JP2005232249A - 水性顔料分散組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
硬化剤を含有する塗料においても、顔料の微分散を安定に行うことができ、その結果、優れた外観を有する塗膜が得られる塗料に使用される、水性顔料分散組成物を提供する。
【解決手段】
顔料、粒径5〜100nmを有するコロイド粒子、および顔料分散剤とを含む水性顔料分散組成物であって、上記コロイド粒子が、ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に、上記架橋性基と反応する硬化剤を反応させて得られる架橋粒子であり、かつ、高極性部分を有していることを特徴としており、ここで、上記高極性部分は、上記架橋性基と硬化剤との反応により生じるものであっても、上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に含まれているものであってもよい。

Description

本発明は、水性媒体において顔料を分散した組成物に関する。
塗料やインキにおいては、界面活性剤や極性基を持った高分子化合物などのいわゆる顔料分散剤を用いて、固体である顔料を媒体中に安定に分散させているものが多い。最近では環境への配慮から、水を媒体にしたものがよく使用されるようになってきたが、水は溶剤に比べて顔料表面への濡れ性が乏しく、顔料を安定に分散させることは難しい。特に高い外観が要求される自動車塗膜を得るためには、顔料分散はいわゆる微分散と呼ばれる数十nmのオーダーまで行う必要がある。
界面活性剤や水溶性樹脂などの一般的な顔料分散剤を用いて、微分散された顔料分散組成物を得ることは可能である。しかし、顔料分散剤の顔料への吸着が十分でないため、塗料製造時にメラミン樹脂などの硬化剤や増粘剤と混合すると、顔料の凝集が生じ、目的とする発色が得られないことがある。
一方、ポリエポキシとアミンとを反応させて得られる水性コロイド粒子を分散剤として顔料などの微粉体表面に吸着させた水性分散液が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、この水性コロイド粒子では、顔料を十分に微分散することはできない。
特開平10−272347号公報
本発明の目的は、硬化剤を含有する塗料においても、顔料を微分散した状態で安定に保つことができ、その結果、優れた外観を有する塗膜が得られる塗料に使用される、水性顔料分散組成物を提供することにある。
本発明の水性顔料分散組成物は、顔料、粒径5〜100nmを有するコロイド粒子、および顔料分散剤とを含む水性分散液であって、上記コロイド粒子が、ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に、上記架橋性基と反応する硬化剤を反応させて得られる架橋粒子であり、かつ、高極性部分を有していることを特徴としている。ここで、上記高極性部分は、前記架橋性基と硬化剤との反応により生じるものであっても、上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に含まれているものであってもよい。また、上記高極性部分は、ウレタン基、ウレア基、アミド基、イミド基、およびカルバモイルアミド基からなる群から少なくとも1つ選ばれてよい。また、上記架橋性基と硬化剤との組み合わせは、エポキシ基とポリアミン化合物、またはカルボキシル基とポリカルボジイミド化合物であってよい。また、上記コロイド粒子がさらに芳香族炭化水素環を有していてもよい。
本発明の水性塗料組成物は、先の水性顔料分散組成物を含有するものである。
本発明の水性顔料分散組成物は、メラミン樹脂などの硬化剤を含有する塗料においても、顔料を微分散した状態で安定に保つことができる。これは、本発明の水性顔料分散組成物に含まれるコロイド粒子が顔料と相互作用する高極性部分を有していることにより、顔料同士の接近や再凝集が防止されているためと考えられる。それと同時に、このコロイド粒子のみに顔料分散の機能を期待するのではなく、顔料分散剤を併用することにより、微分散状態を達成および維持することができているものと考えられる。
また、本発明の水性顔料分散組成物は、先のコロイド粒子がベンゼン環やナフタレン環などの芳香族炭化水素環を有している場合、有機顔料の分散性に優れることがある。これは、ベンゼン環やナフタレン環のπ電子と有機顔料の芳香族環のπ電子とが相互作用して、先の高極性部分と同様の働きをしていることによるものではないかと考えられる。
本発明の水性顔料分散組成物は顔料分散性に優れているので、優れた外観の塗膜を得ることができる。
本発明の水性顔料分散組成物は、顔料、粒径5〜100nmを有するコロイド粒子、および顔料分散剤とを含む水性分散液であり、上記コロイド粒子に特徴を有するものである。
上記コロイド粒子は、ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に、上記架橋性基と反応する硬化剤を反応させて得られるものであり、かつ、高極性部分を有している。
上記ポリオキシエチレン鎖は親水性を付与するためのものであり、その繰り返し数は3〜100であることが好ましい。3未満だと水中でコロイド化することが困難になるおそれがあり、100を超えるとかえって水に対して均一に分散しにくくなる。一方、架橋性基としては、水酸基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基などの反応性官能基が挙げられる。
上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物は、架橋粒子を得るため、上記架橋性基を通常2つ以上有している。このような化合物は、当業者によく知られた方法で容易に得ることができる。例えば、ポリ酸無水物に、片末端がアルキル化やエステル化されたポリエチレングリコールを反応させたり、過剰のジイソシアネートに片末端がアルキル化やエステル化されたポリエチレングリコールを反応させて得られるプレポリマーをポリエポキシポリオールに反応させることによって得ることができる。また、市販されているものとしては、ハンツマン社製のジェファーミンD−2000のようなポリオキシエチレンポリアミンが挙げられる。なお、上記説明におけるポリエチレングリコールは、十分な親水性が付与できる限り、ポリオキシプロピレン鎖を含んでいてもよいし、水酸基が1級または2級のアミノ基に置換されていてもよい。
一方、上記架橋性基と反応する硬化剤としては、ポリイソシアネート化合物、ポリカルボジイミド化合物、ポリカルボン酸、ポリエポキシ化合物など、上記架橋性基の種類に応じて、選択することができる。
本発明の水性顔料分散組成物に含まれるコロイド粒子を得るため、ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物と上記硬化剤とを反応させる場合、有機溶剤中にて反応を行い、脱溶剤しながら水へ溶媒置換する方法と直接水中にて粒子を得る方法がある。いずれの場合においても、各成分の種類および量は、適宜調整することができる。
上記コロイド粒子は、2つ以上の架橋性基を有する化合物と上記硬化剤とを反応させて得られるものであるので、架橋している。また、上記コロイド粒子は、高極性部分を有している。上記高極性部分は、顔料との親和のために必要であり、ウレタン基、ウレア基、アミド基、イミド基、およびカルバモイルアミド基からなる群から少なくとも1つ選ぶことができる。例えば、水酸基とイソシアネート基とからウレタン基が、アミノ基とイソシアネート基とからウレア基が、カルボキシル基とカルボジイミド基とからカルバモイルアミド基が得られる。
上記高極性部分は、架橋性基と硬化剤との反応により生じるものであってもよいし、上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に含まれていてもよい。上記架橋性基と硬化剤との反応により生じる組み合わせ例としては、架橋性基がカルボキシル基であり、硬化剤がポリカルボジイミド化合物であるものを挙げることができる。一方、上記高極性部分が上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に含まれる組み合わせ例として、架橋性基がエポキシ基であり、硬化剤がポリアミン化合物であるものを挙げることができる。よって、この場合、上記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基としてエポキシ基とを有する化合物は、例えば、先に述べたような、ジイソシアネートとポリエチレングリコール誘導体から得られるプレポリマーをポリエポキシポリオールに反応させて得られるものであり、このとき、上記ジイソシアネートとポリエチレングリコール誘導体との反応により、上記高極性部分が生じている。
上記コロイド粒子は、さらに芳香族炭化水素環を有していてもよい。上記芳香族炭化水素環は、ベンゼン環またはナフタレン環であることが好ましい。これらの芳香族炭化水素環は、顔料と相互作用することが期待される。上記コロイド粒子が芳香族炭化水素環を有するためには、先のポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物および/または架橋性基と反応する硬化剤が、芳香族炭化水素環を有していればよい。ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物が芳香族炭化水素環を有するには、例えば、この化合物を得るためにスチレン/無水マレイン酸共重合体を利用すればよい。また、架橋性基と反応する硬化剤として芳香族イソシアネートを具体例として挙げることができる。
このようにして得られるコロイド粒子は、その粒径が5〜100nmである。5nm未満だと顔料の凝集防止効果が十分でなく、100nmを超えると顔料分散液の粘度が上昇するおそれがある。好ましい粒径の範囲は10〜70nmである。なお、本明細書における粒径は、体積平均粒子径を意味し、通常、ナノサイズの粒径の測定が可能な粒度分布測定装置を用いて決定しうる。このような装置として、例えば、日機装社製のUPA150などを挙げることができる。
本発明の水性顔料分散組成物に含まれる顔料としては特に限定されず、例えば、アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサンジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ナフトール系顔料、ピラゾロン系顔料、アンスラキノン系顔料、フラバンスロン系顔料、インダンスレン系顔料、アンスラピリミジン系顔料、ピランスロン系顔料、金属錯体顔料など等の有機系着色顔料;黄鉛、黄色酸化鉄、酸化クロム、モリブデートオレンジ、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛華、カーボンブラック、酸化チタン、コバルトグリーン、群青、コバルトブルー、コバルトバイオレットなどの無機系着色顔料;マイカ顔料(二酸化チタン被覆マイカ、着色マイカ、金属メッキマイカ);アルミニウム粉;グラファイト顔料、アルミナフレーク顔料、金属チタンフレーク、ステンレスフレーク、板状酸化鉄、金属メッキガラスフレーク、その他の着色、有色偏平顔料;炭酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪酸マグネシウム、クレー、タルク、シリカ、焼成カオリンなどの体質顔料等を挙げることができる。なお、上記顔料の粒径は通常、0.01μm〜100μm程度である。
本発明の水性顔料分散組成物には、顔料分散剤が含まれている。上記顔料分散剤としては、ビックケミー社やエフカケミカルズ社から、それぞれBYKシリーズおよびEFKAシリーズとして市販されている中で、水性塗料に使用されるのものの他に、通常の界面活性剤である非イオン性のアルキルエーテル類、アルキルアリルエーテル類など、アニオン性のアルキルスルホン酸類、硫酸エステル類など、およびカチオン性のアルキルベタイン類、アルキルベンジルアンモニウム塩類などを挙げることができる。また、塗料のバインダー成分をそのまま顔料分散剤として使用することも可能である。なお、本発明の水性顔料分散組成物は、必要に応じて、上記成分以外のその他の成分を含んでいてもよい。
本発明の水性顔料分散組成物を得るためには、まず、分散の対象とする上記顔料を決定する。そうして、決定された顔料の分散に適した顔料分散剤およびコロイド粒子を選択する。これらは、その種類および量を適宜変化させることにより、最適な配合を見つけ出すことが可能である。具体的な配合量として、顔料100部に対するコロイド粒子の量は10〜500部とすることができる。10部未満では目的とする効果が得られず、500部を超えて添加しても、それに見合う効果が得られない。好ましい上限値は200部である。
一方、顔料100部に対する顔料分散剤の量は、1〜300部とすることができる。1部未満では顔料の分散が十分に行われないおそれがあり、300部を超えてもそれに見合う効果が期待できない。なお、本発明の水性顔料分散組成物の製造は、上記成分および必要に応じてその他の成分を、サンドグラインドミルなどの分散機で混合することにより行うことができる。
本発明の水性顔料分散組成物の固形分は、通常、10〜85質量%に調整される。10質量%未満では顔料の含有率が低く効率的でなく、85質量%を超えると粘度が上昇するおそれがある。また、本発明の水性顔料分散組成物において、顔料は100nm以下の粒径に分散されていることが好ましい。
本発明の水性塗料組成物は、先の水性顔料分散組成物を含有するものである。上記水性塗料組成物は、上記水性顔料分散組成物とメインバインダーや硬化剤などのバインダー成分や添加剤成分とともに混合して製造されるものである。上記水性塗料組成物において、通常、顔料濃度は0.5〜60質量%、固形分濃度は10〜90質量%であり、この範囲になるよう、上記水性顔料分散組成物の量およびそれ以外の成分量を制御することが好ましい。
以下に本発明の実施例に用いる材料の製造例を記す。なお、以下の製造例および実施例における「部」および「%」はいずれも質量基準であり、粒径の測定は日機装社のUPA150により行った。
製造例1 コロイド粒子の製造その1
SMA1000F(サートマー社製、スチレン/無水マレイン酸共重合体)304.0部とメチルイソブチルケトン709.3部とを攪拌機付き合成釜に仕込み、溶解させた。ここにMPG−081(日本乳化剤社製、モノメチルエーテルポリエチレングリコール、オキシエチレンユニットの繰り返し数15)894.3部および触媒としてのジブチルチンオキサイド1.2部を仕込み、120℃で1時間反応させた。その後、メチルイソブチルケトンを全量留去した後、さらに160℃で2時間反応を行い、酸無水物基と水酸基との反応を完結させた。
70℃まで冷却し、イオン交換水2657.9部とカルボジライトV−02−L2(日清紡績社製、ポリカルボジイミド樹脂)1263.8部とを投入して2時間反応させ、固形分33.3%、平均粒子径20nmのコロイド粒子を得た。
製造例2 コロイド粒子の製造その2
トリレンジイソシアネート50.6部とジブチルチンラウレート0.05部とを攪拌機付き合成釜に仕込んだ。これを70℃に制御しながら、MPG−130H(日本乳化剤社製、モノメチルエーテルポリエチレングリコール、オキシエチレンユニットの繰り返し数8)122.8部を1時間かけて滴下、反応させた。その後、EX−421(ナガセケムテック社製、ポリエポキシポリオール)126.5部を1時間かけて滴下し、イソシアネート基と水酸基との反応を完結させた。その後、50℃まで冷却し、イオン交換水704.9部およびイミノビスプロピルアミン52.0部を投入して2時間反応させ、固形分33.3%、粒子径14nmのコロイド粒子を得た。
水性顔料分散組成物の製造その1
ラーベン5000ウルトラIII(コロンビア社製、カーボンブラック)6.8部、顔料分散剤としてのアクリル樹脂水溶液(数平均分子量9000、酸価56、固形分30%)33.2部、製造例1のコロイド粒子19.1部およびイオン交換水31.8部をSGミルに仕込んで分散し、水性顔料分散組成物を得た。このものの平均粒子径は54nmであった。
水性顔料分散組成物の製造その2
実施例1において、製造例1のコロイド粒子を製造例2のコロイド粒子に置き換えた以外は同様にして、平均粒子径56nmの水性顔料分散組成物を得た。
水性塗料組成物の製造その1
実施例1の水性顔料分散組成物6.0部、上記アクリル樹脂水溶液16.8部、XM−2677(三井サイテック社製、メラミン樹脂)3.2部およびイオン交換水4.5部をディスパーにて混合して水性塗料組成物を得た。このものの平均粒子径は56nmであった。
水性塗料組成物の製造その2
実施例3において、実施例1の水性顔料分散組成物の代わりに実施例2の水性顔料分散組成物を同量用いた以外は同様にして、水性塗料組成物を得た。このものの平均粒子径は59nmであった。
比較例1
実施例1において、コロイド粒子を用いなかったこと以外は同様にして、平均粒子径57nmの比較用水性顔料分散組成物を得た。また、この比較用水性顔料分散組成物4.8部、上記アクリル樹脂水溶液17.8部、XM−2677 3.2部およびイオン交換水4.6部をディスパーにて混合して比較用水性塗料組成物を得た。このものの平均粒子径は94nmであった。
比較例2
実施例1において、アクリル樹脂水溶液を使用せず、その代わりに製造例1のコロイド粒子を45.3部およびイオン交換水を49.4部にそれぞれ増量した以外は同様にして、平均粒子径118nmの比較用水性顔料分散組成物を得た。また、この比較用水性顔料分散組成物3.1部、上記アクリル樹脂水溶液18.9部、XM−2677 3.2部およびイオン交換水5.2部をディスパーにて混合して比較用水性塗料組成物を得た。このものの平均粒子径は146nmであった。
<塗料の評価>
実施例3および4、比較例1および2で得られた水性塗料組成物を、5ミルのドクターブレードにてガラス板に塗装した。これを140℃で20分間焼付けて乾燥させて塗膜を得、この塗膜が黒色顔料の発色度合いを示す漆黒性を有しているかどうかを目視で評価した。なお、漆黒性が認められる塗膜では、顔料が微分散された状態になっていると見なされる。
その結果、実施例3および4の水性塗料組成物から得られた塗膜には漆黒性が認められた。一方、比較例1では若干の漆黒性はあったものの十分ではなく、比較例2では全く認められなかった。
顔料分散剤のみを用いた比較例1では、顔料分散組成物としては、本発明の実施例で得られたものの粒径と大きな差はなかったが、塗料化して得られた塗膜の漆黒性は不十分であった。これは、通常の顔料分散剤だけでは、顔料の被覆が十分に行われていないため、塗料化の際に硬化剤などの他成分が加わることにより、分散状態が悪くなったものと推察される。また、比較例2では、顔料分散組成物の状態ですでに粒径が大きいことから、このコロイド粒子だけでは顔料分散が不十分に行うことができていないことが示唆される。一方、本発明の実施例では、黒色顔料が良好に分散されており、また、塗料化の際にも他成分の影響を受けないため、漆黒性を有する塗膜が得ることができた。
本発明の水性顔料分散組成物は、水性塗料の製造に広く利用できる。

Claims (8)

  1. 顔料、粒径5〜100nmを有するコロイド粒子、および顔料分散剤とを含む水性分散液であって、前記コロイド粒子が、ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に、前記架橋性基と反応する硬化剤を反応させて得られる架橋粒子であり、かつ、高極性部分を有していることを特徴とする、水性顔料分散組成物。
  2. 前記高極性部分が、ウレタン基、ウレア基、アミド基、イミド基、およびカルバモイルアミド基からなる群から少なくとも1つ選ばれることを特徴とする請求項1記載の水性顔料分散組成物。
  3. 前記高極性部分が、前記架橋性基と硬化剤との反応により生じるものである請求項1または2記載の水性顔料分散組成物。
  4. 前記高極性部分が、前記ポリオキシエチレン鎖と架橋性基とを有する化合物に含まれている請求項1〜3いずれかに記載の水性顔料分散組成物。
  5. 前記架橋性基と硬化剤との組み合わせが、カルボキシル基とポリカルボジイミド化合物とである請求項3記載の水性顔料分散組成物。
  6. 前記架橋性基と硬化剤との組み合わせが、エポキシ基とポリアミン化合物とである請求項4記載の水性顔料分散組成物。
  7. 前記コロイド粒子がさらに芳香族炭化水素環を有するものである請求項1〜6いずれかに記載の水性顔料分散組成物
  8. 請求項1〜7いずれかに記載の水性顔料分散組成物を含有する水性塗料組成物。
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