以下に本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態における自動取引システム100の構成例を示す図である。本実施形態における自動取引システム100は、図1に示すように、一又は複数の自動取引装置1と、自動取引システム100の全体を管理するホスト2と、を備えて構成されており、装置間は、ネットワークNWを介して、相互に通信可能に接続されている。
図2は、本実施形態における自動取引装置1の構成例を示す機能ブロック図である。
自動取引装置1は、例えば、金融機関などに設置され、利用者(顧客)の操作に従って、出入金などの取引の処理を自動的に実行する装置であり、図2に示すように、通信部101と、記憶部102と、表示部103と、操作部104と、カード/レシートユニット105と、通帳ユニット106と、紙幣ユニット107と、硬貨ユニット108と、制御部109と、を備えて構成されている。
通信部101は、通信モジュールなどで構成され、自動取引システム100を構成する他の装置との間で通信を行う。例えば、詳しくは後述の振込処理を行う際に、通信部101は、ホスト2との間で通信を行う。
記憶部102は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などで構成され、制御部109を構成するCPU(Central Processing Unit)のワークエリア、自動取引装置1全体を制御するための動作プログラムなどのプログラムを格納するプログラムエリア、各種の取引に対応している操作画面などの画面データ、詳しくは後述するおつり管理テーブルT1などの各種データを格納するデータエリアとして機能する。
ここで、図3を参照して、記憶部102のデータエリアに格納されているおつり管理テーブルT1について説明する。図3は、本実施形態におけるおつり管理テーブルT1の構成例を示す図である。
おつり管理テーブルT1は、現金振込時におつりの蓄積が選択された場合に、おつり金額を登録し、精査時における不一致を解消するためのテーブルであり、図3に示すように、「管理番号」と「おつり金額」とが対応付けられているテーブルである。おつり管理テーブルT1は、例えば、精査後に、登録処理部109E(詳しくは後述)によりリセットされる。
「管理番号」は、詳しくは後述のおつり蓄積機能に対応した振込券などを一意に識別可能な識別子であり、詳しくは後述の発行要求に応答して、ホスト2により発行される。「おつり金額」は、おつりの蓄積が選択された際のおつりの金額である。
例えば、現金振込時に50円のおつりが発生し、利用者によりおつりの蓄積が選択された場合に、自動取引装置1の登録処理部109Eは、振込券などに記録されている、あるいは、詳しくは後述の発行通知に含まれる管理番号情報が示す管理番号とおつり金額(50円)とを対応付けておつり管理テーブルT1に登録する。
図2に戻り、表示部103は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)などの表示装置などで構成され、例えば、各種機能ボタンなどを含む各種の操作画面などを表示画面上に表示する。
操作部104は、テンキーや表示部103の表示画面上に表示されるタッチパネルなどで構成され、利用者は、操作部104を操作して、自動取引装置1への指示を入力することで、振込などの所望の処理を実行させることが可能である。
カード/レシートユニット105は、磁気ストライプリーダライタ、IC(Integrated Circuit)カードリーダライタ、印字プリンタなどで構成されており、キャッシュカードや振込券などの磁気ストライプに対する読み書きや、ICカードのICチップに対する読み書きなどを行うと共に、ご利用控えなどの印刷を行う。
図4は、本実施形態におけるご利用控えの例を示す図である。図4に示すご利用控えは、現金振込時におつりの蓄積が選択された場合のご利用控えの例であり、この場合、カード/レシートユニット105は、図4に示すように、おつり蓄積額が印字されているご利用控えを印刷する。
図2に戻り、通帳ユニット106は、磁気ストライプリーダライタや印字プリンタなどで構成されており、通帳や帳票などの磁気ストライプに対する読み書きや通帳などの記帳などを行う。
紙幣ユニット107は、金種別に紙幣を収納する紙幣用スタッカや紙幣の鑑別を行う鑑別部などで構成されており、紙幣の出入金など紙幣に関連する処理を行う。
硬貨ユニット108は、金種別に硬貨を収納する硬貨用スタッカや硬貨の鑑別を行う鑑別部などで構成されており、硬貨の出入金など硬貨に関連する処理を行う。
制御部109は、CPUなどで構成され、記憶部102のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図2に示すように、判定部109Aと、画面制御部109Bと、通知生成部109Cと、取引制御部109Dと、登録処理部109Eとしての機能を実現すると共に、自動取引装置1全体を制御する制御処理や、詳しくは後述のおつり蓄積処理などの処理を実行する。
判定部109Aは、判定処理を行う。例えば、判定部109Aは、操作部104を介して、画面制御部109Bが、表示部103を制御して表示させた、利用者が各種の取引を選択する画面(不図示)上の取引ボタンの操作が行われたか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、操作画面にしたがって、現金振込が選択されたか否かを判定する。
また、例えば、判定部109Aは、振込券が挿入されたか否かを判定する。より具体的には、例えば、カード出入口の近傍に配置されている透過型センサによる検出結果に基づいて、判定部109Aは、振込券が挿入されたか否かを判定する。
また、例えば、判定部109Aは、カード/レシートユニット105により読み取られた振込券の磁気ストライプの情報に、管理番号情報が含まれているか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、図15に例示するおつり蓄積機能の説明画面が表示された場合、あるいは、図16に例示するおつり蓄積画面が表示された場合に、画面上の「蓄積」ボタンが選択されたか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、ホスト2より送信される発行通知(詳しくは後述)などの各種の通知を受信したか否かを判定する。
また、例えば、判定部109Aは、おつりが発生したか否かを判定する。より具体的には、蓄積されているおつりが無い場合には、振込金額に手数料を加算した額より、投入された金額が大きい時に、判定部109Aは、おつりが発生したと判定する。また、蓄積されているおつりが有る場合には、振込金額に手数料を加算した額より、投入された金額に蓄積されているおつり金額を加算した額が大きい時に、判定部109Aは、おつりが発生したと判定する。
また、例えば、判定部109Aは、図17に例示する振込券の発券確認画面が表示された場合に、画面上の「発券」ボタンが選択されたか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、図18に例示するおつり金額確認画面が表示された場合に、画面上の「確認」ボタンが選択されたか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、照合結果(詳しくは後述)を受信した場合に、受信した照合結果におつり金額情報が含まれているか否かを判定する。また、例えば、判定部109Aは、図19に例示する振込金額の入力画面が表示された場合に、振込金額が入力されたか否かを判定する。より具体的には、画面上の「円」ボタンが選択された場合に、判定部109Aは、振込金額が入力されたと判定する。
また、例えば、判定部109Aは、紙幣出入口と硬貨出入口が開かれた場合に、現金が投入されたか否かを判定する。より具体的には、例えば、紙幣出入口と硬貨出入口の近傍にそれぞれ配置されている透過型センサによる検出結果に基づいて、判定部109Aは、現金が投入されたか否かを判定する。
また、例えば、判定部109Aは、投入された現金の額に蓄積されているおつり金額を加算した額が、振込金額に手数料を加算した額(以下、必要額ともいう)以上か否かを判定する。
画面制御部109Bは、表示部103を制御して、取引内容に応じた操作画面などを、操作にしたがって、表示部103の表示画面上に表示させる。
より具体的には、画面制御部109Bは、記憶部102のデータエリアに格納されている画面データの中から、操作内容に応じた画面データを特定する。そして、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、特定した画面データを表示画面上に表示させる。
この際、画面制御部109Bは、必要に応じて、特定した画面データに基づいて、表示する画面データを生成する。そして、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、生成した画面データを表示画面上に表示させる。
例えば、現金振込時におつりが発生した場合に、画面制御部109Bは、図15、図16に示すような、発生したおつりの金額を含む画面データを生成する。
図2に戻り、通知生成部109Cは、各種の通知を生成し、通信部101を介して、生成した通知をホスト2に送信する。
例えば、取引種別として振込が選択された場合に、通知生成部109Cは、振込先の照合をホスト2に対して要求する振込先照合要求を生成する。振込先照合要求には、カード/レシートユニット105により読み取られた、あるいは、振込先指定画面にしたがって入力された内容に基づいて生成された振込先情報が含まれている。振込先情報は、振込先を一意に識別可能な振込先識別情報(例えば、銀行コードと支店コードと口座番号と口座種別との組)と、振込先名義を示す名義情報と、を含んでいる。
この際、カード/レシートユニット105により読み取られた情報に管理番号情報が含まれている場合には、通知生成部109Cは、管理番号情報を含む振込先照合要求を生成する。
また、例えば、図15に例示するようなおつり蓄積機能の説明画面が表示部103の表示画面上に表示され、利用者が「蓄積」ボタンを選択した場合に、通知生成部109Cは、管理番号の発行をホスト2に対して要求する発行要求を生成する。発行要求には、カード/レシートユニット105により読み取られた、あるいは、振込先指定画面にしたがって入力された内容に基づいて生成された振込先識別情報と、蓄積するおつりの金額を示すおつり金額情報と、が含まれている。なお、発行通知は、振込先識別情報の一部、例えば、口座番号を示す口座情報と、おつり金額情報と、を含むものであってもよい。
また、例えば、操作画面にしたがって投入した金額(蓄積しているおつりがある場合は、投入した金額におつり金額を加算した額)が、振込金額に手数料を加算した額以上の場合に、通知生成部109Cは、振込処理の実行をホスト2に対して要求する振込処理要求を生成する。
振込処理要求には、カード/レシートユニット105により読み取られた、あるいは、振込名義入力画面にしたがって入力された内容に基づいて生成された振込名義人を示す振込名義人情報と、振込金額入力画面にしたがって入力された内容に基づいて生成された振込金額を示す振込金額情報と、カード/レシートユニット105により読み取られた、あるいは、振込先指定画面にしたがって入力された内容に基づいて生成された振込先情報と、が含まれている。
この際、カード/レシートユニット105により読み取られた情報に管理番号情報が含まれている場合には、通知生成部109Cは、管理番号情報を含む振込処理要求を生成する。
また、例えば、図16に例示するようなおつり蓄積画面が表示部103の表示画面上に表示され、利用者が「蓄積」ボタンを選択した場合に、通知生成部109Cは、おつりの蓄積をホスト2に対して要求する蓄積要求を生成する。蓄積要求には、カード/レシートユニット105により読み取られた管理番号情報と、蓄積するおつりの金額を示すおつり金額情報と、が含まれている。
図2に戻り、取引制御部109Dは、各種の取引を実行するための制御を行う。より具体的には、取引制御部109Dは、操作部104を介して入力された内容に応じて、カード/レシートユニット105、通帳ユニット106、紙幣ユニット107、硬貨ユニット108などを制御する。
例えば、選択された取引の種別が「通帳記帳」である場合には、取引制御部109Dは、通帳ユニット106を制御して、挿入された通帳の記帳を実行させる。
また、例えば、選択された取引の種別が「振込」であり、振込券による現金振込を行う場合には、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、挿入された振込券から振込先情報などの情報を読み取らせる。そして、操作画面にしたがって振込金額が指定されると、取引制御部109Dは、紙幣ユニット107と硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口と硬貨出入口を開かせる。そして、現金が投入されると、取引制御部109Dは、紙幣ユニット107と硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口と硬貨出入口を閉じさせて、投入された現金の鑑別と計数を行わせる。
そして、おつりが発生し、おつりの蓄積が選択された場合、あるいは、おつりが発生しなかった場合には、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、図4に例示するようなおつり蓄積額を含むご利用控え(おつりが発生しなかった場合には、おつり蓄積額を含まない通常のご利用控え)を印刷させ、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる。
一方、おつりが発生し、おつりの蓄積が選択されなかった場合には、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、おつり蓄積額を含まない通常のご利用控えを印刷させ、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる。また、取引制御部109Dは、おつり金額に応じて、紙幣ユニット107及び/又は硬貨ユニット108を制御して、おつり金額に相当する現金を金種別のスタッカから繰り出させ、鑑別と計数の処理を実行させた後に、紙幣出入口及び/又は硬貨出入口からおつり金額に相当する現金を排出させる。
図2に戻り、登録処理部109Eは、おつりの蓄積が選択された場合に、おつりの金額と、カード/レシートユニット105により読み取られた、あるいは、発行通知に含まれている管理番号情報が示す管理番号と、を対応付けておつり管理テーブルT1に登録する。
次に、図5を参照して、本実施形態におけるホスト2について説明する。図5は、本実施形態におけるホスト2の構成例を示す機能ブロック図である。
本実施形態におけるホスト2は、図5に示すように、通信部201と、記憶部202と、制御部203と、を備えて構成されており、自動取引システム100全体を管理する装置である。
通信部201は、通信モジュールなどで構成され、自動取引システム100を構成する他の装置との間で通信を行う。例えば、振込処理を行う際に、通信部201は、振込先照合要求を送信した自動取引装置1との間で通信を行う。
記憶部202は、RAM、ROM、HDDなどで構成され、制御部203を構成するCPUのワークエリア、ホスト2全体を制御するための動作プログラムなどのプログラムを格納するプログラムエリア、詳しくは後述する発行管理テーブルT2などの各種データを格納するデータエリアとして機能する。
ここで、図6を参照して、記憶部202のデータエリアに格納されている発行管理テーブルT2について説明する。図6は、本実施形態における発行管理テーブルT2の構成例を示す図である。
本実施形態における発行管理テーブルT2は、発行要求に応答して、発行処理部203A(詳しくは後述)によりエントリが追加登録され、例えば、振込先照合要求に管理番号情報が含まれている場合に、おつり金額を特定するために照合処理部203C(詳しくは後述)により参照されるテーブルである。発行管理テーブルT2は、図6に示すように、「管理番号」ごとに、「振込先識別情報」と、「おつり金額」と、が対応付けられているテーブルである。
「管理番号」欄には、発行要求に応答して、発行処理部203Aにより生成される管理番号が格納される。「振込先識別情報」欄と「おつり金額」欄には、それぞれ、受信した発行要求に含まれる振込先識別情報とおつり金額情報が示すおつり金額が、初期の状態において、発行処理部203Aにより格納される。
図6に示すように、「管理番号」だけでなく、「振込先識別情報」も対応付けて「おつり金額」を管理することで、安全面の強化を図ることが可能となる。例えば、何らかの理由で振込券などに記録されている情報(管理番号情報など)が書き換えられたとしても、「振込先識別情報」を対応付けておくことで、おつりが不正に取得されるのを防ぐことが可能となる。なお、「振込先識別情報」の内の振込先口座番号のみを対応付けるように構成してもよい。
図5に戻り、制御部203は、CPUなどで構成され、記憶部202のプログラムエリアに格納されている動作プログラムを実行して、図5に示すように、発行処理部203Aと、通知生成部203Bと、照合処理部203Cと、更新処理部203Dと、実行部203Eとしての機能を実現すると共に、ホスト2全体を制御する制御処理や、詳しくは後述の管理番号発行処理などの処理を実行する。
発行処理部203Aは、管理番号の発行処理を行う。より具体的には、発行要求を受信すると、発行処理部203Aは、管理番号を生成し、生成した管理番号と、受信した発行要求に含まれる振込先識別情報とおつり金額情報が示すおつり金額と、を対応付けて発行管理テーブルT2に登録する。
通知生成部203Bは、自動取引装置1より送信される各種の要求に応答して、各種の通知を生成し、通信部201を介して、生成した通知を、要求の送信元の自動取引装置1に送信する。例えば、通知生成部203Bは、発行要求を受信した場合に、発行処理部203Aにより生成された管理番号を示す管理番号情報を含む発行通知を生成する。
また、例えば、通知生成部203Bは、管理番号情報を含まない振込先照合要求を受信し、照合処理部203Cにより振込先が照合できた場合には、手数料を示す手数料情報を含む照合できた旨の照合結果を生成し、振込先の照合ができなかった場合には、照合できなかった旨の照合結果を生成する。
また、例えば、管理番号情報を含む振込先照合要求を受信し、管理番号情報が示す管理番号と一致し、且つ、振込先照合要求に含まれる振込先識別情報と一致する発行管理テーブルT2のエントリが、照合処理部203Cにより特定された場合には、通知生成部203Bは、照合処理部203Cにより特定されたエントリのおつり金額を示すおつり金額情報と手数料情報を含む、照合できた旨の照合結果を生成する。
一方、エントリが、照合処理部203Cにより特定されなかった場合には、通知生成部203Bは、蓄積されているおつり金額を特定できなかった旨の照合結果を生成する。この際、通知生成部203Bは、エラーが発生した旨のエラー情報を生成し、生成したエラー情報を、例えば、予め設定されている通知先に送信する。エラー情報には、受信した振込先照合要求に含まれる管理番号情報と振込先識別情報と、が含まれている。
また、例えば、振込処理要求に応答して、実行部203Eが所定の振込処理を実行すると、通知生成部203Bは、処理が完了した旨の処理完了通知を生成する。
また、例えば、蓄積要求に応答して、更新処理部203Dが、発行管理テーブルT2の対応するエントリにおつり金額を登録すると、通知生成部203Bは、おつりを蓄積した旨の蓄積通知を生成する。
照合処理部203Cは、振込先照合要求を受信すると、従来の方法にしたがって、振込先の照合処理と手数料の算出を行うと共に、管理番号情報が受信した振込先照合要求に含まれている場合には、更に、振込先照合要求に含まれる管理番号情報と振込先識別情報とに基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定する。より具体的には、照合処理部203Cは、管理番号と振込先識別情報が、振込先照合要求に含まれる管理番号情報が示す管理番号と振込先識別情報に一致するエントリを特定する。
更新処理部203Dは、発行管理テーブルT2の「おつり金額」欄の更新を行う。より具体的には、管理番号情報を含む振込処理要求を受信すると、更新処理部203Dは、管理番号情報に基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定し、特定したエントリのおつり金額を“0”に設定する。なお、管理番号情報と振込先識別情報とに基づいて、エントリを特定してもよいが、振込先照合の際に、管理番号情報と振込先識別情報とに基づいてエントリが特定できた場合のみ、振込処理要求に管理番号情報が含まれることから、管理番号情報のみに基づいてもよい。
また、蓄積要求を受信すると、更新処理部203Dは、蓄積要求に含まれる管理番号情報に基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定し、蓄積要求に含まれるおつり金額情報が示すおつり金額を、特定したエントリに登録する。
実行部203Eは、各自動取引装置1により送信される振込処理要求など、各種の取引処理の実行要求に応答して、要求に応じた取引処理を実行する。
次に、図7乃至図10を参照して、本実施形態におけるおつり蓄積処理の流れについて説明する。図7乃至図10は、それぞれ、本実施形態におけるおつり蓄積処理の例を説明するためのフローチャートの第1部と、第2部と、第3部、第4部である。本おつり蓄積処理は、各自動取引装置1で実行され、画面制御部109Bが、表示部103を制御して利用者が各種の取引を選択する画面(不図示)を表示させ、操作部104を介して、取引ボタンが操作されたことをトリガとして開始される。なお、現金振込が可能なら振込通帳など他の媒体を用いることも可能であるが、ここでは、振込券を用いた現金振込を例に説明する。
判定部109Aは、操作部104を介して、取引ボタンの操作が行われたか否かを判定する(ステップS001)。判定部109Aにより、取引ボタンの操作は行われていないと判定された場合には(ステップS001;NO)、処理はステップS001の処理を繰り返し、取引ボタンの操作が行われるのを待つ。
一方、取引ボタンの操作が行われたと判定した場合には(ステップS001;YES)、判定部109Aは、更に、操作画面にしたがって、現金振込が選択されたか否かを判定する(ステップS002)。判定部109Aにより、現金振込以外の取引が選択されたと判定された場合には(ステップS002;NO)、取引制御部109Dは、他の機能部と連係して、選択された取引の処理を実行する(ステップS003)。そして、処理は、ステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、現金振込が選択されたと判定した場合には(ステップS002;YES)、判定部109Aは、更に、操作画面にしたがって、振込券が挿入されたか否かを判定する(ステップS004)。判定部109Aにより、振込券が挿入されたと判定された場合には(ステップS004;YES)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、挿入された振込券の磁気ストライプに記録されている情報を読み取らせる(ステップS005)。
そして、判定部109Aは、読み取られた情報に管理番号情報が含まれているか否かを判定する(ステップS006)。判定部109Aにより、管理番号情報は含まれていないと判定された場合には(ステップS006;NO)、処理は後述のステップS101の処理へと進む。
一方、判定部109Aにより、管理番号情報が含まれていると判定された場合には(ステップS006;YES)、取引制御部109Dは、他の機能部と連係して、詳しくは後述する振込処理を実行する(ステップS007)。そして、処理は、ステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
ステップS004の処理において、判定部109Aにより、振込券は挿入されていないと判定された場合には(ステップS004;NO)、取引制御部109Dは、他の機能部と連係して、従来の振込処理を実行し(ステップS101)、判定部109Aは、おつりが発生したか否かを判定する(ステップS102)。
判定部109Aにより、おつりは発生していないと判定された場合には(ステップS102;NO)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、ご利用控えを印刷させる(ステップS201)。そして、判定部109Aは、振込券が挿入されているか否かを判定する(ステップS202)。
判定部109Aにより、振込券が挿入されていると判定された場合には(ステップS202;YES)、処理は後述のステップS207の処理へと進む。一方、判定部109Aにより、振込券は挿入されていないと判定された場合には(ステップS202;NO)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、図17に例示する振込券の発券確認画面を表示画面上に表示させる(ステップS203)。
そして、判定部109Aは、「発券」ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS204)。判定部109Aにより、「発券しない」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS204;NO)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口からご利用控えを排出させる(ステップS205)。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、判定部109Aにより、「発券」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS204;YES)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、振込券の発券処理を実行させる(ステップS206)。そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS207)。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
ステップS102の処理において、判定部109Aにより、おつりが発生したと判定された場合には(ステップS102;YES)、画面制御部109Bは、記憶部102のデータエリアに格納されているおつり蓄積機能の説明画面のテンプレートデータと、発生したおつりの金額(例えば、50円)と、に基づいて、図15に例示するおつり蓄積機能の説明画面を生成し、表示部103を制御して、生成したおつり蓄積機能の説明画面を表示画面上に表示させる(ステップS103)。
そして、判定部109Aは、おつり蓄積機能の説明画面の「蓄積」ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS104)。判定部109Aにより、「返却」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS104;NO)、取引制御部109Dは、おつり金額に応じて、紙幣ユニット107及び/又は硬貨ユニット108を制御して、発生したおつりに相当する現金を金種別のスタッカから繰り出させ、鑑別と計数処理を実行させる(ステップS301)。
そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、ご利用控えを印刷させる(ステップS302)。そして、判定部109Aは、振込券が挿入されているか否かを判定する(ステップS303)。判定部109Aにより、振込券が挿入されていると判定された場合には(ステップS303;YES)、処理は後述のステップS308の処理へと進む。
一方、判定部109Aにより、振込券は挿入されていないと判定された場合には(ステップS303;NO)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、図17に例示する振込券の発券確認画面を表示画面上に表示させる(ステップS304)。
そして、判定部109Aは、「発券」ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS305)。判定部109Aにより、「発券しない」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS305;NO)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口からご利用控えを排出させる(ステップS306)。そして、処理は、後述のステップS309の処理へと進む。
一方、判定部109Aにより、「発券」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS305;YES)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、振込券の発券処理を実行させる(ステップS307)。そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS308)。
そして、取引制御部109Dは、おつり金額に応じて、紙幣ユニット107及び/又は硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口及び/又は硬貨出入口におつり金額に相当する現金を排出させる(ステップS309)。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
ステップS104の処理において、判定部109Aにより、「蓄積」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS104;YES)、通知生成部109Cは、発行要求を生成し、通信部101を介して、生成した発行要求をホスト2に送信する(ステップS105)。そして、判定部109Aは、発行要求に応答して、ホスト2により送信される発行通知を受信したか否かを判定する(ステップS106)。
判定部109Aにより、発行通知をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS106;NO)、処理はステップS106の処理を繰り返し、発行通知の受信を待つ。一方、判定部109Aにより、発行通知を受信したと判定された場合には(ステップS106;YES)、登録処理部109Eは、受信した発行通知に含まれる管理番号情報が示す管理番号とおつり金額とを対応付けておつり管理テーブルT1に登録する(ステップS107)。
そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、図4に例示するような、おつり蓄積額を含むご利用控えを印刷させる(ステップS108)。そして、判定部109Aは、振込券が挿入されているか否かを判定する(ステップS109)。
判定部109Aにより、振込券は挿入されていないと判定された場合には(ステップS109;NO)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、受信した発行通知に含まれる管理番号情報を記録した振込券の発券処理を実行させると共に(ステップS110)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS111)。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、判定部109Aにより、振込券が挿入されていると判定された場合には(ステップS109;YES)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、受信した発行通知に含まれる管理番号情報を、挿入されている振込券に記録させると共に(ステップS112)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS113)。そして、処理はステップS001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に図11乃至図14を参照して、本実施形態における振込処理の流れについて説明する。図11乃至図14は、それぞれ、本実施形態における振込処理の例を説明するためのフローチャートの第1部と、第2部と、第3部と、第4部である。本振込処理は、上述のおつり蓄積処理のステップS007の処理に対応する処理である。なお、現金振込が可能なら振込通帳など他の媒体を用いることも可能であるが、ここでは、振込券を用いた現金振込を例に説明する。
通知生成部109Cは、管理番号情報を含む振込先照合要求を生成し、通信部101を介して、生成した振込先照合要求をホスト2に送信する(ステップS501)。そして、判定部109Aは、振込先照合要求に応答して、ホスト2により送信される照合結果を受信したか否かを判定する(ステップS502)。判定部109Aにより、照合結果をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS502;NO)、処理はステップS502の処理を繰り返し、照合結果の受信を待つ。
一方、照合結果を受信したと判定した場合には(ステップS502;YES)、判定部109Aは、更に、おつり金額が特定されたか否かを判定する(ステップS503)。
受信した照合結果が、照合できなかった旨の照合結果、又は、おつり金額を特定できなかった旨の照合結果であったため、判定部109Aにより、おつり金額が特定されなかったと判定された場合には(ステップS503;NO)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、取り扱いできない旨を示す画面(不図示)を表示画面上に表示させる(ステップS504)。そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口から振込券を排出させ(ステップS505)、本処理は終了する。
一方、受信した照合結果が、おつり金額情報を含む、照合できた旨の照合結果であったため、判定部109Aにより、おつり金額が特定されたと判定された場合には(ステップS503;YES)、画面制御部109Bは、記憶部102のデータエリアに格納されているおつり金額確認画面のテンプレートデータと、受信した照合結果に含まれるおつり金額情報と、読み取った振込先情報と、に基づいて、図18に例示するおつり金額確認画面を生成し、表示部103を制御して、生成したおつり金額確認画面を表示画面上に表示させる(ステップS506)。
そして、判定部109Aは、「確認」ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS507)。判定部109Aにより、「取消」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS507;NO)、処理はステップS505の処理へと進み、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、カード出入口から振込券を排出させ(ステップS505)、本処理は終了する。
一方、判定部109Aにより、「確認」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS507;YES)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、図19に例示する振込金額の入力画面を表示画面上に表示させる(ステップS508)。
そして、判定部109Aは、振込金額が入力されたか否かを判定する(ステップS509)。判定部109Aにより、振込金額がまだ入力されていないと判定された場合には(ステップS509;NO)、処理はステップS509の処理を繰り返し、振込金額が入力されるのを待つ。
一方、判定部109Aにより、振込金額が入力されたと判定された場合には(ステップS509;YES)、取引制御部109Dは、紙幣ユニット107と硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口と硬貨出入口を開かせる(ステップS510)。そして、判定部109Aは、現金が投入されたか否かを判定する(ステップS511)。
判定部109Aにより、現金はまだ投入されていないと判定された場合には(ステップS511;NO)、処理はステップS511の処理を繰り返し、現金が投入されるのを待つ。一方、判定部109Aにより、現金が投入されたと判定された場合には(ステップS511;YES)、取引制御部109Dは、紙幣ユニット107と硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口と硬貨出入口を閉めさせると共に(ステップS512)、投入された現金を鑑別させ、投入された現金の額を算出させる(ステップS513)。
そして、判定部109Aは、算出された額に蓄積されているおつり金額を加算した額が、振込金額に手数料を加算した額(必要額)以上か否かを判定する(ステップS514)。判定部109Aにより、必要額より少ないと判定された場合には(ステップS514;NO)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、投入金額が不足している旨を示す画面(不図示)を表示画面上に表示させる(ステップS515)。そして、処理はステップS510の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、判定部109Aにより、必要額以上であると判定された場合には(ステップS514;YES)、通知生成部109Cは、管理番号情報を含む振込処理要求を生成し、通信部101を介して、生成した振込処理要求をホスト2に送信する(ステップS516)。そして、判定部109Aは、振込処理要求に応答して、ホスト2により送信される処理完了通知を受信したか否かを判定する(ステップS517)。
判定部109Aにより、処理完了通知はまだ受信していないと判定された場合には(ステップS517;NO)、処理はステップS517の処理を繰り返し、処理完了通知の受信を待つ。一方、処理完了通知を受信したと判定した場合には(ステップS517;YES)、判定部109Aは、更に、おつりが発生したか否かを判定する(ステップS518)。
判定部109Aにより、おつりは発生しなかったと判定された場合には(ステップS518;NO)、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、ご利用控えを印刷させ(ステップS601)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS602)。そして、本処理は終了する。
一方、判定部109Aにより、おつりが発生したと判定された場合には(ステップS518;YES)、画面制御部109Bは、記憶部102のデータエリアに格納されているおつり蓄積画面のテンプレートデータと、発生したおつりの金額(例えば、340円)と、に基づいて、図16に例示するおつり蓄積画面を生成し、表示部103を制御して、生成したおつり蓄積画面を表示画面上に表示させる(ステップS519)。
そして、判定部109Aは、おつり蓄積画面の「蓄積」ボタンが選択されたか否かを判定する(ステップS520)。判定部109Aにより、「返却」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS520;NO)、取引制御部109Dは、おつり金額に応じて、紙幣ユニット107及び/又は硬貨ユニット108を制御して、おつり金額に相当する現金を金種別のスタッカから繰り出させ、鑑別と計数処理を実行させる(ステップS521)。
そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、ご利用控えを印刷させると共に(ステップS522)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS523)。
そして、取引制御部109Dは、おつり金額に応じて、紙幣ユニット107及び/又は硬貨ユニット108を制御して、紙幣出入口及び/又は硬貨出入口におつり金額に相当する現金を排出させる(ステップS524)。そして、本処理は終了する。
ステップS520の処理において、判定部109Aにより、「蓄積」ボタンが選択されたと判定された場合には(ステップS520;YES)、通知生成部109Cは、蓄積要求を生成し、通信部101を介して、生成した蓄積要求をホスト2に送信する(ステップS525)。そして、判定部109Aは、蓄積要求に応答して、ホスト2により送信される蓄積通知を受信したか否かを判定する(ステップS526)。
判定部109Aにより、蓄積通知をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS526;NO)、処理はステップS526の処理を繰り返し、蓄積通知の受信を待つ。一方、判定部109Aにより、蓄積通知を受信したと判定された場合には(ステップS526;YES)、登録処理部109Eは、振込券から読み取った管理番号情報が示す管理番号とおつり金額とを対応付けておつり管理テーブルT1に登録する(ステップS527)。
そして、取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、図4に例示するような、おつり蓄積額を含むご利用控えを印刷させると共に(ステップS528)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(ステップS529)。そして、本処理は終了する。
次に、図20を参照して、本実施形態におけるホスト2側で実行される管理番号発行処理の流れについて説明する。図20は、本実施形態におけるホスト2側で実行される管理番号発行処理の例を説明するためのフローチャートである。本管理番号発行処理は、発行要求の受信をトリガとして開始される。
発行処理部203Aは、発行要求を受信したか否かを判定する(ステップS701)。発行処理部203Aにより、発行要求をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS701;NO)、処理はステップS701の処理を繰り返し、発行要求の受信を待つ。
一方、発行要求を受信したと判定した場合には(ステップS701;YES)、発行処理部203Aは、管理番号を生成し(ステップS702)、生成した管理番号と、受信した発行要求に含まれるおつり金額情報が示すおつり金額と振込先識別情報と、を対応付けて発行管理テーブルT2に登録する(ステップS703)。
そして、通知生成部203Bは、発行通知を生成し、通信部201を介して、発行要求を送信した自動取引装置1に生成した発行通知を送信する(ステップS704)。そして、処理はステップS701の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図21を参照して、本実施形態におけるホスト2側で実行される振込先照合処理の流れについて説明する。図21は、本実施形態におけるホスト2側で実行される振込先照合処理の例を説明するためのフローチャートである。本振込先照合処理は、振込先照合要求の受信をトリガとして開始される。
照合処理部203Cは、振込先照合要求を受信したか否かを判定する(ステップS801)。照合処理部203Cにより、振込先照合要求をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS801;NO)、処理はステップS801の処理を繰り返し、振込先照合要求の受信を待つ。
一方、振込先照合要求を受信したと判定した場合には(ステップS801;YES)、照合処理部203Cは、従来の方法にしたがって、振込先の照合と手数料の算出を行う(ステップS802)。そして、照合処理部203Cは、振込先の照合ができたか否かを判定する(ステップS803)。
照合処理部203Cにより、振込先の照合ができなかったと判定された場合には(ステップS803;NO)、通知生成部203Bは、照合できなかった旨の照合結果を生成し、通信部201を介して、振込先照合要求を送信した自動取引装置1に生成した照合結果を送信する(ステップS804)。そして、処理は、ステップS801の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、振込先の照合ができたと判定した場合には(ステップS803;YES)、照合処理部203Cは、更に、受信した振込先照合要求に管理番号情報が含まれているか否かを判定する(ステップS805)。
照合処理部203Cにより、管理番号情報は含まれていないと判定された場合には(ステップS805;NO)、通知生成部203Bは、手数料情報を含む照合できた旨の照合結果を生成し、通信部201を介して、振込先照合要求を送信した自動取引装置1に生成した照合結果を送信する(ステップS806)。そして、処理は、ステップS801の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、管理番号情報が含まれていると判定した場合には(ステップS805;YES)、照合処理部203Cは、受信した振込先照合要求に含まれる管理番号情報と振込先識別情報とに基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定する(ステップS807)。
そして、照合処理部203Cは、エントリを特定できたか否かを判定する(ステップS808)。照合処理部203Cにより、エントリを特定できなかったと判定された場合には(ステップS808;NO)、通知生成部203Bは、蓄積されているおつり金額を特定できなかった旨の照合結果を生成し、通信部201を介して、振込先照合要求を送信した自動取引装置1に生成した照合結果を送信する(ステップS809)。また、通知生成部203Bは、エラー情報を生成して、通信部201を介して、予め設定されている通知先に生成したエラー情報を送信する(ステップS810)。そして、処理は、ステップS801の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
一方、照合処理部203Cにより、エントリを特定できたと判定された場合には(ステップS808;YES)、通知生成部203Bは、特定されたエントリのおつり金額を示すおつり金額情報と手数料情報を含む、照合できた旨の照合結果を生成し、通信部201を介して、振込先照合要求を送信した自動取引装置1に生成した照合結果を送信する(ステップS811)。そして、処理は、ステップS801の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図22を参照して、本実施形態におけるホスト2側で実行される振込処理の流れについて説明する。図22は、本実施形態におけるホスト2側で実行される振込処理の例を説明するためのフローチャートである。本振込処理は、振込処理要求の受信をトリガとして開始される。
実行部203Eは、振込処理要求を受信したか否かを判定する(ステップS901)。実行部203Eにより、振込処理要求をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS901;NO)、処理はステップS901の処理を繰り返し、振込処理要求の受信を待つ。
一方、振込処理要求を受信したと判定した場合には(ステップS901;YES)、実行部203Eは、従来の方法にしたがって、振込処理を行う(ステップS902)。
そして、更新処理部203Dは、受信した振込処理要求に管理番号情報が含まれているか否かを判定する(ステップS903)。更新処理部203Dにより、管理番号情報は含まれていないと判定された場合には(ステップS903;NO)、処理は後述のステップS906の処理へと進む。
一方、管理番号情報が含まれていると判定した場合には(ステップS903;YES)、更新処理部203Dは、受信した振込処理要求に含まれている管理番号情報に基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定する(ステップS904)。そして、更新処理部203Dは、特定したエントリのおつり金額を“0”に設定する(ステップS905)。
そして、通知生成部203Bは、処理完了通知を生成し、通信部201を介して、振込処理要求を送信した自動取引装置1に生成した処理完了通知を送信する(ステップS906)。そして、処理は、ステップS901の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図23を参照して、本実施形態におけるホスト2側で実行されるおつり蓄積処理の流れについて説明する。図23は、本実施形態におけるホスト2側で実行されるおつり蓄積処理の例を説明するためのフローチャートである。本おつり蓄積処理は、蓄積要求の受信をトリガとして開始される。
更新処理部203Dは、蓄積要求を受信したか否かを判定する(ステップS1001)。更新処理部203Dにより、蓄積要求をまだ受信していないと判定された場合には(ステップS1001;NO)、処理は、ステップS1001の処理を繰り返し、蓄積要求の受信を待つ。
一方、蓄積要求を受信したと判定した場合には(ステップS1001;YES)、更新処理部203Dは、受信した蓄積要求に含まれる管理番号情報に基づいて、発行管理テーブルT2のエントリを特定し(ステップS1002)、受信した蓄積要求に含まれるおつり金額情報が示すおつり金額を特定したエントリに登録する(ステップS1003)。
そして、通知生成部203Bは、蓄積通知を生成して、通信部201を介して、蓄積要求を送信した自動取引装置1に生成した蓄積通知を送信する(ステップS1004)。そして、処理は、ステップS1001の処理へと戻り、前述の処理を繰り返す。
次に、図24などを参照して、本実施形態における振込処理において、自動取引装置1とホスト2との間でやりとりされるデータの流れについて説明する。図24は、本実施形態における振込処理の際の、自動取引装置1とホスト2との間のデータの流れを示す図である。
なお、本説明においては、管理番号情報(例えば、管理番号がN1)が記録されている振込券、つまり、おつり蓄積機能に対応した振込券を利用して現金振込が行われるものとする。また、ホスト2側で実行される振込先の照合はできたものとする。
管理番号情報が記録されている振込券を利用した現金振込が開始されると、自動取引装置1の通知生成部109Cは、図7のステップS005の処理で振込券から読み取られた管理番号情報を含む振込先照合要求を生成し、ホスト2に送信する(図11のステップS501)。
振込先照合要求を受信すると(図21のステップS801;YES)、受信した振込先照合要求に管理番号情報が含まれているので(図21のステップS805;YES)、ホスト2の照合処理部203Cは、発行管理テーブルT2のエントリを特定する(図21のステップS807)。
本例では、エントリが特定できたとすると(図21のステップS808;YES)、ホスト2の通知生成部203Bは、図21のステップS807で特定されたエントリ(管理番号がN1のエントリ)のおつり金額C1(例えば、C1=50円)を示すおつり金額情報を含む、照合できた旨の照合結果を生成し、処理対象の振込先照合要求を送信した自動取引装置1に送信する(図21のステップS811)。
照合結果を受信すると(図11のステップS502;YES)、受信した照合結果は、おつり金額情報を含む、照合できた旨の照合結果であることから(図11のステップS503;YES)、自動取引装置1の画面制御部109Bは、表示部103を制御して、図18に例示するおつり金額確認画面を表示画面上に表示させる(図11のステップS506)。
本例では、おつり金額確認画面の「確認」ボタンが選択され(図11のステップS507;YES)、操作画面にしたがって、振込金額(例えば、9,500円)が入力され(図11のステップS509:YES)、現金(例えば、10,000円)が投入されたとする(図12のステップS511;YES)。この場合、投入された現金の額(10,000円)におつり金額(50円)を加算した額(10,050円)が、振込金額(9,500円)に手数料(例えば、210円)を加算した額(9,710円)以上であるので(図12のステップS514;YES)、自動取引装置1の通知生成部109Cは、管理番号情報を含む振込処理要求を生成し、ホスト2に送信する(図12のステップS516)。
振込処理要求を受信すると(図22のステップS901;YES)、ホスト2の実行部203Eは、振込処理を実行する(図22のステップ902)。そして、受信した振込処理要求に管理番号情報が含まれているので(図22のステップS903;YES)、ホスト2の更新処理部203Dは、発行管理テーブルT2のエントリ(管理番号がN1のエントリ)を特定し(図22のステップS904)、特定したエントリのおつり金額を“0”に設定する(図22のステップS905)。
そして、ホスト2の通知生成部203Bは、処理完了通知を生成し、処理対象の振込処理要求を送信した自動取引装置1に送信する(図22のステップS906)。
処理完了通知を受信すると(図13のステップS517;YES)、本例では、おつり(340円)が発生したので(図13のステップS518;YES)、画面制御部109Bは、表示部103を制御して、図16に例示するおつり蓄積画面を表示画面上に表示させる(図13のステップS519)。
おつり蓄積画面の「蓄積」ボタンが選択されたとすると(図13のステップS520;YES)、自動取引装置1の通知生成部109Cは、おつり(340円)の蓄積を要求する蓄積要求を生成し、ホスト2に送信する(図13のステップS525)。
蓄積要求を受信すると(図23のステップS1001;YES)、ホスト2の更新処理部203Dは、発行管理テーブルT2のエントリ(管理番号がN1のエントリ)を特定し(図23のステップS1002)、特定したエントリにおつり金額(340円)を登録する(図23のステップS1003)。
そして、ホスト2の通知生成部203Bは、蓄積通知を生成し、処理対象の蓄積要求を送信した自動取引装置1に送信する(図23のステップS1004)。
蓄積通知を受信すると(図13のS526;YES)、自動取引装置1の登録処理部109Eは、おつり金額(340円)と管理番号(N1)とを対応つけておつり管理テーブルT1に登録する(図13のステップS527)。
そして、自動取引装置1の取引制御部109Dは、カード/レシートユニット105を制御して、図4に例示するような、おつり蓄積額(340円)を含むご利用控えを印刷させ(図14のステップS528)、カード出入口から振込券をご利用控えと共に排出させる(図14のステップS529)。そして、本振込処理は終了する。
上記実施形態によれば、現金振込時におつりが発生した場合に、おつりの蓄積ができるように構成した。このように構成することで、おつりの返却処理の発生を抑止することが可能となる。これにより、おつりの返却処理に要する時間を短縮することが可能となり、稼動効率を向上させることが可能となる。また、現金の移動処理の回数を減少させることが可能となり、ジャム等により現金が自動取引装置1内に滞留してしまう可能性を低減させることが可能となる。したがって、自動取引装置1の休止時間を短縮し、稼動効率を向上させることが可能となる。
また、上記実施形態によれば、管理番号と振込先識別情報とを対応付けて、蓄積しているおつりの金額を管理するように構成した。このように構成することで、安全面の強化を図ることが可能となる。
また、上記実施形態によれば、おつりの蓄積が選択された場合に、おつり管理テーブルT1におつり金額を登録するように構成した。このように構成することで、本来返却すべきおつりを返却しないことに起因する、精査時の不一致を解消することが可能となる。
また、上記実施形態によれば、おつりの蓄積が選択された場合に、蓄積するおつりの金額(おつり蓄積額)を印字したご利用控えを発行するように構成した。このように構成することで、利用者はご利用控えをチェックすることで蓄積されているおつり金額を把握でき、利用者の利便性を向上させることが可能となる。
また、上記実施形態によれば、振込先照合処理の際に、発行管理テーブルT2のエントリを特定できなかった場合には、振込手続きを中止すると共に、エラー情報を予め設定されている通知先に送信するように構成した。このように構成することで、例えば、おつり蓄積機能に対応した振込券のデータ改竄による不正行為を未然に防ぐことが可能となる。
なお、上記実施形態において、蓄積するおつり金額を示すおつり金額情報を、振込券などに記録するように構成してもよい。この場合であっても、安全面を考慮して、ホスト2側で蓄積しているおつり金額を管理するのが好ましい。
また、上記実施形態において、振込券など現金振込時に用いることができる媒体に、複数の振込先を登録できる場合には、振込先ごとに管理番号を発行するように構成してもよい。この場合、振込先に対応付けて管理番号を記録するようにすればよい。
また、上記実施形態において、振込券など現金振込時に用いることができる媒体に、複数の振込先を登録できる場合であっても、媒体に対応付けた一つの管理番号によりおつりを管理するように構成してもよい。このように構成することで、おつりを蓄積した際の振込先と異なる振込先に振込む場合であっても、その振込先が同一の媒体に登録されている振込先であれば、蓄積しているおつりを利用することが可能となる。図25は、この場合の発行管理テーブルT2の構成例を示す図である。図25の例では、管理番号N5に対応する媒体に、複数の振込先が登録されていることを示している。
なお、上記動作を実行するための動作プログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magneto Optical disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記憶して配布し、これを自動取引装置1などのコンピュータにインストールすることにより、上述の処理を実行するように構成してもよい。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等に動作プログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。