JP6195791B2 - 油脂組成物および該油脂組成物を使用した油性食品 - Google Patents

油脂組成物および該油脂組成物を使用した油性食品 Download PDF

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Description

関連出願
本願は、日本国特許出願2011−237492を基礎とするパリ条約の優先権主張を伴った出願である。よって、本願は、この日本国特許出願に開示された事項の全てを包含するものである。
本発明は、グレイン(油脂結晶の粗大化)及び固液分離が発生しにくい、かつ、低温で硬くなく、口溶けの良い油性食品並びに該油性食品の製造に使用されるトランス脂肪酸含量の低い油脂組成物に関するものである。
チョコレートは従来、いわゆる板チョコに代表されるハードタイプが主流であったが、近年、消費者の嗜好の多様化から、チョコクリームのような口溶けの良いソフトタイプの需要も増えている。また、ソフトタイプのチョコレートは、冷蔵保存されたものを取り出して直ぐに食することも多いため、低温でも硬くなりすぎないことが求められている。
チョコレートをソフト化する手段としては、チョコレートの油脂分に比較的多量の液体油を配合することが考えられる。しかしながら、カカオ脂やカカオ代用脂を多く含むチョコレートに比較的多量の液体油を配合した場合、チョコレート中の油脂結晶が移動及び結晶型転移を起こし易いため、グレインという品質欠陥が発生し易い。さらに、この液体油が配合されたチョコレートは、油脂中の固体脂と液体油とが分離し易いため、液体油がチョコレートから染み出す、いわゆる汗かき現象も発生し易い。このため、比較的多量の液体油を配合したソフトタイプのチョコレートは、カカオ脂やカカオ代用脂を少量しか配合できなかった。また、カカオ脂は、チョコレートを風味豊かなものとするために配合されるカカオマスにも約55質量%程度含まれる。従って、比較的多量の液体油を配合したソフトタイプのチョコレートは、カカオマスも少量しか配合できないため、風味が乏しいという問題があった。
チョコレートのソフト化に伴う欠点を補うために、従来、液体油に硬化油を配合する手法や、液体油の代わりに液体油の微水添硬化油やその分別オレイン等を用いる手法、またはそれらを併用する手法が採られている。しかしながら、硬化油及び微水添硬化油は、比較的多くのトランス脂肪酸を含むものであり、近年のトランス脂肪酸問題からその使用が敬遠されつつある。
上記のような課題を解決するために、ソフトタイプのチョコレートに適した油脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1のソフトチョコレート用の油脂組成物は、トランス酸含量が低く、グレインが発生しにくいものである。しかしながら、特許文献1のソフトチョコレート用の油脂組成物は、低温で硬くなる傾向にあった。従って、低温でも硬くなりすぎないソフトタイプのチョコレートに適した油脂組成物が求められていた。
特開2008−228641号公報
本発明の目的は、グレイン及び固液分離が発生しにくい、かつ、低温で硬くなく、口溶けの良い油性食品並びに該油性食品の製造に使用されるトランス脂肪酸含量の低い油脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のトリグリセリドを特定組成に調整した油脂組成物を用いることで、グレイン及び固液分離が発生しにくい、かつ、低温で硬くなく、口溶けの良い油性食品並びに該油性食品の製造に使用されるトランス脂肪酸含量の低い油脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、下記の(a)から(e)の条件を満たす油脂組成物が提供される。
(a)X3含量が1〜7質量%
(b)X2U含量が3〜23質量%
(c)XU2含量が15〜37質量%
(d)U3含量が40〜65質量%
(e)XXUとUXUの合計含量が3〜17質量%
(上記の(a)から(e)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3、XXU、及びUXUはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
XXU:1位と3位にXとUがそれぞれ一つずつ、2位にXが結合しているトリグリセリド
UXU:1位と3位にU、2位にXが結合しているトリグリセリド)
本発明の態様においては、構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が5質量%以下であることが好ましい。
本発明の別の態様においては、上記油脂組成物を使用して製造される油性食品が提供される。
本発明の別の態様においては、該油性食品がチョコレートであることが好ましい。
本発明の別の態様においては、下記の(f)から(k)の条件を満たす原料油脂組成物が提供される。
(f)X3含量が2質量%未満
(g)X2U含量が18〜40質量%
(h)XU2含量が45〜67質量%
(i)U3含量が2〜22質量%
(j)XXUとUXUの合計含量が20〜43質量%
(k)X2U/XU2の質量比が0.45〜0.65
(上記の(f)から(k)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3、XXU、及びUXUはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
XXU:1位と3位にXとUがそれぞれ一つずつ、2位にXが結合しているトリグリセリド
UXU:1位と3位にU、2位にXが結合しているトリグリセリド)
本発明によると、グレイン及び固液分離が発生しにくい、かつ、低温で硬くなく、口溶けの良い油性食品並びに該油性食品の製造に使用されるトランス脂肪酸含量の低い油脂組成物を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、下記の(a)から(e)の条件を満たすものである。
(a)X3含量が1〜7質量%
(b)X2U含量が3〜23質量%
(c)XU2含量が15〜37質量%
(d)U3含量が40〜65質量%
(e)XXUとUXUの合計含量が3〜17質量%
(上記の(a)から(e)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3、XXU、及びUXUはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
XXU:1位と3位にXとUがそれぞれ一つずつ、2位にXが結合しているトリグリセリド
UXU:1位と3位にU、2位にXが結合しているトリグリセリド)
飽和脂肪酸Xは、炭素数が16以上、好ましくは16〜24、より好ましくは16〜22、さらに好ましくは16〜20である。また、トリグリセリド分子に2つ又は3つの飽和脂肪酸Xが結合する場合、飽和脂肪酸Xは同一の飽和脂肪酸であってもよいし、異なる飽和脂肪酸であってもよい。具体的には、飽和脂肪酸Xとしては、パルミチン酸(16)、ステアリン酸(18)、アラキジン酸(20)、ベヘン酸(22)、およびリグノセリン酸(24)が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数である。また、本発明において、炭素数はCと記載することもある(例えば、炭素数16〜24は、C16〜24と記載することもある。)。
不飽和脂肪酸Uは、炭素数が16以上、好ましくは16〜24、より好ましくは16〜22、さらに好ましくは16〜20である。また、トリグリセリド分子に2つ又は3つの不飽和脂肪酸Uが結合する場合、不飽和脂肪酸Uは同一の不飽和脂肪酸であってもよいし、異なる不飽和脂肪酸であってもよい。具体的には、不飽和脂肪酸Uとしては、パルミトレイン酸(16:1)、オレイン酸(18:1)、リノール酸(18:2)、およびリノレン酸(18:3)が挙げられる。なお、上記の数値表記は、脂肪酸の炭素数と二重結合数の組み合わせである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X3含量(条件(a))が1〜7質量%であり、好ましくは1〜6質量%であり、より好ましくは1.5〜5質量%である。なお、本発明において、X3はXが3分子結合しているトリグリセリド(XXX)である(トリグリセリドとは、グリセロールに3分子の脂肪酸が結合したトリアシルグリセロールのことである)。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、X2U含量(条件(b))が3〜23質量%であり、好ましくは5〜20質量%であり、より好ましくは5〜13質量%である。なお、本発明において、X2UはXが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド(XXU+XUX+UXX)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XU2含量(条件(c))が15〜37質量%であり、好ましくは20〜35質量%であり、より好ましくは22〜33質量%である。なお、本発明において、XU2はXが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド(XUU+UXU+UUX)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、U3含量(条件(d))が40〜65質量%であり、好ましくは42〜63質量%であり、より好ましくは45〜62質量%である。なお、本発明において、U3はUが3分子結合しているトリグリセリド(UUU)である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XXUとUXUの合計含量(条件(e))が3〜17質量%であり、好ましくは5〜16質量%であり、より好ましくは6〜15質量%である。なお、本発明において、XXUは1位と3位にXとUがそれぞれ1分子、2位にXが結合しているトリグリセリド(XXU+UXX)である。UXUは、1位と3位にUが、2位にXが結合しているトリグリセリドである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物が条件(a)〜(e)の範囲を満たすと、油性食品はグレイン及び固液分離が発生しにくい、かつ、低温で硬くなく、口溶けの良いものとなる。なお、本発明において、グレインとは、油脂結晶が粗大化して粒が発生した状態のことを言う。また、本発明において、固液分離とは、油脂中の固体脂と液体油とが分離してしまう状態のことを言う。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、XUX/X2Uの質量比が好ましくは0.45〜0.65であり、より好ましくは0.46〜0.63であり、さらに好ましくは0.48〜0.60である。なお、本発明において、XUX/X2Uの質量比は、X2U含量(質量%)に対するXUX含量(質量%)の比のことである。また、本発明において、XUXは1位と3位にX、2位にUが結合しているトリグリセリドである。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1.5質量%以下である。なお、本発明において、トランス脂肪酸はTFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の脂肪酸含量が、好ましくは95質量%以上であり、より好ましくは97質量%以上であり、さらに好ましくは98質量%以上である。なお、本発明において、脂肪酸はFAと記載することもある。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の飽和脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の飽和脂肪酸含量が、好ましくは10〜35質量%であり、より好ましくは12〜33質量%、さらに好ましくは15〜30質量%である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の不飽和脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の不飽和脂肪酸含量が、好ましくは65〜90質量%であり、より好ましくは67〜88質量%、さらに好ましくは70〜85質量%である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、固体脂含量(以下、SFCとする)が好ましくは5℃で5〜20%、20℃で2〜10%、30℃で1〜8%、50℃0.3〜5%であり、より好ましくは5℃で6〜18%、20℃で2〜8%、30℃で1〜6%、50℃0.5〜4%であり、さらに好ましくは5℃で7〜14%、20℃で3〜7%、30℃で2〜5%、50℃1〜3%である。
脂肪酸含量及びトランス脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準じて測定することができる。X3含量、X2U含量、XU2含量及びU3含量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993))に準じて測定することができる。XUX含量及びXXU含量は、XUX/X2U比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準じた方法で測定し、この値とX2U含量を基に算出することができる。UXU含量はUXU/XU2比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準じた方法で測定し、この値とXU2含量を基に算出することができる。SFCは、測定試料の前処理を80℃で完全に融解させ、5℃で3日間保管する以外はIUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに準じて測定することができる。ヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、添加剤等の油脂以外の成分を加えることもできる。添加剤の具体例としては、例えば、乳化剤(レシチン、リゾレシチン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセライド)、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられ、好ましくはデカグリセリンベヘン酸エステル等のベヘン酸を構成脂肪酸とする乳化剤を使用することができる。)、トコフェロール、茶抽出物(カテキン等)、ルチン等の酸化防止剤、香料等が挙げられる。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、油脂以外の成分含量が好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、さらに好ましくは2質量%以下である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、10℃における粘度が、好ましくは100〜18000mPa・sであり、より好ましくは500〜10000mPa・sであり、さらに好ましくは800〜7000mPa・sである。10℃における粘度が上記範囲にあると、該油脂組成物を使用した油性食品は低温でも硬くない及び固液分離が発生しにくいものとなる。なお、10℃における粘度は、B形粘度計を用いて、例えば、以下の条件で測定することができる。測定試料(油脂組成物)を75℃で完全に融解させた後、10℃の水浴で90分間調温する。10℃で90分間調温後、油脂結晶を均一に分散させた測定試料を、B形粘度計(TOKIMEC社製BM形粘度計)のローターNo.2を用いて、回転数6rpmの条件で測定することで、10℃における粘度を測定することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、トリグリセリドの組成、構成脂肪酸の組成等が上記範囲であれば、特に制限されることなく、通常の食用油脂を使用して製造することができる。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、例えば、下記原料油脂組成物を原料として用いることができる。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、下記の(f)から(k)の条件を満たすものである。
(f)X3含量が2質量%未満
(g)X2U含量が18〜40質量%
(h)XU2含量が45〜67質量%
(i)U3含量が2〜22質量%
(j)XXUとUXUの合計含量が20〜43質量%
(k)X2U/XU2の質量比が0.45〜0.65
(上記の(f)から(k)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3、XXU、及びUXUはそれぞれ以下のものを示す。
X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
XXU:1位と3位にXとUがそれぞれ一つずつ、2位にXが結合しているトリグリセリド
UXU:1位と3位にU、2位にXが結合しているトリグリセリド)
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、X3含量(条件(f))が2質量%未満であり、好ましくは1.5質量%未満であり、より好ましくは1質量%未満である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、X2U含量(条件(g))が18〜40質量%であり、好ましくは20〜38質量%であり、より好ましくは23〜35質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、XU2含量(条件(h))が45〜67質量%であり、好ましくは47〜65質量%であり、より好ましくは50〜62質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、U3含量(条件(i))が2〜22質量%であり、好ましくは3〜20質量%であり、より好ましくは5〜17質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、XXUとUXUの合計含量(条件(j))が20〜43質量%であり、好ましくは22〜40質量%であり、より好ましくは25〜38質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、X2U/XU2の質量比(条件(k))が0.45〜0.65であり、好ましくは0.46〜0.63であり、より好ましくは0.46〜0.60である。なお、本発明において、X2U/XU2の質量比は、XU2含量(質量%)に対するX2U含量(質量%)の比のことである。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物が条件(f)〜(k)の範囲を満たすと、本発明の油脂組成物の調製が容易なものとなる。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の脂肪酸含量が、好ましくは95質量%以上であり、より好ましくは96質量%以上であり、さらに好ましくは97質量%以上である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の飽和脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の飽和脂肪酸含量が、好ましくは25〜45質量%であり、より好ましくは27〜43質量%、さらに好ましくは30〜40質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、構成脂肪酸中の炭素数16以上の不飽和脂肪酸含量、好ましくは炭素数16〜24の不飽和脂肪酸含量が、好ましくは50〜70質量%であり、より好ましくは52〜68質量%、さらに好ましくは55〜65質量%である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、SFCが好ましくは5℃で25〜45%、10℃で15〜35%、20℃で7%以下であり、より好ましくは5℃で27〜43%、10℃で17〜33%、20℃で5%以下であり、さらに好ましくは5℃で30〜40%、10℃で20〜30%、20℃で3%以下である。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、本発明の油脂組成物の原料として使用することができる。すなわち、上記の原料油脂組成物は、チョコレート、(ソフトチョコレート等)、フィリング、バタークリーム等(サンドクリーム等)の油性食品の原料油脂として使用することができる。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、下記油脂Aを分別して高融点部を除去することで低融点部を得て、さらに得られた低融点部を分別して高融点部を除去し低融点部を得ることで製造することができる。
本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物を得るための分別方法は、特に限定はなく、ドライ分別(自然分別)、乳化分別(界面活性剤分別)、溶剤分別等の通常の方法により行うことができる。本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物を得るための分別方法は、ドライ分別、溶剤分別が好ましい。ドライ分別は、一般的には槽内で攪拌しながら分別原料油脂を冷却し、結晶を析出させた後、圧搾及び/又はろ過することで高融点部(硬質部又は結晶画分とも言う。)と低融点部(軟質部又は液状画分とも言う。)に分けることによって行うことができる。溶剤分別は、アセトン、ヘキサン等の溶剤に分別原料油脂を溶解し、その溶液を冷却し、結晶を析出させた後、ろ過することで高融点部と低融点部に分けることによって行うことができる。分別温度は求められる分別油脂の性状によっても異なる。ドライ分別の分別温度は、好ましくは33〜45℃であり、より好ましくは35〜43℃、さらに好ましくは35〜40℃である。溶剤分別の分別温度は、好ましくは−10〜10℃であり、より好ましくは−8〜8℃、さらに好ましくは−6〜5℃である。本発明の実施の形態に係る原料油脂組成物は、通常の食用油脂の製造と同様に精製処理(脱酸、脱色、脱臭等)を行うこともできる。
本発明で使用する油脂Aは、好ましくは構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が30〜50質量%、ステアリン酸含量が10〜29質量%、オレイン酸含量が20〜40質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が15質量%未満であり、より好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が2質量%未満、パルミチン酸含量が33〜47質量%、ステアリン酸含量が13〜27質量%、オレイン酸含量が23〜37質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が12質量%未満であり、さらに好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が1質量%未満、パルミチン酸含量が35〜45質量%、ステアリン酸含量が15〜25質量%、オレイン酸含量が25〜35質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が10質量%未満である。
本発明で使用する油脂Aは、好ましくは下記エステル交換油Aと下記エステル交換油Bとの混合油を使用することができる。下記エステル交換油Aと下記エステル交換油Bとの混合油は、質量比(エステル交換油A:エステル交換油B)が好ましくは30:70〜50:50であり、より好ましくは33:67〜47:53であり、さらに好ましくは35:65〜45:55である。混合は通常の方法により行うことができる。
本発明で使用するエステル交換油Aは、好ましくは構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が15〜35質量%、ステアリン酸含量が30〜55質量%、オレイン酸含量が15〜35質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が10質量%未満である原料油脂に、ランダムエステル交換反応を行うことにより得られる油脂である。
本発明で使用するエステル交換油Aの原料油脂は、好ましくは構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が15〜35質量%、ステアリン酸含量が30〜55質量%、オレイン酸含量が15〜35質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が10質量%未満であり、より好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が3質量%未満、パルミチン酸含量が17〜33質量%、ステアリン酸含量が32〜53質量%、オレイン酸含量が17〜33質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が8質量%未満であり、さらに好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が1質量%未満、パルミチン酸含量が20〜30質量%、ステアリン酸含量が35〜50質量%、オレイン酸含量が20〜30質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が6質量%未満である。
本発明で使用するエステル交換油Aの原料油脂の具体例としては、例えば、リノール酸及びリノレン酸合計含量が10質量%未満の油脂、パーム油、ヨウ素価25〜48のパーム分別油、ヨウ素価5以下かつ炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が90質量%以上の油脂等を含む混合油等が挙げられる。
リノール酸及びリノレン酸合計含量が10質量%未満の油脂は、好ましくはオレイン酸含量が50質量%以上である。リノール酸及びリノレン酸合計含量が10質量%未満の油脂の具体例としては、例えば、ハイオレイックヒマワリ油等が挙げられる。
パーム分別油はパーム油を分別して得られる油脂である。パーム分別油を分別して得られる油脂もパーム分別油である。ヨウ素価25〜48のパーム分別油の具体例としては、例えば、パームステアリン(パーム油を分別して得られる高融点部)、パーム中融点(パーム油を分別して得られる低融点部をさらに分別して得られる高融点部)、ハードPMF(パーム中融点をさらに分別して得られる高融点部)等が挙げられる。ヨウ素価25〜48のパーム分別油は、ヨウ素価が好ましくは28〜40であり、より好ましくは30〜40である。
ヨウ素価5以下かつ炭素数16以上の飽和脂肪酸含量が90質量%以上の油脂の具体例としては、大豆油、菜種油、綿実油、ヒマワリ油、紅花油、コーン油、パーム油、パーム分別油等の極度硬化油が挙げられる。
本発明で使用するエステル交換油Bは、好ましくは構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が40〜60質量%、ステアリン酸含量が15質量%未満、オレイン酸含量が20〜45質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が15質量%未満である原料油脂に、ランダムエステル交換反応を行うことにより得られる油脂である。
本発明で使用するエステル交換油Bの原料油脂は、好ましくは構成脂肪酸中のパルミチン酸含量が40〜60質量%、ステアリン酸含量が15質量%未満、オレイン酸含量が20〜45質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が15質量%未満であり、より好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が3質量%未満、パルミチン酸含量が43〜57質量%、ステアリン酸含量が10質量%未満、オレイン酸含量が23〜42質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が12質量%未満であり、さらに好ましくは構成脂肪酸中のラウリン酸含量が1質量%未満、パルミチン酸含量が47〜55質量%、ステアリン酸含量が8質量%未満、オレイン酸含量が25〜40質量%、リノール酸及びリノレン酸の合計含量が10質量%未満である。
本発明で使用するエステル交換油Bの原料油脂の具体例としては、例えば、ヨウ素価25〜48のパーム分別油、パーム油等を含む混合油等が挙げられる。ヨウ素価25〜48のパーム分別油は上記した通りである。
本発明で使用するエステル交換油A及びエステル交換油Bを得るためのエステル交換反応は、ランダムエステル交換反応(非選択的エステル交換反応又は位置特異性の低いエステル交換反応とも言う。)であれば特に制限はなく、通常の方法により行うことができる。ランダムエステル交換反応は、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼ(位置特異性の低いリパーゼ)を触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。
化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。
酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。
また、本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、例えば、上記の原料油脂組成物と、液体油と、植物油の極度硬化油とを配合して製造することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、上記の原料油脂組成物の配合量が好ましくは15〜55質量%であり、より好ましくは17〜50質量%であり、より好ましくは20〜47質量%である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用することのできる液体油は5℃で液体であれば特に制限されることはないが、好ましくは菜種油である。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、液体油の配合量が好ましくは40〜80質量%であり、より好ましくは45〜77質量%であり、より好ましくは50〜75質量%である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物の製造に使用することのできる植物油の極度硬化油は特に制限されることはないが、好ましくは菜種油の極度硬化油、ハイエルシン菜種油の極度硬化油であり、より好ましくはハイエルシン菜種油の極度硬化油である。本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、植物油の極度硬化油の配合量が好ましくは0.5〜10質量%であり、より好ましくは1〜8質量%であり、より好ましくは1〜6質量%である。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、チョコレート用油脂(ソフトチョコレート用油脂等)、フィリング用油脂、スプレッド用油脂、バタークリーム用油脂等(サンドクリーム用油脂等)として、油性食品に使用することができる。
本発明の実施の形態に係る油脂組成物は、油脂の構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が低いものであって、低温でも硬くない、かつ、グレインが発生しにくいものである。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、本発明の実施の形態に係る油脂組成物を使用して製造されることを特徴する。本発明において、油性食品とは、油脂を含み、油脂が連続相である加工食品のことをいい、好ましくは糖類を含むものである。油性食品の具体例としては、チョコレート(ソフトチョコレート等)、フィリング、スプレッド、バタークリーム(サンドクリーム等)等が挙げられる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、好ましくはチョコレートである。本発明においてチョコレートとは、「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」(全国チョコレート業公正取引協議会)乃至法規上の規定により限定されるものではなく、食用油脂、糖類を主原料とし、必要によりカカオ成分(カカオマス、ココアパウダー等)、乳製品、香料、乳化剤等を加え、チョコレート製造の工程(混合工程、微粒化工程、精練工程、冷却工程等)を経て製造されたもののことである。また、本発明におけるチョコレートは、ダークチョコレート、ミルクチョコレートの他に、ホワイトチョコレート、カラーチョコレートも含むものである。
本発明の実施の形態に係る油性食品における本発明の実施の形態に係る油脂組成物の配合量は、油性食品の油脂中に好ましくは50〜100質量%、より好ましくは75〜97質量%、さらに好ましくは85〜95質量%である。なお、油性食品の油脂とは、配合される油脂の他に、含油原料(カカオマス、全脂粉乳等)中の油脂(カカオ脂、乳脂等)をも含むものである。
本発明の実施の形態に係る油性食品のカカオ脂含量は、油性食品の油脂中に好ましくは3〜25質量%、より好ましくは3〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%である。本発明の実施の形態に係る油性食品がソフトチョコレートである場合、カカオ脂含量が高くても、グレインが発生しにくい。
本発明の実施の形態に係る油性食品の水分含量は、好ましくは3質量%以下であり、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、本発明の実施の形態に係る油脂組成物以外に、糖類、カカオ成分、乳化剤、乳製品、香料等の一般に油性食品に使用される食品材料を配合することもできる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、5℃における最大応力が、好ましくは300〜5000gであり、より好ましくは500〜4000gであり、さらに好ましくは500〜3500gである。5℃における最大応力が上記範囲にあると、油性食品は低温でも硬くないものとなる。なお、5℃における最大応力は、レオメーターを用いて、例えば、以下の条件で測定することができる。測定試料(油性食品)を60℃以上で完全融解後、測定試料8gを樹脂シャーレ(φ3cm)に分注し、50℃から20℃まで(5℃/時間)で冷却固化した後、5℃の冷蔵庫で1週間保管する。5℃で1週間保管した測定試料を、レオメーター(サン科学製レオメーターCR−500DX)を用いて、プランジャーφ10mm、テーブル移動速度20mm/min、深度3mmの条件で測定することで、5℃における最大応力を測定することができる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、通常の方法により製造することができる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、チョコレート(ソフトチョコレート等)、フィリング、スプレッド、バタークリーム(サンドクリーム等)等の形態で、菓子、パン等の食品と組み合わせることもできる。
本発明の実施の形態に係る油性食品は、油脂の構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が低いものであって、低温でも硬くない、かつ、グレインと固液分離が発生しにくいものであり、口溶けに優れたものである。
次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
〔分析方法〕
脂肪酸含量及びトランス脂肪酸含量は、AOCS Ce1f−96に準拠した方法で測定した。X3含量、X2U含量、XU2含量及びU3含量は、ガスクロマトグラフ法(JAOCS,vol70,11,1111−1114(1993))に準拠した方法で測定した。XUX含量及びXXU含量は、XUX/X2U比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準拠した方法で測定し、この値とX2U含量を基に算出した。UXU含量はUXU/XU2比をJ.High Resol.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準拠した方法で測定し、この値とXU2含量を基に算出した。SFCは、測定試料を80℃で完全に融解させ、5℃で3日間保管することで測定試料の前処理を行った後、IUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに準じて測定した。ヨウ素価は、「基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会編)」の「2.3.4.1−1996 ヨウ素価(ウィイス−シクロヘキサン法)」に準じて測定した。
〔エステル交換油A1の製造〕
ハイオレイックヒマワリ油(オレイン酸含量85.1質量%、リノール酸含量6.6質量%、リノレン酸含量0.1質量%)22質量部とパームステアリン(ヨウ素価36.1)31質量部と大豆油の極度硬化油(ヨウ素価1.1、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量99.5質量%)47質量部を混合した。得られた混合油(ラウリン酸含量0.1質量%、パルミチン酸含量24.7質量%、ステアリン酸43.0質量%、オレイン酸26.7質量%、リノール酸3.8質量%、リノレン酸0.1質量%、トランス脂肪酸0質量%)を、ランダムエステル交換反応を行うことにより、エステル交換油A1を得た。エステル交換反応は、常法に従い、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.2質量%添加した後、減圧下、120℃で0.5時間攪拌しながら反応を行った。
〔エステル交換油B1の製造〕
パームステアリン(ヨウ素価36.1)60質量部とパーム油(ヨウ素価52.0)40質量部を混合した。得られた混合油(ラウリン酸含量0.2質量%、パルミチン酸含量51.7質量%、ステアリン酸4.6質量%、オレイン酸33.2質量%、リノール酸8.0質量%、リノレン酸0.2質量%、トランス脂肪酸0質量%)を、ランダムエステル交換反応を行うことにより、エステル交換油B1を得た。エステル交換反応は、上記エステル交換油A1と同様の方法で行った。
〔試験油脂1の製造〕
40質量部のエステル交換油A1と60質量部のエステル交換油B1を混合した(ラウリン酸含量0.1質量%、パルミチン酸含量40.9質量%、ステアリン酸20.3質量%、オレイン酸30.2質量%、リノール酸6.5質量%、リノレン酸0.1質量%、トランス脂肪酸0質量%)。得られた混合油を36〜38℃でドライ分別し、高融点部を除去することで低融点部を得た。得られた低融点部を0〜2℃で溶剤分別(アセトン使用)し、高融点部を除去することで低融点部を得て、これに脱臭処理を行ったものを試験油脂1(X3含量:0.1質量%、X2U含量:29.9質量%、XU2含量:55.4質量%、U3含量:10.9質量%XXU+UXU含量:31.2質量%、X2U/XU2質量比:0.54、TFA含量:0.7質量%、C16〜24のFA含量:98.6質量%、C16〜24のS含量:36.6質量%、C16〜24のU含量:62.0質量%、5℃のSFC:36.7%、10℃のSFC:26.1%、20℃のSFC:1.4%)とした。
〔試験油脂2〜6の準備〕
試験油脂2〜6として、下記の油脂を準備した。
・試験油脂2:パームオレイン(ヨウ素価:65、日清オイリオグループ(株)製)
・試験油脂3:パームオレインのランダムエステル交換油(ヨウ素価:56、日清オイリオグループ(株)製)
・試験油脂4:菜種油(日清オイリオグループ(株)製)
・試験油脂5:ハイエルシン菜種油の極度硬化油(横関油脂工業(株)製)
・試験油脂6:菜種油の極度硬化油(横関油脂工業(株)製)
〔実施例1〜7及び比較例1〜5の油脂組成物の製造〕
試験油脂を表1及び2に記載の配合比(質量%)で混合して、実施例1〜7の油脂組成物及び比較例1〜5の油脂組成物を得た。実施例7の油脂組成物の製造には、乳化剤(デカグリセリンベヘン酸エステル、阪本薬品工業(株)製、商品名:DDB−750)を用いた。
Figure 0006195791
Figure 0006195791
〔実施例及び比較例の油脂組成物の分析〕
実施例1〜7の油脂組成物及び比較例1〜5の油脂組成物について、上記の分析方法に従って脂肪酸含量(質量%)、トリグリセリド含量(質量%)、SFC(%)の測定を行った結果を表3及び4に示す(SFCは実施例のみを測定した。)。表3及び4から分かるように、実施例及び比較例の油脂組成物は、トランス脂肪酸含量が低いものであった。
Figure 0006195791
Figure 0006195791
〔チョコレート評価試験〕
実施例1〜7の油脂組成物及び比較例1〜5の油脂組成物を使用し、表5の配合でソフトチョコレートを製造した(なお、ソフトチョコレートの水分含量は全て1質量%以下であった。)。製造した各油脂組成物及び各ソフトチョコレートについて、下記(1)〜(6)の評価試験を行った。
Figure 0006195791
・レシチン:日清オイリオグループ(株)製、商品名:レシチンDX
・カカオマス:大東カカオ(株)製、商品名:QM−P
・ココアパウダー:Delfi(株)製、商品名:DF−500
・砂糖:(株)徳倉製、商品名:粉糖
(1)グレイン
上記で製造したソフトチョコレートを60℃以上で完全融解後樹脂カップに充填し20℃で冷却固化した後、5℃で1週間保存した後にスプーンでかきとって状態を観察した。評価結果が◎又は○である場合を良いと判断した。
評価基準
◎:粒がなく非常に滑らかかった。
〇:肌理がやや粗かった。
△:明らかな粒があった。
×:多量の粒がありザラザラしていた。
(2)5℃での硬さ
グレインの観察と同時に、スプーンでかきとった時の硬さを評価した。評価結果が◎、○又は△である場合を良いと判断した。
評価基準
◎:スプーンで容易にかき取れた。
〇:やや抵抗を感じるがかき取れた。
△:かなり抵抗を感じるがかき取れた。
×:硬すぎてかきとれなかった。
(3)口溶け
上記で製造したソフトチョコレートを5℃で1週間保存した後、食した時の口溶けを官能評価した。評価結果が◎又は○である場合を良いと判断した。
評価基準
◎:口溶けが良く、後残り感が少なかった。
〇:ややもたつく感じがあった。
△:後残り感があった。
×:後残り感が非常に強かった。
(4)固液分離
上記で製造したソフトチョコレートを60℃以上で完全融解後、試験管に充填し20℃で冷却固化した後、30℃で2週間保管した後に試験管上部に分離した液油があるかを観察した。評価結果が○である場合を良いと判断した。
評価基準
〇:上表面に艶がなく、固液分離はみられなかった。
△:上表面に艶がみられ、僅かな液状油の分離がみられた。
×:液状油の明らかな分離がみられた。
(5)最大応力
上記で製造したソフトチョコレートを60℃以上で完全融解後、ソフトチョコレート8gを樹脂シャーレ(φ3cm)に分注した。(n=3セット)50℃から20℃まで(5℃/時間)で冷却固化した後、5℃の冷蔵庫で1週間保管し、レオメーター(サン科学製レオメーターCR−500DX、プランジャーφ10mm、テーブル移動速度20mm/min、深度3mm)にてそれぞれのサンプルの最大応力を測定し、平均値を算出した。なお、比較例1〜5の油脂組成物はその他の結果が不良であったため、最大応力は測定しなかった。
(6)10℃粘度
上記で製造した油脂組成物を75℃で完全に融解させた後、10℃の水浴で90分間調温した。容器をしっかり振り、油脂結晶を均一に分散させてからB形粘度計(TOKIMEC社製BM形粘度計、ローターNo.2、回転数6rpm)にて粘度を測定した。なお、比較例1〜5の油脂組成物はその他の結果が不良であったため、粘度は測定しなかった。
上記の(1)〜(6)の評価試験の結果は、表6及び表7に示すとおりであった。
Figure 0006195791
Figure 0006195791
表6から分かるように、実施例1〜7の油脂組成物を使用して製造したソフトチョコレートは、全ての評価試験が良い結果であった。一方、表7から分かるように、比較例1〜5の油脂組成物を使用して製造したソフトチョコレートは、全ての評価試験が良い結果であったものはなかった。

Claims (3)

  1. 下記の(a)から(e)の条件を満たし、構成脂肪酸中のトランス脂肪酸含量が5質量%以下である油脂組成物。
    (a)X3含量が1〜7質量%
    (b)X2U含量が3〜23質量%
    (c)XU2含量が15〜37質量%
    (d)U3含量が40〜65質量%
    (e)XXUとUXUの合計含量が3〜17質量%
    (上記の(a)から(e)の条件において、X、U、X3、X2U、XU2、U3、XXU、及びUXUはそれぞれ以下のものを示す。
    X:炭素数16以上の飽和脂肪酸
    U:炭素数16以上の不飽和脂肪酸
    X3:Xが3分子結合しているトリグリセリド
    X2U:Xが2分子、Uが1分子結合しているトリグリセリド
    XU2:Xが1分子、Uが2分子結合しているトリグリセリド
    U3:Uが3分子結合しているトリグリセリド
    XXU:1位と3位にXとUがそれぞれ一つずつ、2位にXが結合しているトリグリセリド
    UXU:1位と3位にU、2位にXが結合しているトリグリセリド)
  2. 請求項1に記載の油脂組成物を使用して製造される油性食品。
  3. 前記油性食品がチョコレートである請求項に記載の油性食品。
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