JP6184428B2 - 立軸ポンプ - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1に示される技術は、羽根車上部と吐出管上部との高低差が大きいため、連通させる落水管の長さが長くなり、落水設備が大きなものとなる不都合があった。また、落水管が長いとポンプの振動に伴う落水管の振動も大きくなり、振動による損傷を防止するため落水管の取り付けに労力を要する。また、特許文献2に示される技術は、揚水が停止しても羽根車は回転しているため、揚水管内の滞留水の旋回流れによってフラップ弁が外側に押されて落水口が開口しない恐れがある。さらに、特許文献3には、ポンプの吐出圧とばねの付勢力とを利用して落水弁を開閉する技術が示されるが、落水弁の弁体が落水流路内に突出しているため異物が詰まりやすく、また弁体を付勢するばねにも異物が絡みやすく、落水制御に支障をきたす恐れがある。
すなわち、この立軸ポンプでは、弁体が、弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、流入口と流出口とを連通させる貫通孔を有しているので、揚水停止時に貫通孔が流入口と流出口との間で落水流路の一部となる。
すなわち、この立軸ポンプでは、弁体が、弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、上端面が流入口と流出口との下端に略一致する位置に配されて、上端面と弁ケーシング内の天面との間に流入口と流出口とを連通させる空間が形成されるので、揚水停止時に上端面と弁ケーシング内の天面との間の空間が流入口と流出口との間で落水流路の一部となる。また、貫通孔を形成した弁体に比べて、弁体を簡易な構造にすることができると共に小型化することも可能である。
すなわち、この立軸ポンプでは、弁ケーシングの底部に、圧力導入管と連通された突出管状部が鉛直方向上方に突出して設けられ、弁体が、底部から鉛直方向上方に延在し突出管状部が挿入される挿入穴を有しているので、突出管状部から吐出される圧力水の勢いを挿入穴を介して効果的に弁体に伝達することができ、弁体の上方への移動を速やかかつ確実に行うことができる。
すなわち、この立軸ポンプでは、突出管状部及び挿入穴の水平方向の断面形状が、多角形又は楕円であるので、弁体が円柱形状であっても、軸周りの回転が規制される。したがって、流入口と流出口とが貫通孔で確実に連通されて落水が行われる。
すなわち、この立軸ポンプでは、弁体の軸心と突出管状部の軸心とを水平方向にずらしているので、弁体が円柱形状であっても、軸周りの回転が規制される。したがって、流入口と流出口とが貫通孔で確実に連通されて落水が行われる。
すなわち、この立軸ポンプでは、弁ケーシングの上部及び下部に、それぞれ内部と外部とを連通する連通孔が形成されているので、弁体の上昇時及び下降時に弁ケーシング内の水や空気を連通孔から速やかに排除又は吸入でき、弁体の上昇と下降をより速やかにかつ確実に行うことができる。
すなわち、本発明の立軸ポンプによれば、羽根車の回転駆動と吸込水槽の水位変化に伴う圧力水の圧力変化と弁体の重量とによって弁体が確実に上下動することで、落水流路の連通と遮断とを行うことができると共に、異物を含む汚水であっても介在物等に異物が絡んで落水流路が閉塞することがなく、揚水管内の滞留水を確実に落水させることができる。また、落水管が短くて済み、落水機構を小型化することが可能である。さらに、揚水停止時には弁体が自重で下降するため、確実に落水流路を形成することができる。
上記落水弁9は、筒状に形成された弁ケーシング17と、弁ケーシング17内で上下動可能に収納された弁体18とを備えている。すなわち、落水弁9は、水平方向の断面形状が正方形の筒形の側面ケーシング14と上部ケーシング15と下部ケーシング16とからなる弁ケーシング17と、弁ケーシング17の内部に収納される弁体18とを有している。
また、弁ケーシング17の流入口と対向する位置には、流出口21が設けられている。
上記導入口10と吐出口26とは、圧力導入管13で接続されていると共に、落水口11と流入口20とは落水管12で接続されている。
上記弁体18は、弁ケーシング17内の底部に当接する位置に配された状態で、流入口20と流出口21とを連通させる貫通孔19を有している。すなわち、この貫通孔19は、流入口20と流出口21とを連通させる上記空間となる。この貫通孔19は、弁体18を水平方向に貫通している。
上記側面ケーシング14には、上記流入口20と、流入口20に対向する位置に上記流出口21とがそれぞれ設けられている。流入口20は、羽根車ケーシング6の落水口11に落水管12で接続され、流出口21には排水管22の一端が接続される。
下部ケーシング16の中央部には、吐出口26が設けられ、吐出口26が羽根車ケーシング6の導入口10に圧力導入管13を介して接続されている。
さらに、弁ケーシング17の上部及び下部に、それぞれ内部と外部とを連通する連通孔25a,25b及び連通孔24a,24bが形成されているので、弁体18の上昇時及び下降時に弁ケーシング17内の水や空気を連通孔25a,25b及び連通孔24a,24bから速やかに排除又は吸入でき、弁体18の上昇と下降をより速やかにかつ確実に行うことができる。
また、弁体35には、弁体35を水平方向に貫通する貫通孔36が形成されている。さらに、側面ケーシング32には、流入口37と、流入口37に対向する位置に流出口38とがそれぞれ設けられている。
弁体35は適宜な質量を有するセラミックス製で中実の円柱で形成され、その外径は側面ケーシング32の内径よりわずかに小さい。この弁体35には、底部から軸方向に柱体状空洞部である挿入穴40が形成され、挿入穴40に吐出管である突出管状部41が、弁体35が下がっている状態で上端付近まで挿入されている。
上部ケーシング33には、連通孔43a、43bが穿設されていると共に、下部ケーシング34には、連通孔44a、44bが穿設され、それぞれ弁ケーシング31の内部と外部を連通している。
すなわち、弁体50の軸心C1と突出管状部51の軸心C2とを水平方向にずらしている。また、第3実施形態では、上部ケーシングに替えてリング状のストッパ52を設けている点でも第2実施形態と相違している。
また、下部ケーシング84には、連通孔93a、93bが穿設され、弁ケーシング81の内部と外部とを連通している。
また、弁体の軸周りの回転を規制するための手段については、第2実施形態や第3実施形態に示した手段に限られるものではなく、たとえば弁体側面に軸方向に長溝を設け、弁ケーシングの内面に設けた凸部をこの長溝に係合することにより、弁体の上下動を可能な状態として、弁体の回転を規制しても良い。
また、筒状の弁ケーシングと柱体状の弁体との水平方向の断面形状は、円形や正方形に限られるものではなく、三角形や長方形などの多角形や楕円形であっても良い。
Claims (7)
- 回転駆動される羽根車を収納する羽根車ケーシングの外部に落水弁が配設された立軸ポンプであって、
前記羽根車ケーシングの前記羽根車近傍に導入口と落水口とが設けられ、
前記落水弁が、筒状に形成された弁ケーシングと、前記弁ケーシング内で上下動可能に収納された弁体とを備え、
前記弁ケーシングの底部に吐出口が設けられていると共に、前記弁ケーシングの側面に流入口が設けられ、
前記弁ケーシングの前記流入口と対向する位置に流出口が設けられ、
前記導入口と前記吐出口とが圧力導入管で接続されていると共に、前記落水口と前記流入口とが落水管で接続され、
前記羽根車が回転駆動され、吸込水槽の水位の上昇に伴い前記羽根車ケーシング内の圧力が上昇し揚水が開始されると、前記吐出口から前記弁ケーシング内に吐出される圧力水により前記弁体が押し上げられて上方に移動し、前記弁ケーシング内の天面に当接する位置に配されると、前記弁体が前記流入口及び前記流出口を閉塞し、
前記吸込水槽の水位の低下に伴い前記羽根車ケーシング内の圧力が低下し揚水が停止されると、前記圧力水の前記弁体に対する付勢力が弱まり前記弁体が下降して前記弁ケーシング内の底部に当接する位置に配されると、前記弁ケーシング内に前記流入口と前記流出口とを連通させる空間が形成されることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項1記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁体が、前記弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、前記流入口と前記流出口とを連通させる貫通孔を有していることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項1記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁体が、前記弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、上端面が前記流入口と前記流出口との下端に略一致する位置に配されて、前記上端面と前記弁ケーシング内の天面との間に前記流入口と前記流出口とを連通させる空間が形成されることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁ケーシングの底部に、前記圧力導入管と連通された突出管状部が鉛直方向上方に突出して設けられ、
前記弁体が、底部から鉛直方向上方に延在し前記突出管状部が挿入される挿入穴を有していることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項4に記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁体が、前記弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、前記流入口と前記流出口とを連通させる貫通孔を有し、
前記突出管状部及び前記挿入穴の水平方向の断面形状が、多角形又は楕円であることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項4又は5に記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁体が、前記弁ケーシング内の底部に当接する位置に配された状態で、前記流入口と前記流出口とを連通させる貫通孔を有し、
前記弁体の軸心と前記突出管状部の軸心とを水平方向にずらしていることを特徴とする立軸ポンプ。 - 請求項1から6のいずれか一項に記載の立軸ポンプにおいて、
前記弁ケーシングの上部及び下部に、それぞれ内部と外部とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする立軸ポンプ。
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