JP6184591B2 - 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置 - Google Patents

永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6184591B2
JP6184591B2 JP2016514887A JP2016514887A JP6184591B2 JP 6184591 B2 JP6184591 B2 JP 6184591B2 JP 2016514887 A JP2016514887 A JP 2016514887A JP 2016514887 A JP2016514887 A JP 2016514887A JP 6184591 B2 JP6184591 B2 JP 6184591B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
permanent magnet
line
rotor
magnet
insertion hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016514887A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015163229A1 (ja
Inventor
昌弘 仁吾
昌弘 仁吾
馬場 和彦
和彦 馬場
和慶 土田
和慶 土田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2015163229A1 publication Critical patent/JPWO2015163229A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6184591B2 publication Critical patent/JP6184591B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/12Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K21/14Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures
    • H02K21/16Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures having annular armature cores with salient poles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B31/00Compressor arrangements
    • F25B31/02Compressor arrangements of motor-compressor units
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B31/00Compressor arrangements
    • F25B31/02Compressor arrangements of motor-compressor units
    • F25B31/023Compressor arrangements of motor-compressor units with compressor of reciprocating-piston type
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/02Details of the magnetic circuit characterised by the magnetic material
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K1/00Details of the magnetic circuit
    • H02K1/06Details of the magnetic circuit characterised by the shape, form or construction
    • H02K1/22Rotating parts of the magnetic circuit
    • H02K1/27Rotor cores with permanent magnets
    • H02K1/2706Inner rotors
    • H02K1/272Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis
    • H02K1/274Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets
    • H02K1/2753Inner rotors the magnetisation axis of the magnets being perpendicular to the rotor axis the rotor consisting of two or more circumferentially positioned magnets the rotor consisting of magnets or groups of magnets arranged with alternating polarity
    • H02K1/276Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM]
    • H02K1/2766Magnets embedded in the magnetic core, e.g. interior permanent magnets [IPM] having a flux concentration effect
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K21/00Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets
    • H02K21/12Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets
    • H02K21/14Synchronous motors having permanent magnets; Synchronous generators having permanent magnets with stationary armatures and rotating magnets with magnets rotating within the armatures

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Permanent Magnet Type Synchronous Machine (AREA)

Description

本発明は、永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置に関するものである。
特許文献1の電動機においては、ロータの永久磁石の径方向外側の鉄心部分に、磁石挿入孔の径方向外側からロータの外周面に向けて延びるスリットを設けることにより、q軸位相のステータ磁束が、永久磁石の径方向外側の鉄心部分に鎖交し難くし、ロータ磁気吸引力のアンバランスを小さくし、振動や騒音を低減している。
また、電動機は、ロータに組み込まれる各永久磁石を断面が弧状となるように形成すると共に、これら各永久磁石を、凸部側が径方向内側を向くようにロータ鉄心に配置している。
このように配置することで、磁石表面の面積を広く設計でき、永久磁石による磁束を増加し、モータの駆動トルクを大きくでき、これにより小型化、あるいは駆動効率を向上させることができる。
特開2001−37186号
円弧形状の永久磁石を用いる場合、特許文献1のように円弧が径方向内側に凸となるように配置することが一般的であり、磁石及び磁石挿入孔の円弧側面がロータ外周面に近接して配置される。ロータ外周における磁石及び磁石挿入孔の円弧側面部は、磁極中心の鉄心部に対して透磁率が低いため、ステータコイルにより発生する磁束が鎖交しにくい。そのため、ステータ通電時の磁束は、磁石挿入孔の円弧側面部に隣接する磁石挿入孔の円弧表面端部の鉄心部分に集中し、更に、スリットが設けられている場合、磁束の経路が遮断されるため、磁束の局所集中が発生していた。これにより、ロータ外周表面に磁束密度のアンバランスが生じ、磁束密度のアンバランスにより電磁加振力が発生し、振動の原因となっていた。また、ステータコイルにより発生する磁束が大きくなると、円弧表面端部の鉄心部分に近接する永久磁石の表面端部が減磁しやすいという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、ロータ磁気吸引力のアンバランスを小さくすべくスリットを有しておりながら、モータ駆動時の回転方向に起因する磁束分布によるロータ外周表面の磁束密度のアンバランスを抑制し、振動を小さくすることができる、永久磁石埋込型電動機を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明は、永久磁石を有するロータと、ステータとを備える永久磁石埋込型電動機において、前記ロータは、ロータ鉄心を備え、前記ロータ鉄心は、磁石挿入孔と、スリットとを有し、前記永久磁石は、前記磁石挿入孔に挿入されており、前記磁石挿入孔は、円弧状に湾曲しており、その円弧形状の凸部側が、前記ロータの中心側に配置されており、前記ロータ鉄心における、前記磁石挿入孔の径方向外側の部分に、前記スリットが配置されており、前記磁石挿入孔は、第1ラインと、第2ラインと、一対の第3ラインとを有しており、前記第1ラインは、前記第2ラインよりも径方向外側に位置しており、前記第3ラインはそれぞれ、前記第1ラインと前記第2ラインとを結んでおり、前記第1ラインは、円弧部と、一対の凹部とを含んでおり、前記凹部はそれぞれ、前記第1ラインの円弧部の端部に位置している。
さらに、同目的を達成するための本発明の圧縮機は、密閉容器内に、電動機と、圧縮要素とを備えた圧縮機であって、前記電動機は、上述した本発明の永久磁石埋込型電動機である。
さらに、同目的を達成するための本発明の冷凍空調装置は、上述した本発明の圧縮機を冷凍回路の構成要素として含む。
本発明によれば、ステータ磁束により発生する磁気吸引力を低減する効果をほとんど変えることなく、ロータ外周表面の磁束密度のアンバランスを抑制し、振動を小さくすることができる。
本発明の実施の形態1の永久磁石埋込型電動機の回転中心線と直交する断面を示す図である。 図1において、ロータを拡大して示す図である。 図2において、磁石挿入孔および複数のスリットを拡大して示す図である。 図3において、磁石挿入孔に永久磁石が挿入されていない状態を示す図である。 図3と同態様の図であり、磁石挿入孔の各部の寸法を説明する図である。 磁石挿入孔に凹部を有しない関連技術の図2に対応する図である。 磁石挿入孔に凹部を有しない関連技術の図3に対応する図である。 関連技術のモータに電流を印加し、駆動した際のコイルに発生する誘起電圧を解析し、FFT処理した結果を示すグラフである。 。関連技術の誘起電圧解析結果の21次成分と、本実施の形態1の誘起電圧解析結果の21次成分とを比較した結果を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に関する、図3と同態様の図である。 本発明の実施の形態3のロータリ圧縮機の縦断面図である。 本発明の実施の形態4の冷凍空調装置を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面に基づいて説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応部分を示すものとする。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1に係る永久磁石埋込型電動機の回転中心線と直交する断面を示す図である。図2は、図1において、ロータを拡大して示す図である。図3は、図2において、磁石挿入孔および複数のスリットを拡大して示す図である。図4は、図3において、磁石挿入孔に永久磁石が挿入されていない状態を示す図である。
図1〜図4に示されるように、永久磁石埋込型電動機1は、ステータ3と、そのステータ3に対向して回転可能に設けられたロータ5とを備えている。ステータ3は、複数のティース部7を有している。複数のティース部7はそれぞれ、対応するスロット部9を介して別のティース部7と隣り合っている。複数のティース部7と複数のスロット部9とが周方向に交互に且つ等間隔で並ぶように配置されている。複数のティース部7には、それぞれ、図示省略する公知のステータ巻線が公知の態様で巻回されている。
ロータ5は、ロータ鉄心11と、シャフト13とを有している。シャフト13は、ロータ鉄心11の軸心部に、焼嵌、圧入等により連結されており、ロータ鉄心11に回転エネルギーを伝達する。ロータの外周面と、ステータの内周面との間には、エアギャップ15が確保されている。
このような構成において、ロータ5は、エアギャップ15を介したステータ3の内側で、回転中心線(ロータの回転中心)CLを中心に回転自在に保持されている。具体的には、ステータ3に、指令回転数に同期した周波数の電流を通電することにより、回転磁界を発生させ、ロータ5を回転させる。ステータ3とロータ5との間のエアギャップ15は、0.3〜1mmの空隙である。
次に、ステータ3と、ロータ5との構成を詳細に説明する。ステータ3は、ステータ鉄心17を有する。ステータ鉄心17は、一枚あたりの厚さが0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板を所定の形状に打ち抜き、所定枚数の電磁鋼板をカシメで締結しながら積層して構成される。ここでは、板厚が0.35mmの電磁鋼板を用いている。
ステータ鉄心17には、その径方向内側に周方向に略等間隔に並ぶ9個のティース部7が形成されている。ティース部7は、放射状に形成されている。そして、ステータ鉄心17において隣り合うティース部7の間の領域に、対応するスロット部9が形成されている。
ティース部7はそれぞれ、径方向を延びており、回転中心線CLに向けて突出する。また、ティース部7の大部分は、径方向外側から径方向内側にかけて略等しい周方向の幅を有しているが、ティース部7の最も径方向内側となる先端部には、ティース歯先部7aが形成されている。ティース歯先部7aはそれぞれ、その両側部が周方向に広がる傘状の形状に形成されている。
ティース部7には、回転磁界を発生させるコイル(図示せず)を構成するステータ巻線(図示せず)が巻かれている。コイルは、マグネットワイヤーを、絶縁体を介してティース部に直接巻き付けて形成される。この巻線方式を、集中巻線という。そして、コイルは、3相Y結線に結線される。コイルのターン数や線径は、要求される特性(回転数やトルク等)、電圧仕様、スロットの断面積に応じて定まる。ここでは、巻線し易いように分割ティースを帯状に展開し、線径φ1.0mm程度のマグネットワイヤーを各磁極のティース部に80ターン程度巻き付け、巻線後、分割ティースを環状に丸め、溶接してステータを構成している。
ステータ3の中心付近には、回転可能に保持されたシャフト13が配置されている。そして、そのシャフト13にロータ5が嵌合されている。ロータ5は、ロータ鉄心11を有しており、そのロータ鉄心11もまた、ステータ鉄心17と同様、厚さ0.1〜0.7mm程度の電磁鋼板を所定の形状に打ち抜き、所定枚数の電磁鋼板をカシメで締結しながら積層して構成される。ここでは、板厚が0.35mmの電磁鋼板を用いている。
ロータ5は、磁石埋込型であり、ロータ鉄心11の内部には、N極とS極とが交互になるように着磁された複数の(本具体例では6個の)の永久磁石19が設けられている。永久磁石19はそれぞれ、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面においてみて、円弧状に湾曲しており、その円弧形状の凸部側がロータ5の中心側に配置されている。また、永久磁石19はそれぞれ、対応する磁極中心線MCに対して線対称となるように湾曲している。
より詳細には、ロータ鉄心11には、複数の永久磁石19に対応した数の磁石挿入孔21が形成されており、複数の磁石挿入孔21にはそれぞれ、対応する永久磁石19が挿入されている。一つの磁石挿入孔21につき一つの永久磁石19が挿入されている。また、これより分かるように、凹部61また、磁石挿入孔21はそれぞれ、対応する磁極中心線MCに対して線対称となるように湾曲している。
なお、ロータ5の磁極数は、2極以上であればいくつでもよいが、本例では、6極の場合を例示している。ここでは、永久磁石19にフェライト磁石を使用し、フェライト磁石の内周面と外周面とを一定の同心円弧状に形成し、フェライト磁石の湾曲径方向の厚みを一様に6mm程度に維持されるようにしている。
また、永久磁石19には、図3に矢印MDで示されるように同心円弧の中心から配向磁場を印加した磁石(つまり磁化方向MDの磁石)を用いており、且つ、その磁石に沿った形状の磁石挿入孔に対し、磁石を挿入している。
なお、磁石の種類は、例えば、ネオジウム、鉄、ボロンを主成分とする希土類磁石を用いて良いし、磁石の形状に関しても、円弧形状に限定することは無く、平板状のものや、平板状のものを複数枚配置して磁極を構成した形でも良い。
ロータ鉄心11における磁石挿入孔21それぞれの径方向外側の部分には、複数のスリット31aが設けられている。複数のスリット31aはそれぞれ、対応する磁石挿入孔21の径方向外側の孔画定部(後述する孔外側ライン55)の近傍からロータ外周面5a近傍まで延びる空隙部分である。
ロータ鉄心11は、1つの磁極に対して、2本のスリット31aが設けられている。スリット31aはそれぞれ、その長軸方向が、対応する磁極中心線MCに対して略平行な方向に向くように延びており、2本のスリット31aは、磁極中心線MCに対し線対称に形成されている。また、2本のスリット31aは、磁極中心線MLよりも、後述する孔サイドライン57に近い位置に設けられている。
磁極中心線MC上には、カシメ33が設けられており、これにより、ロータ5における磁石挿入孔21の径方向外側の鉄心部分の積層を固定し、製造時の変形を抑制している。
磁石挿入孔21の径方向内側には、周方向に交互に等間隔で並ぶ複数の風穴35と複数のリベット穴37とが設けられており、カシメ33は、対応するリベット穴37と、対応する一対の磁石挿入孔21との間にも、設けられている。
さらに、スリットの役割を説明する。永久磁石埋込型電動機1は、ロータ5の永久磁石19の径方向外側に鉄心部分を有するため、符号Mdで示されるようにステータ磁束が鎖交し難い磁極中心線方向のd軸方向と、符号Mqで示されるようにステータ磁束が鎖交しやすい磁極中心線に垂直な方向のq軸方向とが存在する。その磁気抵抗の突極差によりリラクタンストルクを利用でき、d軸位相の電流を流すことで弱め界磁運転が出来るというメリットを有する。
しかし、ロータ5の回転中心がステータ3の回転中心に対してずれている場合や回転磁界にアンバランスが生じた場合、q軸位相のステータ磁束が、ロータの永久磁石の径方向外側の鉄心部分を鎖交する際のロータ磁気吸引力にアンバランスが生じ、振動を大きくするという課題があった。
具体的には、本例は6極のロータを用いており、永久磁石の径方向外側の鉄心部分が6箇所存在する。この場合、q軸位相のステータ磁束が、永久磁石の径方向外側の鉄心部分を鎖交する際のロータ磁気吸引力のアンバランスは、ロータの1回転中に6回発生し、回転数の6倍の次数成分の振動が発生する。また、異なる例を挙げると、4枚の磁石を用いた永久磁石埋め込み型電動機においては、ロータの回転中心がステータの回転中心に対してずれている場合や回転磁界にアンバランスが生じた場合、回転数の4倍の次数成分の振動が発生する。
そこで、上記の振動を抑制するために、ロータの永久磁石の径方向外側の鉄心部分に、磁石挿入孔の径方向外側からロータの外周面に向けて延びるスリット(空隙部)を設けることにより、q軸位相のステータ磁束が、永久磁石の径方向外側の鉄心部分に鎖交し難くし、ロータ磁気吸引力のアンバランスを小さくし、振動を低減している。ステータ磁束によるロータの磁気吸引力のアンバランスを低減するためには、q軸位相のステータ磁束が鎖交し難いスリット形状が好ましく、具体的には、スリットは、磁石挿入孔の径方向外側からロータの外周面の近傍まで、対応する磁極中心線MCに対して略平行な方向(長軸方向)に延び、短軸方向(長軸方向と直交する方向)の幅が広い形状が効果的である。
また、スリット31aと磁石挿入孔21との間には、鉄心薄肉部39が設けられており、スリット31aとロータ外周面5aとの間にも鉄心薄肉部39が設けられている。q軸位相のステータ磁束を鎖交し難くするために、鉄心薄肉部39はそれぞれ、できるだけ狭いことが好ましく、ここでは鉄心薄肉部の最小幅(スリットと磁石挿入孔との最小間隔、または、スリットとロータ外周面との最小間隔)が、プレス可能な最小幅である電磁鋼板の板厚0.35mm程度に設定している。これにより、スリット31aは、ロータ外周面5aの近傍から磁石挿入孔21の近傍まで長く延びている。
また、スリットの幅(短軸方向)に関しては、最も広い部分の幅が0.5〜3mm程度である。つまり、スリットの幅や配置に関しては、ステータ磁束によるロータの磁気吸引力のアンバランス(6次成分の振動)が小さくなるような構成としている。
また、スリットは、永久磁石の磁束の向きを規制する役割を持ち、ロータ外周面の磁束密度分布は、ロータの磁極中心線で凸となる正弦波状の分布になることが好ましい。そのため、従来のスリットは、スリットの長軸方向の向きが、磁極中心線に対して略平行な方向、もしくは、スリットのロータ外周側の先端が磁極中心線側を向く方向に、磁極中心線に対し線対称な形で形成されるのが一般的である。すなわち、隣接するスリット間の鉄心部分の幅は、磁石挿入孔側からロータ外周面に向けて一定であるか、もしくは、磁石挿入孔側からロータ外周面に向けて狭くなるように形成されるのが一般的である。このようにして、ロータ外周面近傍の鉄心の磁束密度は、磁極中心線付近で高くなるよう構成され、スリットにより、ロータ外周面の磁束密度分布をロータの磁極中心線で凸となる正弦波状の分布にすることで、振動低減する効果も有している。
次に、永久磁石19および磁石挿入孔21ついて詳細に説明する。永久磁石19および磁石挿入孔21はそれぞれ、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面においてみて、対応する磁極中心線MLによる線対称に形成されている。
永久磁石19はそれぞれ、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面においてみて、内側外面43と、外側外面45と、一対のサイド外面47とを有している。なお、内側外面および外側外面における外側および内側は、回転中心線CLを垂線とする面でみて、相対的な比較で径方向の内側および外側の何れであるかを示しているものとする。
また、磁石挿入孔21はそれぞれ、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面においてみて、孔の輪郭として、第1ラインである孔外側ライン55と、第2ラインである孔内側ライン53と、一対の第3ラインとしての一対の孔サイドライン57とを有している。なお、孔内側ラインおよび孔外側ラインにおける外側および内側もまた、回転中心線CLを垂線とする面でみて、相対的な比較で径方向の内側および外側の何れであるかを示しているものとする。
外側外面45は、その大部分が、第1円弧半径による第1円弧面によって構成されており、孔外側ライン55もまた、その大部分が、第1円弧半径による第1円弧面55aによって構成されている。一方、内側外面43は、第1円弧半径よりも大きい第2円弧半径による第2円弧面43aと、ストレート面49とで構成されており、同様に、孔内側ライン53は、第2円弧半径による第2円弧面53aと、ストレート面59とで構成されている。
なお、磁石挿入孔21内に永久磁石19が挿入される関係にあるため、磁石挿入孔21に関する第1円弧半径及び第2円弧半径と、永久磁石19に関する第1円弧半径及び第2円弧半径とは、極めて厳密にみると同一ではないが、永久磁石19は磁石挿入孔21にぴったり嵌め込まれる関係にあり、且つ、説明を分かり易くする都合上、永久磁石側と磁石挿入孔側とで共通の文言を用いるものとする。
第1円弧半径と、第2円弧半径とは、共通の半径中心を有しており、その共通の半径中心は、永久磁石19及び磁石挿入孔21よりも径方向外側に在り、且つ、対応する磁極中心線ML上に在る。換言すると、内側外面43(孔内側ライン53)と、外側外面45(孔外側ライン55)とは、同心円状に構成され、第1円弧面の中心と第2円弧面の中心は、永久磁石の配向中心(配向焦点)に一致している。なお、図3における符号MDの矢印は、配向の方向を模式的に示している。
ストレート面49及びストレート面59は、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面においてみて、磁極中心線MLと直交する方向に延びている。
また、一対のサイド外面47はそれぞれ、内側外面43および外側外面45の対応する端部同士を結んでおり、一対の孔サイドライン57はそれぞれ、孔内側ライン53および孔外側ライン55の対応する端部同士を結んでいる。
磁石挿入孔21の孔外側ライン55はそれぞれ、孔外側ライン55の大部分を占める第1円弧面55aと、一対の凹部61とを含んでいる。一対の凹部61は、孔外側ライン55の第1円弧面55aの両側に位置しており、すなわち、孔外側ライン55のうちの対応する孔サイドライン57側の端部に位置している。凹部61はそれぞれ、周方向における対応する磁極中心線MLに向けて延びている。凹部61の底部はそれぞれ、円弧状に形成されている。
図5に示されるように、磁石挿入孔21に永久磁石19が挿入された状態で、磁石挿入孔21の凹部61と、永久磁石19の外側外面45とは大きく離れており、凹部61と外側外面45との間には、非磁性領域である空隙61aが生じている。凹部61の深さD(凹部61の底部と永久磁石19の外側外面45と距離)は、永久磁石19の厚みTよりかなり小さく、例えば、1mm程度である。
磁石挿入孔21の孔サイドライン57は、ロータ外周面5aに近接して配置されている。磁石挿入孔21の孔サイドライン57とロータ外周面5aとの間は、一様な肉厚の側端薄肉部11aが存在する。これらの側端薄肉部11aはそれぞれ、隣接する磁極間での短絡磁束の経路となるため、できるだけ薄いことが好ましい。ここではプレス可能な最小幅として電磁鋼板の板厚程度0.35mmに設定している。
さらに、ロータ5の回転中心線CLを垂線とする断面でみた、第1ライン(孔外側ライン55)と、第2ライン(孔内側ライン53)と、第3ライン(孔サイドライン57)について、説明する。第1ラインは、第2ラインよりも径方向外側に位置しており、永久磁石の磁化方向MDに略垂直なロータ外径側(径方向外側)の仮想円弧VOに沿うメイン円弧部55aと、一対の凹部61とを含んでいる。メイン円弧部55aは、上述した仮想円弧VOに沿っており、図3においては、仮想円弧VO上の2点P1を両端とする部分である。また、一例であるが、メイン円弧部55aは、仮想円弧VOに沿う部分のみを有している。一対の凹部61は、メイン円弧部55aの両側にあり、すなわち、メイン円弧部55aは、一対の凹部61に挟まれている。言い換えれば、一対の凹部61はそれぞれ、第1ライン(孔外側ライン55)の対応する端部に位置している。第1ラインは、仮想円弧VO上の2点P2を両端とする部分であり、凹部61はそれぞれ、仮想円弧VO上のP1と仮想円弧VO上のP2とを両端とする部分である。
第2ライン(孔内側ライン53)は、永久磁石の磁化方向MDに略垂直なロータ中心側(径方向内側)の仮想円弧VIに沿って延びている。また、一例であるが、第2ラインは、仮想円弧VIに沿う部分と、ストレート面59を示す直線とを有している。第2ラインは、図3においては、仮想円弧VI上の2点P3を両端とする部分である。
第3ライン(孔サイドライン57)は、第1ラインと第2ラインとを結ぶ部分である。具体的には、第1ラインの終端であるP2と、第2ラインの終端であるP3とを結ぶ部分である。一対の凹部61は、仮想円弧VO上に終端を有する第1ラインの一部であり、第3ラインの一部ではない。また、図3から分かるように、永久磁石は、永久磁石の一部が、凹部61の両端であるP1とP2との間に対面するように、配置されている。なお、永久磁石の磁束は、磁化方向に発生する。すなわち、磁化方向に略垂直な面とは、磁束が発生する面のことを意味する。そして、第三ラインの方向からは磁束は発生しないことが分かる。
次に、図6および図7に示す関連技術を参照しながら、本実施の形態1の永久磁石埋込型電動機の作用について説明する。図6および図7はそれぞれ、磁石挿入孔に、上述した凹部61を有しない関連技術の、図2および図3に対応する図である。
上述した磁石挿入孔の孔サイドラインとロータ外周面との間の側端薄肉部は、隣接する磁極間の短絡磁束により磁気飽和が生じ、磁気飽和以上に磁束が流れることを抑制する作用がある。したがって、側端薄肉部は、磁極中心の鉄心部に対して透磁率が低く、ステータコイルにより発生する磁束が鎖交しにくい領域となる。このため、ステータ通電時の磁束MSは、磁石挿入孔の孔サイドラインを避けて、磁石挿入孔の孔外側ラインにおける孔サイドライン寄りの端部と、スリットとの間の領域Aに集中する。そして、図6および図7に示す関連技術のように磁石挿入孔に凹部が設けられていないロータでは、一つの磁極にある一対の領域Aの比較でみて、モータ駆動時の回転方向に起因する磁束分布により、一方の鉄心部Aに、他方の鉄心部Aよりも磁束が集中することが分かった。これにより、ロータ外周表面に磁束密度のアンバランスが生じ、磁束密度のアンバランスにより電磁加振力が発生し、振動の原因となっていた。
図8は、関連技術のモータに電流を印加し、駆動した際のコイルに発生する誘起電圧を解析し、FFT処理した結果である。誘起電圧の基本波成分である3次成分(機械角)を基準(100%)とし、高次成分の含有率を示してある。高次成分の中ではで21次成分の含有率が大きく、これは、上記で記載したロータ外周表面の磁束密度のアンバランスによるものでる。これにより、電磁加振力が発生し、振動の原因となっていた。
これに対し、本実施の形態1では、磁石挿入孔の孔外側ラインにおける孔サイドライン側の端部に凹部を形成している。これにより、モータ駆動時におけるロータ外周表面の磁束密度のアンバランスを抑制することができる。図9は、その結果を示しており、関連技術の誘起電圧解析結果の21次成分と、本実施の形態1の誘起電圧解析結果の21次成分とを比較した結果を示す。図9から分かるように、本実施の形態1によれば、関連技術に比べて、21次成分を33%まで低減し、これにより、電磁加振力の発生を抑制し、振動を低減することができる。
また、図2〜図5に示されるように、磁石挿入孔の径方向外側の鉄心部分において、スリットが磁極中心線から離れた位置に形成されている場合、すなわち、スリットが磁石挿入孔の孔サイドラインに近い位置に形成されている場合、スリットにより磁束の経路が遮断されやすい構成となるため、磁束の局所集中が発生しやすく、本実施の形態1のように凹部を設けたことによる効果は、より大きなものとなる。
さらに、本実施の形態1によるその他の作用として、次のような利点がある。永久磁石および磁石挿入孔が円弧状に湾曲しており、その円弧形状の凸部側がロータの中心側に配置されている態様では、磁石表面積を広くするために、磁石のサイド外面がロータ外周面にできる限り近接するように配置することが好ましい。しかし、上述した関連技術の構成では、永久磁石の外側外面におけるサイド外面寄りの端部が減磁しやすいことが分かり、永久磁石のサイド外面と、磁石挿入孔の孔サイドラインとの間に空隙を設ける等の対策が必要であり、このため、磁石表面を十分に広げることができなかった。
これに対し、本実施の形態1では、上述した凹部の存在により、磁石挿入孔の孔外側ラインにおける孔サイドライン寄りの部分が、永久磁石の外側外面から離れることとなるので、ステータ磁束が永久磁石に鎖交し難くなり、減磁しにくいモータを構成することができる。このため、永久磁石のサイド外面自体は、磁石挿入孔の孔サイドラインに近接または当接させて、永久磁石を配置することができるので、磁石表面の面積を広く設計でき、永久磁石による磁束を増加し、モータの駆動トルクを大きくでき、これにより小型化、あるいは駆動効率を向上させることができる。なお、凹部によって生じる空隙は、非磁性体の部分となるので、凹部の深さDは、永久磁石の厚みTの30%以下にすることで、磁石から発生する磁束量が低減しにくい構成とすることが好適である。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、ロータ磁気吸引力のアンバランスを小さくすべくスリットを有しておりながら、モータ駆動時の回転方向に起因する磁束分布によるロータ外周表面の磁束密度のアンバランスを抑制し、振動を小さくすることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図10は、本実施の形態2に関する、図3と同態様の図である。なお、本実施の形態2は、以下に説明する部分を除いては、上述した実施の形態1と同様であるものとする。
本実施の形態2のロータ105では、各磁極において、磁極中心線MCに対し線対称な5本のスリット31a、31b、31cを形成している。5本のスリット31a、31b、31cは、その長軸方向が、対応する磁極中心線MCに対して略平行な方向に向いており、磁極中心線MC上に1本のスリット31bと、磁極中心線MCに対し線対称な位置に4本のスリット31a、31cとが形成されている。
一対のスリット31aは、実施の形態1の態様と同じであり、磁極中心線MLよりも、対応する孔サイドライン57に近い位置に設けられている。磁極中心線MC上のスリット31bは、カシメ33の径方向外側に位置している。一対のスリット31cは、磁極中心線MC上のスリット31bと、対応するスリット31aとの中間(磁極中心線MCと直交する方向でいう中間)にある。
このように構成された本実施の形態2においても、上述した実施の形態1と同様な利点が得られている。
実施の形態3.
次に、上述した実施の形態の永久磁石埋込型電動機を搭載したロータリ圧縮機について説明する。なお、本発明は、上述した実施の形態何れかの永久磁石埋込型電動機を搭載した圧縮機を含むものであるが、圧縮機の種別は、ロータリ圧縮機に限定されるものではない。
図11は、永久磁石埋込型電動機を搭載したロータリ圧縮機の縦断面図である。ロータリ圧縮機260は、密閉容器261内に、上記実施の形態1または2の永久磁石埋込型電動機(電動要素)1と、圧縮要素262とを備えている。図示はしないが、密閉容器261の底部に、圧縮要素各摺動部を潤滑する冷凍機油が貯留されている。
圧縮要素262は、主な要素として、上下積層状態に設けられたシリンダ263と、永久磁石埋込型電動機1により回転するシャフト13である回転軸264と、回転軸264に嵌挿されるピストン265と、シリンダ263内を吸入側と圧縮側とに分けるベーン(図示せず)と、回転軸264が回転自在に嵌挿され、シリンダ263の軸方向端面を閉塞する上下一対の上部フレーム266及び下部フレーム267と、上部フレーム266及び下部フレーム267にそれぞれ装着されたマフラ268とを含んでいる。
永久磁石埋込型電動機1のステータ3は、密閉容器261に焼嵌または溶接等の方法により直接取り付けられ保持されている。ステータ3のコイルには、密閉容器261に固定されるガラス端子269から電力が供給される。
ロータ5は、ステータ3の内径側に、空隙(エアギャップ15)を介して配置されており、ロータ5の中心部の回転軸264を介して圧縮要素262の軸受け部(上部フレーム及び下部フレーム)により回転自在な状態で保持されている。
次に、かかるロータリ圧縮機の動作について説明する。アキュムレータ270から供給された冷媒ガスは、密閉容器261に固定された吸入パイプ271よりシリンダ263内へ吸入される。インバータの通電によって永久磁石埋込型電動機1が回転されていることで、回転軸264に嵌合されたピストン265がシリンダ263内で回転される。それにより、シリンダ263内では冷媒の圧縮が行われる。
冷媒は、マフラを経た後、密閉容器261内を上昇する。このとき、圧縮された冷媒には冷凍機油が混入している。この冷媒と冷凍機油との混合物は、ロータ鉄心に設けた風穴を通過する際に、冷媒と冷凍機油との分離を促進され、冷凍機油が吐出パイプ272へ流入するのを防止できる。このようにして、圧縮された冷媒が、密閉容器264に設けられた吐出パイプ272を通って冷凍サイクルの高圧側へと供給される。
尚、ロータリ圧縮機の冷媒には、従来からあるR410A、R407C、R22等を用いてもよいが、低GWP(地球温暖化係数)の冷媒等などいかなる冷媒も適用できる。地球温暖化防止の観点からは、低GWP冷媒が望まれている。低GWP冷媒の代表例として、以下の冷媒がある。
(1)組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素:例えば、HFO−1234yf(CF3CF=CH2)である。HFOは、Hydro−Fluoro−Olefinの略で、Olefinは、二重結合を一つ持つ不飽和炭化水素のことである。尚、HFO−1234yfのGWPは4である。
(2)組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素:例えば、R1270(プロピレン)である。尚、GWPは3で、HFO−1234yfより小さいが、可燃性はHFO−1234yfより大きい。
(3)組成中に炭素の二重結合を有するハロゲン化炭化水素または組成中に炭素の二重結合を有する炭化水素の少なくともいずれかを含む混合物:例えば、HFO−1234yfとR32との混合物等である。HFO−1234yfは、低圧冷媒のため圧損が大きくなり、冷凍サイクル(特に、蒸発器において)の性能が低下しやすい。そのため、HFO−1234yfより高圧冷媒であるR32又はR41等との混合物が実用上は有力になる。
以上に構成されたロータリ圧縮機においても、上述した永久磁石埋込型電動機を用いることで、ロータ磁気吸引力のアンバランスを小さくすべくスリットを有しておりながら、モータ駆動時の回転方向に起因する磁束分布によるロータ外周表面の磁束密度のアンバランスを抑制し、振動を小さくすることができる。
実施の形態4.
また、本発明は、図12に例示するように、上述した圧縮機260を冷凍回路の構成要素として含む、冷凍空調装置380として実施することも可能である。なお、冷凍空調装置380の冷凍回路には、凝縮器381、蒸発器382、膨張装置383を少なくとも含むが、これら凝縮器381、蒸発器382、膨張装置383を含む圧縮機以外の構成要素の構成は、特に、限定されるものではない。
以上、好ましい実施の形態を参照して本発明の内容を具体的に説明したが、本発明の基本的技術思想及び教示に基づいて、当業者であれば、種々の改変態様を採り得ることは自明である。
1 永久磁石埋込型電動機、3 ステータ、5 ロータ、5a ロータ外周面、11 ロータ鉄心、19 永久磁石、21 磁石挿入孔、31a スリット、53 孔内側ライン、55 孔外側ライン、55a メイン円弧部、57 孔サイドライン、61 凹部、260 ロータリ圧縮機、261 密閉容器、380 冷凍空調装置。

Claims (8)

  1. 永久磁石を有するロータと、ステータとを備える永久磁石埋込型電動機において、
    前記ロータは、ロータ鉄心を備え、
    前記ロータ鉄心は、磁石挿入孔と、スリットとを有し、
    前記永久磁石は、前記磁石挿入孔に挿入されており、
    前記磁石挿入孔は、円弧状に湾曲しており、その円弧形状の凸部側が、前記ロータの中心側に配置されており、
    前記ロータ鉄心における、前記磁石挿入孔の径方向外側の部分に、前記スリットが配置されており、
    前記磁石挿入孔は、第1ラインと、第2ラインと、一対の第3ラインとを有しており、
    前記第1ラインは、前記第2ラインよりも径方向外側に位置しており、
    前記第3ラインはそれぞれ、前記第1ラインと前記第2ラインとを結んでおり、
    前記第1ラインは、円弧部と、一対の凹部とを含んでおり、
    前記凹部はそれぞれ、前記第1ライン上にのみある
    永久磁石埋込型電動機。
  2. 前記スリットは、磁極中心線よりも、前記第3ラインに近い位置に設けられている、
    請求項1の永久磁石埋込型電動機。
  3. 前記スリットと前記磁石挿入孔との間、および、該スリットとロータ外周面との間にはそれぞれ、鉄心薄肉部が設けられている、
    請求項1または2の永久磁石埋込型電動機。
  4. 前記磁石挿入孔に前記永久磁石が挿入された状態で、前記凹部と前記永久磁石との間には、空隙が生じている、
    請求項1〜3の何れか一項の永久磁石埋込型電動機。
  5. 前記凹部の深さは、前記永久磁石の厚みの30%以下である、
    請求項1〜4の何れか一項の永久磁石埋込型電動機。
  6. 前記永久磁石は、フェライト磁石、もしくは、希土類磁石である、
    請求項1〜5の何れか一項の永久磁石埋込型電動機。
  7. 密閉容器内に、電動機と、圧縮要素とを備えた圧縮機であって、
    前記電動機は、請求項1〜6の何れか一項の永久磁石埋込型電動機である、
    圧縮機。
  8. 請求項7の圧縮機を冷凍回路の構成要素として含む、冷凍空調装置。
JP2016514887A 2014-04-23 2015-04-16 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置 Active JP6184591B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JPPCT/JP2014/061370 2014-04-23
PCT/JP2014/061370 WO2015162713A1 (ja) 2014-04-23 2014-04-23 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置
PCT/JP2015/061707 WO2015163229A1 (ja) 2014-04-23 2015-04-16 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015163229A1 JPWO2015163229A1 (ja) 2017-04-13
JP6184591B2 true JP6184591B2 (ja) 2017-08-23

Family

ID=53968055

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016514887A Active JP6184591B2 (ja) 2014-04-23 2015-04-16 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10090743B2 (ja)
EP (1) EP3136560B1 (ja)
JP (1) JP6184591B2 (ja)
CN (2) CN106134046B (ja)
WO (2) WO2015162713A1 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6080967B2 (ja) * 2013-09-25 2017-02-15 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
CN108141067B (zh) * 2015-10-27 2020-03-20 三菱电机株式会社 转子、永磁铁嵌入式电动机以及压缩机
JP6169286B1 (ja) * 2016-01-07 2017-07-26 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
CN105978198B (zh) * 2016-06-30 2019-05-24 广东美芝制冷设备有限公司 电动机转子和具有其的电动机、压缩机
JP7185389B2 (ja) * 2017-02-01 2022-12-07 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 空調機用ロータリ圧縮機システム、空調機用ロータリ圧縮機及びモータ
US11411478B2 (en) * 2017-03-03 2022-08-09 Shakti Pumps (I) Ltd. High starting torque direct line operated energy efficient motor
JP2019193353A (ja) * 2018-04-19 2019-10-31 スズキ株式会社 回転電機
KR102647099B1 (ko) * 2018-06-08 2024-03-14 삼성전자주식회사 내부 영구자석 모터
JP2020078200A (ja) * 2018-11-08 2020-05-21 本田技研工業株式会社 回転電機のロータ
JP7293627B2 (ja) * 2018-12-05 2023-06-20 株式会社デンソー 回転電機及び回転電機の製造方法
JP7331356B2 (ja) * 2018-12-14 2023-08-23 Tdk株式会社 永久磁石および回転電機
JP2020108276A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 本田技研工業株式会社 回転電機のロータ
JP7342447B2 (ja) 2019-06-20 2023-09-12 株式会社デンソー 回転電機及び回転電機の製造方法
JP7371361B2 (ja) * 2019-06-20 2023-10-31 株式会社デンソー 回転電機
JP7204018B2 (ja) * 2020-02-12 2023-01-13 三菱電機株式会社 ロータ、電動機、送風機および空気調和装置

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06339240A (ja) 1993-05-26 1994-12-06 Toshiba Corp 永久磁石形モータ
US6049153A (en) * 1996-02-23 2000-04-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Motor
JPH1198721A (ja) * 1997-09-17 1999-04-09 Toshiba Corp 永久磁石電動機
JP2001037186A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Toshiba Kyaria Kk 永久磁石電動機
US6917133B2 (en) * 2000-08-29 2005-07-12 Hitachi, Ltd. Air conditioner having permanent magnet rotating electric machine
JP2002354727A (ja) 2001-05-21 2002-12-06 Hitachi Ltd 永久磁石を埋設した回転子および回転電機
JP2003153508A (ja) * 2001-08-29 2003-05-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機
AU2003278743A1 (en) 2002-08-28 2004-03-19 Emerson Electric Co. Permanent magnet excited machine
US7786641B2 (en) * 2005-02-28 2010-08-31 Daikin Industries, Ltd. Magnetic member, rotor and motor
CN101536293B (zh) * 2007-02-21 2012-07-18 三菱电机株式会社 永久磁铁同步马达及封闭式压缩机
US7932658B2 (en) * 2007-03-15 2011-04-26 A.O. Smith Corporation Interior permanent magnet motor including rotor with flux barriers
JP2010068605A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Toshiba Corp 永久磁石回転電機
JP2013118788A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Samsung Electronics Co Ltd ブラシレスモータ
EP2602912A2 (en) * 2011-12-05 2013-06-12 Samsung Electronics Co., Ltd Brushless motor
JP2013126291A (ja) * 2011-12-14 2013-06-24 Mitsuba Corp ブラシレスモータおよび電動パワーステアリング装置
CN203466649U (zh) * 2012-09-24 2014-03-05 三菱电机株式会社 永磁铁嵌入型电动机
WO2014045445A1 (ja) * 2012-09-24 2014-03-27 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機
CN105075079B (zh) 2013-02-14 2017-07-21 三菱电机株式会社 永磁铁埋入式电动机、压缩机和冷冻空调装置
CN103259351A (zh) * 2013-05-13 2013-08-21 广东威灵电机制造有限公司 永磁电机
WO2015037127A1 (ja) 2013-09-13 2015-03-19 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
WO2015162690A1 (ja) 2014-04-22 2015-10-29 三菱電機株式会社 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2015163229A1 (ja) 2017-04-13
EP3136560B1 (en) 2022-05-04
EP3136560A1 (en) 2017-03-01
WO2015162713A1 (ja) 2015-10-29
US20170110944A1 (en) 2017-04-20
CN204615531U (zh) 2015-09-02
CN106134046A (zh) 2016-11-16
CN106134046B (zh) 2019-03-01
US10090743B2 (en) 2018-10-02
WO2015163229A1 (ja) 2015-10-29
EP3136560A4 (en) 2017-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6184591B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置
JP6188927B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置
JP6022031B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP6169286B1 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP6009088B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP6109338B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP5944014B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機および圧縮機
JP6037361B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP6289694B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置
JP6612215B2 (ja) ロータ、永久磁石埋込型電動機および圧縮機
JP6339103B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
JP6223568B2 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置
CN108141067B (zh) 转子、永磁铁嵌入式电动机以及压缩机
WO2015198444A1 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機、冷凍空調装置
WO2016006103A1 (ja) 永久磁石埋込型電動機、圧縮機及び冷凍空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170627

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170725

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6184591

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250