JP6194255B2 - 5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法 - Google Patents

5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、微生物を用いる5−アミノレブリン酸又はその塩の効率的な製造方法に関する。
5−アミノレブリン酸は、テトラピロール化合物(ビタミンB12、ヘム、クロロフィルなど)を生合成する色素生合成経路の代謝中間体として広く生物圈に存在し、生体内で重要な役割を果たしている。5−アミノレブリン酸は、生体系中で、グリシンとスクシニルCoAから5−アミノレブリン酸合成酵素によって、又はグルタミン酸からグルタミルtRNAを経て生合成され、5−アミノレブリン酸デヒドラターゼに続く代謝によりヘムやクロロフィルなどのポルフィリン化合物に変換される。この5−アミノレブリン酸は分解性が高く、環境への残留性もないため多くの産業への応用が期待されている(特許文献1、2)。
微生物を用いる5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法としては、種々の光合成細菌、特にロドバクター属(Rhodobacter)に属する微生物、その変異株を用いる方法(特許文献3、4)が知られている。また、これらの微生物の培養条件として酸素制限条件とする方法(特許文献5)、この酸素制限条件を緩和した条件下で5−アミノレブリン酸を生産する変異株を用いる方法(特許文献6)、酸素条件を設定した方法(特許文献7)等が報告されている。
しかし上記のように培養条件については報告されているが、生産の効率化のための培地や生産向上剤については鉄分量が示されているのみであり(特許文献6)、その他報告はない。
上記のように微生物培養によって生産された5−アミノレブリン酸又はその塩は、通常、イオン交換法、クロマト法、抽出法等の常法によって必要に応じて分離・精製することができるが、高精製を達成する方法として培養液から陽イオン交換樹脂を用いて5−アミノレブリン酸を分離する方法がある(特許文献8)。5−アミノレブリン酸の陽イオン交換樹脂を用いる精製においては、副生成物である式(1)の構造をとる5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸が影響を及ぼす。すなわち、この5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸はpKa、pIが5−アミノレブリン酸に非常に近いため、精製におけるイオン交換樹脂の交換基を取り合うこととなり、そのため高精製を達成するためには、通液する5−アミノレブリン酸量に対し、多量の樹脂を使用する必要がある。したがって、培養における5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成量の抑制は樹脂処理の効率化に有効である。
Figure 0006194255
特開昭61−502814号公報 特開平2−138201号公報 特開平6−141875号公報 特開平6−153915号公報 特開平8−168391号公報 特開平11−42083号公報 特開2008−29272号公報 特開2007−84466号公報
このように、5−アミノレブリン酸又はその塩の種々の製造方法が検討されているが、更なる収率の向上が望まれている。
本発明は、5−アミノレブリン酸生産微生物を用いて5−アミノレブリン酸又はその塩を高い収率で製造する方法を提供することを目的とする。
さらに培養工程において5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成を抑制する方法を提供する。
かかる実状において、5−アミノレブリン酸生産微生物の培養条件、特に培地成分について種々研究を重ねた結果、酵母エキス等の通常の栄養成分に加えて、L−アルギニン又はその塩を含有する培地で5−アミノレブリン酸生産微生物を培養することにより、5−アミノレブリン酸又はその塩をこれまでの製造法よりも高収率で製造できることを見出した。
さらに、酵母エキス等の通常の栄養成分に加えて、L−アルギニン又はその塩を含有する培地で5−アミノレブリン酸生産微生物を培養することにより、5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。
〔1〕L−アルギニン又はその塩を含有する培地中で5−アミノレブリン酸生産微生物を培養することを特徴とする5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
〔2〕L−アルギニン又はその塩の含有量が、培地中L−アルギニン換算で0.01mM〜30mMである〔1〕記載の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
〔3〕5−アミノレブリン酸生産微生物が、ロドバクター(Rhodobacter)属に属するものである〔1〕又は〔2〕に記載の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
〔4〕5−アミノレブリン酸生産微生物が、ロドバクター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)又はその変異株である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
〔5〕5−アミノレブリン酸生産微生物が、ロドバクター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)CR−0072009と命名され、FERM P−16217として寄託されたものである〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
〔6〕L−アルギニン又はその塩の含有量が、培地中L−アルギニン換算で0.5mM〜15mMである〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
本発明の製造方法によれば、5−アミノレブリン酸生産微生物を、L−アルギニン又はその塩を含有する培地において培養することにより、5−アミノレブリン酸又はその塩を高収率で製造することができる。
さらに、5−アミノレブリン酸生産微生物を、L−アルギニン又はその塩を含有する培地において培養することにより、5−アミノレブリン酸又はその塩の精製に影響を及ぼす、副生成物である5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成量を抑制することが可能となる。
本発明の5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法は、培地としてL−アルギニン又はその塩を含有する培地を用いることを特徴とする。培地中のL−アルギニン又はその塩の含有量は、5−アミノレブリン酸の生産性の点及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成抑制の点から、L−アルギニン換算で0.01mM〜30mMが好ましく、0.1mM〜20mMがより好ましく、0.3mM〜15mMがさらに好ましく、0.5mM〜15mMがさらに好ましい。ここで、L−アルギニン換算とはL−アルギニン塩やそれらの水和物を用いた場合であっても、L−アルギニン換算の濃度であることを示す。アルギニンの塩としては、塩酸塩等の鉱酸塩が挙げられる。
本発明方法におけるL−アルギニン又はその塩の培地への添加は、培養培地調製時に添加しても良いが、特には培地と別に滅菌処理し、微生物が5−アミノレブリン酸の生産を開始する直前に添加することが好ましい。ここで、微生物が5−アミノレブリン酸の生産を開始する直前としては、培養開始後10〜45時間が好ましく、培養開始後15〜40時間がより好ましく、培養開始後20〜35時間がさらに好ましい。
本発明の方法に使用される5−アミノレブリン酸生産微生物は、原核微生物の光合成従属栄養細菌であり、Rhodobacter属、Rhodopseudomonas属、Thiobacillus属が挙げられ、Rhodobacter属が好ましく、さらに、ロドバクター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)又はその変異株が好ましく、特には、ロドバクター・スフェロイデス CR−0072009と命名され、FERM BP−6320として寄託された微生物が好ましい。
本発明に用いられる培地は、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL(コーンスチープリカー)及びPDB(Potato Dextrose Broth)から選ばれる1種以上を含有するのが好ましい。これらの成分のうち、酵母エキス及び乾燥酵母から選ばれる1種以上、特に酵母エキスが好ましい。その含有量は合計で1g/L以上であるが、より好ましい含有量は1g/L〜20g/L、特に好ましくは5g/L〜10g/Lである。
さらに、本発明の方法で培養が行われる培地は、資化し得る炭素源及び窒素源を適当量含有するのが好ましい。炭素源としては、グルコース等の糖類、酢酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸等の酸類などを用いることができる。また、窒素源としては、アンモニア、硫安、塩安、リン安等のアンモニア態窒素化合物、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸態窒素化合物等の無機窒素源、尿素、ポリペプトン、酵母エキス等の有機態窒素化合物などを用いることができる。
また、本発明の方法で培養が行われる培地には、さらに、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸等のアミノ酸等を適宜添加することができる。
本発明においては、さらに、無機塩類等の微量成分、特には、リン化合物、マンガン化合物及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものを培地に添加するのが、5−アミノレブリン酸の生産性を向上させる点で好ましい。リン化合物としては、リン元素を含むものであればよく、好ましくは、リン酸、リン酸塩、ピロリン酸等が挙げられる。より具体的には、リン酸カルシウム(例えば、Ca10(PO46(OH)2、Ca3(PO42)、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、ピロリン酸、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸鉄、リン酸マンガンが挙げられ、特に好ましくは、リン酸カルシウム、ピロリン酸が挙げられる。
マンガン化合物としては、マンガン元素を含むものであればよく、好ましくは、有機栄養源に含まれるマンガン元素、酸のマンガン塩、マンガンハロゲン化物等が挙げられ、より具体的には、Mn含有酵母エキス、硫酸マンガン無水和物、硫酸マンガン五水和物、塩化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、二酸化マンガンが挙げられ、特に好ましくは、Mn含有酵母エキス、硫酸マンガン無水和物、硫酸マンガン五水和物が挙げられる。
鉄化合物としては、鉄元素を含むものであればよく、好ましくは、酸の鉄塩、鉄のハロゲン化物、硫化鉄等が挙げられ、より具体的には、EDTA−鉄、塩化鉄(II)又はその水和物、塩化鉄(III)又はその水和物、硫化鉄、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、酢酸鉄、臭化鉄、乳酸鉄、硝酸鉄、硫酸鉄、リン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、シュウ酸鉄、シュウ酸鉄アンモニウムが挙げられ、特に好ましくは、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)が挙げられる。
加熱又は加圧する混合物には、媒体を用いてもよく、その媒体としては、実質的に培地成分を含有しない液体が挙げられ、好ましくは、水である。
上記混合物の加熱は、100℃以上で行われるが、加熱温度は、110〜130℃が好ましい。また、上記混合物の加圧は、0.1MPa以上で行われるが、加圧圧力は、0.13〜0.20MPaとすることが好ましい。上記混合物は、加熱し、かつ加圧するのが好ましい。このような加熱及び加圧は、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を混合した後に行う必要があり、混合前に行った場合、優れた5−アミノレブリン酸生産微生物の増殖促進効果や、5−アミノレブリン酸生産能や酸化酵素活性といった微生物の活性を十分に向上させる効果が得られない。加熱又は加圧の時間は、10〜30分が好ましい。
また本発明の製造方法では、培地にグリシン又はレブリン酸を添加することが好ましい。グリシンの添加量は培地全量中の10〜1000mM、特に10〜400mMとすることが好ましい。またグリシンの1回当りの添加量は培地全量中の10〜200mMが好ましく、これを数回添加することが好ましい。レブリン酸の添加量は培地全量中の0.01〜20mM、特に0.1〜10mMが好ましい。このグリシン、レブリン酸の添加は、5−アミノレブリン酸生産微生物の増殖速度を低下させる場合があるので、そのときはある程度増殖した時点で添加するとよい。
培養にあたっての培養温度、pHは5−アミノレブリン酸生産微生物が生育する条件でよく、例えば、培養温度は10〜40℃、特に20〜35℃とするのが好ましく、培地のpHは4〜9、特に5〜8とすることが好ましい。なお5−アミノレブリン酸の生産時にpHが変化する場合には、水酸化ナトリウム、アンモニア、水酸化カリウム等のアルカリ溶液や塩酸、硫酸、リン酸等の酸を用いてpHを調整することが好ましい。また、培養にあたっては、特に光照射をする必要はない。
以上のようにして得られる培養液中の5−アミノレブリン酸又はその塩は、常法により精製することができる。例えば、イオン交換クロマト法、抽出法等の常法によって必要に応じて分離・精製することができるが、陽イオン交換樹脂処理により5−アミノレブリン酸を略精製後、結晶化工程で不純物を取り除くとともに、高純度の5−アミノレブリン酸又はその塩を回収することが好ましい。本発明により得られる培養液中の5−アミノレブリン酸濃度は高く、一方、5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成は抑制されているので、精製が容易である。5−アミノレブリン酸の塩としては、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは単に例示の目的で掲げられものであって、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
培地1(組成は表1に示す)200mLを2L容三角フラスコに分注し、121℃で20分間滅菌した後、放冷した。これにロドバクター・スフェロイデスCR0072009(FERM BP−6320)を植菌後、32℃、暗所にて24時間振盪培養した。
Figure 0006194255
得られた培養物を再び、2L容三角フラスコに200mLの培地1を調製したところへ、初期菌体濃度(OD660nm)が0.2となるように植菌し、32℃、暗所にて24時間撹拌培養した。
(比較例1)
300mL容三角フラスコに30mLの培地2(組成は表2に示す)を調製したところへ、製造例で得られた培養物を初期菌体濃度(OD660nm)が0.5となるように植菌し、28℃、暗所にて24〜26時間撹拌培養した。その後、グリシンを60mM、レブリン酸を5mMになるように添加し、硫酸にてpHを6.4〜6.5に調整した後、5本の20mmφ試験管に5mLずつ分注した。その後、グリシンとレブリン酸の添加から18時間後で培養を止めた。培養18時間後の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
Figure 0006194255
(実施例1)
28℃で24〜26時間培養後、L−アルギニンを0.5mMになるように添加した以外は比較例1と同様な操作を行った。グリシンとレブリン酸の添加から18時間後に培養を止めた際の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
(実施例2)
28℃で24〜26時間培養後、L−アルギニンを1mMになるように添加した以外は比較例1と同様な操作を行った。グリシンとレブリン酸の添加から18時間後に培養を止めた際の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
(実施例3)
28℃で24〜26時間培養後、L−アルギニンを2mMになるように添加した以外は比較例1と同様な操作を行った。グリシンとレブリン酸の添加から18時間後に培養を止めた際の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
(実施例4)
28℃で24〜26時間培養後、L−アルギニンを5mMになるように添加した以外は比較例1と同様な操作を行った。グリシンとレブリン酸の添加から18時間後に培養を止めた際の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
(実施例5)
28℃で24〜26時間培養後、L−アルギニンを10mMになるように添加した以外は比較例1と同様な操作を行った。グリシンとレブリン酸の添加から18時間後に培養を止めた際の5−アミノレブリン酸蓄積量、及び5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸蓄積量を表3に示す。
Figure 0006194255
表3から分かるように、L−アルギニンの添加によって5−アミノレブリン酸の生産性が向上し、かつ5−アミノレブリン酸と5−アミノ−4−ヒドロキシペンタン酸の生成比率が最大で約60%向上した。
(製造例2)
200mLの培地1を2L容三角フラスコに分注し、121℃で20分間滅菌した後、放冷した。これにロドバクター・スフェロイデスCR0072009(FERM BP−6320)を植菌後、32℃、暗所にて26時間振盪培養した。
得られた培養物を再び、2L容三角フラスコに200mLの培地1を調製したところへ、初期菌体濃度(OD660nm)が0.4となるように植菌し、32℃、暗所にて20時間撹拌培養した。
(比較例2)
3L容の培養槽に1.8Lの培地3(組成は表4に示す)を調製したところへ、製造例2で得られた培養物を、初期菌体濃度(OD660nm)が0.4となるように植菌し、28℃、通気量1.8L/分、溶存酸素濃度の下限値が5%となるよう通気撹拌培養した。培養開始24〜26時間後にグリシンを65mM、レブリン酸を5mMになるように添加し、撹拌回転数を420rpmにして、硫酸を用いてpHを6.4〜6.5に保ちながら培養を続けた。さらに、培養開始40時間後から12時間毎にグリシンを65mMになるように3回添加し、最初のグリシン添加から52時間で培養を止めた。5−アミノレブリン酸蓄積量を表5に示す。
Figure 0006194255
(実施例6)
28℃で24〜26時間培養後に、L−アルギニンを5mMになるように添加した以外は比較例2と同様な操作を行った。5−アミノレブリン酸蓄積量を表5に示す。
(実施例7)
28℃で24〜26時間培養後に、L−アルギニンを7.5mMになるように添加した以外は比較例2と同様な操作を行った。5−アミノレブリン酸蓄積量を表5に示す。
(実施例8)
28℃で24〜26時間培養後に、L−アルギニンを10mMになるように添加した以外は比較例2と同様な操作を行った。5−アミノレブリン酸蓄積量を表5に示す。
Figure 0006194255
表5から分かるように、L−アルギニンの添加によって5−アミノレブリン酸の生産性が向上した。
(製造例3)
200mLの培地1を2L容三角フラスコに分注し、121℃で20分間滅菌した後、放冷した。これにロドバクター・スフェロイデスCR0072009(FERM BP−6320)を植菌後、32℃、暗所にて26時間振盪培養した。
得られた培養物を再び、2L容三角フラスコに200mLの培地1を調製したところへ、初期菌体濃度(OD660nm)が0.4となるように植菌し、32℃、暗所にて20時間撹拌培養した。
(比較例3)
3L容の培養槽に1.8Lの培地4(組成は表6に示す)を調製したところへ、製造例3で得られた培養物を、初期菌体濃度(OD660nm)が0.4となるように植菌し、28℃、通気量1.8L/分、溶存酸素濃度の下限値が5%となるよう通気撹拌培養した。培養開始24〜26時間後に、グリシンを65mM、レブリン酸を5mMになるように添加し、撹拌回転数を420rpmにして、硫酸を用いてpHを6.4〜6.5に保ちながら培養を続けた。さらに、培養開始40時間後と52時間後にそれぞれグリシンを65mMになるように添加し、最初のグリシン添加から40時間後に培養を止めた。5−アミノレブリン酸蓄積量を表7に示す。
Figure 0006194255
(実施例9)
28℃で24〜26時間培養後に、L−アルギニンを4.5mMになるように添加した以外は比較例3と同様な操作を行った。5−アミノレブリン酸蓄積量を表7に示す。
Figure 0006194255
表7から分かるように、L−アルギニンの添加によって5−アミノレブリン酸の生産性が向上した。

Claims (1)

  1. L−アルギニン又はその塩をL−アルギニン換算で0.5mM〜10mM含有する培地中で、ロドバクター・スフェロイデス(Rhodobacter sphaeroides)CR−0072009と命名され、FERM BP−6320として寄託された5−アミノレブリン酸生産微生物を培養することを特徴とする5−アミノレブリン酸又はその塩の製造方法。
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