JP6191304B2 - 画像投射装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像を投射する画像投射装置、その制御方法及びプログラムに関する。
従来、プロジェクタの光源として広く用いられている高圧水銀ランプは、発光管内に設けられた一対の電極間のアーク放電を利用して、発光管内部に封入された水銀蒸気(発光物質)を発光させる。水銀蒸気は、プロジェクタの電源がオフになると、液体へと戻るが、この時に、一対の電極に液体水銀が付着することで、電極間をショート(短絡)させてしまうことがある。この現象を水銀ブリッジと呼び、プロジェクタ不点灯の原因となる。
水銀ブリッジは、液化した水銀が低温部に付着しやすい、電極部が管球部(発光管)に比べ温度変化しやすくプロジェクタの電源オフ後に電極部の温度が管球部より低くなりやすい、という2つの特性により発生する。特に、電極の温度とランプ電力(電極に供給される電力)には相関関係があるので、ランプ電力が低い状態からプロジェクタの電源がオフされると電極と管球部の温度差が広がり、水銀ブリッジの発生確率が飛躍的に高まる。
そこで、プロジェクタの電源オフ後も一定時間にわたってランプを冷却し続けるアフタークーリングを実施することで、電極と管球部の温度差を小さくし、水銀ブリッジの発生確率を低下させる技術が既に知られている。例えば特許文献1には、水銀ブリッジを防止するために、プロジェクタの電源をオフする際、一定時間にわたってランプ電力を低い状態に維持した後に電源をオフするという技術が開示されている。
しかしながら、上述した特許文献1では、電源オフの操作後に、ランプ電力を下げることによって、管球部の温度が水銀の沸点以下となるまで下げ、管球部に水銀を液化させることで、水銀ブリッジを防止しているので、電源オフしてからランプが消灯するまで時間がかかるという問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ランプを消灯するまでに要する時間を短くするとともに、水銀ブリッジを防止することができる画像投射装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像投射装置は、一対の電極間の放電により発光物質が発光する光源と、前記光源から出射される光の強度を変調して画像を形成する画像形成部と、前記光源を冷却する冷却ファンと、を備えた画像投射装置であって、当該画像投射装置の電源をオフにする指示信号の入力を受け付ける入力部と、前記光源の点灯における前記光源の電圧値を検出する電圧検出部と、前記入力部から前記指示信号が入力された場合、前記電圧検出部が検出した前記電圧値が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する電圧値判定部と、前記電圧値判定部によって前記電圧値が前記閾値未満であると判定された場合、前記冷却ファンを駆動して前記光源を冷却するアフタークーリングを行う冷却ファン制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ランプを消灯するまでに要する時間を短くするとともに、水銀ブリッジを防止することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態のプロジェクタの斜視図である。 図2は、実施形態のプロジェクタの側面図である。 図3は、実施形態のプロジェクタが備える光学装置及び光源装置を示す内部断面図である。 図4は、実施形態のプロジェクタが備える光学装置及び光源装置を示す斜視図である。 図5は、実施形態の高圧水銀ランプの断面図である。 図6は、従来のプロジェクタの電極及び管球部の各々の温度の経時的変化の一例を示す図である。 図7は、従来のプロジェクタの電極及び管球部の各々の温度の経時的変化の一例を示す図である。 図8は、実施形態のプロジェクタのハードウェア構成例を示すブロック図である。 図9は、実施形態のプロジェクタの電源オフ時の動作例を示すフローチャートである。
以下、送付図面を参照しながら、本発明にかかる画像投射装置、その制御方法及びプログラムの実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態が適用される画像投射装置としてのプロジェクタ1の斜視図である。図2は、プロジェクタ1の側面図である。なお、図2では、プロジェクタ1の投射レンズ10から投射光が被投射面であるスクリーン2に照射されている状態が示されている。
図3は、プロジェクタ1が備える光学装置3及び光源装置4を示す内部断面図である。図4は、プロジェクタ1が備える光学装置3及び光源装置4の斜視図である。
図3及び図4に示す光学装置3は、照明機構3a及び投射機構3bを備える。光学装置3は、カラーホイール5、ライトトンネル6、リレーレンズ7、平面ミラー8、凹面ミラー9及び画像形成部11を備える。
カラーホイール5は、円盤状をなし、光源装置4からの白色光を単位時間毎にRGBの各色が繰り返す光に変換してライトトンネル6に向けて出射する。
ライトトンネル6は、板ガラスを張り合わせた筒状に形成されており、カラーホイール5から出射された光をリレーレンズ7へ導出する。
リレーレンズ7は、少なくとも二枚のレンズを組み合わせて構成されており、ライトトンネル6から出射される光の軸上色収差を補正しつつ集光する。
平面ミラー8及び凹面ミラー9は、リレーレンズ7により出射される光を反射して、画像形成部11へ案内して集光する。
画像形成部11は、複数のマイクロミラーからなる矩形状のミラー面を有し、映像や画像のデータに基づいて、各マイクロミラーが時分割駆動されることにより、所定の画像データを形成するように投射光を加工して反射するDMD素子を用いて構成される。
光源装置4は、後述の高圧水銀ランプを光源として備える。光源装置4は、光学装置3の照明機構3aに向けて白色光を照射する。照明機構3a内においては、光源装置4から照射された白色光がRGBに分光され、画像形成部11へ導出される。そして、画像形成部11は、光源装置4から出射される光の強度を変調して画像を形成する。画像形成部11により形成された画像は、投射機構3bによってスクリーン2に拡大投射される。なお、本実施形態では、画像形成部11は、DMD素子によって形成されているが、これに限らず、例えば液晶ライトバルブによって形成されてもよい。要するに、画像形成部11は、光源装置4から出射される光の強度を変調して画像を形成する機能を有するものであればよく、その種類を任意に変更することができる。
また、図3で示された画像形成部11の図中手前側となる鉛直方向上方には、画像形成部11に入射した光のうち、投射光として使用しない不要な光を受光するOFF光板が設けられている。画像形成部11は、光が入射すると、映像データに基づいて、DMD素子の働きにより時分割で複数のマイクロミラーを作動させ、このマイクロミラーによって使用する光を投射レンズ10へと反射し、捨てる光をOFF光板へと反射する。画像形成部11は、投射画像に使用する光を投射機構3bへと反射する。投射機構3bに反射された光は、複数の投射レンズ10を通って拡大されて映像光として投射される。
次に、光源装置4の光源として用いられる高圧水銀ランプ30について説明する。図5は、光源装置4が光源として用いる高圧水銀ランプ30の断面図である。
図5に示す高圧水銀ランプ30は、管球部31と、管球部31内に高圧で封入され、発光物質としての水銀32と、管球部31内に設けられた一対の電極33と、リフレクタ34と、を有する。高圧水銀ランプ30は、一対の電極33間の放電により水銀32が発光することで、光源として機能する。
より具体的には以下の通りである。一対の電極33は、例えばタングステンで形成される。一対の電極33間に高電圧が印加されるとアーク放電が形成され、管球部31内に高圧で封入された水銀32との相互作用により輝線スペクトル、連続スペクトルが発生し、発光する。管球部31から発せられた光は、リフレクタ34で反射し、ある一点に集光する。管球部31内には、水銀32の他に、始動希ガスやその他ハロゲンが封入されている。一対の電極33間が液化した水銀32によって繋がる(短絡する)水銀ブリッジが発生すると、一対の電極33間に電圧を印加することができず、アーク放電が形成されないため、不点灯となってしまう。一対の電極33間の距離が狭まると、水銀32が電極33に繋がり易くなり、水銀ブリッジの発生確率が高まる。ランプ電圧は、一対の電極33間の距離に依存しており、一対の電極33間の距離が狭まるほどランプ電圧が低くなる。
なお、一般的に、一対の電極33間の距離は、高圧水銀ランプ30の点灯中に、ハロゲンサイクル効果によって長くなったり、短くなったりを繰り返す。さらに、一対の電極33間の距離は、長期的には高圧水銀ランプ30の寿命初期において最も短く、高圧水銀ランプ30の寿命経過とともに少しずつ長くなっていく。従って、水銀ブリッジは、高圧水銀ランプ30の寿命初期に最も発生しやすい。このため、高圧水銀ランプ30の寿命初期に、水銀ブリッジ対応を行う必要がある。
ここで、上述の高圧水銀ランプ30が光源として使用される従来のプロジェクタを想定する。図6は、プロジェクタの電源をオフ(プロジェクタに対する電力供給を停止)した後に、アフタークーリングを実施しない場合の電極33及び管球部31の各々の温度の経時的変化の一例を示す図である。図6において、横軸が経過時間(t)を示し、縦軸が温度(℃)を示す。また、図6において、曲線P1が電極33の温度の経時的変化を示し、曲線Q1が管球部31の温度の経時的変化を示す。
図6に示すように、プロジェクタの電源オフ後(時点t0)においては、電極33の温度t1は、管球部31の温度t2に比べて非常に高い。しかしながら、電極33は、管球部31に比べて比熱が小さいため、管球部31に比べて温度が下がり易い。このため、電極33は、時点t1になると、管球部31と同じ温度t3となる。時点t1以降、電極33は、管球部31の温度を下回り、時間の経過とともに温度差が広がっていく。時点t1以降に、水銀32が液体に戻り始めると、電極33の温度の方が管球部31の温度よりも低くなっているため、電極33に水銀32が付着し易く、水銀ブリッジの発生率が高まってしまう。
図7は、プロジェクタの電源をオフした後に、アフタークーリングを実施した時の電極33及び管球部31の各々の温度の経時的変化の一例を示す図である。図7において、横軸が時間経過(t)を示し、縦軸が温度(℃)を示す。また、図7において、曲線P2が電極33の温度の経時的変化を示し、曲線Q2が管球部31の経時的変化を示す。
図7に示すように、プロジェクタの電源をオフした後に、アフタークーリングを行うと、管球部31の温度t4は、上述した図6のアフタークーリングを行わないときと比べて、速く低下する。これに対して、電極33の温度は、管球部31の温度ほどアフタークーリングの影響を受けることがないので、上述した図6のアフタークーリングを行わないときと比べて、温度の低下速度がほとんど変化しない。このため、電極33と管球部31の温度が逆転する時点t2は、図6の時点t1より長くなり、電極33の温度が管球部31より低くなる時間が短くなる。即ち、プロジェクタの電源をオフした後に、アフタークーリングを行うことによって、水銀ブリッジを低減することができる。
そこで、本実施形態では、プロジェクタ1の電源をオフする指示信号の入力を受け付けけた場合、高圧水銀ランプ30の点灯中における高圧水銀ランプの電圧値を検出することによって、高圧水銀ランプ30を冷却するアフタークーリングを所定の時間だけ行う。即ち、電極33間の距離は、高圧水銀ランプ30の電極33間の電圧(ランプ電圧)と相関関係があり、ランプ電圧を検出することによって、間接的に電極33間の距離を推定する。そして、本実施形態では、電極33間の距離が狭い場合、水銀ブリッジを防止するため、高圧水銀ランプ30の消灯後、冷却ファンによるアフタークーリングを行う。これにより、高圧水銀ランプ30を消灯するまでに要する時間を短くするとともに、水銀ブリッジを防止することができる。
図8は、本発明を実現するのに最低限必要なプロジェクタ1のハードウェア構成例を示すブロック図である。図8に示すように、プロジェクタ1は、画像形成部11と、高圧水銀ランプ30と、冷却ファン40と、電源ボタン50と、ランプ電圧検出部60と、使用時間検出部70と、記録部80と、制御装置90と、を備える。
画像形成部11は、上述したように、高圧水銀ランプ30(光源装置4)から出射される光の強度を変調して画像を形成する。画像形成部11により形成された画像は、投射機構3b(図8では不図示)によってスクリーン2(図では不図示)に拡大投射される。
高圧水銀ランプ30は、上述したように、一対の電極33間の放電により水銀32が発光する光源である。
冷却ファン40は、高圧水銀ランプ30を冷却するためのファンであり、制御装置90の制御により駆動する。
電源ボタン50は、プロジェクタ1への電力供給を行うか否かを指示するための操作デバイスである。電源ボタン50は、外部から押下されることによって、プロジェクタ1の電力供給を停止する指示信号の入力を受け付ける。なお、本実施形態では、電源ボタン50が入力部として機能する。
ランプ電圧検出部60は、高圧水銀ランプ30の点灯時における高圧水銀ランプの電圧値を検出し、この検出結果を制御装置90へ出力する。
使用時間検出部70は、高圧水銀ランプ30の使用時間を検出し、この検出結果を制御装置90へ出力する。具体的には、使用時間検出部70は、高圧水銀ランプ30の使用開始時からの使用時間を検出する。
記録部80は、高圧水銀ランプ30を駆動するためのランプ電力の設定情報、ランプ電力とランプ電圧検出部60が検出した電圧値とに基づいて設定された冷却ファン40によるアフタークーリング時間を記録する。さらに、記録部80は、プロジェクタ1を駆動するための各種プログラムやテーブル等を記録する。ここで、ランプ電力の設定情報とは、ランプ電力の最大値と電力のステップ幅との対応関係を示す情報である。また、ステップ幅とは、プロジェクタ1が有する複数の電力モード毎にランプ電力の最大値から減少されるかを定めた設定値である。
制御装置90は、プロジェクタ1全体の動作を統括的に制御する。制御装置90は、受付部91と、電力制御部92と、電圧値判定部93と、アフタークーリング時間設定部94と、冷却ファン制御部95と、を備える。
受付部91は、電源ボタン50から入力される指示信号を受け付ける。
電力制御部92は、電源ボタン50から入力される指示信号に応じて、プロジェクタ1に対する電力供給を制御する。例えば、電力制御部92は、受付部91を介して電源ボタン50から電力をオフする指示信号が入力された場合、プロジェクタ1の電力供給を停止する制御を行う。
電圧値判定部93は、電源ボタン50からプロジェクタ1の電源をオフする指示信号が入力された場合、ランプ電圧検出部60が検出した電圧値が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する。ここで、閾値とは、高圧水銀ランプ30の電極33間の距離と水銀ブリッジの発生確率によって設定される。
アフタークーリング時間設定部94は、電源ボタン50からプロジェクタ1の電源をオフする指示信号が入力された場合、記録部80に記録されたランプ電力の設置値とランプ電圧検出部60が検出した電圧値とに基づいて、アフタークーリング時間を設定する。
冷却ファン制御部95は、冷却ファン40の駆動を制御する。具体的には、冷却ファン制御部95は、受付部91が電源ボタン50からプロジェクタ1の電源をオフする指示信号を受け付けた場合、冷却ファン40を駆動することによって、アフタークーリングを行う。また、冷却ファン制御部95は、電圧値判定部93が閾値未満であると判定した場合、冷却ファン40を駆動することによってアフタークーリングを行う。
本実施形態では、制御装置90は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置で構成され、上述の受付部91、電力制御部92、電圧値判定部93、冷却ファン制御部95及びの各々の機能は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより実現されるが、これに限られるものではない。例えば上述の受付部91、電力制御部92、電圧値判定部93、冷却ファン制御部95の各々の機能のうちの少なくとも一部の機能が、専用のハードウェア回路で実現される形態であってもよい。
なお、上述の制御装置90が実行するプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、上述の制御装置90が実行するプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の制御装置90が実行するプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
次に、図9を参照して、電源をオフする際のプロジェクタ1の動作例について説明する。図9は、電源をオフする際のプロジェクタ1の動作例を示すフローチャートである。
図9に示すように、まず、ユーザは、電源ボタン50の押下操作を行う。これにより、冷却ファン制御部95は、電源ボタン50が押下操作された際に設定されているランプ電力の設置値を記録部80から取得する(ステップS101)。そして、冷却ファン制御部95は、ランプ電圧検出部60が検出した点灯中の高圧水銀ランプ30のランプ電圧を取得する(ステップS102)。
続いて、電圧値判定部93は、ランプ電圧検出部60が検出したランプ電圧が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS103)。電圧値判定部93がランプ電圧検出部60によって検出されたランプ電圧が閾値未満であると判定した場合(ステップS103:Yes)、プロジェクタ1は、後述するステップS104へ移行する。これに対して、電圧値判定部93がランプ電圧検出部60によって検出されたランプ電圧が閾値未満でないと判定した場合(ステップS103:No)、プロジェクタ1は、後述するステップS108へ移行する。
ステップS104において、アフタークーリング時間設定部94は、記録部80から取得したランプ電力値とランプ電圧検出部60から取得した電圧値とに基づいて、記録部80に記録されたアフタークーリングテーブルから高圧水銀ランプ30に対するアフタークーリング時間を設定する。
続いて、電力制御部92は、高圧水銀ランプ30に対する電力の供給を停止することによって、高圧水銀ランプ30を消灯させる(ステップS105)。
続いて、冷却ファン制御部95は、記録部80から取得したアフタークーリング時間に従って、冷却ファン40を駆動させて高圧水銀ランプ30に対するアフタークーリングを実行させる(ステップS106)。これにより、高圧水銀ランプ30の電極33間が狭まって水銀ブリッジの発生率が高い状態であっても、管球部31の温度を急速に冷却することができるので、水銀ブリッジを防止することができる。
アフタークーリング終了後、電力制御部92は、プロジェクタ1の各部に供給する電力を停止することによって、プロジェクタ1の電力をオフにする(ステップS107)。ステップS107の後、プロジェクタ1は、本処理を終了する。
ステップS108において、電力制御部92は、高圧水銀ランプ30に対する電力の供給を停止することによって、高圧水銀ランプ30を消灯させる。ステップS108の後、プロジェクタ1は、ステップS107へ移行する。
以上説明した本実施形態によれば、冷却ファン制御部95が電圧値判定部93によって閾値未満であると判定された場合、冷却ファン40を駆動させてアフタークーリングを行う。この結果、ランプを消灯するまでに要する時間を短くするとともに、水銀ブリッジを防止することができる。
また、本実施形態では、冷却ファン制御部95が高圧水銀ランプ30の点灯時よりも冷却ファン40の回転数を上げてアフタークーリングを行ってもよい。これにより、アフタークーリング時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、寿命後期の高圧水銀ランプ30のランプ電圧が高くなり、水銀ブリッジの発生率が低くなる。このため、冷却ファン制御部95は、使用時間検出部70によって検出された使用時間が所定時間、例えば寿命後期に相当する時間を超えた場合、アフタークーリングを行わなくてもよい。これにより、ランプ電圧検出部60によるランプ電圧値の誤検出時の誤動作を防止することができる。
また、本実施形態では、高圧水銀ランプ30の個々のばらつきにより、ランプ電圧と電極33間の距離との相関関係にばらつきが生じる。このため、アフタークーリング時間設定部94がプロジェクタ1の使用開始時にランプ電圧検出部60が検出した電圧値と、高圧水銀ランプ30の消灯時にランプ電圧検出部60が検出した電圧値とに基づいて、アフタークーリング時間を設定してもよい。この場合、冷却ファン制御部95は、アフタークーリング時間設定部94によって設定された時間に従って、アフタークーリングを行う。これにより、初期からの変動量をパラメータとして利用することができるので、誤動作を抑制することができる。
1 プロジェクタ
2 スクリーン
3 光学装置
3a 照明機構
3b 投射機構
4 光源装置
5 カラーホイール
6 ライトトンネル
7 リレーレンズ
8 平面ミラー
9 凹面ミラー
10 投射レンズ
11 画像形成部
30 高圧水銀ランプ
31 管球部
32 水銀
33 電極
34 リフレクタ
40 冷却ファン
50 電源ボタン
60 ランプ電圧検出部
70 使用時間検出部
80 記録部
90 制御装置
91 受付部
92 電力制御部
93 電圧値判定部
94 アフタークーリング時間設定部
95 冷却ファン制御部
特許第4070420号公報

Claims (6)

  1. 一対の電極間の放電により発光物質が発光する光源と、前記光源から出射される光の強度を変調して画像を形成する画像形成部と、前記光源を冷却する冷却ファンと、を備えた画像投射装置であって、
    当該画像投射装置の電源をオフにする指示信号の入力を受け付ける入力部と、
    前記光源の点灯における前記光源の電圧値を検出する電圧検出部と、
    前記入力部から前記指示信号が入力された場合、前記電圧検出部が検出した前記電圧値が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する電圧値判定部と、
    前記電圧値判定部によって前記電圧値が前記閾値未満であると判定された場合、前記冷却ファンを駆動して前記光源を冷却するアフタークーリングを行う冷却ファン制御部と、
    を備えたことを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記冷却ファン制御部は、前記光源の点灯よりも前記冷却ファンの回転数を上げて前記アフタークーリングを行うことを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  3. 前記光源の使用時間を検出する使用時間検出部をさらに備え、
    前記冷却ファン制御部は、前記使用時間検出部が検出した前記使用時間が所定時間を超えた場合、前記アフタークーリングを行わないことを特徴とする請求項1に記載の画像投射装置。
  4. 当該画像投射装置の使用開始時に前記電圧検出部が検出した前記電圧値と前記光源の消灯時に前記電圧検出部が検出した前記電圧値とに基づいて、前記アフタークーリングを行う時間を設定するアフタークーリング時間設定部と、
    をさらに備え、
    前記冷却ファン制御部は、前記アフタークーリング時間設定部が設定した時間に従って、前記アフタークーリングを行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像投射装置。
  5. 一対の電極間の放電により発光物質が発光する光源と、前記光源から出射される光の強度を変調して画像を形成する画像形成部と、前記光源を冷却する冷却ファンと、を備えた画像投射装置が実行する制御方法であって、
    当該画像投射装置の電源をオフにする指示信号の入力を受け付ける入力ステップと、
    前記光源の電圧値を検出する電圧検出ステップと、
    前記入力ステップで前記指示信号が入力された場合、前記電圧検出ステップで検出した前記電圧値が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する電圧値判定ステップと、
    前記電圧値判定ステップで前記電圧値が前記閾値未満であると判定された場合、前記冷却ファンを駆動して前記光源を冷却するアフタークーリングを行う冷却ファン制御ステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  6. 一対の電極間の放電により発光物質が発光する光源と、前記光源から出射される光の強度を変調して画像を形成する画像形成部と、前記光源を冷却する冷却ファンと、を備えた画像投射装置のコンピュータに、
    当該画像投射装置の電源をオフにする指示信号の入力を受け付ける入力ステップと、
    前記光源の電圧値を検出する電圧検出ステップと、
    前記入力ステップで前記指示信号が入力された場合、前記電圧検出ステップで検出した前記電圧値が予め設定された閾値未満であるか否かを判定する電圧値判定ステップと、
    前記電圧値判定ステップで前記電圧値が前記閾値未満であると判定された場合、前記冷却ファンを駆動して前記光源を冷却するアフタークーリングを行う冷却ファン制御ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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