JP2004016108A - 冷菓及び冷菓製造装置 - Google Patents

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JP2004016108A
JP2004016108A JP2002175772A JP2002175772A JP2004016108A JP 2004016108 A JP2004016108 A JP 2004016108A JP 2002175772 A JP2002175772 A JP 2002175772A JP 2002175772 A JP2002175772 A JP 2002175772A JP 2004016108 A JP2004016108 A JP 2004016108A
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hopper
cooling cylinder
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Sumio Uehara
上原 澄男
Yasunori Sato
佐藤 安徳
Shigeru Togashi
富樫 茂
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Sanyo Electric Co Ltd
Sumi Corp Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
Sumi Corp Co Ltd
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Abstract

【課題】従来にない清涼感のある斬新な冷菓と、その製造装置を提供することを目的とする。
【解決手段】冷菓は、少なくともビールを含む原料を、撹拌しながら凍結させて作られる。冷菓には原料に甘味料、及び/又は、香料を混合する。更に、冷菓は、原料に炭酸ガスを含む。これを冷菓製造装置SMの冷却シリンダ8に加圧供給する。冷却シリンダ8にはシリンダ冷却器11とビーター10が設けられており、この冷却シリンダ8内でビーター10により撹拌しながら、シリンダ冷却器11により冷却することで製造される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷菓及びそれを製造するための冷菓製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より広く普及している冷菓としては、半硬化状に凍結させたミックスを渦状に盛り上げて抽出したソフトクリームや、果物などのシロップを半硬化状に凍結させたシャーベットなどがあげられる。そして、係る冷菓を製造する際には例えば実公昭63−20304号公報に示されるような冷菓製造装置により製造されていた。即ち、この種冷菓製造装置は、コンプレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ及び冷却シリンダとホッパー(ミックスタンク)に設けられた冷却器からなる冷却装置を備え、冷菓製造時には冷却器に液化冷媒を減圧してから流して冷却シリンダ、ホッパーを冷却する。
【0003】
そして、冷却シリンダ内にはビータモータにて駆動されるビーターが取り付けられ、冷却シリンダ内のミックスを冷却器により冷却しながら、ビーターによって撹拌し、ソフトクリームやシャーベットなどの冷菓を製造するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では係るソフトクリームやシャーベットなどより更に清涼感のある大人の冷菓を求める声が高い。特に、気温の上昇する夏場のリゾート地などでは、集客力の向上のために従来ソフトクリームなどでは満足させることができなかった顧客層を開拓するための冷菓の開発が望まれていた。
【0005】
本発明は、係る要望に応えて、従来にない清涼感のある斬新な冷菓とその製造装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明の冷菓は、少なくともビールを含む原料を、撹拌しながら凍結させたことを特徴とする。
【0007】
また、請求項2の冷菓は、上記に加えて原料に甘味料及び/又は香料を混合したことを特徴とする。
【0008】
更に、請求項3の冷菓は、上記各発明に加えて原料は炭酸ガスを含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の冷菓は、少なくともビールを含む原料を撹拌しながら凍結させたものであるので、ソフトクリームの如き柔らかさとシャーベットの如き口当たりを併せ持った独特の食感を与えることができる。また、冷菓にはビールから生じる炭酸ガスが含まれるので、快適な清涼感を与えると共に、健康にも良いものとなる。そして、適度な苦みとアルコールによる陶酔感から新たな顧客層の開拓に顕著な効果を奏するものとなる。
【0010】
また、原料に甘味料や香料を混合すれば、ビール特有の苦みを好まない顧客にも好適な冷菓とすることが可能となる。特に、炭酸ガスが甘味料や香料の効果を高めるので、尚一層の美味しい冷菓を提供することができるようになる。
【0011】
請求項4の発明の冷菓製造装置は、円筒状の冷却シリンダと、この冷却シリンダの外面周囲に交熱的に取り付けられた冷却器と、冷却シリンダ内で回転するビーターと、原料を貯溜する原料タンクと、この原料タンクから冷却シリンダ内に原料を供給するための原料供給パイプと、原料タンク内に炭酸ガスを加圧供給するための炭酸ガス供給手段とを備え、冷却シリンダ内に供給された原料を、ビーターにて撹拌しながら冷却することで請求項1、請求項2又は請求項3の冷菓を製造することを特徴とする。
【0012】
請求項4の発明の冷菓製造装置によれば、原料タンク内の原料を炭酸ガスにて原料供給パイプを介し、冷却シリンダ内に加圧供給すると共に、この冷却シリンダ内にて冷却器により冷却しながらビーターにて撹拌することで円滑、且つ、効率的に請求項1、請求項2又は請求項3の冷菓を製造することができるようになる。また、冷菓への炭酸ガスの混合も加圧用の炭酸ガス供給手段にて支障無く行われるものである。
【0013】
請求項5の発明の冷菓製造装置は、上記に加えて炭酸ガス供給手段から原料タンクを介さずに原料供給パイプに炭酸ガスを供給するためのバイパス経路と、このパイパス経路を経て原料供給パイプに流入する炭酸ガス量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明によれば、バイパス経路と制御手段によって原料と共に冷却シリンダに供給される炭酸ガスの量を調整することができるようになり、製造された冷菓に過剰の炭酸ガスが含有されて薄味となってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0015】
請求項6の発明の冷菓製造装置は、請求項4又は請求項5に加えてミックスを貯蔵保冷するために設けられたホッパーと、このホッパーの底部に設けられ、冷却シリンダ内に連通するミックス供給器取付孔及びホッパー撹拌器取付軸と、ホッパー撹拌器取付軸に取り付けられる押さえ部材とを備え、ミックス供給器取付孔に原料供給パイプを挿入した状態で押さえ部材は当該原料供給パイプを保持することを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明によれば、通常のソフトクリームを製造するための冷菓製造装置を利用し、ホッパー内のホッパー撹拌器を取付軸から取り外し、ミックス供給器を取付孔から取り外して、当該取付孔に原料供給パイプを挿入すると共に、取付軸に押さえ部材を取り付けて原料供給パイプを保持するだけで、請求項4又は請求項5の冷菓製造装置を組み立てることができるようになる。
【0017】
即ち、通常のソフトクリーム用の冷菓製造装置を利用して容易に本発明の冷菓を製造することができるようになるので、汎用性が増すと共に、冷菓及び冷菓製造装置双方の生産コストを削減することが可能となるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1は本発明の冷菓(ビアフローズン)を製造するための実施例の冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図2は図1の冷菓製造装置SMの概略内部構成図、図3及び図4は押さえ部材66の平面図及び縦断側面図、図5は取付ボルト67の一部縦断側面図、図6はソフトクリームを製造する場合の冷菓製造装置SMの一部縦断斜視図、図7は図6の冷菓製造装置SMの概略内部構成図である。
【0019】
本発明の冷菓を製造する冷菓製造装置SMは図6及び図7に示すソフトクリーム用の冷菓製造装置SMをベースとして組み立てられる。以下、図6及び図7を参照して係るソフトクリーム用の冷菓製造装置SMについて説明する。
【0020】
図6及び図7の例の冷菓製造装置SMは、ソフトクリームを製造販売するための装置であり、図6において本体1の上部には、例えば前記ソフトクリームの原料となるミックス(ソフトクリームミックス)を貯蔵するホッパー2が設けられている。このホッパー2は上面を開口しており、この上面開口はそこに着脱自在に載置される断熱性の蓋部材3にて開閉自在に閉塞され、ミックスの補充時等にはこの蓋部材3が取り外される。
【0021】
一方、ホッパー2の周囲にはホッパー冷却器4が捲回されており、このホッパー冷却器4によりホッパー2内のミックスは保冷されることになる。また、ホッパー2内の底部にはインペラと称されるホッパー撹拌器5が設けられており、下方に設けた図示しない撹拌モータにて回転駆動される。この場合、撹拌モータの回転軸(以下、取付軸68と云う)はホッパー2の底面を貫通してホッパー2内に起立しており、ホッパー撹拌器5はこの取付軸68に着脱可能に取り付けられている(図7)。
【0022】
更に、ホッパー2の側壁における所定高さの位置には、一対の導電極から成るミックスレベルセンサ7が取り付けられている。そして、ホッパー2内に所定量のミックスが存在する場合に、前記撹拌モータによりホッパー撹拌器5が回転され、ホッパー2内のミックスを撹拌する。
【0023】
このホッパー攪拌器5はホッパー2内のミックスが凍結しないように攪拌するものであるが、ミックスがホッパー2に所定量以上入れられ、ホッパー冷却器4に冷却時と逆に流れる冷媒ガス、即ち、ホットガスによりホッパー2が加熱殺菌されるときも回転駆動される。
【0024】
一方、図6において、8はパイプ状のミックス供給器9によりホッパー2から適宜供給されるミックスをビーター10により回転撹拌してソフトクリームを製造する冷却シリンダであり、その周囲にはシリンダ冷却器11が取り付けられている。ビーター10はビーターモータ12、駆動伝達ベルト、減速機13及び回転軸を介して回転される。製造されたソフトクリームは、前面のフリーザードア14に配設された取出レバー15を操作することにより、プランジャー16が上下動し、図示しない抽出路が開放されると共に、ビーター10が回転駆動されることにより、取り出される。
【0025】
前記ミックス供給器9はホッパー2の底面に形成されて冷却シリンダ8内の後部に連通する取付孔69内に挿入されてホッパー2内に立設されている(図7)。冷菓製造装置SMの冷却装置Rは、コンプレッサ18、四方弁19、水冷式の凝縮器20及び前記ホッパー冷却器4及びシリンダ冷却器11などから冷媒回路が構成されており、上記コンプレッサ18や四方弁19、凝縮器20は本体1内の下部に配設されている。
【0026】
尚、図中65は両冷却器4、11と凝縮器20間の冷媒配管であり、62は当該配管65の温度を検出するホットガス戻りセンサである。また、44は電装箱であり、内部に図示しない制御装置が収納されている。そして、45はフリーザードア14の下方に対応して設けられたドレン受けであり、64は当該ドレン受け45の配水パイプである。更に、55は給水栓で、ミックス洗浄時にホッパー2や冷却シリンダ8に給水するために用いられる。
【0027】
また、50は冷菓製造装置SMの前面上部に設けられたコントロールパネルであり、このコントロールパネル50には、モード切換スイッチ、冷却運転スイッチ、殺菌スイッチ、洗浄スイッチ、デフロストスイッチ、停止スイッチや、各種LED表示器が配設され、前記制御装置に接続されている。
【0028】
以上の構成で、係る冷菓製造装置SMによるソフトクリームの製造運転を説明する。冷菓製造装置SMが運転開始されると、冷却運転(冷却工程、デフロスト工程)、加熱殺菌・保冷運転(殺菌昇温工程、殺菌保持工程、保冷プルダウン工程、保冷保持工程)の各運転を実行する。
【0029】
今、前記モード切換スイッチはソフトクリーム製造モードに設定されているものとする。この状態で前記冷却運転スイッチが操作されると、前記制御装置はコンプレッサ18を運転し、四方弁19は冷却サイクルとする(非通電)。そして、ビーターモータ12によりビーター10を回転させることで冷却工程を実行する。
【0030】
これにより、前述の如く冷却シリンダ8内のミックスはシリンダ冷却器11により冷却され、ビーター10により撹拌される。これにより、半硬化状態に凍結したソフトクリームが冷却シリンダ8内で製造される。また、ホッパー2内のミックスは保冷される。
【0031】
次に、前記デフロスト工程について説明する。このデフロスト工程は冷却シリンダ8内の冷菓の所謂「へたり」を解消するために実行されるものである。冷却シリンダ8内のソフトクリームは長時間販売されない状態で撹拌保冷されると、軟化が進行して商品として供せる硬度を維持できなくなる。
【0032】
そして、係る場合には使用者は前記デフロストスイッチを操作する。冷却運転中にデフロストスイッチが操作されると、前記制御装置はコンプレッサ18から吐出された高温冷媒(ホットガス)にて冷却シリンダ8を加温し、ミックスを所定温度(+4℃)に昇温させる。これによって、冷却シリンダ8内の冷菓を一旦融解させる。そして、デフロスト工程が終了したら制御装置は引き続き冷却運転を行ない、再びミックスを冷却工程に復帰する。
【0033】
次に、前記加熱殺菌・保冷運転(殺菌昇温工程、殺菌保持工程、保冷プルダウン工程、保冷保持工程)について説明する。前記殺菌スイッチが操作されると、ミックス切れの無い条件の下で前記制御装置は加熱殺菌・保冷運転を開始する。
【0034】
この場合、制御装置は、四方弁19により冷媒回路を冷却サイクルから加熱サイクルに切り換える。そして、前記ホットガスをシリンダ冷却器11とホッパー冷却器4に交互に供給して冷却シリンダ8とホッパー2の温度を上昇させていく殺菌昇温工程を実行する。シリンダ冷却器11とホッパー冷却器4から出た冷媒は配管65を経て凝縮器20に入り、そこで冷却水と熱交換した後、減圧されてコンプレッサ18に戻る。
【0035】
殺菌昇温工程にて冷却シリンダ8とホッパー2の温度を目標温度まで上昇させると殺菌保持工程に入り、制御装置は冷却シリンダ8、ホッパー2とも+69℃〜+72℃の加熱温度範囲で約40分の合計加熱時間を満足するように保持する。次に、係る殺菌保持工程が終了すると、制御装置は四方弁19により冷媒回路を冷却サイクルに切り換え、保冷プルダウン工程に移行する。
【0036】
殺菌保持工程から引き続く保冷プルダウン工程では、所定時間以内に所定温度以下となる条件のもと、冷却が開始される。そして、最終的には冷却シリンダ8,ホッパー2の温度を+8℃〜+10℃の温度範囲まで冷却する。その後保冷工程に移行し、保冷工程ではこの温度を維持するように制御装置はコンプレッサ18や各弁を制御する。そして、前記停止スイッチが操作されると、冷菓製造装置SMは運転を停止する。
【0037】
以上が冷菓製造装置SMによりソフトクリームを製造する場合の動作であるが、次に、本発明の冷菓を製造する場合の実施例を説明する。尚、図1乃至図5において図6及び図7と同一符号は同一のものを示している。
【0038】
先ず、本発明の冷菓の原料について説明する。原料はビールとその他の添加成分から成る。ビールとしては通常市販されているもので良く、種類としては黒ビールなどが好適である。但し、黒ビールに限らない。このビールと添加成分は約1対1で混合される。
【0039】
添加成分としては、実施例では砂糖(甘味料)500g〜1300g、水2.2リットル、バニラ0.5本〜1本(香料。バニラエッセンスも可)、レモン果汁(香料)3cc〜10ccを用意する。そして、水、砂糖及びバニラを+65℃以上で5分間煮立て、砂糖を溶解させると共に殺菌を行う。その後、灰汁を取り、レモン果汁を加えることで完成する。
【0040】
このようにビールと添加成分とを混合して製造した原料を、気密式の原料タンク72内に充填する。また、この原料タンク72内には抽出パイプ79と加圧パイプ78の一端78Aが挿入され、抽出パイプ79は原料タンク72内底部まで差し込まれると共に、加圧パイプ78の一端78Aは原料タンク72内の原料水位より上に開口している。
【0041】
そして、加圧パイプ78の他端は炭酸ガス供給手段としての炭酸ガスボンベ73にレギュレータ付きの圧力弁74を介して接続され、抽出パイプ79は原料供給パイプ(樹脂製)71の一端に接続される。また、加圧パイプ78と原料供給パイプ71はバイパス経路としてのバイパス管76で連通されると共に、このバイパス管76には制御手段としての流量調整弁77が介設される(図2)。この流量調整弁77は原料タンク72を介さずに加圧パイプ78から原料供給パイプ71に流れる炭酸ガス量を調整可能とされている。
【0042】
一方、冷菓製造装置SMの本体1のホッパー2からは蓋部材3を撤去し、前記ミックス供給器9を取付孔69から引き抜くと共に、ホッパー撹拌器5を取付軸68から外す。その状態で、前記原料供給パイプ71の他端を取付孔69内に差し込む。これにより、原料タンク72内と冷却シリンダ8内とは原料供給パイプ71を介して連通される。
【0043】
次に、図3、図4に示す如き板状の押さえ部材66の一端に形成された貫通孔66Bを取付軸68に差し込み、押さえ部材66の他端に形成された押さえ溝66A内に原料供給パイプ71を進入させて、原料供給パイプ71の図示しない鍔部を押さえ溝66Aの下側に係合させる。次に、取付軸68に上から図5の取付ボルト67のネジ部67Aをねじ込み、下端にて押さえ部材66をホッパー2内底面に押さえ付ける。
【0044】
これにより、原料供給パイプ71の他端は押さえ部材66により保持され、加圧されても取付孔69から上方に外れなくなる。また、このとき取付ボルト67の上部には周囲に細かい溝が形成された頭部67Bが拡開形成されているので、手で容易にねじ込むことが可能とされている。
【0045】
このような構成としたことで、通常のソフトクリーム製造用の冷菓製造装置SMを市場にて簡単に改造し、本発明の冷菓を製造する冷菓製造装置SMとすることが可能となる。また、容易にソフトクリーム製造用に戻すことも可能となるので、汎用性を向上させ、コストの削減も図れる。
【0046】
以上の構成で、次に係る冷菓製造装置SMによる本発明の冷菓(ビアフローズン)の製造運転を説明する。この場合は前記モード切換スイッチをビアフローズン製造モードに切り換える。そして、冷菓製造装置SMが運転開始されると、前述同様の冷却運転(冷却工程、デフロスト工程)、保冷運転(保冷保持工程)の各運転を実行するが、前述した加熱殺菌(殺菌昇温工程、殺菌保持工程、保冷プルダウン工程)は不能とする。また、前記撹拌モータも停止とすると共に、ホッパー冷却器4への冷媒の供給も停止する。
【0047】
そして、前記炭酸ガスボンベ73の圧力弁74を開き、所定の圧力の炭酸ガスを加圧パイプ78から原料タンク72に供給する。この圧力によって原料タンク72内の原料は押し出され、原料供給パイプ71を経て冷却シリンダ8内に流入する。
【0048】
ここで、この場合に加える炭酸ガスの圧力は通常の生ビールディスペンサーなどの場合よりも低め(例えば50%)に設定する。即ち、後述する如く冷却シリンダ八内でビールが冷却されながら撹拌されると、ビールから炭酸ガスが放出される。また、ガスは氷には溶けないので凍結の過程でも放出される。そのガスが泡状となって冷菓に膨らみ(オーバーラン)を与えるものであるが、原料タンク72に加える炭酸ガスの圧力が高すぎると、必要以上にオーバーランが上昇して冷菓が薄味となってしまう。これを防止するために炭酸ガスボンベ73から原料タンク72に加える圧力は低めとし、例えば+15℃で1.5kg/平方センチメートルとする。
【0049】
この圧力は温度によって変化し、例えば+20℃のときは2.0kg/平方センチメートル、+25℃のときは2.5kg/平方センチメートル、+30℃のときは3.0kg/平方センチメートルなどとする。
【0050】
また、オーバーランの度合いは原料となるビールそのものによっても異なってくる。そこで、製造した冷菓のオーバーランが低い場合には、流量調整弁77により原料タンク72を介さずに加圧パイプ78から原料供給パイプ71に炭酸ガスを流し込み、冷却シリンダ8に供給される炭酸ガスを増量する。他方、製造した冷菓のオーバーランが高い場合には、流量調整弁77により原料タンク72を介さずに加圧パイプ78から原料供給パイプ71に流れる炭酸ガス量を減らす(或いは、流量調整弁77を閉じる)。それにより、上述の如く冷菓が薄味となる不都合を回避する。
【0051】
そして、前記冷却運転スイッチが操作されると、前記制御装置はコンプレッサ18を運転し、四方弁19は冷却サイクルとする(非通電)。そして、ビーターモータ12によりビーター10を回転させることで冷却工程を実行する。
【0052】
これにより、冷却シリンダ8内の原料はシリンダ冷却器11により冷却され、ビーター10により撹拌される。そして、半硬化状態に凍結した冷菓(ビアフローズン)が冷却シリンダ8内で製造される。この冷菓を取り出すには、前述の如く取出レバー15を操作する。これにより、プランジャー16が上下動し、図示しない抽出路を開放されると共に、ビーター10が回転駆動されて冷菓は取り出される。
【0053】
このように冷却シリンダ8内で製造される冷菓は、撹拌しながら凍結させるため、原料の一部(約30%〜80%:凍結度30%〜80%と云う)が0.1mm〜0.5mm程度の径の氷となり、残りの部分が原料濃度の濃い液体となる。そして、その中に炭酸ガスの泡を包み込んだかたちとなる。このガスにより膨らみ(オーバーラン)が生じる。このオーバーランは15%〜90%程が適当である。
【0054】
そして、製造された冷菓は、ソフトクリームの如き柔らかさとシャーベットの如き口当たりを併せ持った独特の食感を与えるものとなる。また、冷菓にはビールから生じる炭酸ガスや炭酸ガスボンベ73から加圧供給される炭酸ガスが含まれるので、快適な清涼感を与えると共に、健康にも良いものとなる。そして、適度な苦みとアルコールによる陶酔感が得られ、大人の冷菓として新たな顧客層の開拓に顕著な効果を奏することが期待できる。
【0055】
また、原料には甘味料や香料を添加成分として混合しているので、ビール特有の苦みを好まない女性などの顧客にも好まれる冷菓となる。特に、炭酸ガスが甘味料や香料の効果を高めるので、尚一層美味しくなる。
【0056】
尚、実施例では原料に添加成分を混合したが、それに限らず、苦みを好む顧客用としてビールのみ、或いは、ビールに水、若しくは、ビールに香料のみ、ビールに甘味料のみ、ビールに水と香料のみ、ビールに水と甘味料のみを混ぜたものをそれぞれ原料として冷菓を製造しても良い。また、この場合にも前述したデフロスト工程、保冷運転(保冷保持工程)の各運転を実行するが、これらは前述のソフトクリーム製造の場合と同様のである。
【0057】
また、実施例に示した各成分の分量や種類などはそれに限定されるものではなく、顧客の嗜好に応じて適宜決定するものとする。
【0058】
【発明の効果】
以上のように本発明の冷菓は、少なくともビールを含む原料を撹拌しながら凍結させたものであるので、ソフトクリームの如き柔らかさとシャーベットの如き口当たりを併せ持った独特の食感を与えることができる。また、冷菓にはビールから生じる炭酸ガスが含まれるので、快適な清涼感を与えると共に、健康にも良いものとなる。そして、適度な苦みとアルコールによる陶酔感から新たな顧客層の開拓に顕著な効果を奏するものとなる。
【0059】
また、原料に甘味料や香料を混合すれば、ビール特有の苦みを好まない顧客にも好適な冷菓とすることが可能となる。特に、炭酸ガスが甘味料や香料の効果を高めるので、尚一層の美味しい冷菓を提供することができるようになる。
【0060】
更に、請求項4の発明の冷菓製造装置によれば、原料タンク内の原料を炭酸ガスにて原料供給パイプを介し、冷却シリンダ内に加圧供給すると共に、この冷却シリンダ内にて冷却器により冷却しながらビーターにて撹拌することで円滑、且つ、効率的に請求項1、請求項2又は請求項3の冷菓を製造することができるようになる。また、冷菓への炭酸ガスの混合も加圧用の炭酸ガス供給手段にて支障無く行われるものである。
【0061】
また、請求項5の発明によれば、バイパス経路と制御手段によって原料と共に冷却シリンダに供給される炭酸ガスの量を調整することができるようになり、製造された冷菓に過剰の炭酸ガスが含有されて薄味となってしまう不都合を未然に回避することができるようになるものである。
【0062】
また、請求項6の発明によれば、通常のソフトクリームを製造するための冷菓製造装置を利用し、ホッパー内のホッパー撹拌器を取付軸から取り外し、ミックス供給器を取付孔から取り外して、当該取付孔に原料供給パイプを挿入すると共に、取付軸に押さえ部材を取り付けて原料供給パイプを保持するだけで、請求項4又は請求項5の冷菓製造装置を組み立てることができるようになる。
【0063】
即ち、通常のソフトクリーム用の冷菓製造装置を利用して容易に本発明の冷菓を製造することができるようになるので、汎用性が増すと共に、冷菓及び冷菓製造装置双方の生産コストを削減することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷菓を製造するための実施例の冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。
【図2】図1の冷菓製造装置の概略内部構成図である。
【図3】図1の冷菓製造装置の押さえ部材の平面図である。
【図4】図3の押さえ部材の縦断側面図である。
【図5】図1の冷菓製造装置の取付ボルトの一部縦断側面図である。
【図6】ソフトクリームを製造する場合の冷菓製造装置の一部縦断斜視図である。
【図7】図6の冷菓製造装置の概略内部構成図である。
【符号の説明】
2 ホッパー
5 ホッパー撹拌器
8 冷却シリンダ
9 ミックス供給器
10 ビーター
11 シリンダ冷却器
18 コンプレッサ
66 押さえ部材
67 取付ボルト
68 取付軸
69 取付孔
71 原料供給パイプ
72 原料タンク
73 炭酸ガスボンベ
76 バイパス管
77 流量調整弁
SM 冷菓製造装置
R 冷却装置

Claims (6)

  1. 少なくともビールを含む原料を、撹拌しながら凍結させたことを特徴とする冷菓。
  2. 前記原料に甘味料及び/又は香料を混合したことを特徴とする請求項1の冷菓。
  3. 前記原料は炭酸ガスを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2の冷菓。
  4. 円筒状の冷却シリンダと、該冷却シリンダの外面周囲に交熱的に取り付けられた冷却器と、前記冷却シリンダ内で回転するビーターと、前記原料を貯溜する原料タンクと、該原料タンクから前記冷却シリンダ内に前記原料を供給するための原料供給パイプと、前記原料タンク内に炭酸ガスを加圧供給するための炭酸ガス供給手段とを備え、
    前記冷却シリンダ内に供給された前記原料を、前記ビーターにて撹拌しながら冷却することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3の冷菓を製造するための冷菓製造装置。
  5. 前記炭酸ガス供給手段から前記原料タンクを介さずに前記原料供給パイプに炭酸ガスを供給するためのバイパス経路と、該パイパス経路を経て前記原料供給パイプに流入する炭酸ガス量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項4の冷菓製造装置。
  6. ミックスを貯蔵保冷するために設けられたホッパーと、該ホッパーの底部に設けられ、前記冷却シリンダ内に連通するミックス供給器取付孔及びホッパー撹拌器取付軸と、
    前記ホッパー撹拌器取付軸に取り付けられる押さえ部材とを備え、
    前記ミックス供給器取付孔に前記原料供給パイプを挿入した状態で前記押さえ部材は当該原料供給パイプを保持することを特徴とする請求項4又は請求項5の冷菓製造装置。
JP2002175772A 2002-06-17 2002-06-17 冷菓及び冷菓製造装置 Pending JP2004016108A (ja)

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