JP6186858B2 - 電源システムおよびインクジェット式画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源システムおよび当該電源システムを備えたインクジェット式画像形成装置に関し、詳しくは、スイッチング電源を含む電源システムの技術に関する。
従来、スイッチング電源を含む電源システムの技術として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。その従来技術文献においては、スイッチング電源とは別個に、2つのコンデンサに印加される交流電圧を直接、整流・平滑化する小容量電源を設け、スイッチング電源の発振停止時に、小容量電源を制御回路の電源とする技術が開示されている。
特開2013−031337号公報
上述した従来技術文献等のようにすれば、RTC回路など、スイッチング電源の発振停止時に最低限動作させる必要のある回路に省電力で電力を供給することができる。しかしながら、例えば、インクジェットプリンタ(インクジェット式画像形成装置)の電源として、上述したような電源を採用する場合、省電力化の効果が低減される虞がある。すなわち、従来、インクジェットプリンタでは、インクヘッドの定期的なメンテナンスのタイミングを決定するために、定期的にインクヘッド周辺温度(環境温度)が、温度センサを用いて監視されている。そのため、定期的な周辺温度の検出を、スイッチング電源の発振停止時においても行おうとする場合、小容量電源によっては電力が足りず、スイッチング電源を定期的に起動させて行うと、温度検出のために電力を消費してしまい、結果的に省電力化が困難となる虞があった。
本発明は、スイッチング電源の停止時に、センサによって検知対象を監視する際の省電力化を図る技術を提供するものである。
本明細書によって開示される電源システムは、交流電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧を生成するスイッチング電源と、前記スイッチング電源の電源容量より小さい電源容量を有する小容量電源と、検知対象に応じた検知電圧を出力するセンサと、制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記小容量電源から電力供給される、基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、前記センサからの前記検知電圧を前記基準電圧と比較して、比較結果である比較電圧を生成する比較回路と、前記スイッチング電源の停止中に、前記比較電圧に基づいて前記検知対象を監視する監視部と、を含む。
例えば、検知対象として温度を検出する際に、スイッチング電源の停止中にADコンバータを使用すると、CPU等も動作させる必要があり、小容量電源の供給する電力では動作させられないため、スイッチング電源を復帰させてスイッチング電源の電力によりADコンバータによる温度検出を行えるが、電力消費が大きい。一方、スイッチング電源の停止中に比較回路を使用して、例えば、温度が所定温度範囲にあるか否かを監視するようにすれば、CPU等を動作させる必要が無いので、小容量電源の供給する電力で温度の監視を行え、消費電力が抑制される。したがって、スイッチング電源の停止中に検知対象を監視する際の省電力化を図ることができる。
上記電源システムにおいて、前記制御装置は、前記スイッチング電源を停止する際に、前記基準電圧の値を前記検知電圧に基づいて決定するようにしてもよい。
本構成によれば、スイッチング電源の停止時の検知対象に関する情報を得ることで、スイッチング電源の停止中における監視部による監視がより適正化される。
また、上記電源システムにおいて、前記基準電圧生成回路は、前記検知電圧を検出するタイミングに応じて規定時間、前記基準電圧を生成し、前記監視部は、前記基準電圧生成回路によって前記基準電圧が生成されているときに前記比較回路から生成される前記比較電圧を監視するようにしてもよい。
本構成によれば、基準電圧が、常時、生成されないため、スイッチング電源の停止中において、さらに省電力化となる。
また、上記電源システムにおいて、前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧に応じて、前記検知対象の許容範囲の上限値に対応する基準電圧を第1基準電圧として、前記検知対象の前記許容範囲の下限値に対応する基準電圧を第2基準電圧としてそれぞれ生成し、前記比較回路は、前記センサからの前記検知電圧を前記第1基準電圧および前記第2基準電圧と比較して、第1比較電圧および第2比較電圧を生成し、前記監視部は、前記検知対象を監視する際に、前記第1比較電圧および前記第2比較電圧に基づいて、前記検知対象が前記許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理を実行するようにしてもよい。
本構成によれば、スイッチング電源の停止中において検知対象を監視する際に、2つの基準電圧を生成することによって、検知対象が許容範囲にあるか否かの判断を、的確に行える。
また、上記電源システムにおいて、前記基準電圧生成回路は、前記比較回路に対して前記第1基準電圧および前記第2基準電圧を交互に出力するようにしてもよい。
本構成によれば、1つの比較回路で、検知対象の上限値および検知対象の下限値と、センサの検出電圧とを比較できる。1つの比較回路で構成することにより、より省電力化となる。
また、上記電源システムにおいて、前記比較回路は、前記第1基準電圧生成回路から前記第1基準電圧を受け取る第1比較回路と、前記第2基準電圧生成回路から前記第2基準電圧を受け取る第2比較回路と、を含むようにしてもよい。
本構成によれば、簡易な処理で、検知対象の上限値および検知対象の下限値と、センサの検出電圧と比較できる。また、比較処理を同時に行えるため、比較回路が一個の場合と比べて、比較処理に要する時間が短縮できる。
また、上記電源システムにおいて、前記監視部は、前記判断処理の判断結果に応じて、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰期間を変更するようにしてもよい。
本構成によれば、検知対象が許容範囲内にない場合の状況に応じて復帰期間を変更することによって、検知対象に応じた復帰期間とすることができる。すなわち、復帰後に行う処理の実施時期を検知対象の変動に応じて適切化できる。例えば、検知対象が温度である場合、温度が許容範囲を超えた場合、復帰期間を短縮することによって、復帰後に行う処理を早期に行える。
また、上記電源システムにおいて、前記センサからの前記検出電圧をデジタル値に変換する変換回路を備えるようにしてもよい。
本構成によれば、検知対象を精度良く検出できる。
また、上記電源システムにおいて、前記制御装置は、前記基準電圧生成回路および前記比較回路を含み、前記スイッチング電源および前記小容量電源に接続される第1ブロックと、前記変換回路を含み、前記スイッチング電源のみに接続される第2ブロックと、を含むようにしてもよい。
本構成によれば、スイッチング電源の停止中において、電力消費の大きい変換回路を含む第2ブロックは小容量電源からは電力供給されない構成のため、スイッチング電源の停止中、小容量電源から電力供給される第1ブロックによって検知対象を省電力で監視できる。
また、上記電源システムにおいて、前記制御装置は、前記スイッチング電源の停止中における、前記監視部による前記検知対象の監視履歴を記憶する記憶部を含み、前記スイッチング電源の停止状態からの復帰時において、前記センサからの検知電圧と前記監視履歴とに所定の誤差がある場合、前記監視履歴を前記センサからの検知電圧に基づいて変更する履歴変更処理を実行するようにしてもよい。
本構成によれば、スイッチング電源の停止中に監視される検知対象に、現実の値とのずれが生じた場合に、スイッチング電源の停止状態からの復帰時においてそのずれが補正されるため、次回のスイッチング電源の停止時における検知対象の監視が適正化される。
また、上記電源システムにおいて、前記小容量電源は、第1電極および第2電極を有し、前記第1電極が前記交流電源の一端に接続される第1コンデンサと、第1電極および第2電極を有し、前記第1電極が前記交流電源の他端に接続される第2コンデンサと、前記第1コンデンサの前記第2電極と前記第2コンデンサの前記第2電極との間に電気的に接続され、両コンデンサに印加される交流電圧を整流する整流回路と、前記整流回路に接続され、整流された交流電圧を平滑して平滑電圧を生成する平滑回路と、を含むようにしてもよい。
本構成によれば、小容量電源を簡易な構成で実現できる。
また、上記電源システムにおいて、前記検知対象は環境温度であり、前記センサは温度センサであるようにしてもよい。
本構成によれば、環境温度を、小容量電源によって監視できる。
また、本明細書によって開示されるインクジェット式画像形成装置は、上記のいずれかの電源システムと、インクを噴射する複数のノズル群を有するインクヘッドを含み、前記スイッチング電源から供給される前記直流電圧を利用して画像を形成する画像形成部と、を備えるインクジェット式画像形成装置であって、前記検知対象はインクヘッド周辺の環境温度であり、前記センサは、前記インクヘッドの周辺に設けられ、前記インクヘッド周辺の環境温度を前記検出電圧として検出する温度センサである。
本構成によれば、インクヘッド周辺の環境温度を、スイッチング電源の停止中においても小容量電源からの電力供給によって、省電力下で監視することができる。
上記インクジェット式画像形成装置において、前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧に応じて、前記インクヘッド周辺の環境温度の許容範囲の上限値に対応する電圧を第1基準電圧として、前記インクヘッド周辺の環境温度の前記許容範囲の下限値に対応する電圧を第2基準電圧としてそれぞれ生成し、前記比較回路は、前記温度センサからの前記検知電圧を前記第1基準電圧および前記第2基準電圧と比較して、第1比較電圧および第2比較電圧を生成し、前記監視部は、前記インクヘッド周辺の環境温度を監視する際に、前記第1比較電圧および前記第2比較電圧に基づいて、前記インクヘッド周辺の環境温度が前記許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理と、前記判断処理において、前記検知対象が前記許容範囲を上回ると判断した場合、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰期間を短縮するように変更し、前記検知対象が前記許容範囲を下回ると判断した場合、前記復帰期間を拡張するように変更する期間変更処理と、前記復帰期間が経過した際、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰処理と、を実行し、前記制御装置は、前記スイッチング電源が停止状態から復帰した際、前記インクヘッドをパージするパージ処理を実行するようにしてもよい。
本構成によれば、インクヘッド周辺の環境温度が許容範囲内にないと判断された場合に、スイッチング電源を自動的に停止状態から復帰させ、インクヘッドをパージすることができる。それによって、例えば、インクヘッドのノズルが高温によって乾燥されることを抑制することができる。
本発明によれば、スイッチング電源の停止中における検知対象の監視が、比較回路の比較電圧に基づいて行われる。そのため、スイッチング電源の停止中に検知対象を監視する際の省電力化を図ることができる。
一実施形態に係るインクジェット式プリンタの概略的な構成を示すブロック図 一実施形態に係る電源システムの概略的な構成を示すブロック図 電源システムの制御装置の概略的な構成を示すブロック図 比較電圧を説明するタイムチャート 温度範囲とPWM設定値との関係を示すテーブル テーブル更新処理を概略的に示すフローチャート OFFモード移行処理を概略的に示すフローチャート OFFモード中処理を概略的に示すフローチャート ONモード復帰処理を概略的に示すフローチャート 各期間を説明するタイムチャート 比較器の他の構成例を示すブロック図
<実施形態>
一実施形態について図1から図10を参照して説明する。
1.プリンタの説明
図1に示されるように、インクジェット式画像形成装置の一例であるインクジェットプリンタ(以下、単に「プリンタ」と記す)1は、印刷部(画像形成部の一例)2、通信部3a、画像メモリ3b、および電源システム100を備えている。電源システム100は、電源部10と制御装置50とから構成されている。電源部10はプリンタ1の電源となるものであり、プリンタ内の各部、印刷部2、通信部3a、画像メモリ3bおよび制御装置50等に対して電力を供給する。
印刷部2は、複数色に対応した複数のインクカートリッジ2a、複数のインクカートリッジ2aのインクを噴射する複数のノズル群を有するインクヘッド2b、およびインクヘッド2bを移動させる移動部2c等を含む。
通信部3aはPC等の情報端末装置との間で通信を行うものであり、情報端末装置から印刷指示や印刷データを受信する機能を担う。画像メモリ3bは、情報端末装置から受信した印刷データを一時記憶するものである。
制御装置50は、ASIC(特定用途向けIC)60、RTC(リアルタイムクロック)回路70、ROM51、およびRAM52等を含む。制御装置50には、印刷部2、通信部3a、画像メモリ3b、操作部4、表示部5、および温度検出部6等が接続される。
上記プリンタ1は、通信部3aが情報端末装置から印刷指示を受けて印刷データを受信すると、制御装置50が、印刷部2に印刷処理を実行させることで、記録媒体に印刷データを印刷させる。温度検出部6は、インクヘッド2bの周辺に設けられる。なお、印刷部2の動作電圧は主に31Vであるのに対して、通信部3a、画像メモリ3bおよび制御装置50の動作電圧は主に3.3Vである。
なお、プリンタ1は、動作モードとして通常モードと省電力モードとを有する。通常モードとは、プリンタ1が印刷指示に応答して即座に印刷処理を実行できるモードである。そのため、通常モードにおいては、電源システム100および制御装置50は動作している。また、省電力モードとは、印刷指示が所定時間なくプリンタ1が待機状態にあるモードである。省電力モードでは、電源システム100および制御装置50は、その一部しか動作していない。
2.電源システムの構成
図2および図3を参照して電源システム100の構成について説明する。図2に示されるように電源システム100の電源部10は、スイッチング電源20および小容量電源30含む。
2−1.スイッチング電源
スイッチング電源20は、整流平滑回路21、制御IC22、電圧発生回路23、トランス24、FET(電界効果トランジスタ)Q1、整流平滑回路25、電圧検出回路26、およびDC−DCコンバータ27、28を含む。
スイッチング電源20は、交流電源ACの交流電圧Vacを整流平滑化し、通常モードにおいて+31V、+3.3Vおよび+1.2Vの直流電圧を生成する。+31Vの直流電圧(以下「DC31V」と記す)は第1出力端子OUT1から出力され、+3.3Vの直流電圧(以下「DC3.3V」と記す)は第2出力端子OUT2から出力され、+1.2Vの直流電圧(以下「DC1.2V」と記す)は第3出力端子OUT3から出力される。
整流平滑回路21は、いわゆるコンデンサインプット型であり、交流電源ACの交流電圧(240V)を整流するブリッジダイオードおよび整流後の電圧を平滑化するコンデンサを含む。整流平滑回路21の出力は、トランス24の一次コイルに印加される。
トランジスタQ1はNチャンネルのMOSFETであり、制御IC22からゲートにオン・オフ信号(PWM信号)が与えられることにより、オン・オフ動作する。これにより、トランス24の一次側が発振して、トランス24の二次コイルに電圧を誘起させる。
また、トランス24の一次側には電圧発生回路23が設けられている。電圧発生回路23は、トランス24の一次側に設けられた補助コイルに誘起される電圧を整流平滑化して、制御IC22用の電源電圧Vccを生成する。
整流平滑回路25はトランス24の二次コイルに誘起された電圧を整流平滑化してDC31Vを生成する。
電圧検出回路26は、フォトカプラPC1を含み、スイッチング電源20のDC31V出力の検出レベルに応じて、フォトカプラPC1の発光ダイオードLED1を発光させる。フォトカプラPC1は、制御IC22のフィードバックポートFBに接続されたフォトトランジスタPT1を含む。そのため、発光ダイオードLED1の光信号はフォトトランジスタPT1にて電気信号に戻され、DC31V出力の検出値が制御IC22のフィードバックポートFBにフィードバッされる。
DC−DCコンバータ27は、DC31VをDC3.3Vに変換して出力し、DC−DCコンバータ28は、DC3.3VをDC1.2Vに変換して出力する。
制御IC22は、制御入力ポートENに入力される制御パルス信号Scpに応じてトランジスタQ1へのオン・オフ信号を制御し、トランス24の一次側の発振を制御する。通常モードにおいては、トランス24の一次側を発振させて、各DC電圧を生成し、省電力モードにおいては、トランジスタQ1へのオン・オフ信号の出力を停止して、トランス24の一次側の発振を停止させる。すなわち、省電力モードにおいては、スイッチング電源20からDC電圧は出力されない。なお、プリンタ1の省電力モードから通常モードへの復帰時には、制御装置50から制御パルス信号Scpが制御入力ポートENに入力され、制御パルス信号Scpに応じてトランス24の一次側の発振が開始され、各DC電圧がスイッチング電源20から出力される。すなわち、プリンタ1の通常モードにおいてスイッチング電源20は出力モードとされ、プリンタ1の省電力モードにおいてスイッチング電源20は出力停止モードとされ、スイッチング電源20はその動作を停止する。
2−2.小容量電源
小容量電源30は、スイッチング電源20の電源容量より小さい電源容量を有し、省電力モードおよび通常モードにおいて制御装置50のRTC回路70に電力を供給する。すなわち、小容量電源30は、スイッチング電源20が停止中において、RTC回路70に電力を供給する。
小容量電源30は、第1コンデンサC1、第2コンデンサC2、整流回路31、平滑回路32、リニアレギュレータ33、34、および蓄電用コンデンサC4を含む。
第1コンデンサC1は、第1電極C1p1および第2電極C1p2を有し、第1電極C1p1が交流電源ACの一端に接続され、第2電極C1p2が整流回路31に接続される。
第2コンデンサC2は、第1電極C2p1および第2電極C2p2を有し、第1電極C2p1が交流電源ACの他端に接続され、第2電極C2p2が整流回路31に接続される。
整流回路31は、第1コンデンサC1の第2電極C1p2と第2コンデンサC2の第2電極との間に電気的に接続され、両コンデンサC1、C2に印加される交流電圧Vacを整流する。本実施形態では、整流回路31は、4個のダイオードD1,D2,D3,D4からなるブリッジ回路によって構成される。ダイオードD1およびダイオードD2のカソードは第1接続点Nd1において接続され、ダイオードD1のアノードは第1コンデンサC1の第2電極C1p2に接続され、ダイオードD2のアノードは第2コンデンサC2の第2電極C2p2に接続される。
また、ダイオードD3およびダイオードD4のアノードは第2接続点Nd2において接続され、ダイオードD3のカソードは第1コンデンサC1の第2電極C1p2に接続され、ダイオードD4のカソードは第2コンデンサC2の第2電極C2p2に接続される。第2接続点Nd2は、例えば、接地され、グランド電位Vgd(0V)とされる。
平滑回路32は、整流回路31に接続され、整流された交流電圧を平滑して平滑電圧Vsmを生成する。平滑回路32は、平滑蓄電コンデンサC3およびツェナーダイオードZD1を含む。ツェナーダイオードZD1は、交流電源ACの交流電圧Vacが上昇した場合に、平滑電圧Vsmの上昇を抑制するためのものである。本実施形態では、ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧は、例えば5Vとされ、平滑電圧Vsmは、ほぼ5Vとなる。
リニアレギュレータ34は、平滑電圧VsmをDC3.3Vに変換し、リニアレギュレータ33は、平滑電圧VsmをDC1.2Vに変換する。DC3.3VはポートP2を介して、DC1.2VはポートP1を介してRTC回路70に供給される。
蓄電用コンデンサC4は、リニアレギュレータ33からのDC3.3Vによって充電される。充電電力は、省電力モードから通常モードに切り換わる際に、フォトカプラPC2のLED2の駆動電流に使用される。平滑蓄電コンデンサC3および蓄電用コンデンサC4の容量を適宜に選定することによって、省電力モードにおいて、所定電圧の必要に応じた電力量を蓄電することができる。本実施形態では、フォトカプラPC2の発光ダイオードLED2を確実に駆動させる電力量を蓄電することができる。そのため、スイッチング電源20を確実に再起動させることができる。
なお、小容量電源30の構成は、図2に示されたものに限られない。例えば、整流回路31は半波整流回路とする構成であってもよい。また、第2接続点Nd2は接地されなくてもよく、基準電位とされてもよい。すなわち、プリンタ1は、フレーム接地されなくてもよい。また、蓄電用コンデンサC4は省略されてもよい。
2−3.制御装置
制御装置50は、ASIC60、RTC回路70、および発振制御部53を含む。ASIC60は第2ブロックの一例であり、RTC回路70および発振制御部53は第1ブロックの一例である。
ASIC60は、図3に示されるように、アナログスイッチ61、ADコンバータ(変換回路の一例)62、第1温度制御部63、およびシステム制御部64を含む。ASIC60は、電源としてDC3.3VおよびDC1.2Vをスイッチング電源20から受け取る。そのため、ASIC60は、通常モード中に限り電力が供給されて動作状態となり、スイッチング電源20が出力停止モード、すなわち、省電力モードに移行すると、電力の供給が断たれて停止状態になる。
アナログスイッチ61は、スイッチング電源20が起動中にオンされ、温度検出部6からサーミスタ電圧(検出電圧の一例)Vdを受け取り、サーミスタ電圧VdをADコンバータ62に出力する。
温度検出部6は、図3に示されるように、直列接続された抵抗6Aおよびインクヘッド2bの周辺に設けられサーミスタ(温度センサの一例)6Bを含み、インクヘッド周辺の環境温度(Taを検出する。サーミスタ6Bは、インクヘッド周辺の環境温度(以下、単に「環境温度」と記す)Taを、抵抗6Aとによる、リニアレギュレータ34からのDC3.3Vの分圧として検出する。本実施形態では、サーミスタ6Bは、例えばNTCサーミスタであり、環境温度Taの上昇に対してその抵抗値が減少する。そのため、サーミスタ電圧Vdは、環境温度Taの上昇に応じて低下する。
ADコンバータ62は、アナログ値である温度検出部6からのサーミスタ電圧Vdをデジタル値に変換し、デジタル値のサーミスタ電圧(以下「デジタルサーミスタ電圧」という)VDdを第1温度制御部63に出力する。デジタルサーミスタ電圧VDdは第1温度制御部63の記憶部63Aに記憶されるとともに、システム制御部64を介してRTC回路70に供給される。
システム制御部64は、例えばCPUによって構成され、主にプリンタ1の印刷部2を制御する。その際、システム制御部64は、後述するインクヘッド2bのパージ処理等を行う。
RTC回路70は、図3に示されるように、RTC制御部71、第2温度制御部72、PWM生成部73、比較器74、および電源制御部75を含む。RTC回路70は、電源としてDC3.3VおよびDC1.2Vを小容量電源30から受け取る。そのため、RTC回路70は、スイッチング電源20がオフで出力停止状態においても動作する。
RTC制御部71は、デジタルサーミスタ電圧VDdをシステム制御部64から受け取り、PWM生成部73がPWM信号を生成するためのPWM信号データをデジタルサーミスタ電圧VDdに基づいて生成する。PWM信号データは、第2温度制御部72の記憶部72Aに記憶されるとともに、PWM生成部73に供給される。
PWM生成部73は、PWM信号データに基づいて、デジタルサーミスタ電圧VDdに対応したPWM信号を生成し、PWM信号をPWM平滑部76に供給する。PWM平滑部76はPWM信号を平滑して基準電圧Vbsを生成する。PWM生成部73およびPWM平滑部76は、基準電圧生成回路の一例である。
比較器74の非反転入力端子にはサーミスタ6Bからのサーミスタ電圧Vdが入力され、比較器74の反転入力端子にはPWM生成部73からの基準電圧Vbsが入力される。比較器71は、図4に示されるように、サーミスタ電圧Vdと基準電圧Vbsとを比較して、HレベルとLレベルとに変化する比較電圧Vcoを生成する。ここでは、図4に示されるように、サーミスタ電圧Vdが基準電圧Vbsを上回る場合に、Hレベルの比較電圧Vcoが生成される。
本実施形態では、図4に示されるように、PWM生成部73およびPWM平滑部76は、デジタルサーミスタ電圧VDdに応じて、環境温度Taの許容範囲の上限値に対応する基準電圧Vbsを第1基準電圧Vbs1として、環境温度Taの許容範囲の下限値に対応する基準電圧Vbsを第2基準電圧Vbs2としてそれぞれ生成する。その際、PWM生成部73およびPWM平滑部76は、比較器74に対して第1基準電圧Vbs1および第2基準電圧Vbs2を、所定の周期、例えば400ms(ミリ秒)の周期で、例えば、それぞれ200msの期間、交互に出力する。
環境温度Taの許容範囲は、本実施形態では、例えば図5のテーブルに示されるように、11個の温度範囲1〜温度範囲11として設定される。例えば、温度範囲6では、許容範囲の下限値は温度25℃とされ、上限値は温度30℃とされる。その際、PWM生成部73は、PWM設定「74h(16進数)」に基づいてPWM信号を生成し、PWM信号がPWM平滑部76によって平滑されて、温度30℃に対応する第1基準電圧Vbs1が生成される。また、PWM生成部73は、PWM設定「80h(16進数)」に基づいてPWM信号を生成し、PWM信号がPWM平滑部76によって平滑されて、温度25℃に対応する第2基準電圧Vbs2が生成される。図5のテーブルは、例えば、ROM51に格納されている。
そして、比較器74は、サーミスタ電圧Vdを第1基準電圧Vbs1および第2基準電圧Vbs2と比較して、第1比較電圧(Hレベル電圧またはLレベル電圧)Vco1および第2比較電圧(Lレベル電圧またはHレベル電圧)Vco2を、200msの期間、連続して生成する。比較電圧Vcoは、第2温度制御部72を介して、RTC制御部71に供給される。
RTC制御部(監視部の一例)71は、第1タイマ71Aおよび第2タイマ71Bを含み、タイマ71A、71Bの計時に基づき、スイッチング電源20の停止中に、比較電圧Vcoに基づいて環境温度Taを監視する。環境温度Taを監視する際に、RTC制御部71は、比較電圧Vcoに基づいて、環境温度Taが許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理を実行する。具体的には、例えば、図5に示されるように、比較電圧Vcoが、所定の周期でHレベルとLレベルとで変化する場合は、環境温度Taが許容範囲内にあると判断する。一方、比較電圧Vcoが、所定の周期でHレベルとLレベルとで変化しない場合は、環境温度Taが許容範囲内にないと判断する。ここで、Hレベルは、例えば、3.3Vの電圧であり、Lレベルは0(ゼロ)Vの電圧である。
すなわち、図4において、第1基準電圧Vbs1から第2基準電圧Vbs2まで電圧ΔVが環境温度Taの許容範囲に相当する。そのため、RTC制御部71は、サーミスタ電圧Vdが第1基準電圧Vbs1と第2基準電圧Vbs2との間にある、図4の時刻t1から時刻t2の間は、環境温度Taが許容範囲内にあると判断し、時刻t2以降は許容範囲内にないと判断する。図5では、時刻t2以降はサーミスタ電圧Vdが第2基準電圧Vbs2を超えているため、環境温度Taが許容範囲より低いと判断される。
このように、スイッチング電源20の停止中において環境温度Taを監視する際に、2つの基準電圧Vbs1、Vbs2を生成することによって、環境温度Taが許容範囲にあるか否かの判断を、的確に行える。
その際、PWM生成部73は、比較器74に対して第1基準電圧Vbs1および第2基準電圧Vbs2を、所定の周期で交互に出力する。そのため、1つの比較器74で、環境温度Taの上限値および下限値と、サーミスタ電圧Vdとを比較できる。1つの比較器74で構成することにより、より省電力化となる。
電源制御部75は、例えば、ユーザのスイッチS1によるプリンタ1のモード切り換えに応じて、スイッチング電源20を、出力モードと、スイッチング電源20の発振を停止させる出力停止モードとに切り換え制御する。すなわち、電源制御部75は、発振制御部53のトランジスタQ2のベースに接続され、制御パルス信号ScpをトランジスタQ2のベースに供給することによって発振制御部53のフォトカプラPC2に含まれる発光ダイオードLED2が発光する。それによって、スイッチング電源20の制御IC22の制御入力ポートENに接続された、フォトカプラPC2に含まれるフォトトランジスタPT2が制御される。すなわち、電源制御部75は、制御パルス信号Scpによって、スイッチング電源20を出力モード(以下「ONモード」と記す)と出力停止モード(以下「OFFモード」と記す)とを切り換えることができる。
3.温度監視制御
次に、図6〜図10を参照して、インクヘッド2bの定期メンテナンスのためにインクヘッド周辺の環境温度Taを監視する温度監視制御について説明する。インクヘッド2bの定期メンテナンスは、インクヘッド2bの状態を良好に維持するために、所定の期間毎、例えば、4〜30日毎に実施される。本実施形態では、所定の期間を4日とする(図10参照)。
温度監視制御は、「テーブル更新処理」、「OFFモード移行処理」、「OFFモード中処理」、および「ONモード復帰処理」を含む。
3−1.テーブル更新処理
まず、図6を参照してテーブル更新処理について説明する。テーブル更新処理は、PWM生成部73およびPWM平滑部76によって生成される第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2には一定のバラツキが生じるため、そのバラツキを補正するために行われる。テーブル更新処理は、プリンタ1の電源ON時に行われるとともに、スイッチング電源20のON時の任意タイミングで定期的に行われる。
例えば、プリンタ1の電源コードが電源コンセントに挿入されて、プリンタ1の電源がONされると、システム制御部64は、ROM51に格納された、図5に示す「温度vs基準電圧テーブル」を、RTC制御部71を介して第2温度制御部72の記憶部72Aに書き込む(ステップS110)。システム制御部64は、その他、第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2の周期、および定期メンテナンス期間等も、ROM51から読み出し、第2温度制御部72の記憶部72Aに書き込む。
次いで、システム制御部64は、電源ON時の環境温度、すなわち、デジタルサーミスタ電圧VDdをADコンバータ62から取得する(ステップS120)。そして、システム制御部64は、取得したデジタルサーミスタ電圧VDdに対応した温度範囲を決定し、決定された温度範囲のPWM設定値を設定する(ステップS130)。ここでの温度範囲は、例えば、ADコンバータ62から取得した温度の±1℃とし、取得温度−1℃、取得温度+1℃に相当するPWM設定値を設定する。PWM設定値にしたがって、PWM生成部73およびPWM平滑部76は第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2を生成し、比較器74は第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2とサーミスタ電圧Vdを比較する。そして、システム制御部64は、比較器74による比較電圧Vcoを取得する(ステップS140)。
次いで、システム制御部64は、比較電圧Vcoに基づいて、比較電圧Vcoが第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2の変化周期で、HレベルおよびLレベルに変化するか否かを判断する(ステップS150)。比較電圧Vcoが変化すると判断した場合(ステップS150:YES)、検出された環境温度と温度範囲との対応が正しい、言い換えれば、生成された第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2が正しいと判断し、テーブルの更新の必要がないとして、テーブルを補正することなく、本処理を終了する。
一方、比較電圧Vcoが変化しないと判断した場合(ステップS150:NO)、システム制御部64は、比較電圧Vcoが変化するまでPWM設定値を変更して第1基準電圧Vbs1、あるいは第2基準電圧Vbs2を変更する(ステップS160)。その場合、例えば、周知の2分探索法が用いられる。最終的に、取得温度−1℃、取得温度+1℃の範囲に収まるまで本処理は継続される。
次いで、システム制御部64は、ステップS160で基準電圧Vbsの変更量(補正量)に基づいて、他の温度範囲の基準電圧Vbs、すなわち、PWM設定値を補正して、テーブル全体を更新する(ステップS170)。これによって、テーブル更新処理を終了する。
3−2.OFFモード移行処理
次に、図7を参照してOFFモード移行処理について説明する。OFFモード移行処理は、ONモードからOFFモードにモードが移行する際の処理であり、スイッチング電源20からASIC60に電力が供給されている場合の処理である。OFFモード移行処理は、例えば、ユーザによるスイッチS1の操作によってONモードからOFFモードへの移行指示があった際に実行される。
OFFモード移行処理において、システム制御部64は、まず、OFFモード移行前のデジタルサーミスタ電圧VDdをADコンバータ62から取得し、デジタルサーミスタ電圧VDdをRTC制御部71に供給する(ステップS210)。RTC制御部71は、取得したデジタルサーミスタ電圧VDdに応じた温度範囲を、第2温度制御部72の記憶部72Aに記憶された、更新された「温度vs基準電圧テーブル」を参照して決定する。そして、RTC制御部71は、決定された温度範囲に対応するPWM設定値を決定する(ステップS220)。
すなわち、RTC制御部71は、スイッチング電源20を停止する際に、PWM生成部73およびPWM平滑部76によって生成される第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2の値を、デジタルサーミスタ電圧(検出電圧の一例)VDdに基づいて決定する。このように、スイッチング電源の停止時の検知対象に関する情報を得ることで、スイッチング電源の停止中における監視部による監視がより適正化される。
次いで、RTC制御部71は、電源制御部75を制御して、スイッチング電源20を停止させる制御パルス信号Scpを生成させる。そして、電源制御部75によって、制御パルス信号ScpがポートP3を介してトランジスタQ2のベースに供給されることによって、スイッチング電源20が停止される、すなわち、OFFモードされる(ステップS230)。これによって、OFFモード移行処理が終了する。
3−3.OFFモード中処理
次に、図8を参照して、OFFモード中の環境温度Taの監視処理である、OFFモード中処理について説明する。OFFモード中処理は、図10の時刻t0から時刻t3までの期間(復帰期間の一例)K1に相当する。期間K1毎に、インクヘッド2bの定期メンテナンスが行われる。すなわち、期間K1は、OFFモード中における定期メンテナンス間隔に相当する。なお、上記したように、本実施形態では、基本的には、期間K1は4日間とされるが、後述するように、環境温度Taの変化に応じて期間K1は、短縮あるいは拡張される。なお、図10において、本実施形態での電力消費は実線で示され、従来のスイッチング電源20を起動させてデジタルサーミスタ電圧VDdを検出する場合の電力消費は点線で示される。また、図10に示される各電力消費は、概要を示すものであり、説明の便宜のために一部誇張して示されている。
OFFモード中処理において、RTC制御部71は、まず、第1タイマ71Aのカウント値N1、および第1タイマ71Bのカウント値N2を開始させる(ステップS305)。ここで、カウント値N1は、期間K1に対応する時間を計測するための所定のカウント値(以下「メンテナンス値」と記す)である。N1がメンテナンス値に達した場合、定期メンテナンスが行われる。
一方、カウント値N2は、OFFモード中にサーミスタ電圧Vdを検出する検出間隔K2を計測するための所定のカウント値(以下「検出カウント値」と記す)である。なお、検出間隔K2は一定であり、本実施形態では、検出間隔K2は、例えば3時間とされる。
なお、カウント値N1の加算態様は、図4に示される温度範囲係数TKによって、温度範囲が変更されるに伴って変更される。すなわち、カウント値N1の加算率は、温度範囲が変更されるに応じて変更され、その場合、次回の検出間隔K2におけるカウント値N1の加算は、カウント毎にTK倍される。加算は、例えば、カウント値N1のカウント毎にTK倍される。例えば、温度範囲が「温度範囲6」から「温度範囲7」に変更された場合、1カウント分が1.2カウントとして加算される。そのため、カウント値N1がメンテナンス値に達する時間が短縮される。すなわち、この場合、期間K1が短縮される。
一方、カウント値N1の加算率が変更されない場合は、すなわち、温度範囲が変更されない場合、期間K1は一定であり、期間K1中にサーミスタ電圧Vdが32回(4×24÷3)検出される。
次いで、RTC制御部71は、第1タイマ71Aのカウント値N1がメンテナンス値に達したか否かを判断する(ステップS310)。カウント値N1がメンテナンス値に達していないと判断した場合(ステップS310:NO)、RTC制御部71は、第2タイマ71Bのカウント値N2が検出カウント値に達したか否かを判断する(ステップS315)。
カウント値N2が検出カウント値に達していないと判断する場合(ステップS315:NO)、ステップS310の処理に戻る。一方、カウント値N2が検出カウント値に達したと判断する場合(ステップS315:YES)、RTC制御部71は、比較器74から比較電圧Vo1、Vo2を取得する(ステップS320)。この場合、図10の時刻t1に相当する。なお、このとき、比較器74は、上記OFFモード移行処理のステップS220において決定された第1、第2基準電圧Vbs1、Vbs2と、サーミスタ電圧Vdとを、それぞれ比較する。
本実施形態においては、PWM生成部73は、サーミスタ電圧Vdを検出するタイミングに応じて所定の規定時間K3(図10参照)、基準電圧Vbs1、Vbs2を生成し、RTC制御部71は、PWM生成部73によって、基準電圧Vbs1、Vbs2が生成されているときのみ、比較器74から生成される比較電圧Vcoを監視する。この場合、基準電圧Vbs1、Vbs2が、常時、生成されないため、スイッチング電源の停止中において、さらに省電力化となる。例えば、検知対象を監視する時間K2毎に、検知に必要な時間、例えば、1秒間だけ基準電圧Vbs1、Vbs2を生成するようにする。すなわち、規定時間K3を、例えば、1秒間とする。
なお、これに限られず、OFFモード中において、すなわち、期間K1中において、PWM生成部73によって常時、基準電圧Vbs1、Vbs2を生成するようにしてもよい。
次いで、RTC制御部71は、比較電圧Vo1、Vo2に基づいて、環境温度Taが許容範囲内か否かを判断する(ステップS325:判断処理の一例)。環境温度Taが許容範囲内であると判断した場合(ステップS325:YES)、カウント値N2をリセットして(ステップS355)、ステップS310の処理に戻る。
一方、環境温度Taが許容範囲内でないと判断した場合(ステップS325:NO)、RTC制御部71は、その際、環境温度Taが許容範囲の上限値を超えたか否かを判断する(ステップS330)。環境温度Taが許容範囲の上限値を超えたと判断する場合(ステップS330:YES)、許容範囲を高温側に変更し(ステップS335)、それに伴って、温度係数TKを変更する(ステップS345:期間変更処理の一例)。一方、環境温度Taが許容範囲の上限値を超えていないと判断する場合、すなわち、環境温度Taが許容範囲の下限値を下回ったと判断する場合、(ステップS330:NO)、許容範囲を低温側に変更し(ステップS340)、それに伴って、温度係数TKを変更する(ステップS345)。
次いで、RTC制御部71は、PWM設定値を、変更した許容範囲の上下限値に設定するとともに、その上下限値およびサーミスタ電圧Vdを第2温度制御部72の記憶部72Aに記憶する(ステップS350)。そして、カウント値N2をリセットして(ステップS355)、ステップS310の処理に戻る。
一方、ステップS310において、カウント値N1がメンテナンス値に達していると判断した場合(ステップS310:YES)、RTC制御部71は、電源制御部75を制御して、スイッチング電源20をONさせる制御パルス信号Scpを生成させる。この場合、図10の時刻t3に相当する。そして、電源制御部75によって、制御パルス信号ScpがトランジスタQ2のベースに供給されることによって、スイッチング電源20が復帰される、すなわち、ONモードとされる(ステップS360:復帰処理の一例)。これによって、OFFモード中処理が終了する。
このように、OFFモード中処理において、RTC制御部71によって環境温度Taの監視を行うことによって、図10に示されるように、点線で示される従来の、スイッチング電源20を検出間隔K2毎に起動させてADコンバータによって環境温度Taを検出する場合と比べて、メンテナンス間隔K1中における環境温度Taの検出に係る消費電力量を低減することができる。
3−4.ONモード復帰処理
図9を参照して、スイッチング電源20のONモードへの復帰直後の処理である、ONモード復帰処理を説明する。
ONモード復帰処理において、システム制御部64は、復帰直後の環境温度Taに対応したデジタルサーミスタ電圧VDdをADコンバータ62から取得する(ステップS410)。次いで、システム制御部64は、取得したデジタルサーミスタ電圧VDdと、第2温度制御部72の記憶部72Aに記憶されているサーミスタ電圧Vdとの整合を確認する(ステップS420)。そして、デジタルサーミスタ電圧VDdとサーミスタ電圧Vdとにズレがあるか否かを判断する(ステップS430)。
ズレがあると判断した場合(ステップS430:YES)、システム制御部64は、第2温度制御部72の記憶部72Aに記憶されたサーミスタ電圧Vdの最終テータの温度範囲を、デジタルサーミスタ電圧VDdに対応した温度範囲に変更する(ステップS440:履歴変更処理の一例)。その際、記憶部72Aに格納されたテーブルを更新する。そして、定期メンテナンス処理、すなわち、インクヘッド2bのパージ処理を実行し(ステップS450)、本処理を終了する。一方、ズレがないと判断した場合(ステップS430:NO)、温度範囲を変更せずに、定期メンテナンス処理を実行する(ステップS450)。
上記したように、システム制御部64は、スイッチング電源20のOFFモードからONモードへの復帰時において、デジタルサーミスタ電圧VDdとの記憶部72Aに記憶された監視履歴とに所定のズレ(誤差)がある場合、監視履歴をデジタルサーミスタ電圧VDdに基づいて変更する。すなわち、スイッチング電源20の停止中に監視される環境温度Taに、現実の値とのズレが生じた場合に、スイッチング電源20の停止状態からの復帰時においてそのズレが補正されるため、次回のスイッチング電源20の停止時における環境温度Taの監視が適正化される。なお、復帰後におけるズレ補正は、基本的には、上記「テーブル更新処理」における補正処理と、ほぼ同一の処理である。
4.本実施形態の効果
インクヘッド周辺の環境温度Taを検出する際に、従来のように、スイッチング電源20の停止中にADコンバータ62を使用すると、システム制御部64も動作させる必要がある。その際、小容量電源30の供給する電力では動作させられないため、スイッチング電源20を復帰させてスイッチング電源20の電力によりADコンバータ62による温度検出を行えるが、例えば、40mWもの電力を消費する(図10参照)。一方、本実施形態のように、スイッチング電源20の停止中に比較器74を使用して、環境温度Taが所定温度範囲にあるか否かを監視するようにすれば、システム制御部64を動作させる必要が無いので、小容量電源30の供給する電力で環境温度Taの監視を行え、消費電力も、例えば10mW程度に抑えられる(図10参照)。したがって、スイッチング電源20の停止中に環境温度Ta(検知対象)を監視する際の省電力化を図ることができる。
また、本実施形態では、RTC制御部71は、ステップS325の判断処理の判断結果に応じて温度範囲(許容範囲)を変更することによって、スイッチング電源20を停止状態から復帰させる(復帰期間)K1を変更する。そのため、復帰後に行うパージ処理の実施時期を環境温度Taの変動に応じて適切化できる。すなわち、環境温度Taが許容範囲を超えた場合、復帰期間K1を短縮することによって、パージ処理を標準より早期に行え、インクヘッド2bのノズルが高温によって乾燥されることを抑制することができる。一方、環境温度Taが許容範囲を下回った場合、復帰期間K1を拡張することによって、パージ処理を標準より遅らせて行うことができ、不要な時期にパージ処理が行われることを抑制できる。
また、本実施形態では、制御装置50は、基準電圧生成回路および前記比較回路を含み、スイッチング電源および小容量電源に接続されるRTC回路(第1ブロック)70と、ADコンバータ62を含み、スイッチング電源20のみに接続されるASIC(第2ブロック)60と、から構成される。そのため、スイッチング電源20の停止中において、電力消費の大きいADコンバータ62を含むASIC60は小容量電源30からは電力供給されない構成のため、スイッチング電源20の停止中、小容量電源30から電力供給されるRTC回路70によって環境温度Taを省電力で監視できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態においては、一個の比較器74によって、一個のPWM生成部73から第1基準電圧Vbs1および第2基準電圧Vbs2を受け取る例を示したが、これに限られない。例えば、図11に示すように、2個の比較器74A、74B、および2個のPWM平滑部76A、76Bを備え、比較器74Aによって第1基準電圧Vbs1とサーミスタ電圧Vdとを比較し、比較器74Bによって第2基準電圧Vbs2とサーミスタ電圧Vdとを比較するようにしてもよい。
この場合、簡易な処理で、検知対象の上限値および下限値と、センサの検出電圧とを比較できる。また、比較処理を同時に行えるため、比較回路が一個の場合と比べて、比較処理に要する時間が短縮できる。なお、第1基準電圧Vbs1を生成するためのPWM生成部と、第2基準電圧Vbs2を生成するためのPWM生成部とを個別に設けるようにしてもよい。
(2)上記実施形態においては、判断処理(ステップS325)の判断結果に応じて、スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰期間K1を変更する方法として、検出間隔K2を一定として、係数TKを変更することによって各検出間隔K2にカウントされるカウント値N1を見かけ上、増減させる方法を示したが、これに限られない。
例えば、サーミスタ電圧Vdの検出回数を一定値として、係数TKを変更することによって検出間隔K2を変更し、検出回数が一定値に達した場合、復帰期間K1に達したと判断し、スイッチング電源を停止状態から復帰させるようにしてもよい。
さらに、監視部は、所定時間毎に判断処理を実行し、単に、判断処理によって検知対象が許容範囲内にないと判断された場合、スイッチング電源を停止状態から復帰させるようにしてもよい。
あるいは、検知対象が許容範囲内にないと判断された回数が所定回数に達した場合にスイッチング電源を停止状態から復帰させるようにしてもよい。
また、検知対象の値が所定の範囲内にないと判断された場合、所定回数未満の時は、第1および第2基準電圧の値を変更して、検知対象の現在の値を検出する。そして、検知対象の検出値を、記憶部72Aに記憶させて、次回以降の監視は、変更した第1および第2基準電圧の値にて継続させる。一方、検知対象の値が所定の範囲内にあると判断された場合で、所定回数未満の時は、検知対象の現在の値を記憶部に記憶させて、次回以降の監視は、第1および第2基準電圧の値のままで継続させる構成、としてもよい。
(3)上記実施形態において、本明細書によって開示される電源システム100を画像形成装置に適用した例を示すが、これに限られない。電源システム100は、通常モードと省電力モードとを有するあらゆる装置に適用できる。
(4)上記実施形態において、検知対象をインクヘッドの周辺の環境温度とする例を示したが、これに限られない。検知対象は、例えば、湿度であってもよいし、温度および湿度であってもよい。
(5)上記実施形態の制御装置50の構成において、ASIC(第2ブロック)60とRTC回路(第1ブロック)70とに分けて構成する例を示したがこれに限られない。例えば、ASIC60およびRTC回路70は、一個のASICで構成されてもよい。あるいは、ASIC60およびRTC回路70は、2個のCPUと、複数のロジック回路によって構成されてもよい。また、制御装置50に含まれる構成として、ASIC60およびRTC回路70に含まれる各構成は、任意である。例えば、アナログSW61およびADコンバータ62は、ASIC60に含まれなくてもよい。あるいは、比較器74およびPWM生成部73は、RTC回路70に含まれなくてもよい。
(6)上記実施形態において、本明細書によって開示される電源システム100をインクジェット式画像形成装置に適用した例を示すが、これに限られない。電源システム100は、通常モードと省電力モードとを有し、温度等の検知対象を検出する必要のある、あらゆる装置に適用できる。例えば、電源システム100は、レーザプリンタ等の電子複写式画像形成装置にも適用できる。
1…インクジェットプリンタ、20…スイッチング電源、30…小容量電源、60…ASIC、62…ADコンバータ、64…システム制御部、70…RTC回路、71…RTC制御部、73…PWM生成部、74…比較器、76…PWM平滑部、100…電源システム、C1…第1コンデンサ、C2…第2コンデンサ

Claims (18)

  1. 交流電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧を生成するスイッチング電源と、
    前記スイッチング電源の電源容量より小さい電源容量を有する小容量電源と、
    検知対象に応じた検出電圧を出力するセンサと、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記小容量電源から電力供給される、
    基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記センサからの前記検出電圧を前記基準電圧と比較して、比較結果である比較電圧を生成する比較回路と、
    前記スイッチング電源の停止中に、前記比較電圧に基づいて前記検知対象を監視する監視部と、を含む電源システムであって、
    前記制御装置は、前記スイッチング電源を停止する際に、前記基準電圧の値を前記検出電圧に基づいて決定する、電源システム。
  2. 交流電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧を生成するスイッチング電源と、
    前記スイッチング電源の電源容量より小さい電源容量を有する小容量電源と、
    検知対象に応じた検出電圧を出力するセンサと、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記小容量電源から電力供給される、
    基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記センサからの前記検出電圧を前記基準電圧と比較して、比較結果である比較電圧を生成する比較回路と、
    前記スイッチング電源の停止中に、前記比較電圧に基づいて前記検知対象を監視する監視部と、を含む電源システムであって、
    前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧に応じて、前記検知対象の許容範囲の上限値に対応する基準電圧を第1基準電圧として、前記検知対象の前記許容範囲の下限値に対応する基準電圧を第2基準電圧としてそれぞれ生成し、前記比較回路に対して前記第1基準電圧および前記第2基準電圧を交互に出力し、
    前記比較回路は、前記センサからの前記検出電圧を前記第1基準電圧および前記第2基準電圧と比較して、第1比較電圧および第2比較電圧を生成し、
    前記監視部は、前記検知対象を監視する際に、前記第1比較電圧および前記第2比較電圧に基づいて、前記検知対象が前記許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理を実行する、電源システム。
  3. 交流電源の交流電圧を整流平滑化して直流電圧を生成するスイッチング電源と、
    前記スイッチング電源の電源容量より小さい電源容量を有する小容量電源と、
    検知対象に応じた検出電圧を出力するセンサと、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記小容量電源から電力供給される、
    基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記センサからの前記検出電圧を前記基準電圧と比較して、比較結果である比較電圧を生成する比較回路と、
    前記スイッチング電源の停止中に、前記比較電圧に基づいて前記検知対象を監視する監視部と、を含む電源システムであって、
    前記制御装置は、
    前記スイッチング電源の停止中における、前記監視部による前記検知対象の監視履歴を記憶する記憶部を含み、
    前記スイッチング電源の停止状態からの復帰時において、前記センサからの検出電圧と前記監視履歴とに所定の誤差がある場合、前記監視履歴を前記センサからの検出電圧に基づいて変更する履歴変更処理を実行する、電源システム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、前記スイッチング電源を停止する際に、前記基準電圧の値を前記検出電圧に基づいて決定する、電源システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電源システムにおいて、
    前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧を検出するタイミングに応じて規定時間、前記基準電圧を生成し、
    前記監視部は、前記基準電圧生成回路によって前記基準電圧が生成されているときに前記比較回路から生成される前記比較電圧を監視する、電源システム。
  6. 請求項1又は請求項3に記載の電源システムにおいて、
    前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧に応じて、前記検知対象の許容範囲の上限値に対応する基準電圧を第1基準電圧として、前記検知対象の前記許容範囲の下限値に対応する基準電圧を第2基準電圧としてそれぞれ生成し、
    前記比較回路は、前記センサからの前記検出電圧を前記第1基準電圧および前記第2基準電圧と比較して、第1比較電圧および第2比較電圧を生成し、
    前記監視部は、前記検知対象を監視する際に、前記第1比較電圧および前記第2比較電圧に基づいて、前記検知対象が前記許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理を実行する、電源システム。
  7. 請求項6に記載の電源システムにおいて、
    前記基準電圧生成回路は、前記比較回路に対して前記第1基準電圧および前記第2基準電圧を交互に出力する、電源システム。
  8. 請求項6に記載の電源システムにおいて、
    前記比較回路は、
    前記第1基準電圧生成回路から前記第1基準電圧を受け取る第1比較回路と、
    前記第2基準電圧生成回路から前記第2基準電圧を受け取る第2比較回路と、を含む、電源システム。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の電源システムにおいて、
    前記監視部は、前記判断処理の判断結果に応じて、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰期間を変更する、電源システム。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電源システムにおいて、
    前記センサからの前記検出電圧をデジタル値に変換する変換回路を備える、電源システム。
  11. 請求項10に記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記基準電圧生成回路および前記比較回路を含み、前記スイッチング電源および前記小容量電源に接続される第1ブロックと、
    前記変換回路を含み、前記スイッチング電源のみに接続される第2ブロックと、を含む、電源システム。
  12. 請求項1又は請求項2に記載の電源システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記スイッチング電源の停止中における、前記監視部による前記検知対象の監視履歴を記憶する記憶部を含み、
    前記スイッチング電源の停止状態からの復帰時において、前記センサからの検出電圧と前記監視履歴とに所定の誤差がある場合、前記監視履歴を前記センサからの検出電圧に基づいて変更する履歴変更処理を実行する、電源システム。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の電源システムにおいて、
    前記小容量電源は、
    第1電極および第2電極を有し、前記第1電極が前記交流電源の一端に接続される第1コンデンサと、
    第1電極および第2電極を有し、前記第1電極が前記交流電源の他端に接続される第2コンデンサと、
    前記第1コンデンサの前記第2電極と前記第2コンデンサの前記第2電極との間に電気的に接続され、両コンデンサに印加される交流電圧を整流する整流回路と、
    前記整流回路に接続され、整流された交流電圧を平滑して平滑電圧を生成する平滑回路と、を含む、電源システム。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の電源システムにおいて、
    前記検知対象は環境温度であり、前記センサは温度センサである、電源システム。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の電源システムと、
    インクを噴射する複数のノズル群を有するインクヘッドを含み、前記スイッチング電源から供給される前記直流電圧を利用して画像を形成する画像形成部と、を備えるインクジェット式画像形成装置であって、
    前記検知対象はインクヘッド周辺の環境温度であり、
    前記センサは、前記インクヘッドの周辺に設けられ、前記インクヘッド周辺の環境温度を前記検出電圧として検出する温度センサである、インクジェット式画像形成装置。
  16. 請求項15に記載のインクジェット式画像形成装置において、
    前記基準電圧生成回路は、前記検出電圧に応じて、前記インクヘッド周辺の環境温度の許容範囲の上限値に対応する電圧を第1基準電圧として、前記インクヘッド周辺の環境温度の前記許容範囲の下限値に対応する電圧を第2基準電圧としてそれぞれ生成し、
    前記比較回路は、前記温度センサからの前記検出電圧を前記第1基準電圧および前記第2基準電圧と比較して、第1比較電圧および第2比較電圧を生成し、
    前記監視部は、
    前記インクヘッド周辺の環境温度を監視する際に、前記第1比較電圧および前記第2比較電圧に基づいて、前記インクヘッド周辺の環境温度が前記許容範囲内にあるか否かを判断する判断処理と、
    前記判断処理において、前記検知対象が前記許容範囲を上回ると判断した場合、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰期間を短縮するように変更し、前記検知対
    象が前記許容範囲を下回ると判断した場合、前記復帰期間を拡張するように変更する期間変更処理と、
    前記復帰期間が経過した際、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させる復帰処理と、を実行し、
    前記制御装置は、前記スイッチング電源が停止状態から復帰した際、前記インクヘッドをパージするパージ処理を実行する、インクジェット式画像形成装置。
  17. インクを噴射する複数のノズル群を有するインクヘッドを含む画像形成部と、
    電源システムと、を備えるインクジェット式画像形成装置であって、
    前記電源システムは、
    交流電源の交流電圧を整流平滑化して前記画像形成部に供給される直流電圧を生成するスイッチング電源と、
    前記スイッチング電源の電源容量より小さい電源容量を有する小容量電源と、
    前記インクヘッドの周辺に設けられ、前記インクヘッド周辺の環境温度に応じた検出電圧を出力する温度センサと、
    制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記小容量電源から電力供給され、基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記小容量電源から電力供給され、前記温度センサからの前記検出電圧を前記基準電圧と比較して、比較結果である比較電圧を生成する比較回路と、
    前記小容量電源から電力供給され、前記比較電圧を監視する監視部と、を含み、
    前記制御装置は、前記スイッチング電源の停止中に、
    検出間隔毎に、前記基準電圧を前記基準電圧発生回路により生成する基準電圧生成処理と、
    前記監視部により監視される前記比較電圧が、前記インクヘッド周辺の環境温度が第1温度範囲にあることを示す場合は、前記検出間隔を第1検出間隔に設定し、前記監視部により監視される前記比較電圧が、前記インクヘッド周辺の環境温度が第1温度範囲よりも高温の第2温度範囲にあることを示す場合は、前記検出間隔を前記第1検出間隔よりも短い第2検出間隔に設定する、検出間隔設定処理と、
    前記検出間隔設定処理にて設定された前記検出間隔毎にカウントを行うカウント処理と、
    前記カウント処理によるカウント数が所定数に到達したことに応じて、前記スイッチング電源を停止状態から復帰させ、前記インクヘッドをパージするパージ処理と、を実行する、インクジェット式画像形成装置。
  18. 請求項17に記載のインクジェット式画像形成装置において、
    前記制御装置は、検出間隔定数に係数を乗算することにより、前記検出間隔を前記第1間隔及び前記第2間隔に設定する、インクジェット式画像形成装置。
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