面塗布して形成される。第1の透明層13に使用する素材は、透光性粒子13bを支持体11に固定する目的で、適した素材を選択することが好ましい。また、硬化剤を使用せず、バインダ自体が自己架橋性をもつ場合であってもよい。
第1の透明層13に使用するバインダは、特に限定されない。ただし、支持体11との密着力の観点からポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体の少なくともひとつであることが好ましい。また、バインダは、水溶性又は水分散性をもつものが環境への負荷が少ない点で特に好ましい。
第1の透明層13に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子を含ませることができる。金属酸化物粒子としては、一般の金属酸化物を使用することができ、例えば、ZnO、TiO、SnO、Al、In、MgO、BaO、MoO、これらの複合酸化物、又はこれらの金属酸化物にさらに異種元素を少量含む金属酸化物、等が挙げられる。このような金属酸化物のうち、SnO、ZnO、TiO、Inが好ましく、SnOが特に好ましい。電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子の代わりに、ポリチオフェン系などπ電子共役系の導電性ポリマーを含有させてもよい。
第1の透明層13に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを加えることにより、第1の透明層13の表面抵抗が1012Ω/□以下に調整される。十分な帯電防止性を得ることができ、光学積層フィルム10,20塵や埃が吸着するのを防止することができる。
第1の透明層13の屈折率を調整する目的で、第1の透明層13に金属酸化物からなる微粒子を含ませてもよい。金属酸化物としては、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブなどの屈折率が高いものが好ましい。屈折率が高いものほど、少量でも屈折率を変えることができるからである。金属酸化物の微粒子の粒径は、1nm〜50nmの範囲が好ましく、2nm〜40nmの範囲が特に好ましい。金属酸化物の微粒子の量は、目的とする屈折率に応じて決定すればよいが、透光性樹脂13aの全質量を100としたときに微粒子の質量が10〜90の範囲となるように、第1の透明層13の中に含まれることが好ましく、30〜80の範囲となるように含まれることが特に好ましい。第1の透明層13は、1.4〜1.8の範囲の屈折率を有することが好ましい。
第1の透明層13は、0.05μm〜0.3μmの厚さを有することが好ましい。0.3μmを超える場合、第2の透明層14の膜厚の微小変化によりおこる干渉ムラが生じる場合がある。0.05μm未満の場合、易接着性を発現させることが難しくなる。また、第1の透明層13に部分的に透光性粒子15を保持させてもよい。
[第2の透明層]
第2の透明層14が、第1の透明層13と接触するように設けられる。第2の透明層14は硬度と耐傷性を有するハードコート層であることが好ましい。これにより、光学積層フィルム10,20が損傷を受けるのを防止することができる。
第2の透明層14は、透光性粒子15を保持する。第2の透明層14は0.4μm〜3.0μmの厚さを有することが好ましい。第2の透明層14は透光性粒子15の体積平均粒子径rを考慮して決定される。
第2の透明層14の厚さは、第2の透明層用塗布液の塗布量を調整することにより制御することができる。
異物が光学積層フィルム10,20の表面に付着すると、プリズム層17を形成するための硬化の際に、照射光であるUV光の透過を異物が妨げる。UV光の透過の妨げにより、プリズム層17が部分的に硬化せず、欠陥となることがある。このような場合には、光学積層フィルム10,20の得率が下がる。また、光学積層フィルム20の均一なプリズム層17となるように硬化させるための時間が長くなる。そこで、第2の透明層14の25℃、40%RHにおける表面抵抗率は10Ω/□以上1012Ω/□以下であることが好ましい。これにより、光学積層フィルム10,20に帯電防止機能が付与される。
光学積層フィルム10,20に帯電防止機能を付与するために、上記の表面抵抗率の第2の透明層14を形成する方法として、第2の透明層用塗布液に、カチオン、アニオン、ベタインなどのイオン性の帯電防止剤を添加することが好ましい。その中でも、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムヘベタインなどのイミダゾリウム骨格を有するベタイン系の化合物が好ましい。イオン性の帯電防止剤に代えて、又は加えて、導電性の酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモンなどの金属酸化物からなる微粒子を用いてもよい。
なお、第2の透明層14中の透光性粒子15の総和Sを調整することによりヘイズ値を20%〜60%に調整することができる。
第2の透明層14を形成する第2の透明層用塗布液は、光重合開始剤の入った光硬化型樹脂を用いても良いが、光重合開始剤が不要な、熱硬化型の塗布液であることが好ましい。すなわち、第2の透明層14は、熱硬化する塗布液を塗布し、この第2の透明層用塗布液を加熱により硬化させて形成することが好ましい。
光により、硬化する樹脂としては、飽和炭化水素鎖、又はポリエーテル鎖を主鎖として有する透光性ポリマーが用いられる。また、硬化後の主たるバインダーポリマーは架橋構造を有することが好ましい。硬化後に飽和炭化水素鎖を主鎖として有するバインダーポリマーとしては、下記に述べる第一群の化合物より選ばれるエチレン性不飽和モノマーから得られる重合体が好ましい。また、ポリエーテル鎖を主鎖として有するポリマーとしては、下記に述べる第二群の化合物より選ばれるエポキシ系モノマーの開環による重合体が好ましい。さらにこれらのモノマー類の混合物の重合体も考えられる。前記第一群の化合物の、飽和炭化水素鎖を主鎖として有し、且つ架橋構造を有するバインダーポリマーとしては、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの(共)重合体が好ましい。得られるポリマーを高屈折率にするには、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。また、樹脂層に用いられる、2個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル{例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-シクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3-クロヘキサンテトラメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート}、ビニルベンゼン及びその誘導体(例えば、1,4-ジビニルベンゼン、4-ビニル安息香酸-2-アクリロイルエチルエステル、1,4-ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例えば、ジビニルスルホン)、(メタ)アクリルアミド(例えば、メチレンビスアクリルアミド)等が挙げられる。
熱により硬化する素材としては、一般的な熱硬化性樹脂、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、アミノ樹脂、シリコーン系素材などが挙げられる。特に、三次元架橋したシロキサン結合を有するシリコーン樹脂は、架橋密度が高いために、高硬度の膜が形成可能である。
これらの中でも、第2の透明層14に使用する素材としては、水溶性又は水分散性の素材を使用することが好ましく、これらの素材からなる水性の第2の透明層用塗布液を使用することが、VOC(volatile organic compounds)による環境汚染を低減する観点から特に好ましい。
第2の透明層14を形成する第2の透明層用塗布液として好適に用いられるものとしては、テトラアルコキシシランと一般式(1)で表す有機ケイ素化合物とが酸性の水溶液中で加水分解することにより生成したシラノールの水溶液と、前記シラノールを脱水縮合させる水溶性の硬化剤と、水に分散しているコロイド粒子の平均粒子径が3nm以上50nm以下の範囲であるコロイダルシリカとを含むものである。
Si(OR …(1)
(ここで、Rはアミノ基を含まない炭素数が1以上15以下の有機基、Rはメチル又はエチル基)
<一般式(1)の有機ケイ素化合物>
第2の透明層用塗布液の第1成分である一般式(1)の有機ケイ素化合物のうち好ましい化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、クロロプロピルメチルジメトキシシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、クロロプロピルメチルジエトキシシラン、プロピルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタン、3−トリエトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタンが挙げられる。
なかでも、n=0のトリアルコキシシランがより好ましく、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシエトキシ)エトキシ]エチルウレタン、3−トリメトキシシリルプロピル−2−[2−(メトキシプロポキシ)プロポキシ]プロピルウレタンがある。
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、アミノ基を官能基として含まない。つまり、この有機ケイ素化合物は、アミノ基をもたない有機基Rを有している。Rがアミノ基を有する場合は、テトラアルコキシシランと混合して加水分解すると、生成するシラノール同士で脱水縮合が促進されてしまい、このため、第2の透明層用塗布液が不安定となるからである。Rは、炭素数が1以上15以下の範囲であるような分子鎖長をもつ有機基であればよい。ただし、脆性がより改善された第2の透明層14を得るため、及び、第2の透明層14と第1の透明層13との密着性をより向上させるためには、炭素数の範囲は3以上15以下がより好ましく、5以上13以下がさらに好ましい。なお、炭素数が15以下とすることにより16以上である場合に比べて、第2の透明層14の柔軟性が過度に大きくならず、十分な硬度となる。
そして、Rで示す有機基が酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子を有することが好ましい。有機基がヘテロ原子をもつことにより、第1の透明層13との密着力をより向上させることができる。特に、エポキシ基、アミド基、ウレタン基、ウレア基、エステル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基などが有機基R1中にあることが好ましい。なかでも、エポキシ基を含有する有機ケイ素化合物は、酸性水中でのシラノールの安定性を高める効果があり、特に好ましい。
<テトラアルコキシシラン>
テトラアルコキシシランを第2の透明層用塗布液の第2成分として用いることにより、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物との加水分解で生じるシラノールの脱水縮合による架橋密度を高くする。これにより、従来よりも硬い層を形成することができる。
テトラアルコキシシランは特に限定されないが、炭素数が1〜4のものがより好ましく、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが特に好ましい。炭素数が4以下であることにより、5以上である場合に比べて、酸性水と混ぜたときのテトラアルコキシシランの加水分解速度が遅くなりすぎることがなく、均一な水溶液にするまでの溶解に要する時間がより短くなる。
一般式(1)の有機ケイ素化合物の質量をX1、テトラアルコキシシランの質量をX2とするときに、{X2/(X1+X2)}×100で求めるテトラアルコキシシランの質量比率は、20%以上95%以下の範囲が好ましく、30%以上90%以下の範囲が特に好ましい。この範囲の質量比率とすることにより、架橋密度を高くすることができるので、十分に高い硬度をもつとともに脆性がより改善された第2の透明層14を得ることができる。この質量比率が20以下の場合には、20%未満の場合と比べて、架橋密度が低すぎることがなく、このため第2の透明層14が十分に硬くなる。また、上記質量比率が90%以下である場合には、90%を超える場合に比べて、架橋密度が高くなりすぎることがない。このため、良好な柔軟性を有し、脆さがない第2の透明層14がより確実に得られる。
<酸性水>
塗布液の第3成分としての酸性水は、水素イオン指数(pH)が2以上6以下の範囲のものが好ましく、2.5以上5.5以下の範囲が特に好ましい。pHが2未満又は6より大きいと、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物とをこの酸性水に混合して水溶液としたときに、この水溶液、すなわちアルコキシシラン水溶液で、アルコキシシランが加水分解されてシラノールが生成した後、シラノールの縮合が進み、この水溶液の粘度の上昇が起こりやすくなる傾向があるからである。なお、上記のpHの値は、いわゆる「室温」とされる25℃での値である。
酸性水は、有機酸又は無機酸を水に溶解することにより得る。酸は、特に限定されないが、酢酸、プロピオン酸、蟻酸、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などの有機酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸を使用することができる。中でも、取り扱い性の点からは酢酸が好ましい。
アルコキシシラン水溶液は、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物との合計量、すなわち用いたアルコキシシランの量を100質量部とするときに、酸性水の量が60質量部以上2000質量部以下の範囲となるように、調製される。この組成とすることにより、良好な加水分解性と生成したシラノールの安定性とをもつアルコキシシランの加水分解水溶液が得られる。そして、このようなアルコキシシランの加水分解水溶液、すなわちシラノール水溶液を用いて得られる第2の透明層用塗布液は、水性であるにも関わらず安定性に優れたものとなり、光学積層フィルム10,20の製造開始までの貯蔵時間の制約が少なく、また、光学積層フィルム10,20の連続製造で製造条件をハードコート用塗布液の性状変化により変化させるという必要もなくなる。酸性水の量は、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物との合計100質量部に対して、100質量部以上1500質量部以下の範囲がより好ましく、150質量部以上1200質量部以下の範囲が特に好ましい。アルコキシシラン100質量部に対して酸性水が60質量部未満では、アルコキシシランの加水分解により生成したシラノールが脱水縮合することにより水溶液のゲル化が進行しやすい傾向があるが、60質量部以上とすることで、このゲル化をより確実に抑制することができる。一方、酸性水が2000質量部以上である場合には、2000質量部を超える場合に比べて、塗布液中のアルコキシシランの濃度が高いため、第2の透明層14を十分な厚みに形成するための塗布量が多くなりすぎることがない。そのため、第2の透明層用塗膜の厚みムラの発生や、塗膜の乾燥時間の長期化をより確実に防止することができる。
なお、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物とのいずれとも異なるシラン化合物を第2の透明層用塗布液に用いてもよい。この場合には、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物とその他のシラン化合物との合計量100質量部に対して、酸性水が60質量部以上2000質量部以下の範囲となるように、これらを混合することが好ましい。
<コロイダルシリカ>
第2の透明層用塗布液には、第4成分としてコロイダルシリカを含ませてもよい。このコロイダルシリカは、二酸化ケイ素又はその水和物が水に分散したコロイドであり、コロイド粒子の平均粒子径が3nm〜50nmの範囲である。コロイド粒子の平均粒子径が3nm以上であることにより、第2の透明層用塗布液の粘度が過度には高くならないのでコロイダルシリカの添加が塗布条件を制約することもなく、第2の透明層14をより硬く形成することができる。また、コロイド粒子の平均粒子径が50nm以下であることにより、第2の透明層14に入射した光の散乱が過度に大きくならず、光学積層フィルム10,20の透明性を損なうことがない。コロイド粒子の平均粒子径は、4nm〜50nmの範囲であることが好ましく、4nm〜40nmの範囲であることがより好ましく、5nm〜35nmの範囲であることが特に好ましい。
なお、コロイダルシリカは、第2の透明層用塗布液中に添加される時点でのpHが2以上7以下の範囲に調整されていることがより好ましい。このpHが2以上7以下であると、2よりも小さいあるいは7よりも大きい場合に比べて、アルコキシシランの加水分解物であるシラノールの安定性がより良好で、このシラノールの脱水縮合反応が速く進行することによる塗布液の粘度上昇をより確実に抑制することができる。
コロイダルシリカの量は、テトラアルコキシシランと一般式(1)の有機ケイ素化合物との合計100質量部に対して、40質量部以上200質量部以下の範囲が好ましく、80質量部以上150質量部以下の範囲がより好ましい。コロイダルシリカの量が40質量部以下の場合には、加熱硬化時の脱水縮合による体積収縮率が大きくなり、硬化膜にヒビワレが発生することがあるが、40質量部以上にすることにより、このワレをより確実に抑止することができる。またコロイダルシリカの添加量が200質量部を超えると、膜の脆性が大きくなって光学積層フィルム10,20を曲げることによりクラックが発生することがあるが、このような現象は、200質量部以下にすることで、より確実に防止することができる。
<硬化剤>
第2の透明層用塗布液の第5成分としての硬化剤は水溶性であることが好ましい。硬化剤は、シラノールの脱水縮合を促してシロキサン結合の形成を促進させるものである。水溶性の硬化剤としては、水溶性の無機酸、有機酸、有機酸塩、無機酸塩、金属アルコキシド、金属錯体を用いることができる。
無機酸としては、ホウ酸、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸が好ましいものとして挙げられる。
有機酸としては、酢酸、蟻酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸が好ましいものとして挙げられる。
有機酸塩としては、酢酸アルミ、シュウ酸アルミ、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、酢酸ジルコニウム、シュウ酸ジルコニウムが好ましいものとして挙げられる。
無機酸塩としては、塩化アルミ、硫酸アルミ、硝酸アルミ、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、塩化ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウムが好ましいものとして挙げられる。
金属アルコキシドとしては、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド、ジルコニウムアルコキシドが好ましいものとして挙げられる。
金属錯体としては、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウムエチルアセトアセテート、チタンアセチルアセトナート、チタンエチルアセトアセテートが好ましいものとして挙げられる。
以上の硬化剤の中でも、特に、ホウ酸、リン酸、アルミニウムアルコキシド、アルミニウムアセチルアセトナートなど、ホウ素を含む化合物、リンを含む化合物、アルミニウムを含む化合物が、水溶性、水中での安定性の観点で好ましく、これらのうち少なくともいずれか1種類を硬化剤として用いるとよい。
硬化剤は、塗布液中に均一に混合、溶解することが好ましく、本発明における第2の透明層用塗布液の溶剤としての水に溶解することが、第2の透明層14の透明性を確保する上で好ましい。水への溶解性が低い場合には、塗布液中に固体として存在するため、塗布乾燥後にも異物として残留し、場合によっては透明度が低い第2の透明層14となってしまうことがあるからである。
硬化剤の量は、テトラアルコキシシランと一般式(1)で表す有機ケイ素化合物とを含む全てのアルコキシシラン100質量部に対して0.1質量部以上20質量部以下の範囲が好ましく、0.5質量部以上10質量部以下の範囲がさらに好ましく、1質量部以上8質量部以下の範囲が特に好ましい。
<その他の添加物>
光学積層フィルム10,20の表面特性、特に摩擦係数を制御するために、第2の透明層用塗布液には、ワックスを含ませても良い。
ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、ポリエステル系ワックス、カルナバワックス、脂肪酸、脂肪酸アマイド、金属石鹸等を使用することができる。
また、第2の透明層用塗布液には、界面活性剤を含ませても良い。界面活性剤を用いることにより、第2の透明層用塗布液の表面張力を下げて、第1の透明層13に対する第2の透明層用塗布液の塗布ムラを抑制し、均一な厚みの第2の透明層14を第1の透明層13に形成することができるようになる。界面活性剤は特に限定されないが、脂肪族、芳香族、フッ素系のいずれの界面活性剤でもよく、また、ノニオン系、アニオン系、カチオン系のいずれの界面活性剤でもよい。
[透光性粒子]
本実施の形態において、一次粒子径が100nm以上のものを透光性粒子と定義する。100nm以下の場合、バインダ内で実質的に透明となり、拡散機能を果たさなくなる。
透光性粒子15として、有機樹脂微粒子あるいは、無機微粒子がある。こららの粒子としては、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ポリスチレン、ポリスチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメチルメタクリレート、架橋ポリメチルメタクリレート、スチレン/アクリル共重合体、メラミン、ベンゾグアナミン等があり、好ましくは、メラミン樹脂粒子、中空粒子、ポリスチレン樹脂粒子及びスチレン/アクリル共重合体樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子の群から選ばれる少なくとも1種の粒子が使用される。
透光性粒子15の体積平均粒子径rは、0.4μm以上3.0μm以下が好ましく、0.7μm以上3.0μm以下がより好ましく、1.0μm以上3.0μm以下がさらに好ましい。
透光性粒子15の体積平均粒子径rは、透明層16の平均膜厚tとの関係でr/4 ≦ t < rを満たす。透光性粒子15の総和Sが、30mg/m≦ S ≦ 500mg/mを満たす。総和Sが30mg/mより小さいと、虹ムラを改善するのが難しくなる問題がある。また、総和Sが500mg/mより大きいと、粒子の量が多くなりすぎ粒子の脱落に起因する、粉落ちが生じる問題がある。したがって、上述の範囲とすることにより虹ムラを改善しながら安定した製造を行うことができる。
前記透光性粒子15は、2種類以上の粒子径のものを混合して用いてもよい。特に、2種類以上の粒子のうち少なくとも2種類の間で、体積平均粒子径の差が1μmより大きくなることで、粒子同士の凝集が減少することで、分散性が良化し、膜の面の外観が良好になる。
また、前記透光性粒子15は、2種類以上の素材の異なる粒子を同時に用いてもよい。例えばおのおのの粒子の屈折率を変えることにより、正面輝度と、虹ムラ改善のバランスを両立させたり、膜の面の外観を良化させたりすることができる。
[易接着層]
易接着層12は、支持体11のプリズム層17に対する接着性を向上させ、プリズム層17との密着力を高めるために支持体11の一方面に設けられる。
易接着層12は、通常、バインダと硬化剤と界面活性剤とからなる塗布液を、支持体11の一方面に塗布することにより形成される。易接着層12に使用する素材は、プリズム層17との密着力を高める目的で、それぞれに適した素材を選択することが好ましい。また、易接着層12には、有機又は無機の微粒子を適宜含有させてもよい。
易接着層12に使用するバインダは、特に限定されない。ただし、密着力の観点からポリエステル、ポリウレタン、アクリル樹脂、スチレンブタジエン共重合体の少なくともひとつであることが好ましい。また、バインダは、水溶性又は水分散性をもつものが環境への負荷が少ない点で特に好ましい。
易接着層12に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子を含ませることができる。金属酸化物粒子としては、一般の金属酸化物を使用することができ、例えば、ZnO、TiO、SnO、Al、In、MgO、BaO、MoO、これらの複合酸化物、又はこれらの金属酸化物にさらに異種元素を少量含む金属酸化物、等が挙げられる。このような金属酸化物のうち、SnO、ZnO、TiO、Inが好ましく、SnOが特に好ましい。電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子の代わりに、ポリチオフェン系などπ電子共役系の導電性ポリマーを含有させてもよい。
易接着層12に、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを加えることにより、易接着層12の表面抵抗が1012Ω/□以下に調整される。十分な帯電防止性を得ることができ、光学積層フィルム10,20に塵や埃が吸着するのを防止することができる。
易接着層12の屈折率を調整する目的で、易接着層12には金属酸化物からなる微粒子を含ませてもよい。金属酸化物としては、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ニオブなどの屈折率が高いものが好ましい。屈折率が高いものほど、少量でも屈折率を変えることができるからである。金属酸化物の微粒子の粒子径は、1nm〜50nmの範囲が好ましく、2nm〜40nmの範囲が特に好ましい。金属酸化物の微粒子の量は、目的とする屈折率に応じて決定すればよいが、易接着層12の全質量を100としたときに微粒子の質量が10〜90の範囲となるように、易接着層12の中に含まれることが好ましく、30〜80の範囲となるように含まれることが特に好ましい。
易接着層12の厚さdは、易接着層12を形成する塗布液の塗布量を調整することにより制御することができる。透明度が高く、優れた密着力を発現するためには、厚みdは、0.01μm〜5μmの範囲で一定であることがより好ましい。厚みdを0.01μm以上とすることにより、0.01μm未満である場合に比べて密着力をより確実に向上させることができる。厚みdを5μm以下とすることにより、5μmよりも大きくする場合に比べて、より均一な厚みで易接着層12を形成することができる。さらには、塗布液の使用量の増加を抑えて乾燥時間の長時間化を防止し、コストの増加を抑止することができる。より好ましい厚み易接着層12の厚さdの範囲は、0.02μm〜3μmである。
[レンズ層]
レンズ層としては、マイクロレンズ層、プリズム層、レンチキュラーレンズ層などがある。なかでも、特に、プリズム層が好適に用いられる。
プリズム層17は、型押し法で形成する場合と注型重合法で形成する場合とがある。通常は、型押し方よりも生産性がより高い注型重合法が用いられる。
注型重合法では、通常は、紫外線(UV)で硬化するUV硬化性の化合物からなる膜を所定の形状にし、その形状を維持した状態で化合物をUVで硬化させることにより、所定の断面形状のプリズムを複数列形成してプリズム層17とする。注型重合法でプリズム層17を形成する場合には、一般にラジカル重合性の二重結合を有するモノマー、オリゴマー、ポリマーを主成分とするものを素材として用い、さらに、重合開始剤を含有させる。ラジカル重合性の二重結合を有するモノマー、オリゴマーとしては、例えば、アクリルモノマー、アクリルオリゴマーがある。量産性の観点からは、型押し法よりも注型重合法が好ましく、注型重合法の中でもUV硬化性化合物を用いた注型重合法が好ましい。
プリズム層17は、支持体11の易接着層12上に後工程で形成される。そこで、光学積層フィルム10,20は、透明層16側から光を入射した際に、入射光のうち波長が340nmである光の透過率が70%〜100%の範囲であることが好ましい。これにより、プリズム層17を付与する後工程を従来よりも短くすることができる。
一般に,UV硬化に使用されるメタルハライドランプの主な発光波長は340nm〜400nmの範囲にあり、高圧水銀灯の主発光波長は365nmである。また可視光領域で透明性が求められる光学積層フィルムの透過率は、340nm〜400nmの範囲において波長が短いほど透過率が低くなる傾向がある。したがって、少なくとも340nmである光の透過率が70%〜100%であることが好ましい。特に340〜400nmの全ての範囲で、光の透過率が70%〜100%であることが好ましい。波長が340nmの光の透過率が70%未満であると、支持体11の一方面にUV硬化でプリズム層17を設ける際に、第2の透明層14側からメタルハライドランプ、あるいは高圧水銀灯を用いて照射したUVが、光学積層フィルム10,20に吸収されてしまう。この吸収により、プリズム層17を形成するための硬化に寄与できるUVの強度が低下する。結果として、プリズム層17の硬化の効率が低下する。硬化の効率が低下すると、所定の硬化状態となるまでには硬化時間を長くする必要があり光学フィルムの生産性が低下する。また、硬化時間を長くしない場合には、プリズム層17の硬化が不十分なので、プリズム層17は耐傷性が不十分なものとなる。
光学積層フィルム10,20、いずれも、透明層16側から光を入射した際に、入射光のうち波長が365nmの光の透過率が76%以上100%以下の範囲であることがより好ましい。これは、プリズム層17の形成の際に使用する照射光の光源として高圧水銀灯を使用する場合には、特に有効である。高圧水銀灯の輝線は、365nmの光だからである。
[実施例]
以下、本発明の実施例と比較例を挙げ、本発明を、より詳細に説明する。ただし、これらに限定されるものではない。
<実施例1>
[支持体]
Ti化合物を触媒として重縮合した固有粘度0.66のポリエチレンテレフタレート(以下「PET」という)樹脂を含水率50ppm以下に乾燥させ、ヒータ温度が280〜300℃設定温度の押し出し機内で溶解させた。溶解させたPET樹脂をダイ部より静電印加されたチルロール上に吐出させ、非結晶ベースを得た。得られた非結晶ベースをベース走行方向に3.1倍に延伸後、幅方向に3.8倍延伸し、厚さ250μmのPET支持体を得た。
[易接着層]
上記PET支持体(屈折率1.66)の一方の面にコロナ放電処理を施し、下記組成からなる易接着層用塗布液1をバーコート法により支持体上に塗布した。塗布量を9.75cc/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、支持体上に約0.8μm厚みの易接着層A形成した。
[易接着層用塗布液1]
ポリエステル樹脂バインダ 124.0質量部
(互応化学(株)製、プラスコート Z-687、固形分25%)
ポリエステル樹脂バインダ 106.9質量部
(DIC(株)製、ファインテックス ES-650、固形分 29%)
アクリル樹脂バインダ 0.8質量部
(ダイセル化学工業(株)製、EM48D、固形分 27.5%)
カルボジイミド構造を複数個有する化合物 31.0質量部
(日清紡(株)製、カルボジライトV-02-L2、固形分40%)
オキサゾリン化合物 69.9質量部
(日本触媒(株)製、エポクロスK2020E、固形分40%)
界面活性剤A 12.3質量部
(日本油脂(株)、ラピゾールB-90の1%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 29.7質量部
(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
PMMA球状粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)、MR−2Gを水分散したもの、固形分15%)
すべり剤 3.3質量部
(中京油脂(株)製、カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
防腐剤 1.1質量部
(大東化学(株)製、AF−337、固形分3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
上記PET支持体(屈折率1.66)の一方の面にコロナ放電処理を施し、下記組成からなる易接着層用塗布液2をバーコート法により支持体上に塗布した。塗布量を9.75cc/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、支持体上に約0.8μm厚みの易接着層Bを形成した。
[易接着層用塗布液2]
ポリエステル樹脂バインダ 141.1質量部
(互応化学(株)製、プラスコート Z-592、固形分25%)
ポリエステル樹脂バインダ 121.6質量部
(DIC(株)製、ファインテックス ES-650、固形分 29%)
アクリル樹脂バインダ 0.8質量部
(ダイセル化学工業(株)製、EM48D、固形分 27.5%)
オキサゾリン化合物 79.5質量部
(日本触媒(株)製、エポクロスK2020E、固形分40%)
界面活性剤A 12.3質量部
(日本油脂(株)、ラピゾールB-90の1%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 29.7質量部
(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
PMMA球状粒子 0.7質量部
(綜研化学(株)、MR−2Gを水分散したもの、固形分15%)
すべり剤 3.3質量部
(中京油脂(株)製、カルナバワックス分散物セロゾール524 固形分30%)
防腐剤 1.1質量部
(大東化学(株)製、AF−337、固形分3.5%メタノール溶媒)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
[第1の透明層]
支持体の一方の面に易接着層Aを形成した後、その他方の面に下記組成からなる第1の透明層用塗布液1をバーコート法により塗布した。塗布量を8.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、易接着層が形成された面とは反対側に、平均膜厚約0.1μmの第1の透明層を形成した。
[第1の透明層用塗布液1]
自己架橋型ポリウレタン樹脂バインダ 35.0質量部
(三井化学(株)製、タケラックWS-5100、固形分30%)
二酸化スズ−アンチモン複合針状金属酸化物水分散物 43.7質量部
(石原産業(株)製、FS−10D、固形分20%)
界面活性剤C 2.1質量部
(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 21.0質量部
(三洋化成工業(株)製、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
[第2の透明層]
引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を7.1cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.7μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 148.3質量部
(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 58.1質量部
(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 67.3質量部
(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 591.4質量部
(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 2.0質量部
(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 17.7質量部
(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 52.0質量部
(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-150 平均粒子径1.5μm) 14.1質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
なお、第2の透明層用塗布液を、以下の方法で調液した。
酢酸水溶液を激しく攪拌しながら、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを、この酢酸水溶液中に3分間かけて滴下した。引き続き、テトラアルコキシシランを、酢酸水溶液中に強く攪拌しながら5分かけて添加し、その後2時間攪拌を続けた。(この水溶液をX液とする。)コロイダルシリカ中に硬化剤を添加し、2時間攪拌を続けた。(この水溶液をY液とする。)また、界面活性剤、蒸留水、及び樹脂微粒子を添加し、5分間超音波分散を行った。(この粒子分散液をZ液とする)水溶液Xに水溶液Y、界面活性剤、Z液、蒸留水を順次添加した。
[レンズ層]
易接着層及び第1の透明層と第2の透明層を支持体に形成した後、易接着層側に下記プリズム層塗工液をバーコート法により#24バーで塗工した。そして、60℃で3分乾燥を行った後に、レンズ層としてプリズム層パターンを形成した金型をプリズム層塗工面に押し当て、支持体側からUV光(ウシオ電機(株)製メタルハライドランプUVL−1500M2)を2000mJ/cm2の条件で照射し、樹脂を硬化させた。前記金型から支持体を引き剥がすことで、頂角90°、ピッチ50μm、高さが28μmのプリズム層を形成した。
[プリズム層塗工液]
下記[化1]に示す化合物 34.3質量部
下記[化2]に示す化合物 13.7質量部
下記[化3]に示す化合物 13.7質量部
下記[化4]に示す化合物 6.9質量部
下記[化5]に示す化合物 1.4質量部
メチルエチルケトン 15.0質量部
プロピレングリコールモノメチルアセテート 15.0質量部
<実施例2>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を9.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.9μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.0質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.2質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.8質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 542.4質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
ポリスチレン樹脂微粒子
(綜研化学社製、MP5000 平均粒子径0.4μm) 6.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子
(綜研化学社製、SX130H 平均粒子径1.3μm) 6.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子の水分散体 31.2質量部
(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20% 平均粒子径1.8μm)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例3>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を28.2cc/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約2.2μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.0質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.2質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.8質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 542.4質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-300 平均粒子径3.0μm) 10.7質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例4>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を7.8cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.8μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.0質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.2質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.8質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 542.4質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-80H3WT 平均粒子径0.8μm) 4.3質量部アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-150 平均粒子径1.5μm) 4.3質量部
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-180 平均粒子径1.8μm) 4.3質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例5>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を3.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.7μmの第2の透明層を形成した。
MEK(メチルエチルケトン) 800質量部多官能アクリルモノマー 186質量部(日本化薬製 KAYARAD DPCA20)
アクリル樹脂微粒子 8.5質量部(綜研化学社製、MX-180 平均粒子径1.8μm)
紫外線硬化樹脂 5.5質量部(チバスペシャルティケミカルズ製 Irg184)
この液に関しては、混合後、攪拌し使用した。
また、塗工後、60℃で1分乾燥を行った後に、塗布面側からUV光(ウシオ電機(株)製メタルハライドランプUVL−1500M2)を2000mJ/cmの条件で照射し、樹脂を硬化させた。
<実施例6>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を10.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約1.2μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 144.3質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 56.5質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 65.5質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 575.1質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.9質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 57.2質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
ポリスチレン樹脂微粒子の水分散体 87.0質量部(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20% 平均粒子径1.8μm)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例7>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を10.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約1.0μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 122.5質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 48.0質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 55.6質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 488.9質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.6質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 18.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.2質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX80H3WT 平均粒子径0.8μm) 7.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子
(綜研化学社製、SX130H 平均粒子径1.3μm) 7.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子の水分散体 36.0質量部(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20% 平均粒子径1.8μm)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例8>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を10.4cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約1.0μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 122.5質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 48.0質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 55.6質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 488.9質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.6質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 18.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.2質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX80H3WT 平均粒子径0.8μm) 7.2質量部
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX150 平均粒子径1.5μm) 7.2質量部
ポリスチレン樹脂微粒子の水分散体 36.0質量部(日本ゼオン社製 Nippol UFN1008 固形分20% 平均粒子径1.8μm)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例9>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を2.2cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.2μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.7質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.5質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 62.0質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 545.3質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部
(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
ポリスチレン樹脂微粒子
(綜研化学社製、MP5000 平均粒子径0.4μm) 91.0質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例10>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を26.6cc/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約2.4μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.0質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.2質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.8質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 542.4質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 70.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-300 平均粒子径3.0μm) 18.7質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<実施例11>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を1.0cc/mとし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.1μmの第2の透明層を形成した。
MEK(メチルエチルケトン) 868.2質量部多官能アクリルモノマー 60.0質量部(日本化薬製 KAYARAD DPCA20)
アクリル樹脂微粒子 70.0質量部(綜研化学社製、MX80H3WT 平均粒子径0.8μm)
紫外線硬化樹脂 1.8質量部(チバスペシャルティケミカルズ製 Irg184)
この液に関しては、混合後、攪拌し使用した。
また、塗工後、60℃で1分乾燥を行った後に、塗布面側からUV光(ウシオ電機(株)製メタルハライドランプUVL−1500M2)を2000mJ/cmの条件で照射し、樹脂を硬化させた。
<実施例12>
支持体の一方の面に易接着層Bを形成した後、その他方の面に第1の透明層用塗布液1をバーコート法により塗布した。塗布量を8.4cc/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、易接着層が形成された面とは反対側に、平均膜厚約0.1μmの第1の透明層を形成した。引き続き、[第2の透明層用塗布液]として<実施例8>記載の第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を10.4cc/m2とし、145℃で1分乾燥した。これにより、平均膜厚約1.0μmの第2の透明層を形成した。
<比較例1>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を7.1cc/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.7μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.0質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.2質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.8質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 542.4質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-150 平均粒子径1.5μm) 3.6質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<比較例2>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を24.3cc/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約2.3μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.1質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.3質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 61.3質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 543.1質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-300 平均粒子径3.0μm) 29質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<比較例3>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を2.2c
c/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約0.2μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
酢酸水溶液 136.7質量部(ダイセル化学工業(株)製、工業用酢酸の1%水溶液)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 53.5質量部(信越化学工業(株)製、KBE-403)
テトラメトキシシラン 62.1質量部(信越化学工業(株)製、KBE-04)
コロイダルシリカ 545.3質量部(日産化学工業(株)製、スノーテックスOS、固形分20%)
硬化剤 1.8質量部(川崎ファインケミカル(株)製、アルミキレートA(W))
界面活性剤C 20.6質量部(三洋化成工業(株)製、サンデッドBLの10%水溶液、アニオン性)
界面活性剤B 60.0質量部(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL-95の1%水溶液、ノニオン性)
アクリル樹脂微粒子
(綜研化学社製、MX-150 平均粒子径1.5μm) 32.0質量部
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
<比較例4>
[第2の透明層用塗布液]として、実施例1の代わりに引き続き下記組成からなる第2の透明層用塗布液を、バーコート法により第1の透明層上に塗布した。塗布量を32.0cc/mとし、145℃で2分乾燥した。これにより、平均膜厚約8μmの第2の透明層を形成した。
[第2の透明層用塗布液]
界面活性剤(三洋化成工業(株)、ナロアクティー CL−95) 1.8質量部
ポリスチレン微粒子
(積水化成品工業(株)製、SBX-4、ポリスチレン粒子、平均粒径 4μm) 12.3
質量部
水分散性ポリマー 708.0質量部
(ポリウレタン樹脂、三井化学(株)製、タケラックW6010、固形分30%)
架橋剤 44.2質量部
(日清紡(株)製、カルボジライトV−02−L2 固形分40%)
蒸留水 全体が1000質量部になるよう添加
この液に関しては、混合後、攪拌し使用した。
[評価]
上記実施例1〜12及び比較例1〜4で得られた光学積層フィルムについて、以下の評価を行った。
[ヘイズ値]
光学積層フィルム10の形態において、ヘイズメーター(NDH−2000、日本電色工業(株))を用い、JIS−K−7105に準じて、ヘイズを測定した。
なお、光学積層フィルム20の形態においては、レンズ層と同等の屈折率をもつ液(マッチングオイル等)で完全に平滑にして測定することも可能である。
[体積平均粒子径]
光学顕微鏡により1cm2の範囲において、各粒子の直径 Di及びその個数niを測定し、
体積平均粒子径r=Σ(Di×Di×ni)/Σ(Di×ni)
とすることで計算した。
また、光学顕微鏡での測定が難しい場合、適宜SEMなどを用い、膜の表面、及び断面画
像から粒子径を計算した。
[透光性粒子の添加量]
体積平均粒子径を測定するのと同様の方法で測定を行い、各粒子の比重をAiとし、
添加量 S(mg)= 10×4π/3× Σ{Ai×ni×(Di/2)3}
として計算した。
[透明層の平均膜厚]
膜厚のばらつきなく測定できる程度の点数でSEMによる膜の断面写真を撮影し、各部で
の厚みを測定し、その値を平均することで求めた。
[10点平均粗さ]
10点平均粗さ(Rz)は、触針式表面粗さ計「ハンディサーフ E-35B」{(東京精
密社製}を用いて、JIS B−0601(1994)にしたがい設定し、該表面粗さ計より導出される値を採用した。
[虹ムラ]
SONY社製ブラビア(KDL-40NX800)のバックライトを点灯できる形で取り出し、その上に各サンプルを、プリズム層が外側になるように配置した。そして、プリズム層のプリズムが線上に入っている方向に対して垂直な方向で、かつ真上方向からおよそ30°目線を傾けた際に見える、明部と暗部の境目の領域における色むらの程度を目視で評価した。
○:色むらはほぼ見えない。
△:色むらは若干見える。
×:色むらが著しく見える。
[粉落ち適性]
耐磨耗性試験機(新東化学(株)製)において、粒子の脱落性を評価した。具体的には、裏面側の塗工面に対し、黒紙(富士フイルム(株)製、SKBT3 90BIG0)を接触させ、30mm×25mmあたり3kgの荷重を加えた状態で、10cmの距離を100cm/分で擦った。擦り試験後に、黒紙に付着する白粉のレベルを目視で評価した。
○:白粉付着が皆無、あるいは微量
△:白粉付着が若干見られる。
×:白粉付着が著しく見られる。
表1は実施例、比較例の条件と評価結果をまとめたものである。実施例1〜6は、透光性粒子の体積平均粒子径rが、0.4μm≦ r ≦ 3.0μmを満たし、透光性粒子の総和Sが、30mg/m≦ S ≦ 500mg/mを満たし、かつ透明層の平均膜厚tが、r/4 ≦ t < rを満たすので、虹ムラ及び粉落ち適性の評価がいずれも○であった。
比較例1は粒子の添加量が30mg/mより小さいので、虹ムラの評価が×であった。比較例2について透明粒子の添加量Sが多いため粉落ち適性が×であった。比較例3は平均膜厚tが体積平均粒子径rの1/4より小さいため、粉落ち適性が×であった。比較例4について、ヘイズ値が31%であっても、体積平均粒子径rが3.0μmより大きく、平均膜厚tが体積平均粒子径rより大きいため虹ムラが×であった。
1…表示装置、10,20…光学積層フィルム、11…支持体、12…易接着層、13…第1の透明層、14…第2の透明層、15…透光性粒子、16…透明層、17…プリズム層

Claims (8)

  1. 支持体と、
    前記支持体の一方の面に設けられた易接着層と、
    前記支持体の他方の面に設けられた透光性樹脂からなる透明層を備え、
    前記透明層は、透光性粒子を含み、
    前記透光性粒子の体積平均粒子径rが、0.4μm≦r≦3.0μmを満たし、
    かつ前記透光性粒子の総和Sが、30mg/m≦S≦500mg/mを満たし、
    かつ前記透明層の平均膜厚tが、r/4≦t<r
    を満たす光学積層フィルム。
  2. ヘイズ値が20%以上60%以下を特徴とする請求項1記載の光学積層フィルム。
  3. 前記透明層が、前記支持体側から第1の透明層、及び第2の透明層の2層からなることを特徴とする請求項1又は2記載の光学積層フィルム。
  4. 前記透明層は、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを含み、前記透明層の表面抵抗が1012Ω/□以下である請求項1から3のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  5. 前記易接着層は、電子導電により導電性を発現する金属酸化物粒子及びπ電子共役系の導電性ポリマーのいずれかを含み、前記易接着層の表面抵抗が1012Ω/□以下である請求項1から4のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  6. 前記易接着層上にレンズ層をさらに備える請求項1から5のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  7. 前記透明層の10点平均粗さRzが、0.5μm≦Rz≦1.0μmを満たし、かつ前記透明層の少なくとも一層が、テトラアルコキシシランと一般式(1)で表す有機ケイ素化合物とが酸性の水溶液中で加水分解することにより生成したシラノールの水溶液と、前記シラノールを脱水縮合させる水溶性の硬化剤からなり、前記一般式(1)がR Si(OR であり、かつ前記R がアミノ基を含まない炭素数が1以上15以下の有機基、前記R がメチル又はエチル基である請求項1から6のいずれか1項に記載の光学積層フィルム。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の光学積層フィルムを搭載する表示装置。
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