JP5314227B2 - カーボンブラック - Google Patents

カーボンブラック Download PDF

Info

Publication number
JP5314227B2
JP5314227B2 JP23521599A JP23521599A JP5314227B2 JP 5314227 B2 JP5314227 B2 JP 5314227B2 JP 23521599 A JP23521599 A JP 23521599A JP 23521599 A JP23521599 A JP 23521599A JP 5314227 B2 JP5314227 B2 JP 5314227B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon black
temperature
particle size
reaction
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23521599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001240767A (ja
Inventor
信猛 見勢
裕 福山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP23521599A priority Critical patent/JP5314227B2/ja
Publication of JP2001240767A publication Critical patent/JP2001240767A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5314227B2 publication Critical patent/JP5314227B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は塗料用、インキ用、樹脂着色用等、様々な着色用途に用いられるカーボンブラックに関するものである。
カーボンブラックは顔料、充填剤、及び補強用顔料、耐候性改善剤として広く使用されており、その製法は、一般に円筒状のカーボンブラック製造炉の第1反応帯域に、炉軸方向又は接線方向に酸素含有ガスと燃料を導入して、これらの燃焼によって得られた高温燃焼ガス流を、引き続いて炉軸方向に設置された第2反応帯域に移動させながら、該ガス流中に原料炭化水素を導入してカーボンブラックを生成させ、第3反応帯域で反応ガスを急冷して反応を停止させるファーネス式製造法が広く知られている。
樹脂着色、印刷インキ、塗料において着色剤として使用されるカーボンブラックは黒度、分散性、光沢、着色力および流動特性、粘度特性面で優れたものが求められる。塗料用途の中でも特に自動車用トップコート用途では極めて高い黒度と光沢とが要求される。
カーボンブラックを黒色顔料として使用した場合の黒度・着色力は、カーボンブラックの粒子径及びストラクチャーへの依存性が大きく、粒子径が小さくなるほど高黒度となることが知られている。例えば黒度と粒子径との関係は特開昭50−68992号公報に開示されている。しかしながら、インキや塗料のビヒクル並びに樹脂中に配合した場合、小粒子径化は分散性や流動性、粘度特性面での劣化を引き起こす。また低ストラクチャー化は流動性、粘度特性面では良好となるものの著しく分散性の劣化を引き起こす。
分散性や流動性を改善する目的でカーボンブラックを酸化剤を用いて酸化し粒子表面に官能基を付与する方法が知られている。例えば塗料やインキの一部のワニス系ではカーボンブラックの分散性、分散安定性、粘度特性を改善する為にカーボンブラックの粒子表面に酸性官能基を付与したものを用いられている。特公昭45−37436号公報にはカーボンブラックをオゾンで酸化する方法が開示され、特公昭46−18368公報にはカーボンブラックをオゾンで酸化することでインキ系での黒度を向上させる例が開示されている。また、特公昭45−29754号公報にはカーボンブラックを二酸化窒素ガスで酸化する方法が開示されている。その他、硝酸や高温の空気で酸化処理を行うことも知られている。しかしながらこれらの酸化後処理を実施しても、低ストラクチャー化及び小粒子径化による分散性、流動性の劣化を全て補うことはできない。
特に、平均粒子径が15nm以下の超微粒子カーボンブラックは、極めて高黒度であり、中高級塗料用や中高級樹脂着色剤用の分野などに用いられる。このクラスのカーボンブラックは、チャンネル法で製造したものをHCC(High Color Channel)あるいはMCC(Midiam Color Channel)、ファーネス法で製造したものをHCF(High Color Furnace)あるいはMCF(Midiam Color Furnace)と呼んでいる。
発明が解決しようとする課題
これらの小粒子径のカーボンブラックは非常に高黒度であり、最高級塗料用や最高級樹脂着色用などに用いられているが、チャンネル法、ファーネス法何れの方法によって製造されたカーボンブラックも、分散性を良好にする為にストラクチャーを大きくすると黒度低下と流動性低下が生じる事、高黒度化のため粒子径を小さくすると分散性低下と流動性低下が生じる事が本発明者らの検討により判明した。また、流動性改善の為に酸化処理を実施しても、特に高剪断速度条件での粘性については酸化による効果が殆ど得られず、逆に酸化により高速流動時の粘度が高くなる現象も見られることも判明した。
また、チャンネル法で製造された超微粒子の高黒度のカーボンブラックは、高い温度の有酸素雰囲気で作るため、その製造時に表面が多孔化し、このため樹脂やビヒクルの吸着量が増加しこのため高粘度化する欠点がある。
これに対し流動性を改善する目的で、特公昭54−7632号公報では、原料炭化水素を気化させて炉内に供給することにより、EM平均粒子径(平均粒子径に相当)9nm、EM粒子径標準偏差5.7nm、BET比表面積/SEM(EM比表面積)の比が1.25のカーボンブラック、EM平均粒子径14nm、EM粒子径標準偏差5.5nm、BET比表面積/SEMの比が1.25の多孔化を抑制したカーボンブラックをファーネス法で得、これは流動性が良好であったと記載されている。
しかしながら、上記特公昭54−7632号公報に記載された方法は、大きな体積を持つ気化した炭化水素ガスと炉内の燃焼ガスとの混合工程を必要とし、この混合状態が不均一となるため、得られたカーボンブラックの粒子径分布は、EM粒子径の標準偏差/EM平均粒子径比が0.37〜0.63とチャンネルブラック(同比0.25〜0.35)等に比べ著しく広く、特に高黒度が期待される小粒子になる程粒子径分布が広くなる傾向にあり、結果的には低い黒度になる粒子径の大きな粒子が混在した状態となり、十分な漆黒性は得られないことがわかった。
小粒子径化及び低ストラクチャーを行わず黒度を改善するために、特開平9−235485号公報においては、凝集体分布をシャープにすることで分散性や流動性を損なわずに黒度を高める方法が開示されている。しかしながら、特に高い漆黒性が要求される着色分野では、このような凝集体分布のシャープなカーボンブラックを用いても全てのバランスを満足できるカーボンブラックは得られておらず、黒度または、流動性、分散性等の何れかの特性を犠牲にしている。
発明が解決しようとする課題
以上説明したように、カーボンブラックの特性と、樹脂組成物等のカーボンブラック含有組成物の物性との関係に関しては、一般に相反関係にある黒度、分散性、および流動性をいかに満足させるかが重要な課題となっている。さらに、一旦分散したカーボンブラックが再凝集することがあってはならない。
本発明は、種々のカーボンブラック含有組成物を調製した際に、高黒度、良分散性、良流動性特に高剪断速度条件での流動性を保ち、更に凝集を防止することができるカーボンブラックを得ることを目的とするものである。
課題を解決する為の手段
【課題を解決する為の手段】
本発明者らは上記の課題に鑑みて鋭意検討を続けた。その結果、平均粒子径、粒子径の標準偏差と平均粒子径の比、凝集体径及びその分布、NSA/SEMの比(以下、「ラフネスファクター」と称す)を所定の範囲とすることにより、上記の課題を解決できる高い光学適性を発揮するカーボンブラックとすることができることを見出して本発明に到達した
なわち本発明は、ファーネス法により製造されるカーボンブラックを母体とするカーボンブラックであって、平均粒子径が25nm以下、粒子径の標準偏差/平均粒子径の比が0.35以下、最大頻度ストークス相当径が80nm以下、最大頻度ストークス相当径の半値幅/最大頻度ストークス相当径の比が0.6以下、窒素吸着比表面積( g)/EM比表面積( g)の比が2.8以下であり、沃素吸着量(mg/g)/窒素吸着比表面積( g)の比が0.5mg/ 下、かつ、沃素吸着量(mg/g)<揮発分(mg/g)+0.1×窒素吸着比表面積( g)であることを特徴とするカーボンブラック等に存する。
本発明のカーボンブラックにおいては、まず平均粒子径として25nm以下のものである。より好ましくは15nm以下、特に好ましくは8〜15nmである。粒子径が25nmを越えるとカーボンブラックの黒度は著しく低くなり、色としての”黒さ”の程度の良否が要求される分野には殆ど適用できない。さらに黒さを重要視される高黒度分野の塗料等においては平均粒子径が15nm以下が好ましく、さらに本発明の目指す高い黒度を達成するためには8〜15nmとするのが特に好ましい。
次に、本発明においては粒子径の標準偏差/平均粒子径の比が0.35以下とする。小粒子径カーボンブラックでもその粒子径分布を見た場合に平均粒子径に比して著しく大きい粒子径のカーボンブラックを多量に含むとこれらの大粒子径カーボンブラックの存在により黒度が著しく引き下げられる。これを回避する為には黒度低下要因となる大粒子径の粒子の量を極めて低く抑えた粒子径分布とする必要があり、具体的には粒子径分布の標準偏差Dσと平均粒子径Dとの比、Dσ/Dの比を少なくとも0.35以下、より好ましくは0.30以下となるようなシャープな粒子径分布が高い黒度を得るために必要である。なおここで平均粒子径Dは電子顕微鏡法により求められる粒子径の平均径を指し、粒子径分布の標準偏差Dδは電子顕微鏡で求められる粒子径の分布における標準偏差を指す。
本発明において求める高い黒度を有するためにはカーボンブラックの凝集体径はDmodが80nm以下、より好ましくは50nm以下とする。このことは凝集体径が黒度に密接に関係しておりDmodが80nmを超える凝集体径のカーボンブラックでは本発明の求めるような高い黒度が得られないためである。また凝集体径の分布も黒度と分散性に密接に影響しており本発明の求める黒度と分散性のバランスを達成する為、最大頻度ストークス相当径の半値幅D1/2と最大頻度ストークス相当径Dmodの比、D1/2/Dmodを0.6以下、好ましくは0.55以下に調整する必要がある。
さらに、本発明の範囲内においては体積75%径D75とDmodの比、D75/Dmodは好ましくは1.6以下、特に好ましくは1.3以下である。このものは、分散に悪影響を及ぼす体積75%径を越える大凝集体径の含有率が極めて低く抑えられたものである。
本発明のカーボンブラックは、さらにN2SA(m2/g)/SEM(m2/g)の比が2.8以下のもので、より好ましくは2.5以下のものである。カーボンブラック生成時の温度はチャンネル法、ファーネス法共に粒子径が小さいもの程高温を要する傾向にあるが、熱混合性の悪いチャンネル法の方が、より周囲のガス温度は高くなることから、同じ粒子径のカーボンブラックであってもチャンネル法で製造したカーボンブラックのほうがより賦活された、比表面積の高いカーボンブラックとなる。平均粒子径が25nm以下のカーボンブラックは、生成時の温度が少なくとも1200℃以上であり、この温度下ではカーボンブラックは急速に賦活反応が促進され、カーボンブラック表面のラフネスの発達が無視できなくなる。特に粒子径が15nm以下のカーボンブラックを生成させる際には周囲ガス温度は1500℃以上に達し、カーボンブラックが形成された後5〜20ms程度の滞留時間の間で急激に賦活反応が発生し、比表面積の著しい増加が観られる。カーボンブラック表面の賦活反応が進行し、表面が多孔化すると、もともと存在する平滑な表面に比べ細孔部分は多量に樹脂やワニス成分、溶剤等を吸着し、このためカーボンブラックの凝集体の間に存在する自由な樹脂やワニス、溶剤等が減少し、分散系の粘度を著しく高める。この様な多孔化はラフネスファクターと呼ばれるカーボンブラックのN2SA/SEMの比と強い相関がある。
2SA/SEMの比は、N2SA及びSEMを各々求め、これらの比を計算することにより求める。N2SAの測定はASTM D3037−88に従って決定する。SEMの測定は、下記の式より算出する。
SEM=6000/(ρ・dA)
ρ:カーボンブラックの比重(1.86g/cm3として計算)
dA:体面積粒子径(nm)
カーボンブラックのN2SA/SEMの比が2.8を越えると例えば、カーボンブラックを20重量%以上配合した分散系では、わずかな配合量変動によっても分散系の粘度が大幅に変動する傾向にあり、粘度の安定した組成物を製造するのが極めて困難になる。又、このようなカーボンブラックを40重量%以上配合した樹脂マスターバッチ等では分散時の粘度増加により練和トルクが大幅に上がり練和が困難となる他、このような高粘度のマスターバッチは、実際に使用する際の他の樹脂への希釈工程において十分に溶解せず、光学特性や強度特性面で著しい劣化をもたらし実用に耐えなくなる。
ラフネスの発達を抑制するためには、カーボンブラックが生成してから反応停止までの滞留時間が短くなるよう反応停止位置を調整することが重要である。一方で反応停止までの時間は安全性の極めて悪い芳香族炭化水素の含有量がカーボンブラックの炭化反応の進行程度にも大きな影響を与え、反応停止までの時間を短くすると原料炭化水素を供給してからカーボンブラックが生成するまでの時間及び生成した極めて水素含有量の多い芳香族炭化水素の凝集した状態のカーボンブラックが温度により脱水素反応を起こし炭化するまでの時間が短くなり、得られたカーボンブラックの芳香族炭化水素含有量が多くなり安全性が劣るものとなることから、カーボンブラックの反応停止は炭化反応の完了する近傍の位置において瞬時に賦活反応が進行しない1200℃以下の温度まで冷却するのが安全性及びラフネスの抑制を両立させる方法として好適である。
このような反応停止条件以外に、カーボンブラックのラフネス発達に与える要因について鋭意検討した結果、カーボンブラックのラフネスの発達はカーボンブラックの粒子径分布により強く影響される。即ち、カーボンブラックの生成及び炭化に要する時間と即ち炭化後賦活反応が開始する時間はカーボンブラック個々の粒子径により大幅に変動する。大きな粒子径のカーボンブラック程、生成開始が遅くまた生成したカーボンブラックの粒子の極めて近い周辺の温度が低いことから炭化にも長い時間を要する。このため生成したカーボンブラックの粒子径分布が広く平均粒子径に対して著しく粒子径の大きな粒子径のカーボンブラックを多量に含むとこれらの大粒子径カーボンブラックの炭化が完了するまでの時間反応停止を遅らせる必要が生じ一方でこれより遙かに生成及び炭化の速かった平均粒子径以下のカーボンブラックはより早くから賦活反応が始まっており更に不都合にもこれらの小粒子径カーボンブラックの周囲は極めて高い温度になっていることから賦活反応は非常に早く進行する。
この結果粒子径分布が広くかつ芳香族炭化水素含有量の少ないカーボンブラックを電子顕微鏡により詳しく観察すると、平均より小さいカーボンブラックは多孔化した状態になっており特に極めて小さい粒子径のカーボンブラックについては粒子全体に”鬆(す)”が入った状態で観察されるものもある状態であることを見いだした。これを炭化時間の長い平均粒子径に比べて大きな粒子径のカーボンブラックが殆ど存在せずかつ、賦活の早い平均粒子径より小さい粒子径のカーボンブラックも殆ど存在しない粒子径分布の極めてシャープなカーボンブラック、すなわち粒子径分布における粒子径の標準偏差Dσと平均粒子径Dの比、Dσ/Dが少なくとも0.35以下、より好ましくは0.30以下となるようなカーボンブラックがラフネス発達を抑制するためにも必要である。このような粒子径分布のシャープなカーボンブラックを製造するためには、極めて均一な温度分布及び原料炭化水素の濃度分布の条件下で高い混合性をもたらす環境下でカーボンブラックを生成させる。
前述のように塗料、インキの一部のワニスでは分散性向上のためカーボンブラック表面を酸化して酸性官能基を導入することが行われるが、これら表面に酸性官能基を多く持つカーボンブラックは、インキや塗料等の比較的低い分子量のワニスの持つ官能基や極性原子部分を吸着し、カーボンブラック表面にワニス相を形成させる事で光の屈折率を変化させたり、固化する際のカーボンブラックの凝集を防ぎ光学適性を改善させる効果がある。
このようなワニス系、特に溶媒中にアルキッド樹脂やメラミン樹脂及びフェノール樹脂等の極性強い重合性低分子樹脂成分が溶解している一部のインキや塗料ワニス系においては、凝集性の高い小粒子径カーボンブラックを用いた場合、カーボンブラック表面に酸性官能器を付与しないと極端な粘度増加やワニス硬化時のカーボンブラックの再凝集による黒度、光沢低下が発生し実用に耐えず、pHが5以下の酸性カーボンブラックを用いる事が必要である。このため、本発明のカーボンブラックをこのような用途に好適に使用するにはpH5以下とする。
さらに、このような極性ワニス成分を吸着させることが有効な分散系について、小粒子径カーボンブラックの表面性状と分散させた系の適性について検討した結果、粘度や分散安定性、各種光学適性はカーボンブラックのワニス吸着能力と凝集性とのバランスが影響していることが判明した。より詳細には、揮発分の量で表される酸性官能基の量がワニスの吸着能力に強く影響しており、この吸着によりカーボンブラック間にワニスが常に入り込む事でカーボンブラック同士が近づく事を阻害し凝集させない作用に加え、カーボンブラック自体の有する凝集性を制御する事が重要であり、この凝集性は、カーボンブラックの沃素吸着量に比例する無機物に対して活性な点同士が引き合う力が作用しており、単位表面積当たりの沃素吸着量の低いカーボンブラック程凝集しにくく、粘度が低くなる傾向にあり、この両者のバランスが、
沃素吸着量(IA(mg/g))/窒素吸着比表面積(N2SA(m2/g))の比が0.5mg/m2以下で、かつ、
IA(mg/g)<揮発分(mg)+0.1×N2SA(m2/g)
の関係を満たす際に吸着性のワニス系で凝集が発生せず適性が極めて良好となる。
カーボンブラックのIA、N2SA、揮発分という表面物性を以上のようなバランスとし、かつ酸化反応時の酸化剤によるラフネス発達を抑制してN2SA/SEM、Dσ/Dを上述の範囲とすべく表面酸化処理を行う方法としては、後述する、酸化温度を通常50℃から200℃の間で調整した上で、高い混合性を与える事のできる反応器において硝酸ガスとカーボンブラックとを10秒から600秒程度の間の短い時間接触反応させた後速やかに温度を下げあるいは硝酸及び二酸化窒素含有ガスと分離する方法が極めて有効である。
本発明のカーボンブラックは、粒子径、粒子径分布、凝集体径、凝集体分布、N2SA/SEMの比を特定の範囲とすることにより、様々な分散系においてより光学適性、分散性、分散安定性、及び粘性のバランスに優れたカーボンブラック含有組成物を得ることができる。さらに、IA/N2SAの比、pH、及びcDBPをも特定の範囲とすることにより、これらの特定のバランスが極めて優れたカーボンブラック含有組成物とすることができる。
ここで、カーボンブラックの圧縮DBP吸油量(cDBP)はカーボンブラックの凝集性に影響を与え、cDBPが低くなるとカーボンブラックの凝集性は大幅に増加し、本発明の作用であるカーボンブラックの表面性状改質による凝集性改善を行っても、十分な効果が得られないことがある。このことから本発明に適したカーボンブラックのcDBPは少なくとも50ml/100g以上であることが望ましい。
以上説明した本発明のカーボンブラックを得るための方法は限定されないが、好適には、十分に酸化処理されていない母体カーボンブラックを製造するプロセスと、そこで作られたカーボンブラックを母体として表面性状を制御しながら酸化処理を行い揮発分を付与する酸化プロセスとの、二段階の製造プロセスを用いることが好ましい。
本発明で要求する小粒子径で粒子径分布のシャープで且つ凝集体径の小さく凝集体毛分布のシャープなカーボンブラックを製造する方法としては公知の製造設備により製造されるファーネスブラックやチャンネルブラック等を用いる事ができるが、チャンネルブラックはその製法上酸素を含む高温燃焼ガス中で製造する事からラフネスの抑制が著しく困難である事から、ファーネス法により製造されるものを母体として用いることがより好ましい。ファーネス法で高黒度の小粒子径のカーボンブラックを効率的に製造する方法としては、代表的には以下の方法が例示できる。
図1に、本発明で用いることのできるカーボンブラック製造炉の一例の要部縦断面概略図を示す。
炉は長さ方向に、高温燃焼ガス流を形成させる第1反応帯域1と、得られた高温燃焼ガス流に原料炭化水素を混合してカーボンブラックを生成させる、チョーク部を有する第2反応帯域2と、第2反応帯域に引き続いた下流にあり、反応を停止させる第3反応帯域3とに区分される。各反応帯域のプロセス自体は、基本的には従来技術と同様の方法を採ることができる。
第1反応帯域では一般に燃焼ノズル5から燃料炭化水素と酸素含有ガスを導入し、高温ガス流を発生させる。酸素含有ガスとしては一般に空気、酸素またはそれらの混合物が用いられ、燃料炭化水素としては一般に水素、一酸化炭素、天然ガス、石油ガス並びに重油等の石油系液体燃料、クレオソート油等の石炭系液体燃料が使用される。
第2反応帯域では第1反応帯域で得られた高温ガス流に並流又は横方向に設けた原料炭化水素導入ノズル6から原料炭化水素を噴霧導入し、原料炭化水素を熱分解させてカーボンブラックに転化させる。
原料炭化水素としては一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素、クレオソート油、カルボン酸油等の石炭系炭化水素、エチレンヘビーエンドオイル、FCCオイル等の石油系重質油、アセチレン系不飽和炭化水素、エチレン系炭化水素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素などが好適に使用される。
第3反応帯域は高温反応ガスを1000〜800℃以下に冷却するため、反応停止流体導入用ノズル7から水等の液体あるいは気体の冷却媒体を噴霧する。冷却されたカーボンブラックは、捕集バッグフィルター等でガスと分離し回収する等公知の一般的プロセスをとることができる。
最終的に高い漆黒性をもつ本発明のカーボンブラックを得るには上記のような炉を用いてカーボンブラックを製造するに際し、原料炭化水素を導入する位置の条件をはじめとする炉内のカーボンブラック生成領域における諸条件を適宜調整することにより好適に行われる。
具体的には、原料炭化水素を導入する部位における燃焼ガス中の酸素濃度は通常3vol%以下、好ましくは0.05〜1vol%とする。意外なことに、原料炭化水素導入位置の酸素濃度を極力少なくすることにより、このような小粒子径であり凝集体径が小さく均一で、且つ大粒径の凝集体が抑えられたカーボンブラックを歩留まり良く得ることができる。
原料炭化水素を導入する部位の温度は1800℃以上が好ましく、より好ましくは1900℃以上、さらに好ましくは2000〜2400℃が好適である。これにより、小粒子径、シャープな粒子径及び凝集体分布を有するカーボンブラックを容易に得ることができる。
カーボンブラック凝集体は、原料炭化水素が熱分解後、縮合し、液滴へ融着後、核となる前駆体が形成しカーボンブラック粒子が生成、その後粒子の相互の衝突を経て、融着炭化し生成すると考えられる。この反応は高温である程速く進み、生成する粒子も小さくなる。また、炭化速度も速くなるので、粒子同士が衝突し凝集体となって固まるまでの時間も短くなるので凝集体も小さくなると考えられる。従って、原料炭化水素を導入する部位における温度は原料炭化水素が均一に気化、熱分解するためにさらには小粒子径カーボンブラックを得るために充分高温であることが望ましく、本発明のカーボンブラックを得るには上記の温度範囲とすることが好適であるものと考えられる。
原料炭化水素を導入する部位の温度を上記の範囲とするには、例えば第1反応帯域において高温燃焼ガス流を形成させる際に空気に酸素を添加することができる。もちろん、燃焼ガス温度を高める方法は酸素の添加に限定されず、空気を予熱する等の方法をとることによっても可能である。なお、炉内の温度は例えば放射温度計等の手段により確認することができる。
第2反応帯域はチョーク部を有するものである。チョーク部は断面積が急激に狭くなっている部分である。チョーク部は500mm以上、好ましくは800〜3000mmとするのが特に望ましい。この範囲で特に、得られるカーボンブラックの凝集体径を特に小さくできる。
チョーク部開始部位であるチョーク部の入口は、流路の最も狭い部分を含み、流路の縮小する軸方向に対する角度が5°を超える値から5°以下に変化する部位をいう。一方、チョーク部の終端であるチョーク部の出口は、流路の縮小する軸方向に対する角度が5°を超える値となる部位をいう。チョークの直径は170mm以下が好適である。特に好ましくは30〜170mm、更に好ましくは50〜150mmである。この範囲で特に凝集体分布がシャープなものを容易に得ることができる。
チョーク内のガス流速は速いほど良い。原料炭化水素は導入後、燃焼ガスの運動及び熱エネルギーにより微粒化されるが、その時の燃焼ガスの速度は速い程良く、250m/s以上が好ましく、300〜500m/sが好適である。この範囲で特に小粒径で凝集体が小さく粒子径分布の狭いカーボンブラックを容易に得ることができる。また、原料炭化水素を炉内に均一に分散させるために、原料炭化水素は2個以上のノズルから炉内に導入するのが好ましい。
原料炭化水素の供給位置は、チョーク部内であってしかもチョーク入り口から燃焼ガスの断面平均流速基準で1ms以内の範囲とすることが好適である。より好ましくは、0.6ms以内の範囲とする。この部位で導入することにより、小粒子径で凝集体径の均一なカーボンブラックを得ることができる。
小粒子径カーボンブラックを製造する場合には、以上説明したようにカーボンブラックの生成時の温度は高いものである為、得られたカーボンブラックの賦活反応の進行が速くなる。このためラフネスを制御するためには反応停止位置を適切に設定するべきであり、14nm以下のカーボンブラックを製造する場合には少なくとも原料油供給位置から1msから20ms間の滞留時間に相当する位置の中で、安全上問題となるカーボンブラック中の芳香族炭化水素が1ppmから100ppmとなる位置において賦活反応の速度が低下する1200℃以下まで急激に冷却するため、カーボンブラック含有熱ガスに対して、微細化噴霧した水または窒素及び二酸化炭素等の不活性ガスを均一に混合させ、反応を停止させるのが好ましい。
これら諸条件の組み合わせにより、小凝集体径で凝集体分布が極めてシャープであり、また大粒径の凝集体の発生が抑えられ、しかも小粒子径であるカーボンブラックをファーネス法により歩留まり良く得ることができる。
このような方法で得られたカーボンブラックを母体として用い、ラフネスを抑制しつつ単位比表面積あたりの沃素吸着量と揮発分量のバランスを好適な範囲となる条件で酸化処理を行うことにより、N2SA/SEM比表面積が2.8以下である本発明のカーボンブラックを得ることができる。このような条件を満たす酸化処理を行う方法として、以下に示す様な酸化処理が好適である。
揮発分を多く付与することと併せ、酸化の際に並行して起こる比表面積増加を抑制し、酸化処理を行った後においてN2SA/SEM比表面積の比が2.8以下、より好ましくは2.5以下とすること、並びにカーボンブラック表面当たりの沃素活性点を抑制することを満たすためには、100℃を越える温度における酸化剤とカーボンブラックとの共存する時間を短時間にし、かつ必要な揮発分を付与するための反応を十分に行うという二律背反する条件を満たす必要があり、この目的を達成させるには、以下に示すような硝酸ガスを酸化剤として用いる同伴気流方式の酸化方法を用いることが好ましい。
硝酸ガスを酸化剤として用いる同伴気流式の酸化方法は、酸化剤として硝酸ガスを含有する高速気流にカーボンブラックを同伴させて好適な温度条件下で酸化させた後、窒素酸化物と酸化カーボンブラックとを分離する製造プロセスであり、高い揮発分を均一な状態で付与させ良好な応用適性を発揮するカーボンブラックを得ることのできる酸化方法である。より詳細には、硝酸ガスを1〜30vol%、より好ましくは2〜15vol%含有した酸化性ガスを、好ましくは3m/秒以上、より好ましくは5m/秒以上の流速で流通させた中に、該酸化性ガス中の硝酸が二酸化窒素に自己分解する前にカーボンブラックを分散させ、カーボンブラックを気流に同伴させて反応装置内を移送させる。この時、単位体積ガス中に導入される硝酸ガスの重量と同ガス中に分散させるカーボンブラックの重量の比(硝酸/カーボンブラック比)が最終的にカーボンブラックに付与される揮発分量を支配する重要な因子となる。即ち、多量の揮発分を付与させる場合には硝酸/カーボンブラック比を高くすることで揮発分量の調整を行うことができる。
また、気流を構成する酸化性ガスの組成は限定されないが、硝酸ガスの他に空気や窒素等の不活性ガス及び原料とする硝酸や空気中に含まれる水による水蒸気を含むガスを用いることもできる。この酸化性ガスは、含有される硝酸及び水蒸気等の成分が全く凝縮を起こさない温度まで予熱し、途中温度低下しない様保温または加熱して、ここにカーボンブラックを導入する。硝酸ガスは温度が高くなるにつれて二酸化窒素への分解が急速に発生することから、カーボンブラックと接触するまでの酸化性ガスの温度は通常50〜200℃、好ましくは50〜130℃の範囲が好適である。
カーボンブラックは通常、生成炉より捕集バッグ等で回収された際に互いに凝集し、数100nm〜数mm程度に弱く凝集した状態で存在しており、酸化反応を行う際にはこのような凝集した状態で気流中に導入すると、酸化装置内での沈降や、装置内面へのカーボンブラックの付着が発生したり、凝集部分と非凝集部分とでカーボンブラックの局所濃度が異なる事により、局所的な硝酸/カーボンブラック濃度の不均一が発生し、得られたカーボンブラックの性質が不均一になる原因となる。嵩比重の低い、凝集性の弱いカーボンブラックを酸化に供する母体カーボンブラックとして用いる場合は、単純にカーボンブラックを前述の高速気流中に導入して混合させるだけで気流のエネルギーにより充分に解砕され、均一なカーボンブラック濃度の状態で酸化を行う事ができるが、嵩比重の高い(ストラクチャー発達の程度にもよるが通常0.25g/cm3程度以上)カーボンブラックのような凝集性の強いカーボンブラックを母体として用いる場合は、3m/秒から5m/秒程度の気流のエネルギーでは十分な解砕が行われないことがあるため、カーボンブラックをより好適な状態で分散させる為に、各種の気相分散装置や解砕装置を用いて予め解辞して気流に導入するのが好ましい。
このような目的を達成しうる気相分散装置や解砕装置の内、本発明のカーボンブラックを得るための同伴気流式酸化を実施するための装置中に最もコンパクトに設置することが可能なものとして、カーボンブラックを同伴させる気流のうち、カーボンブラックを気流に導入する部位のみを部分的にさらに高速化し、20m/秒以上、より好ましくは50m/秒以上の流速に加速してここにカーボンブラックを供給することによりカーボンブラックを高速の気流と衝突させることにより、高速の気流の圧力を利用して高い破砕エネルギーを瞬間的に加えることのできるイジェクター式の分散装置が挙げられ、このようなイジェクター式の分散装置はコンパクトなだけでなくカーボンブラック解砕効果の上でも極めて有効である。
このようにしてカーボンブラックを気流に同伴させ硝酸ガスとカーボンブラックとを接触させる。上述の条件でこれを行うことにより、高速気流のエネルギーによりカーボンブラックと硝酸ガスとが強く混合される。ここで雰囲気を硝酸による酸化反応が効率的に起こる50℃以上の温度でかつ、酸化反応により生成した官能基の熱分解が抑制できる250℃以下の温度に保持した状態で、硝酸による酸化反応により好適な揮発分が十分量付与されるのに必要な10秒から600秒の間同伴気流中で反応させることが好ましい。本発明で必要となる、高い揮発分/N2SA比のカーボンブラックを得るためには、酸化反応領域の温度は120℃以上200℃の温度で制御することがより好ましい。
このような所定の流速範囲でカーボンブラックを一定範囲の温度に維持しながら滞留させる装置としては、後述するような間接温度制御機能を有する二重構造の反応装置等を用いることができる。なお、この反応の間に、初期の酸化反応で消費された硝酸を補うべく、途中さらに硝酸ガスを気流中に添加しても良い。
以上説明した酸化反応により得られたカーボンブラックは、pH6以下、さらにはpH5以下の酸性カーボンブラックとすることができる。なお、pHの測定はJIS 6221-1982により行うことができる。
以上説明した酸化反応の後、硝酸による反応の副生物である二酸化窒素、一酸化窒素等の窒素酸化物を含有する反応後ガスと酸化されたカーボンブラックとを分離する。反応後ガスと酸化カーボンブラックとを分離する方法としてはサイクロン等の粉体輸送能力を変更させて分級する方式の分級装置や、捕集バッグによるバッグ方式等様々な方法を適用する事が可能であるが、細かな粒子を完全にガスから分離するのにはバッグ式フィルターによる分離方法を取ることが望ましい。この際使用するバッグは表面を耐酸耐窒素酸化物性を補強したガラス繊維等で構成される炉布で作成するのが耐久性上の観点から好適である。
また上述の酸化処理において好適な反応時間である10から600秒間の反応時間が経過した後のカーボンブラックは表面に反応性に富んだ二酸化窒素や未反応の硝酸を吸着した状態になっており、これらの物質は温度が高くなるにつれ急激に発熱しながらカーボンブラック表面の炭素原子と反応を起こす。バッグ式フィルターで酸化カーボンブラックを回収する場合、カーボンブラックがガスと分離し蓄積した状態となる捕集部分ではそこに至る以前の気流部分に比べ放熱の効率が低い為、この反応による発熱が起こるとカーボンブラックの温度が上昇し、一旦表面についた官能基が分解し脱離したり、高温で窒素酸化物とカーボンブラックとが反応することによって発生する賦活反応による比表面積が増え、また、更に高温では燃焼が起こりカーボンブラックが消失する。
このような現象の要因について検討した結果、この現象のもとになる発熱反応は、カーボンブラックの温度が110℃以上で発生し、更に120℃以上で急激に進行することがわかった。特にカーボンブラックに対して7重量%以上にまで高濃度に揮発分を付与させる条件で酸化を実施した場合には、酸化カーボンブラックが十〜二十ミリ程度以上に蓄積した状態で120℃以上に達すると急激にカーボンブラックの温度が連鎖的に上昇し、カーボンブラックの一部又は全体の適性が阻害される温度である200℃以上にまで短時間で達する。この様な急激な温度上昇を回避するためには、カーボンブラックが堆積される部分であるバッグ式フィルターの捕集バッグ部分において間接式の熱交換式の温度調整装置や、直接冷媒ガスを噴出させる温度調節装置を設置し、この部分の温度を調整できる製造装置を用いて常に120℃以下、より好ましくは100℃以下に制御することが望ましい。
以上説明した方法で硝酸ガスにより酸化して得られた酸化カーボンブラックは窒素酸化物を多量に吸着していため、この酸化カーボンブラックを脱離装置中において通常120℃以上、より好ましくは150〜200℃の温度に加熱し、含有する窒素酸化物量が少なくとも200ppm以下、より好ましくは100ppm以下となるまで5〜600分の間保持し、酸化カーボンブラック表面に吸着された窒素酸化物を脱離させることにより、有害な窒素酸化物を殆ど含まない酸化カーボンブラックを得ることができる。この際に用いる脱離装置としては、少なくとも設定温度に対し上下各々50℃以内の温度範囲で温度制御可能な、カーボンブラックが流動しながら装置内部でガスと接触する構造を有するものが好適である。これは、窒素酸化物の脱離が充分に行われ且つカーボンブラックの物性維持上望ましくない過剰の高温となるのを防止できる所望の温度下に維持するためである。
図2に本発明のカーボンブラックを得るための酸化処理において用いることのできる、カーボンブラックを気流に同伴させて酸化反応を行うための装置(以下、同伴気流式酸化反応装置という。)の一例の概略を示す。図2に示す同伴気流式酸化反応装置は、硝酸気化装置、カーボンブラック供給/分散装置、反応装置、分離装置及び脱離装置からなる。
硝酸気化装置は、カーボンブラックに同伴させるための空気や窒素等のガスを通常100〜150℃に予熱した状態で、ヒーター34により加熱された円筒35内に導入し、硝酸定量ポンプ36により供給して加圧式スプレーにより円筒35内に微噴霧して気化させ、高圧の硝酸ガス含有気流を発生させるものである。
こうして得られた硝酸ガス含有気流中に、カーボンブラック供給/分散装置(30)により母体カーボンブラックを定量供給しながら気流中に分散させる。カーボンブラック供給/分散装置の詳細を図3に示す。図3中、311はホッパー、312はインバーター制御ロータリーバルブからなる定量供給器、313はイジェクター、314はガス噴出ノズルである。
反応装置は、恒温槽32と、その中に螺旋状に設置された配管(以下、反応管とも称する)33から成る。恒温槽32は、カーボンブラックを同伴する気流を一定流速範囲で一定温度範囲に制御した状態に所定の滞留時間保持させるために、大気温度から250℃までの温度調節した空気を熱風器39より導通させることにより温度調節が可能となっている。反応管33はステンレス製で、螺旋状に曲げられて恒温槽内に設置されている。このように反応装置は、恒温槽の温度を調節することにより反応管内の温度を間接的に制御できる二重構造となっている。
図2に示す装置では、反応装置は3基が直列に配置されており、これらは組み替え可能である。31はイジェクタ一式分散機、37は空気コンプレッサー、38は分離装置である。
カーボンブラックは硝酸ガス含有気流に同伴して反応管内に導入され、酸化反応を受ける。カーボンブラックの酸化処理における気流中でのカーボンブラックの滞留時間の調整は、この反応装置の接続個数を変更することによっても容易に調整可能である。
酸化反応後のカーボンブラックを含有する気流は、引き続き冷却部配管内を通りながら冷却され、カーボンブラックと酸化反応後のガスとを分離する分離装置に導入される。
分離装置38は、捕集バッグでカーボンブラックを回収することによりガス流とカーボンブラックとを分離する。
分離されたカーボンブラックは、脱離装置に導入される。脱離装置の断面の概略を、図4に示す。脱離装置は、外部に加熱ヒーターを有する円筒部(390)、円筒部の下部全面に設置された入口フィルター(393)を有し、加熱空気供給口(392)から入口フィルターを通じて加熱空気が円筒内に導入され、円筒内部のカーボンブラックは流動状態となり含有する窒素酸化物と水分とがカーボンブラックから脱離される。図3中、394は出口フィルター、395はガス排出口である。
以上のような製造方法により、本発明で規定する諸特性を有する小粒子径のカーボンブラックを製造することができ、このような特性のカーボンブラックは広範囲の分散系においてより漆黒性の高いカーボンブラック組成物を得ることができる。
なお、本発明の塗料組成物、本発明の樹脂組成物、本発明のゴム組成物及び本発明のインク組成物を得るには、本発明のいずれかのカーボンブラックを含有する以外は、公知の各種の方法を採用して所望の組成物を調製することができる。
本発明のカーボンブラックを含有する樹脂組成物を調製する場合、適用可能な樹脂も特に限定されず、例えば、各種の熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂、それらの樹脂の混合物あるいはフィラー等の各種添加物を加えたものであってもよい。通常、樹脂組成物の調製に用いられるものを、目的に応じて適宜選択して用いればよい。
これらの樹脂成分に本発明のカーボンブラックを添加し、必要に応じて混練する。この際、樹脂混線機として通常使用されているもの、例えばバッチ式開放型としてロールミキサー、バッチ式密閉型としてバンバリータイプミキサー、連続スクリュー式として単軸混練押出機、二軸混練押出機、連続ローター式として単軸混練機、二軸混練機等を使用することもできる。カーボンブラックの含有量もまた公知の技術を採用して決定すればよく、一般には0.1〜60重量%が好適である。
本発明のカーボンブラックを含有する塗料組成物を調製する場合、使用するワニスとしては塗料に用いることのできるものであれば特に限定されず、例えば各種の油性塗料、酒精塗料、合成樹脂塗料、水性塗料に用いられるものを用いればよく、目的とする塗料も特に限定されず、油ペイント、油エナメル、フェノール樹脂又はマレイン酸樹脂、アルキド樹脂塗料、アミノアルキド樹脂塗料、尿素樹脂塗料、酒精塗料、ラッカー、ビニル樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料、エマルジョン樹脂塗料、水溶性樹脂塗料が挙げられる。カーボンブラックの含有量もまた公知の技術を採用して決定すればよく、一般には0.1〜10重量%が好適である。
本発明のインク組成物を得るにはカーボンブラックとして本発明のものを用いる以外は特に限定されない。すなわち、従来より知られる各種のワニス、溶剤と配合し、充分に分散を行う。本発明のカーボンブラックは、特に水性インキ組成物として用いると優れている。例えばワニスとしてアルカリ可溶型樹脂、ヒドロゾル型樹脂等各種の水溶性ワニスとともに水性媒体に分散する等、公知の手段を採用すれば良い。分散方法は特に限定されない。また分散方法も各種公知の方法を用い、各種の添加剤を添加してもよい。
以上説明した本発明のカーボンブラックを含有する塗料組成物、樹脂組成物、インキ組成物を調製することにより、これら各種の用途で好適な特性を発揮させることができる。以上説明したように本発明のカーボンブラックは各種のビヒクル中での分散性が極めて優れていると同時に非常に高黒度であるため、これら各種の組成物も極めて優れた特性を有するものとなるのである。このように種々のビヒクルと配合して優れたカーボンブラック含有組成物を得ることのできる本発明のカーボンブラックは、今までに存在しなかったレベルの漆黒性を発揮することとなり、新規なものであり、例えば上述したような製造方法により容易に得ることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。各実施例及び比較例におけるカーボンブラックの物性の決定には以下の試験方法を用いた。
(揮発分)
揮発分はJIS K 6221−82 に従って決定した。
(D(平均粒子径)、Dδ(粒子径の標準偏差))
電子顕微鏡法による。電子顕微鏡法とは、以下に示す方法である。
カーボンブラックをクロロホルムに投入し200KHzの超音波を20分間照射し分散させた後、分散試料を支持膜に固定する。これを透過型電子顕微鏡で写真撮影し、写真上の直径と写真の拡大倍率により粒子径を計算する。この操作を約1500回にわたって実施し、それらの値の算術平均によりDを、それらの値の分布からDδを求める。
(N2SA(窒素吸着比表面積))
2SAは、ASTM D3037−88に従って決定した。
(SEM(EM比表面積))
SEMは、下記の式より算出した。
SEM=6000/(ρ・dA)
ρ:カーボンブラックの比重(1.86g/cm3として計算)
dA:体面積粒子径(nm)
(IA(沃素吸着量))
IAはASTM D−1510−88bに従って決定した
(cDBP)
圧縮DBP吸収量(cDBP)はASTM D−3493−88に従って決定した。
(pH)
pHの測定方法は ASTM D−1512−84 に従って決定した。
(Dmod、D1/2
最大頻度ストークス相当径(Dmod)及びストークス相当径半値幅(D1/2)は次のようにして決定した。
スピン液として20%エタノール溶液を用い、遠心沈降式の流産分布測定装置(JLオートメーション社製 DCF3型)により、ストークス相当径を測定し、ストークス相当径対与えられた試料中の相対的発生頻度のヒストグラム(図5)を作る。ヒストグラムのピーク(A)から線(B)を、Y軸に平行にX軸まで引き、ヒストグラムのX軸の点(C)で終わらせる。点(C)でのストークス直径が最大頻度ストークス相当径Dmodである。また、得られた線(B)の中点(F)を決定し、その中点(F)を通りX軸に平行に線(G)を引く。線(G)はヒストグラムの分布曲線と2点D及びEで交わる.カーボンブラック粒子の2点D及びEの二つのストークス直径の差の絶対値がストークス相当径半値幅D1/2値である。
(T%)
トルエン着色力(T%)はASTM D−1618−83に従って決定した。
(LDPEマスターバッチ特性試験)
LDPEマスターバッチの特性試験は次の方法により実施した。LDPEマスターバッチ練和時の最大トルクとマスターバッチを樹脂中に希釈させたものの希釈状態を観察し写真撮影し、希釈ムラの有無を視感で比較し希釈状態の良否を希釈性として評価した。
250ccバンバリーミキサーにてLDPE樹脂に試料カーボンブラックを50重量%配合し115℃、10分混練りし、この混練り中のトルク推移を記録し、最大トルクを求める。
配合条件 LDPE樹脂 101.89g
ステアリン酸カルシウム 1.39g
イルガノックス1010 0.87g
試料カーボンブラック 104.15g
次に120℃の2本ロールミルにてカーボンブラック濃度が1.2重量%に成るように5分間希釈する。
希釈コンパウンド作成条件
LDPE樹脂 58.3g
ステアリン酸カルシウム 0.2g
カーボンブラック50%配合樹脂 1.5g
スリット幅0.3mmでシート化し、このシートをチップに切断、240℃のホットプレート上で65±3μmのフィルムに成形する。倍率20倍の光学顕微鏡にて観察し、写真撮影する。
この写真から未希釈マスターバッチによる黒いスジや直径50μ以上の黒い粒の量を視感で比較し、未希釈物の殆ど無いものを”5”、未希釈のスジが残っている状態のものを3、固まり状の大きな粒が残っているものを1として5段階比較し評価する。
(アクリル塗料適性)
アクリル塗料適性(アクリル−スチレン−メラミン配合塗料系での適性評価)は、大日本塗料(株)社製のアクリル−スチレン−メラミン樹脂配合の塗料ワニス(商品名:「アクローゼ#6000クリアー」)と同社製キシレン−エチルベンゼン配合のシンナー(商品名:「アクローゼシンナー」)とを用いて、試料カーボンブラック2.1g、塗料ワニス14.9g、及びシンナー10.0gを、分散用の2.0mm径のガラスビーズ90gと共に密閉式の内容積140ccのガラス製瓶に入れる。試料カーボンブラックに代えて基準用のカーボンブラックを用い同じ配合でガラス製瓶に入れる。
これらのガラス製瓶を共にレッドデビル社製ペイントコンディショナーにセットして240分間分散させて分散塗料を調製し、これら分散塗料の各々の3.0gを採取して、(株)TOKIMEK社製のE型粘度計を用いて粘度を測定する。
各々のガラス製瓶中に残った分散塗料に、塗料ワニスを51.4g追加し、更に5分間分散させて塗料試料を調製し、各々の塗料試料を適量採取し、平滑なPET製フィルム上に、27milのバーコーターを用いて均一な厚みとなる様並べて塗布して30分間水平な状態で室温中に静置する。その後、この塗工を施したPET製フィルムを、120℃±10℃に制御した恒温槽中に水平に置いて30分間焼き付けを行う。その後恒温槽から取り出して冷却し、各塗膜の黒度及び光沢を視感判定により評価する。
各判定は、基準用カーボンブラックとして三菱化学(株)製カーボンブラック「#2650」及びDEGUSSA社製カーボンブラック「FW200」を用い、黒度については「#2650」を10点、「FW200」を30点として基準値とし、光沢については「#2650」を10点、「FW200」を15点として基準値として、試料カーボンブラックを用いて得られた各塗膜試料の黒度を視感判定により評価した。
(実施例1、比較例1、2)
概略を図1に示す製造炉(チョーク部直径60mmでチョーク部の長さ700mmの寸法、反応停止はチョーク部出口に引き続き設置された直径200mmの第3反応帯域において、チョーク部出口から200mmの位置にて水を150kg/hrの割合でスプレーで噴霧させて実施した。)を用いて、表−1に示す製造条件によりカーボンブラックA(実施例1)、カーボンブラックB(比較例1)及びカーボンブラックC(比較例2)を製造した。これらのカーボンブラックの物性を、表−1に示す。
(実施例2、比較例3)
各々実施例1及び比較例1で得られたカーボンブラックA、Bを母体として用い、図2に概略を示す同伴気流式酸化反応装置を用い、表−2に示す酸化条件により酸化処理を行った。
気化装置からカーボンブラック供給/分散装置までの間は全長3m(滞留時間約0.5秒)とした。カーボンブラックを分散させるイジェクター部分はノズル径2mmのものを用い、噴出速度を約300m/sとした。
図2に示す反応装置において反応管は内径25mmのステンレス製で、全長100mのものが直径1.8〜2mmの螺旋状に曲げられ、反応槽内に設置されたものである。冷却部配管の全長は10mである。以下の各実施例及び比較例においては、滞留時間の調整は、この反応装置の接続個数を変更することにより行った。
酸化されたカーボンブラックは分離装置で気流から回収された後、図4に概略を示す脱離装置に導入され窒素酸化物を脱離した。脱離装置の円筒部は内径400mm、高さ600mmのものである。以下の各実施例及び比較例においては、円筒部にカーボンブラック1kgを充填した状態で、120℃に予熱した脱離用空気を100リットル/分で導入しながら、装置内温度を120℃に調整しながら1時間予備加熱した後、引き続き昇温して150℃として1時間保持して脱離を行った後、30℃まで冷却してカーボンブラックを取り出して充分混合した後、サンプリングを行い、物性の測定、光学適性等の評価を行った。
得られた酸化カーボンブラックの物性、光学適性を、表−2に示す。表中、カーボンブラック濃度は、反応管中の単位同伴ガス体積(m3)当たりに含まれるカーボンブラックの重量(g)を示す。酸化温度は、配管中での同伴気流ガスの温度を示し、酸化時間はカーボンブラックの、反応管内での平均滞留時間を表し、硝酸の量は、反応させた母体カーボンブラック100重量部に対して導入した硝酸ガスの重量部で示した。
(比較例4)
市販の酸性カーボンブラック(DEGUSSA社製「FW200」)の物性を表−2に示す。
実施例1及び比較例1、2を比べれば、本発明で規定する粒子径分布を有することによりPVC黒度が非常に優れていることがわかる。また、実施例2及び比較例3、4を比べれば、PVC黒度が高くしかもマスターバッチトルクが低くマスターバッチ希釈性が高い、すなわち光学適性、分散性、分散安定性及び粘性が優れたカーボンブラックを調製しうることがわかる。
Figure 0005314227
Figure 0005314227
発明の効果
本発明のカーボンブラックは、様々な分散系においてより光学適性、分散性、分散安定性、及び粘性のバランスに優れた適性を発揮することができ、産業上極めて有効である。
本発明で用いることのできるカーボンブラック製造炉の一例を示す概略図 本発明で用いることのできる同伴気流式酸化装置の一例を示す概略図 本発明で用いることのできるカーボンブラック分散/供給装置の一例を示す概略図 本発明で用いることのできる脱離装置の一例を示す概略図 1/2/Dmodの求め方を示す図
34 ヒーター
30 カーボンブラック供給/分散装置
311 ホッパー
312 インバーター制御ロータリーバルブからなる定量供給器
313 イジェクター
314 ガス噴出ノズル
390 外部に加熱ヒーターを有する円筒部(390)
393 円筒部の下部全面に設置された入口フィルター
394 出口フィルター
395 ガス排出口

Claims (7)

  1. ファーネス法により製造されるカーボンブラックを母体とするカーボンブラックであって、平均粒子径が25nm以下、粒子径の標準偏差/平均粒子径の比が0.35以下、最大頻度ストークス相当径が80nm以下、最大頻度ストークス相当径の半値幅/最大頻度ストークス相当径の比が0.6以下、窒素吸着比表面積( g)/EM比表面積( g)の比が2.8以下であり、沃素吸着量(mg/g)/窒素吸着比表面積( g)の比が0.5mg/ 下、かつ、沃素吸着量(mg/g)<揮発分(mg/g)+0.1×窒素吸着比表面積( g)であることを特徴とするカーボンブラック。
  2. pHが5未満である請求項1に記載のカーボンブラック。
  3. 平均粒子径が15nm以下である請求項1又は2に記載のカーボンブラック。
  4. cDBPが50cc/100g以上である請求項1〜3のいずれかに記載のカーボンブラック。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンブラックを含有することを特徴とする塗料組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンブラックを含有することを特徴とするインキ組成物。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載のカーボンブラックを含有することを特徴とする樹脂組成物。
JP23521599A 1999-08-23 1999-08-23 カーボンブラック Expired - Fee Related JP5314227B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23521599A JP5314227B2 (ja) 1999-08-23 1999-08-23 カーボンブラック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23521599A JP5314227B2 (ja) 1999-08-23 1999-08-23 カーボンブラック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001240767A JP2001240767A (ja) 2001-09-04
JP5314227B2 true JP5314227B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=16982797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23521599A Expired - Fee Related JP5314227B2 (ja) 1999-08-23 1999-08-23 カーボンブラック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5314227B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005120223A (ja) * 2003-10-16 2005-05-12 Mitsubishi Chemicals Corp カーボンブラック
JP4775257B2 (ja) * 2004-03-15 2011-09-21 三菱化学株式会社 プロピレン系樹脂組成物、及びその成形体
WO2008047917A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-24 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Noir d'acétylène granuleux, son procédé de production, et composition
US8822025B2 (en) 2007-02-05 2014-09-02 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating system exhibiting cool dark color
US9056988B2 (en) 2007-02-05 2015-06-16 Ppg Industries Ohio, Inc. Solar reflective coatings and coating systems
JP5551406B2 (ja) * 2009-10-19 2014-07-16 株式会社ブリヂストン ゴム組成物及び空気入りタイヤ
US8679617B2 (en) 2010-11-02 2014-03-25 Prc Desoto International, Inc. Solar reflective coatings systems
US9057835B2 (en) 2011-06-06 2015-06-16 Ppg Industries Ohio, Inc. Coating compositions that transmit infrared radiation and exhibit color stability and related coating systems
JP2014001379A (ja) * 2012-05-23 2014-01-09 Asahi Carbon Co Ltd カーボンブラックの製造方法、カーボンブラック、ゴム組成物、タイヤ
JP6026353B2 (ja) * 2013-05-14 2016-11-16 ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社 カーボンブラック
JP6176860B2 (ja) 2015-08-18 2017-08-09 楠本化成株式会社 有光沢水性着色塗膜の鮮映性付与剤
JP7298264B2 (ja) * 2019-04-17 2023-06-27 Dic株式会社 樹脂着色用マスターバッチ、芳香族ポリエステル樹脂組成物、成形品およびそれらの製造方法
CN114736559B (zh) * 2022-04-02 2023-08-08 惠州市百时达化工有限公司 一种实现一体黑效果的高l值黑色油墨及其制备方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5213807B2 (ja) * 1974-05-02 1977-04-16
JPS54112952A (en) * 1978-02-22 1979-09-04 Mitsubishi Chem Ind Ltd Synthetic resin and carbon black composition
JPH03137169A (ja) * 1989-10-23 1991-06-11 Tokai Carbon Co Ltd カーボンブラックの改質方法
JPH06345994A (ja) * 1993-06-08 1994-12-20 Tokai Carbon Co Ltd カーボンブラックの製造方法
JP3778956B2 (ja) * 1994-03-28 2006-05-24 三菱化学株式会社 カーボンブラック
JP3373712B2 (ja) * 1995-07-14 2003-02-04 三菱化学株式会社 カーボンブラック
JPH10130424A (ja) * 1996-10-31 1998-05-19 Asahi Carbon Kk 低発熱性カーボンブラックおよびこれを配合したゴム組成物
JPH10140033A (ja) * 1997-08-28 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp カーボンブラックの製造方法
JPH11106676A (ja) * 1997-09-30 1999-04-20 Mitsubishi Chemical Corp カーボンブラック製造装置及びこれを用いたカーボンブラックの製造方法
JPH11181321A (ja) * 1997-12-22 1999-07-06 Mitsubishi Chemical Corp カーボンブラック製造装置及びカーボンブラックの製造方法
JPH11181325A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Mitsubishi Chemical Corp カーボンブラックの製造方法
JPH11181323A (ja) * 1997-12-25 1999-07-06 Mitsubishi Chemical Corp カーボンブラックの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001240767A (ja) 2001-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4810716B2 (ja) カーボンブラック
JP5314227B2 (ja) カーボンブラック
EP2455430B1 (en) Process for producing dispersion of surface-treated carbon black powder and process for producing surface-treated carbon black powder
JP5314228B2 (ja) カーボンブラック
JP3185652B2 (ja) カーボンブラック
JP3373712B2 (ja) カーボンブラック
JPH10140033A (ja) カーボンブラックの製造方法
JP5314226B2 (ja) カーボンブラック
JP2006022270A (ja) カーボンブラックおよびその製造方法
JP2004075985A (ja) カーボンブラック、黒色組成物及びカーボンブラックの製造方法
JP3706246B2 (ja) カーボンブラック
JPH11335583A (ja) カーボンブラック
JP4407789B2 (ja) 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP2000169748A (ja) カーボンブラック
JP2005008877A (ja) カーボンブラック及びゴム組成物
JP2000313821A (ja) カーボンブラック
JP2001240766A (ja) 酸性カーボンブラックの製造方法
JP3506004B2 (ja) カーボンブラック
JPH11106676A (ja) カーボンブラック製造装置及びこれを用いたカーボンブラックの製造方法
JP2004244599A (ja) 改質カーボンブラック粒子粉末及びその製造法、当該改質カーボンブラック粒子粉末を含有する塗料及び樹脂組成物
JP2003292822A (ja) カーボンブラック及びゴム組成物
JPH11181323A (ja) カーボンブラックの製造方法
JPH11335580A (ja) カーボンブラック
JPH11335577A (ja) カーボンブラックの製造方法
JPH02166169A (ja) 良分散性カーボンブラックとその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060627

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20090605

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100301

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130705

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5314227

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees