以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
図1は、本実施形態に係るスプール弁1の一例を示す図である。スプール弁1は、スライド型のスプール弁である。図1に示すように、スプール弁1は、スプール孔3を有する弁体2と、スプール孔3に配置され軸方向に移動可能なスプール4とを備える。
スプール4は、中心軸AXを有する。本実施形態においては、中心軸AXと平行な方向を、軸方向、と称し、中心軸AXに対する放射方向を、径方向、と称し、中心軸AXを中心とする回転方向を、周方向、と称する。また、軸方向において所定の方向を適宜、軸方向一方側、と称し、所定の方向の反対方向を適宜、軸方向他方側、と称する。また、径方向において中心軸AXに近付く方向を適宜、径方向内側、と称し、径方向において中心軸AXから離れる方向を適宜、径方向外側、と称する。
スプール弁1は、スプール4を軸方向に移動して、油圧シリンダ5に供給される作動油を制御する。油圧シリンダ5は、例えば、油圧ショベルのブームシリンダである。油圧シリンダ5は、シリンダ6と、シリンダ6の内部で移動可能なピストン7と、ピストン7に接続されるシリンダロッド8とを有する。シリンダ6の内部は、ピストン7によって、シリンダヘッド側油室EAとシリンダボトム側油室EBとに区画される。
弁体2は、ヘッド側ポートAと、ボトム側ポートBと、ポンプポートPと、タンクポートTとを有する。また、弁体2は、ヘッド側ポートAと接続される環状溝60Aと、ボトム側ポートBと接続される環状溝60Bとを有する。
ヘッド側ポートAは、油路LAを介して油圧シリンダ5のシリンダヘッド側油室EAに接続される。ボトム側ポートBは、油路LBを介して油圧シリンダ5のシリンダボトム側油室EBに接続される。ポンプポートPは、油路LPを介して油圧ポンプ9に接続される。タンクポートTは、油路LTを介してタンク10に接続される。なお、図1は、スプール4が中立位置に配置されている例を示す。
スプール4は、パイロット圧PP1及びパイロット圧PP2によって軸方向に移動する。オペレータが操作レバーを操作すると、操作レバーの操作量に基づいて電磁比例制御弁が作動する。電磁比例制御弁が作動すると、電磁比例制御弁の作動量に応じたパイロット圧PP1,PP2がスプール4に作用する。本実施形態においては、パイロット圧PP1が作用すると、スプール4は軸方向他方側に移動する。パイロット圧PP2が作用すると、スプール4は軸方向一方側に移動する。
また、弁体2の両端部とスプール4の両端部との間にそれぞれバネが設けられ、加えられた両端部からのパイロット圧PP1,PP2に対してそれぞれ反力が与えられる。パイロット圧PP1,PP2が作用しない場合、スプール4は、バネにより中立位置に配置される。
スプール弁1からヘッド側ポートAを介してシリンダヘッド側油室EAに作動油が供給されると、油圧シリンダ5において、ピストン7に接続されているシリンダロッド8が短縮する。シリンダロッド8が短縮すると、シリンダロッド8の先端部に接続されているブーム11が下げ動作する。スプール弁1からボトム側ポートBを介してシリンダボトム側油室EBに作動油が供給されると、油圧シリンダ5において、ピストン7に接続されているシリンダロッド8が伸長する。シリンダロッド8が伸長すると、シリンダロッド7の先端部に接続されているブーム11が上げ動作する。
スプール4は、第1大径部21と、第2大径部22と、第3大径部23と、第4大径部24とを有する。第2大径部22は、第1大径部21よりも軸方向一方側に設けられる。第3大径部23は、第1大径部21よりも軸方向他方側に設けられる。第4大径部24は、第3大径部23よりも軸方向他方側に設けられる。
また、スプール4は、第1大径部21と第3大径部23との間に設けられる小径部30と、第1大径部21と第2大径部22との間に設けられる小径部31と、第3大径部23と第4大径部24との間に設けられる小径部32とを有する。
小径部31は、第1大径部21の軸方向一方側に設けられる。第2大径部22は、小径部31の軸方向一方側に設けられる。小径部32は、第3大径部23の軸方向他方側に設けられる。第4大径部24は、小径部32の軸方向他方側に設けられる。
本実施形態において、スプール4は、軸方向の中心に対して対称である。すなわち、第1大径部21、小径部31、及び第2大径部22と、第3大径部23、小径部32、及び第4大径部24とは、実質的に同一の構造である。以下の説明においては、第1大径部21、小径部31、及び第2大径部22について主に説明し、第3大径部23、小径部32、及び第4径部24についての説明は簡略又は省略する。なお、スプール4は、軸方向の中心に対して非対称でもよい。
図2は、本実施形態に係るスプール4の一例を示す断面図であって、図1のC−C線断面矢視図に相当する。図3は、本実施形態に係るスプール4の一部を拡大した断面図であって、図1のD部分の断面図に相当する。図4は、本実施形態に係るスプール4の一部を拡大した斜視図である。
図1、図2、図3、及び図4に示すように、第1大径部21は、スプール孔3の内面と摺動可能な第1外面41と、第1外面41の軸方向一方側の端部41A及び小径部31の外面43の軸方向他方側の端部43Bのそれぞれと接続される端面44と、端面44に設けられた切欠部50と、を有する。
端面44は、軸方向一方側を向く。端面44は、輪帯状である。端面44は、径方向内側の端部44Aと、径方向外側の端部44Bとを有する。第1外面41の端部41Aと端面44の端部44Bとが接続される。端面44の端部44Aと外面43の端部43Bとが接続される。本実施形態において、第1外面41の端部41Aと端面44の端部44Bとは合致する。端面44の端部44Aと外面43の端部43Bとは合致する。
切欠部50は、第1外面41の一部及び端面44の一部を切り欠くように形成される。すなわち、切欠部50は、第1外面41と端面44とで規定される角部45を切り欠くように形成される。
本実施形態において、切欠部50は、周方向に等間隔で4つ設けられる。なお、切欠部50は、周方向に2つ設けられてもよいし、6つ設けられてもよいし、8つ設けられてもよい。
小径部31は、第1大径部21に隣接する直胴部311と、直胴部311よりも軸方向一方側に設けられるテーパ部312とを有する。
直胴部311は、半径が一定である部分である。直胴部311の半径は、中心軸AXと直胴部311における外面43との距離である。
テーパ部312は、軸方向一方側に向かって半径が増大する部分である。テーパ部312の半径は、中心軸AXとテーパ部312における外面43との距離である。
小径部31の外面43の軸方向一方側の端部43Aは、第2大径部22の第2外面42の軸方向他方側の端部42Bと接続される。本実施形態において、外面43の端部43Aと第2外面42の端部42Bとは合致する。
本実施形態において、端部43Bは、直胴部311の軸方向他方側の端部である。端部43Aは、テーパ部312の軸方向一方側の端部である。
図3及び図4に示すように、切欠部50は、底面51と、底面51の周囲に配置される壁面52とを有する。
本実施形態において、切欠部50の底面51は、平面である。切欠部50の底面51は、軸方向一方側の端部51Aと、軸方向他方側の端部51Bとを有する。
本実施形態において、切欠部50の底面51は、軸方向一方側に向かってスプール4の中心軸AXに近付くように傾斜する。すなわち、端部51Aは、端部51Bよりも径方向内側に配置される。
本実施形態において、底面51の軸方向一方側の端部51Aは、小径部31の外面43の軸方向他方側の端部43Bと接続される。本実施形態において、底面51の端部51Aと外面43の端部43Bとは概ね合致する。
次に、本実施形態に係るスプール弁1の動作の一例について説明する。図5は、本実施形態に係るスプール弁1の動作の一例を示す模式図である。例えば、油圧ショベルのブーム11を下げ動作させるために、オペレータが操作レバーを操作すると、操作レバーの操作量に基づいて電磁比例制御弁が作動する。電磁比例制御弁が作動すると、電磁比例制御弁の作動量に応じたパイロット圧PP1がスプール4に作用する。図5に示すように、パイロット圧PP1が作用すると、スプール4は軸方向他方側に移動する。スプール4が軸方向他方側に移動すると、油圧ポンプ9から供給された作動油は、小径部30を通過した後、環状溝60Aを介してヘッド側ポートAから吐出される。ヘッド側ポートAから吐出された作動油は、油路LAを介して、シリンダヘッド側油室EAに供給される。これにより、油圧シリンダ5は短縮し、ブーム11は下げ動作する。また、シリンダボトム側油室EBから排出された作動油は、油路LB及びボトム側ポートBを介して、環状溝60Bに供給される。環状溝60Bに供給された作動油は、第1大径部21の一部に接触し、小径部31を通過した後、タンクポートTを介して、タンク10に回収される。
スプール4が軸方向他方側に移動するとき、切欠部50の形状によっては、スプール4の移動方向とは反対方向のフローフォースがスプール4に作用する可能性がある。
図6は、スプール4に作用するパイロット圧PP1とスプール4の移動量であるスプールストロークとの関係を示す図である。スプール4が中立位置に配置されている状態において、オペレータにより操作レバーが操作されると、操作レバーの操作量に応じたパイロット圧PP1がスプール4に作用する。パイロット圧PP1が徐々に上昇し、ある値Paを超えたとき、スプール4は軸方向他方側に動き出す。
スプール4が動き出し、中立位置から第1距離Waだけ移動すると、切欠部50の一部が弁体2の環状溝60Bに配置される。スプール4が中立位置から第2距離Wbだけ移動すると、切欠部50の全部が環状溝60Bに配置され、小径部31の一部が環状溝60Bに配置される。
第1距離Waと第2距離Wbとの間においては、ボトム側ポートBからの作動油は、主に切欠部50を通過することとなる。そのため、切欠部50の形状によっては、スプール4の移動方向とは反対方向の作動油のフローフォースがスプール4に作用する可能性がある。その結果、図6に示すように、操作レバーの操作量に応じたパイロット圧に対するスプールストロークの直線性が失われ、ファインコントロール性能が低下してしまう。
本実施形態においては、切欠部50の底面51が軸方向一方側に向かってスプール4の中心軸AXに近付くように傾斜する。そのため、フローフォースを低減することができる。
図7は、本実施形態に係る切欠部50の底面51の作用を説明するための模式図である。図7に示すように、切欠部50が環状溝60Bにさしかかると、ボトム側ポートBから環状溝60Bに供給された作動油は、切欠部50を流れる。作動油の少なくとも一部は、切欠部50の底面51に当たる。作動油は、図7の矢印Y1で示すベクトル成分を持って、底面51に当たる。その結果、矢印Y2で示すベクトル成分を持った作動油の分力が発生し、底面51に作用する。
矢印Y2で示す作動油の分力は、フローフォースを打ち消すように作用する。これにより、フローフォースが低減される。
また、本実施形態においては、底面51の軸方向一方側の端部51Aは、小径部31の外面43の軸方向他方側の端部43Bと接続される。これにより、フローフォースを更に効果的に低減することができる。
図8は、本実施形態に係る切欠部50の底面51の作用を説明するための模式図である。図8に示すように、環状溝60Bからの作動油は、底面51に沿って流れた後、小径部31の外面43に到達する。これにより、切欠部50において負圧の発生が抑制される。
図9は、比較例に係る切欠部の作用を説明するための模式図である。図9に示すように、底面51と外面43とが直接的に接続されず、底面51と外面43との間に段部が形成される場合、図9に示すように、段部と外面43との間において、負圧空間が形成されてしまう。負圧は、フローフォースと同じ方向にスプール4を動かしてしまう力の成分を含む。したがって、負圧が発生してしまうと、スプール4の移動方向とは反対方向に作用するフローフォースを増大させてしまう。
本実施形態においては、図8に示したように、底面51と外面43とが直接的に滑らかに接続される。したがって、負圧空間の発生が抑制され、フローフォースが低減される。
また、本実施形態においては、小径部31は、第1大径部21に隣接する直胴部311と、直胴部311よりも軸方向一方側に設けられるテーパ部312とを有し、テーパ部312の外面43の軸方向一方側の端部43Aが第2大径部22の第2外面42の軸方向他方側の端部42Bと直接的に接続される。そのため、図8に示すように、直胴部311の外面43に沿って流れた作動油の少なくとも一部は、テーパ部312の外面43に沿って流れた後、外面43の端部43Aから径方向外側に流れ、弁体2の内面に当たった後、底面51に当たるように流れる。その作動油の流れは、環状溝60Bからの流れを確実に底面51に当て、底面51に沿って流す作用を生むので、環状溝60Bからの流れが底面51から離れて負圧が生じることを防ぎ、安定してフローフォースを低減することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、切欠部50の底面51を、軸方向一方側に向かってスプール4の中心軸AXに近付くように傾斜させたので、フローフォースを打ち消す力を発生させることができる。したがって、フローフォースに起因するファインコントロール性能の低下が抑制される。
また、本実施形態においては、切欠部50の底面51の軸方向一方側の端部51Aは、小径部31の外面43の軸方向他方側の端部43Bと接続される。これにより、切欠部50において負圧空間が生成されることが抑制され、フローフォースの増大が抑制される。したがって、フローフォースに起因するファインコントロール性能の低下がより効果的に抑制される。
また、本実施形態においては、底面51は、平面である。これにより、作動油は底面51に沿って円滑に流れることができる。
また、本実施形態においては、小径部31が直胴部311とテーパ部312とを有し、小径部31のテーパ部312の外面43の軸方向一方側の端部43Aが第2大径部22の第2外面42の軸方向他方側の端部42Bと接続される。これにより、直胴部311及びテーパ部312に沿って流れた作動油は、弁体2の内面に当たった後、フローフォースを打ち消すように、底面51に当たることができる。したがって、フローフォースに起因するファインコントロール性能の低下が更に効果的に抑制される。
なお、上述の実施形態においては、例えば図3又は図8を参照して説明したように、中心軸AXを含む断面において、切欠部50の底面51及び小径部31の外面43はそれぞれ直線状であり、切欠部50の底面51と小径部31の外面43との間に角部が形成されることとした。図10に示すように、切欠部50の底面51の軸方向一方側の端部と小径部31の外面43の軸方向他方側の端部とは、円弧状の曲面70を介して結ばれてもよい。換言すれば、中心軸AXを含む断面において、直線状の切欠部50の底面51と直線状の小径部31の外面43とが、円弧状の曲線を介して接続されてもよい。曲面70が設けられることにより、環状溝60Bからの作動油は、底面51に沿って流れ、曲面70を滑らかに流れた後、小径部31の外面43に到達する。曲面70が設けられることにより、作動油の流れが滑らかになり、負圧空間の生成がより一層抑制され、フローフォースの増大がより一層抑制される。
なお、上述の実施形態においては、油圧ショベルのブームの下げ動作するときのスプール弁1の動作を例にして説明した。ブームを上げ動作するときも、上述の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態においては、スプール弁1がブームを駆動する油圧シリンダ(ブームシリンダ)に適用される例について説明したが、アームを駆動する油圧シリンダ(アームシリンダ)に適用されてもよいし、バケットを駆動する油圧シリンダ(バケットシリンダ)に適用されてもよい。また、ブルドーザのブレードを駆動する油圧シリンダに適用されてもよいし、ホイールローダの作業機を駆動する油圧シリンダに適用されてもよい。
図11は、上述の実施形態で説明したスプール弁1が搭載される作業車両100の一例を示す図である。図11において、作業車両100は油圧ショベルである。
図11に示すように、油圧ショベル100は、油圧により作動する作業機200と、作業機200を支持する車体である上部旋回体101と、上部旋回体101を支持する走行装置である下部走行体102と、作業機200を操作するための操作装置300とを備える。上部旋回体101は、オペレータが搭乗する運転室103を有する。運転室103は、オペレータが着座する運転席103Sを有する。下部走行体102は、一対の履帯を有する。履帯の回転により、油圧ショベル100が走行する。なお、下部走行体102がタイヤを有してもよい。
作業機200は、上部旋回体101に支持される。作業機200は、上部旋回体101に連結されるブーム11と、ブーム11に連結されるアーム12と、アーム12に連結されるバケット13とを有する。ブーム11は、油圧シリンダ5(ブームシリンダ5A)により作動する。アーム12は、油圧シリンダ5(アームシリンダ5B)により作動する。バケット13は、油圧シリンダ5(バケットシリンダ5C)により作動する。
操作装置300は、運転室103に配置される。操作装置300は、油圧ショベル100のオペレータに操作される操作部材を含む。操作装置300が操作されることにより、スプール弁1が操作される。オペレータは、操作装置300を操作して、作業機200を作動させる。本実施形態において、操作装置300は、右作業機操作レバーと、左作業機操作レバーとを含む。
中立位置にある右作業機操作レバーが前方に操作されると、ブーム11が下げ動作し、後方に操作されると、ブーム11が上げ動作する。中立位置にある右作業機操作レバーが右方に操作されると、バケット13がダンプ動作し、左方に操作されると、バケット13が掘削動作する。
中立位置にある左作業機操作レバーが前方に操作されると、アーム12がダンプ動作し、後方に操作されると、アーム12が掘削動作する。中立位置にある左作業機操作レバーが右方に操作されると、上部旋回体101が右旋回し、左方に操作されると、上部旋回体101が左旋回する。
なお、右作業機操作レバー及び左作業機操作レバーの操作方向と、作業機200の動作方向及び上部旋回体101の旋回方向との関係は、上述の関係でなくてもよい。
図12は、スプール弁1及び操作装置300の一例を模式的に示す図である。油圧シリンダ5は、作動油が供給されることによって駆動する。スプール弁1は、油圧シリンダ5に対する作動油の供給量及び作動油が流れる方向を制御する。
油圧ショベル100の油圧システムは、メイン油圧ポンプである油圧ポンプ9と、パイロット油を供給するパイロット圧ポンプ302と、パイロット油が流れる油路303A,303Bと、油路303A,303Bに配置された圧力センサ304A,304Bと、スプール弁1に作用するパイロット圧を調整する制御弁307A,307Bと、スプール弁1に対するパイロット圧を調整する右作業機操作レバー及び左作業機操作レバーを含む操作装置300とを備える。操作装置300の右作業機操作レバー及び左作業機操作レバーは、パイロット油圧方式の操作装置である。
油圧ポンプ9から供給された作動油は、スプール弁1を介して、油圧シリンダ5に供給される。スプール弁1は、操作装置300によって操作される。パイロット圧ポンプ302から送出されたパイロット油が操作装置300に供給される。なお、油圧ポンプ9から送出され、減圧弁によって減圧されたパイロット油が操作装置300に供給されてもよい。操作装置300は、パイロット圧調整弁を含む。操作装置300の操作量に基づいて制御弁307A,307Bが作動され、スプール弁1のスプール4に作用するパイロット圧が調整される。パイロット圧によって、スプール弁1が駆動される。操作装置300によりパイロット圧が調整されることによって、軸方向におけるスプールの移動量、移動速度、及び移動方向が調整される。
操作装置300が操作され、油路303Aのパイロット圧によってスプール4が移動すると、油圧ポンプ9からの作動油がシリンダボトム側油室EBに供給される。また、操作装置300が操作され、油路303Bのパイロット圧によってスプール4が移動すると、油圧ポンプ9からの作動油がシリンダヘッド側油室EAに供給される。