JP2643563B2 - 顔料分散液および塗料 - Google Patents

顔料分散液および塗料

Info

Publication number
JP2643563B2
JP2643563B2 JP2228309A JP22830990A JP2643563B2 JP 2643563 B2 JP2643563 B2 JP 2643563B2 JP 2228309 A JP2228309 A JP 2228309A JP 22830990 A JP22830990 A JP 22830990A JP 2643563 B2 JP2643563 B2 JP 2643563B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parts
pigment
pigment dispersion
copolymer
manufactured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2228309A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04110359A (ja
Inventor
由夫 友本
光雄 畑中
将 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP2228309A priority Critical patent/JP2643563B2/ja
Publication of JPH04110359A publication Critical patent/JPH04110359A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2643563B2 publication Critical patent/JP2643563B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、トルエン、キシレンのごとき有機溶剤中に
無機あるいは有機顔料のごとき微細な粉末状固体を分散
させた場合、当該分散系に対して優れた流動性、分散安
定性および易分散性を与えることのできる分散剤、とく
にアクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリルポリオール
樹脂などのビニル系塗料用ビヒクルポリマーとの相溶性
が良好な分散剤を用いてなる顔料分散液に関するもので
あって、その適用範囲は印刷インキや塗料の如き被覆用
組成物全般に関わるものである。
[従来の技術] 一般に印刷インキや塗料のような各種色材組成物の構
成成分である有機あるいは無機顔料は微細な粉末から成
っている。印刷インキや塗料におけるごとく、ビヒクル
ポリマーを含有する有機溶剤に微細な顔料粒子を分散さ
せた場合、とくに高分子量ビニル系ビヒクルポリマーで
は流動性、貯蔵安定性および分散安定性に優れた色材組
成物を得ることが難しく、製造工程ならびに得られた製
品の品質に重大な影響を及ぼすさまざまな問題を往々に
して引き起こす。
すなわち、高分子量ビニル系のようなビヒクルポリマ
ーを含む有機液体に顔料を分散させる場合は概して流動
性が悪く、分散過程において混合、撹拌、練肉する時、
あるいは取り出し、移送時に付着ロスを生じるなど、取
り扱いが困難になるとか、異種顔料を混合使用した際の
色分れ、浮き、光沢の低下、粘度や光沢や色濃度の経時
変化など好ましくない現象の起こることが知られてい
る。
非水系の印刷インキあるいは塗料は、ビヒクルポリマ
ーおよび他の助剤を含有する有機溶剤を分散剤とする顔
料分散液であるが、この顔料分散液の流動学的な性質の
基本的な部分は、微細粒子からなる顔料の表面性質に依
存している。すなわち顔料分散液の流動性が不良であっ
たり、色分れ、浮きなど異常分散に係わる現象のみられ
る系にあっては、顔料の凝集の度合いが大きく、この様
な印刷インキや塗料は、安定な分散状態を保持する印刷
インキや塗料に比較して展色時の色濃度、着色力、鮮映
性が劣り、粗大凝集体による凹凸のため塗面が平滑性を
失い、光沢も低下する傾向があり、これらを用いた被塗
装物や印刷物の商品価値を低下させるという問題があ
る。
これらの問題を解決するため、従来さまざまな方法が
提案されている。例えば、(1)非イオン性アニオン
性、カチオン性、界面活性剤あるいは脂肪族多価カルボ
ン酸などの湿潤剤を助剤として顔料を分散させる方法、
(2)英国特許第949739号公報、米国特許第4313766号
公報などに開示されているフタロシアン誘導体系分散助
剤を使って顔料を分散させる方法、(3)特開昭55−11
2273号公報、英国特許第1313745号公報、米国特許第429
4620号公報などに開示されている尿素誘導体や、英国特
許第1445104号公報、特公昭58−24433号公報、特開昭60
−166318号公報などに開示されているウレタン誘導体、
あるいは米国特許第4317682号などに開示されているア
ミド誘導体を使って顔料を分散させる方法、(4)アル
キルシリコーンのごとき界面活性剤で表面張力を減少さ
せ、浮きの発生を防ぐ方法、(5)米国特許第3940353
号に開示されているイソボルニルアクリレートを40〜60
重量%含む共重合体を分散剤として顔料を分散させる方
法、などが知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記(1)〜(4)のような界面活性
剤や分散剤を用いて顔料粒子を高濃度で分散させて印刷
インキや塗料用の顔料分散液を得ようとした場合、流動
性の良好な顔料分散液を得ることもあるが、光沢の低
下、色分れ、浮きなどを防ぐ作用は特定のビヒクルポリ
マー、特定の顔料に対してのみ有効である場合がほとん
どであり、また塗膜性能が低下する二次的な悪影響をさ
けることができなかった。
また、上記(5)のようにして得られた顔料分散液
は、特定のビヒクルポリマー以外は混合希釈が困難であ
り、特に高分子量ビニル系ビヒクルポリマーとの混合は
不可能であった。
更に、顔料/有機溶剤/分散剤だけから成るいわゆる
ノンレジンベースと称する顔料分散液も特定のビヒク
ル、特定の顔料に対してのみ効果を示す場合がほとんど
であり、貯蔵中の顔料の分離、ソルベントショックなど
の課題があった。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記の従来技術の有する課題を解決す
べく鋭意研究を重ねた結果、有機溶剤中に微細な粉末状
個体、特に有機、無機の顔料を分散させた場合、特定の
変性アクリル型重合物を分散剤として用いると上記の課
題を解決した安定な顔料分散液を形成できることを見い
出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 顔料と分散剤と有機溶剤とを含有してなる顔料分散液
において、分散剤としてα,β−不飽和カルボン酸のビ
シクロ基含有エステルとα,β−不飽和カルボン酸とを
必須成分として共重合してなり、かつα,β−不飽和カ
ルボン酸のビシクロ基含有エステルの含有率が1重量%
以上40重量%未満である共重合体を含有することを特徴
とする顔料分散液、および この顔料分散液とビニル系塗料用ビヒクルポリマーと
を含有することを特徴とする塗料 を提供するものである。
以下、本発明の顔料分散液に用いられる分散剤につい
て詳細に説明する。
本発明で分散剤として使用するα、β−不飽和カルボ
ン酸のビシクロ基含有エステルとしては、例えばα,β
−不飽和カルボン酸のイソボルニルエステル等が挙げら
れ、なかでも下記一般式(1)で示される(メタ)アク
リル酸イソボルニルエステルが特に好適である。
(式中、Xは−CH2−、−CH(CH3)−又は−C(CH3
−、MおよびRはそれぞれ水素原子又はメチル基を表
わす。) 本発明で用いる共重合体中のα,β−不飽和カルボン
酸のビシクロ基含有エステルの含有率は、通常1重量%
以上40%未満であり、なかでも高分子ビニル系塗料用ビ
ヒクルポリマーと相溶性が良好で、顔料分散液で着色し
た場合の塗料の安定性に優れる点で5〜20重量%が好ま
しい。
またα,β−不飽和カルボン酸としては、メタクリル
酸、アクリル酸が好適であり、特にメタクリル酸が好ま
しい。
共重合体の調製は、公知の重合法により遂行が可能で
ある。しかし顔料分散液としての使用を考慮すれば、こ
の共重合体の溶剤への溶解操作が不要となる点で、溶液
重合法によるのが好ましい。
溶融重合法を採用する場合、重合開始剤としては、例
えばアゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−ターシャリーブチルパーオキサイドなどの
ラジカル重合開始剤を用いることができる。
また、重合溶媒としては、例えばトルエン、キシレン
やその他の高沸点の芳香族系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブ
チルやセロソルブアセテートなどのエステル系溶剤;メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン系溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ブチ
ルアルコールなどのアルコール系溶剤を単独もしくは混
合で用いることができ、なかでも芳香族系溶剤が好まし
い。その使用量は粘度を後で調整できるように60重量%
以下であることが好ましい。
本発明で用いる共重合体は、分子量が変化しても実質
的に満足できる顔料分散液が得るられるが、塗膜物性の
低下をきたす恐れがなく、また粘度が適当で、稀釈によ
る粘度調製の必要がなく、顔料分散性の良好な顔料分散
剤が容易に得られる点で、重量平均分子量1,000〜100,0
00の共重合体が好ましく、なかでも重量平均分子量5,00
0〜50,000の共重合体が特に好ましい。
本発明の顔料分散液に用いる顔料は、無機顔料として
は、例えば(1)二酸化チタン、ベンガラ、酸化クロム
などの金属酸化物系;(2)アルミナホワイト、黄色酸
化鉄などの水酸化物系;(3)硫化亜鉛、カドミウムイ
エローなどの硫化物、セレン化物系;(4)フェロシア
ン化物系;(5)亜鉛、モリブデンレッドなどのクロム
酸塩系;(6)沈降性硫酸バリウムなどの硫酸塩系;
(7)炭酸カルシウムなどの炭酸塩系;(8)クレー、
群青などのケイ酸塩系;(9)マンガンバイオレットな
どのリン酸塩系;(10)カーボンブラックなどの炭素
系;(11)亜鉛粉末、ニッケル粉末などの金属系等が挙
げられ、また有機顔料としては、例えば(1)アゾ系顔
料;(2)レーキ系顔料;(3)フタロシアニン系顔
料;(4)縮合多環系顔料(ペリレン、キナクリドン、
イソインドリノン、ジオキサジなど)等が挙げられる。
本発明の顔料分散液中における顔料/分散剤/有機溶
剤の重量比は、特に技術的な制限はないが、一般には
(10〜70)/(5〜85)/(5〜70)である。
本発明の顔料分散液に用いる有機溶剤としては、例え
ばトルエン、キシレンなどの高沸点の芳香族系溶剤;酢
酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエ
ステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン系溶剤等が挙げられ、なかでも芳香
族系溶剤が好ましい。これらはそれぞれ単独もしくは2
種以上混合して用いることができる。
本発明の顔料分散液の調製は、例えば適当な分散装置
中で顔料、分散剤溶液、さらに必要に応じて追加溶剤を
一緒に混合することによって行うことができ、用いるこ
とのできる分散装置としては通常塗料工業において使用
されているボールミル、ロールミル、ホモミキサー、サ
ンドミル、アトライターなどが挙げられる。
本発明の顔料分散液の溶液型塗料に対する配合割合
は、該分散液中の顔料の種類や最終塗料に要求される着
色の程度等に依存し、広い範囲で変えることができ、特
に限定されないが、一般には前述の溶液型塗料の樹脂分
100重量部当り0.1〜100重量部の範囲である。
[実施例] 以下に、製造例、実施例および比較例を挙げて本発明
を更に具体的に説明する。尚、例中の部および%はすべ
て重量基準である。
製造例1 メタクリル酸メチル89部、メタクリル酸1部、イソボ
ルニルアクリレート10部、アゾビスイソブチロニトリル
0.5部およびキシレン100部を撹拌機、温度計およびコン
デンサーを装備した反応器中に入れ、10時間反応させ
て、本発明で分散剤として用いる共重合体(A−1)を
得た。
得られた共重合体(A−1)は、無色透明で不揮発分
50.0%、粘度80ps(25℃)、重量平均分子量約25,000で
あった。
製造例2 メタクリル酸メチル84部、メタクリル酸0.5部、イソ
ボルニルメタクリレート15部、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル0.5部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部お
よびキシレン100部を用いた以外は製造例1と同様にし
て、本発明で分散剤として用いる共重合体(A−2)を
得た。
得られた共重合体(A−2)は、微黄色透明で不揮発
分49、8%、粘度35ps(25℃)、重量平均分子量約19,0
00であった。
製造例3 メタクリル酸メチル69部、メタクリル酸0.5部、イソ
ボルニルアクリレート30部、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル0.5部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部およ
びキシレン100部を用いた以外は製造例1と同様にし
て、本発明で分散剤として用いる共重合体(A−3)を
得た。
得られた共重合体(A−3)は、微黄色透明で不揮発
分49、1%、粘度7.3ps(25℃)、重量平均分子量約10,
500であった。
製造例4 メタクリル酸メチル89部、メタクリル酸1部、ブチル
アクリレート10部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部
およびキシレン100部を用いた以外は製造例1と同様に
して、比較対照用の共重合体(B−1)を得た。
得られた共重合体(B−1)は、無色透明で不揮発分
48.5%、粘度16ps(25℃)、重量平均分子量約19,500で
あった。
製造例5 メタクリル酸メチル50部、メタクリル酸0.5部、イソ
ボルニルメタクリレート49部、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチル0.5部、アゾビスイソブチロニトリル0.5部お
よびキシレン100部を用いた以外は製造例1と同様にし
て、比較対照用の共重合体(B−2)を得た。
得られた共重合体(B−2)は、微黄色透明で不揮発
分49.5%、粘度6.8ps(25℃)、重量平均分子量約9,300
であった。
実施例1 赤色酸化鉄[バイエル社製;バイフェロックス110M]
55部、共重合体(A−1)35部およびキシレン10部を、
ガラスビーズ(直径1.5mm、以下同様)120部と共に、レ
ッドデビル社製ペイントコンディショナーで1時間振と
うして解膠分散させ、顔料分散液を得た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は720cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分離
は認められなかった。
次いで、常温乾燥型アクリル樹脂[大日本インキ化学
工業(株)製;アクリディックFL−121]、酢酸ビニル
−アクリル共重合樹脂[日本合成化学工業(株)製;コ
ーポニール9503]またはアクリルポリオール樹脂[大日
本インキ化学工業(株)製;アクリディックA−801]
をビヒクルとして用いて調製した白エナメル(酸化チタ
ン/樹脂固形分/シンナーの重量比=20/40/40)各20部
をとり、上記で調製した顔料分散液をそれぞれ2部づつ
加え、スパチュラにて均一に混合撹拌して混合エナメル
を得た。それぞれの混合エナメルを100ミクロンのドク
ターブレードでアート紙上に塗布し、30秒後にその塗布
面をかるく指で擦って色分れ(指で擦った部分と擦って
いない部分の色差)の状態を観察した。その結果、いず
れの混合エナメルに就いても色分れが認められず、塗膜
の光沢も良好であった。
実施例2 フラトシアニンブルー[大日本インキ化学工業(株)
製;ファストゲンブルーNK]25部、共重合体(A−2)
45部およびキシレン30部を、ガラスビーズ120部と共
に、レッドデビル社製ペイントコンディショナーで1時
間振とうして解膠分散させ、顔料分散液を得た。
この顔料分散液、良好な流動性を示し、25℃での粘度
は550cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分離は
認められなかった。
次いで、この顔料分散液を用いた以外は実施例1と同
様にして試験を実施したところ、色分れは認められず、
塗膜の光沢も良好であった。
実施例3 アゾ系赤色顔料[山陽色素(株)製;ブリリアントカ
ーミンFBO]21部、共重合体(A−1)42部、ソルベッ
100 30部およびキシレン7部を、ガラスビーズ120
部と共に、レッドデビル社製ペイントコンディショナー
で1時間振とうして解膠分散させ、顔料分散液を得た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は810cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分離
は認められなかった。
次いで、常温乾燥型アクリル樹脂[大日本インキ化学
工業(株)製;アクリディック A−181]、塩化ビニ
ル]−酢酸ビニル共重合樹脂[ユニオンカーバイト社
製;VMCH/VYHH=3/1(固形分重量比)混合物]、アクリ
ルポリオール樹脂[日立化成工業(株)製;ヒタロイド
3088]または熱硬化性アクリル樹脂[大日本インキ化学
工業(株)製;アクリディック46−544/スーパーベッカ
ミンG−821−60=80/20(固形分重量比)混合物]をビ
ヒクルとして用いて調製した白エナメル(酸化チタン/
樹脂固形分/シンナーの重量比=20/40/40)各20部をと
り、上記で調製した顔料分散液をそれぞれ5部づつ加
え、スパチュラにて均一に混合撹拌して、混合エナメル
を得た。それぞれの混合エナメルを100ミクロンのドク
ターブレードでアート紙上に塗布し、30秒後にその塗布
面をかるく指で擦って色分れの状態を観察した。その結
果、いずれの混合エナメルに就いても色分れが認められ
ず、塗膜の光沢も良好であった。
実施例4 カーボンブラック[コロンビア・カーボン社製;ラー
ベン420]22部、共重合体(A−2)43部、トルエン25
部およびセロソルブアセテート10部を、ガラスビーズ12
0部と共に、レッドデビル社製ペイントコンディショナ
ーで1時間振とうして解膠分散させ、顔料分散液を得
た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は320cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分離
は認められなかった。
次いで、この顔料分散液を用いた以外は実施例3と同
様にして試験を実施したところ、色分れは認められず塗
膜の光沢も良好であった。
比較例1 赤色酸化鉄[バイエル社製;バイフェロックス110M]
55部、共重合体(B−1)35部およびキシレン10部を、
ガラスビーズ120部と共に、レッドデビル社製ペイント
コンディショナーで1時間振とうして解膠分散させ、顔
料分散液を得た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は650cpcであった。しかし、2日間貯蔵後に顔料の分
離が認められた。
次いで、この顔料分散液を用いた以外は実施例1と同
様にして試験を実施したところ、アクリルポリオール樹
脂より調製した白エナメルとの混色がやや色分れが少な
かった以外はすべて色分れがあり、凝集粒子の発生が認
められた。
比較例2 カーボンブラック[コロンビア・カーボン社製;ラー
ベン420]22部、共重合体(A−2)43部、トルエン25
部およびセロソルブアセテート10部を、ガラスビーズ12
0部と共に、レッドデビル社製ペイントコンディショナ
ーで1時間振とうして解膠分散させ、顔料分散液を得
た。この顔料分散液は流動性を示し、25℃での粘度は51
0cpcであった。しかし、10日間貯蔵後に顔料の分離が認
められた。
次いで、この顔料分散液を用いた以外は実施例3と同
様にして試験を実施したところ、すべての白エナメルと
の混色で色分れが認められた。また、熱硬化性アクリル
以外では光沢の減少(艶びけ)も認められた。
実施例5 黄色酸化鉄[チタン工業(株)製;タロックスXLO]4
5部、共重合体(A−1)45部およびキシレン10部を、
ガラスビーズ120部と共に、レッドデビル社製ペイント
コンディショナーで1時間振とうして解膠分散させ、顔
料分散液を得た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は470cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分
離、沈降は認められなかった。
次いで常温乾燥型アクリル樹脂[大日本インキ化学工
業(株)製;アクリディックA−165]、酢酸ビニル−
アクリル共重合樹脂[日本合成化学工業(株)製;コー
ポニール9503]、エポキ樹脂[シェル油化エポキシ社
製;エピコート1001−75X]、アクリルポリオール樹脂
[大日本インキ化学工業(株)製;アクリディック44−
127]または塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂[ユニオンカ
ーバイト社製;VMCM]をビヒクルとして用いてそれぞれ
調製したクリヤー塗料(樹脂固形分/シンナー=40/6
0)各20部をとり、上記で調製した顔料分散液をそれぞ
れ5部づつ加え、スパチュラにて均一に混合撹拌して、
混合エナメルを得た。それぞれの混合エナメルを150ミ
クロンのドクターブレードでアート紙上に塗布し、自然
乾燥した。その結果、いずれの混合エナメルにおいても
光沢は良好で、鏡面光沢反射率(60゜−60゜)は95以上
あった。
比較例3 黄色酸化鉄[チタン工業(株)製;タロックスXLO]4
5部、共重合体(B−1)45部およびキシレン10部を、
ガラスビーズ120部と共に、レッドデビル社製ペイント
コンディショナーで1時間振とうして解膠分散させ、顔
料分散液を得た。
この顔料分散液は流動性を示し、25℃での粘度は860c
pcであった。しかし、2日間貯蔵後に顔料の分離が認め
られた。
次いで、この分散液を用いた以外は実施例5と同様に
して混合エナメルを作成した。
アクリルポリオール樹脂を用いた混合エナメルはやゝ
光沢のある塗膜が得られたが、他の混合エナメルの塗膜
は光沢が著しく低かった。
実施例6 フタロシアニングリーン[BASF社製;ヘリオゲングリ
ーンKS8730]18部、共重合体(A−3)52部、キシレン
15部およびソルベッソ150 15部を、ガラスビーズ120
部と共に、レッドデビル社製ペイントコンディショナー
で1時間振とうして解膠分散させ、顔料分散液を得た。
この顔料分散液は、良好な流動性を示し、25℃での粘
度は1,100cpcであった。また、10日間貯蔵後も顔料の分
離は認められなかった。
次いで、この顔料分散液を用いた以外は実施例1と同
様にして試験を実施したところ、色分れは認められず、
塗膜の光沢も良好であった。
[発明の効果] かくして得られる本発明の顔料分散液は、顔料が非常
に均一微細に分散しており、長時間貯蔵しても顔料粒子
が凝集したり、沈降することがほとんどない。
しかして、本発明の顔料分散液は、溶液型塗料および
インキに用いられるアクリル系樹脂、酢酸ビニル−アク
リル共重合樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、
アクリルウレタン樹脂、ゴム系樹脂等の従来からの公知
の溶液型塗料用ビニル重合系樹脂と親和性がよく、これ
らの樹脂による制限が全くなく、いずれの樹脂からなる
溶液型塗料(クリヤーおよび白塗料)およびインキの着
色にも広く利用することができる。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料と分散剤と有機溶剤とを含有してなる
    顔料分散液において、分散剤としてα,β−不飽和カル
    ボン酸のビシクロ基含有エステルとα,β−不飽和カル
    ボン酸とを必須成分として共重合してなり、かつα,β
    −不飽和カルボン酸のビシクロ基含有エステルの含有率
    が1重量%以上40重量%未満である共重合体を含有する
    ことを特徴とする顔料分散液。
  2. 【請求項2】α,β−不飽和カルボン酸のビシクロ基含
    有エステルが、α,β−不飽和カルボン酸のイソボルニ
    ルエステルである請求項1記載の顔料分散液。
  3. 【請求項3】α,β−不飽和カルボン酸のビシクロ基含
    有エステルの含有率が、5〜20重量%である請求項1又
    は2記載の顔料分散液。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3記載の顔料分散液とビ
    ニル系塗料用ビヒクルポリマーとを含有してなることを
    特徴とする塗料。
JP2228309A 1990-08-31 1990-08-31 顔料分散液および塗料 Expired - Lifetime JP2643563B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2228309A JP2643563B2 (ja) 1990-08-31 1990-08-31 顔料分散液および塗料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2228309A JP2643563B2 (ja) 1990-08-31 1990-08-31 顔料分散液および塗料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04110359A JPH04110359A (ja) 1992-04-10
JP2643563B2 true JP2643563B2 (ja) 1997-08-20

Family

ID=16874424

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2228309A Expired - Lifetime JP2643563B2 (ja) 1990-08-31 1990-08-31 顔料分散液および塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2643563B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100743673B1 (ko) * 2006-02-17 2007-07-30 에스케이씨 주식회사 밀 베이스 조성물과 이를 함유하는 광경화성 수지 조성물및 이를 이용한 칼라 포토레지스트

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04110359A (ja) 1992-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2119734B1 (en) Copolymer and use thereof
US5821283A (en) Ink composition and method for preparing
KR100396070B1 (ko) 유기 블랙매트릭스용 안료분산체 조성물 및 제조방법
JP5263793B2 (ja) A−bブロックコポリマー、その製造方法及び顔料分散体
NZ280800A (en) Aqueous gloss emulsion paint in which structured composite particles comprising film-forming polymer and pigment particles are held together by electrostatic charges; preparation
JPH08259876A (ja) カラ−フィルタ−用有機顔料分散液
JP5077625B2 (ja) 顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料分散体
US6056814A (en) Pigment composition and aqueous pigment dispersion prepared therefrom
JP4951909B2 (ja) 顔料組成物及びインキ
EP1621587A1 (en) Aqueous dispersion and process for production thereof
JP2643563B2 (ja) 顔料分散液および塗料
JP3622324B2 (ja) 被覆顔料、それを含む着色用顔料組成物ならびに被覆剤
JP4084028B2 (ja) 液体現像剤用顔料組成物、顔料分散液及びそれらの製造方法
JPH0741689A (ja) 水性顔料分散剤ならびにそれを含有する顔料組成物
JP2697277B2 (ja) 顔料分散液おぬび塗料
JP3236767B2 (ja) 分散剤及び着色剤
JP4419435B2 (ja) 顔料分散剤、それを用いた顔料組成物および顔料分散体
JP2000219749A (ja) 水性顔料分散体、ならびに水性記録液
JP2967545B2 (ja) 顔料組成物の製造方法
JP4109713B2 (ja) 水分散体およびその製造方法
JP3933257B2 (ja) 顔料分散物及びそれを用いたオフセット印刷用インキ組成物
JPH0559297A (ja) 着色顔料組成物及びその製造方法
JPH08165446A (ja) 着色電着塗装用顔料分散体組成物
JP2006036830A (ja) 顔料分散剤、それを用いた顔料組成物および顔料分散体
JPH01236930A (ja) 分散剤及び該分散剤を含有する分散液