JP6151780B2 - 多層デバイスの少なくとも1つの空洞部を充填材で充填する方法および多層デバイス。 - Google Patents

多層デバイスの少なくとも1つの空洞部を充填材で充填する方法および多層デバイス。 Download PDF

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Description

本発明は、1つの多層デバイスの少なくとも1つの空洞部を充填材で充填する方法および多層デバイスに関する。たとえばこのデバイスは、自動車における噴射バルブの駆動に使用することができるピエゾアクチュエータである。代替として、この多層デバイスは、たとえば多層コンデンサであってよい。
特許文献1,2,3には、多層デバイスにおける絶縁ゾーン(Isolationszonen)の形成のための電気化学的エッチング方法が記載されている。
独国特許公開公報第102006001656A1号明細書 独国特許第4410504B4号明細書 独国特許公開公報第102007004813A1号明細書
本発明の課題は、多層デバイスの空洞部(Kavitat)を充填材で充填するための改善された方法および改善された特性を有する多層デバイスを提供することである。
本発明は、多層デバイスの少なくとも1つの空洞部を充填材で充填する方法を提供する。この方法は、第1のステップに、この多層デバイスの1つの基体の準備を含み、ここでこの基体は少なくとも1つの空洞部を備える。これに続くステップにおいては、チャンバへの上記の基体の設置が行われる。これに続いてこのチャンバに第1の圧力が生成されるが、この第1の圧力は負圧である。
続いてこの基体に充填材が配設される。
好ましくはこの基体は、まずこの基体が既にこのチャンバに存在している充填材と接触しないようにこのチャンバ内に配置される。
好ましくは少なくとも1つの空洞部から空気が取り除かれ、特にこの空気の大部分が取り除かれて、後の絶縁材料における気泡の形成の虞が低減される。
この絶縁材料は、できるかぎり少ない気泡を含むことが好ましい。このようにして、たとえば上記の基体の1つの内部電極層と、この基体上に配設された外部接続部との間の電気的絶縁破壊の虞を低減することができる。
上記の基体は誘電体層(複数)と内部電極層(複数)とからなる積層体を有してよい。たとえば、誘電体層および内部電極層が積層方向に沿って積層される。この積層方向は、好ましくは基体の長手方向に対応する。好ましくは、誘電体層および内部電極層は交互に重ねられて積層される。
1つの実施形態においては、上記の基体は第1の内部電極層(複数)および第2の内部電極層(複数)を備え、これらの内部電極層は積層方向で見て交互に重ねられて配列されている。これらの第1の内部電極層は、1つの第1の外側面まで延伸しており、またこれらの第2の内部電極層は、1つの第2の外側面まで延伸している。この第1の外側面と第2の外側面はたとえば反対側にある。
上記の誘電体層(複数)は、圧電材料、たとえばセラミック材料を含んでよい。上記の基体の製造には、グリーンシート(複数)が用いられてよく、これらのグリーンシート上に内部電極層を形成するために、たとえば金属ペーストが塗布される。たとえばこの金属ペーストは、シルクスクリーン印刷処理で塗布される。この金属ペーストは銅を含んでよい。これからたとえば、主成分として銅を含有する内部電極層が形成される。代替として、この金属ペーストは、銀パラジウムを含んでよく、これから銀パラジウムを主成分として含有する内部電極層が形成される。この金属ペーストを塗布した後、好ましくはこのグリーンシートは積層され、押圧されてまとめて焼結され、モノリシック焼結体が生成される。好ましくは、デバイスの基体はモノリシック焼結体から形成され、たとえば上記のように製造された焼結体から形成される。
上記の基体の少なくとも1つの空洞部は、たとえば溝(複数)として形成されていてよい。これらの空洞部、具体的には溝は、それぞれ1つの内部電極層毎に1つの平面上に配設されていてよい。とりわけこの空洞部は、上記の基体の1つの内部電極層と1つの外側面との間に配設されていてよい。好ましくはこの空洞部、具体的には溝は、上記の基体の1つの外側面まで達していてよい。このようにしてこれらの空洞部は、少なくとも部分的にこの外側面から到達可能である。特に、1つの外部接続部によって覆われていない領域においてこの外側面から、これらの空洞部が到達可能であってよい。
上記の基体は好ましくは複数の空洞部、具体的には溝(複数)を備える。第1および第2の内部電極層が交互に第1および第2の外側面まで達している場合は、たとえばこの基体の全ての第1の内部電極層とこの第1の外側面との間に1つの空洞部が配設される。この基体の反対側にある第2の外側面上で、この基体の全ての第2の内部電極層とこの第2の外側面との間に1つの空洞部が配設されていてよい。以上のようにして上記の第1の内部電極層および第2の内部電極層は、交互に、この基体の1つの第1の外側面および1つの第2の外側面から離間していてよい。
上記の空洞部は、たとえばエッチング処理によって生成される。たとえば上記の基体はこの空洞部のエッチングのためにエッチング媒体中に配置されてよく、この際電極を用いて上記の内部電極層間に電圧が印加される。電圧を印加することにより、この電極の一部がエッチング除去され、上記の基体の内部電極層と1つの外側面との間に空洞部が生成する。
1つの空洞部は、たとえば1μm〜5μmの幅を有する。この空洞部の幅は、好ましくは上記の基体の積層方向に沿った空洞部の拡がりに対応している。この小さな幅のため、これらの空洞部は充填することが困難である。特に高い粘性を有する材料は、殆どこれらの空洞部に充填されない。さらにこの空洞部は、80μm〜120μmの深さを有する。加えてこの空洞部は3mm〜4mmの長さを有する。この長さは、好ましくは、この基体の積層方向に垂直な方向の、この空洞部の拡がりに対応している。
これらの空洞部は、ミクロン領域の寸法を有しているので、ミクロン構造空洞体(mikrostrukturierten Hohlraumen)とも呼ばれている。
上記の充填材料はたとえば絶縁材料である。たとえばこの絶縁材料は、200mPas〜2000mPasの粘性を有する。1つの好ましい実施形態によれば、この絶縁材料は、300mPas〜500mPasの粘性を有する。この絶縁材料は、たとえばシリコーンエラストマーまたはポリアミドであり、あるいはシリコーンエラストマーまたはポリアミド成分を含む。たとえばこの絶縁材料は埋め込み用樹脂(Vergussmasse)である。この絶縁材料は、好ましくは硬化時に僅かに収縮する特性を備えている。さらにこの絶縁材料は、好ましくは小さな蒸気圧を有し、したがって負圧が生成された際にこの絶縁材料は蒸発することがない。さらにこの絶縁材料は、上記の溝を詰まらせる可能性のある充填剤を全く含んでいない。さらにこの絶縁材料は、降伏点(Fliesgrenze)を全く有していないか、あるいは極めて小さな降伏点を有している。この降伏点は物質は変形したままとなるように加えられる力を表すものである。
上記の空洞部(複数)を絶縁材料で充填することによって、外部接続部から内部電極層を高い信頼性で絶縁することができる絶縁ゾーンを形成することができる。
電気的な絶縁破壊耐性を高めるために特に上記の内部電極間に電圧を印加する際の、内部電極と外部接続部との間の電気的絶縁破壊をさけるために、これらの空洞部は、絶縁材料で充填されてよい。
1つの実施形態によれば、上記の基体上には、既にこの基体を上記のチャンバに配置する前に、少なくとも1つの外部接続部が配設されている。たとえばこの外部接続部は、少なくともこの基体の1つの空洞部を少なくとも部分的に覆っている。たとえばこの外部接続部は、銀−パラジウムまたは銅または銀を含み、あるいは銀−パラジウムまたは銅または銀から成っている。この外部接続部は、たとえば外側面上に帯状に取り付けられている。たとえばこの外部接続部は、シルクスクリーン印刷によって取り付けられている。特にこの外部接続部は焼き付けられてよい。好ましくは、この基体の反対側にある2つの外側面のそれぞれに、1つの外部接続部が配設される。この外部接続部は、この基体の1つの外側面上の少なくとも1つの空洞部を部分的に覆ってよい。好ましくはこの外部接続部は、この基体の上記の少なくとも1つの空洞部を、この空洞部が尚も外部から到達可能であるように、特にこの基体の外側面を介して到達可能であるように、覆っている。
本発明による方法は、1つの取り付けられた外部接続部の下側の空洞部を絶縁材料で充填するのに特に適している。この方法は、上記の外部接続部の焼き付けの際に損傷され得る絶縁材料も用いることができるという利点を有する。
1つの代替の方法によれば、上記の外部接続部は、上記の空洞部を絶縁材料で充填して後に取り付けられてもよい。
この外部接続部には、好ましくは1つの接続部材が配設される。この接続部材は、好ましくは上記の多層デバイスの延長接続部(Weiterkontaktierung)に用いられる。この接続部材は、たとえば1つの接続ワイヤであってよい。追加あるいは代替として、この接続部材は、上記の外部接続部に配設される補強部材であってよく、たとえばメッシュ組織(Siebgewebe)またはハープ状ワイヤ(Drahtharfe)であってよい。この接続部材は、たとえば上記の外部接続部とはんだ付けされている。この接続ワイヤは、たとえば上記の外部接続部または上記の補強部材に配設されてよい。
上記の外部接続部は、たとえばこの外部接続部の長手方向に延伸するスリット(Spalt)を備えてよい。このスリットによって、上記の基体の外側面に追加的な開口部が生成され、この開口部を通って上記の絶縁材料がこの外部接続部の下で上記の空洞部に流れ込むことができる。
少なくとも1つの空洞部を絶縁材料で充填するために、たとえば既に上記の基体を上記のチャンバに設置する際に、絶縁材料がこのチャンバに配設されていてよい。代替として、この絶縁材料は、後の工程で初めてこのチャンバに投入されてよい。
このチャンバへの基体の設置は、固定治具(Einspannvorrichtung)を用いて行うことができる。この固定治具は、たとえばクランプである。上記の基体は、この基体の上面および下面が覆われるように、この固定治具に固定されてよい。追加的に、上記の多層デバイスの延長接続部のために設けられている領域も覆われてよい。たとえば上記の外部接続部への延長接続部のために取り付けられているメッシュ(Siebgeflecht)が覆われてよい。以上により、この多層デバイスの接続が高い信頼性で行われることが保証される。特にこの電気的接続は、この延長接続部に場合により付着する絶縁材料によって影響されない。
1つの実施形態によれば、上記の基体は、1つのスリーブ(Hulse)内に配設されていてよい。この基体は、このスリーブと一緒に上記の固定治具に固定されて、上記のチャンバに設置されてよい。このスリーブは、たとえばデバイスでの少なくとも1つの空洞部を絶縁材料で充填した後にも残っていてよい。このスリーブは、たとえば後のこの多層デバイスの使用の際でのこの多層デバイスの保護、たとえば汚れまたは機械的な影響に対する保護に用いることができる。
本発明による方法の1つの実施形態によれば、上記の基体のチャンバへの設置して第1の圧力、具体的には負圧を生成した後に、この基体を、既にこのチャンバ内に存在している絶縁材料の中に浸漬される。代替としてこのチャンバは、完全に絶縁材料で充填される。代替として、上記の基体を配設することができる1つのスリーブのみが絶縁材料で充填されてよく、たとえば注入チューブ(Sonde)を用いて充填される。このスリーブ内に充填された絶縁材料は、このスリーブ内への充填処理の後に残っていて、硬化されてもよい。特にこのスリーブ内にある絶縁材料は、硬化の後にこの基体を包囲し、パッシベーション材として用いられてよい。
1つの好ましい実施形態によれば、少なくとも、上記の溝に外部から到達できる上記の基体の領域が、絶縁材料によって覆われるように、この基体は絶縁材料と接触される。
これに続く方法ステップにおいて、上記のチャンバにおける圧力は第2の圧力に上昇される。たとえばこの圧力は、このチャンバの通気によって上昇される。1つの実施形態によれば、このチャンバにおける圧力は、通常の大気圧まで上昇される。このチャンバは、たとえば弁を介して通気と排気を行うことができる。このチャンバに通気した後、この圧力はさらに上昇されてもよい。とりわけ過圧が印加されてよい。とりわけ上記の絶縁材料には、この第2の圧力が与えられる。
代替として上記のチャンバにおける圧力は、このチャンバの少なくとも1つの外壁の変形によって生成されてよい。この際このチャンバは、好ましくは完全に絶縁材料で充填されている。このチャンバは力の印加、たとえばプレスを用いて変形させることができる。このような変形は、内部空間の体積を減少するように作用する。この絶縁材料は、ほぼ非圧縮性であるため、以上によりこの絶縁材料の圧力は上昇される。
このように圧力を上昇することによって、上記の絶縁材料は、上記の基体の少なくとも1つの空洞部の中に押し込められる。
本発明の方法の1つの実施形態によれば、上記の基体の少なくとも1つの空洞部の上に、とりわけこの空洞部の外部から到達できる部分の上に、カバープレート(Blende)が配設されてよい。
好ましくは、上記のカバープレートが配設されている領域には、絶縁材料が直接この空洞部の中に全く流入しない。この絶縁材料は、好ましくは、このカバープレートまたは上記の外部接続部に覆われていない空洞部の領域の上にのみ流入する。
このカバープレートは、好ましくは、このカバープレートが上記の外部接続部と一緒に上記の基体の外側面上の連続した領域を覆っている。特にこのカバープレートは、少なくとも1つの空洞部の1つの領域を覆っており、このカバープレートがこの1つの領域において外側からもはや直接到達できないようになっている。好ましくはこのカバープレートは、この基体の外側面上の、上記の外部接続部に隣接する1つの領域を覆っており、この領域の幅は、この外部接続部によって連続して覆われている領域の幅よりも大きい。このカバープレートおよび外部接続部によって覆われている領域の幅は、好ましくはこの基体の積層方向に対して垂直な方向の、この領域の拡がりに対応している。連続して覆われた領域は、たとえばこの基体外側面上の1つの領域であり、この領域においては少なくとも1つの空洞部は、外側から到達できない。とりわけこの覆われた領域においては、それを通って少なくとも1つの空洞部に材料が流入することが可能な開口部が全く存在しない。
上記の絶縁材料は、たとえば少なくとも2つの入口開口部(Eintrittsoffnungen)を通って上記の外部接続部の下側の領域に流入する。これらの入口開口部は、たとえば上記の連続して覆われた領域の端部に接してよい。好ましくはこの絶縁材料の流入は、この外部接続部の下で、かつ上記のカバープレートの下で対称的に行われる。すなわちこの絶縁材料は、これらの入口開口部を通って上記の外部接続部の側およびこのカバープレートの側から、同じ速度で溝の中に流れ込み、この絶縁材料の材料流(複数)は、上記の覆われた領域の中央部で出会うことができる。上記の外部接続部に隣接する領域でのこのカバープレートの幅がこの外部接続部の幅よりも大きいと、上記の覆われた領域の中央部は、この外部接続部の下側に無いことになる。
空洞部内にある空気は、たとえば1つの空洞部への上記の絶縁材料の流入の際に、上記の材料流によって押し出される。これによって空気の閉じ込め、具体的には気泡が生じ、とりわけこの絶縁材料の材料流が互いに出会う領域で生じる。以上で説明したカバープレートの構成によって、上記の外部接続部の下側の領域において気泡が生じることが避けられる。これによって1つの内部電極層と上記の外部接続部との間の電気的絶縁破壊の虞が低減される。
好ましくは上記の空洞部(複数)に絶縁材料を充填する前に負圧を印加することによって、空気、具体的にはこの空気の大部分が、これらの空洞部から除去され、上記の絶縁材料の材料流が出会う際に、これらの空洞部において気泡が全く生成され得ないようになる。それでもなお気泡(複数)が生成する場合には、上記で説明したように、この絶縁材料の材料流が出会う場所のカバープレートによって、場合により生成する気泡が好ましくこの外部接続部の下側の領域に現れないように移動することができる。こうしてこれらの気泡は、この外部接続部と内部電極層との間の電気的な絶縁破壊が全く起こり得ない、あまり重要でない領域に存在することになる。
追加的にこのカバープレートは、上記の外部接続部の上にも配設されてよく、このカバープレートによって少なくともこの外部接続部の一部が覆われるようになってよい。追加的にこのカバープレートによって、上記の接続部材の少なくとも一部、具体的には上記の補強部材の一部が覆われてよい。以上により少なくともこの覆われた領域においては、この外部接続部上または上記の接続部材上に、この絶縁材料がほぼ全く堆積しないようにすることができる。
こうして多層デバイスの信頼性の高い接続が実現される。
これに続く1つのステップにおいて、こうして形成された多層デバイスは上記のチャンバから取り出されてよい。このチャンバが過圧状態になっている場合、上記の多層デバイスをこのチャンバから取り出す前に、好ましくは圧力平衡が行われる。
これに続いて上記の絶縁材料が硬化されてよい。
上記の溝(複数)を信頼性良く充填するために必要な、上記の第1および第2の圧力との圧力差は、ストークスの法則およびハーゲン−ポアズイユの法則によって計算することができる。
具体的には、直管での層流の管流における圧力低下を計算することができる。
ここでこの管は、上記の基体の外部接続部の下にある空洞部の等価モデル(Ersatzmodell)として用いることができる。
このためのモデルとして小さな寸法の管の灌流(Durchstromung)が適用される。このモデルは、流体力学における標準的な例に対応している。この際スリットにおける流れの振る舞いは、適用される管のモデルよりも穏やかであるとみなされる。さらに、管またはスリットの充填の際、同様な管またはスリットの灌流におけるよりも穏やかな条件となっている。以上より実際の場合には、上記の計算モデルより穏やかである。実際には、必要な圧力差は以下の計算におけるものより小さい。
この計算モデルでは、以下のパラメータが固定されている。
管の半径r0=1μm;
管の長さl=1mm;
動粘性係数η=400mPas;
平均的流速Vmit=10μm/s。
これらのパラメータは、幅2μmの空洞部および幅2mmの外部接続部を有する基体と同等な条件を表す筈である。このモデルは、上記の外部接続部の下の領域が近似的に管とみなされ得ることで可能となる。
以下の式
Vmit=(P2−P1)*r0 2/(8ηl)
から、必要な圧力差は以下のようになる。
(P2−P1)=Vmit(8ηl)/r0 2=10-5*(8*0.4*10-3)/(10-62=3.2*104N/m2=320mbar
ここでP1は上記の第1の圧力に対応し、P2は上記の第2の圧力に対応する。
さらに本発明は多層デバイスを提供する。この多層デバイスは、少なくとも1つの空洞部を有する基体を備え、この空洞部は、200mPas〜2000mPasの粘性を有する充填材で充填されている。好ましくは、この充填材料は、300mPas〜500mPasの粘性を有する。好ましくはこの空洞部は、上記の基体の外側面まで延伸している。
この充填材料は、たとえば上記の絶縁材料である。
この空洞部は、好ましくは1μm〜5μmの幅を有する。さらにこの空洞部は、80μm〜120μmの深さを有する。加えてこの空洞部は3mm〜4mmの長さを有する。
好ましくはこの多層デバイスは、上記の方法によって製造され、上記の方法に関連して説明した多層デバイスのすべての機能的および構造的特性を備えてよい。
以下に多層デバイスの製造方法およびこの多層デバイスを、概略的かつ寸法が正確でない図を参照して説明する。
1つの多層デバイスの長手方向断面図である。 図1の多層デバイスの断面図である。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するための方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部を充填材で充填するための1つの方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するための1つの代替方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するための1つの代替方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するための1つの代替方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するためのさらにもう1つの代替方法での進行状況を示す。 多層デバイスの空洞部(複数)を充填材で充填するためのさらにもう1つの代替方法での進行状況を示す。 別の1つの多層デバイスの断面図である。 図6に示す多層デバイスの断面図を、この多層デバイス上に配設されたカバープレートと共に示す。
図1は、多層デバイス1の断面図を示す。たとえばこの多層デバイス1は、圧電アクチュエータまたは多層コンデンサである。この多層デバイスは、その上に配設された外部接続部3a,3bを有する基体2を備える。この基体は、たとえば圧電層(複数)23およびこれらの間に配設された内部電極層(複数)20a,20bからなる積層体である。
さらにこの基体は、第1および第2の空洞部(複数)5a,5b、具体的には第1および第2の溝(複数)を備える。具体的には、これらの空洞部5a,5bは2つの対向している外側面6a,6bに配設されている。これらの空洞部5a,5bは、たとえばエッチング処理によって生成されている。たとえばこれらの空洞部5a,5bは、1μm〜5μmの幅22、80μm〜120μmの深さ7、そして2mm〜10mmの長さ8を有する(図2も参照)。
これらの第1および第2の空洞部5a,5bは、たとえば1つの平面に、上記の基体2の第1および第2の内部電極層20a,20bと共に配設されている。具体的には、これらの空洞部5a,5bは、それぞれ上記の基体2の1つの外側面6a,6bと第1および第2の内部電極層20a,20bとの間に配設されている。これらの空洞部によって、これらの内部電極層は、1つの外側面6a,6bから離間されている。第1の空洞部(複数)5aは、1つの第2の外側面6aに向かって開口しており、また第2の空洞部(複数)5bは、1つの第2の外側面6bに向かって開口している。これらの外側面6a,6b上に配設された外部接続部3a,3bは、たとえば図2に示すように、空洞部5a,5bを部分的にのみ覆っている。具体的には、これらの空洞部5a,5bは、それぞれの外側面6a,6bから到達可能であり、また以下の説明するように、充填剤、具体的には絶縁材料によって充填されている。
適合した絶縁材料は、たとえば400mPasの粘性を有するシリコーンエラストマーである。
第2の空洞部5bを充填材で充填することによって、第1の電極層20aは、第2の外部接続部3bから信頼性良く絶縁することができる。このようにしてこの外部接続部3bと1つの内部電極層20aとの間の電気的絶縁破壊を避けることができる。同様にして、1つの第2の内部電極層20bは、第1の外部接続部3aから絶縁されていてよい。
さらに、あるいは代替として、空洞部5a,5bは、破断予定領域として機能する。たとえば充填材で充填された空洞部5a,5bは、破壊耐性の低い領域を形成し、この領域は多層デバイス1への電圧の印加の際に破壊され得る。
上記の外部接続部3a,3bは、それぞれ上記の基体2の反対側にある外側面6a,6b上に配設されている。これらの外部接続部3a,3bは、たとえば1つの金属を含有する材料を含んでいる。たとえばこれらの外部接続部3a,3bは、銀−パラジウムまたは銅または銀を含み、あるいは銀−パラジウムまたは銅または銀から成っている。これらの外部接続部3a,3bは、たとえばシルクスクリーン印刷を用いて塗布され、続いて焼成される。たとえばこれらの外部接続部3a,3bは、帯状に形成されている。具体的にはこれらの外部接続部3a,3bは、上記の空洞部5a,5bが配設されている外側面6a,6bに配設されている。これらの外部接続部3a,3bは、これらの空洞部5a,5bを少なくとも部分的に覆っている。これらの外部接続部3a,3bには、それぞれ1つの接続部材4が配設されている。この接続部材4は、たとえば上記の外部接続部3とはんだ付けされている。この接続部材4は、たとえば1つの接続ワイヤであってよい。追加的に、この接続部材4は、1つの補強部材を備えてよく、たとえばメッシュ組織(Siebgewebe)またはハープ状ワイヤ(Drahtharfe)であってよい。
空洞部5a,5bは、以下に説明するように、充填材で充填される。
図2は、図1の多層デバイス1の断面図を上面図で示す。この図では、外部接続部3a,3bが空洞部5a,5bの上に、これらの空洞部5a,5bの一部を覆うように配設されている。具体的には、これらの外部接続部3a,3bは帯状に形成されており、上記の多層デバイス1の前幅に渡っては延在していない。しかしこれらの空洞部5a,5bは、ほぼ完全にこの多層デバイス1の全幅に渡って延在しており、これらの空洞部5a,5bは、なお常に1つの外側面6a,6bを介して到達可能である。特にこれらの空洞部5a,5bは、これらの外側面6a,6bを介して充填材で充填することができる。
これらの外部接続部3a,3b上には、それぞれメッシュを有する1つの接続部材4が配設されている。
図2には、充填材の材料流が、矢印10a,10bで示されている。
図3Aおよび3Bは、図1および2に示すような多層デバイスの空洞部5a,5bを充填材9で充填するための方法の進行状況を概略的に示す。この充填材料は、たとえば200mPas〜2000mPasの粘性を有する。たとえばこの充填材料は、300mPas〜500mPasの粘性を有する。このような粘性を有する充填材9は、上記のような寸法を有する空洞部5a,5bの中に自動的に流入しない。このような充填材9は、たとえば溶剤で薄められて、より小さな粘性となるようにすることができる。しかしながらこのような溶剤の使用は、硬化の際のこの溶剤の蒸発の結果、充填材9での気泡の生成の原因となり得る。本発明による方法によれば、この充填材9は、以下に説明するように、溶剤を用いることを要せずに、上記の空洞部の中に充填することができる。
まずこの多層デバイス1は、空洞部を充填材9で充填するために、チャンバ11に配置される。1つの外側面6aまで延伸する空洞部(複数)5aは、簡単のため図3Aおよび3Bでは、点線で示されている。これ以降の図では見えていないが、反対側の外側面6b上に、同様に空洞部5bが存在している。たとえばこの多層デバイス1は、図1に示すように形成されている。このチャンバ11には、充填材9が存在している。この多層デバイス1は、まずこのチャンバ11に、図3Aに示すように、充填材9と接触しないように配置される。たとえばこの多層デバイス1は、固定治具15で固定される。
この多層デバイス1をチャンバ11に配置した後、たとえば第1の圧力、具体的には負圧が生成される。たとえば真空が生成されてよい。たとえばこの第1の圧力は、0mbar〜300mbarである。好ましくはこの第1の圧力は、5mbar〜20mbarである。この圧力は、特に上記の充填材9の蒸気圧に合わせられていてよい。これによって、この充填材9の蒸発を防ぐことができる。後に充填材の中に気泡が生成することを避けるために、チャンバ11に負圧を生成することによって、たとえば上記の空洞部5a,5bから空気を除去することができる。
図3Bには、上記の第1の圧力を印加した後に、多層デバイス1が充填材9に浸漬され、上記の空洞部5a,5bの露出している部位が完全に充填材で覆われていることが示されている。
続いてこのチャンバ11では、上記の圧力が第2の圧力まで上昇される。このためこのチャンバ11には、たとえばこのチャンバ11の蓋に、バルブ21が配設されている。具体的には、この充填材9には圧力が加えられる。これは、たとえばこのチャンバ11が通気されるかあるいは過圧が生成されることによる。たとえば、このチャンバ11の圧力は、上記の第1の圧力に対して300mbar〜2000mbar上昇される。好ましくは、このチャンバ11の圧力は、900mbar〜1100mbarに上昇される。たとえば上記の第2の圧力は、通常の大気圧に対応する。この圧力の上昇によって、上記の充填材9は、上記の多層デバイス1の空洞部5a,5bの中に流入することができる。特にこの充填材9は、これらの空洞部5a,5bの中に押し込まれる。特に、この充填材9は、1つの外部接続部3a,3bによって覆われているこれらの空洞部5a,5bの領域内にも押し込まれる。この充填材のこれらの空洞部への流れは、図2に矢印10a,10bで示されている。特に、比較的高い粘性を有する充填材9は、薄め剤を用いることを必要とせず、これらの空洞部5a,5bの中に流入することができる。これによって、溶剤を含む充填材の硬化の際に生成し得る、充填材中の空洞を防ぐことができる。この充填材のこれらの空洞部への流れは、これらの図では矢印10で示されている。
続いてこの多層デバイスは、チャンバ11から取り出される。たとえば加熱によって充填材9が硬化した後、この多層デバイス1は、さらに加工されてよい。
図4A,4B,および4Cは、図1または2に示すような多層デバイスの空洞部5a,5bを充填材9で充填するための代替の方法の進行状況を概略的に示す。まずこの多層デバイスは、図3Aに関連して上記で説明したように、ステップ4Aでチャンバ11に設置される。このチャンバ11は、充填材9で部分的に満たされている。続いて、上記で説明したように、第1の圧力、具体的には負圧がこのチャンバ11に生成される。
続く図4Bにおいて、この基体2は、図3Bのように、充填材に浸漬され、この基体の空洞部5a,5bは、充填材9で覆われる。続いて、図4Cに示すように、チャンバ11が通気され、さらに、好ましくはこのチャンバ11が完全に満たされるまで、充填材9で充填される。続いてこのチャンバ11は封止される。続いてこのチャンバ11は、力を印加することによって、たとえばプレスによって変形される。この力の印加は、図4Cにおいては矢印13で示されている。このチャンバ11の変形によって、充填材9への圧力が上昇される。これによって図3Bに記載された方法ステップと同様に、充填材9が空洞部5a,5bの中に押し込まれる。プレスによってこの充填材に大きな圧力を与えることができるので、この方法は、とりわけ高粘性の充填材に適している。
図5Aおよび5Bは、図1または2に示したものと同様に、多層デバイスの空洞部5を充填するためのもう1つの代替の方法の進行状況を概略的に示す。この多層デバイス1は、まずスリーブ14の中に配置される。続いてこの多層デバイスは、このスリーブ14と共にチャンバ11に配設される。このためこのスリーブ14は、固定治具15に固定されてよい。この後このチャンバ11に第1の圧力、具体的には負圧が生成される。
これに続くステップにおいて、図5Bに示すように、スリーブ14は、たとえばチューブ24を用いて充填材9で充填される。続いてこのチャンバ11は、たとえばバルブ21を介して通気されるか、または第2の圧力、具体的には過圧が生成される。これによってこの充填材9は、この多層デバイス1の空洞部5a,5bの中に押し込まれる。このスリーブ14によってこの多層デバイス1は、たとえば汚れまたは機械的な影響から保護される。特にこのスリーブ14は、充填材の使用の節約を可能とする。これはこのチャンバ11が充填材で満たされる必要がないからである。加えてこの充填材9は、このスリーブ14に残ってもよく、硬化後にパッシベーション材として用いられてよい。
図3A〜5Bに関連して説明された方法は、多層デバイスの空洞部(複数)に、薄め用の溶剤を追加する必要無しに、比較的高い粘性を有する充填材を充填できるという利点を備える。これによってこの充填材中での気泡生成を低減することができる。
図6は、もう1つの多層デバイス1の断面図を示す。この多層デバイス1は、外部接続部3の形状に関しては、図1および2に示す多層デバイスと同様に形成されている。図6に示す多層デバイス2の外部接続部3aは、基体2の積層方向に沿ってスリット16を備える。このスリット16は、たとえば1μm〜800μmの幅を有する。このスリット16の幅は、この基体2の積層方向に垂直な方向のこのスリットの拡がりに対応している。このスリット16のおかげで、上記の延長接続部4は、たとえばこの外部接続3aに発生する亀裂を跨ぐことができる。加えて、この充填材は、この外部接続部3aの下の到達し難い領域で短い長さを移動するので、この外部接続部3aの流し込み(Umspulung)が良好に行われる。充填材の可能な材料流が、矢印10a,10bで示されている。詳細には、この充填材は、外部接続部3aに隣接する外側面6aを介し、そしてスリット16の下にある、この外側面6a上の領域を介して、図3A〜5Bに示すように、空洞部5aの中に押し込まれ、こうしてこの外部接続部3aの下側の領域に到達することができる。
反対側にある外側面6b上では、上記の充填材を同様に空洞部5bの中に押し込むことができる。
図7は、図6に示す多層デバイスを、外部接続部3aの上に配設された追加の2つのカバープレート17を示す。これらのカバープレート17は、外部接続部3aの上に対称的に配設されている。この外部接続部3aのスリット16は、これらのカバープレート17によって覆われていない。1つのカバープレート17は、固定治具15の構成部品であってよく、または別の部品であってよい。1つのカバープレート17は、このように、この外部接続部と共に、上記の基体の外側面6aの連続した領域を覆い、特に空洞部5aを覆っている。この覆われた領域においては、空洞部5aは外側面6aからは到達できない。好ましくは、1つのカバープレート17は、この基体2の、外部接続部3aに隣接する外側面6a上の領域を覆い、その幅18はこの外部接続部3aによって覆われた領域の幅19よりも大きい。詳細には、この幅18は、この外部接続部幅19より大きさxだけ広くなっている。1つのカバープレート17および外部接続部3aによって覆われた、基体2の外側面6a上の領域においては、充填材が空洞部5aに直接には全く流入しない。スリット16が配設されている、この外部接続部3aの領域は、1つのカバープレート17からは露出したままである。具体的には、空洞部5aを充填材で充填する間に、この充填材はスリット16を通って流入することができる。
上記の空洞部5aの中への充填材の流入は、スリットを通り、そして、1つのカバープレートまたは上記の外部接続部3aによって覆われていない、基体2の外側面6aの領域を通って行われる。この充填材の流入は、たとえば対称的に行われる。具体的には、スリット16を通る、空洞部5aの中への材料流は、この基体2の外側面6aの、カバープレート17のスリット16に向いて端部に接している、もう1つの別の領域と同じ速度かつ同じ流量で行われる。
具体的には、この材料流は3つの入口開口部26a,26b,26cを通って行われる。これらの入口開口部26a,26b,26cは、たとえばこれらのカバープレート17および外部接続部3aによって覆われた領域の端部に配設されている。具体的には、これらの入口開口部26a,26b,26cを通って流入する充填材の流れ10a,10bは、カバープレート17の下側の空洞部5aにおいて出会う。この対称的な充填材の流入のおかげで、これらの流れ10a,10bは、入口開口部26aと26bの中央で出会い、また入口開口部26aと26cの中央で出会う。具体的には、これらの充填材の流れ10a,10bは、カバープレート(複数)17のそれぞれの中央部において出会う。これらのカバープレートは、それぞれの中央部が外部接続部3aの上側にはないように配設されているので、これらの流れ10a,10bは、この外部接続部3aの下側ではない領域で出会う。
充填材の中では気泡が発生し得る。これらの気泡25は、主に上記の充填材の材料流10a,10bが出会う領域で発生する。この出会いが、外部接続部3aの下側にない領域にずれることにより、気泡20がこの外部接続部3aの領域で発生する虞を低減することができる。
図7に示す実施形態例は、変形実施形態においては、スリットのない外部接続部と、これに対応した非対称の、外部接続部の上に配設されたカバープレートを備えてもよい。重要なことは、充填材の材料流が出会う領域が、外部接続部の下側にない領域にあることである。
1 : 多層デバイス
2 : 基体
3a : 第1の外部接続部
4b : 第2の外部接続部
4 : 接続部材
5a : 第1の空洞部
5b : 第2の空洞部
6a : 第1の外側面
6b : 第2の外側面
7 : 深さ
8 : 長さ
9 : 充填材
10a,10b : 材料流
11 : チャンバ
13 : 矢印
14 : スリーブ
15 : 固定治具
16 : スリット
17 : カバープレート
18 : 幅
19 : 幅
20a : 第1の内部電極層
20b : 第2の内部電極層
21 : バルブ
22 : 幅
23 : 圧電層
24 : チューブ
25 : 気泡
26a,26b,26c : 入口開口部
x : 超過分

Claims (10)

  1. 多層デバイス(1)の少なくとも1つの空洞部(5a,5b)を充填材(9)で充填する方法であって、
    当該多層デバイス(1)の、少なくとも1つの空洞部(5a,5b)を備える基体(2)を準備するステップと、
    前記基体(2)をチャンバ(11)に配置するステップと、
    負圧である第1の圧力を生成するステップと、
    前記基体(2)に前記充填材(9)を配設するステップと、を備え、
    前記基体(2)は、少なくとも1つの外部接続部(3a,3b)を備え、当該外部接続部は、前記基体の1つの外側面(6a,6b)上に配設されており、前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)を少なくとも部分的に覆っており、
    1つのカバープレート(17)が、前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)の上に配設されており、
    前記カバープレート(17)は、前記外部接続部(3a,3b)と共に、前記基体(2)の外側面(6a,6b)の連続した領域をこれと接触した状態で覆っており、
    前記カバープレート(17)は、前記外部接続部(3a,3b)に隣接した領域において、前記外部接続部によってこれと接触した状態で連続して覆われた前記外側面(6a,6b)の領域の幅(19)よりも大きい幅(18)を有することを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、
    前記基体(2)を前記充填材(9)の中に配設した後に、前記チャンバ(11)における圧力を第2の圧力まで上昇させることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、
    前記チャンバ(11)における圧力の上昇は、前記チャンバの通気によって行われることを特徴とする方法。
  4. 請求項2または3に記載の方法において、
    前記第2の圧力は、過圧であることを特徴とする方法。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の方法において、
    前記チャンバ(11)における圧力の上昇によって、前記充填材(9)が前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)の中に押し込まれることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法において、
    前記充填材(9)は、200mPas〜2000mPasの粘性を有することを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法において、
    前記充填材(9)を硬化するステップを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の方法において、
    前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)は、エッチング処理によって生成されることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法において、
    前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)は、1μm〜5μmの幅を有することを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法において、
    前記基体(2)は、少なくとも1つの内部電極層(20a,20b)を備え、
    前記少なくとも1つの空洞部(5a,5b)は、1つの平面で、前記少なくとも1つの内部電極層(20a,20b)と共に配設されていることを特徴とする方法。
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