JP6191335B2 - 超電導機器 - Google Patents

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Description

この発明は、超電導機器に関し、より特定的には、容器の内部に超電導コイルを保持する超電導機器に関する。
超電導線材を巻回した超電導コイルは、極低温の温度下において用いられる。たとえば特開2000−312036号公報(特許文献1)には、超電導コイルを小型冷凍機を用いて冷却する超電導機器が開示される。この種の超電導機器は、冷凍機冷却型超電導機器とも呼ばれる。
冷凍機冷却型超電導機器において、超電導コイルは真空容器の内部に保持された状態で用いられる。例えば特許文献1において、超電導コイルは、真空容器側に固定された荷重支持体によって固定されることにより所定の位置に保たれる。そのため、荷重支持体には、荷重に耐え得る剛性と、常温部から極低温部へ熱を侵入させ難い断熱性とが必要となる。
特開2000−312036号公報
しかしながら、上記の特許文献1では、超電導コイルを、超電導コイルの軸方向の片側に配置された荷重支持体によって固定する。そのため、超電導コイルの大型化によって超電導コイルの重量およびサイズ(特にコイル高さ)が増大すると、片側の荷重支持体のみでは超電導コイルを安定して支持することが難しくなる場合がある。その結果、超電導コイルを損傷させてしまう可能性がある。
重量およびサイズが増大した超電導コイルを安定して支持するためには、軸方向の両側で超電導コイルを支持することが望ましいが、荷重支持体を通じて真空容器から超電導コイルに伝わる熱の経路が増えてしまうため、超電導コイルの冷却効率を低下させるという問題が生じる。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、超電導コイルの冷却効率の低下を抑制しつつ、超電導コイルを軸方向の両側で支持することによって安定して容器内部に保持することが可能な超電導機器を提供することである。
この発明に従った超電導機器は、第1の固定部および第2の固定部を有する超電導コイルと、超電導コイルを内部に保持する容器と、容器に第1の固定部を繋ぐことにより、超電導コイルを容器の内部に位置決めする第1の支持部材と、第1の支持部材に第2の固定部を繋ぐことにより、超電導コイルを第1の支持部材に固定する第2の支持部材とを備える。第2の支持部材は、第1の支持部材を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料で形成される。
この発明によれば、超電導機器において、超電導コイルの冷却効率の低下を抑制しつつ、超電導コイルを軸方向の両側で支持することによって安定して容器内部に保持することができる。
この発明の実施の形態による超電導機器の全体構成を概略的に示す断面図である。 超電導コイルの支持構造の比較例を示す概略部分断面図である。 この発明の実施の形態による超電導コイルの支持構造を示す概略部分断面図である。 第2支持部材の構成を示す上面図である。 第2支持部材の構成を示す側面図である。 第2支持部材の第1の変形例の構成を示す斜視図である。 第2支持部材を図5A中の矢印A方向から見た構成を概略的に示す斜視図である。 第2支持部材の第2の変形例の構成を概略的に示す上面図である。 第2支持部材の配置構成を示す外観図である。 超電導コイルにかかる荷重を概念的に説明する断面図である。 超電導コイルを図8中の矢印B方向から見た構成を概略的に示す図である。 超電導機器の設置状態を示す断面図である。 図10の超電導コイルにかかる荷重を概念的に説明する断面図である。 超電導コイルを図11中の矢印C方向から見た構成を概略的に示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施の形態の内容を列記して説明する。
(1) この発明の実施の形態による超電導機器1は、第1の固定部(固定具28)および第2の固定部(固定具30)を有する超電導コイル2と、超電導コイル2を内部に保持する容器(熱シールド14)と、容器14に第1の固定部28を繋ぐことにより、超電導コイル2を容器14の内部に位置決めする第1の支持部材32と、第1の支持部材32に第2の固定部30を繋ぐことにより、超電導コイル2を第1の支持部材32に固定する第2の支持部材40とを備える。第2の支持部材40は、第1の支持部材32を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料で形成される。
すなわち、第1の支持部材32は、超電導コイル2の第1の固定部28と容器14とを接続することによって、超電導コイル2を容器14内に配置する。さらに第2の支持部材40は、超電導コイル2の第2の固定部30と第1の支持部材32とを接続することによって、超電導コイル2を第1の支持部材32に固定する。
これによれば、超電導コイル2は、容器14に接続された第1の支持部材32によって容器内部に位置決めされるとともに、第1の支持部材32よりも熱伝導性の低い第2の支持部材40によって第1の支持部材32に固定されることによって、容器内部に保持される。容器14から超電導コイル2への熱を伝わりにくくすることで、超電導コイル2の冷却効率を低下させず、超電導コイル2を軸方向の両側で支持することによって安定して容器内部に保持できる。
(2) 上記超電導機器1において、第1の支持部材32と第2の支持部材40との接続部分は、第1の固定部28より、容器14と第1の支持部材32との接続部分に近い側に位置する。
このようにすれば、容器14と第1の支持部材32との接続部分に近い側で、第1の支持部材32に第2支持部材40を繋ぐことにより、超電導コイル2を軸方向の両側で支持することによって安定して保持しつつ、容器14から超電導コイル2への熱の侵入を抑制できる。
(3) 上記超電導機器1において、第2の支持部材40は、超電導コイル2の外周に沿って複数配置される。
このようにすれば、超電導コイル2を安定して支持しつつ、第2の支持部材40によって形成される伝熱経路における熱伝導性を低くして超電導コイル2の冷却効率を確保できる。
(4) 上記超電導機器1において、第2の支持部材40は、超電導コイル2の外周に部分的に配置される。
このようにすれば、超電導コイル2を安定して支持するための必要な最小限の位置および個数で、第2の支持部材40を配置することで、第2の支持部材40によって形成される伝熱経路における熱伝導性を低くして、超電導コイル2の冷却効率を確保できる。
(5) 上記超電導機器1において、第2の支持部材40は、第1の支持部材32と第2の固定部30とを接続し、超電導コイル2側の表面が主面をなす板状体である。板状体は、表面に切り欠き部50を有する。
このようにすれば、第2の支持部材40を超電導コイル2に固定した際に、板状体の超電導コイル側の表面と超電導コイル2との間に隙間が形成される。そのため、容器14から超電導コイル2への伝熱経路を長くすることができるとともに、超電導コイル2への第2の支持部材40の接触面積を小さく抑えることができる。この結果、第2の支持部材40により形成される伝熱経路における熱伝導性を低く保つことができる。
(6) 上記超電導機器1において、板状体の表面は、凹凸形状を有する。
このようにすれば、容器14から超電導コイル2への伝熱経路の断面積と、超電導コイル2への第2の支持部材40の接触面積とをさらに低減できる。
(7) 上記超電導機器1は、容器14に設置され、超電導コイル2を冷却するための冷却機構(冷凍機60)をさらに備える。
冷却機構60の周囲を磁気シールド66で囲う場合、超電導コイル2と磁気シールド66との間には相互に引き合うような電磁力が生じる可能性がある。このような場合であっても、超電導コイル2を安定して保持できる。
(8) 上記超電導機器1において、第2の支持部材40は、超電導コイル2の中心から見て冷却機構60が位置する側、および冷却機構60が位置する側とは反対側の少なくとも一方に配置される。
このようにすれば、磁気シールド66との間に生じる電磁力によって超電導コイル2にかかる荷重の方向に応じて第2の支持部材40を配置することにより、超電導コイル2の冷却効率を低下させずに、超電導コイル2を安定して保持できる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
<超電導機器の全体構成>
図1は、この発明の実施の形態による超電導機器の全体構成を概略的に示す断面図である。本実施の形態による超電導機器1は、超電導コイルを冷凍機で冷却する冷凍機冷却型の超電導機器である。なお、図1は、超電導機器1が使用場所に設置された状態を示している。超電導機器1は、超電導コイルの軸方向Aaが床面(設置面)に対して水平となり、かつ超電導コイルの径方向Arが床面に対して垂直となるように設置されている。
図1を参照して、超電導機器1は、超電導コイル2と、熱シールド14と、クライオスタット10と、冷凍機60と、冷却ヘッド64と、支持部材32,34,40とを備える。ただし、超電導機器1は前述の全ての構成を備える必要はなく、適宜省略可能である。
超電導コイル2は、熱シールド14に収納される。熱シールド14は、熱シールド14と略相似形の中空円筒状のクライオスタット10に収納される。熱シールド14は、第3支持部材34によって支持されることにより、クライオスタット10の内部の所定の位置に保持される。熱シールド14は、クライオスタット10と超電導コイル2との間を断熱する機能を有している。
クライオスタット10の円筒中心部の空間は、磁場が印加される試料(図示せず)を収めるための磁場印加領域16となる。クライオスタット10および熱シールド14の内部は、真空になるように図示しない減圧装置により減圧されている。
超電導コイル2は、コイル部20と、伝熱板群26と、固定具28,30とを含む。
コイル部20は、超電導線材が巻回されることによって形成されており、磁束を発生させる。具体的には、コイル部20は、複数のパンケーキコイル22を積層することによって形成される。図1では、一例として、複数のパンケーキコイル22の各々を、中空円板型コイルの態様としている。パンケーキコイル22は、レーストラック型コイルの態様であってもよい。超電導コイル2の軸方向Aaは積層方向に対応し、超電導コイル2の径方向Arは積層方向に垂直な方向に対応する。もしくは、複数のパンケーキコイル22を積層する構成に代えて、超電導線を巻回軸のまわりに螺旋状に巻回することによって形成してもよい。コイル部20は、軸方向Aaの端部(図1における左端および右端)にそれぞれ取り付けられた固定具28,30によって把持されている。
固定具28,30は、パンケーキコイル22と略相似形の中空円板状の形状を有している。固定具28,30は、例えば真鍮またはSUS(Steel Use Stainless)等の金属材料から構成される。
伝熱板群26は、コイル部20と冷却ヘッド64とを互いに繋いでいる。伝熱板群26は、複数の伝熱板24から構成されている。伝熱板群26のコイル部20に取り付けられた部分では、複数の伝熱板24の各々は、隣り合うパンケーキコイル22の間に配置される。これにより、パンケーキコイル22と伝熱板24とが交互に積層された構成となっている。
冷却ヘッド64は、コイル部20を冷却するためのものであり、冷却可能な端部62と、端部62と冷凍機60とを繋ぐ接続部61とを含む。
<超電導コイルの支持構造>
次に、超電導コイル2の支持構造について説明する。
超電導コイル2は、2つの支持部材32,40によって支持されることにより、熱シールド14の内部の所定の位置に保持される。具体的には、第1支持部材32は、熱シールド14に超電導コイル2の固定具28を繋ぐことにより、超電導コイル2を熱シールド14の内部に位置決めする。第2支持部材40は、第1支持部材32に超電導コイル2の固定具30を繋ぐことにより、超電導コイル2を第1支持部材32に固定する。
すなわち、第1支持部材32は、超電導コイル2の固定具28と熱シールド14とを接続することによって、超電導コイル2を熱シールド14内に配置する。さらに第2支持部材40は、超電導コイル2の固定具30と第1の支持部材32とを接続することによって、超電導コイル2を第1の支持部材32に固定する。
第1支持部材32は、棒状の形状を有している。第1支持部材32は、軸方向Aaと平行に配置される。第1支持部材32は、一方の端部が熱シールド14に接続され、他方の端部が固定具28に接続される。なお、第1支持部材32は、第3支持部材34と一体的に形成されていてもよい。固定具28は、超電導コイル2が第1支持部材32に接続される「第1の固定部」を構成する。固定具28の外周に沿って複数の第1支持部材32が配置される。
第2支持部材40は、後述するように超電導コイル2側の表面が主面をなす板状の形状を有している。第2支持部材40は、一方の端部が第1支持部材32に接続され、他方の端部が固定具30に接続される。固定具30は、超電導コイル2が第2支持部材40に接続される「第2の固定部」を構成する。固定具30の外周に沿って複数の第2支持部材40が配置される。なお、第2支持部材40は、図1に示すように、1個の第1支持部材32に対して1個設けられる必要はない。第2支持部材40は、複数個の第1支持部材32に対して1個の割合で設けるようにしてもよい。すなわち、複数の第1支持部材32の一部の第1支持部材32に対して第2支持部材40を設ける。
図2および図3を参照して、超電導コイル2と支持部材32,40との位置関係について説明する。
図2には、超電導コイル2の支持構造の比較例として、超電導コイル2を第1支持部材32のみによって熱シールド14に支持するようにしたものを示す。
超電導コイル2において、固定具28は、固定具30よりも、熱シールド14と第1支持部材32との接続部分に遠い側に位置している。そして、第1支持部材32は、熱シールド14および第1支持部材32の接続部分から遠い方の固定具28と、熱シールド14とを接続する。一方、第1支持部材32は、熱シールド14および第1支持部材32の接続部分から近い方の固定具30と、熱シールド14とを接続していない。すなわち、第1支持部材32は、固定具28に接する一方で、固定具30には接していない。これにより、熱シールド14と超電導コイル2との間には、図2中に白矢印で示すような伝熱経路が形成される。すなわち、熱シールド14の外側の熱が第1支持部材32を通じて超電導コイル2の固定具28に伝搬する。
この比較例では、熱シールド14および第1支持部材32の接続部分から近い方の固定具30と熱シールド14とを非接続とする。これにより、熱シールド14から超電導コイル2までの伝熱経路を長くすることができる。その結果熱シールド14から超電導コイル2へ熱を伝わりにくくして、高い冷却効率を保つことができる。
その一方で、超電導コイル2の大型化によって超電導コイル2の重量およびサイズ(特に軸方向Aaの長さ)が増大すると、第1支持部材32のみの片側支持では超電導コイル2を安定して支持することが難しくなる。
図3には、本実施の形態による超電導コイル2の支持構造を模式的に示す。本実施の形態は、上記の比較例と比較して、第2支持部材40を用いて固定具30と第1支持部材32とをさらに接続することで、超電導コイル2を第1支持部材32に固定する。すなわち、第1支持部材32は、固定具30に直接的に接しておらず、第2支持部材40を介在して間接的に固定具30に接している。また、この第2支持部材40を、第1支持部材32を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料で形成する。
これにより、超電導コイル2は、第2支持部材40によって第1支持部材32に固定されるため、両側支持となる。よって、超電導コイル2の重量およびサイズ(軸方向Aaの長さ)が増大しても、超電導コイル2を安定して支持することができる。一方、第2支持部材40を追加したことで、熱シールド14と超電導コイル2との間には、図3中に黒矢印で示すような伝熱経路が新たに形成される。しかしながら、第2支持部材40を第1支持部材32よりも熱伝導性を低くすることで、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑えつつ、超電導コイル2を安定して支持することが可能となる。
ここで、第1支持部材32は、一例として、SUS等の金属材料から構成される。これに対して、第2支持部材40は、強度および断熱性を備えた材料から構成される。一例として、第2支持部材40は、GFRP(Grass Fiber Reinforced Plastics:ガラス繊維強化プラスチック)により形成される。GFRPは、強度および断熱性が高いため、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑制するとともに、熱シールド14の内部と外部との温度差や、超電導コイル2の使用時と不使用時との容器内部の温度差による熱応力による破損を抑制することができる。なお、GFRPの代わりに、第2支持部材40としてたとえばフィラー含有プラスチックやセラミックスなどを用いてもよい。
<第2支持部材の構成>
次に、図4A,4B、図5A,5Bおよび図6を参照して、第2支持部材40の具体的構成について説明する。
図4Aおよび図4Bは、図1および図2の第2支持部材40の構成を示す外観図である。図4Aは第2支持部材40を示す上面図であり、図4Bはその側面図である。
図4A,4Bを参照して、第2支持部材40は、板状の形状を有する基板42からなる。基板42には、基板42を厚み方向に貫通する複数の貫通孔44,46,48が形成されている。なお、基板42は、上述したように、第1支持部材32を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料(GFRP等)で形成されている。
貫通孔44は、基板42の一方の端部に形成されており、第1支持部材32の外径とほぼ同等もしくはより大きい径を有している。この貫通孔44に第1支持部材32が挿入されることにより、図3に示すように、第2支持部材40が第1支持部材32に接続される。
貫通孔46,48は、基板42の他方の端部に形成されている。貫通孔46,48の各々に図示しないボルトを貫通させ、固定具30に当該ボルトを締結することにより、基板42を超電導コイル2の固定具30に固定できる構造となっている。なお、貫通孔46,48の径および個数については、特に制限されない。
基板42はさらに、超電導コイル2側の表面に切り欠き部50を有する。切り欠き部50を設けたことによって、図3に示すように、基板42を超電導コイル2の固定具30に固定した際に、基板42の超電導コイル2側の表面と超電導コイル2との間に隙間が形成される。これにより、熱シールド14から超電導コイル2への伝熱経路を長くすることができる。同時に、超電導コイル2への第2支持部材40の接触面積を小さく抑えることができる。その結果、第2支持部材40により形成される伝熱経路(図3参照)における熱伝導性を低く保つことができる。
(変形例1)
図5Aおよび図5Bは、第2支持部材40の第1の変形例の構成を示す外観図である。図5Aは第1の変形例による第2支持部材40Aの構成を概略的に示す斜視図であり、図5Bは第2支持部材40Aを図5A中の矢印A方向から見た構成を概略的に示す斜視図である。
図5A,5Bを参照して、第1の変形例による第2支持部材40Aは、図4A,4Bに示す第2支持部材40に対して、基板42の超電導コイル2側の主面に凹部(溝)422をさらに設けたものである。凹部422は、超電導コイル2側の主面のうち、基板42が超電導コイル2の固定具30に接触する接触部分に形成される。この凹部422の数は、単数であっても複数であってもよい。
第1の変形例では、基板42と超電導コイル2の固定具30との接触部分に凹部422を設けたことによって、超電導コイル2への第2支持部材40Bの接触面積をさらに低減することができる。これにより、第2支持部材40により形成される伝熱経路(図3参照)における熱伝導性をより低く保つことができる。
(変形例2)
図6は、第2支持部材40の第2の変形例の構成を概略的に示す上面図である。
図6を参照して、第2の変形例による第2支持部材40Bにおいて、貫通孔44は、第1支持部材32の外径よりも十分に大きい径を有している。そのため、第1支持部材32を第2支持部材40Bの貫通孔44に挿入した場合、第1支持部材32の外周の一部分のみが基板42に接触することになる。なお、図6には、超電導機器1を、超電導コイル2の軸方向Aaが床面(設置面)に対して水平となり、かつ超電導コイル2の径方向Arが床面に対して垂直となるように設置されている状態(図1参照)における、第1支持部材32と第2支持部材44との接続部分を模式的に示している。
第2の変形例では、第1支持部材32の外径よりも十分に大きい径を有する貫通孔44を基板42に形成したことによって、第1支持部材32と第2支持部材40Bとの間の接触熱抵抗を大きくすることができる。これにより、第2支持部材40Bにより形成される伝熱経路(図3参照)における熱伝導性をより低く保つことができる。
なお、上述した第1および第2の変形例による構成は単独で用いてもよいし、適宜組み合わせて用いてもよい。
<第2支持部材の配置構成>
次に、図7から図12を参照して、第2支持部材40の配置構成について説明する。第2支持部材40は、超電導コイル2の固定具30上に部分的に配置される。なお、以下では、図4A,4Bに示した第2支持部材40の配置構成を代表的に説明するが、図5A,5Bおよび図6に示した第2支持部材40A,40Bについても同様の配置構成を適用することができる。
(配置例1)
図7は、第2支持部材40の第1の配置例を示す外観図である。図7には、第2支持部材40を、固定具30の外周に沿って複数個配置する構成を示している。第2支持部材40は、1個の第1支持部材32に対して1個の割合で設けてもよいし、複数個の第1支持部材32に対して1個の割合で設けてもよい。なお、超電導コイル2の冷却効率を確保するためには、超電導コイル2を安定して支持するために必要な最小限の位置および個数で、第2支持部材40を配置することが好ましい。
(配置例2)
超電導コイル2の固定具30に第2支持部材40を配置する位置については、図7のように固定具30の周方向に等間隔に配置する構成に代えて、超電導コイル2にかかる荷重の方向に応じて、固定具30の周方向の一部分に配置する構成としてもよい。
図8は、超電導コイル2にかかる荷重を概念的に説明する断面図である。
図8を参照して、超電導機器1を、超電導コイル2の軸方向Aaが床面(設置面)に対して水平となり、かつ超電導コイル2の径方向Arが床面に対して垂直となるように設置した場合(図1参照)、超電導コイル2には、径方向Ar(重力方向に相当)の荷重F1がかかる。
ここで、冷凍機冷却型超電導機器においては、冷凍機60に強い磁場がかかると、内部のモータが動作不良を起こす可能性がある。よって、冷凍機60にかかる磁場の強さを一定値以下にする必要がある。たとえば図8に示すように、冷凍機60の周囲を磁気シールド66で囲む構成が採用されている。しかしながら、冷凍機60の周囲を磁気シールド66で囲むことによって、超電導コイル2と磁気シールド66との間には相互に引き合うような電磁力が発生する。そして、この電磁力を受けて、超電導コイル2にはさらに、磁気シールド66に向かう方向に荷重F2がかかる。その結果、超電導コイル2には、荷重F1と荷重F2とを合成した荷重が加わることになる。
図9は、超電導コイル2を図8中の矢印B方向から見た構成を概略的に示す図である。図9を参照して、第2支持部材40は、超電導コイル2の中心Oから見て冷凍機60が位置する側、および冷凍機60が位置する側とは反対側の少なくとも一方に配置する。なお、図9では、冷凍機60が位置する側、および冷凍機60が位置する側とは反対側のそれぞれに、同数の第2支持部材40を配置する構成を例示するが、第2支持部材40は必ずしも同数でなくてもよい。また、どちらか一方側にのみ第2支持部材40を配置する構成としてもよい。
なお、冷凍機60が位置する側、および冷凍機60が位置する側とは反対側のどちらに第2支持部材40を配置するかについては、第2支持部材40の圧縮応力に対する耐性と、圧縮応力に対する耐性とを比較することにより決定すればよい。たとえば第2支持部材40の引っ張り応力に対する耐性が圧縮応力に対する耐性よりも強い場合には、冷凍機60が位置する側とは反対側に第2支持部材40を配置する。これにより、少数の第2支持部材40で超電導コイル2を安定して支持できるため、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑制できる。
(配置例3)
図10には、超電導機器1が設置場所に設置された状態として、超電導機器1を、超電導コイル2の径方向Arが床面(設置面)に対して平行となり、かつ超電導コイル2の軸方向Aaが床面に対して垂直となるように設置した場合を示している。図11は、図10のように超電導機器1を設置した場合に、超電導コイル2にかかる荷重を概念的に説明する断面図である。
図11を参照して、超電導コイル2には、軸方向Aa(重力方向に相当)の荷重F1がかかる。また、超電導コイル2と磁気シールド66との間に生じる電磁力が作用することにより、磁気シールド66に向かう方向に荷重F2がかかる。よって、超電導コイル2には、荷重F1と荷重F2とを合成した荷重が加わる。
図12は、超電導コイル2を図11中の矢印C方向から見た構成を概略的に示す図である。図12を参照して、第2支持部材40は、超電導コイル2の中心Oから見て冷凍機60が位置する側、および冷凍機60が位置する側とは反対側の少なくとも一方に配置する。図12では、冷凍機60が位置する側、および冷凍機60が位置する側とは反対側のそれぞれに、同数の第2支持部材40を配置する構成を例示するが、第2支持部材40は必ずしも同数でなくてもよい。また、どちらか一方側にのみ第2支持部材40を配置する構成としてもよい。これにより、少数の第2支持部材40で超電導コイル2を安定して支持できるため、超電導コイル2の冷却効率の低下を抑制できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、冷凍機冷却型超電導機器に特に有利に適用される。
1 超電導機器
2 超電導コイル
10 クライオスタット
14 熱シールド
16 磁場印加領域
20 コイル部
20,22 パンケーキコイル
24 伝熱板
26 伝熱板群
28,30 固定具
32 第1支持部材
34 第3支持部材
40,40A,40B,40C 第2支持部材
42 基板
44,46,48 貫通孔
60 冷凍機
61 接続部
62 端部
64 冷却ヘッド
66 磁気シールド

Claims (7)

  1. 第1の固定部および第2の固定部を有する超電導コイルと、
    前記超電導コイルを内部に保持する容器と、
    前記容器に前記第1の固定部を繋ぐことにより、前記超電導コイルを前記容器の内部に位置決めする第1の支持部材と、
    前記第1の支持部材に前記第2の固定部を繋ぐことにより、前記超電導コイルを前記第1の支持部材に固定する第2の支持部材とを備え、
    前記第2の支持部材は、一方の端部が前記第1の支持部材に接続されるとともに、他方の端部が前記第2の固定部に接続され、かつ、前記第1の支持部材を構成する材料よりも熱伝導率が低い材料で形成される、超電導機器。
  2. 前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との接続部分は、前記第1の固定部より、前記容器と前記第1の支持部材との接続部分に近い側に位置する、請求項1に記載の超電導機器。
  3. 前記第2の支持部材は、前記超電導コイルの外周に沿って複数配置される、請求項1または請求項2に記載の超電導機器。
  4. 前記第2の支持部材は、前記超電導コイルの外周に部分的に配置される、請求項3に記載の超電導機器。
  5. 前記第2の支持部材は、前記第1の支持部材と前記第2の固定部とを接続し、前記超電導コイル側の表面が主面をなす板状体であり、
    前記板状体は、前記表面に切り欠き部を有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の超電導機器。
  6. 前記板状体の前記表面は、凹凸形状を有する、請求項5に記載の超電導機器。
  7. 前記容器に設置され、前記超電導コイルを冷却するための冷却機構をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の超電導機器。
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