JP4939278B2 - 微生物の増殖促進方法及び活性向上方法 - Google Patents

微生物の増殖促進方法及び活性向上方法 Download PDF

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Description

本発明は微生物の増殖促進方法、及び活性向上方法に関する。特には、微生物の増殖促進や活性向上により、微生物におけるアミノ酸、ペルオキシダーゼ等の生産能を向上させる方法に関する。
微生物の増殖に必要な栄養素はエネルギー源、炭素源、窒素源、無機塩類、微量栄養素、生育因子(ビタミン類など)に分けられる。微生物の種類によって、それぞれのエネルギー源、炭素源は異なる。エネルギー源を光とするか化学物質とするか、主な炭素源を炭酸ガスとするか有機化合物とするかによって、微生物は、光合成独立栄養微生物、光合成従属栄養微生物、化学合成独立栄養微生物、化学合成従属栄養微生物の4種類に分類される。光合成独立栄養微生物はエネルギー源として光を利用し、主炭素源としてCO2を利用する微生物で、藻類、紅色硫黄細菌、緑色硫黄細菌などがある。光合成従属栄養微生物はエネルギー源として光を利用し、主炭素源として有機化合物を利用する微生物で、紅色非硫黄細菌、緑色非硫黄細菌などがこれに属する。化学合成独立栄養微生物はエネルギー源として化学物質を利用し、主炭素源としてCO2を利用する。硝化細菌、硫黄酸化細菌、鉄酸化細菌、水素細菌、一酸化炭素細菌がこれに属する。化学合成従属栄養微生物は、化学物質をエネルギー源とし、有機化合物を主要な炭素源とする微生物であり、エネルギー源と炭素源の明確な区別が不明確であり、1種類の有機化合物から炭素もエネルギーも獲得することができる。これには、ほとんど全ての菌類、細菌が含まれ、Rhodobacter属、Arthrobacter属、Pseudomonas属の細菌、Bjerkandera属の担子菌もこれに含まれる。
エネルギー・炭素源のほかに、窒素源、硫黄源は、細胞の重要な構成成分であるタンパク質、核酸等を合成するために必要であり、リン酸化合物はエネルギー変換に必要である。また、増殖に必要な成分としてはビタミンなどの微量栄養素、ならびに微量金属元素がある。
微生物の培養に必要な微量金属元素としては、増殖に対してしばしば必須であるCa、Mn、Fe、Co、Zn、また、微生物種や培養条件によって、時に必須である金属元素B、Na、Al、Si、Cl、V、Cr、Ni、As、Se、Mo、Sn、I、などがある。
その他、生育因子と呼ばれるビタミン類、プリンピリミジンなど微量因子を必要とする場合がある。これらの生育因子は、単に増殖に要求される因子であるのみならず、多くの微生物で、代謝調節因子として目的とする生産物の収量に影響を与える。培地に用いられる多くの天然物がこれらを含み、複合生育因子として培地に用いられるものとして、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL(コーンスチープリカー、トウモロコシから浸漬抽出によりデンプンを生成するときに得られる副産物)、PDB(Potato Dextrose Broth)、微生物培養液などが挙げられる。
微生物を用いた物質変換は、化学触媒と較べて温和な条件で反応させることができ、経済的に有利な反面、増殖速度を含め反応速度が遅いという欠点がある。そこで、これまでに微生物の増殖速度、及び微生物の酵素や生産物質の生産速度を増加させる研究がなされてきた。
微生物の増殖を向上させるものとしては、シクロデキストリン類を用いた微生物叢の増殖促進方法(特許文献1)、2−アミノ−3−カルボキシ−1,4−ナフトキノンを有効成分とするビフィズス菌増殖促進剤(特許文献2)、ワインや醤油等の醗酵及び抗生物質の生産等において、培養液や培地にβ−(6−クロロ−3−ピリジル)−D,L−アラニンを添加して用いることを特徴とする微生物の増殖促進方法(特許文献3)がある。また、有用物質生産としては、微生物凝集剤の生産において、培地の窒素源として、米糠、フィッシュミール、ヒマワリ種子粉末のうち少なくとも一つを添加した培地(特許文献4)がある。
5−アミノレブリン酸は、テトラピロール化合物(ビタミンB12、ヘム、クロロフィルなど)を生合成する色素生合成経路の代謝中間体として広く生物圈に存在し、生体内で重要な役割を果たしている化合物である。すなわち、5−アミノレブリン酸は生体系中で、グリシンとスクシニルCoAから5−アミノレブリン酸合成酵素によって、もしくはグルタミン酸によって生合成され、5−アミノレブリン酸デヒドラターゼにより代謝されていくものである。
また、5−アミノレブリン酸は、除草剤、殺虫剤、植物成長調節剤、植物の光合成増強剤として優れた効果を示す天然化合物である(特許文献5、特許文献6)。
しかし、5−アミノレブリン酸は、生産コストが高いため、多くの化学合成法が検討されている(例えば特許文献7、特許文献8)が、未だ十分満足できる方法が開発されていない。
一方、微生物を用いた5−アミノレブリン酸の製造方法も検討されている。例えばプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)属、メタノバクテリウム(Methanobacterium)属又はメタノサルチナ(Methanosarcina)属等を用いる方法(特許文献9等)が提案されているが、生産量が非常に少なく、工業的には満足できるものではなかった。
また、ロドバクター(Rhodobacter)属を用いる方法(特許文献10)は、上記の微生物を用いる方法に比べ生産量が多いが、ロドバクター属を含む光合成細菌の著量な色素合成には光照射が必要であり、色素の前駆体である5−アミノレブリン酸の生産においても十分な光を照射しなければならず、コストがかかる等実用化にはなお多くの課題を残していた。
この問題を解決するため、ロドバクター属細菌を変異し、変異株を作製し、光照射を必要としない従属栄養条件下で5−アミノレブリン酸を製造する方法も提案されているが(特許文献11)、その生産量は光照射を用いる方法に比べ少ないものであった。
一方、光照射を必要としない従属栄養条件下での微生物培養において、酸素はエネルギー産生のため必要不可欠なものである。
しかしながら、酸素は光合成細菌、特に紅色非硫黄細菌の色素合成を阻害し、更に5−アミノレブリン酸合成酵素も酸素によって不活性化されるといわれている(非特許文献1)。
そこで、好気条件下で、ロドバクター(Rhodobacter)属の培養を行うことができ、かつ光の照射、非照射にかかわらず、5−アミノレブリン酸を高収率で産生する酸素制限条件が見出されている(特許文献12)。さらに、その酸素制限条件が緩和した条件下で5−アミノレブリン酸を生産する株を用いた生産方法も見出された(特許文献13)。
ペルオキシダーゼは一般に下記の式(1)で表される反応を触媒する酵素である。動物・植物・微生物界に広く分布し、それぞれその性質が異なる。ゴムの温和な分解や、環境に優しい漂白技術として研究がなされており、今後、クリーンな環境技術として実用化が期待されている(特許文献14、特許文献15)。
Figure 0004939278
特開2001−112465号公報 特開2002−193903号公報 特開平9−56376号公報 特開平7−75561号公報 特開昭61−502814号公報 特開平2−138201号公報 特開平2−76841号公報 特開平2−261389号公報 特開平5−184376号公報 特開平6−141875号公報 特開平4−333521号公報 特開平6−153915号公報 特開平11−42083号公報 特開2006−152237号公報 国際公開第95/02681号パンフレット 蛋白質、核酸、酵素、Vol.15,No.3、195(1970)
このように、種々の生産方法が検討されており、5−アミノレブリン酸をはじめとするアミノ酸やペルオキシダーゼ等の有用物質の更なる生産効率の向上が工業生産上望まれている。本発明は、微生物の増殖を促進させたり、微生物の活性を向上させたりする方法を提供し、微生物を用いた種々の有用物質の生産における生産効率を向上させることを目的とする。
かかる実状において、本発明者らは、種々研究を重ねた結果、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPaで加圧して得られる成分が、特定の培地において微生物の増殖を促進し、かつ、微生物の活性を向上させることを見出した。
すなわち、本発明は、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものと、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL、及びPDBから選ばれる1種以上1g/L以上とを含有する培地で微生物を培養することを特徴とする微生物の増殖促進方法、及び活性向上方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、微生物の増殖を促進させたり、微生物の活性を向上させたりすることができる。
本発明の方法において微生物の培養が行われる培地は、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものを含有する。
リン化合物としては、リン元素を含むものであればよく、好ましくは、リン酸、リン酸塩、ピロリン酸等が挙げられる。より具体的には、リン酸カルシウム(例えば、Ca10(PO46(OH)2、Ca3(PO)2)、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、ピロリン酸、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸鉄、リン酸マンガンが挙げられ、特に好ましくは、リン酸カルシウム、ピロリン酸が挙げられる。
マンガン化合物としては、マンガン元素を含むものであればよく、好ましくは、酸のマンガン塩、マンガンハロゲン化物等が挙げられ、より具体的には、硫酸マンガン無水和物、硫酸マンガン五水和物、塩化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、二酸化マンガンが挙げられ、特に好ましくは、硫酸マンガン無水和物、硫酸マンガン五水和物が挙げられる。
鉄化合物としては、鉄元素を含むものであればよく、好ましくは、酸の鉄塩、鉄のハロゲン化物、硫化鉄等が挙げられ、より具体的には、EDTA−鉄、塩化鉄(II)又はその水和物、塩化鉄(III)又はその水和物、硫化鉄、クエン酸鉄、硫酸アンモニウム鉄、酢酸鉄、臭化鉄、乳酸鉄、硝酸鉄、硫酸鉄、リン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、シュウ酸鉄、シュウ酸鉄アンモニウムが挙げられ、特に好ましくは、塩化鉄(II)、塩化鉄(III)が挙げられる。
加熱又は加圧する混合物には、媒体を用いてもよく、その媒体としては、実質的に培地成分を含有しない液体が挙げられ、好ましくは、水である。
加熱又は加圧される混合物中のリン化合物の含有量は、通常リン濃度で0.019〜190mg/mLが好ましく、例えば、リン化合物としてリン酸カルシウム(Ca10(PO46(OH)2)を用いる場合には、好ましくは0.1〜1000mg/mL、特に好ましくは、1〜100mg/mLである。
加熱又は加圧される混合物中のマンガン化合物の含有量は、通常マンガン濃度で0.0005〜5mg/mLが好ましく、例えば、マンガン化合物として硫酸マンガン五水和物を用いる場合には、好ましくは0.0024〜24mg/mL、特に好ましくは、0.024〜2.4mg/mLである。
加熱又は加圧される混合物中の鉄化合物の含有量は、通常鉄濃度で0.0011〜11mg/mLが好ましく、例えば、鉄化合物として塩化鉄を用いる場合には、好ましくは0.0032〜32mg/mL、特に好ましくは、0.032〜3.2mg/mLである。
加熱又は加圧される混合物は、微生物の増殖促進効果及び活性向上効果をさらに向上させるため、カルシウム化合物を含有することができる。カルシウム化合物としては、カルシウム元素を含むものであればよく、好ましくは、リン酸カルシウム(例えば、Ca10(PO46(OH)2、Ca3(PO)2)、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酢酸カルシウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リンゴ酸カルシウムが挙げられ、特に好ましくは、リン酸カルシウムが挙げられる。
なお、ここで「リン化合物、マンガン化合物、鉄化合物、及びカルシウム化合物を含有する」とは、それぞれの化合物として、別異の化合物を含有することには限定されない。例えば、リン酸カルシウムを含有することは、リン化合物及びカルシム化合物を含有することを意味する。
加熱又は加圧される混合物中のカルシウム化合物の含有量は、通常カルシウム濃度で0.04〜400mg/mLが好ましく、例えば、カルシウム化合物としてリン酸カルシウム(Ca10(PO46(OH)2)を用いる場合には、好ましくは0.1〜1000mg/mL、特に好ましくは、1〜100mg/mLである。
また、これらの各元素の化合物は、それぞれを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記混合物の加熱は、100℃以上で行われるが、加熱温度は、110〜130℃が好ましい。また、上記混合物の加圧は、0.1MPa以上で行われるが、加圧圧力は、0.13〜0.20MPaが好ましい。上記混合物は、加熱し、かつ加圧するのが好ましい。このような加熱及び加圧は、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を混合した後に行う必要があり、混合前に行っても、優れた微生物の増殖促進効果や、アミノ酸生産能や酸化酵素活性といった微生物の活性を十分に向上させる効果が得られない。加熱又は加圧の時間は、10〜30分が好ましい。
加熱又は加圧して得られたものを含む培地、並びに、加熱又は加圧して得られたものを添加した培地で微生物を培養することにより、微生物の増殖の促進や、微生物の活性の向上を行うことができる。本発明の方法においては、かくして得られたものを含有する培地で微生物の培養を行う。
微生物を培養する培地中には、加熱又は加圧して得られたものは、以下に記載の量が含有されればよい。リン化合物の含有量は、通常リン濃度で19〜190mg/Lが好ましく、例えば、リン化合物としてリン酸カルシウム(Ca10(PO46(OH)2)を用いる場合には、100〜1000mg/L、特に、100〜400mg/Lが好ましく、マンガン化合物の含有量は、通常マンガン濃度で0.46〜5.7mg/Lが好ましく、例えば、マンガン化合物として硫酸マンガン五水和物を用いる場合には、2〜25mg/L、特に、2〜10mg/Lが好ましく、鉄化合物の含有量は、通常鉄濃度で1.0〜12mg/Lが好ましく、例えば、鉄化合物として塩化鉄を用いる場合には、3〜35mg/L、特に、3〜14mg/Lが好ましい。これら各元素の化合物として他の化合物を用いる場合は、培地中の化合物の好ましい含有量は、各元素のモル濃度基準で、上記範囲に調整すればよい。
また、本発明の方法で培養が行われる培地は、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL(コーンスチープリカー)及びPDB(Potato Dextrose Broth)から選ばれる1種以上を含有し、その含有量は合計で1g/L以上であるが、より好ましい含有量は、1g/L〜20g/L、特に5g/L〜10g/Lである。
さらに、本発明の方法で培養が行われる培地は、資化し得る炭素源及び窒素源を適当量含有するのが好ましい。ここで、炭素源としては、独立栄養微生物を培養する場合には、無機炭素として炭酸を用いることができ、従属栄養微生物を培養する場合には、グルコース等の糖類、酢酸、リンゴ酸、乳酸、コハク酸等の酸類などを用いることができる。また、窒素源としては、硫安、塩安、リン安等のアンモニア態窒素化合物、硝酸ナトリウム等の硝酸態窒素化合物等の無機窒素源、尿素、ポリペプトン、酵母エキス等の有機窒素化合物などを用いることができる。また、有機性廃水、無機性廃水等を用いることができる。
また、本発明の方法で培養が行われる培地には、更に、無機塩類等の微量成分、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリン、トレオニン、システイン、グルタミン、アスパラギン、チロシン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸等を適宜添加することができる。
本発明の方法で培養が行われる培地は、加熱又は加圧した混合物を添加して製造する場合、添加する前の培地中のリン、マンガン、鉄成分が不足しているか否かを問わないが、不足しておらず十分量含有するものであることが好ましい。すなわち、リン化合物、マンガン化合物、鉄化合物等のミネラル分には最適値があり、過剰量加えても効果がない、又はむしろ効果が抑制されるのが一般的であるが、本発明の方法によれば、リン化合物、マンガン化合物、鉄化合物の過剰量の範囲でも、さらに効果の向上が発現する。
したがって、本発明の方法によれば、微生物にとっての完全培地など、ミネラル分を十分量含有する培地における培養においても、微生物の増殖促進効果や活性向上効果が得られる。この点で、本発明は、不足している必須成分を補うことによる増殖促進方法の提供のみならず、上記加熱又は加圧した混合物を培地に添加することによる微生物増殖促進方法をも提供するものといえる。なお、培地中のリン、マンガン、鉄成分が不足していない十分な量含有するものであることは、リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物をそれぞれ単独で100℃以上に加熱又は0.1MPa以上に加圧して得たものを添加しても、増殖促進効果が発現しないことから分かる。
具体的には、十分量の含有量としては、リン化合物では、培地中のリン濃度で62〜6200mg/L、マンガン化合物では、マンガン濃度で0.05〜5mg/L、鉄化合物では、鉄濃度で0.11〜11mg/Lを挙げることができる。
本発明の方法で培養される微生物としては、原核微生物の光合成独立栄養微生物、光合成従属栄養微生物、化学合成独立栄養微生物、及び化学合成従属栄養微生物、並びに真核微生物の化学合成従属栄養微生物が挙げられ、これらに限定されないが、原核微生物の光合成従属栄養微生物、化学合成従属栄養微生物、真核微生物の化学合成従属栄養微生物が好ましい。
原核微生物の光合成独立栄養細菌の例としては、Chromatium属、Thiopedia属が、原核微生物の光合成従属栄養細菌の例としては、Rhodobacter属、RhodopseudomonasThiobacillus属が、原核微生物の化学合成独立栄養微生物の例としては、Nitrobacter属、Nitrospira族、Nitorosococcus属、Thiobacillus属、Alcaligenes属が、原核微生物の化学合成従属栄養微生物の例としては、Arthrobacter属、Pseudomonas属、Acetobacter属、Agrobacterium属、Rhizobium属、Acinetobacter属、Xanthomonas属、Zoogloea属、Escherichia属、Bacillus属、Lactobacillus属、Ruminococcus属、Peptostreptococcus属、Peptococcus属、Propionibacterium属、Ruminococcus属、Coprococcus属、Sarcina属、Desulfovibrio属、Desulfuromonas属、Desulfococcus属、Desulfobacter属、Desulfobulbus属、Desulfotomaculum属、Desulfosarcina属、Desulfonema属、Streptococcus属、Methanobacterium属、Methanobacterium属、Methanobrevibacter属、Methanothermus属、Methanococcus属、Methanospirillum属、Methanosarcina属、Methanosaeta属が、真核微生物の化学合成従属栄養微生物としてはBjerkandera属、Saccharomyces属Candida属、Torulopsis属、Zygosaccharomyces属、Schizosaccaromyces属、Pichia属、Nadsonia属、Nematospora属、Rhodosporidium属、Cryptococcus属、Lipomyces属、Schizosaccharomyces属、Streptomyces属、Cephalosporium属、Penicillium属、Nocardia属が挙げられる。
このうち、好ましくは、原核微生物の光合成従属栄養微生物としてはRhodobacter属が、原核微生物の化学合成従属栄養微生物としてはPseudomonas属、Arthrobacter属が、真核微生物の化学合成従属栄養微生物としてはBjerkandera属が挙げられる。
本発明の方法で培養される微生物は、好ましくは、5−アミノレブリン酸生産微生物である。特には、ロドバクテリウム属、ロドバクター・スフェロイデスの変異株が好ましく、具体的には、ロドバクター・スフェロイデス CR−0072009と命名され、FERM BP―6320として寄託されたものが好ましい。
本発明の方法で行われる微生物の培養にあたっての培養温度、pHは菌株等が生育する条件でよく、例えば、培養温度は、10〜40℃、特に20〜35℃が好ましく、培地のpHは3〜9が好ましく、特にRhodobacter属、Arthrobacter属、Pseudomonas属では6〜8が好ましく、Bjerkandera属では3〜5が好ましい。なおアミノ酸の生産時にpHが変化する場合には、水酸化ナトリウム、アンモニア、水酸化カリウム等のアルカリ溶液や塩酸、硫酸、燐酸等の酸を用いてpHを調整することが好ましい。
後記実施例の記載のように、本発明の方法によれば、微生物の増殖を促進することができ、また、微生物の活性を向上させることができる。ここで、微生物の活性向上としては、アミノ酸の生産能の向上や、ペルオキシダーゼの生産能の向上が挙げられる。ここで、アミノ酸としては、微生物が生産するアミノ酸を挙げることができ、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、セリン、トレオニン、システイン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、プロリン、ヒスチジン、リシン、アルギニン、5−アミノレブリン酸、ホスホセリン、タウリン、シトルリン、オルニチン、カルノシン、4−アミノ酪酸が挙げられ、5−アミノレブリン酸が好ましい。
したがって、本発明の方法を用いれば、低コストで、微生物発酵によるアミノ酸やペルオキシダーゼの生産を行うことができる。また、本発明の方法は、廃水処理における硝化、脱窒活性の向上や硫黄酸化細菌による土壌改良の向上、さらに担子菌の生産するペルオキシダーゼ活性向上による、ゴムや環境有害物質の分解促進、パルプ漂白等、微生物活性を利用する各種用途に用いることができる。
本発明の方法を用いて5−アミノレブリン酸を生産する場合、微生物を培養する培地には、グリシン及びレブリン酸を添加することが好ましい。グリシンの添加量は、終濃度で10〜1000mM、特に10〜400mMであるのが好ましい。グリシンの1回当りの添加量は10〜200mMが好ましく、これを数回添加することが好ましい。また、レブリン酸の添加量は、終濃度で0.01〜20mM、特に0.1〜10mMであるのが好ましい。このグリシン、レブリン酸の添加は、菌株の増殖速度を低下させる場合があるので、そのときはある程度増殖した時点で添加するとよい。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは単に例示の目的で掲げられるものであって、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
表1に示す組成物200mLを2L容三角フラスコに分注し、121℃、0.15MPaで20分間滅菌した後、放冷し、培地1を得た。得られた培地1にロドバクター・スフェロイデスCR0072009(FERM BP−6320)の1白金耳を植菌後、32℃、140rpmで、暗所にて24時間振盪培養し、培養液を得た。
Figure 0004939278
表2に示す組成でリン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を水に溶解又は分散させたのち、121℃、0.15MPaで20分間処理し、滅菌して培地添加物を調製した。
Figure 0004939278
表3に示す組成物30mLを300mL容三角フラスコの培養槽に入れ、121℃、0.15MPaで20分間滅菌した後、平均孔径0.45μmのマイクロフィルターでろ過を行い、培地2を調製した。培地2に、それぞれの成分の終濃度が表4に示す値となるように、培地添加物を添加・混合し、培養用培地を調製した。
Figure 0004939278
Figure 0004939278
調製した培養用培地に、培地1で培養して得た培養液を初期OD660が0.5となるように植菌し、28℃、120rpmで24時間、振盪培養した。培養24時間後、培養液のOD660を測定し、生育菌体量を調べた。結果を図1に示す。
また、培養24時間後の培養液27mLを三角フラスコに分注し、撹拌しながら10質量%硫酸を添加して、pHを6.4に調整したのち、レブリン酸及びグリシンを、それぞれの培養液中の終濃度が5mM、65mMとなるように添加した。添加後の培養液を、5mLずつ5本の試験管に分注した。分注した試験管を、30〜35度に傾け、28℃、100rpm往復振盪で18時間培養し、5−アミノレブリン酸を生産させたのち、培養液における5−アミノレブリン酸の濃度を測定し、微生物の5−アミノレブリン酸生産能を調べた。結果を図2に示す。
比較例1
培地添加物を培地2に添加しないこと以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例2
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、リン酸カルシウムと水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例3
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、硫酸マンガン五水和物と水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例4
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、塩化鉄と水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例5
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物と水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例6
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、硫酸マンガン五水和物、塩化鉄と水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
比較例7
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、塩化鉄のそれぞれ別個で水と混合し、得られた混合物を相互に混合しないまま滅菌処理を行った以外は、実施例1と同様の工程を行った。結果を図1及び図2に示す。
図1及び図2の比較例1〜6の結果に示されるように、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、塩化鉄をそれぞれ1種のみ又は2種のみ添加しても、微生物の増殖速度や生産する5−アミノレブリン酸濃度の上昇はみられなかった。また、比較例7の結果に示されるように、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、塩化鉄を、それぞれ単独で滅菌したのちに混合して添加しても、微生物の増殖速度や5−アミノレブリン酸濃度の上昇はみられなかった。これに対し、実施例1の結果に示されるように、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を含有する混合物を、100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得たものを添加することにより、微生物の増殖速度は約1.3倍に向上し(図1)、添加による微生物の増殖促進が認められた。また、同様の添加により、5−アミノレブリン酸濃度は、約2.3倍に増加した(図2)。この5−アミノレブリン酸濃度上昇効率は、微生物の増殖促進効率よりも高いことから、添加によって微生物の増殖が促進されたのみならず、微生物における5−アミノレブリン酸生産活性が向上したことがわかる。
[実施例2及び比較例8]
リン酸カルシウムに代えて、ピロリン酸を使用する以外は、実施例1と同様の工程を行った。用いた培地添加物の組成を表5に示し、培養用培地中の各成分の含有量を表6に示す。なお、培地添加物におけるピロリン酸の濃度である1.78mg/mLは、実施例1で用いたリン酸カルシウム濃度と、リン基準でモル濃度が等しくなるようにしたものである。生育菌体量の測定結果を図3に示し、5−アミノレブリン酸生産能の測定結果を図4に示す。なお、比較対照として行った比較例8は、培地添加物を培地2に添加しないこと以外は、実施例2と同様の工程を行ったものである。
Figure 0004939278
Figure 0004939278
図3及び図4に示すように、リン酸カルシウムに代えて、ピロリン酸を用いる場合でも、微生物の増殖促進と、5−アミノレブリン酸生産活性の向上が認められた。
[実施例3]
表7に示す組成の培地3に、それぞれの成分の終濃度が表4に示す値となるように実施例1で調製した培地添加物を添加し、培養用培地を調製した。得られた培養用培地に、Arthrobacter sp.のコロニーからとった1白金耳を植菌して、培養を行い、経時的にOD660を測定し、菌体濃度を調べた。結果を「リン酸カルシウム、塩化鉄、硫酸マンガン五水和物添加」として図5に示す。
Figure 0004939278
比較例9
培地添加物を培地2に添加しないこと以外は、実施例3と同様の工程を行った。結果を「添加なし」として図5に示す。
比較例10
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、リン酸カルシウムと水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例3と同様の工程を行った。結果を「硫酸マンガン五水和物添加」として図5に示す。
比較例11
培地添加物の調製において、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄の全てと水を混合した混合物を滅菌するのに代えて、塩化鉄と水のみの混合物を滅菌した以外は、実施例3と同様の工程を行った。結果を「塩化鉄添加」として図5に示す。
図5に示すように、培養する微生物がArthrobacter sp.の場合にも、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を含有する混合物を加熱又は加圧して得たものを添加することによる微生物の増殖速度の向上が認められた。
[実施例4]
Arthrobacter sp.をPseudomonas sp.に代えたほかは、実施例3、及び比較例9〜11と同様の工程を行い、菌体濃度の経時変化を求めた。結果を図6に示す。
図6に示すように、培養する微生物がPseudomonas sp.の場合にも、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を含有する混合物を加熱又は加圧して得たものを添加することによる微生物の増殖速度の向上が認められた。
[実施例5]
実施例1で調製した培地添加物を、それぞれの成分の終濃度が表4に示す値となるように添加したPDB(Potato Dextrose Broth)寒天培地を調製した。得られた培地(n=3)に、Bjerkandera sp.を播種し、コロニー直径の経日変化を測定した。結果を「リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、塩化鉄添加」として図7に示す。
比較例12
培地添加物を添加しないこと以外は、実施例5と同様の工程を行った。結果を「添加なし」として図7に示す。
図7に示すように、培養する微生物がBjerkandera sp.の場合にも、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を含有する混合物を加熱又は加圧して得たものを添加することによる微生物の増殖速度の向上が認められた。
[実施例6及び比較例13]
実施例5又は比較例12でプレート上に培養した菌体を、直径1cmの滅菌したプラグ用いて寒天培地ごと切り取り、滅菌した蒸留水10mL中に入れ、3分間撹拌した。攪拌した液を、滅菌した純水により、2、4、8、16倍に希釈し、サンプル液とした。サンプル液に、ペルオキシターゼと特異的に反応する発色基質であるTMB(テトラメチルベンチジン)を加え、硫酸で反応を停止させた後、450μmの吸光度を測定することでペルオキシターゼ活性を調べた(n=3)。このとき、希釈系列と吸光度が比例関係であることを確認した。結果を図8に示す。図8において「添加あり」は、実施例5における菌体を用いたものを示し、「添加なし」は、比較例12における菌体を用いたものを示す。
図8に示すように、リン酸カルシウム、硫酸マンガン五水和物、及び塩化鉄を含有する混合物を加熱又は加圧して得たものの添加により、Bjerkandera sp.のペルオキシダーゼ活性の向上が認められた。
実施例1、及び比較例1〜7で培養を行った培養液のOD660の測定結果を示す図である。 実施例1、及び比較例1〜7で培養を行った培養液中の5−アミノレブリン酸濃度の測定結果を示す図である。 実施例2、及び比較例8で培養を行った培養液のOD660の測定結果を示す図である。 実施例2、及び比較例8で培養を行った培養液中の5−アミノレブリン酸濃度の測定結果を示す図である。 実施例3、及び比較例9〜11で測定した培養液のOD660の経時変化の結果を示す図である。 実施例4で測定した培養液のOD660の経時変化の結果を示す図である。 実施例5、及び比較例12で測定したコロニー直径の経日変化の結果を示す図である。 実施例6、及び比較例13として行われたペルオキシダーゼ活性の測定結果を示す図である。

Claims (10)

  1. リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものと、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL、及びPDBから選ばれる1種以上1g/L以上とを含有する培地でRhodobacter属、Pseudomonas属、Arthrobacter属又はBjerkandera属に属する微生物を培養することを特徴とする微生物の増殖促進方法。
  2. リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものを、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL、及びPDBから選ばれる1種以上1g/L以上を含有する培地に添加し、その培地でRhodobacter属、Pseudomonas属、Arthrobacter属又はBjerkandera属に属する微生物を培養する工程を含むことを特徴とする微生物の増殖促進方法。
  3. 100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧する混合物が、カルシウム化合物を含有するものである請求項1又は2記載の微生物の増殖促進方法。
  4. 微生物が、5−アミノレブリン酸生産微生物である請求項1〜3のいずれか1項記載の微生物の増殖促進方法。
  5. リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものと、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL、及びPDBから選ばれる1種以上1g/L以上とを含有する培地でRhodobacter属、Pseudomonas属、Arthrobacter属又はBjerkandera属に属する微生物を培養することを特徴とする微生物の活性向上方法。
  6. リン化合物、マンガン化合物、及び鉄化合物を含有する混合物を100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧して得られたものを、酵母エキス、乾燥酵母、ペプトン、ポリペプトン、肉エキス、魚粉、カザミノ酸、CSL、及びPDBから選ばれる1種以上1g/L以上を含有する培地に添加し、その培地でRhodobacter属、Pseudomonas属、Arthrobacter属又はBjerkandera属に属する微生物を培養することを特徴とする微生物の活性向上方法。
  7. 100℃以上で加熱又は0.1MPa以上で加圧する混合物が、カルシウム化合物を含有するものである請求項5又は6記載の微生物の活性向上方法。
  8. 活性向上がアミノ酸の生産能の向上である請求項5〜7のいずれか1項記載の微生物の活性向上方法。
  9. アミノ酸が5−アミノレブリン酸である請求項8記載の微生物の活性向上方法。
  10. 活性向上がペルオキシダーゼの生産能の向上である請求項5〜7のいずれか1項記載の微生物の活性向上方法。
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