JP6191139B2 - 塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、文字修正用塗膜、接着用粘着膜、装飾用塗膜等を被転写体に押圧転写するための塗膜転写具の技術分野に属し、特に、繰出コアと巻取コアがベルトで連動回転させられるベルト駆動式の塗膜転写具の技術分野に属する。
図5は、従来の塗膜転写具1の構成を説明するための概略正面図である。この塗膜転写具1は、支軸12,14を具えたケース7、ケース7から外部に突出する転写ヘッド4、各支軸12,14に回転可能に保持された繰出コア2と巻取コア3、及び基材テープ表面に塗膜が塗布された転写テープTからなり、ケース7の開口部はカバー(図示せず。)で覆われている。転写テープTは繰出コア2に巻回されており、繰出コア2から引出された転写テープTは、転写ヘッド4において塗膜と基材テープとに別れ、塗膜が被転写体に転写され、基材テープだけが巻取コア3に巻取られるようになっている。繰出コア2と巻取コア3が互いに連動して回転するように、両コア2,3にはベルトXが掛けられている。
この塗膜転写具1では、塗膜の転写時に基材テープの巻取り長さが転写テープの繰出し長さより長くなるように両コア2,3を回転させ、転写テープTに適度な張力を掛けることによって、転写テープTが弛まないようにしている。転写テープの使用終期には、繰出コアに巻かれた転写テープのパンケーキの外径が小さくなるので、転写テープに大きな張力がかかるようになる。その場合にはベルトXと巻取コア3との間にスリップが生じることによって、転写テープTに掛けられる張力を逃がしている。ベルトと巻取コアがスリップするときのトルクは「スリップトルク」と呼ぶ。また、転写テープが使用されておらず、繰出コアの転写テープパンケーキ外径が大きい状態を「使用初期」と呼び、転写テープが使用されて繰出コアの転写テープパンケーキ外径が小さくなった状態を「使用終期」と呼ぶ。
図6は、塗膜転写終了直後における転写ヘッド部分の拡大図である。図6(a)は転写テープに適度な張力が掛けられている状態である。図6(b)は転写テープが弛んでいる状態である。図6(a)に示すように、転写テープに適度な張力が掛けられていると、転写終了直後の塗膜の切れが良いが、図6(b)に示すように、転写ヘッド部分において転写テープが弛むと、塗膜の切れが悪くなり、良好な転写が行なえない。そのため、通常の塗膜転写具では、転写テープが弛まないように、スリップトルクが設計されている。
上記の通り、従来の塗膜転写具1では、使用終期に転写テープに大きな張力がかかる。そうなると、塗膜を被転写体に転写する際、転写ヘッドを被転写体に強く押して転写作業をする必要がある。使用者によっては転写不良の問題が発生していた。
そこで、スリップトルクを小さく設計して、使用終期においても転写テープに大きな張力が掛からないようにする対策が考えられる。例えば、使用初期から終期に亘って小さな力で転写テープを引出せる程度にスリップトルクを小さくすると、使用初期に転写テープが弛むという問題が発生する。転写ヘッド部分で転写テープが弛むと、図6(b)に示すように、転写終了直後の塗膜の切れが悪くなる問題が発生する。
一方、繰出コアの外径を十分に大きくしておけば、使用初期と終期における繰出コアのパンケーキ外径の差を小さくすることができるため、スリップトルクを大きく設計しても、繰出コアのパンケーキ外径の減少差を小さくして、転写テープの張力の増加を抑えることができる。しかし、繰出コアの外径を大きくすると、塗膜転写具が大型化してしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、転写ヘッドに加えられた押圧力により、繰出コアと巻取コアの軸間距離を短くする塗膜転写具が特許文献1と特許文献2により提案されている。両コアの軸間距離が短くなるとベルトの張力が低下するため、これらの塗膜転写具では、塗膜を転写する際に転写ヘッドを押圧することによって、転写テープの張力を緩和して軽い押圧操作で転写することができる。
しかしながら、特許文献1と特許文献2の塗膜転写具では、繰出コアと巻取コアの軸間距離を短くするために、繰出コア又は巻取コアが移動するので、次の(ア)と(イ)に示すような問題があった。
(ア)コアの移動により、繰出コアから巻取コアまでの転写テープが走行するテープルート長さが変化する。このため、転写テープが弛んで転写テープが走行不良を起すことがあった。
(イ)コアの移動時にコアが傾くことがあり、巻取コアで転写テープが巻き乱れ、転写テープが走行不良を起すことがあった。
特開2002−283795公報 特開2009−285883公報
本発明は、塗膜転写具の使用中期から使用終期において、塗膜転写時に転写テープの張力を緩和して、軽い押圧力で塗膜を転写可能とし、転写テープの走行不良が発生しない塗膜転写具を提供することを目的とする。
第1発明は、 基材テープ上に塗膜を設けた転写テープを巻いた繰出コアから転写テープを繰出し、転写ヘッドで前記塗膜を被転写体に押圧して転写し、前記繰出コアと巻取コア間に掛けたベルトにより前記繰出コアと前記巻取コアを連動回転させて、塗膜転写後の基材テープを前記巻取コアに巻取る塗膜転写具であって、次の(ア)と(イ)の特徴を有する塗膜転写具である。
(ア)前記ベルトと接触することによって、前記両コア間に掛けられたベルトの張力Pよりも張力を増加させる張力増加手段を有する。
(イ)塗膜転写時に前記転写ヘッドに加えられる押圧力によって、前記繰出コアと前記巻取コアが移動せずに、前記張力増加手段が解除される。前記解除によってベルトの張力が張力Pに戻る。
第2発明は、前記転写ヘッドに加えられる押圧力により前記転写ヘッドが変形及び/又は移動することにより、前記張力増加手段が解除されて、前記ベルトの張力が張力Pになることを特徴とする第1発明の塗膜転写具である。
第3発明は、前記張力増加手段の構成部品として、弾性体が設けられていることを特徴とする第1〜第2発明の塗膜転写具である。
第4発明は、前記張力増加手段はローラが回転可能に設けられ、前記ベルトと前記ローラが接触することを特徴とする第1〜第3発明の塗膜転写具である。
本発明の塗膜転写具は軽い押圧力で塗膜を転写可能とし、転写テープの走行不良が発生しないものである。
本発明の第1実施形態の塗膜転写具Aを示す。 本発明の第2実施形態の塗膜転写具Bを示す。 本発明の第3実施形態の塗膜転写具Cを示す。 本発明の第4実施形態の塗膜転写具Dを示す。張力増加手段のベルトXとの接触部にローラRを用いた実施形態図である。図4(a)はローラ部分の拡大斜視図である。 従来の塗膜転写具の構成を説明するための図であり、カバーを取り外した状態の正面図である。 塗膜転写終了直後における転写ヘッド部分の拡大図である。 使用初期及び終期において塗膜を転写するために必要な転写押圧力の測定において、被転写体に対する塗膜転写具の角度を示す図である。 従来の塗膜転写具1と本発明の第1実施形態である塗膜転写具Aの転写テープの張力の模式グラフである。
図1に、本発明の第1実施形態の塗膜転写具Aを示す。図1(a)、図1(b)はカバーを取外した状態の正面図である。図1(a)は未使用時の状態を示している。図1(b)は使用時に転写ヘッド4Aが押圧されて変形し、変形に連動して張力増加手段5Aが転写ヘッド4A方向から塗膜転写具内部方向に向って移動した状態を示している。図1(c)と図1(d)は、それぞれ図1(a)と図1(b)の転写ヘッド4A部分の拡大図である。
この塗膜転写具Aは、張力増加手段を設けた以外は、従来の塗膜転写具と同様の構成である。
張力増加手段5Aは、転写ヘッド4Aの方向と塗膜転写具内部方向との間を移動できるように、転写ヘッド4Aの近くに取り付けられている。張力増加手段は転写ヘッドと連結されている。また、塗膜転写時の押圧による転写ヘッドの変形に連動して、張力増加手段は転写ヘッド方向と塗膜転写具内部方向との間を往復移動する。
張力増加手段5Aの塗膜転写具内部の一端は、T字形状をしている。転写ヘッドが押圧されていない図1(a)に示す状態では、張力増加手段は繰出コアと巻取コア間に掛けられたベルトXとT字形状先端の2点で接触し、ベルトを押し広げてベルトの張力を増加させている。一方、転写ヘッド4Aが塗膜を転写するために押圧されて変形している図1(b)に示す状態では、張力増加手段5AはベルトXを押し広げていない。
図1(b)の状態では、張力増加手段が解除される。すると、ベルトの張力が小さくなりPとなる。このPは従来の塗膜転写具のベルトの張力よりも小さく設計されている。ベルトの張力が小さくなると、転写テープの張力も小さくなる。転写テープの張力が小さくなると繰出コアから転写テープを引き出す力が小さくなる。よって、軽い押圧力で塗膜を転写することができる。
塗膜転写具の使用後は図1(a)の状態になり、張力増加手段によって、ベルトの張力は張力Pよりも大きな値になる。この大きな値は従来の塗膜転写具のベルトの張力よりも大きく設計される。この設計により、転写テープの張力(塗膜が転写後の基材テープの張力も含む)は従来の塗膜転写具の転写テープの張力よりも大きくなる。つまり、塗膜を転写し、転写ヘッドが被転写体から離れた瞬間にベルトの張力は増加し、同時に転写テープの張力も増加するので、塗膜の切れは良好となる。
また、ベルトの張力の低下手段として、コアを移動する方式をとらないので、転写テープの走行不良が発生しない。
図8に従来の塗膜転写具1と塗膜転写具Aの転写テープの張力を比較する模式のグラフを示す。グラフの横軸は塗膜転写具の使用された転写テープの長さを示す。グラフの縦軸は転写テープの張力を示している。グラフ左端は前記使用初期であり、右端は前記使用終期である。
図8のグラフ中の3本の曲線M,L,Sは、それぞれ次に示す転写テープの使用初期から使用終期に至る張力変化の推移を示している。
曲線M:従来の塗膜転写具1の使用時の転写テープの張力。
曲線L:図1(a)の状態の転写テープの張力である。ベルトの張力は、従来の塗膜転写具の張力よりも大きい値となっている。
曲線S:図1(b)の状態の転写テープの張力である。ベルトの張力は、従来の塗膜転写具の張力よりも小さい値となっている。
塗膜転写具Aでは、転写テープの張力は、図8のグラフ中に示す曲線Lと曲線Sの間で変化する。すなわち、塗膜の転写時には、転写ヘッドが押圧されて変形することにより、転写テープの張力は曲線Lから曲線Sに低下する。使用直後に転写ヘッドの押圧が解除されると、曲線Sから曲線Lに増大する。
曲線Sの使用初期の値が小さすぎると、転写テープの斜行及び巻き取り不良による走行不良が発生するので、走行不良が発生しない値に設計する。
また、図8のグラフに示すように使用終期でも使用初期と同様に、塗膜転写具Aの転写テープの張力は、転写ヘッドを被転写体に押圧して変形させることにより、LからSに低下する。したがって、塗膜転写具Aでは、使用終期においても、転写テープの張力を従来の塗膜転写具1よりも小さくすることができて、軽い押圧力で塗膜を転写できる。
図1の張力増加手段5Aと転写ヘッド4Aは以下のような構造で連動する。張力増加手段5Aと転写ヘッド4Aの連結部分は、張力増加手段5Aに設けられた軸56Aと、転写ヘッド4Aに設けられた長孔44Aで構成されている。軸56Aは長孔44Aに係合され、長孔44Aに沿って移動可能となっている。長孔44Aと軸56Aはケース7A側とカバー側の相対する2箇所に設けられる。
転写ヘッド4Aを被転写体に押圧することによって転写ヘッド4Aが変形すると、転写ヘッド4Aに設けられた長孔44Aもこれに伴って移動する。長孔44Aが移動すると、軸56Aは長孔44A内をすべって移動する。長孔44Aの形状は、軸56Aの前記長孔44Aに対する移動によって、軸56Aを転写ヘッド4Aの方向から塗膜転写具内部方向へ押し込むように形成されている。軸56Aの移動に伴って、張力増加手段5Aが転写ヘッドの方向からの塗膜転写具の内部方向に向かって移動する。また、転写ヘッド4Aの押圧が解除されて転写ヘッド4Aの変形が元に戻ると、軸56Aは長孔44Aに対して前記と反対方向に移動するので、張力増加手段5Aは塗膜転写具の内部方向から転写ヘッド4Aの方向に向かって移動する。
図2に、本発明の第2実施形態による塗膜転写具Bを示す。図2(a)、図2(b)はカバーを取外した状態の正面図である。図2(a)は未使用時の状態を示している。図2(b)は使用時に転写ヘッド4Bが押圧されて変形し、変形に連動して張力増加手段5Bが転写ヘッド4Bの方向から塗膜転写具の内部方向に向かって移動した状態を示している。
塗膜転写具Bは、張力増加手段5Bを塗膜転写具の内部方向から転写ヘッド4B方向に向かって押すコイルスリング6Bが塗膜転写具内部に設けられている。転写ヘッド4Bと張力増加手段5Bは連結されていない。それ以外の構成は、塗膜転写具Aと同様である。
塗膜転写具Bでは、転写ヘッド4Bが押圧されて変形すると、転写ヘッド4Bが張力増加手段5Bを押して、コイルスプリング6Bが短くなり、ベルトの張力が低下する。
塗膜転写具Bでは、弾性部材としてコイルスプリングを使用しているが、弾性部材であれば特に限定されず、ゴムやエラストマーを使用してもよい。
図3に、本発明の第3実施形態による塗膜転写具Cを示す。図3(a)、図3(b)はカバーを取外した状態の正面図である。図3(a)は未使用時の状態を示している。図3(b)は使用時に転写ヘッド4Cが押圧されて回転移動し、回転移動に連動して張力増加手段5Cが回転移動した状態を示している。図3(c)と図3(d)は、それぞれ図3(a)と図3(b)の張力増加手段5C部分の拡大図である。
塗膜転写具Cは、張力増加手段5Cと転写ヘッド4Cの形状、転写ヘッドと
張力増加手段が取り付けられる部分のケースの形状、及び一体型の弾性片が使用されてい
るところ以外は、塗膜転写具Bと同様の構成である。
ケース7Cに設けられたヘッド取付軸71Cをヘッド取付孔41Cへ挿入す
ることにより、転写ヘッド4Cはケース7Cに保持されるとともに、ヘッド取付軸71C
を中心に回転可能となっている。ただし、ケース7Cに設けられた第1ストッパ72Cと
第2ストッパ75Cで回転範囲を規制している。
ケース7Cに設けられた増加手段取付軸73Cを増加手段取付孔51Cへ挿
入することにより、張力増加手段5Cはケース7Cに保持されるとともに、増加手段取付
軸73Cを中心に回転可能となっている。
張力増加手段5Cには弾性片52Cが一体に設けられ、弾性片52Cの先端
に設けられた第1係合片53Cがケース7Cに一体に設けられた係合枠74Cと係合して
いる。図3(a)の状態で、弾性片52Cには弾性片が伸びる方向に力が作用している。
この力により、張力増加手段5Cには、増加手段取付軸73Cを中心として反時計回りの
力が作用している。張力増加手段5Cに一体に設けられた第2係合片54Cが転写ヘッド
4Cに押し当っているため、図3(a)の状態を維持している。
張力増加手段5Cには張力増加リブ55Cが一体に設けられている。図3(
a)に示す通常の状態では、繰出コアと巻取コア間に張力Pで張られたベルトXは、張力
増加リブ55Cによって押し広げられ、ベルトの張力はPより大きくなっている。
塗膜を転写するために、転写ヘッドを押圧すると、図3(b)のようになり、張力増加手段が解除されベルトの張力が小さくなる。ベルトの張力が小さくなることににより転写テープの張力が小さくなり、軽い押圧力で塗膜を転写することができる。
転写ヘッド4Cが押圧され、張力増加手段5Cが増加手段取付軸73Cを中
心に時計回りに回転すると、弾性片52Cは弾性変形するが、弾性片52Cの変形量が弾
性限度を超えると弾性片52Cは破壊するおそれがある。このような場合には弾性片52
Cの変形量を弾性限度内とするために、張力増加手段5Cの回転を規制するストッパを設
けるとよい。本実施形態では、このストッパとして、ケース7Cに第2ストッパ75Cを
設けている。
塗膜転写具Cでは、プラスチック製の弾性片52Cのかわりに、コイルスプ
リングや板バネ等を使用することもできる。
塗膜転写具A、B、Cでは、張力増加手段5A、5B、5CのベルトXと接
触する部分はリブなどの固定形状となっているが、ベルトと接触する部分に回転するロ
ーラを用いてもよい。ローラを用いることによって、ベルトの摺動抵抗を小さくするこ
とができる。
図4の塗膜転写具Dは、塗膜転写具Aにおいて張力増加手段のベルトXとの接触部にローラを用いたものである。
上記の発明品の塗膜転写具の説明では、転写ヘッドの押圧力によって、張力増加手段を解除して使用することを前提に述べた。しかし、通常、使用初期においては、張力増加手段が解除されないで、塗膜が転写される。使用中期においては、張力増加手段が半解除の状態になる場合もありえる。
使用終期においては、繰出コアから転写テープを引き出す力が大きくなるので、転写ヘッドの押圧力を大きくしないと、転写テープを引き出せなくなる。そのため、必然的に張力増加手段が解除され、従来品の塗膜転写具より軽い押圧力で塗膜を転写することができる。
本発明の実施例1〜4として、図1〜図4に示す本発明の第1〜第4実施形態の塗膜転写具A、B、C、及びDを準備した。また、比較例1,2として図5に示す従来の塗膜転写具1において、使用するベルトのみが異なる2種の塗膜転写具aと塗膜転写具bを準備した。
各塗膜転写具に使用するベルトは、従来の塗膜転写具1内で繰出コアと巻取コアに掛けた時の張力が表1に示す張力となるOリングを使用した。Oリングの張力の測定には、砂川精機株式会社製スプリングテスター(型番SPD−5M−2194)を使用した。Oリングを所定のフック間に掛け、塗膜転写具1内で繰出コアと巻取コアに掛けた時の長さまで引張し、そのときのOリングの張力を測定した。
塗膜転写具A、B、C、Dの張力増加手段は、張力増加手段によりベルトの張力を増加した状態で、ベルトの張力が1.47N(150g)となるように調整した。
塗膜転写具A、B、C、Dの張力増加手段は、図7に示すようにして転写ヘッドを押圧した場合に、転写ヘッドに作用する押圧力が7.35N(750g)となれば、張力増加手段が解除されるように調整した。
実施例1〜4、比較例1,2の塗膜転写具を使用して下記の評価をした。
(1)使用初期の塗膜の切れ性
○ :図6(a)のように、塗膜が被転写体から全く浮き上がらなく、切れが良好であった。
×:図6(b)のように、塗膜が被転写体から浮き上がり、切れが悪かった。
(2)転写押圧力の測定
図7の角度で被転写体(PPC用紙)に塗膜を転写した際の転写ヘッドの転写押圧力を台座付きの秤で測定した。また、実施例1〜4の塗膜転写具については、転写押圧力の測定時に、張力増加手段が解除されているか否かも合わせて目視で確認した。測定は使用初期と使用終期の2点とした。ここで、転写押圧力とは、転写テープを引き出すために転写ヘッドを被転写体に押圧する必要最低荷重を示す。
(3)転写テープの走行性
転写テープの全長を転写させて、転写テープの走行性を評価した。実施例1〜4の塗膜転写具は、転写テープの全長にわたって、張力増加手段を解除した転写ヘッドの押圧力で、塗膜を転写して評価した。
○ :全長において、転写テープの走行性は安定していた。
×:全長において、転写テープの走行性が不安定であった。
Figure 0006191139

評価結果は表1の通りであった。実施例1〜4の塗膜転写具は比較例1の塗膜転写具に比べ、転写テープの全長において、小さい押圧力で塗膜を転写できた。
1,A,B,C,D,a,b:塗膜転写具
12,14:支軸
2:繰出コア
3:巻取コア
4,4A,4B,4C:転写ヘッド
41C:ヘッド取付孔
44A:長孔
5A,5B,5C:張力増加手段
51C:増加手段取付孔
52C:弾性片
53C:第1係合片
54C:第2係合片
55C:張力増加リブ
56A:軸
6B:コイルスプリング
7,7A,7B,7C:ケース
71C:ヘッド取付軸
72C:第1ストッパ
73C:増加手段取付軸
74C:係合枠
75C:第2ストッパ
X:ベルト
T:転写テープ
R:ローラ

Claims (4)

  1. 基材テープ上に塗膜を設けた転写テープを巻いた繰出コアから転写テープを繰出し、転写ヘッドで前記塗膜を被転写体に押圧して転写し、前記繰出コアと巻取コア間に掛けたベルトにより前記繰出コアと前記巻取コアを連動回転させて、塗膜転写後の基材テープを前記巻取コアに巻取る塗膜転写具であって、次の(ア)と(イ)の特徴を有する塗膜転写具。
    (ア)前記ベルトと接触することによって、前記両コア間に掛けられたベルトの張力Pよりも張力を増加させる張力増加手段を有する。
    (イ)塗膜転写時に前記転写ヘッドに加えられる押圧力によって、前記繰出コアと前記巻取コアが移動せずに、前記張力増加手段が解除される。前記解除によってベルトの張力が張力Pに戻る。
  2. 前記転写ヘッドに加えられる押圧力により前記転写ヘッドが変形及び/又は移動することにより、前記張力増加手段が解除されて、前記ベルトの張力が張力Pになることを特徴とする請求項1に記載の塗膜転写具。
  3. 前記張力増加手段の構成部品として、弾性体が設けられていることを特徴とする請求項1〜2に記載の塗膜転写具。
  4. 前記張力増加手段はローラが回転可能に設けられ、前記ベルトと前記ローラが接触することを特徴とする請求項1〜3に記載の塗膜転写具。
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