JP2967545B2 - 顔料組成物の製造方法 - Google Patents

顔料組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は顔料組成物の製造方
法に関し、塗装剤に使用しても色分離や色むら等の不都
合を起こさない顔料組成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機顔料を塗装剤の着色成分とし
て使用する場合、顔料は一種類の場合もあるが、通常は
何種類かの顔料が配合されて使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】顔料は、その種類
・銘柄等により、固有の性質を有しており、そのために
液状塗料の着色剤として使用する場合には、配合された
顔料の一部が色浮きや色分かれ等の色分離の現象を起こ
すことがある。例えば、フタロシアニンブルー顔料やカ
ーボンブラック顔料がそうである。その対策として、従
来は添加剤を使用して上記の現象の改善を図ってきた。
しかしながら、塗料に使う樹脂や顔料の種類は極めて多
く、配合を変える度に添加剤を検討し直さなければなら
ないことは非常に大変なことである。
【0004】又、塗料系によっては添加剤では顔料の色
分離を抑えることができない場合がある。黄色酸化鉄顔
料のある銘柄は、建築材料の着色塗装に使用して、色相
及び耐候性共に優れているが、大きな針状結晶であるた
めに、該顔料とフタロシアニンブルー顔料との調色によ
り、グリーン色を出そうとすると、顔料粒子の方向性が
出て、色むらが発生する。
【0005】更に塗料成分において、無機顔料に比べて
樹脂成分が少ない場合には、塗膜の表面は凹凸状にな
り、凸の部分は無機顔料の色が濃くなり、凹の部分は調
色用顔料の色が濃くなる。この様な場合にも、該無機顔
料がその調色用顔料で予め着色してあればこの様な問題
は生じない。
【0006】従って、上記の問題を解決するためには、
予め無機顔料に調色用顔料を付着且つ固着させておけば
よいわけであり、この方法として、2種以上の顔料を重
合体系分散剤の存在下に共沈させる方法が提案されてい
る。しかしながら、この共沈法では重合体成分が析出し
たときに、該重合体成分が水系媒体に実質的に親和性を
有しないものに変わってしまい、分散剤としての機能を
失うために、析出物が微小塊状になってしまうのは避け
られない。
【0007】従って得られた顔料組成物は顔料粒子がど
うしてもかなり凝集してしまい、細かい分散が要求され
る時には不都合である。又、そのために分散剤としての
重合体成分を少なく使用すると、無機顔料と調色用顔料
の付着は十分ではなく、得られた顔料組成物を使用して
得られた塗料の色分離は、ある程度の改善は認められる
が未だ不十分である。従って本発明の目的は、塗装剤に
使用しても色分離や色むら等の不都合を起こさない顔料
組成物を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、カルボキシル基
とアミノ基と炭素数4〜18の炭化水素基とを有する重
合体を分散剤として含むアルカリ性水溶液中に調色用顔
料を分散させてなる顔料分散液に、上記調色用顔料より
も粒径が大である無機顔料を添加及び攪拌して該無機顔
料を分散させた後、該混合分散液に酸を加えて混合分散
液のpHを、前記分散剤のほぼ等電点のpHに調整し
て、上記分散剤と調色用顔料とを上記無機顔料粒子の表
面に析出及び沈着させることを特徴とする顔料組成物の
製造方法である。
【0009】前記の従来の塗装剤における着色用顔料の
欠陥を解決するために種々研究した結果、無機顔料と色
分離を起こしやすい調色用顔料で無機顔料を調色する場
合に、該調色用顔料を特定の水溶性重合体を分散剤とし
て分散させ、この分散させた調色用顔料を上記分散剤と
ともに無機顔料粒子の表面に付着させ、塗装剤の着色用
顔料として使用すると、塗料中において色分離を起こさ
ず、均一な着色塗膜を与える着色塗料が得られることを
見い出した。
【0010】本発明においては、先ず、アルカリ溶解さ
せた重合体を分散剤として用いた調色用顔料の分散液に
おいては、重合体の顔料親和性部分、即ち炭素数4〜1
8の炭化水素基は調色用顔料に吸着して調色用顔料を安
定に分散させている。これに粒径の大きい無機顔料を添
加混合して分散すると、更に重合体のアミノ基の部分が
電気的吸引力により無機顔料に吸着し、カルボン酸の部
分が可溶性イオンとなって重合体を可溶化して、調色用
顔料と無機顔料との両方を水媒体中に安定に分散させ
る。
【0011】次いで上記混合分散液に酸を加えて、分散
液のpHを特定範囲に調整することにより、可溶化して
いるカルボン酸塩はフリーのカルボン酸となり、ほぼ等
電点のところで分散剤である重合体は調色用顔料び及び
無機顔料と共に分散媒体から析出する。このようにして
得られた顔料組成物は、塗料等の媒体に分散させる際に
分散剤のアミノ基が無機顔料に固着しつつも、中和のた
めに添加した酸と一部塩を作っているので得られた調色
無機顔料は分散媒体中で微細に均一に分散され、且つ色
別れしない。
【0012】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用される調色
用顔料は、化学的構造については特に制限はなく、有機
顔料でも無機顔料もよいが、粒子径については0.5μ
m以下、好ましくは0.05〜0.5μmである。例え
ば、アゾ系、縮合アゾ系、アゾメチンアゾ系、アゾメチ
ン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキ
ノン系、ジオキサジン系、インジゴ・チオインジゴ系、
ペリレン・ペリノン系、イソインドリノン系顔料及びカ
ーボンブラック顔料等の有機顔料、及び酸化鉄系顔料、
酸化クロム顔料、スピンネル型焼成顔料等が使用でき
る。
【0013】本発明で使用される被調色顔料である無機
顔料は、例えば、塗料において、上記の調色用顔料と共
に使用される無機顔料や、通常は使用されていないが、
多少の混入が許される無機顔料であり、これらの無機顔
料としては、例えば、体質顔料としてアルミナ、クレ
イ、炭酸カルシウム等が使用され、有色無機顔料として
黄色酸化鉄や弁柄が、又、白色顔料として二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等が使用される。更に電場、紫
外線又は電子線等の高エネルギー線で発光する蛍光性硫
化亜鉛等の蛍光顔料や蓄光性顔料等が使用される。これ
らの無機顔料は、その表面に調色用顔料が固着されるた
め、粒子径は調色用顔料より大きいことが必要である。
【0014】前記調色用顔料の使用量は、調色の程度に
よって幅広く変化して一概には規定されないが、上記無
機顔料100重量部当たり0.1〜20重量部の割合で
使用することが好ましい。
【0015】本発明で分散剤として使用される重合体は
アルカリ水溶性であり、カルボキシル基とアミノ基及び
顔料親和性基である炭素数4〜18の炭化水素基とを有
する重合体である。該分散剤のカルボキシル基を有する
単量体部分の重合体中における含有量は5〜30重量%
であり、例えば、アンモニア、低級アミン、アルカノー
ルアミン、水酸化アルカリ等の水溶液中において、カル
ボキシル基は上記のアルカリと塩を形成して水中に溶解
する。この場合、重合体中のアミノ基は塩を形成してい
ない。アミノ基を有する単量体部分の重合体中における
含有量は10〜50重量%である。
【0016】又、顔料親和性基である炭素数4〜18の
炭化水素基は、直接重合体の主鎖を構成していてもよ
く、又、主鎖にエステル結合、アミド結合、ウレタン結
合、尿素結合等を介して結合していてもよく、又、主鎖
と炭素数4〜18の炭化水素基との間に別の基が介在し
ていてもよい。炭素数4〜18の炭化水素基の重合体中
における含有量は20〜85重量%である。
【0017】この様な分散剤は、上記の基を有する付加
重合性単量体の混合重合によって得られる。カルボキシ
ル基を有する付加重合性単量体としては、例えば、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノエ
ステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、フマル
酸、フマル酸モノエステル等のα、β−不飽和カルボン
酸の前記した可溶性塩類が挙げられる。これらはカルボ
ン酸や酸無水物は、重合した後にアンモニア、アミン、
水酸化アルカリ等で中和して使うのも好ましい。
【0018】アミノ基を有する単量体としては、アクリ
ル酸やメタクリル酸等のα、β−不飽和カルボン酸とジ
メチルアミノエタノールやジエチルアミノエタノール等
のアミノアルカノールとのエステル等や、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート等とジアルキル
アミン類やジアルカノールアミン類との付加反応物等が
ある。又、グリシジル基を有する重合体をアンモニア又
はジエタノールアミン等で処理したものも使用できる。
【0019】炭素数4〜18の炭化水素基を有する付加
重合性単量体としては、例えば、炭素数4〜18のアル
コールのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステ
ル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、イタコン
酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン等があ
る。
【0020】更に、水酸基を有する単量体、例えば、エ
チレングリコール、プロピレングリコール等のアクリル
酸のモノエステル、メタクリル酸のモノエステル等、及
びアクリルアミド、メタクリルアミド等を混合して使用
することも好ましいことである。重合法については特に
制限はないが、分子量は平均分子量で5,000〜5
0,000がよく、必要であれば重合調整剤を使用して
分子量を調整する事もよい。
【0021】本発明の顔料組成物の製造方法について述
べると、上記で述べたカルボキシル基とアミノ基及び炭
素数4〜18の炭化水素基を有する重合体をアルカリを
用いて水溶液にし、それを分散剤として用いて調色用顔
料を分散させて、顔料分散液とする。この分散液に被調
色顔料である無機顔料を混合及び攪拌して無機顔料を分
散させる。この際、分散剤中のフリーのアミノ基が無機
顔料に電荷的な吸着性を有しているために無機顔料の分
散が効果的に行われる。
【0022】次にこの顔料分散液に酸を加えて分散液を
弱酸性、即ち分散剤の等電点に相当するpHに調整し
て、調色用顔料及び分散剤を無機顔料粒子の表面に析出
させ、必要に応じて、加熱した後、濾過及び水洗及び乾
燥して本発明の顔料組成物が得られるが、得られる顔料
組成物を水性塗料の着色剤に使用する場合には、上記の
濾過、水洗及び乾燥等の工程は必須ではない。
【0023】上記製造方法を実施するについては、先
ず、調色用顔料を常法に従って分散する。無機顔料につ
いては粉体のままで加えてもよく、予め分散したものを
加えてもよい。無機顔料分散液に調色用顔料の分散液を
加えてもよい。調色用顔料と無機顔料とを同時に分散剤
で分散してもよい。分散剤の使用量は、樹脂分で調色用
顔料の2〜100重量%である。
【0024】無機顔料粒子の表面に調色用顔料を沈着さ
せるために、アルカリ溶解させた分散剤を用いた調色用
顔料分散液に酸の水溶液を攪拌しながら徐々に添加し
て、分散液のpHを分散剤が析出するpHとする。典型
的な例としては、酸の添加によって分散液のpHが分散
剤のほぼ等電点のところに近づくと分散液の粘度が上昇
しスラリー状態になり、場合により、再び液状の分散液
になる。この際に必要に応じて加熱する事ができる。使
用される酸としては酢酸等の低級有機酸や塩酸等のハロ
ゲン化水素酸等の水溶液が挙げられる。
【0025】以上の如くして得られた顔料組成物の分散
液は、そのまま水性塗料やポスターカラーの着色剤とし
て使用してもよく、又、顔料組成物の分散を安定化する
ための助剤を添加し、水性着色剤としてもよく、又、濾
過、乾燥及び粉砕して顔料粉末としてもよい。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中「部」又は「%」とあるのは全て重量
基準である。 実施例1 スチレン15部、アクリル酸エチルエステル45部、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチルエステル20部及びメ
タクリル酸20部を、重合溶媒としてイソプロピルアル
コールを50部及びジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル50部を用い、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル3部を用いて90〜95℃で重合した後、
28%アンモニア水14部及び水36部を加えて本発明
で使用する分散剤−1とする。
【0027】安定型銅フタロシアニンブルー顔料30
部、上記で得た分散剤−1の30部及び水40部を陶器
のボールミルで24時間分散して調色用顔料分散液とす
る。この分散液に水300部とルチル型酸化チタン顔料
300部を加え、更に2時間分散する。内容物を取り出
し、水200部を加え、攪拌しながら10%酢酸水溶液
を徐々に滴下した。添加した酢酸水溶液は16.8部
で、添加後の分散液のpHはほぼ6.3〜6.4を示し
た。次いで液を85℃に昇温し、30分間攪拌を続けた
後に冷却する。次いで濾過及び水洗し、80℃で一晩乾
燥し、粉砕して顔料組成物−1とする。
【0028】上記顔料組成物−1の50部を、ヒドロキ
シエチルセルロース0.5部とポリエチレングリコール
アルキルアリルエーテル(HLB:12.8)1部を含
有する水48.5部中にサンドミルで分散する。この分
散液をアクリル樹脂エマルジョン100部を加え、攪拌
しながらテキサノール(イーストマン:造膜助剤)6部
を加えて塗料−1とする。この塗料−1をスレート板上
で刷毛塗りにより、色分離のテストを行なったが、色分
離は認められず、均一な塗膜が得られた。
【0029】実施例2 メタクリル酸メチルエステル30部、アクリル酸ブチル
エステル20部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルエ
ステル15部、アクリル酸ジメチルアミノエチルエステ
ル20部及びアクリル酸15部を、重合溶媒としてイソ
プロピルアルコール50部及びジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル50部を用い、重合開始剤としてアゾ
ビスイソブチロニトリル3部を用いて90〜95℃で重
合した後、28%アンモニア水12.6部と水37.4
部を加えて分散剤−2とする。
【0030】安定型銅フタロシアニンブルー顔料30
部、分散剤−2を22.5部及び水47.5部をボール
ミルで24時間分散し、調色用顔料分散液−2とする。
【0031】水200部に黄色酸化鉄顔料100部を加
え、攪拌しながら上記調色用分散液−2の55部を加
え、60分間超音波分散機で分散する。次いで、攪拌し
ながら10%酢酸水溶液を徐々に滴下した。添加した酢
酸水溶液は6.2部で、添加後の分散液のpHはほぼ
6.3〜6.4を示した。該分散液を85℃に昇温し、
30分間攪拌を続けた後に冷却する。この分散液にヒド
ロキシエチルセルロース2部を加え、更に60分間超音
波分散機で分散してからアクリル樹脂エマルジョン1,
600部を加え、攪拌しながらテキサノール60部を加
えて塗料−2とする。塗料−2を用いて型押スレート板
(屋根用)にスプレー塗装し、塗膜の表面をよく観察し
たが、色むらの出やすい溝にも色むらが認められなかっ
た。
【0032】実施例3 スチレン20部、イタコン酸ジブチルエステル25部、
メタクリル酸ジエチルアミノエチルエステル40部及び
イタコン酸15部を、重合溶媒としてプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル100部を用い、重合開始剤と
してアゾビスイソブチロニトリル3部を用いて、90〜
95℃で重合した後、28%アンモニア水14部と水3
6部を加えて分散剤−3とする。
【0033】コバルトブルー顔料50部、分散剤−3の
16部及び水34部を陶器のボールミルで10時間分散
し、調色用の顔料分散液−3とする。
【0034】水100部に上記分散液−3を6部加え、
攪拌しながらクレー顔料(体質顔料)20部を加え、6
0分間超音波分散機で分散する。次いで、攪拌しながら
1%酢酸水溶液を徐々に滴下した。添加した酢酸水溶液
は5.3部であり、添加後の分散液のpHはほぼ6.3
〜6.4を示した。次いで分散液を昇温し、85〜90
℃で30分攪拌を続けた後、濾過及び水洗し、80℃で
一晩乾燥し、粉砕して顔料組成物−3とする。
【0035】酸化チタン顔料を2%含有する不飽和ポリ
エステル樹脂100部を200mlのビーカーに取り、
顔料組成物−3を3部加えて分散し、過酸化ベンゾイル
ペースト2部と硝子繊維10部を加え、80℃に加温す
ると発熱して重合する。表面をよく観察したが色むらは
認められなかった。
【0036】参考のため、顔料組成物−3に代えてコバ
ルトブルー顔料を1部加え、同じ試験をしたところ、硝
子繊維に沿って色むらが認められた。
【0037】実施例4 スチレン15部、アクリル酸ブチルエステル30部、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチルエステル40部及びメ
タクリル酸15部を、重合溶媒としてイソプロピルアル
コールを50部及びジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル50部を用い、重合開始剤としてアゾビスイソブ
チロニトリル3部を用いて90〜95℃で重合した後、
28%アンモニア水10.6部及び水39.4部を加え
て分散剤−4とする。
【0038】コバルトブルー顔料35部、分散剤−4の
12部及び水53部をアルミナのボールミルで10時間
分散し、調色用顔料分散液−4とする。
【0039】水100部に銀活性化硫化亜鉛100部を
加え、攪拌しながら上記分散液−4の5部を加え、60
分間超音波分散機で分散した。次いで、攪拌しながら1
%酢酸水溶液を徐々に滴下した。添加した酢酸水溶液は
2.5部であり、添加後の分散液のpHはほぼ6.3〜
6.4を示した。次いで分散液を攪拌しながら昇温し、
85℃で30分間攪拌した後、濾過及び水洗し、80℃
で一晩乾燥し、粉砕して顔料組成物−4とする。
【0040】顔料組成物−4を電子顕微鏡で観察した結
果、銀活性化硫化亜鉛の表面に、殆どのコバルトブルー
顔料が付着しているのが観察された。該硫化亜鉛とコバ
ルトブルーとからなる組成物は、カラーブラウン管用の
蛍光体として特に好適である。
【0041】
【発明の効果】本発明による顔料組成物は、塗料等の着
色剤に使用した場合、無機顔料粒子の表面にに調色用顔
料がよく沈着しており、被調色無機顔料として白色の酸
化チタン顔料、結晶の大きな酸化鉄系顔料、蓄光性や蛍
光性硫化亜鉛顔料等の蓄光顔料或いは蛍光顔料を使用し
た本発明の顔料組成物も、塗料の着色剤として使用する
と調色された色の均一な塗膜が得られる。更に塗料の保
存中や塗装中に、塗料中の顔料組成物は色分離を起こさ
ず、又、形成される塗膜も色分かれしない水性塗料、絵
具、ポスターカラーが提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−77977(JP,A) 特開 昭50−122528(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 17/00 C09C 3/00 C09C 3/08 C09C 3/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基とアミノ基と炭素数4〜
    18の炭化水素基とを有する重合体を分散剤として含む
    アルカリ性水溶液中に調色用顔料を分散させてなる顔料
    分散液に、上記調色用顔料よりも粒径が大である無機顔
    料を添加及び攪拌して該無機顔料を分散させた後、該混
    合分散液に酸を加えて混合分散液のpHを、前記分散剤
    のほぼ等電点のpHに調整して、上記分散剤と調色用顔
    料とを上記無機顔料粒子の表面に析出及び沈着させるこ
    とを特徴とする顔料組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 等電点のpHが6.3〜6.4の範囲で
    ある請求項1に記載の顔料組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基を有する単量体部分が、
    重合体の5〜40重量%を占める請求項1に記載の顔料
    組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】 アミノ基を有する単量体部分が、重合体
    中の10〜50重量%を占める請求項1に記載の顔料組
    成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 炭素数4〜18の炭化水素基が、重合体
    中で20〜85重量%を占める請求項1に記載の顔料組
    成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 炭素数4〜18の炭化水素基を有する単
    量体が、炭素数4〜18のアルコールのα,β−不飽和
    カルボン酸エステル、スチレン及び/又はα−メチルス
    チレンを含む請求項1に記載の顔料組成物の製造方法。
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