JP5786335B2 - プロジェクター - Google Patents

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Description

本発明は、プロジェクターに関する。
従来、光源から出射された光束を変調して画像情報に応じた画像を形成し、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射するプロジェクターが知られている。このような光源として、一対の電極と水銀等の発光物質とが封入された放電空間を内部に有する発光管を備えた超高圧水銀ランプ等の光源ランプが採用されることが多い。
このようなプロジェクターでは、消費電力の低減や、光源ランプに冷却空気を送出するファンの騒音の低減を目的として、通常電力モードで供給される定格電力より低い電力を供給して光源ランプを点灯させる低電力モードで利用される場合がある。この場合、当該プロジェクターでは、各モードに応じて予め設定されたランプ電力及びファンの回転速度に基づいて、光源ランプ及びファンが駆動される。
ここで、低電力モードでは光源ランプに供給されるランプ電力が低いので、当該光源ランプの温度が低電力モードでの点灯に適した温度に達するまでの期間が通常電力モードよりも長くなる。このため、低電力モードで光源ランプを始動させようとした場合に、所望の明るさを得るまでに時間がかかるという問題がある。
これに対し、低電力モードでの光源ランプの始動時から設定時間が経過するまで、当該光源ランプに定格電力を供給するとともに、低電力モードに応じた回転速度でファンを駆動させるプロジェクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、当該プロジェクターでは、当該設定時間が経過すると、低電力モードに応じたランプ電力を光源ランプに供給する。これにより、低電力モードでの始動の場合に、光源ランプの温度が適した温度に達するまでの時間を短縮できる。
なお、当該プロジェクターでは、通常電力モードで光源ランプを始動させる際には、当該通常電力モードに応じた回転速度でファンを駆動させている。
特開2003−295320号公報
ここで、放電空間内の温度が飽和閾値(放電空間内の水銀が略全て蒸気の形で存在する温度)を下回る場合には、電極から蒸発したタングステンが当該電極へと戻るハロゲンサイクルが適切に機能せずに、タングステンが発光管の内壁に付着する黒化が発生しやすくなる。このような黒化は、光源ランプの輝度を低下させ、当該光源ランプの寿命を短縮させる。一方、放電空間内の温度が飽和閾値を超え、ハロゲンサイクルが適切に機能している状態では、蓄積した黒化は解消されやすい。
これに対し、前述の特許文献1に記載のプロジェクターでは、光源ランプの点灯始動時に、当該光源ランプの温度を一時的に上昇させることは可能であるが、放電空間内の温度が、蓄積された黒化を解消可能な温度まで上昇しない場合があり、黒化の解消及び蓄積の抑制の効果を得づらい。また、設定時間を一律で設定すると、必要以上の光源ランプの過熱が発生する場合があり、光源ランプの失透や膨れを促進してしまうという問題がある。
このため、黒化の蓄積を抑制できるプロジェクターが要望されてきた。
本発明は、黒化の蓄積を抑制できるプロジェクターを提供することである。
前記した目的を達成するために、本発明のプロジェクターは、光源ランプから出射された光を変調して投射するプロジェクターであって、ランプ電力を供給して前記光源ランプを点灯させる点灯制御手段と、冷却流体を送出して前記光源ランプを冷却する冷却手段と、前記光源ランプの点灯始動時から所定期間が経過するまでの間、前記冷却手段の動作を制御する始動時制御手段と、前記所定期間の経過後に、前記ランプ電力に応じて予め設定された設定流量の冷却流体が前記光源ランプに送出されるように、前記冷却手段を制御する定常時制御手段と、を備え、前記始動時制御手段は、前記光源ランプの動作履歴に基づいて、前記所定期間の長さ、及び、当該所定期間内に前記冷却手段から送出される単位時間当たりの冷却流体の流量である制限流量の少なくともいずれかを調整して、前記冷却手段を動作させることを特徴とする。
本発明によれば、始動時制御手段は、光源ランプの動作履歴に基づいて、当該光源ランプの点灯始動時から、ランプ電力に応じた流量の冷却流体が送出されるまでの所定期間の長さ、及び、当該所定期間内に送出される単位時間当たりの冷却流体の流量である制限流量の少なくともいずれかを調整する。すなわち、黒化が発生及び蓄積しやすい条件で光源ランプが点灯されていた場合、及び、当該条件で光源ランプを点灯させる場合に、黒化が解消される温度に光源ランプの温度を上昇させるように、制限流量を設定流量より少なく調整したり、或いは、制限流量に応じた少ない流量の冷却空気が送出される制限期間を長く調整したりする。これによれば、光源ランプの点灯のたびに、黒化の解消を図る処理を実行できる。従って、光源ランプに黒化が蓄積されることを抑制できる。
また、黒化が解消される程度に設定された制限期間が経過した後は、定常時制御手段が、ランプ電力に応じた設定流量の冷却流体が光源ランプに送出されるように冷却手段を制御することにより、当該光源ランプの必要以上の温度上昇を抑制できる。従って、光源ランプを安定して点灯させることができる他、当該光源ランプに失透や膨れが発生することを抑制できる。
本発明では、前記始動時制御手段は、前記動作履歴および前記光源ランプに供給されるランプ電力に応じて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整することが好ましい。
ここで、光源ランプに供給されるランプ電力と、黒化の発生し易さ及び蓄積状態とは、関連性がある。このため、本発明では、動作履歴およびランプ電力に応じて、所定期間及び制限流量の少なくともいずれかを調整することにより、光源ランプにおける黒化の蓄積を確実に抑制できる。
本発明では、前記動作履歴は、前回消灯前の前記光源ランプの動作履歴であることが好ましい。
本発明では、前記動作履歴は、前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電力値であることが好ましい。
ここで、消灯前のランプ電力の電力値は、当該消灯前の光源ランプの温度に関連し、当該電力値が高い場合には、光源ランプの温度も高く、また、当該電力値が低い場合には、光源ランプの温度も低い。そして、光源ランプの温度が低い状態は、黒化の発生及び蓄積がしやすい状態である。
このため、本発明では、消灯前に光源ランプに供給されていたランプ電力の電力値に基づいて、前述の所定期間の長さ及び制限流量を調整することにより、消灯時のランプ電力の電力値が低かった場合に、黒化が解消される温度まで光源ランプの温度を確実に上昇させることができる。従って、所望の明るさへの到達時間を短縮できる他、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
或いは、本発明では、前記動作履歴は、前記光源ランプの定格電力値と、当該光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の平均電力値との比率であることが好ましい。
ここで、定格電力値に対する平均電力値の比率は、当該消灯前の光源ランプの温度に関連する。例えば、当該比率が高い場合には、定格電力に近いランプ電力が光源ランプに供給されていたことが示され、この場合には、光源ランプの平均温度も高く、黒化が生じにくい。一方、当該比率が低い場合には、定格電力より低いランプ電力が供給されていたことが示され、この場合には、光源ランプの平均温度も低く、黒化が生じ易い。
このため、本発明では、当該比率に基づいて、前述の所定期間の長さ及び制限流量を調整することにより、前述のランプ電力の電力値に基づく場合と同様に、黒化が解消される温度まで光源ランプの温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
或いは、本発明では、前記動作履歴は、前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電圧値であることが好ましい。
ここで、消灯前のランプ電力の電圧値は、黒化の発生状態を測る指標となる。例えば、当該電圧値が高い場合には、光源ランプの電極成分(タングステン)の蒸発量が多くないことが示される。一方、当該電圧値が低い場合には、電極先端の温度が高くなって、当該電極成分の蒸発量が多くなり、黒化が発生しやすいことが示される。
このため、本発明では、当該電圧値に基づいて、前述の所定期間の長さ及び制限流量を調整することにより、前述の場合と同様に、黒化が発生しやすい状態で光源ランプが点灯していた場合に、次回点灯始動時に、黒化が解消される温度まで光源ランプの温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
また、本発明では、前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、前記始動時制御手段は、前記グロー放電期間の長さに応じて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整することが好ましい。
ここで、グロー放電期間が長いと、電極がイオンによるスパッターを受ける期間が長くなるため、電極成分の蒸発が生じ易く、黒化が発生しやすい。このようなグロー放電期間は、例えば、絶縁破壊後のランプ電流が所定の電流値に到達した時間等により判断できる。
このため、本発明では、グロー放電期間に基づいて、前述の所定期間の長さ及び制限流量を調整することにより、前述の場合と同様に、黒化の蓄積が予想される光源ランプを点灯始動させる際に、蓄積された黒化が解消される温度まで光源ランプの温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
また、本発明では、前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、前記始動時制御手段は、前記光源ランプの累積点灯時間が所定時間未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、前記累積点灯時間が前記所定時間以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整することが好ましい。
ここで、光源ランプの状態(例えば電極の劣化状態)によっては、前述の所定期間の長さ及び制限流量の少なくともいずれかを調整する際の指標を、ランプ電力とする方が効果的である場合と、グロー放電期間の長さとする方が効果的である場合とがある。
例えば、定常点灯で電極間に形成されるアーク長が短くなると、電流値も高くなり、黒化が発生し易い。一方、アーク長が短くなって電流値が高くなると、アーク放電に移行しやすくなるため、グロー放電期間が短くなる。この場合、前述のスパッターが生じる期間が短くなり、黒化が発生しにくい。そして、黒化を生じ易くさせる要因の比重は、光源ランプの状態によって変化する。
また、光源ランプの寿命における比較的前半の期間では、アーク長が短くなることの方が、グロー放電期間が長くなることよりも黒化の発生し易さに対する影響が大きく、比較的後半の期間では、逆となる。
このため、本発明では、光源ランプの累積点灯時間が所定時間未満である場合に、ランプ電力に応じて、前述の所定期間の長さ及び制限流量の少なくともいずれかの調整を行い、当該累積点灯時間が所定時間以上である場合に、グロー放電期間の長さに応じて当該調整を行う。これによれば、光源ランプの状態に応じた効果的な光源ランプの冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
或いは、本発明では、前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、前記始動時制御手段は、前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電圧値が所定値未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、前記電圧値が前記所定値以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整することが好ましい。
ここで、ランプ電力の電圧値が低いほど、また、当該電圧値のランプ電力が供給されている期間が長くなるほど、アーク長が短くなる。すなわち、当該電圧値が比較的低い場合には、アーク長が長くなることの方が、グロー放電期間が長くなることよりも黒化の発生に対する影響が大きく、当該電圧値が比較的高い場合には、グロー放電期間が長くなることの方が、アーク長が長くなることよりも黒化の発生に対する影響が大きい。
このため、本発明では、消灯される前の定常点灯時のランプ電力の電圧値が所定値未満である場合に、ランプ電力に応じて、前述の所定期間の長さ及び制限流量の少なくともいずれかの調整を行い、当該電圧値が所定値以上である場合に、グロー放電期間に応じて当該調整を行う。この場合でも、光源ランプの状態に応じた効果的な光源ランプの冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
或いは、本発明では、前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、前記始動時制御手段は、前記光源ランプが消灯される直前の当該光源ランプの点灯時間が所定時間以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、前記点灯時間が前記所定時間未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整することが好ましい。
ここで、頻繁に光源ランプの点灯/消灯が繰り返される状態では、グロー放電期間の長さが、黒化の発生し易さに大きく影響する。
このため、本発明では、消灯前の光源ランプの点灯時間(前回の光源ランプの点灯時間)が所定時間以上である場合には、当該光源ランプの点灯/消灯が頻繁には繰り返されていないと判断して、ランプ電力に応じて、前述の所定期間の長さ及び制限流量の少なくともいずれかの調整を行う。一方、当該点灯時間が所定時間未満である場合には、当該光源ランプの点灯/消灯が頻繁に繰り返されていると判断して、グロー放電期間に応じて当該調整を行う。この場合でも、光源ランプの状態に応じた効果的な光源ランプの冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
また、本発明では、前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、前記始動時制御手段は、前記動作履歴として、前記一対の電極間での絶縁が破壊される絶縁破壊後に前記光源ランプに供給されるランプ電力の電圧値に基づいて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整することが好ましい。
ここで、光源ランプを再始動させる場合(ホットリスタートの場合)には、当該光源ランプの電力上昇は速やかに行われる。このため、光源ランプの温度上昇も早いので、当該光源ランプの温度が過度に上昇しないように、点灯始動時から光源ランプに送出される冷却空気の流量の総和を調整する必要がある。
一方、ホットリスタート時には、光源ランプの内圧が上がっているため、絶縁破壊が生じにくい。このような要因によっても、ランプ電力の電圧値に基づいて、再始動開始時からしばらくの間は、冷却流体の流量は多くてもよい。
このようなホットリスタートか否かは、絶縁破壊後のランプ電力の電圧値に基づいて判別できる。
このため、本発明では、絶縁破壊後のランプ電力の電圧値に基づいて、ホットリスタートと判断される場合には、前述の所定期間の長さ及び制限流量を調整することにより、光源ランプの過度の温度上昇を抑制できる。従って、光源ランプの点灯を安定化することができる他、失透及び膨れの発生を抑制でき、光源ランプの長寿命化を図ることができる。
本発明では、前記光源ランプの動作履歴と、前記所定期間の長さ、及び、前記制限流量に応じた前記冷却手段の駆動情報とを関連付けて記憶する記憶手段を備え、前記始動時制御手段は、前記光源ランプの動作履歴に応じた前記所定期間の長さ及び前記駆動情報を前記記憶手段から取得して、前記冷却手段を動作させることが好ましい。
本発明によれば、光源ランプの動作履歴に基づいて、記憶手段に記憶された前述の所定期間の長さ及び冷却手段の駆動情報を取得することにより、冷却手段を動作させるために、当該所定期間の長さ及び制限流量を演算により算出する処理を省略できる。従って、始動時制御手段の処理を簡略化できる他、適切に冷却手段を動作させることができる。
本発明では、前記冷却手段は、前記冷却流体を送出するファンを備え、前記駆動情報は、前記ファンに供給されるファン電圧値であることが好ましい。
本発明によれば、記憶手段に、前述の所定期間の長さとともに、駆動情報としてファン電圧値が記憶されていることにより、始動時制御手段は、記憶手段から取得された情報を用いて、ファンの動作を制御することができる。従って、始動時制御手段の処理をより一層簡略化できる。
本発明の第1実施形態に係るプロジェクターの構成を示すブロック図。 前記実施形態における光源装置を示す断面図。 前記実施形態における始動時パラメーターテーブルの一例を示す図。 前記実施形態における冷却制御処理を示すフローチャート。 前記実施形態における冷却制御処理を実行した場合の電力推移を示す図。 本発明の第2実施形態に係る始動時パラメーターテーブルの一例を示す図。 本発明の第3実施形態に係る始動時パラメーターテーブルの一例を示す図。 本発明の第4実施形態に係るプロジェクターの構成を示すブロック図。 前記実施形態における始動時パラメーターテーブルの一例を示す図。 前記実施形態における冷却制御処理を示すフローチャート。 本発明の第5実施形態に係るプロジェクターの構成を示すブロック図。 本発明の第8実施形態に係る再始動時パラメーターテーブルの一例を示す図。 本発明の第9実施形態に係る光源ランプの再始動時の電力値の推移とファン電圧値の推移との関係を示す図。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、光源から出射された光束を画像情報に応じて変調して、当該画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射するものである。このプロジェクター1は、詳しくは後述するが、光源である光源ランプ内に蓄積された黒化を解消するために、光源ランプの動作状態に基づいて、点灯始動時に一時的に光源ランプの温度(詳しくは、放電空間内の温度)を最適温度より高い温度に上昇させる。
具体的に、当該プロジェクター1は、光源ランプの動作履歴に基づいて、当該光源ランプに送出される冷却流体(冷却空気)の流量を、ランプ電力に応じた設定流量より下げる制限期間を設けることにより、当該光源ランプの冷却を制限して、放電空間内の温度を上昇させる。この制限期間は、本発明の所定期間に相当する。
このようなプロジェクター1は、図1に示すように、操作装置2、電源装置3、画像形成装置4、検出装置5、冷却装置6及び制御装置7を備える。
操作装置2は、プロジェクター1の天面等に設けられた操作パネルにより構成されている。この操作パネルには、複数のキーが配設され、当該操作パネルは、入力されたキーに応じた操作信号を、制御装置7に出力する。このようなキーとして、プロジェクター1の電源をオン/オフする電源キー、消費電力の低減等のために光源ランプの動作モードを切り替える切替キー、外部から入力される画像情報に応じた画像の表示に代えてミュート画像を表示させるミュートキー等が挙げられる。
電源装置3は、プロジェクター1を構成する各電子部品に電力を供給する。具体的に、電源装置3は、制御装置7に電力を供給する他、当該制御装置7による制御の下、各電子部品(例えば、後述する光源ランプ411)に電力を供給する。
このような電源装置3は、図示を省略するが、光源ランプ411(図2参照)を点灯させるために、ダウンコンバーター、インバーター回路及びイグナイター回路を備える。
ダウンコンバーターは、高周波ノイズを除去するとともに、供給された直流電流を降圧及び整流する。
インバーター回路は、直流電流を交流矩形波電流に変換する。
イグナイター回路は、光源ランプ411の電極Eに高圧パルスを印加して、当該電極E間の絶縁破壊を行い、当該光源ランプ411の始動を促す。
図2は、光源装置41を示す断面図である。
画像形成装置4は、制御装置7から入力される駆動信号に応じて光束を変調し、当該画像を前述の被投射面上に拡大投射する。この画像形成装置4は、光源装置41、光変調装置42及び投射光学装置43を備える。
光源装置41は、図2に示すように、光源ランプ411と、当該光源ランプ411に取り付けられる主反射鏡412及び副反射鏡413とを備える。
このうち、光源ランプ411は、内部に一対の電極E(E1,E2)及び発光物質が封入された放電空間Sを有する発光部4111と、当該発光部4111から互いに反対方向に延出する封止部4112,4113と、一端が電極Eと接続され、他端が光源ランプ411外に延出するリード線4114,4115とを備える。
そして、光源ランプ411は、詳しくは後述するが、電源装置3から供給されるランプ電力に応じた輝度で点灯する。
図1に戻り、光変調装置42は、光源ランプ411から出射された光束を変調して、前述の駆動信号に応じて光束を変調する。このような光変調装置42として、透過型又は反射型の液晶パネルを採用できる他、マイクロミラーを用いたデバイス等を採用できる。
投射光学装置43は、変調された光束を拡大投射するものであり、鏡筒と、当該鏡筒内に収納される複数のレンズとを備えた組レンズとして構成されている。
検出装置5は、電源装置3に接続されており、当該電源装置3により供給されるランプ電力の電圧値及び電流値を検出する。そして、検出装置5は、検出された電圧値及び電流値を、制御装置7に出力する。
冷却装置6は、プロジェクター1外から導入した冷却空気を、当該プロジェクター1を構成する各種発熱部品に送出して、これらを冷却する。例えば、冷却装置6は、光源ランプ411に冷却空気を送出して、当該光源ランプ411を冷却する。このような冷却装置6は、当該冷却空気を吐出するファン61を有し、当該ファン61は、制御装置7から供給されるファン電圧の電圧値に応じた回転速度(単位時間当たりの回転数)で駆動する。
〔制御装置の構成〕
制御装置7は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリー等が実装された回路基板により構成されており、操作装置2から入力される操作信号に応じて、或いは、自律的にプロジェクター1の動作を制御する。
このような制御装置7は、フラッシュメモリーにより構成される記憶手段71と、当該記憶手段71に記憶されたプログラム及びデータをCPUが処理することで実現される主制御手段72、画像処理手段73、点灯制御手段74、計時手段75及び冷却制御手段76とを有する。
〔記憶手段の構成〕
記憶手段71は、プロジェクター1の動作に必要な各種プログラム及びデータを記憶している。例えば、このようなデータとして、記憶手段71は、冷却装置6を駆動させるための駆動パラメーターテーブルを記憶している。この駆動パラメーターテーブルには、光源ランプ411の動作モード(ランプ電力値)ごとに、当該光源ランプ411に送出すべき冷却空気の流量(ランプ電力値に応じた設定流量)に基づいて予め設定された駆動パラメーターが設定されている。この駆動パラメーターは、ファン61の駆動を印加電圧レベルで制御する場合には、動作モードに応じたファン電圧値として記憶され、また、当該ファンの駆動をPWM(Pulse Width Modulation)で制御する場合には、当該動作モードごとのデューティー比として記憶されている。
なお、以下の説明では、ファン61の駆動は印加電圧レベルで制御するものとして記載する。
また、記憶手段71は、光源ランプ411の動作履歴を記憶する。本実施形態では、記憶手段71は、後述する主制御手段72の制御により、プロジェクター1の電源オフ時、すなわち、光源ランプ411の消灯時のランプ電力値を記憶する。
更に、記憶手段71は、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードごとに、光源ランプ411の動作履歴(前回消灯時電力値)と、制限期間及び当該制限期間内で適用すべき冷却装置6の駆動情報(ファン61のファン電圧値)とが関連付けて設定された始動時パラメーターテーブルを記憶している。
なお、制限期間は、光源ランプ411の点灯始動時から、当該光源ランプ411に供給されるランプ電力値に応じた設定流量の冷却流体が送出されるまでの期間である。換言すると、制限期間は、光源ランプ411の点灯始動時から、当該光源ランプ411に供給されるランプ電力値に応じた駆動パラメーターにより冷却装置6が動作されるまでの期間であり、始動時パラメーターが適用される期間である。
図3は、始動時パラメーターテーブルの一例を示す図である。なお、図3には、光源ランプ411を高電力モードで点灯始動させる場合に適用される始動時パラメーターテーブルが示されている。
このような始動パラメーターテーブルには、図3に示すように、パターンAの始動時パラメーターと、パターンBの始動時パラメーターが設定されている。
パターンAの始動時パラメーターには、一定のファン電圧値が設定され、前回消灯時電力値ごとに異なる制限期間が設定されている。そして、パターンAにおいては、前回消灯時電力値が高いほど、制限期間は短く設定されており、逆に、前回消灯時電力値が低いほど、制限期間は長く設定されている。
パターンBの始動時パラメーターには、一定の制限期間が設定され、前回消灯時電力値ごとに異なるファン電圧値が設定されている。そして、パターンBにおいては、前回消灯時電力値が高いほど、ファン電圧値が高く設定され、前回消灯時電力値が低いほど、ファン電圧値が低く設定されている。
このような制限期間は、光源ランプ411が絶縁破壊後から目標電力での点灯状態に到達するまでの期間よりも長く設定されている。また、それぞれのファン電圧値は、光源ランプ411に供給されるランプ電力値に応じた設定流量の冷却空気を送出するためのファン電圧値以下に設定されている。すなわち、当該ファン電圧値は、駆動パラメーターのファン電圧値より低い。
上記始動時パラメーターテーブルには、高電力モードで始動させる場合に、パターンAではファン電圧値一定で制限期間が短く設定され、パターンBでは制限時間一定でファン電圧値が高く設定されている。これは、供給されるランプ電力により、光源ランプ411の温度上昇、及び、蓄積された黒化の解消も速やかに行われる反面、当該光源ランプ411の温度が必要以上に高くなることを防ぐためである。
また、当該テーブルでは、低電力モードで始動させる場合に、パターンAではファン電圧値一定で制限期間が長く設定され、パターンBでは制限期間一定でファン電圧値が低く設定されている。これは、供給されるランプ電力による光源ランプ411の温度上昇が速やかに行われないため、蓄積された黒化を解消するための期間を長くするためである。
〔主制御手段の構成〕
主制御手段72は、制御装置7の動作を制御し、ひいては、プロジェクター1全体の動作を制御する。
例えば、主制御手段72は、ミュート機能の実行状態、及び、前述の切替キーの入力に基づいて、光源ランプ411の動作モードを設定し、当該動作モードに応じた電力値のランプ電力を光源ランプ411に供給するように、点灯制御手段74に制御信号を出力する。このような動作モードとして、定格電力で光源ランプ411を点灯させる高電力モード、定格電力より低い電力値のランプ電力で光源ランプ411を点灯させる中電力モード、及び、ミュート機能(ミュート画像の表示)を実行する際の低電力モードが挙げられる。そして、本実施形態では、高電力、中電力及び低電力の各動作モードでの目標電力は、それぞれ230W、160W及び70Wに設定されており、これら電力値のランプ電力が、光源ランプ411に供給される。なお、これら各動作モードの目標電力は、光源ランプ411の種別や、電源装置3の電力供給機能等に応じて、適宜設定してよい。
また、主制御手段72は、前述の電源キーが入力され、プロジェクター1の電源をオフする際に、光源ランプ411に供給されていたランプ電力値を記憶手段71に記憶させる。
〔画像処理手段の構成〕
画像処理手段73は、主制御手段72の制御の下、PC等の外部機器から受信される画像情報(画像信号及び画像データを含む)を、画像形成装置4に対応する画像情報に変換する。この際、画像処理手段73は、所定の補正処理を当該画像情報に対して実施する。そして、画像処理手段73は、補正処理した画像情報に応じた駆動信号を前述の画像形成装置4に出力する。
〔点灯制御手段及び計時手段の構成〕
点灯制御手段74は、電源装置3の動作を制御して、主制御手段72からの制御信号に応じた動作モードのランプ電力を光源ランプ411に供給させて、当該光源ランプ411を点灯させる。
計時手段75は、主制御手段72の制御の下、光源ランプ411の点灯始動時からの経過時間を計時する。
〔冷却制御手段の構成〕
冷却制御手段76は、冷却装置6を制御して、当該冷却装置6にプロジェクター1の構成部品を冷却する冷却空気を送出させる。特に、冷却制御手段76は、主制御手段72から入力される制御信号に基づいて、冷却装置6に光源ランプ411を冷却する冷却空気を送出させる。この際、冷却制御手段76は、光源ランプ411の点灯始動時に、前述の制限期間を設けることにより、当該光源ランプ411の温度上昇を速やかに行って所望の明るさへの到達時間を短縮させるほか、光源ランプ411の放電空間S内に生じた黒化を解消する。
このような機能を実現するため、冷却制御手段76は、モード取得部761、動作履歴取得部762、始動時制御部763、経過時間判定部764及び定常時制御部765を有する。
モード取得部761は、主制御手段72から入力される制御信号(点灯制御手段74に入力される制御信号と同じ)により示される光源ランプ411の点灯始動時の動作モードを取得する。
動作履歴取得部762は、プロジェクター1の電源オフに伴って主制御手段72により記憶手段71に記憶された光源ランプ411の動作履歴(本実施形態では、前回消灯時のランプ電力値)を取得する。
始動時制御部763は、本発明の始動時制御手段に相当し、光源ランプ411の動作状態に基づいて、前述の制限期間の長さを調整し、また、当該制限期間内に冷却装置6から送出される単位時間当たりの冷却流体の流量である制限流量を、ファン61に印加されるファン電圧値を制御することにより調整して、冷却装置6を動作させる。
具体的に、始動時制御部763は、モード取得部761により取得された点灯始動時の動作モード、及び、動作履歴取得部762により取得された動作履歴に応じた始動時パラメーターを、記憶手段71から取得する。この際、始動時制御部763が取得する始動時パラメーターは、動作モードが頻繁に切り替えられる場合には、前述のパターンAの始動時パラメーターを取得し、当該動作モードが頻繁には切り替えられない場合には、前述のパターンBの始動時パラメーターを取得する。なお、パターンA及びBのうち、取得する始動時パラメーターを予め設定しておいてもよい。
そして、始動時制御部763は、光源ランプ411の点灯始動時から、取得した始動時パラメーターに設定された制限時間が経過するまでの間、同じく設定されたファン電圧値の電圧がファン61に印加されるように、電源装置3を制御する。これにより、光源ランプ411に送出される冷却空気の流量が、ランプ電力値に応じた設定流量より抑えられ、光源ランプ411の温度が、蓄積された黒化を解消可能な温度にまで高められる。
経過時間判定部764は、光源ランプ411の点灯始動時から計時手段75により計時される時間を取得して、設定された制限時間を超過したか否かを判定する。
定常時制御部765は、制限期間の経過後、ランプ電力値に応じた設定流量の冷却空気が、光源ランプ411に送出されるように、冷却装置6(ファン61)を制御する。
具体的に、定常時制御部765は、モード取得部761により取得された動作モードに応じた駆動パラメーターを、記憶手段71から取得する。そして、制限期間の経過後、定常時制御部765は、取得された駆動パラメーターに基づいて、冷却装置6(ファン61)を動作させる。これにより、供給されるランプ電力の電力値に適した流量の冷却空気が光源ランプ411に送出され、当該光源ランプ411が最適温度に冷却される。
〔光源ランプの点灯始動時の冷却制御処理〕
図4は、光源ランプ411の点灯始動時に制御装置7により実行される冷却制御処理を示すフローチャートである。
制御装置7は、前述の電源キーが入力されて電源がオンされると、点灯制御手段74により、使用者により設定された動作モードで光源ランプ411を点灯させるとともに、以下に示す冷却制御処理を実行する。この冷却制御処理は、記憶手段71に記憶されたプログラムを制御装置7を構成するCPUが処理することにより実行される。
この冷却制御処理では、図4に示すように、まず、モード取得部761が、主制御手段72から入力される制御信号に基づいて、光源ランプ411の動作モードを取得する(ステップS1)。
次に、動作履歴取得部762が、記憶手段71に記憶された動作履歴である前回消灯時電力値を取得する(ステップS2)。
そして、始動時制御部763が、前述の始動時パラメーターテーブルのうち、取得された動作モードに応じた始動時パラメーターテーブルを参照して、取得された前回消灯時電力値に応じた始動時パラメーターを取得する(ステップS3)。
そして、始動時制御部763が、光源ランプ411にランプ電力が供給され始めてから、取得された始動時パラメーターに含まれる制限時間が経過するまでの間、電源装置3に、当該始動時パラメーターに含まれるファン電圧値に応じた電圧をファン61に供給させる(ステップS4)。
そして、経過時間判定部764が、光源ランプ411へのランプ電力の供給開始とともに計時が開始された計時手段75の計時時間が、制限時間を経過したか否かを判定する(ステップS5)。
ここで、経過時間判定部764により、当該計時時間が制限時間を経過していないと判定された場合には、制御装置7は、ステップS5を繰り返し実行し、ステップS4を継続実行する。これにより、黒化が解消される温度に光源ランプ411の温度が上昇される。
一方、経過時間判定部764により、計時時間が制限時間を経過したと判定された場合には、定常時制御部765が、ステップS1で取得された動作モードに応じた駆動パラメーターを、記憶手段71から取得する(ステップS6)。
そして、定常時制御部765が、取得された駆動パラメーターに応じて、冷却装置6を動作させる(ステップS7)。これにより、設定された動作モード(ランプ電力値)に適した温度となるように、光源ランプ411が冷却される。
図5は、光源ランプ411の点灯始動時に、上記冷却制御処理を実行した場合の電力推移と、実行しない場合との電力推移とを示す図である。
上記冷却制御処理を実行しない場合の光源ランプ411の電力推移は、図5において細い点線で示される。この場合、図5における太い点線で示すように、光源ランプ411の点灯始動時から、動作モードに応じて設定された駆動パラメーター(ファン電圧値8.3V又は10.9V)によりファン61が駆動され、光源ランプ411には、動作モードに応じた設定流量の冷却空気が冷却装置6により送出される。
この設定流量は、当該動作モードで安定して点灯している光源ランプ411の温度を最適温度に維持するための冷却空気の流量である。このため、光源ランプ411の点灯始動時に当該設定流量の冷却空気を送出すると、低温状態(例えば室温)にある光源ランプ411の温度上昇が速やかに行われないので、目標電力に到達するまでの時間が長くなり、所望の明るさへの到達時間が長くなる。更に、このような設定流量の冷却空気を光源ランプ411に送出すると、光源ランプ411の温度が黒化を解消可能な温度に上昇しにくいため、低電力モードでの光源ランプ411の点灯によって蓄積された黒化は、解消されづらい。
一方、上記冷却制御処理を実行する場合の光源ランプ411の電力推移は、図5において細い実線で示される。この場合、図5における太い実線で示すように、光源ランプ411の点灯始動時から制限期間Aが経過するまでは、光源ランプ411の動作履歴に基づいて取得された始動時パラメーター(図5の例では、ファン電圧値4V)により、ファン61が動作される。このため、光源ランプ411には、動作モードに応じた設定流量より少ない流量の冷却空気が冷却装置6により送出される。
このため、制限期間Aにおいて、光源ランプ411の温度は速やかに上昇し、目標電力に到達するまでの時間が前述の場合に比べて短縮されるので、所望の明るさへの到達時間が短縮される。更に、制限期間Aは、光源ランプ411の絶縁破壊後から目標電力に達するまでの期間より長く設定されているため、当該光源ランプ411の温度が、黒化を解消可能な温度に達し易い。これにより、光源ランプ411内に蓄積された黒化が解消される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果がある。
始動時制御部763は、光源ランプ411の動作状態に基づいて、制限期間の長さ、及び、制限流量に対応するファン電圧値を調整することで、黒化が発生及び蓄積しやすい条件で光源ランプ411が点灯されていた場合や、当該条件で光源ランプ411を点灯させる場合に、黒化が解消される温度に光源ランプ411の温度を上昇させることができる。従って、光源ランプ411の点灯のたびに、黒化の解消を図る処理を実行でき、黒化が蓄積されることを抑制できる。
また、制限期間が経過した後は、定常時制御部765が、ランプ電力に応じた設定流量の冷却空気が光源ランプ411に送出されるように冷却装置6を制御する。これによれば、光源ランプ411の温度が過度に上昇することを抑制できる。従って、光源ランプ411を安定して点灯させることができる他、当該光源ランプ411に失透や膨れが発生することを抑制できる。
始動時制御部763は、光源ランプ411の動作履歴に基づいて、制限期間の長さ及び制限流量の少なくともいずれかを調整する。具体的に、始動時制御部763は、消灯前のランプ電力の電力値に基づいて、制限期間の長さ及びファン電圧値を調整する。これによれば、消灯時のランプ電力の電力値が低く、黒化の蓄積が予想される場合に、光源ランプ411の次回点灯時に、黒化が解消される温度まで当該光源ランプ411の温度を確実に上昇させることができる。従って、所望の明るさへの到達時間を短縮できる他、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
始動時制御部763は、光源ランプ411の動作状態に基づいて、制限期間の長さ及び駆動情報が設定された始動時パラメーターを記憶手段71から取得する。これによれば、ファン61を動作させるために、当該制限期間の長さ及び制限流量を演算により算出する処理を省略できる。従って、始動時制御部763の処理を簡略化できる他、適切に冷却装置6を動作させることができる。
また、記憶手段71には、当該駆動情報としてファン電圧の電圧値が記憶されている。これによれば、始動時制御部763は、記憶手段71から取得された電圧値を用いて、ファン61の動作を制御することができる。従って、始動時制御部763の処理をより一層簡略化できる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1と同様の構成を備える。ここで、当該プロジェクター1では、光源ランプ411の動作履歴として、前回消灯時電力値を保持するとした。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターでは、動作履歴として、前回消灯前の所定期間における平均電力値と、定格電力値との比率(平均定格電力比)を保持し、当該比率に基づいて始動時パラメーターを取得する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターとプロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、主制御手段72の動作、記憶手段71の記憶内容、及び、冷却制御処理の内容が一部異なる他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を備える。
具体的に、主制御手段72は、光源ランプ411の動作履歴として平均定格電力比を算出し、プロジェクターの電源オフ時に記憶手段71に記憶させる。この平均定格電力比は、光源ランプ411の定格電力値(本実施形態では230W)に対する平均ランプ電力値の百分率である。そして、本実施形態では、当該平均ランプ電力値として、消灯前の所定期間の平均ランプ電力値を用いることで、記憶手段71の容量削減を図っている。しかしながら、当該容量に十分な余裕があれば、光源ランプ411の点灯始動時から消灯までの平均ランプ電力値を採用してもよい。
記憶手段71は、前述の始動時パラメーターテーブルに代えて、光源ランプ411の動作履歴としての前回点灯時の平均定格電力比と、駆動情報(ファン電圧値)及び制限期間とが関連付けて設定された始動時パラメーターテーブルを、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードごとに記憶している。
図6は、本実施形態に係るプロジェクターの記憶手段71に記憶された始動時パラメーターテーブルの一例を示す図である。なお、図6には、光源ランプ411を高電力モードで点灯始動させる際に適用される始動時パラメーターテーブルが示されている。
例えば、点灯始動時の動作モードが高電力モードである場合に適用される始動時パラメーターテーブルには、図6に示すように、平均定格電力比ごとに前述のパターンA及びBの始動時パラメーターが設定されている。
このうち、パターンAの始動時パラメーターには、一定のファン電圧値が設定され、平均定格電力比ごとに異なる制限期間が設定されている。そして、パターンAにおいては、平均定格電力比が高いほど、短い制限期間が設定されている。
一方、パターンBの始動時パラメーターには、一定の制限期間が設定され、平均定格電力比ごとに異なるファン電圧値が設定されている。そして、パターンBにおいては、平均定格電力比が高いほど、高いファン電圧値が設定されている。
なお、前述のように、制限期間は、光源ランプ411が絶縁破壊後から目標電力での点灯状態に到達するまでの期間よりも長く設定されており、更に、各ファン電圧値は、ランプ電力値に応じた設定流量の冷却空気を送出するファン電圧値以下に設定されている。
このような本実施形態に係るプロジェクターでは、光源ランプ411を点灯始動させる際に、制御装置7が、記憶手段71に記憶されたプログラムを読み出して、前述の冷却制御処理と同様の冷却制御処理を実行する。
この冷却制御処理におけるステップS1では、モード取得部761が、入力される制御信号に基づいて、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードを取得する。
また、ステップS2では、動作履歴取得部762は、光源ランプ411の前回消灯時に記憶手段71に記憶された平均定格電力比を取得する。
そして、ステップS3では、始動時制御部763が、ステップS1,S2でそれぞれ取得された動作モード及び平均定格電力比に応じた始動時パラメーターを取得する。
この後、ステップS4では、始動時制御部763が、取得された始動時パラメーターの制限期間及びファン電圧値に基づいて、冷却装置6(ファン61)の動作を制御する。
なお、ステップS5〜S7は、前述の処理内容と同様である。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクター1と同様の効果がある他、以下の効果がある。
消灯前の平均定格電力比が高い場合には、定格電力に近いランプ電力が光源ランプに供給されていた場合であり、この場合には、光源ランプの平均温度も高く、黒化が生じにくい状態にあったと判断できる。一方、当該平均定格電力比が低い場合には、定格電力より低いランプ電力が供給されていた場合であり、この場合には、光源ランプの平均温度も低く、黒化が生じ易い状態にあったと判断できる。
このため、消灯前の平均定格電力比に基づいて、始動時制御部763が、制限期間の長さ及び制限流量を調整し、光源ランプ411の点灯始動時から制限期間が経過するまでの間、制限流量に応じた電圧値のファン電圧をファン61に供給させる。これによれば、黒化が蓄積しやすい条件で光源ランプ411が点灯していた場合に、次回始動時に、黒化が解消される温度まで光源ランプ411の温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1と同様の構成を有する。ここで、当該プロジェクター1では、光源ランプ411の動作履歴として、前回消灯時のランプ電力値を記憶する構成であった。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターでは、当該動作履歴として、光源ランプ411の消灯前のランプ電圧及び動作モードを記憶する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターとプロジェクター1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、プロジェクター1と同様の構成を備えるが、主制御手段72の動作、記憶手段71の記憶内容、並びに、冷却制御処理における冷却制御手段76の動作が一部異なる。
このうち、主制御手段72は、プロジェクターの電源をオフする際に、当該光源ランプ411の動作履歴として、検出装置5により検出されたランプ電圧値と、光源ランプ411の動作モードとを記憶手段71に記憶させる。なお、本実施形態では、消灯時のランプ電圧値を記憶させる構成としているが、これに限らず、プロジェクターの電源がオフされるまでの所定期間の平均ランプ電圧値を記憶させる構成としてもよい。
記憶手段71は、前述の始動時パラメーターテーブルとは異なる始動時パラメーターテーブルを記憶している。この始動時パラメーターテーブルは、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードごとに設けられ、更に、当該光源ランプ411の前回消灯時の動作モードごとに区分されている。そして、それぞれの始動時パラメーターテーブルには、光源ランプ411の動作履歴である前回消灯時のランプ電圧値と、駆動情報(ファン電圧値)及び制限期間とが関連付けて設定されている。
図7は、記憶手段71に記憶された始動時パラメーターテーブルの一例を示す図である。なお、図7には、前回消灯時の光源ランプ411の動作モード、及び、当該光源ランプ411の点灯始動時の動作モードがそれぞれ高電力モードである場合に適用される始動時パラメーターテーブルが示されている。
例えば、光源ランプ411の前回消灯時及び点灯始動時の動作モードが高電力モードである場合に適用される始動時パラメーターテーブルには、図7に示すように、ランプ電圧値ごとにパターンA及びBの始動時パラメーターが設定されている。
このうち、パターンAの始動時パラメーターには、一定のファン電圧値が設定され、点灯始動時のランプ電圧値ごとに異なる制限期間が設定されている。そして、パターンAにおいては、当該ランプ電圧値が高いほど、制限期間は短く設定されている。
一方、パターンBの始動時パラメーターには、一定の制限期間が設定され、点灯始動時のランプ電圧値ごとに異なるファン電圧値が設定されている。そして、パターンBにおいては、当該ランプ電圧値が高いほど、ファン電圧値が高く設定されている。
なお、前述のように、制限期間は、光源ランプ411が絶縁破壊後から目標電力での点灯状態に到達するまでの期間よりも長く設定されており、更に、各ファン電圧値は、ランプ電力値に応じた設定流量の冷却空気を送出するファン電圧値以下に設定されている。
ここで、ある電力値のランプ電力を供給した場合のランプ電圧の変化は、光源ランプ411の電極間に形成されるアーク長の指標とすることができる。具体的に、ランプ電圧値が高いことは、アーク長が長いことを示し、この場合には黒化が生じにくい状態にあることを示す。一方、ランプ電圧値が低くなったことは、アーク長が短くなったことを示し、この場合には黒化が生じ易い状態にあることを示す。
このようにランプ電圧値が低い場合には、黒化が蓄積されているものと判断される。このため、長い制限期間、或いは、低いファン電圧値が始動時パラメーターに設定されていることで、ランプ電力値に応じた設定流量より少ない流量の冷却空気が光源ランプ411に送出される。これにより、光源ランプ411の冷却が一時的に制限され、当該光源ランプ411の温度上昇が速やかに行われる。従って、所望の明るさへの到達時間を短縮できる他、放電空間内に蓄積された黒化を解消可能な温度に、光源ランプ411の温度を上昇させることができる。
このような本実施形態に係るプロジェクターでは、光源ランプ411を点灯始動させる際に、制御装置7が、記憶手段71に記憶されたプログラムを読み出して、前述の冷却制御処理と同様の冷却制御処理を実行する。
この冷却制御処理におけるステップS1では、モード取得部761が、入力される制御信号に基づいて、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードを取得する。
また、ステップS2では、動作履歴取得部762が、光源ランプ411の前回消灯時の動作モード及びランプ電圧値を取得する。
そして、ステップS3では、始動時制御部763が、始動時パラメーターテーブルを参照して、ステップS1,S2でそれぞれ取得された動作モード及びランプ電圧値に応じた始動時パラメーターを取得する。
この後、ステップS4では、始動時制御部763が、取得された始動時パラメーターの制限期間及びファン電圧値に基づいて、冷却装置6(ファン61)の動作を制御する。
なお、ステップS5〜S7は、前述の処理内容と同様である。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクター1と同様の効果がある他、以下の効果がある。
始動時制御部763が、消灯前のランプ電力の電圧値に基づいて、制限期間の長さ及び制限流量を調整し、光源ランプ411の点灯時から制限期間が経過するまでの間、制限流量に応じた電圧値のファン電圧をファン61に供給させる。これによれば、黒化が発生しやすい状態で光源ランプ411が点灯していた場合に、次回点灯始動時に、黒化が解消される温度まで光源ランプ411の温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
〔第4実施形態〕
以下、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクターと同様の構成を備える。ここで、前述のプロジェクターでは、光源ランプ411の動作履歴として、光源ランプ411が消灯される前のランプ電力値、平均定格電力比及びランプ電圧値を記憶し、これらに基づいて、制限期間及び駆動情報(ファン電圧値)を調整していた。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターでは、光源ランプ411の点灯始動時に、ランプ電流値及びランプ電圧値を監視してグロー放電期間を計時し、当該グロー放電期間の長さに応じて、制限期間及び駆動情報を調整する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと前述のプロジェクターとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、本実施形態に係るプロジェクター1Aの構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るプロジェクター1Aは、図8に示すように、制御装置7に代えて制御装置7Aを有する他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。
制御装置7Aは、記憶手段71及び冷却制御手段76に代えて記憶手段71A及び冷却制御手段76Aを有する他は、制御装置7と同様の構成を有する。また、冷却制御手段76Aは、動作履歴取得部762に代えて、動作履歴取得部762A、期間判定部766及び期間取得部767を有する他は、冷却制御手段76と同様の構成を有する。
動作履歴取得部762Aは、検出装置5により検出されたランプ電流値及びランプ電圧値を取得する。
期間判定部766は、光源ランプ411の点灯始動時に、電源装置3によるイグナイターパルスの印加を経て絶縁破壊が生じた後、グロー放電期間を経てアーク放電期間に移行したか否かを判定する。具体的に、期間判定部766は、取得されたランプ電流値を監視し、当該ランプ電流値が所定の制限電流値(例えば、3.3A)に達したか否かにより、グロー放電期間が終了したか否か(アーク放電期間に移行したか否か)を判定する。
期間取得部767は、期間判定部766によりグロー放電期間が終了したと判定された際に、計時手段75により計時される光源ランプ411の点灯始動時からの経過時間を、グロー放電期間の長さとして取得する。
始動時制御部763は、光源ランプ411の点灯始動時の動作モード、及び、取得されたグロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターを記憶手段71Aから取得する。そして、始動時制御部763は、光源ランプ411の点灯始動から、始動時パラメーターに含まれる制限期間が経過するまで、当該始動時パラメーターに含まれる駆動情報に基づいて、冷却装置6(ファン61)を動作させる。なお、本実施形態では、始動時制御部763は、始動時パラメーターが取得されるまでは、ファン61を動作可能な所定電圧値(例えば、最小電圧値)でファン61を動作させる。
記憶手段71Aは、前述の始動時パラメーターテーブルとは異なる始動時パラメーターテーブルを記憶する他は、記憶手段71の記憶内容と同様の内容を記憶している。
すなわち、記憶手段71Aは、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードごとに、グロー放電期間の長さと、制限期間及び駆動情報(ファン電圧値)とが関連付けて設定された始動時パラメーターテーブルを記憶している。
図9は、記憶手段71Aに記憶された始動時パラメーターテーブルの一例を示す図である。なお、図9には、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードが高電力モードである場合に適用される始動時パラメーターテーブルが示されている。
例えば、点灯始動時に高電力モードで光源ランプ411が点灯される際に適用される始動時パラメーターテーブルには、図9に示すように、グロー放電期間の長さごとに前述のパターンA及びBの始動時パラメーターが設定されている。
このうち、パターンAの始動時パラメーターには、一定のファン電圧値が設定され、グロー放電期間の長さごとに異なる制限期間が設定されている。そして、パターンAにおいては、グロー放電期間が長いほど、長い制限期間が設定されている。
一方、パターンBの始動時パラメーターには、一定の制限期間が設定され、グロー放電期間の長さごとに異なるファン電圧値が設定されている。そして、パターンBにおいては、グロー放電期間が長いほど、低いファン電圧値が設定されている。
ここで、光源ランプ411の絶縁破壊後の始動期間に含まれるグロー放電期間が長いと、電極がイオンによるスパッターを受ける期間が長くなり、発生する黒化の量が増加しやすい。このため、上記のように、当該グロー放電期間が長い場合に、長い制限期間、或いは、低いファン電圧値を設定することにより、冷却装置6による光源ランプ411の冷却が一時的に制限され、黒化が解消される程度に光源ランプ411の温度が速やかに上昇する。
図10は、光源ランプ411の点灯始動時に制御装置7Aにより実行される冷却制御処理を示すフローチャートである。
このようなプロジェクター1Aでは、光源ランプ411を点灯始動させる際に、制御装置7Aが、記憶手段71Aに記憶されたプログラムを読み出して、以下に示す冷却制御処理を実行する。
この冷却制御処理では、図10に示すように、まず、始動時制御部763が、ファン61を所定電圧で駆動させる(ステップSA1)。
そして、モード取得部761が、光源ランプ411の点灯始動時の動作モードを取得し(ステップS1)、動作履歴取得部762Aが、光源ランプ411の動作履歴として、検出装置5により検出されたランプ電流値を取得する(ステップSA2)。
次に、期間判定部766が、取得されたランプ電流値を監視し、当該ランプ電流値が所定の制限電流値を超えたか否かを判定することで、グロー放電期間が終了したか否かを判定する(ステップSA3)。
ここで、グロー放電期間が終了していないと判定されると、制御装置7Aは、当該ステップSA3での判定処理を繰り返す。
一方、グロー放電期間が終了したと判定されると、期間取得部767が、光源ランプ411の点灯開始時(ランプ電力の供給開始時)からの経過時間を計時する計時手段75から、当該経過時間をグロー放電期間として取得する(ステップSA4)。
次に、始動時制御部763が、取得された動作モード及びグロー放電期間に対応する始動時パラメーター(制限期間及び駆動情報)を記憶手段71Aから取得し(ステップSA5)、当該制限期間が経過するまで、取得された駆動情報に基づいて、冷却装置6の駆動を制御する(ステップSA6)。
以降、前述のステップS5〜S7と同様の処理が実行される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1Aによれば、前述のプロジェクター1と同様の効果がある他、以下の効果がある。
始動時制御部763は、グロー放電期間に基づいて、制限期間の長さ及び制限流量を調整し、光源ランプ411の点灯時から制限期間が経過するまでの間、制限流量に応じた電圧値のファン電圧をファン61に供給させる。これによれば、光源ランプ411の点灯始動時に、蓄積された黒化が解消される温度まで光源ランプ411の温度を確実に上昇させることができる。従って、黒化の蓄積をより確実に抑制できる。
〔第5実施形態〕
以下、本発明の第5実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、光源ランプ411の累積点灯時間が所定時間未満であれば、前述の第1〜第3実施形態にて示した冷却制御処理(図4参照)を実行し、所定時間以上であれば、前述の第4実施形態にて示した冷却制御処理(図10参照)を実行する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、前述のプロジェクター1,1Aとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るプロジェクター1Bの構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るプロジェクター1Bは、図11に示すように、前述の制御装置7に代えて制御装置7Bを有する他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。また、制御装置7Bは、記憶手段71、主制御手段72、計時手段75及び冷却制御手段76に代えて、記憶手段71B、主制御手段72B、計時手段75B及び冷却制御手段76Bを有する他は、制御装置7と同様の構成及び機能を有する。
記憶手段71Bは、前述の記憶手段71,71Aにそれぞれ記憶された内容と同様の内容を記憶している。例えば、記憶手段71Bは、前述の第1〜第3実施形態にて示した記憶手段71に記憶された駆動パラメーターテーブル及び始動時パラメーターテーブルを記憶している他、前述の第4実施形態にて示した記憶手段71Aに記憶された始動時パラメーターテーブルを記憶している。また、記憶手段71Bは、前述の光源ランプ411の動作履歴を示す情報を記憶する。
主制御手段72Bは、主制御手段72が行う処理の他、光源ランプ411の点灯及び消灯に合わせて、当該光源ランプ411の累積点灯時間を計時手段75Bに計時させる。
計時手段75Bは、計時手段75が行う処理の他、主制御手段72Bの制御の下、光源ランプ411の累積点灯時間を計時する。
冷却制御手段76Bは、冷却装置6を制御して、当該冷却装置6にプロジェクター1の構成部品(特に光源ランプ411)を冷却する冷却空気を送出させる。この冷却制御手段76Bは、光源ランプ411の点灯始動時に、前述の制限期間を設けることにより、当該光源ランプ411の温度を速やかに上昇させ、所望の明るさへの到達時間を短縮する他、放電空間S内に生じた黒化を解消する。この際、冷却制御手段76Bは、所定の条件に基づいて、前述の第1〜第3実施形態のいずれかで示した冷却制御処理と、前述の第4実施形態で示した冷却制御処理とを切り替えて実行する。本実施形態では、当該所定の条件は、光源ランプ411の累積点灯時間が所定時間以上であるか否かであり、所定時間未満であれば、第1〜第3実施形態のいずれかで示した冷却制御処理が実行され、所定時間以上であれば、第4実施形態で示した冷却制御処理が実行される。
なお、本実施形態では、冷却制御手段76Bが、第3実施形態で示した冷却制御処理を実行するものとして説明するが、第1又は第2実施形態で示した冷却制御処理を実行するように構成してもよい。
このような冷却制御手段76Bは、条件判定部768、モード取得部761、動作履歴取得部762B、期間判定部766、期間取得部767、始動時制御部763、経過時間判定部764及び定常時制御部765を有する。
条件判定部768は、光源ランプ411の点灯始動時に前述の条件を判定して、判定結果を示す制御信号を、冷却制御手段76Bを構成する上記各機能部に出力する。この条件判定部768は、本実施形態では、計時手段75Bにより計時される光源ランプ411の累積点灯時間が所定時間(例えば2000時間)以上であるか否かを判定する。
動作履歴取得部762Bは、条件判定部768の判定結果に基づいて、取得する光源ランプ411の動作履歴を変更する。例えば、累積点灯時間が所定時間未満であると判定された場合には、動作履歴取得部762Bは、記憶手段71Bに記憶された光源ランプ411の動作履歴(前回消灯時のランプ電圧値及び動作モード)を取得する。一方、累積点灯時間が所定時間以上であると判定された場合には、動作履歴取得部762Bは、検出装置5により検出されたランプ電流値及びランプ電圧値を取得する。
期間判定部766及び期間取得部767は、累積点灯時間が所定時間以上であると判定された場合に、前述のように機能する。
始動時制御部763は、累積点灯時間が所定時間未満であると判定された場合に、記憶手段71Bの始動時パラメーターテーブルを参照して、動作履歴取得部762Bにより取得された情報(前回消灯時のランプ電圧値及び動作モード)に基づく始動時パラメーターを取得する。
一方、始動時制御部763は、累積点灯時間が所定時間以上であると判定された場合に、記憶手段71Bの始動時パラメーターテーブルを参照して、期間取得部767により取得されたグロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターを取得する。
そして、始動時制御部763は、経過時間判定部764により、取得された始動時パラメーターに含まれる制限期間が経過したと判定されるまで、当該始動時パラメーターに含まれるファン電圧値に応じた電圧をファン61に供給させる。
この後、経過時間判定部764により、制限期間が経過したと判定されると、定常時制御部765による駆動パラメーターに基づくファン61の動作制御が行われる。
なお、光源ランプ411を点灯始動させる際に、制御装置7Bが記憶手段71Bに記憶されたプログラムを読み出して実行する冷却制御処理には、第3実施形態にて示した冷却制御処理と、第4実施形態にて示した冷却制御処理とが含まれる。そして、条件判定部768による判定結果に基づいて、上記のように、いずれかの冷却制御処理が実行されるので、ここでは説明を省略する。
上記した冷却制御処理の切替を行うのは、以下の理由による。
定常点灯では、電極E間のアーク長が短くなると、ランプ電力の電流値が高くなって、黒化が生じ易くなる。一方、グロー放電期間においては、アーク長が短い場合には、アーク放電に移行しやすくなるため、当該グロー放電期間が短縮され、スパッター等による黒化の発生が抑制される。そして、黒化を生じ易くさせる要因の比重は、光源ランプの状態によって変化する。
また、黒化の発生し易さに対する影響は、光源ランプ411の寿命における比較的前半の期間では、アーク長の長さの方が、グロー放電期間の長さよりも大きく、比較的後半の期間では、逆となる。
従って、光源ランプ411の累積点灯時間を指標として、前者に応じた冷却制御処理を実行する場合と、後者に応じた冷却制御処理を実行する場合とを切り替えることにより、効果的に光源ランプ411の黒化の蓄積を抑制する。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1Bによれば、前述のプロジェクター1,1Aと同様の効果を奏することができる他、以下の効果がある。
光源ランプ411の累積点灯時間が所定時間未満の場合には、ランプ電力(前回消灯時のランプ電圧値及び動作モード)に応じた始動時パラメーターが取得され、当該累積点灯時間が所定時間以上の場合には、グロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターが取得される。そして、当該始動時パラメーターに基づいて、始動時制御部763が、ファン61の駆動を制御することにより、光源ランプ411の状態に応じた効果的な冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
なお、前述したように、当該累積点灯時間が所定時間未満であると判定された際に実行される冷却制御処理は、第1又は第2実施形態で示した冷却制御処理に置き換えられてもよい。
〔第6実施形態〕
以下、本発明の第6実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1Bと同様の構成を有する。ここで、当該プロジェクター1Bでは、光源ランプ411の累積点灯時間に基づいて、実行される冷却制御処理を切り替えた。これに対し、本実施形態に係るプロジェクターでは、定常点灯時のランプ電力の電圧値が所定値未満であれば、前述の第1〜第3実施形態のいずれかで示した冷却制御処理を実行し、所定値以上であれば、前述の第4実施形態にて示した冷却制御処理を実行する。この点で、本実施形態に係るプロジェクターと、プロジェクター1Bとは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1Bと同様の構成及び機能を有する。
ここで、主制御手段72Bは、プロジェクターの電源をオフする際に、光源ランプ411の動作履歴として、検出装置5により検出されたランプ電圧値と、光源ランプ411の動作モードとを記憶手段71Bに記憶させる。なお、前述の第3実施形態と同様に、プロジェクターの電源がオフされるまでの所定期間の平均ランプ電圧値を記憶させる構成としてもよい。
また、本実施形態では、条件判定部768は、光源ランプ411の点灯始動時に、記憶手段71Bに記憶された前回消灯時のランプ電圧値を取得し、当該ランプ電圧値が所定値(例えば100V)以上であるか否かを判定する。そして、条件判定部768は、冷却制御手段76Bを構成する上記各機能部に、判定結果を示す制御信号を出力する。
そして、動作履歴取得部762Bは、条件判定部768により、ランプ電圧値が所定値未満であると判定されると、記憶手段71Bに記憶された光源ランプ411の動作履歴(ランプ電圧値及び動作モード)を取得し、ランプ電圧値が所定値以上であると判定されると、検出装置5により検出されたランプ電流値及びランプ電圧値を取得する。
期間判定部766及び期間取得部767は、ランプ電圧値が所定値以上であると判定された場合に、前述のように機能する。
始動時制御部763は、ランプ電圧値が所定値未満であると判定された場合には、動作履歴取得部762Bにより取得された情報に基づく始動時パラメーターを取得し、所定値以上であると判定された場合には、期間取得部767により取得されたグロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターを取得する。
そして、経過時間判定部764により、取得された始動時パラメーターに含まれる制限期間が経過したと判定されるまで、始動時制御部763は、当該始動時パラメーターに含まれるファン電圧値に応じた電圧をファン61に印加させる。
この後、経過時間判定部764により、制限期間が経過したと判定されると、定常時制御部765による駆動パラメーターに基づくファン61の動作制御が行われる。
なお、前述のプロジェクター1Bと同様に、光源ランプ411を点灯始動させる際に実行する冷却制御処理には、第3実施形態にて示した冷却制御処理と、第4実施形態にて示した冷却制御処理とが含まれる。そして、条件判定部768の判定結果に基づいて、いずれかの冷却制御処理が実行される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクター1Bと同様の効果を奏することができる。
すなわち、定常点灯時のランプ電力の電圧値(前回消灯時のランプ電力の電圧値)が所定値未満であれば、ランプ電力の電圧値及び動作モードに応じた始動時パラメーターが取得され、所定値以上であれば、グロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターが取得される。そして、当該始動時パラメーターに基づいて、始動時制御部763が、ファン61の駆動を制御することにより、光源ランプ411の状態に応じた効果的な冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
なお、前述の第5実施形態と同様に、前回消灯前のランプ電圧値が所定値未満であると判定された際に実行される冷却制御処理は、第1又は第2実施形態で示した冷却制御処理に置き換えられてもよい。
〔第7実施形態〕
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1Bと同様の構成を有するが、前回点灯時の光源ランプ411の点灯時間が所定時間以内であるか否かによって、実行される冷却制御処理を切り替える。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1Bと同様の構成及び機能を有する。
ここで、主制御手段72Bは、光源ランプ411が点灯されてから消灯されるまでの時間(前回点灯時間)を、計時手段75Bに計時させる。そして、主制御手段72Bは、プロジェクターの電源オフ時に、当該前回点灯時間を記憶手段71Bに記憶させる。
条件判定部768は、本実施形態では、光源ランプ411の点灯始動時に、記憶手段71Bに記憶された前回点灯時間を取得し、当該前回点灯時間が所定時間以上であるか否かを判定する。そして、条件判定部768は、冷却制御手段76Bを構成する上記各機能部に、判定結果を示す制御信号を出力する。
そして、動作履歴取得部762Bは、前回点灯時間が所定時間以上であると判定されると、記憶手段71Bに記憶された光源ランプ411の動作履歴(ランプ電圧値及び動作モード)を取得し、所定時間未満であると判定されると、検出装置5により検出されたランプ電流値及びランプ電圧値を取得する。
期間判定部766及び期間取得部767は、前回点灯時間が所定時間未満であると判定された場合に、前述のように機能する。
始動時制御部763は、前回点灯時間が所定時間以上であると判定された場合には、動作履歴取得部762Bにより取得された情報に基づく始動時パラメーターを取得し、所定時間未満であると判定された場合には、期間取得部767により取得されたグロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターを取得する。
そして、始動時制御部763は、経過時間判定部764により、取得された始動時パラメーターに含まれる制限期間が経過したと判定されるまで、当該始動時パラメーターに含まれるファン電圧値に応じた電圧をファン61に供給させる。
この後、経過時間判定部764により、制限期間が経過したと判定されると、定常時制御部765による駆動パラメーターに基づくファン61の動作制御が行われる。
なお、前述のプロジェクター1Bと同様に、光源ランプ411を点灯始動させる際に実行する冷却制御処理には、第3実施形態にて示した冷却制御処理と、第4実施形態にて示した冷却制御処理とが含まれる。そして、条件判定部768の判定結果に基づいて、いずれかの冷却制御処理が実行される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクター1Bと同様の効果を奏することができる。
すなわち、前回点灯時の光源ランプ411の点灯時間(消灯前の点灯時間)が所定時間以上であれば、当該光源ランプ411の点灯/消灯が頻繁には行われていないと判断され、ランプ電力の電圧値及び動作モードに応じた始動時パラメーターが取得される。また、当該点灯時間が所定時間未満であれば、点灯/消灯が頻繁に行われていると判断され、グロー放電期間の長さに応じた始動時パラメーターが取得される。そして、当該始動時パラメーターに基づいて、始動時制御部763が、ファン61の駆動を制御することにより、光源ランプ411の状態に応じた効果的な冷却制御を実施できる。従って、黒化の蓄積を一層確実に抑制できる。
なお、前述の第5及び第6実施形態と同様に、前回点灯時間が所定時間以上であると判定された際に実行される冷却制御処理は、第1又は第2実施形態で示した冷却制御処理に置き換えられてもよい。
〔第8実施形態〕
以下、本発明の第8実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1,1A,1Bと同様の構成及び機能を有するほか、光源ランプの再始動(ホットリスタート)に備え、点灯始動時の絶縁破壊後のランプ電圧値に基づいて制限期間及び駆動情報を調整する構成及び機能を更に有する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプロジェクターは、プロジェクター1Bと同様の構成及び機能を有する。また、記憶手段71Bは、更に、光源ランプ411を再始動させる際に適用される再始動時パラメーターテーブルを記憶している。
この再始動時パラメーターテーブルは、光源ランプ411の再始動時の動作モードごとに設定されている。これら再始動時パラメーターテーブルには、当該光源ランプ411の絶縁破壊後のランプ電圧値と、制限期間及び駆動情報(ファン電圧値)とが関連付けられた再始動時パラメーターが設定されている。
図12は、再始動用の再始動時パラメーターテーブルの一例を示す図である。なお、図12においては、光源ランプ411を高電力モードで再始動させる場合に適用される再始動時パラメーターテーブルが示されている。
例えば、光源ランプ411が高電力モードで再始動される際に適用される再始動時パラメーターテーブルには、図12に示すように、絶縁破壊後のランプ電圧値ごとにパターンA及びBの再始動時パラメーターが設定されている。
このうち、パターンAの再始動時パラメーターには、一定のファン電圧値が設定され、当該ランプ電圧値ごとに異なる制限期間が設定されている。そして、パターンAにおいては、当該ランプ電圧値が高いほど、制限期間は短く設定されている。
一方、パターンBの再始動時パラメーターには、一定の制限期間が設定され、当該ランプ電圧値ごとに異なるファン電圧値が設定されている。そして、パターンBにおいては、当該ランプ電圧値が高いほど、ファン電圧値が高く設定されている。
このように制限期間及びファン電圧値が設定されているのは、以下の理由による。
光源ランプ411の再始動時は、電力及び温度の上昇が速やかに行われるが、光源ランプ411の温度が過度に上昇しないように、冷却装置6の動作を制御する必要がある。
一方、絶縁破壊後の光源ランプ411の温度は、点灯及びグロー放電直後の立ち上がり時のランプ電圧値に対応する。このため、当該立ち上がり時のランプ電圧値を指標として、光源ランプ411の温度を把握できる。例えば、当該ランプ電圧値が高い場合には、光源ランプ411の温度が高い状態にあるものと判断される。
他方、再始動時には、光源ランプ411内の内圧が上がっているために、絶縁破壊が生じにくい。これに対処するために、再始動時から所定期間は、光源ランプ411に送出される冷却空気の流量は、多くても構わない。
従って、グロー放電直後のランプ電圧値に応じて、上記の再始動時パラメーターを適用して冷却装置6(ファン61)の駆動を制御することにより、光源ランプ411の温度が過度に上昇することを防止する。
このようなプロジェクターでは、光源ランプ411を再始動させる際に、前述の冷却制御処理と同様の冷却制御処理を実行する。この冷却制御処理は、光源ランプ411の電極E間の絶縁破壊後のランプ電圧値に基づいて、再始動であると判断された場合に実行される。なお、再始動でないと判断された場合には、前述の条件に基づいて、第5〜第7実施形態のいずれかで示した冷却制御処理が実行される。
この冷却制御処理では、前述のステップSA1及びステップS1を経た後、ステップS2において、動作履歴取得部762Bが、光源ランプ411の絶縁破壊後のランプ電圧値を取得する。
次に、ステップS3において、始動時制御部763が、取得された動作モードの再始動時パラメーターテーブルを参照し、取得されたランプ電圧値に応じた再始動時パラメーターを取得する。
そして、ステップS4において、始動時制御部763が、再始動時パラメーターに含まれる制限期間が経過するまで、当該パラメーターに含まれる駆動情報に基づいて、冷却装置6(ファン61)の動作を制御する。
以降、ステップS5〜S7と同様の処理が実行される。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクター1Bと同様の効果がある他、以下の効果がある。
始動時制御部763は、絶縁破壊後のランプ電力の電圧値に基づいて、光源ランプ411を再始動させる場合には、制限期間の長さ及び制限流量を調整し、光源ランプ411の再始動時から制限期間が経過するまでの間、制限流量に応じた電圧値のファン電圧をファン61に供給させる。これによれば、電力及び温度上昇が速やかに行われる光源ランプ411の再始動時に、当該光源ランプの温度が過度に上昇することを抑制できる。従って、光源ランプ411の点灯を安定化することができる他、失透及び膨れの発生を抑制でき、光源ランプ411の長寿命化を図ることができる。
〔第9実施形態〕
以下、本発明の第9実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクターと同様の構成を有するが、本実施形態に係るプロジェクターでは、光源ランプ411の再始動直後の第1始動期間と、当該第1始動期間後の光源ランプ411の立上期間に対応する第2始動期間と、当該第2始動期間後に設定流量の冷却空気を送出させる定常期間とを設け、当該各始動期間の制限期間及び駆動情報を調整する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、本実施形態に係る光源ランプ411の再始動時の電力値の推移(細い実線)と、ファン電圧値の推移(太い実線)との関係を示す図である。なお、図13には、前述の第8実施形態における再始動時の冷却制御処理でファン61に印加されるファン電圧値の推移を、点線で示している。
本実施形態に係るプロジェクターは、前述のプロジェクター1Bと同様の構成及び機能を有する。また、記憶手段71Bは、光源ランプ411の再始動時に適用される第1パラメーターテーブル及び第2パラメーターテーブルを更に記憶している。
すなわち、記憶手段71Bは、図13に示す第1始動期間T1に適用される第1パラメーターが設定された第1パラメーターテーブル、第2始動期間T2に適用される第2パラメーターが設定された第2パラメーターテーブル、及び、定常期間T3に適用される駆動パラメーターが設定された駆動パラメーターテーブルを記憶している。
このうち、第1パラメーターには、比較的高いファン電圧値が駆動情報として設定されている。一方、第2パラメーターには、比較的高いファン電圧値が駆動情報として設定されている。そして、これら各パラメーターには、光源ランプ411の再始動時の状態に応じた制限期間が設定されている。
そして、始動時制御部763が、光源ランプ411の再始動時に、当該各パラメーターに応じてファン61を制御することで、当該光源ランプ411の温度制御を効率よく行うことができる。
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、前述のプロジェクターと同様の効果がある他、ファン61の動作制御を詳細に実施できるので、光源ランプ411の温度制御を一層効果的に実施できる。
〔実施形態の変形〕
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、始動時制御部763は、制限期間の長さ及びファン電圧の電圧値が設定されたパラメーターを記憶手段から取得して、制限期間の長さ、及び、当該制限期間内に光源ランプ411に送出される冷却空気の流量である制限流量を調整するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、光源ランプ411の動作状態に応じて、これらを演算により算出してもよい。
前記各実施形態では、主制御手段72,72Bが、光源ランプ411の動作履歴として、消灯前の光源ランプ411のランプ電力値、平均定格電力比及びランプ電圧値を記憶手段71,71Bに記憶させ、始動時制御部763が、これらに応じて、制限期間の長さ及び制限流量を調整するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、光源ランプ411の黒化の蓄積状態を判断可能な情報であれば、他の情報を動作履歴として取得してもよい。
前記各実施形態では、冷却装置6は、光源ランプ411を冷却する冷却空気を送出するファン61を有し、冷却制御手段76,76A,76Bが、当該ファン61を駆動するためのファン電圧値を電源装置3に印加させるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、冷却装置が、光源ランプ411に送出される冷却空気の流量を調整するルーバー等の調節手段を備え、冷却制御手段が、当該調整手段の動作を制御することで、光源ランプ411に送出される冷却空気の流量を調整する構成としてもよい。この場合、ファンの駆動は、一定のファン電圧値で行われてもよく、また、前述のファンの駆動制御とともに行ってもよい。この場合には、光源ランプ411への送出流量のより詳細な調整を行うことができる。
前記各実施形態では、冷却装置6は、冷却流体として冷却空気を送出したが、本発明はこれに限らない。例えば、光源ランプ411の絶縁が適切に行われていれば、冷却流体としてエチレングリコール等の冷却溶媒を用いて、光源ランプ411を冷却してもよい。
前記各実施形態では、制限期間の間、上記各パラメーターに設定された駆動情報に基づいて、ファン61を駆動させるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ファン61を停止させてもよい。
前記各実施形態では、各制限期間の間、ファン電圧の電圧値は一定であるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該電圧値を変動させてもよい。例えば、制限期間の後期に当該電圧値を連続的或いは段階的に上昇させ、当該制限期間の終了とともに、設定流量の冷却空気が送出されるようにファン電圧を印加するようにしてもよい。
前記第5〜第7実施形態では、所定の条件として、光源ランプ411の累積点灯時間、前回消灯時のランプ電圧値、及び、前回点灯時間を挙げたが、本発明はこれに限らない。すなわち、他の条件に基づいて、実行される冷却制御処理を切り替えてもよい。
また、これらの条件に応じて、実行される冷却制御処理を切り替えるのではなく、光源ランプ411の状態に応じて、考慮される黒化の発生要因に対して重み付けをし、当該重み付けに基づいて、制限期間及び制限流量の少なくともいずれかを調整するように構成してもよい。
前記各実施形態では、ファン電圧の電圧値が一定であるパターンAのパラメーターと、制限期間の長さが一定であるパターンBのパラメーターとがパラメーターテーブルに設定されているとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、パターンA及びBのうち、いずれかのパラメーターのみが設定されていてもよい。また、このようなパラメーターに限らず、制限期間の長さ及びファン電圧値(ひいては、制限流量)が、前述の消灯前のランプ電力値、平均定格電力値及びランプ電圧値に応じてそれぞれ異なるパラメーターが設定されていてもよい。
本発明は、プロジェクターに利用でき、特に、内部に一対の電極及び放電物質が封入された光源ランプを有するプロジェクターに好適に利用できる。
1,1A,1B…プロジェクター、6…冷却装置(冷却手段)、61…ファン、71,71A,71B…記憶手段、74…点灯制御手段、411…光源ランプ、763…始動時制御部(始動時制御手段)、765…定常時制御部(定常時制御手段)、E(E1,E2)…電極、S…放電空間。

Claims (13)

  1. 光源ランプから出射された光を変調して投射するプロジェクターであって、
    ランプ電力を供給して前記光源ランプを点灯させる点灯制御手段と、
    冷却流体を送出して前記光源ランプを冷却する冷却手段と、
    前記光源ランプの点灯始動時から所定期間が経過するまでの間、前記冷却手段の動作を制御する始動時制御手段と、
    前記所定期間の経過後に、前記ランプ電力に応じて予め設定された設定流量の冷却流体が前記光源ランプに送出されるように、前記冷却手段を制御する定常時制御手段と、を備え、
    前記始動時制御手段は、前記光源ランプの動作履歴に基づいて、前記所定期間の長さ、及び、当該所定期間内に前記冷却手段から送出される単位時間当たりの冷却流体の流量である制限流量の少なくともいずれかを調整して、前記冷却手段を動作させる
    ことを特徴とするプロジェクター。
  2. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記始動時制御手段は、前記動作履歴および前記光源ランプに供給されるランプ電力に応じて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のプロジェクターにおいて、
    前記動作履歴は、前回消灯前の前記光源ランプの動作履歴である
    ことを特徴とするプロジェクター。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
    前記動作履歴は、前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電力値である
    ことを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
    前記動作履歴は、前記光源ランプの定格電力値と、当該光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の平均電力値との比率である
    ことを特徴とするプロジェクター。
  6. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
    前記動作履歴は、前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電圧値である
    ことを特徴とするプロジェクター。
  7. 請求項1に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、
    当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、
    前記始動時制御手段は、前記グロー放電期間の長さに応じて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  8. 請求項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、
    当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、
    前記始動時制御手段は、
    前記光源ランプの累積点灯時間が所定時間未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、
    前記累積点灯時間が前記所定時間以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  9. 請求項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、
    当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、
    前記始動時制御手段は、
    前記光源ランプが消灯される以前に当該光源ランプに供給されていたランプ電力の電圧値が所定値未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、
    前記電圧値が前記所定値以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  10. 請求項に記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、
    当該光源ランプは、前記点灯制御手段により供給されるランプ電力により、前記一対の電極間の絶縁が破壊される絶縁破壊後に、当該一対の電極間でグロー放電が生じるグロー放電期間と、前記一対の電極間でアーク放電が生じるアーク放電期間とを経て点灯し、
    前記始動時制御手段は、
    前記光源ランプが消灯される直前の当該光源ランプの点灯時間が所定時間以上であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記ランプ電力に応じて調整し、
    前記点灯時間が前記所定時間未満であると、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを前記グロー放電期間の長さに応じて調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプは、一対の電極及び放電物質が封入された放電空間を有し、
    前記始動時制御手段は、前記動作履歴として、前記一対の電極間での絶縁が破壊される絶縁破壊後に前記光源ランプに供給されるランプ電力の電圧値に基づいて、前記所定期間の長さ及び前記制限流量の少なくともいずれかを調整する
    ことを特徴とするプロジェクター。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載のプロジェクターにおいて、
    前記光源ランプの動作履歴と、前記所定期間の長さ、及び、前記制限流量に応じた前記冷却手段の駆動情報とを関連付けて記憶する記憶手段を備え、
    前記始動時制御手段は、前記光源ランプの動作履歴に応じた前記所定期間の長さ及び前記駆動情報を前記記憶手段から取得して、前記冷却手段を動作させる
    ことを特徴とするプロジェクター
  13. 請求項12に記載のプロジェクターにおいて、
    前記冷却手段は、前記冷却流体を送出するファンを備え、
    前記駆動情報は、前記ファンに供給されるファン電圧値である
    ことを特徴とするプロジェクター。
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