JP2012054260A - 超電導マグネット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒形極低温容器にかかる荷重を分散支持でき、万が一1本の支持要素が荷重を支持できなくなった場合においても他の支持要素で極低温容器を支持できる超電導マグネット装置を提供することを課題とする。
【解決手段】超電導マグネット装置に用いられる真空断熱容器1が、超電導磁石が収納され極低温冷媒が充填されている円筒形の極低温容器2、真空断熱容器1最外殻の円筒形の外部真空容器3を備え、外部真空容器3の内壁面側および円筒形の極低温容器2の外周部にはバンドからなる支持要素7の両端部が板ばね10に固定して設けられ、支持要素7が円筒形の極低温容器2の円周に対して接線方向の位置となるように配置することによって、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気共鳴画像や核磁気共鳴などの円筒形極低温容器に係り、特に、円筒形極低温容器の支持構造に関する。
図7(a)(b)は、磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging、以下、MRIという)または核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance、以下、NMRという)システム等の、真空状態の外部容器内に極低温容器を支持する従来の超電導マグネット装置の正面図および側面図を示す(特許文献1)。超電導線からなるコイルが極低温冷媒によって、その沸点の温度で冷却され、極低温容器2内に収容されている。この超電導マグネット装置は、コイルが収容される極低温容器2を周囲の雰囲気から熱的に絶縁するための外部真空容器4と、この外部真空容器4の外部表面上に取り付けられ、且つ床設置用の脚として機能するべく構成されたハウジング20を備える。このハウジング内に設置された取り付け部26および27に取り付けられた引っ張りバンド,引っ張りロッド,ストラップ,圧縮支柱の内少なくとも一つからなる上部支持要素22及び下部支持要素23が、極低温容器2及び外部真空容器4の重量を支持している。
図8は、このような超電導マグネット装置のハウジング20の部分切取斜視図を示す。
超電導マグネット装置は、極低温容器2を周囲の雰囲気から熱的に絶縁するべく、外部真空容器4による真空断熱の他に熱放射シールド3a,3bを配置している。支持要素は、それぞれ、圧縮力又は張力によって保持され、これにより極低温容器の重量の少なくとも一部を支持している。支持要素は、ハウジング20内の取り付け部と極低温容器2上の取り付け部の間の外部真空容器4の表面内の孔32を通じて延長されている。外部真空容器4は、その内部が真空状態とされ、ハウジング20は、それぞれの孔上において、外部真空容器内の真空を維持するべく十分な気密性を有するように構成され、且つ、外部真空容器4に対してシールされている。
従来においてはこのような構成にすることにより、極低温容器を支持する荷重は外部真空容器の外部表面上に取り付けられたハウジングによって支えられていた。また、このハウジングは床設置用の脚としても機能するべく構成されている。この結果、極低温容器を支持するための十分な強度を必要とすることなしに、外部真空容器をその独自の重量及び外部雰囲気の圧力を支えるに十分な強度を有するよう製造することができ、外部真空容器を安価に製造できる構造としている。
特開2008−34846号公報 特開平5−335635号公報
従来技術の超電導マグネット装置では、極低温容器内に液体ヘリウム等の極低温冷媒を充填し、極低温容器内の超電導コイルを冷却保持する。しかしながら外部真空容器から各支持要素を介しての熱侵入により、極低温容器内の液体ヘリウムは蒸発する。近年、マグネットの高磁場化により超電導マグネット装置の大型化が進んでいる。その結果、支持要素を高強度化する目的で支持要素の断面積を増加させる必要があり、従来の支持構造のままでは支持要素から極低温容器への侵入熱が増加していく傾向にある。支持要素から伝導する熱量は支持要素の断面積に比例し、また支持要素の長さに反比例する。この侵入熱を減少させるため、外部真空容器と極低温容器との断熱性能を高くする必要がある。また、同時に、外部真空容器と極低温容器との間は真空断熱するために十分な気密性を維持するように構成する必要があり、外部真空容器と極低温容器との間の真空領域内は真空が破れにくい単純な構造とすることが望ましい。
一方、超電導マグネットの輸送時においては、その自重により超電導マグネット装置には通常使用されるとき以上の大きな荷重が生じる。このため、万が一、支持要素が1本でも破断した場合、残りの支持要素では極低温容器を支持することができず、極低温容器は真空容器と接触し、極低温容器への熱侵入や超電導マグネット装置の破壊の可能性がある。さらに通常使用時においては、極低温容器および極低温容器側の支持要素取り付け部は、液体ヘリウム等の極低温冷媒により冷却されている。極低温容器を支持する真空容器側支持要素取り付け部は常温であるため、支持要素の両端で極低温と室温との間で温度分布が生じる。これにより極低温容器および極低温容器側支持要素取り付け部は、それぞれの材質に依存する熱膨張係数の大きさにより熱収縮が発生し、真空容器側支持要素取り付け部と極低温容器側支持要素取り付け部の間の距離が変化する。この結果支持要素には圧縮または引張方向の荷重が生じる。液体ヘリウムを充填し極低温容器内の超電導コイルを冷却保持する場合、極低温容器および極低温容器側支持要素取り付け部は約−269℃にまで冷却される。このため、極低温容器および極低温容器側支持要素取り付け部に生じる熱収縮量は多大である。また、支持要素自体においても内部の温度分布により熱収縮が生じることとなり、熱収縮による位置ずれ量は極低温容器自身の熱収縮による位置ずれと、支持要素の熱収縮による位置ずれの2種類の和となる。支持要素の配置によっては逆に支持要素が緩むこともある。これを防止するため、常温であらかじめ予圧をかけておく場合もある。
この熱収縮により支持要素に生じる引張または圧縮方向の荷重の大きさは、熱収縮による位置ずれ量に比例する。極低温容器が昇温と冷却を繰り返す毎にこの熱収縮量に起因する荷重を繰り返し受けるため、支持要素が破断する可能性がある。
本発明の目的は、支持要素の断熱性能を高め、かつ熱収縮により支持要素に生じる荷重を軽減し、仮に支持要素の一箇所が破断した場合であっても極低温容器を支持することができる信頼性を向上させた超電導マグネット装置を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、超電導マグネット装置において、外部真空容器と、外部真空容器内に配置され極低温冷媒を封入した円筒形極低温容器と、該円筒形極低温容器の円周の接線方向に取り付けられた支持要素を有し、真空容器側取り付け部または極低温容器側取り付け部のうち少なくともどちらか一方の支持要素取り付け部に、板ばねを用いたことにある。
本発明によれば、超電導マグネット装置の支持要素の断熱性能を高め、かつ熱収縮により支持要素に生じる荷重を軽減し、仮に支持要素の一箇所が破断した場合であっても極低温容器を支持でき、信頼性を向上することができる。
本発明の実施例1の超電導マグネット装置における支持構造を示した斜視図である。 本発明の実施例1の超電導マグネット装置の支持構造における極低温容器側の取り付け部付近を示す構成図である。 本発明の実施例1の超電導マグネット装置の支持構造を示した正面図である。 本発明の実施例1の超電導マグネット装置の側面図である。 本発明の実施例2の超電導マグネット装置における極低温容器側の取り付け部付近を示す構成図である。 本発明の実施例2の超電導マグネット装置における支持要素と真空容器側または極低温容器側取り付け部を示す構成図である。 従来の超電導マグネット装置において、(a)この支持構造の正面図及び(b)支持構造の側面図である。 従来の超電導マグネット装置におけるハウジング部分の切取斜視図である。
本発明の好適な一実施形態では、支持要素の断熱性能を高め、かつ熱収縮により支持要素に生じる荷重を軽減し、万が一支持要素の一箇所が破断した場合においても極低温容器を支持することができるようにし信頼性を向上させるという目的を、簡単な構造で実現するものである。
本発明の実施例1の超電導マグネット装置の構成を、図1を用いて説明する。本実施例の超電導マグネット装置は、超電導磁石(図示せず)、真空断熱容器1,支持要素7を備える。
真空断熱容器1は、超電導磁石が収納され冷媒(液体ヘリウムなど)が充填される円筒形の極低温容器2、この極低温容器2を覆うように配置される輻射シールド(図示せず)、及び最外殻にある円筒形の外部真空容器3を備える。
輻射シールドは、外部真空容器3内に極低温容器2を設置する超電導マグネット装置の断熱性能を高めるため配置され、円筒形の極低温容器2を囲む円筒状のシールド層で構成されている。
外部真空容器3の内側側面には真空容器側取り付け部31が外部真空容器3の外側からねじ止めされて取り付けられる。また、円筒形の極低温容器2の外周部には極低温容器側取り付け部32が溶接されて取り付けられる。引っ張り方向の荷重を支持可能なバンドからなる支持要素7の両端部が、真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32に取り付けられる。
図2は、本実施例の超電導マグネット装置の真空容器側取り付け部31の拡大図を示す。円筒形の外部真空容器3の一部分はねじ止めのための窪みが形成されており、この窪みの中でねじ4を使い固定される。炭素鋼からなる円柱形の固定ピン(取り付けピン)9は、支持要素7がかけられた後に真空容器側取り付け部31に溶接されて取り付けられる。
ねじ4は、トルクレンチにより一定の力で固定され、支持要素7に付加する張力を調節する。また、真空容器側取り付け部31はねじ5により、固定ピン(取り付けピン)9が付いている部分をねじ5の回転方向で回転することができる。
図3は、本実施例の超電導マグネット装置の極低温容器側取り付け部32付近の拡大図であり、点線は円筒形の極低温容器2の半径方向を示している。極低温容器側取り付け部32は、円筒形の極低温容器2の外周部分に溶接されて取り付けられる。なお、極低温容器側取り付け部32も真空容器側取り付け部31と同様にねじ5の回転方向で回転することができる。
図3において、重力と逆行する方向をY方向、円筒形の極低温容器2の軸方向をZ方向、それらに直行する方向をX方向とする。支持要素7は、図2のX方向とY方向からなるX−Y平面上で、円筒形の極低温容器2の円周に対して接線方向となるように配置されている。
図4は、本実施例の超電導マグネット装置の支持構造の側面図を示す。円筒形の極低温容器2にかかる図1中のZ方向の荷重を支持するため、極低温容器側取り付け部32のZ方向の位置は真空容器側取り付け部31のZ方向位置とずらすことにより、Z方向に引っ張り方向の荷重が生じる配置としている。また、支持要素7の7aと7b,7cと7d,7eと7f,7gと7hはそれぞれ極低温容器側取り付け部32のZ方向位置をずらすことによりクロスして設置されている。
なお、支持要素7の材質は特に限定されるものではないが、熱伝導率が小さく、引っ張り強度の大きいもの、例えばCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)やGFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)を使用することによって、より一層効果的な支持構造とすることができる。
次に、本実施例の作用と効果について説明する。支持要素7は、円筒形の極低温容器2の円周に対して接線方向の位置となるように配置されている。外部真空容器3が円筒形の場合、図1の重力方向Yと、Yと軸方向Zに直行する方向XからなるX−Y平面上で最も支持要素7を長く取ることができる。さらに、Z方向の荷重を支持する目的で、真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32とのZ方向位置をずらして配置している。このため支持要素7を更に長く取れ、侵入熱量を減少させることができる。
支持要素7には、円筒形の極低温容器2が輸送時に衝撃を受ける、または運転時の振動等した場合に円筒形の極低温容器2から荷重を受ける。支持要素7の配置によってこの円筒形の極低温容器2から受けた荷重は複数の支持要素7a〜7hにより分散される。図1と図4に示す本実施例において、各支持要素に働く荷重の方向と、その荷重を支える支持要素7を明示すると表1の通りである。
Figure 2012054260
表1に示したように、本実施例の超電導マグネット装置は、各並進方向,回転方向に対し、4本の支持要素7で支持する構成である。従来の超電導マグネット装置の場合、仮に支持要素7の内の一つがたわみや破断等により荷重を支持できなくなると、円筒形の極低温容器2に生じる荷重の方向によっては荷重を支持することができなく場合がある。例えば、図7に示した従来の構造においては、支持要素26の内の一つが荷重を支持できなくなった場合図7に示した−Y方向の荷重を支持することができなくなり、極低温容器2が−Y方向へ移動し外部真空容器4の壁面と接触してしまうため、極低温容器2への熱侵入、および装置が破壊するおそれがある。
一方で、図3に示した本実施例の超電導マグネット装置は、支持要素7を円筒形の極低温容器2の円周に対して接線方向の位置となるように配置したことにより、支持要素7に生じる引っ張り方向の荷重TのうちX方向とY方向の荷重を回転モーメントMで支持することができ、同一のZ軸回転方向の荷重を支持できる支持要素7に分散させて支持することができる。例えば、支持要素7aが破断した場合、表1よりX方向,−Y方向,Z方向,X軸右回転,Y軸右回転,Z軸右回転の荷重が支持できなくなる。しかしながら、これらの方向の荷重のうち、X方向,−Y方向については、Z軸右回転方向の回転モーメントMに変換され、同一のZ軸回転方向の荷重を支持できる支持要素7c,7e,7gでZ軸右回転方向と同様に支持できる。このとき円筒形の極低温容器2の円周位置における荷重Tの作用方向は、円筒形の極低温容器2の円周の接線方向であり、よって極低温容器側取り付け部32を円筒形の極低温容器2の円周部に近い位置に配置することにより、より効率よく荷重を支持することができる。この構成により各支持要素に働くX方向とY方向の荷重を回転モーメントに変換し、同一のZ軸回転方向の荷重を支持できる支持要素7に分散して支持できるため、一つの支持要素にかかる荷重を減らすことができる。
また、本実施例のように支持要素7を上下に2本ずつクロスさせて配置することにより、Z軸方向以外の回転モーメントに対しても荷重を分散することができる。本実施例では、例えば図1において支持要素7bからみて支持要素7aが−Z方向に設置されている。
この場合、Y軸右回転方向に円筒形の極低温容器2が回転するほどの大きさの回転モーメントが発生した場合、支持要素7aと支持要素7bが接触し、支持要素7bには引っ張り方向の荷重が生じる。これにより円筒形の極低温容器2から支持要素7aに生じる荷重を、本来Y軸右回転方向の回転モーメントは支持することができない支持要素bに分散させ支持させることができる。
以上のように、本実施例によれば、図3に示したように支持要素7を円筒形の極低温容器2の円周に対して接線方向に配置する構造とすることにより、支持要素7に生じる引っ張り方向の荷重Tのうち、X方向とY方向の荷重を回転モーメントMに変換することにより支持させ、同一のZ軸回転方向の荷重を支持できる支持要素7に分散させて支持させることができる。これにより、万が一、支持要素7の一つが緩む、外れるまたは破断し荷重を支持できなくなった場合に、同一のZ軸回転方向の荷重を支持できる支持要素7で分担して支持することが可能となる。また、支持要素7を上下に2本ずつクロスさせて配置することにより、さらに別方向の回転モーメントについても分散支持でき、万が一、支持要素の一箇所が破断した場合においても極低温容器を支持することができる信頼性の高い超電導マグネット装置とすることができる。
さらに、本実施例によれば、外部真空容器3の側面から円筒形の極低温容器2の円周の接線方向に支持要素を取り付けたことにより、支持要素7の長さを長くすることができるため、支持要素7から円筒形の極低温容器2への熱侵入を抑えることができる。また、外部真空容器3と円筒形の極低温容器2との間の温度差から生じる熱収縮による位置ずれ量を取り付け部の板ばねにより吸収することにより、支持要素7に付加される余剰な荷重を緩和し、万が一、支持要素7が一箇所破断した場合であっても、他の支持要素で円筒形の極低温容器2を支持することができる信頼性の高い超電導マグネット装置を提供することができるようになる。
本発明の他の実施例である実施例2は支持要素の固定方法に着目したものである。実施例1では、真空容器側取り付け部31および極低温容器側取り付け部32と支持要素7を接続する取り付けピン9は、支持要素からの引っ張りに耐えうる円柱型炭素鋼等で構成される超伝導マグネットの例を示した。本実施例の超伝導マグネット装置は、図5および図6に示すように、真空容器側と極低温容器側の少なくとも一方の支持要素7と取り付け部との連結部に板ばねを中央に向かって枚数を増やすように積層した板ばね10を用いた例である。以下、本発明の超電導マグネット装置の構成について、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
超電導マグネットは、円筒形の極低温容器2内部に液体ヘリウムを注液するための注液口(図示せず)を備え、この注入口から液体ヘリウムを注液することで超電導コイルを極低温に冷却維持する。これにより超電導コイル,円筒形の極低温容器2、および極低温容器側取り付け部32はその材質に依存する熱膨張係数により熱収縮することになる。また、支持要素7は、円筒形の極低温容器2側が極低温に冷却されるため、常温の外部真空容器3側との間で温度分布を持つ。よって、実施例1の超電導マグネット(図1)の支持要素7の配置で常温時に支持をしている場合、冷却時は各真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32との間の距離が変化することとなる。真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32との間の距離が熱収縮により縮まる場合、支持要素7にたわみが生じ荷重を支持することができない。これを防止するために冷却時に支持要素7にたわみが生じる場合は常温時にあらかじめ予圧を付加し、支持要素7に引っ張り荷重をかける構成とする。また、逆に真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32との間の距離が広がる場合、常温時に予圧を付加する必要はないが、冷却時に真空容器側取り付け部31と極低温容器側取り付け部32との間の広がった距離に応じて引っ張り方向の荷重が付加されることとなる。すなわち、支持要素7にはたわみが生じないように常温時または冷却時に余剰に引張方向の荷重が付加されていることになる。また、この荷重は超電導マグネット装置のメンテナンス等で昇温・冷却するたびに繰り返し付加されることになる。また、実施例1のように支持要素7を長く取るに従い、支持要素7自身の熱収縮量も増加する。
これに対して本実施例の超電導マグネットのような構成にすることにより、余剰な荷重が付加された際に板ばね10が変位し、支持要素7の変位量が減少し、支持要素7に付加される荷重を軽減させることができる。また、位置ずれにより支持要素7の取り付け角度が変化した場合に対しても真空容器側取り付け部31または極低温容器側取り付け部32の可動部分の回転により調節することができる。よって熱収縮の位置ずれにより支持要素7に生じる荷重を緩和し、支持要素7の破断を防止でき装置の信頼性を向上させることができる。
また、本実施例によればあらかじめ板ばねの積層枚数を設計しておくことにより自由に板ばねの変位量を設定することができ、真空容器側取り付け部31および極低温容器側取り付け部32の位置を円筒形の極低温容器2を支持するのに最適な位置となるように自由に設計し、熱収縮による真空容器側取り付け部31および極低温容器側取り付け部32の位置ずれおよび支持要素7自体の変位量を最適に積層した板ばねで吸収することができる。これにより、支持要素7にかかる荷重を最適に緩和することができ、支持要素7の破断を防ぐことができる。
本実施例の超電導マグネット装置も実施例1と同様の効果を得ることができる。
実施例1及び実施例2の超電導マグネット装置は、円筒形極低温容器の支持構造に着目したものであり、例えば、磁気共鳴画像システムや核磁気共鳴システムなどに適用することができる。しかしながら、これらに限定されるものではなく、真空容器内に円筒形の極低温容器を支持することを要するすべてのアプリケーションに対して適用可能である。
1 真空断熱容器
2 極低温容器
3 外部真空容器
7 支持要素
9 取り付けピン
10 板ばね
31 真空容器側取り付け部
32 極低温容器側取り付け部

Claims (4)

  1. 内部が真空状態に保持される外部真空容器と、
    超電導コイルが内蔵され極低温冷媒が充填される円筒形極低温容器と、
    少なくとも8本の支持要素と、
    前記外部真空容器の内壁面にある少なくとも8つの取り付け部と、
    前記円筒形極低温容器の外壁面にある少なくとも8つの取り付け部を備え、
    前記少なくとも8本の支持要素は、前記円筒形極低温容器の外側円周の接線方向に取り付けられ、支持要素が張力によって保持され、前記円筒形極低温容器の重量、および荷重の少なくとも一部を支えるように構成されることを特徴とする超電導マグネット装置。
  2. 請求項1に記載の超電導マグネット装置であって、
    前記支持要素は、2本がクロスして前記真空容器側面から前記円筒形極低温容器に取り付けられたことを特徴とする超電導マグネット装置。
  3. 請求項1に記載の超電導マグネット装置であって、
    少なくとも8本の前記支持要素のうちの半数が前記外部真空容器と前記円筒形極低温容器共に上部にある取り付け部に取り付けられることを特徴とする超電導マグネット装置。
  4. 請求項1に記載の超電導マグネット装置であって、
    前記真空容器側と前記円筒極低温容器側の少なくとも一方の前記支持要素と前記取り付け部との連結部が板ばねであることを特徴とする超電導マグネット装置。
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