JP6179287B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
サーバ等の電子機器においては、回路基板に半導体素子を実装してなる様々な半導体装置が用いられる。回路基板に半導体素子を実装する方法として、半導体素子の端子数の増加に有利なフリップチップ実装がある。
フリップチップ実装においては、半導体素子の端子としてはんだバンプを使用し、そのはんだバンプをリフローして溶融することで、回路基板に半導体素子が接続される。
ここで、回路基板に半導体素子を実装した後に、電気的な試験により半導体素子に不良が発見されることがある。この場合には半導体装置をリペアすることになる。
そのリペアにおいては、不良が発見された半導体素子のはんだバンプをその融点以上の温度に加熱して溶融する。そして、その半導体素子を回路基板から取り外し、回路基板を再利用しつつ半導体素子を新品に交換することで、回路基板を無駄に廃棄せずに有効活用する。
しかしながら、回路基板に複数の半導体素子が搭載されている場合には、リペアの対象とはならない良品の半導体素子にもリペア時に熱が加わり、その良品の半導体素子と回路基板とを接続するはんだバンプに熱ひずみが加わることになる。
その結果、良品の半導体素子が備えるはんだバンプにクラックが入り、回路基板と半導体素子との接続信頼性が著しく低下してしまう。
特開平6−77286号公報 特開2010−000537号公報
半導体装置の製造方法において、半導体装置の信頼性を向上させることを目的とする。
以下の開示の技術の一観点によれば、回路基板の電極と半導体素子とを接続しているはんだバンプを、該はんだバンプの融点よりも低い温度に加熱し、前記電極に由来するNi及びAuと、前記はんだバンプに含まれるSnと、前記はんだバンプに含まれるCu又はBiとを含む合金層を形成する工程と、前記合金層を形成する工程の後、外力を加えて前記合金層の部分で前記回路基板と前記半導体素子とを分離する工程とを有する半導体装置の製造方法が提供される。
以下の開示によれば、はんだバンプをその融点よりも低い温度に加熱することで、該はんだバンプに機械的に脆弱な合金層が形成され、リペア対象の半導体素子を回路基板から簡単に外すことができる。
これにより、リペア時にはんだバンプをその融点以上の温度に加熱する必要がなくなるので、リペア対象ではない半導体素子のはんだバンプに熱ひずみが加わるのが抑制され、その熱ひずみが原因で半導体装置の信頼性が低下するのを抑制できる。
図1は、本願発明者が検討した半導体装置のリペア方法について模式的に示す断面図である。 図2は、第1実施形態においてリペアの対象となる半導体装置の断面図である。 図3は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その1)である。 図4は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その2)である。 図5は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その3)である。 図6は、第1実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図(その4)である。 図7(a)は、第1実施形態におけるエージング前のはんだバンプの拡大断面図であり、図7(b)は、第1実施形態におけるエージング後のはんだバンプの拡大断面図である。 図8は、第1実施形態において、エージング時におけるはんだバンプの加熱時間により、はんだバンプと電極との接合強度比がどのように変わるのかを調査して得られた図である。 図9は、第1実施形態と比較例との相違を示す表である。 図10(a)は、第2実施形態におけるエージング前のはんだバンプの拡大断面図であり、図10(b)は、第2実施形態におけるエージング後のはんだバンプの拡大断面図である。
本実施形態の説明に先立ち、本願発明者が行った検討結果について説明する。
一つの回路基板に複数の半導体素子を搭載してなる半導体装置は、MCM(Multi Chip Module)と呼ばれ、サーバ等の電子機器の高性能化に有用である。
MCMにおいては、複数の半導体素子のうちのいずれか一つでも不良となるとMCM自身が不良となってしまう。ここで、各半導体素子の製造歩留まりをYpとし、MCMが備える半導体素子の数をnとすると、MCMの製造歩留まりYtは、Yt=(Yp)nとなることが知られている。
例えば、n=4の場合であってYp=95%のときは、Yt=81%となる。同様に、n=4の場合であってYp=90%のときは、Yt=65%となる。このように、半導体素子の数nが大きい場合には、半導体素子の製造歩留まりYpが僅かに減少しただけでも、MCMの製造歩留まりYtが大幅に低下してしまう。
MCMの製造歩留まりを向上させるには、回路基板に搭載した後に電気的試験で不良が発見された半導体素子を良品に交換するリペアを行うのが有用である。そのリペアにより、回路基板やその上に搭載された他の良品の半導体素子を廃棄する必要がなくなる。
特に、MCMで使用される回路基板や半導体素子は高価なものが多いため、リペアはMCMの低コスト化にも資することになる。
以下に、本願発明者が検討したリペア方法について説明する。
図1は、本願発明者が検討した半導体装置のリペア方法について模式的に示す断面図である。
リペアの対象となる半導体装置10は、回路基板1の上に第1〜第3の半導体素子2〜4が搭載されたMCMであり、ここでは第2の半導体素子3に不良が見つかった場合を想定している。なお、第1の半導体素子2と第3の半導体素子4は良品である。
また、第2の半導体素子3と第3の半導体素子4は、いずれもはんだバンプ5を介して回路基板1の電極8と接続されている。
不良品である第2の半導体素子3を回路基板1から取り外すため、その第2の半導体素子3を囲う管状の治具7を用い、その治具7から第2の半導体素子3に選択的に熱風Hを送出する。その熱風Hの温度ははんだバンプ5の融点よりも高く、これにより第2の半導体素子3のはんだバンプ5が溶融し、作業者が回路基板1から第2の半導体素子3を外すことができる。
また、熱風Hは管状の治具7の内側に閉じ込められ、第2半導体素子3の横の良品の半導体素子2、4に熱風Hが当たるのを防止できると期待できる。
しかしながら、熱風Hの熱が回路基板1を伝って第2の半導体素子3の周囲に広がり、第1の半導体素子2や第3の半導体素子4が加熱されてしまう。
その結果、リペア対象ではない第3の半導体素子4のはんだバンプ5に熱ひずみが加わり、半導体装置10に保障される寿命に至る前に点線円内のようにはんだバンプ5にクラックCが入り、半導体装置10の信頼性が著しく低下してしまう。
特に、MCMにおいては複数の半導体素子が搭載されるため、リペアが一回で済むとは限らず複数回のリペアを行うことがある。本願発明者の経験によれば、4個の半導体素子を備えたMCMに対しては4回〜8回程度のリペアを行うことが普通である。このように何度もリペアを行うと、リペアのたびに良品の半導体素子のはんだバンプが加熱され、上記のようなクラックCの発生を助長してしまう。
以下に、このようにリペア対象ではない半導体素子のはんだバンプに加わる熱を低減し、半導体装置の信頼性を向上させることが可能な各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図2は、本実施形態においてリペアの対象となる半導体装置20の断面図である。
この半導体装置20は、回路基板21の上に第1〜第3の半導体素子31〜33が搭載されたMCMである。第2の半導体素子32と第3の半導体素子33はフリップチップ実装により回路基板21に搭載されており、回路基板21の第1の電極24と各半導体素子32、33の第2の電極25とがはんだバンプ23により接続される。
第1の電極24の層構造は特に限定されない。この例では、図2の点線円内に示すように、ニッケル膜24aと金膜24bとをこの順に積層して第1の電極24とする。ニッケル膜24aの膜厚は例えば1μm〜10μmであり、金膜24bの膜厚は例えば0.01μm〜3μmである。
同様に、第2の電極25についても、膜厚が1μm〜10μm程度のニッケル膜25aと膜厚が0.01μm〜1μm程度の金膜25bとをこの順に積層して形成する。
このように各電極24、25の最上層を金膜24b、25bとすることで、各電極24、25の表面が酸化するのを防止できると共に、はんだバンプ23の濡れ性を良好にすることができる。
また、はんだバンプ23の材料としてはSnAgCuはんだを使用する。そのSnAgCuはんだにおける銀と銅の組成比は、はんだバンプ23の融点や機械的な特性に応じて適宜選定すればよい。以下でははんだバンプ23の融点が217℃程度となるように銀と銅の組成を選定する。
このはんだバンプ23は概略球形であり、その直径は例えば10μm〜1000μm程度である。
なお、半導体装置20の大きさは特に限定されないが、この例では回路基板21として平面視で一辺の長さが200mmの正方形のFR-4基板を用い、第2の半導体素子32を平面視で一辺の長さが30mmの正方形とする。
また、第2の半導体素子32には、その周縁部分に上記の第2の電極25が約1000個設けられる。
本実施形態では、この半導体装置20に対して以下のようにリペアを行うことで、信頼性の高い半導体装置を提供する。
図3〜図6は、本実施形態に係る半導体装置の製造途中の断面図である。
以下では、各半導体素子31〜33のうちで第2の半導体素子32に不良が見つかり、その半導体素子32を良品に交換することを想定している。なお、第1の半導体素子31と第3の半導体素子33は良品とする。
この場合、図3に示すように、不良が発見された第2の半導体素子32を治具7で囲い、その治具7から半導体素子32に熱風Hを送出して、治具7の下方のはんだバンプ23を加熱する。
ここで、図1の例とは異なり、本工程ではその熱風Hの温度をはんだバンプ23の融点よりも低くすることにより、はんだバンプ23が溶融せずに固化した状態を維持する。このようにはんだの融点よりも低い温度に加熱することを以下ではエージングとも呼ぶ。
前述のようにはんだバンプ23の融点が217℃の場合、エージングによるはんだバンプ23の加熱温度は70℃〜200℃程度とすればよい。また、エージング時間は数十分〜1時間程度とする。
本実施形態では、エージングにより治具7の下方のはんだバンプ23を150℃に加熱すると共に、そのエージング時間を1時間とする。
図7(a)は、エージング前のはんだバンプ23の拡大断面図であり、図7(b)はエージング後のはんだバンプ23の拡大断面図である。
図7(a)に示すように、エージングの前においては、はんだバンプ23と第1の電極24との界面に第1の合金層23aが形成された状態となっている。
第1の合金層23aは、第1の電極24にはんだバンプ23を接合した際に形成されたものであって、ニッケル膜24aに由来するニッケルとはんだバンプ23に由来する錫との合金層(NiSn層)である。
なお、第1の電極24にはんだバンプ23を接合する際には、金膜24bに含まれる金がはんだバンプ23に取り込まれるが、この時点では金ははんだバンプ23内に分散しており、第1の合金層23a内には金は殆ど含まれない。
一方、図7(b)に示すように、上記のエージングを行うと、第1の合金層23aとはんだバンプ23との間に更に第2の合金層23bが形成される。
第2の合金層23bは、エージング前にはんだバンプ23に分散していた錫以外の金属原子が第1の合金層23aの表層に偏析することで形成される。偏析する金属としては、例えば、金膜24bに由来してはんだバンプ23に分散していた金や、はんだバンプ23の材料の一部である銅がある。これにより、第2の合金層23bは、第1の合金層23aに元々含まれていた錫とニッケルに加え、金と銅が含まれたSnNiAuCu合金層となる。
このように錫と銅と金とを含む第2の合金層23bは、その下の第1の合金層23aと比較して機械的に脆弱であり、僅かな外力を与えただけでもその層内に破断面23xが形成されることが明らかとなった。
そこで、本実施形態では、図4に示すように、エージングを行った第2の半導体素子32に対して横から力を加えることによりはんだバンプ23を破断させ、回路基板21から半導体素子32を取り外す。
本願発明者は、はんだバンプ23の破断面23x(図7(b)参照)をSEM/EPMA(Scanning Electron Microscope/ Electron Probe MicroAnalyser)で解析した。その結果、破断面23xは、第2の合金層23bの内部、又は第1の合金層23aと第2の合金層23bとの間に位置することが確認された。
ここで、前述のようにエージングははんだバンプ23の融点よりも低い温度でお行われるので、はんだバンプ23の融点以上に加熱する図1の例と比較して、本実施形態ではリペア対象ではない第3の半導体素子33が加熱され難くなる。
よって、リペア対象ではない良品の第3の半導体素子33の下のはんだバンプ23に不要な熱履歴が加わらず、そのはんだバンプ23にクラックが入るのを防止することができる。
なお、このように第2の半導体素子32を取り外す前に、回路基板21をはんだバンプ23の融点以上に加熱したのでは、図1の例のように熱ひずみに起因して第3の半導体素子33のはんだバンプ23にクラックが入るおそれがある。よって、図3の工程ではんだバンプ23を加熱してから本工程で第2の半導体素子32を取り外すまでの期間内に回路基板21をはんだバンプ23の融点以上に加熱する工程を行うのは避けるのが好ましい。
次に、図5に示すように、第2の半導体素子32を取り外した部分の回路基板21に残存するはんだバンプ23をはんだ鏝で取り除く。その後、有機溶剤を用いて回路基板21に残存するフラックスを除去し、回路基板21の表面を清浄化する。なお、回路基板21と第2の半導体素子32との間にアンダーフィル樹脂が充填されている場合には、上記の有機溶剤でアンダーフィル樹脂を除去してもよい。
また、有機溶剤によって回路基板21や良品の半導体素子31、33がダメージを受けてしまう場合には、はんだバンプ23の融点よりも低い温度に回路基板21を加熱することで、フラックスやアンダーフィル樹脂を軟化して除去してもよい。
その後、図6に示すように、回路基板21においてリペア対象の第2の半導体素子32を取り外した部分に、良品の第4の半導体素子34をはんだバンプ23を介して回路基板21に搭載する。
なお、リペアは、不良の半導体素子をそれと同一種類の良品の半導体素子に交換する目的で行うので、第4の半導体素子34は交換対象の第2の半導体素子32と同じ種類である。
以上によりリペアが終了する。
上記した本実施形態によれば、図7(b)に示したように、はんだバンプ23をその融点よりも低い温度に加熱し、この状態を一定時間保持することで機械的に脆弱な第2の合金層23bを形成することができる。
そのため、はんだバンプ23をその融点以上の温度に加熱する図1の例と比較して、リペア対象ではない第3の半導体素子33の温度を低減でき、不要な熱履歴が原因で当該半導体素子33のはんだバンプ23にクラックが入るのを抑制できる。
また、このように良品の半導体素子33に熱的なダメージが入り難くなるので、リペア回数を増やしても当該半導体素子33が不良になるおそれがなく、不良になった半導体素子33を廃棄する必要がなくなる。
次に、本願発明者が行った調査について、図8を参照しながら説明する。
図8の調査では、図3のエージング時におけるはんだバンプ23の加熱時間により、はんだバンプ23と第1の電極24との接合強度比がどのように変わるのかが調査された。なお、接合強度比は、エージング前の接合強度とエージング後の接合強度との比の百分率である。そして、接合強度は、半導体素子32に対してその側方から荷重を印加し、第1の電極24からはんだバンプ23が剥離したときの当該荷重である。
また、この調査では、エージング時のはんだバンプ23の加熱温度が125℃と150℃の各場合について上記の接合強度比を調べた。前述のように本実施形態に係るはんだバンプ23の融点は217℃程度であるため、125℃と150℃のいずれの温度を採用した場合でも、エージング時におけるはんだバンプ23の温度はその融点よりも低いことになる。
図8に示すように、125℃と150℃のいずれの温度においても加熱時間と共に接合強度比が低下することが明らかとなった。このような接合強度比の低下は、前述のようにはんだバンプ23に機械的に脆弱な第2の合金層23b(図7(b)参照)が形成されたためと考えられる。
第2の合金層23bは、はんだバンプ23内に分散していた金が偏析することで形成されるが、上記した第2の合金層23bの脆弱さは主にその金によってもたらされると考えられる。
また、150℃の場合の方がグラフが急激に低下しており、エージング時にはんだバンプ23の温度を高めることで短時間で接合強度を弱められることも明らかとなった。
なお、リペアに要する時間が数時間に及ぶと半導体装置の製造効率が低下するので、数十分〜1時間程度のエージングではんだバンプ23の接合強度を弱められるように、エージング時のはんだバンプ23の加熱温度を70℃以上とするのが好ましい。
更に、本願発明者の計算結果によれば、第2の半導体素子32に対して5回リペアを行っても、その半導体素子32の隣の良品の第3の半導体素子33においては、はんだバンプ23の寿命が10年以上となることも明らかとなった。
(比較例)
次に、第1実施形態に対する比較例について説明する。
本比較例では、第1実施形態で説明した第2の半導体素子32に対し、はんだバンプ23の融点(約217℃)よりも高い320℃の温度にはんだバンプ23を加熱して溶融させ、リペア対象の半導体素子32を吸着して回路基板21から引き剥がした。
なお、このようにはんだバンプ23を加熱する前に、はんだバンプ23をその融点以上の温度に速やかに加熱できるように回路基板21に対して予備加熱を行った。その予備加熱の温度は約150℃とした。
第1実施形態と本比較例との相違を図9に示す。
図9に示すように、本比較例においては、第2の半導体素子32に対してリペアを5回行ったところ、隣の良品の第3の半導体素子33において、熱ひずみが原因とみられる断線がはんだバンプ23に発生した。その結果、リペア対象ではない第3の半導体素子33のはんだバンプ23の寿命が5年以下となってしまうことが明らかとなった。
これに対し、第1実施形態においては、前述のように第3の半導体素子33のはんだバンプ23の寿命が10年以上となり、比較例よりも長期にわたって半導体装置20の信頼性が維持できる。
なお、図9において、第1実施形態の加熱温度の下限(125℃)と上限(150℃)は、図8の調査結果における各温度(125℃、150℃)と同一である。第1実施形態の加熱温度はこれに限定されず、前述のようにはんだバンプ23の融点よりも低く、かつ、70℃以上の温度にはんだバンプ23を加熱し得る。
(第2実施形態)
第1実施形態では、前述のようにエージング温度をはんだバンプ23の融点よりも低くすることで、リペア対象ではない第3の半導体素子33のはんだバンプ23に熱ひずみが入り難くした。
その熱ひずみを更に低減するには、はんだバンプ23の材料としてその融点がなるべく低いものを使用するのが好ましい。
そこで、本実施形態では、低融点化に有用なビスマスが添加されたSnBiはんだをはんだバンプ23の材料として使用する。錫とビスマスの組成比にもよるが、このはんだバンプ23の融点は149℃程度であり、第1実施形態の融点(約217℃)よりも低い。
図10(a)は、エージング前の本実施形態に係るはんだバンプ23の拡大断面図であり、図10(b)はエージング後のはんだバンプ23の拡大断面図である。
なお、図10(a)、(b)において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図10(a)に示すように、エージング前においては、第1実施形態と同様にはんだバンプ23と第1の電極24の界面に第1の合金層23aとしてNiSn層が形成される。
このはんだバンプ23に対してエージングを行うと、図10(b)に示すように、第1の合金層23aとはんだバンプ23との間に更に第2の合金層23bが形成される。
エージングは、はんだバンプ23の融点(約149℃)よりも低い温度で行われる。この例では、はんだバンプ23を100℃程度の温度に1時間加熱することでエージングを行い、第2の合金層23bを形成する。
第2の合金層23bは、エージング前にはんだバンプ23に分散していた錫以外の金属原子が第1の合金層23aの表層に偏析することで形成される。本実施形態において偏析する金属としては、金膜24bに由来してはんだバンプ23に分散していた金と、はんだバンプ23の材料の一部であるビスマスがある。これにより、第2の合金層23bは、第1の合金層23aに元々含まれていた錫とニッケルに加え、金とビスマスが含まれたSnNiAuBi合金層となる。
錫と金とビスマスとを含む第2の合金層23bは、その下の第1の合金層23aと比較して機械的に脆弱であり、僅かな外力を与えただけでもその層内に破断面23xが形成され、リペア対象の半導体素子22を回路基板21から簡単に取り外すことができる。
本願発明者の調査によると、はんだバンプ23の破断面23xをSEM/EPMAで解析した結果、破断面23xは、第2の合金層23bの内部、又は第1の合金層23aと第2の合金層23bとの間に位置することが確認された。
以上説明した本実施形態によれば、ビスマスにより融点が低くされたはんだバンプ23を使用するので、エージング時のはんだバンプ23の温度を第1実施形態よりも低くできる。その結果、リペア対象となっていない良品の半導体素子が受ける熱的なダメージを第1実施形態よりも低減することが可能となる。
本願発明者の計算結果によれば、同一の半導体素子に対して5回リペアを行っても、その半導体素子の隣の良品の半導体素子においては、はんだバンプ23の寿命が10年以上となることも明らかとなった。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 回路基板の電極と半導体素子とを接続している錫を含むはんだバンプを、該はんだバンプの融点よりも低い温度に加熱する工程と、
前記はんだバンプを加熱する工程の後、前記回路基板から前記半導体素子を外す工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
(付記2) 前記はんだバンプを加熱する工程の前において、前記はんだバンプ中に金が分散していると共に、前記電極と前記はんだバンプとの間に、前記電極と前記はんだバンプの各々の材料の第1の合金層が形成されており、
前記はんだバンプを加熱する工程により、前記金を含む第2の合金層が前記第1の合金層の上に形成されることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) 前記電極はニッケル膜を有し、
前記第1の合金層は、錫とニッケルとの合金層であることを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4) 前記はんだバンプは、錫、銀、及び銅を含むことを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 前記はんだバンプは、錫とビスマスとを含むことを特徴とする付記1乃至付記3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記6) 前記はんだバンプを加熱する工程の後であって、前記半導体素子を外す工程の前に、前記はんだバンプの融点以上の温度に前記回路基板を加熱する工程を行わないことを特徴とする付記1乃至付記5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 前記はんだバンプを加熱する工程において、前記はんだバンプを70℃以上に加熱することを特徴とする付記1乃至付記6のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記半導体素子を外す工程の後、該半導体素子を外した部分の前記回路基板に、前記半導体素子とは別の半導体素子をはんだバンプを介して接続する工程を更に有することを特徴とする付記1乃至付記7のいずれかに記載の半導体素子の製造方法。
(付記9) 前記はんだバンプを加熱する工程の前において、複数の前記半導体素子が前記はんだバンプで前記回路基板に接続されており、
前記はんだバンプを加熱する工程において、複数の前記半導体素子のうちの一の該半導体素子の前記はんだバンプを加熱することを特徴とする付記1乃至付記8のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
1…回路基板、2〜4…第1〜第3の半導体素子、5、23…はんだバンプ、7…治具、8…第1の電極、10、20…半導体装置、21…回路基板、23a…第1の合金層、23b…第2の合金層、23x…破断面、24…第1の電極…24a、25a…ニッケル膜、24b、25b…金膜、31〜33…第1〜第3の半導体素子。

Claims (4)

  1. 回路基板の電極と半導体素子とを接続しているはんだバンプを、該はんだバンプの融点よりも低い温度に加熱し、前記電極に由来するNi及びAuと、前記はんだバンプに含まれるSnと、前記はんだバンプに含まれるCu又はBiとを含む合金層を形成する工程と、
    前記合金層を形成する工程の後、外力を加えて前記合金層の部分で前記回路基板と前記半導体素子とを分離する工程と、
    を有する半導体装置の製造方法。
  2. 前記合金層を形成する工程の後であって、前記回路基板と前記半導体素子とを分離する工程の前に、前記はんだバンプの融点以上の温度に前記回路基板を加熱する工程を行わないことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記回路基板と前記半導体素子とを分離する工程の後、該半導体素子を外した部分の前記回路基板に、前記半導体素子とは別の半導体素子をはんだバンプを介して接続する工程を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記合金層を形成する工程の前において、複数の前記半導体素子が前記はんだバンプで前記回路基板に接続されており、
    前記合金層を形成する工程において、複数の前記半導体素子のうちの一の該半導体素子の前記はんだバンプを加熱することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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