JP6165521B2 - 容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法 - Google Patents

容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法 Download PDF

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本発明は、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法に関し、さらに詳細には、穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調製された発泡体の凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを容器内で接触させる工程を含む、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法に関する。
近年、消費者の飲食品に対する嗜好は多様化しており、新規な食感または新規な形態、外観を要求する傾向にある。このような中で、冷凍条件下において新規な食感を有する飲食品を提供する試みが種々行われている。
例えば、特許文献1には、粘稠性の水和糖溶液を部分的に凍結し、氷結晶を形成し、攪拌して気相を気泡として配合することにより得られる、スラッシュ食用濃縮物が開示されている。
また、特許文献2には、糖類、0.01〜5重量%の安定剤および0.1〜5重量%のアルコール類を含有し、室温で放置しても溶解しづらい保型性の良好なチューブ入り冷菓が開示されている。
また、特許文献3には、−15℃〜−2℃の温度において流動性を備え、かつ0.06mm〜0.8mmの長軸の長さを有する微細氷片が酒類ベースミックスと混合されてなる酒類が開示されている。
また、特許文献4には、爽快な食感とクリーミーで、持続する泡持ちの嗜好性の高い新食感の泡を形成した穀類分解物含有発泡性飲料が開示されている。さらに、特許文献5には、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体を含む、泡持ち向上剤およびそれを添加した穀類分解物含有発泡性飲料が開示されている。
しかしながら、消費者への需要喚起を勘案すれば、ビールをはじめとする穀類分解物含有発泡性飲料を低温状態に維持しつつ、さらに、優れた嗜好性または機能性を付与することが依然として求められている。また、かかる嗜好性または機能性の付与された低温飲料を、過大な設備を用いることなく、効率的に製造することも重要な課題である。
特開昭52−15864号公報 特許第3406531号公報 特許第5102934号公報 特許第4988968号公報 特許第5000020号公報
本発明は、穀類分解物含有発泡性飲料の低温状態を長期間維持しつつ、かつ優れた嗜好性または機能性を付与することを目的とする。本発明はまた、かかる飲料を簡易に製造することを目的とする。
本発明者らは、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料と用いて、低温状態を長期間維持し、かつ優れた嗜好性または機能性を有する容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を簡易に製造しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法であって、
穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調製された発泡体の凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを容器内で接触させる工程を含み、
容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、穀類分解物発泡性飲料により形成される泡部と、凍結固化物含有物部と、穀類分解物含有発泡性飲料部とを含み、かつ泡部および凍結固化物含有物部のうち少なくとも一つが、穀類分解物含有発泡性飲料部上に配置されてなる、方法。
(2)接触工程が、容器に収容された穀類分解物含有発泡性飲料上に凍結固化物を添加することを含む、(1)に記載の製造方法。
(3)接触工程が、容器に収容された凍結固化物上に穀類分解物含有発泡性飲料を添加することを含む、(1)に記載の製造方法。
(4)接触工程が、凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料と容器内で混合することを含む(1)〜(3)のいずれか一つに記載の製造方法。
(5)容器入り穀類分解物含有発泡性飲料が、容器開口部側から順に、泡部と、凍結固化物含有物部と、穀類分解物含有発泡性飲料部と含む、(1)〜(4)のいずれか一つに記載の製造方法。
(6)発泡体が、エキス凍結微粒と微細気泡とを含む、(1)〜(5)のいずれか一つに記載の製造方法。
(7)凍結固化物が、発泡体を−40℃〜−2℃で凍結固化させることにより形成される、(1)〜(6)のいずれか一つに記載の製造方法。
(8)穀類分解物発泡性飲料により形成される泡部と、
穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調製された発泡体の凍結固化物を含んでなる凍結固化物含有部と、
穀類分解物含有発泡性飲料部と
を含み、
泡部および凍結固化物含有物部のうち少なくとも一つが、穀類分解物含有発泡性飲料部上に配置さる、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料。
(9)容器開口部側から順に、泡部と、凍結固化物含有物部と、穀類分解物含有発泡性飲料部と含む、(8)に記載の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料。
本発明によれば、低温状態を長期間維持し、かつ優れた嗜好性または機能性を有する容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を簡易に製造することができる。また、本発明によれば、凍結固化物を穀類分解物含有発泡性飲料中に含有させることにより、飲んだ後に冷たさの残る独特の喉ごしを飲料に付与することができる。また、本発明によれば、飲料における泡持ちを効果的に向上させることができる。
穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の凍結固化物の写真である。 本発明の凍結固化物を添加された容器入りビールの写真である。 本発明の凍結固化物と、ビールとを容器内で接触させる工程を撮影した写真である。 本発明の凍結固化物と、ビールとを容器内で攪拌することにより得られた、本発明の容器入りビールの写真である。 透明ガラス製グラスに収容された本発明の凍結固化物の写真である。 容器に収容された本発明の凍結固化物上にビールを注出する工程を撮影した写真である。 本発明の容器入りビールの写真である。
発明の具体的説明
容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法は、穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調製された発泡体の凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを容器内で接触させる工程を含み、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、穀類分解物発泡性飲料により形成される泡部と、凍結固化物含有物部と、穀類分解物含有発泡性飲料部とを含み、かつ泡部および凍結固化物含有物部のうち少なくとも一つが、穀類分解物含有発泡性飲料部上に配置されてなることを特徴としている。
穀類分解物含有発泡性飲料
本発明において、穀類分解物含有発泡性飲料としては、穀類の分解物を含む発泡性飲料であればどのような種類の飲料であっても対象とすることができるが、好ましくは、麦芽や、大麦の分解物を含む飲料を挙げることができる。本発明において、穀類とは、穀物であれば特に限定されないが、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆であることが好ましく、より好ましくは大麦である。穀類の分解物の具体的な態様としては、特に限定されないが、麦芽、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆、トウモロコシの分解物であり、例えば、大豆タンパク、大豆ペプチド、エンドウ豆タンパク、コーンタンパク分解物が挙げられる。
本発明において、穀類分解物含有発泡性飲料の調製に際しては、従来、発泡性飲料の泡持ち向上に用いられている泡持ち向上成分を添加することができる。該泡持ち向上成分としては、泡持ちを向上できる成分であれば特に限定されないが、好ましくはタンパク質、糖タンパク質、ホップ由来苦味物質(例えば、イソフムロン、イソコフムロン)、サポニン、遷移金属イオン、低分子ポリフェノール、α−グルカン、β−グルカン、およびベントーザンからなる群から選択されるものを挙げることができる。該泡持ち向上成分としてのタンパク質としては、例えば、大豆ペプチド、大豆タンパク、エンドウ豆タンパク、大麦タンパク、コーンタンパク分解物、オクテニルコハク酸タンパク等を挙げることができる。
本発明において、穀類分解物含有発泡性飲料の具体例を挙げれば、好ましくは麦芽分解物含有発泡性飲料であるが、より好ましくはビール系飲料を挙げることができる。ビール系飲料とは、通常、ビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りを有する飲料をいい、例えば、ビール、発泡酒、リキュール等の発酵麦芽飲料や、その他の醸造酒、若しくは完全無アルコール麦芽飲料(非アルコール麦芽飲料)等の非発酵麦芽飲料が挙げられる。アルコールが含有する飲料を凍結させた場合には、アルコールが含有しない飲料を凍結させた場合に比べて、柔らかいことから、その後の加工の観点からは、アルコールを含む飲料が好ましい。また、ビール系飲料である限り、麦芽飲料に限定されるものではなく、麦や麦芽を使用しない非麦飲料の形態であってもよい。ビール系飲料の特に好ましい態様としては、ビール、発泡酒、または、その他の醸造酒からなる発酵アルコール飲料、或いは、非アルコール麦芽飲料を挙げることができる。
「非麦飲料」としては、エンドウ豆や、大豆や、とうもろこしを用いた、ビール風の発泡性飲料を挙げることができるが、該「非麦飲料」としては、アルコール含量が0重量%である完全無アルコール飲料のような非発酵飲料や、アルコールを含有するアルコール含有飲料が挙げられる。泡沫形成の観点からは、アルコールを含む態様が好ましい。このアルコール含有非麦飲料としては、発酵して得られた発酵飲料とアルコールが添加された飲料が挙げられる。非麦飲料としては、また、発酵して得られた発酵飲料からアルコール、その他の低沸点成分や低分子成分を除去して得られた非アルコール発酵飲料が挙げられる。
また、本発明の好ましい態様によれば、本発明の飲料は成人用である。本明細書において成人とは、法律上の飲酒可能な年齢をいう。本発明の発泡体が由来する穀類分解物含有発泡性飲料および本発明の凍結固化物と組み合わされる穀類分解物含有発泡性飲料の好ましい態様はアルコール飲料であることから、提供対象は成人であることが好ましい。
また、本発明の飲料には、香料、色素、甘味料等を加えてもよい。
発泡体
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造にあっては、まず、上述のような穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調整された発泡体を用意する。
本発明の発泡体は、凍結した穀類分解物含有発泡性飲料のエキス凍結微粒と、該微粒間に存在する微細気泡とを含む混合物からなるものである。したがって、本発明の発泡体は、好ましくはエキス凍結微粒と微細気泡とを含んでなる。当該エキス凍結微粒間に存在する微細気泡は、穀類分解物含有発泡性飲料中に溶存している気体(例えば、二酸化炭素や窒素)に由来する気泡を含んでいてもよいが、撹拌などにより、外気から巻き込んだ気体を含む微細気泡である。本発明の発泡体に含まれるエキス凍結微粒は、穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌することにより製造することができることから、本発明の発泡体に含まれるエキス凍結微粒は該飲料に含まれる水由来の微粒子を含んでいてもよく、また該飲料に含まれるエキス分(例えば、炭水化物、窒素化合物、グリセリン、ミネラルなどを含む)由来の微粒子であってもよく、また穀類分解物含有発泡性飲料にアルコールが含まれる場合には、そのアルコール分由来の微粒子を含んでいてもよく、またそれらの二以上の成分を含む成分由来の微粒子であってもよい。また、本発明の発泡体は、後述するように穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌することにより製造することができることから、凍結した穀類分解物含有発泡性飲料のエキス凍結微粒と、該エキス凍結微粒間に存在する微志亜気泡とに加えて、本発明の発泡体の製造に用いる穀類分解物含有発泡性飲料由来の液体成分も発泡体の構成成分とすることができる。本発明の発泡体中に含まれる穀類分解物含有発泡性飲料由来の液体成分の組成割合は、該飲料から製造される水由来の微粒子の量や、該飲料から製造されるエキス分由来の微粒子の量などにより、本発明の発泡体に含まれる微粒子が製造される前の穀類分解物含有発泡性飲料中の水やエキス分の組成割合と比較して、異なっていてもよい。
本発明の発泡体は、例えば、特許第4988968公報または特許第5000020公報の記載に従い製造することができる。
以下、本発明の発泡体について、具体的な製造方法の例を挙げて説明する。
まず、穀類分解物含有発泡性飲料搬送容器から導出した穀類分解物含有発泡性飲料を、冷却シリンダおよびスクリュー式攪拌羽根のような攪拌羽根を備えた、冷却および攪拌手段により冷却および攪拌する。次に、該冷却および攪拌処理により、穀類分解物含有発泡性飲料液の水分が凍結する。水分が凍結すると、結果的にエキス分が濃縮され、粘度が上昇し、エキス凍結微粒を含むスラリーが形成される。
さらに、冷却および攪拌を続けると、周囲の空気(外気)を巻き込み始め、それに起因する体積膨張が始まる。この場合、飲料液より熱伝導率が小さい空気(外気)を巻き込むため、温度の低下は緩やかになり、空気(外気)を巻き込み始めた時点では、温度低下傾向の変曲点が現れる。さらに、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理を続けると、周囲の空気(外気)を飽和状態まで巻き込んだ穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体(フローズン泡)が形成される。該発泡性飲料の発泡体(フローズン泡)は、飲料液の水分が凍結した微粒子と、飲料液のエキスが凍結した微粒子と、巻き込まれた空気(外気)の微粒子を含むものであり、穀類分解物含有発泡性飲料の飲用時に、雪のような爽快な食感とクリーミーで、持続する泡持ちの新食感の泡を形成する。
本発明の発泡体の製造において、穀類分解物含有発泡性飲料液を冷却および攪拌処理することにより、エキス凍結微粒を含むスラリーを形成する工程と、該スラリーを冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理によりエキス凍結微粒と微細気泡とを含有する穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体を調製する工程とは、継続的に行うことが好ましい。この二つの工程の実施時間は、攪拌温度や、攪拌条件などにより異なるが、例えば、冷却シリンダおよびスクリュー式攪拌羽根のような攪拌羽根を装備した冷却および攪拌チャンバーに、5℃の穀類分解物含有発泡性飲料(例えば、ビール)を3L投入し、冷媒温度を−15〜−12℃、外気温度を22℃、攪拌速度を30rpmの条件で、攪拌および冷却処理した場合、二つの工程の攪拌および冷却処理時間は、25分以上が好ましく、より好ましくは40分以上、さらに好ましくは70分以上である。この場合、投入した飲料は攪拌され、また冷媒により冷却され、その温度が徐々に低下することによりエキス凍結微粒を含むスラリーが形成され、さらに該スラリーを冷却しつつ、攪拌を継続し、外気ガスを巻込むことにより該発泡体を製造することができる。したがって、本発明の好ましい態様によれば、発泡体は、穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成されたエキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込みして調整されたものである。
本発明の発泡体の製造方法において、穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成されたエキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理する工程は、調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度、温度、体積膨張率、または、明度により制御することができる。
穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成された、エキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理する工程を、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度により制御する場合は、調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度が、好ましくは0.4〜30pa・sに調整され、より好ましくは0.7〜30pa・sに調整され、さらに好ましくは1.5〜25pa・sに調整され、より一層好ましくは1.5〜9pa・sに調整され、さらに一層好ましくは2〜9pa・sに調整され、さらにより一層好ましくは2〜3pa・s調整される。調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度を0.4〜30pa・sに調整することは、該発泡体の泡持ちを持続させ、爽快な食感を付与する上で好ましい。
穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成された、エキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理する工程を、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の温度により制御する場合は、調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の温度が、好ましくは−15〜−1.8℃に調整され、より好ましくは−8〜−2.5℃に調整され、さらに好ましくは−8〜−3.5℃に調整され、より一層好ましくは−7〜−4℃に調整され、さらに一層好ましくは−4.5〜−3.5℃に調整される。調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の温度を−15〜−1.8℃に調整することすることは、該発泡体の泡持ちを持続させ、爽快な食感を付与する上で好ましい。
穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成された、エキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理スル工程を、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の体積膨張率により制御する場合は、調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の体積膨張率が、好ましくは1.3〜3.5に調整され、より好ましくは1.5〜3.5に調整され、さらに好ましくは2〜3.5に調整され、より一層好ましくは2〜3に調整され、さらにより一層好ましくは2〜2.5に調整される。調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の体積膨張率を1.3〜3.5に調整することは、該発泡体の泡持ちを持続させ、爽快な食感を付与する上で好ましい。
穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成された、エキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理する工程は、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の明度により制御する場合は、調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の明度が、該調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の明度と、発泡体とする前の穀類分解物含有発泡性飲料の明度との差ΔLが、好ましくは8〜45に調整され、より好ましくは30〜45に調整され、さらに好ましくは40〜45に調整され、より一層好ましくは41〜44に調整される。該調製された穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の明度と、発泡体とする前の穀類分解物含有発泡性飲料の明度との差ΔLを8〜45に調整することにより、該発泡体の泡持ちを持続させ、爽快な食感を付与する上で好ましい。
本発明のより好ましい態様によれば、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の上記粘度、温度、体積膨張率、および明度差(ΔL)の物性を適宜組み合わせて規定することができるが、例えば、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度が、2〜3pa・sであり、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の体積膨張率が2〜2.5である発泡体を挙げることができる。本発明のより好ましい別の態様によれば、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の粘度が2〜3pa・sであり、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の温度が−4.5〜−3.5℃であり、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の体積膨張率が2〜2.5であり、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の明度と、発泡体とする前の穀類分解物含有発泡性飲料の明度との差(ΔL)が41〜44である発泡体を挙げることができる。
また、本発明において、穀類分解物含有発泡性飲料液の冷却および攪拌処理により形成された、エキス凍結微粒を含むスラリーを、冷却および攪拌および外気ガス巻込み処理する工程では、外気として、大気または該大気の一部或いは全部を窒素ガスで置換した外気を用いることができる。該窒素含有割合は、外気において、1〜100%の割合で用いることができるが、好ましくは70〜100%の割合で用いる。外気に、窒素を含有させることは、形成される穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体からなる泡沫の泡持ちをより向上する上で好ましい。
本発明のより好ましい別の態様によれば、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の調製の際に用いられる外気ガスは、二酸化炭素を含んでいてもよいが、外気ガス中の二酸化炭素含有割合を、100%未満とすることが好ましく、90%未満とすることがより好ましい。外気ガス中の二酸化炭素含有割合を100%未満、好ましくは90%未満とすることは、形成される穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体からなる泡沫の泡持ちをより向上させる上で好ましい。
本発明のさらに好ましい別の態様によれば、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体の調製の際に用いられる外気ガスは、例えば、大気と同一組成(大気)または大気に近い組成(大気と同一組成とは、窒素が約76〜80%、酸素が約19〜23%、その他アルゴン、二酸化炭素など)であり、より好ましくは大気および/または窒素により0.01〜0.5MPa、さらに好ましくは0.01〜0.1MPa、中でも0.02〜0.07MPaで加圧して行うことが好ましい。ここで、大気に近い組成とは、気体中の窒素含有割合が、例えば70〜99%(酸素含有割合が約1〜29%)、好ましくは70〜95%(酸素含有割合が約4〜29%)、より好ましくは70〜85%(酸素含有割合が約14〜29%)、さらに好ましくは70〜80%(酸素含有割合が約19〜29%)、より一層好ましくは70〜75%(酸素含有割合が約24〜29%)であり、少なくとも窒素と酸素が含まれた組成である。本発明の発泡体の調製を、大気と同一組成中で行うことにより、窒素ガスを供給するための窒素ガスボンベ等が不要であり、コストも大幅に削減できることから有利である。
また、本発明の発泡体は、上述のような気体が発泡体の微粒子間に含まれる微細気泡に含まれていることが好ましい。
発泡体の凍結固化物
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造にあっては、上述のようにして得られた発泡体を凍結固化処理し、凍結固化物を取得する。
本発明の発泡体を凍結固化する手法は、特に限定されないが、好ましくは成型用容器(プラスチック製のカップ等)に発泡体を入れ、公知の冷凍装置内に静置することにより実施することができる。発泡体を凍結固化する温度は、特に限定されないが、好ましくは−40℃〜−2℃である。
また、本発明の凍結固化物の形態は、粒状、パウダー状、塊状のいずれの形態であってもよいが、好ましくはパウダー状である。本発明の凍結固化物は、ミキサー等の公知装置を用いて所望のサイズまたは形状に調製することができるが、凍結固化物は、好ましくはパウダー状に調整して用いられる。
また、本発明の凍結固化物は、優れた泡持ち向上効果を奏することができる。したがって、本発明の別の態様によれば、本発明の凍結固化物を含む泡持ち向上剤が提供される。また、本発明の別の態様によれば、本発明の凍結固化物を用いる飲料の泡持ちを向上させる方法が提供される。さらに具体的な態様によれば、本発明の凍結固化物を飲料に加える、もしくは飲料を本発明の凍結固化物に加えることを含んでなる、泡持ち向上方法が提供される。
ここで、泡持ち向上とは、本発明の凍結固化物を含まない飲料と比較して、本発明の凍結固化物を加えた飲料が、わずかな時間であっても、本発明の凍結固化物または当該飲料に由来する泡の持続時間が長ければ、泡持ちが向上したものと判断する。本発明の凍結固化物または当該飲料に由来する泡が持続するか否かの判断は、例えば、ジョッキに穀類分解物含有発泡性飲料を注ぎ、当該飲料を発泡させた後、本発明の凍結固化物を添加し、空気と接している液面の本発明の凍結固化物または当該飲料に由来する泡による被覆の有無により判断する。液面の表面全体が本発明の凍結固化物または当該飲料に由来する泡によって覆われた状態が持続していれば、泡持ち状態が持続していると判断し、液面の表面のうち一部でも本発明の凍結固化物または飲料に由来する泡が消失していれば、泡持ち状態は持続していないものと判断する。
このような本発明の凍結固化物を、穀類分解物含有発泡性飲料へ加えることにより、穀類分解物含有発泡性飲料の泡持ちが向上し、例え冷たい飲料であっても、泡持ちが向上した飲料が提供できる。本発明の凍結固化物を、飲料(例えば、穀類分解物含有発泡性飲料)に加える、または飲料を本発明の凍結固化物に加える態様のみではなく、穀類分解物含有発泡性飲料へ加えず、本発明の凍結固化物のみを容器に収容し、収容した凍結固化物の一部を溶かして、飲料とする場合も本発明の態様に含まれる。また、凍結固化物を、凍結固化物の形成に用いられた穀類分解物含有発泡性飲料と異なる穀類分解物含有発泡性飲料に加える場合も本発明の態様に含まれる。
接触工程
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、上述のようにして得られる凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを容器内で接触させることにより、簡易に製造することができる。
本発明の接触工程が行われる容器は、特に限定されないが、開口部を上面に有する飲用容器であることが好ましい。また、凍結固化物を添加することによる飲料への視覚的効果付与を勘案すれば、かかる容器は透明容器が好ましい。本発明の容器の具体例としては、ガラス製のビール用グラスまたはジョッキ等が挙げられる。本発明においては、かかる容器中で上記接触工程を行った後、得られた容器入り穀類分解物含有発泡性飲料をそのまま飲用者に提供することができる。
本発明の接触工程の具体的手法は、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とが容器中で接触する限り特に限定されず、公知手法を用いることができ、本発明の凍結固化物を穀類分解物含有発泡性飲料上に添加してもよく、穀類分解物含有発泡性飲料を本発明の凍結固化物上に添加してもよい。本発明の凍結固化物は、穀類分解物含有発泡性飲料との効率的な接触を勘案すれば、パウダー状で容器に添加されることが好ましい。
本発明の一つの態様によれば、接触工程は、容器に収容された穀類分解物含有発泡性飲料上に前記凍結固化物を添加することを含んでなる。
また、本発明の別の態様によれば、容器に収容された本発明の凍結固化物上に穀類分解物含有発泡性飲料を添加することを含んでなる。また、好ましい態様によれば、上記添加は、穀類分解物含有発泡性飲料を凍結固化物上に注出することを含んでなる。予め容器に収容された凍結固化物上に穀類分解物含有発泡性飲料を添加することは、凍結固化物と飲料とを効率的に接触させ、容器中で、泡部と、凍結固化物含有部と、飲料部とから構成される三層構造を迅速に発生させる上で有利である。
また、本発明の上記接触工程においては、凍結固化物と飲料と効率的に接触させることを勘案して、凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料と容器内で混合することが好ましい。かかる混合処理の具体的な手法は特に限定されず、例えば、攪拌棒またはスプーン等を用いた攪拌処理により実施することができる。
容器入り穀類分解物含有発泡性飲料
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、上記製造方法により提供することができ、穀類分解物発泡性飲料により形成される泡部と、穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌して調製された発泡体の凍結固化物を含んでなる凍結固化物含有部と、穀類分解物含有発泡性飲料部とを含み、泡部および凍結固化物含有物部のうち少なくとも一つが、穀類分解物含有発泡性飲料部上に配置されてなる。
本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、飲料中に、凍結固化物含有部を有することを一つの特徴としている。凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させる際に、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料との混合物、または、穀類分解物含有発泡性飲料中に凍結固化物が分散した分散体から構成される部分が生じる。この部分を「凍結固化物含有部」という。本発明の凍結固化物含有部は、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料中に一つまたは複数の塊として存在してもよく、層状で存在してもよい。
また、本発明の泡部は、穀類分解物発泡性飲料により形成される泡から構成される。本発明の泡部は、一つまたは複数の塊として凍結固化物含有部の周囲に存在してもよく、層状に存在してもよい。
また、本発明の穀類分解物含有発泡性飲料部は、穀類分解物発泡性飲料により構成される。本発明の穀類分解物含有発泡性飲料部は、本発明の容器中、通常、泡部および凍結固化物含有部よりも下部に層状に配置される。
また、本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料では、凍結固化物と、穀類分解物発泡性飲料とを接触させて、容器開口部側から順に、層状の泡部と、層状の凍結固化物含有物部と、層状の穀類分解物含有発泡性飲料部とから構成される三層構造を発生させることができる。かかる特有の三層構造を有する本発明の容器入り飲料は、光が照射される環境下で視覚的に良好なグラデーション類似の外観を呈し、消費者の需要を喚起する上で有利である。
また、本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料では、凍結固化物と、穀類分解物発泡性飲料とを接触させて、容器開口部側から順に、層状の凍結固化物含有物部と、層状の泡部と、層状の穀類分解物含有発泡性飲料部とから構成される三層構造を発生させることができる。
また、本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料では、三層構造に限らず、四層以上の構造、例えば、容器開口部側から順に、層状の泡部と、層状の凍結固化物含有物部と、層状の泡部と、層状の穀類分解物含有発泡性飲料部とから構成される四層構造を発生させることができる。
容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造システム/装置
本発明によれば、所望の時期に、所望の場所で、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させ、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を製造することができる。
例えば、本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、料飲店等の一つの場所において、穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体を製造し、得られた発泡体を成型用容器に入れて冷凍して凍結固化物を製造し、得られた凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させて、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を得ることができる。したがって、本発明の一つの態様によれば、穀類分解物含有発泡性飲料から発泡体を製造する工程、発泡体から凍結固化物を製造する工程、および、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させる工程を一つの製造部において実施する、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造システムが提供される。
また、本発明の容器入り飲料は、成型用容器入りの凍結固化物を予め工場等の第一の製造部で製造し、成型用容器入りの凍結固化物を冷凍状態のまま、料飲店等の第二の製造部まで運搬し、第二の製造部において、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させて、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を得ることができる。したがって、本発明の別の態様によれば、凍結固化物を第一の製造部で製造し、凍結固化物を第一の製造部から第二の製造部まで運搬し、第二の製造部において、凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させて容器入り穀類分解物含有発泡性飲料を製造することを含んでなる、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造システムが提供される。かかる本発明の製造システムは、料飲店等において、設備コストを抑制する上で有利である。
また、本発明の容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造では、凍結固化物および穀類分解物含有発泡性飲料を投入口から入れ、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させる上述の接触工程を自動的に実施する装置を用いることができる。したがって、本発明の別の態様によれば、凍結固化物および穀類分解物含有発泡性飲料の投入口と、凍結固化物と穀類分解物含有発泡性飲料とを接触させるための装置とを備えた、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造装置が提供される。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
実施例1:発泡体およびその凍結固化物の製造
特許第4988968号公報の記載に準じて、発泡体を製造した。具体的には、発泡性飲料として、市販ビールを用い、冷却器に初期ビール投入量として、温度5℃のビール3Lを投入した。次に、外気温度は26.0℃、冷却器の冷媒温度−15〜−12℃、攪拌速度30rpmで冷却および攪拌して発泡体を得た。ここで、発泡体の作製に際しての外気は、大気で行った。
次に、得られた発泡体を成型用容器に入れて−18℃で1日間冷凍し、凍結固化物を得た(図1)。
実施例2容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造1
ビール300mLを透明ガラス製グラスに注ぎ、その上に実施例1で得られた凍結固化物40gを添加した。その結果、ビールにより形成された泡部の一部と、凍結固化物にビールが含浸した凍結固化物含有部の一部とがそれぞれ、ビールの飲料部上に配置された容器入りビールを得た(図2)。
実施例3
3−1:容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造2
まず、実施例2で説明した工程により、ビールにより形成された泡部の一部と、凍結固化物にビールが含浸した凍結固化物含有部の一部とがそれぞれ、ビールの飲料部上に配置された容器入りビールを得た(図2参照)。
次に、図2で示す容器入りビールをスプーンにより攪拌し、ビールと凍結固化物とを混合した(図3A)。
その結果、容器入りビールにおいて、グラス開口部側から順に、層状の泡部と、層状の凍結固化物含有部と、層状の飲料部の三層構造が発生した(図3B)。
3−2:外観評価
蛍光灯を点灯させた室内に、実施例3で得られた三層構造の容器入りビールを静置して外観を観察した。
その結果、凍結固化物含有部およびビール部の二層は、互いに異なる茶褐色の散乱光を生じ(図3B)、通常のビールとは異質な外観を呈していた。
3−3:温度変化評価
3−1で得られた容器入りビール(図3Bに相当)について、20分間の温度変化を測定した(試験開始時の飲料温度5℃、周囲温度25℃)。また、コントロールとして、380mLの透明ガラス製グラスに通常のビール340mLを注いだものを用意した。
その結果、実施例3の容器入りビールは試験開始から試験終了まで、飲料温度約5℃を維持していた。一方、通常の容器入りビールは、試験開始後、飲料温度約5℃から約11℃まで上昇した。
3−4:泡持ち時間評価
3−1で得られた容器入りビール(図3Bに相当)およびコントロール(通常のビール)について、泡の持続時間を測定した。
その結果、実施例3の容器入りビールは少なくとも30分間以上泡の存在が確認された。一方、通常の容器入りビールでは、30分間後には泡はほぼ消失していた。
3−5:飲用感評価
3−1で得られた容器入りビール(図3Bに相当)およびコントロール(通常のビール)について、ビール製造時およびその5分間後に訓練されたパネラーにより飲用感を評価した。
その結果、実施例3の容器入りビールは、ビール製造時およびその5分間後のいずれの時点においても、飲んだ後に冷たさが残る独特喉ごしが確認された。一方、通常のビールでは、そのような飲用感(喉ごし)は認められなかった。
実施例4
4−1:容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造3
実施例1で得られた凍結固化物40gを、バウダー状に調整した後、380mLの透明ガラス製グラスに入れた(図4A)。次に、容器に収容された凍結固化物上に300mLを注いだ(図4B)。
その結果、容器入りビールにおいて、グラス上から順に、層状の泡部と、層状の凍結固化物含有部と、層状の飲料部の三層構造が発生した(図4C)。

Claims (9)

  1. 容器入り穀類分解物含有発泡性飲料の製造方法であって、
    穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌してエキス凍結微粒と微細気泡とを含む発泡体とし、前記発泡体を凍結固化して凍結固化物を準備する工程、および
    前記凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料とを容器内で接触させる工程を含み、
    前記容器入り穀類分解物含有発泡性飲料は、穀類分解物発泡性飲料により形成される泡部と、凍結固化物含有物部と、穀類分解物含有発泡性飲料部とを含み、かつ前記泡部および凍結固化物含有物部のうち少なくとも一つが、穀類分解物含有発泡性飲料部上に配置される、方法。
  2. 前記穀類分解物含有発泡性飲料と接触する凍結固化物がパウダー状である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記凍結固化物を準備する工程が、穀類分解物含有発泡性飲料を冷却および攪拌してエキス凍結微粒を含むスラリーとし、前記スラリーを冷却および攪拌して外気ガスを巻き込むことによりエキス凍結微粒と微細気泡とを含む発泡体とし、前記発泡体を凍結固化させることにより前記発泡体の凍結固化物を得ることを含む、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記発泡体が、以下の(a)〜(c)のうち少なくとも1つの特徴を備えている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法:
    (a) 前記発泡体の体積膨張率が1.3〜3.5である
    (b) 前記発泡体の粘度が0.4〜30pa・sである
    (c) 前記発泡体の明度と、発泡体とする前の穀類分解物含有発泡性飲料の明度との差(ΔL)が8〜45である。
  5. 前記接触工程が、以下の(1)〜(3)のいずれかを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法:
    (1)容器に収容された穀類分解物含有発泡性飲料上に前記凍結固化物を添加すること、
    (2)容器に収容された前記凍結固化物上に穀類分解物含有発泡性飲料を添加すること、または
    (3)前記凍結固化物と、穀類分解物含有発泡性飲料と容器内で混合すること。
  6. 前記容器入り穀類分解物含有発泡性飲料が、容器開口部側から順に、前記泡部と、前記凍結固化物含有物部と、前記穀類分解物含有発泡性飲料部と含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 冷却および撹拌が−15℃〜−1.8℃で行われる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記凍結固化物が、前記発泡体を−40℃〜−2℃で凍結固化させることにより形成される、請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法により得られる、容器入り穀類分解物含有発泡性飲料。
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