JP6176860B2 - 有光沢水性着色塗膜の鮮映性付与剤 - Google Patents
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Description
本発明は、水性塗料、特に、顔料を分散した水性塗料の、仕上がり塗膜の鮮映性を向上するためのカテコール系高分子黒色微粒子の使用、及び該粒子を含む水性塗料組成物に関する。
塗料においては、界面活性剤や極性基を持った高分子化合物などのいわゆる顔料分散剤を用いて、固体である顔料を媒体中に安定に分散させているものが多い。しかし、実際に塗装した塗膜を乾燥すると、黒色塗料や濃色系の塗装膜では、光の加減により白っぽく見える、いわゆる白ボケを生じることがある。特に水系のエマルション型樹脂を使用した水性塗料においては、この現象が著しく観察される。
この現象を改善する方法として、黒色塗料では、カーボンブラックを分散する手法が提案されている。特許文献1〜3では分散剤と共に水分散液とすることで、カーボンブラックの塗料樹脂に対する分散性を向上させる方法が提案されている。また、特許文献4〜5では、カーボンブラック製造方法の改善で分散性の向上を計り、漆黒性を改善する手法が提案されている。さらに、特許文献6〜10では、カーボンブラック表面からビニルポリマーを重合することで、カーボンブラックの分散安定化を図り、結果として漆黒性の向上を図っている。一方、自動車塗料など更なる高外観が要求される塗料では、特許文献11〜14のようにカーボンブラックや有機顔料の分散向上と共に、塗装システムの改善により更なる漆黒性や、高鮮映性を達成している。
また、非特許文献1では、着色顔料表面からの光の散乱を防止するために、カーボンブラックを混ぜることで余分な散乱光を吸収し彩度の高い発色が得られることが報告されている。
D.Forster,H.Noh,S.F.Liew,V.Saranathan,C.F.Schreck,L.Yang,J.Park,R.O.Prum,S.G.J.Mochrie,C.S.O’Hern,H.Cao,E.R.Dufresne:Biomimetic Isotropic Nanostructures for Structural Coloration Advanced Materials,Volume 22,Issue 26−27,2010 Pages 2939−2944
しかし、カーボンブラックや有機顔料の分散性を向上させても、塗料樹脂に由来する光の乱反射による塗膜が白っぽく見える現象、いわゆる白ボケを完全に改善することはできない。特に水性塗料として一般的であるエマルション塗料では、乾燥工程でエマルション粒子が合一して均一な塗膜となるのであるが、一部粒子がミクロ相分離した形となり、その界面で光が乱反射して白ボケが起こるとされている。自動車塗料のように複層の塗膜からなる塗料では、その塗工方法を改善することにより高鮮映性化が可能であるが、木工塗料や建築塗料のように、刷毛やローラで塗装する塗膜では改善が難しい。特許文献11には、粒径5〜100nmのコロイド粒子を顔料表面に吸着させることにより、カーボンブラックや有機顔料の分散組成物を利用することにより、白ボケの改善がなされている。しかし、汎用の塗料では、コストを考慮すると特殊な顔料や塗装方法は採用されにくい。
また、先行技術文献に記載されるように、カーボンブラックを、顔料分散剤を用いて分散すると、カーボンブラック表面を顔料分散剤が覆ってしまい、散乱光吸収効果が失われてしまうことがある。また時間をかけて十分に分散しても、特に水性塗料中では、カーボンブラック表面の疎水性のために、添加塗料中でカーボンブラックの凝集が起こり、安定した効果を十分に発揮できないケースがある。
従って、この発明の目的は、従来からのカーボンブラックや有機顔料の塗料樹脂に対する分散性を向上させるだけでは達成できなかった光の乱反射による白ボケ現象を改善することにより、有光沢の塗料全般に対する鮮映性を改善する、いわゆる鮮映性を付与するための剤または調製物を提供することにある。
本発明者らは、様々な検討を重ねた結果、前述したような改変カーボンブラックや特殊な塗装法を用いなくとも、特定の黒色微粒子を用いることにより前述の目的を達成できることを見出した。Michinari KOHRI,Yuri NANNICHI:Catecholic Polymers for Surface−modification and Color Materials,Journal of the Japan Society of Colour Material Vol.87(2014)No.8 p.279−283またはMichinari Kohri,Yuri Nannichi,Tatsuo Taniguchia and Keiki Kishikawa:Biomimetic non−iridescent structural color materials from polydopamine black particles that mimic melanin granules,Journal of Materials Chemistry C,2015,3,720−724によれば、クジャク等の生体内で合成されるメラニン顆粒の生合成を模倣し、アミノ酸誘導体を原料としてドーパミンを重合することにより得られる、メラミン黒色微粒子(ポリL−ジヒドロキシフェニルアラニン)類似物質である、ポリドーパミン黒色微粒子は、無定形構造の構築により角度依存性のない構造色を発現出来ることが報告されており、様々の方向からの散乱光を吸収する能力がある旨報告されている。また、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンを重合することにより得られる、ポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン黒色粒子もその類似構造により、同様の性質を持つものと考えられる。
さらに、ポリドーパミンやポリ(3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン)微粒子の表面は、負のゼータポテンシャルを有しており、水に均一に自己分散する性質を持つ。
驚くべきことに、これらの微粒子を包含するカテコール系高分子黒色微粒子であって、前述の特性を有するものは、水性塗料中でも前述の特質を発現でき、非特許文献3に記載されるカーボンブラックに勝るとも劣らない(または該カーボンブラックに比べて有意に優れた)様式で、少量添加により水性塗料中の,顔料表面からの光の散乱を防止でき、かつ、色彩の高コントラスト化が達成され、その結果、水性塗料に含まれる顔料や樹脂粒子の種類によらず、白ボケの改善効果を水性塗料に付与することを見いだした。
従って、本発明によれば、次の態様の発明が提供される。
(1)角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を有効成分として含んでなる、水性塗料に鮮映性を付与するための調製物。
(2)水性塗料と角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子の該水性塗料に鮮映性を付与する有効量とを含んでなる水性塗料組成物。
(3)水性塗料に角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を該水溶性塗料に鮮映性を付与する有効量添加するプロセスを含んでなる水性塗料組成物の製造方法。
(4)水性塗料に鮮映性を付与するための調製物を製造するための角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子の使用。
(1)角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を有効成分として含んでなる、水性塗料に鮮映性を付与するための調製物。
(2)水性塗料と角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子の該水性塗料に鮮映性を付与する有効量とを含んでなる水性塗料組成物。
(3)水性塗料に角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を該水溶性塗料に鮮映性を付与する有効量添加するプロセスを含んでなる水性塗料組成物の製造方法。
(4)水性塗料に鮮映性を付与するための調製物を製造するための角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子の使用。
本発明の鮮映性付与剤は、着色顔料を分散した水性有色塗料に、ごく少量添加することにより、塗装後の乾燥塗膜、特に濃色系の塗料で観察される、光の乱反射による白ボケの改善に効果を発揮する。
(発明の詳細な記述明)
以下、本発明について詳述するが、技術用語等について、別に定義しないかぎり、当該技術分野で常用されている意味を有するものとして使用している。
以下、本発明について詳述するが、技術用語等について、別に定義しないかぎり、当該技術分野で常用されている意味を有するものとして使用している。
カテコール系高分子黒色微粒子とは、ピロカテコール又は1,2−ジヒドロキシベンゼンを骨格として有し、かつ、重合することによって黒色の微粒子を形成し得るモノマーに由来する黒色微粒子を意味する。本発明に関して、該黒色微粒子は、角度非依存性の構造色を発現する。すなわち、照射される光の角度に依存することなく構造色、具体的には光の波長以下の微細構造による鮮やかな発色、を発現するものであれば、それらが形成される重合様式等を問うことなく用いることができる。限定されるものでないが、このような黒色微粒子としては、前記ポリドーパミン、ポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、ポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−メチルーL−アラニン等に由来する黒色微粒子を挙げることができ、例えば、前記両Michinari KOHRI,et al.に記載の微粒子、又は記載された微粒子の製造方法に準じて得ることのできる微粒子を代表的なものとして挙げることができる。かようなカテコール系高分子黒色粒子には、本発明の所期の作用効果に悪影響を及ぼさない範囲内のマイナー量の金属等の副成分、例えば、当該高分子のモノマー若しくはオリゴマー等を含むことができる。しかし、好ましくは、該黒色微粒子はカテコール系高分子のみからなる。
カテコール系高分子黒色微粒子の説明を簡潔にするため、その代表例として、ポリドーパミン及びポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンに由来する黒色微粒子を例に、さらに本発明を説明するが、これらの説明は、包括的な概念であるカテコール系高分子黒色微粒子にも適用される。
ポリドーパミン黒色微粒子は、水性溶媒中において、ポリドーパミンの持つ負のゼータ電位により、水性塗料系に均一に分散し、乱反射する散乱光を吸収したり、干渉したりできる。このようなドーパミン黒色微粒子が可視光に対して影響力を示すためには、微粒子の粒子径をコントロールして、お互いの黒色微粒子が干渉せずに均一に分散できることが重要であり、一般に黒色微粒子の粒子径が揃っている(粒度分布が狭い)方が、水性塗料中での自己分散性を阻害することなく、所期の作用、効果を発揮するものと考えられる。
また、ポリドーパミン黒色粒子の粒径は、水性塗料中の顔料の発色性に影響を与えないためには、出来るだけ小さい方がよい。しかし、効率的に可視光を吸収するためには、ある程度の粒子径が必要である。従って、ポリドーパミン黒色粒子の平均粒径は、一般的に10nm〜1000nm、好ましくは50nm〜500nm、さらに好ましくは70nm〜250nmであることができる。粒径が10nmを下回ると、可視光が透過しやすくなり可視光の乱反射を防止する効果は弱くなる。粒径が1000nmを上回ると、ポリマー微粒子が均一に分散することが困難になるため好ましくない。
このような粒径や上記の粒度分布については、該黒色微粒子を含む水性サンプルについて測定することにより確認することができる。粒度分布については、前述のとおり粒径がそろっている方が好ましいが、より小さい粒径であるd50が、例えば、10nm〜250nmである場合には、標準偏差(SD)値がd50値に対して約100%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは50%以下であることができ、250nmを超えるときは50%以下であることが好ましい。
前述したとおり、上記のポリドーパミン黒色粒子については、ポリ(3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン)微粒子及びそれを包含するカテコール系高分子黒色微粒子にも等しく適用される。
本発明のポリドーパミン微粒子は、典型的には、以下の工程を経て製造される:
任意の量のドーパミン塩酸塩とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)を水/メタノール混合溶媒あるいは、水/エタノール、水/イソプロピルアルコール混合溶媒に入れ、所定の温度で24時間撹拌後,エバポレーターでアルコールを除去し、蒸留水で、所定のポリドーパミン濃度に調製する。
任意の量のドーパミン塩酸塩とトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)を水/メタノール混合溶媒あるいは、水/エタノール、水/イソプロピルアルコール混合溶媒に入れ、所定の温度で24時間撹拌後,エバポレーターでアルコールを除去し、蒸留水で、所定のポリドーパミン濃度に調製する。
モノマーであるドーパミン塩酸塩量、Tris濃度ならびに重合温度を変化させることにより、ポリドーパミン黒色粒子の粒子サイズを調整することが可能である。必要に応じて、トリエチルアミンやジエチルアミンをトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと併用することにより、更に細かく粒子径を調整することが可能になる。
モノマーとして3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンを用いる時も、上記の手法でポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン微粒子の粒子径を調整することが可能である。
本発明に関して、調製物とは、前記カテコール系高分子黒色微粒子を有効成分とする、該微粒子それ自体であっても、また、該微粒子及びそれらの作用に悪影響を及ぼさない希釈剤若しくは担体を含むものであってもよい。
本発明に関して、水性塗料とは、水で希釈可能な塗料を概括的に意味する。このような塗料には、少なくとも塗料のバインダーを含むが、疎水性の樹脂がバインダーとして含まれる場合には、限定されるものでないが、エマルション形、ディスパージョン形、スラリー形、これらの複合タイプ等として水性化されている。本発明で用いる水性塗料は、本発明の目的に沿う限り、特定の形態のものに限定されないが、特にエマルション塗料が好ま
しく用いられる。エマルション塗料は、一般に、水に不溶な樹脂や乾性油あるいはワニスを水中に分散させた懸濁液をビヒクルとする塗料を意味し、乳化重合によって製造されたポリマー(合成ラテックス)をビヒクルとするものの使用がより好ましい。
しく用いられる。エマルション塗料は、一般に、水に不溶な樹脂や乾性油あるいはワニスを水中に分散させた懸濁液をビヒクルとする塗料を意味し、乳化重合によって製造されたポリマー(合成ラテックス)をビヒクルとするものの使用がより好ましい。
このような水性塗料であって、鮮映性を付与することに適する塗料は、有光沢の水性塗料である。有光沢の水性塗料としては、限定されるものでないが、用途面からは、例えば、高光沢の水性建築塗料、自動車用カラー水性ベース塗料、高級家具用水性塗料等を挙げることができる。有光沢であるために含有される顔料は、当該技術分野で常用されている、アゾ系黄色顔料、イソインドリノン系黄色顔料、アゾ系赤色顔料、キナクリドン系赤色顔料、フタロシアニン系青色顔料、スレン系青色顔料、等の有機顔料、カーボンブラック、チタン白、チタン黄、コバルトブルー、ウルトラマリンブルー、等の無機顔料を挙げることができる。
本発明によれば、カテコール系高分子黒色微粒子を含有する前記水性塗料を被塗布面に塗布し、次いで、乾燥後に形成される塗膜、いわゆる、仕上げ塗膜に見られる光の乱反射に由来する白ボケの現象が、該黒色微粒子を含有しない水性塗料に比べて改善される。このような作用効果を奏するように水性塗料を改善乃至改変することを、本発明では、水性塗料に鮮映性を付与する又は鮮映性付与と称している。鮮映性とは、写像性ともいい、塗面表面が鏡のように他の物体を写す性能をいう。写像にぼけ、歪みがないほど鮮映性が大である。該黒色微粒子は、特に、白ボケが目立つ濃色系の塗料の改質または、該塗料に添加するのに適している。従って、本発明にいう、有効成分とは、前記鮮映性を水性塗料に付与するか、または、水性塗料の仕上げ塗膜に見られる鮮映性を向上し得る基本的な成分を意味し、また、鮮映性の有効量とは、水性塗料に前述した鮮映性を付与するのに必要な量を意味する。
前記有効量は、水性塗料に含まれる樹脂の種類や、顔料の配合組成などにより異なるが、通常、固形分換算で塗料ビヒクルに対し0.0001〜0.1重量%、好ましくは、0.001〜0.1重量%、より好ましくは、0.01〜0.1重量%であり、効果に加えコストも考慮すると、0.0001〜0.01重量%、好ましくは、0.001〜0.01重量%である。
使用量が0.0001重量%より少ないと鮮映性付与効果を十分に与える事が出来ない。また、0.1重量%より多く添加しても、鮮映性付与効果は変わらないので無駄である。
本発明に従う水性塗料組成物を製造する際に、鮮映性付与剤たるカテコール系高分子黒色微粒子を水性塗料に添加する時期は任意であって、顔料を混練する過程でも、あるいは、塗料を製造した後のいずれのタイミングであってよい。このような添加プロセスは、塗料の製造又は調製に際して使用されるそれ自体公知の装置又は手段を用いて実施できる。
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下における「部」及び「%」は、それぞれ、「重量部」及び「重量%」を示す。
製造実施例1
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50
℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−1)
また、塗料試験を行う黒色粒子水分散体の粒子度測定を動的光散乱式粒子径・粒子度分布測定装置(マイクロトラック:日機装(株)社製)(以下粒子度分析計と記述する)を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=191nm、標準偏差(SD)=36nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50
℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−1)
また、塗料試験を行う黒色粒子水分散体の粒子度測定を動的光散乱式粒子径・粒子度分布測定装置(マイクロトラック:日機装(株)社製)(以下粒子度分析計と記述する)を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=191nm、標準偏差(SD)=36nmであった。
製造実施例2
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(121g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−2)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=98nm、標準偏差(SD)=24nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(121g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−2)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=98nm、標準偏差(SD)=24nmであった。
製造実施例3
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(30.25g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−3)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=298nm、標準偏差(SD)=147nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(30.25g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−3)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=298nm、標準偏差(SD)=147nmであった。
製造実施例4
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−4)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=424nm、標準偏差(SD)=159nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびメタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−4)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=424nm、標準偏差(SD)=159nmであった。
製造実施例5
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−5)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=896nm、標準偏差(SD)=417nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−5)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=896nm、標準偏差(SD)=417nmであった。
製造実施例6
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)とトリエチルアミン(50.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−6)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=139nm、標準偏差(SD)=76nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)とトリエチルアミン(50.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−6)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=139nm、標準偏差(SD)=76nmであった。
製造実施例7
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(400g)およびメタノール(50g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(121g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−7)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=79nm、標準偏差(SD)=73nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(400g)およびメタノール(50g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(121g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−7)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=79nm、標準偏差(SD)=73nmであった。
製造実施例8
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(400g)およびエタノール(50g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)、を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−8)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=918nm、標準偏差(SD)=638nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(400g)およびエタノール(50g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)、を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−8)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=918nm、標準偏差(SD)=638nmであった。
製造実施例9
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)および2−プロパノール(100g)、トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン(12.1g)、ジエチルアミン(15.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、2−プロパノールおよびジエチルアミンを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−9)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=373nm、標準偏差(SD)=179nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)および2−プロパノール(100g)、トリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン(12.1g)、ジエチルアミン(15.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(1g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、2−プロパノールおよびジエチルアミンを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−9)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=373nm、標準偏差(SD)=179nmであった。
製造実施例10
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−10)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=360nm、標準偏差(SD)=173nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−10)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=360nm、標準偏差(SD)=173nmであった。
製造実施例11
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)、トリエチルアミン(10.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールおよびトリエチルアミンを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−11)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=198nm、標準偏差(SD)=77nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)、トリエチルアミン(10.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールおよびトリエチルアミンを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(A−11)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=198nm、標準偏差(SD)=77nmであった。
製造比較例1
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(50g)およびメタノール(400g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−1)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=2367nm、標準偏差(SD)=590nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(50g)およびメタノール(400g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−1)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=2367nm、標準偏差(SD)=590nmであった。
製造比較例2
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(200g)およびメタノール(250g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、
反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−2)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=3008nm、標準偏差(SD)=1793nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(200g)およびメタノール(250g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(12.1g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、
反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、メタノールを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−2)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=3008nm、標準偏差(SD)=1793nmであった。
製造比較例3
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(200g)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル(250g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、60℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、プロピレングリコールモノメチルエーテルを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−3)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=1699nm、標準偏差(SD)=1255nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(200g)およびプロピレングリコールモノメチルエーテル(250g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(60.5g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、60℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(5g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、プロピレングリコールモノメチルエーテルを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−3)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=1699nm、標準偏差(SD)=1255nmであった。
製造比較例4
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(15.1g)とトリエチルアミン(12.6g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールおよびトリエチルアミンを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−4)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=6.6nm、標準偏差(SD)=0.9nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(350g)およびエタノール(100g)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(15.1g)とトリエチルアミン(12.6g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めドーパミン塩酸塩(2g)を蒸留水(50g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールおよびトリエチルアミンを除去した。このドーパミン黒色粒子溶液の、ドーパミン微粒子濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−4)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=6.6nm、標準偏差(SD)=0.9nmであった。
製造比較例5
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(6.1g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−5)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=1325nm、標準偏差(SD)=759nmであった。
撹拌装置、還流冷却器、温度計、及び窒素ガス吹き込み口を備えた1000mlの反応容器に、蒸留水(300g)および3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン(L−ドーパ)(2g)、エタノール(100g)を入れ、窒素ガスで十分脱気した後、攪拌を開始し、50℃に昇温した。その後、予めトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(6.1g)を蒸留水(100g)に溶解しておいたものを反応容器中にゆっくりと加えた。24時間後反応を停止し、室温まで冷却後、反応液を取り出し、ロータリーエバポレーターで、エタノールを除去した。このL−ドーパ黒色粒子溶液の、L−ドーパ濃度が、0.2%の濃度になるように蒸留水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−5)
上記サンプルを、粒子度分析計を用いて測定した。測定結果は、メジアン径(d50)=1325nm、標準偏差(SD)=759nmであった。
製造比較例6
カーボンブラック微粒子FW−200(10g)、AQ−1703N(カーボンブラック用顔料分散剤:楠本化成(株)社製(15g)及び脱イオン水90gをマヨネーズ瓶に仕込みラボディスパーで混合し、その中に適量のガラスビーズ(粒径0.5mm)を投入し、ペイントシェーカーで4時間の分散を行い、分散液を作成した。これを0.1%の濃度になるように脱イオン水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−6)
カーボンブラック微粒子FW−200(10g)、AQ−1703N(カーボンブラック用顔料分散剤:楠本化成(株)社製(15g)及び脱イオン水90gをマヨネーズ瓶に仕込みラボディスパーで混合し、その中に適量のガラスビーズ(粒径0.5mm)を投入し、ペイントシェーカーで4時間の分散を行い、分散液を作成した。これを0.1%の濃度になるように脱イオン水で希釈して、以降の塗料試験に用いた。(B−6)
塗料試験例1 (水性つやあり黒塗料での試験)
市販の水性つやあり黒色塗料(水性つやありEXE:日本ペイント(株)社製)および緑色塗料(スーパー屋外用:(株)アサヒペン社製)に、調整した試験サンプルを添加して鮮映性評価を行った。
(黒色メラミン模倣微粒子の添加)
水性つやあり塗料(黒、緑の各色)に第1表、第2表の鮮映性付与剤を塗料に対して黒色微粒子分散体の固型分が水性塗料のビヒクルに対してそれぞれ0.1重量%、0.01重量%、0.001重量%、0.0001重量%になるように添加し、ラボディスパーで、2000回転で2分間分散した。1日放置後、塗装試験を行った。
(試験塗料の塗布)
作成した黒、緑各色の水性塗料を100μmのアプリケーターで、ガラス板に塗布した。24時間室温で乾燥後、それぞれの塗膜の鮮映性を目視で評価した。評価塗膜の白ボケ感がどの程度改善されているかを太陽光の下や明るい蛍光灯の下で総合的にポイントを付けて、目視で「明らかに改善」(5)から「改善効果なし」(1)の5段階に評価した。
市販の水性つやあり黒色塗料(水性つやありEXE:日本ペイント(株)社製)および緑色塗料(スーパー屋外用:(株)アサヒペン社製)に、調整した試験サンプルを添加して鮮映性評価を行った。
(黒色メラミン模倣微粒子の添加)
水性つやあり塗料(黒、緑の各色)に第1表、第2表の鮮映性付与剤を塗料に対して黒色微粒子分散体の固型分が水性塗料のビヒクルに対してそれぞれ0.1重量%、0.01重量%、0.001重量%、0.0001重量%になるように添加し、ラボディスパーで、2000回転で2分間分散した。1日放置後、塗装試験を行った。
(試験塗料の塗布)
作成した黒、緑各色の水性塗料を100μmのアプリケーターで、ガラス板に塗布した。24時間室温で乾燥後、それぞれの塗膜の鮮映性を目視で評価した。評価塗膜の白ボケ感がどの程度改善されているかを太陽光の下や明るい蛍光灯の下で総合的にポイントを付けて、目視で「明らかに改善」(5)から「改善効果なし」(1)の5段階に評価した。
本発明に従う、黒色メラミン模倣カテコール系高分子黒色微粒子は、水性塗料に対してわずか0.001重量%程度添加するだけで鮮映性(白ボケ感の改善)を大幅に付与できることが明らかになった。
以上の記述及び具体例として特に記載した態様と別な形で本発明を実施できることは当業者にとって明白であろう。以上の記述に照らして、本発明の数多くの変更及び変形態様が提出可能であり、したがって、これらは添付の特許請求の範囲内に入るものである。
本発明は着色顔料を分散した水性塗料に、ごく少量添加することにより、塗装後の乾燥塗膜の光による乱反射による白ボケの改善効果を発揮する鮮映性付与剤を提供するので、塗料製造業で利用できる。
Claims (10)
- 角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を有効成分として含んでなる、水性塗料に鮮映性を付与するための調製物。
- カテコール系高分子がポリドーパミンである、請求項1に記載の調製物。
- カテコール系高分子がポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンである、請求項1に記載の調製物。
- カテコール系高分子黒色微粒子が平均粒径(またはメジアン径(d50))10nm〜1000nmを有する、請求項1〜3のいずれかに記載の調製物。
- 水性塗料と角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子の該水性塗料に鮮映性を付与する有効量とを含んでなる水性塗料組成物。
- 請求項5に記載の水性塗料組成物であって、該カテコール系高分子黒色微粒子を、固形分換算で、水性塗料のビヒクルに対して0.0001重量%〜0.1重量%含む、組成物。
- カテコール系高分子がポリドーパミンである、請求項5に記載の組成物。
- カテコール系高分子がポリ3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニンである、請求項5に記載の組成物。
- カテコール系高分子黒色微粒子が平均粒径(またはメジアン径(d50))10nm〜1000nmを有する、請求項5に記載の組成物。
- 水性塗料に角度非依存性の構造色を発現するカテコール系高分子黒色微粒子を鮮映性付与の有効量添加するプロセスを含んでなる、水性塗料組成物の製造方法。
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